説明

給油ノズル用ガイド装置

【課題】特に、給油口側筒部への組込操作性を良好にしたり、過大な衝撃を受けても不用意に係合解除しないようにする。
【解決手段】給油口側筒部31の内側に固定されて、給油ノズル5を筒部31からフィラーパイプ内へ挿入するときに案内する給油ノズル用ガイド装置として、筒部31の奥側に配置される筒状部13、及び筒状部の入口側端部に設けられて給油ノズル5をセンタリング可能な略漏斗状の導入部10を有したガイド本体1と、筒状部13の外周に嵌合されて該筒状部に設けられている仮止め位置から本止め位置に切換可能であるとともに、仮止め位置に配置された状態でガイド本体1の筒部31内への挿入により該筒部の内周面に設けられた突起35と係合し、ガイド本体1の筒部内への更なる挿入により前記係合を保って本止め位置に切り換えられて抜去不能となるグロメット2とを備えていることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給油ノズル差込部を構成して給油ノズルのフィラーパイプ内への挿入を案内する給油ノズル用ガイド装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図8は特許文献1に開示の車両の給油口構造を示し、(a)は給油ノズルをフィラーパイプの給油口側筒部に差し込んで給油している状態、(b)は給油ノズルを案内するノズルガイド(本願の給油ノズル用ガイド装置に対応)を示している。同図の構造では、給油ノズルNzを差し込む筒部6と、給油ノズルNzから吐出された燃料Fを燃料タンク側へ送る供給経路を形成しているフィラーチューブ3と、筒部6に接続されて燃料タンクの燃料ベーパを排出するベントチューブ4と、筒部6に内設されて給油ノズルをフィラーパイプ3内へ案内するノズルガイド10とを備えている。
【0003】
このノズルガイド10は分割体11,12からなる。分割体11には可動爪11b及び壁部11cが設けられ、分割体10には押圧部12eが設けられている。そして、可動爪11は、分割体11と分割体12とが相対移動させると押圧部12eによって押圧変形される。一方、筒部6には筒体2の段差端縁で形成された被係合部2cが設けられている。そして、ノズルガイド10は、筒部6内で、可動爪11b付きの分割体11と押圧部12e付きの分割体12とを相対移動して、可動爪11bを押圧部12eにて押圧変位して被係合部2cに係合することにより筒内に固定される。
【0004】
すなわち、ノズルガイド10の組み付けに際しては、まず、分割体11を筒部6内の奥側に差し込み、次いで分割体12を筒部6内に差し込む。この場合、分割体12を筒部6内に差し込むと、分割体11,12同士が差込方向Iに相対的に近接し、分割体11の可動爪11b及び壁部11cが分割体12の切欠部12dに挿入される。このとき、切欠部12dの開放側の拡開部12f,12gが可動爪11bのガイドとなるため、可動爪11bを切欠部12dに円滑に移動可能となる。そして、可動爪11b及び壁部11cは、切欠部12dの内壁部12eにより筒外側に押し出される。これにより、可動爪11bの係止突起11dと壁部11cの側壁部11gの先端部分とが、被係合部2cに係合し、分割体11が筒部6内に係合される。同時に、分割体11,12同士は、分割体12を差込方向Iに押し込むことで、係合機構13を構成している分割体11側の開口部12hと分割体12側の突起12iとの係合により一体化される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−188867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記したノズルガイド構造では、筒部6内において分割体同士を係合機構13により係合一体化し、かつ分割体11を筒部6に係合固定するため、分割体同士の相対的な位置だしに苦労し組み付け操作性が悪くなる。また、筒部6に対する係合固定は、ベントチューブ4の端部を利用した周方向の回り止めと、可動爪の係止突起11d及び壁部の側壁部11gの先端部分を筒部6の段差端縁である被係合部2cに掛け止めしているだけなので、追突事故等のごとく過大な衝撃を受けると係合解除したりがたつく虞がある。
【0007】
本発明の目的は、以上のような課題を解消して、特に、給油口側筒部への組込操作性を良好にするとともに、過大な衝撃を受けても不用意に係合解除しないようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため本発明は、形態例を参考にして特定すると、給油口側筒部30の内側に固定されて、給油ノズル5を前記筒部からフィラーパイプ3(31)内へ挿入するときに案内する給油ノズル用ガイド装置において、前記筒部30の奥側に配置される筒状部13、及び前記筒状部の入口側端部に設けられて前記給油ノズル5をセンタリング可能な導入部10を有したガイド本体1と、前記筒状部13の外周に嵌合されて該筒状部に設けられている仮止め位置から本止め位置に切換可能であるとともに、前記仮止め位置に配置された状態で前記ガイド本体1の前記筒部30内への挿入により該筒部の内周面に設けられた突起35と係合し、前記ガイド本体1の前記筒部30内への更なる挿入により前記係合を保って前記本止め位置に切り換えられて抜去不能となるグロメット2とを備えていることを特徴としている。
【0009】
以上の本発明は、請求項2〜6で特定したように具体化されることがより好ましい。
(ア)、前記グロメット2は、前記筒状部13の外周に嵌合される環状部20と、前記環状部に突設されて互いに間隔25を保っている複数の弾性脚部23とからなり、前記ガイド本体1は、前記筒状部13に設けられて、前記環状部20が前記筒部側突起35に係合した状態で更に筒部内に挿入されることにより、前記脚部23を筒状部径方向に変形して前記係合を解除不能にするための台座部19を有している構成である(請求項2)。
(イ)、前記環状部20と前記脚部23との間に設けられている凹部22に前記筒部側突起35を係合する構成である(請求項3)。
【0010】
(ウ)、前記グロメット2は、前記ガイド本体1の本止め位置に相対的に移動されたとき、前記環状部20が前記筒状部13に設けられた第1係止部17aに当接して前記ガイド本体の挿入を規制し、かつ、前記脚部23の内側に設けられた係止肩部24が前記筒状部13に設けられた第2係止部18に係合する構成である(請求項4)。
(エ)前記第2係止部18は、前記台座部19に連接した状態に設けられている構成である(請求項5)。
(オ)前記導入部10は間隔12を保って設けられた複数の翼部11で構成されているとともに、前記筒状部13は前記筒部に接続されたベントチューブ4の開口と隙間を保って対向するよう設けられた板状部16を有している構成である(請求項6)。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明では、特許文献1の比べ、分割体としてのガイド本体及びグロメットからなる点で同じであるが、取扱性、組込操作性、抜去不能な安定係合性の点で優れている。すなわち、本発明のガイド装置は、グロメットをガイド本体側筒状部に嵌合して筒状部の仮止め位置に配置した状態で両者を一体物として取り扱うことができる。また、そのグロメット付きガイド本体を図3及び図4に例示されるごとく給油口側筒部内へ挿入操作により筒部内周面に設けられた突起に係合固定できる。しかも、その係合固定は、同図のごとくグロメットを筒部内周面の突起と係合した状態で、ガイド本体の筒部内への更なる挿入によりグロメットを筒状部の仮止め位置から本止め位置に切り換えて抜去不能にできる。
【0012】
請求項2の発明では、特に、ガイド本体が台座部を有し、環状部を筒部側突起に係合した状態で筒部内に更に挿入されると、脚部を台座部により筒状部径方向に変形して係合を解除不能にする。また、請求項3の発明では、グロメットが環状部と脚部との間に設けられている凹部を有し、筒部側突起に凹部を係合する。これらは、ガイド装置の簡易性を維持しながら、良好な組込操作性及び安定係合性を確実に得られるようにする。
【0013】
請求項4の発明では、グロメットが図4に例示されるごとくガイド本体の本止め位置に相対的に移動されたとき、環状部が筒状部の第1係止部に当接してガイド本体の挿入を規制したり、脚部の内側に設けられた係止肩部が筒状部の第2係止部に係合するため、ガイド本体に対するグロメットの一体化を全体の長さを抑えながら精度よく行えるようにする。
【0014】
請求項5の発明では、第2係止部を台座部に連接した状態に設けると、図4から推察されるごとく台座部による脚部の拡開状態つまり筒部側突起に対して係合解除不能にしている状態を、脚部の係止肩部と筒状部の第2係止部との係合により安定維持できる。
【0015】
請求項6の発明では、給油口側筒部内において、ベントチューブから上昇される燃料ペーパをガイド本体の板状部との間に形成された隙間から、ガイド本体の翼部同士の間の間隔を通って流れ易くし、それにより筒部奥側つまりフィラーパイプの燃料供給通路内に導入され難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】形態例のガイド装置を用いた給油ノズル差込部を模式的に示す断面図である。
【図2】図1の給油口側とガイド装置の関係を示す分解斜視図である。
【図3】上記ガイド装置をグロメットのガイド本体に対する仮組み付け状態で示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は(a)のA−A線拡大断面図である。
【図4】上記ガイド装置をグロメットのガイド本体に対する本止め状態で示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は(a)のA1−A1線拡大断面図である。
【図5】上記給油口側の筒部を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。
【図6】上記ガイド本体単品を示し、(a)は概略斜視図、(b)は側面図、(c)は下面図である。
【図7】上記グロメット単品を示し、(a)は概略斜視図、(b)は側面図、(c)は下面図である。
【図8】特許文献1の構造を示し、(a)は給油ノズル差込部の内部構造を給油ノズルを差し込んだ状態で示し、(b)はガイド装置(ノズルガイド)を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の形態例について添付図面を参照しながら説明する。この説明では、ガイド装置の要部構造を明らかにした後、フィラーパイプの給油口側筒部への組入操作について詳述する。
【0018】
(構造)形態例の給油ノズル用ガイド装置は、図1に示されるごとく給油ノズル差込部を構成し、給油口側筒部30の内側に固定されて、給油ノズル5を筒部30からフィラーパイプ3(31)内へ挿入するときに案内するものである。構造特徴は、筒状部13及び給油ノズル5をセンタリング可能な導入部10を有したガイド本体1と、筒状部13に設けられている仮止め位置から本止め位置に切換可能なグロメット2とを備え、グロメット2が筒状部13の仮止め位置に配置された状態で筒部30内への挿入により筒部30の内周面に設けられた突起35と係合し、ガイド本体1の筒部内への更なる挿入によりその係合を保って本止め位置に切り換えられて抜去不能となる。
【0019】
なお、フィラーパイプ3は、燃料タンクに燃料を給油するためのパイプであり、径大となった給油口側筒部30を除いたパイプ部31を言う場合と、給油口側筒部30を含めて言う場合とがある。ここでは前者の使い方で説明する。すなわち、給油口側筒部30は、図1及び図5に示されるごとく開口端が鍔状のフランジ部32で縁取りされ、内周面に設けられたリング状ボス33と、側面に接続されて燃料ベーパを排出するベントチューブ4と、ベントチューブ4の出口側端部4aと対向する内周面に設けられた受け面34と、端部4a及び受け面34より奥側に設けられた突起35とを有している。
【0020】
突起35は、図5(a)に示されるごとく筒部内周を3等分する箇所、つまり複数(この例では3つ)設けられている。各突起35は、フィラーパイプ3を構成しているパイプ部31の手前に設けられて、内周方向に少し長く形成された凸状である。また、筒部30の開口端側には、図示を省いたが、フランジ部32及びボス33などを利用してフューエルキャップ螺合用の雌ねじを形成している筒体が装着される。
【0021】
ガイド本体1及びグロメット2は共に樹脂成形品からなる。ガイド本体1は、図3及び図6に示されるごとく概略漏斗状に形成された導入部10が入口側、概略円筒状に形成された筒状部13が出口側となっている。導入部10は、所定の間隔12を保って設けられた複数の翼部11で構成されている。各翼部11は、筒状部13の端面に接続された状態で漏斗状に広がっていて、先端が図1のごとく筒部30の内周面30aに圧接された状態で、給油ノズル5を筒状部13にセンタリング可能となっている。
【0022】
筒状部13は、筒内14が円筒状に形成にされ、外周が一部を平らな板状部16に形成し、板状部16及び導入部10と反対側の端部である径小の配置部17を除いた周囲部に筒方向の横リブ15a及び周方向のリブ15bを形成している。このうち、板状部16は、図1のごとくベントチューブ4の出口側端部4aと対向した状態で端部4aと隙間を保って配置される。板状部16には、仮止め用の規制リブ16a,16bが後端側に突設されている。各規制リブ16a,16bは、所定間隔を保っており、図3(c)のごとく配置部17に嵌合されたグロメット2を規制リブ16aと16bとの間に挟み込んだ状態で仮止め可能となっている。
【0023】
配置部17は、図4(c)のごとく端部から離れる側の段差により第1係止部17aを形成しており、グロメット2を第1係止部17aに当接することにより相対的な移動を規制可能となっている。配置部17の後端外周は、一段径大に形成されており、その径大部に設けられた複数(この例では板状部16の両側近くと、板状部16と対向する下側の3箇所)の台座部19と、各台座部19に連接した状態に設けられている第2係止部18とを有している。この例では、配置部17の後端外周を径大部にし、その径大部のうち、台座部19同士の間の内側部分を切り欠くことにより第2係止部18を形成している。
【0024】
一方、グロメット2は、図3及び図7に示されるごとく筒状部13の外周に嵌合される環状部20と、環状部20に突設されて互いに間隔25を保っている複数の弾性脚部23とからなる。環状部20は、一部が板状部16に対応した直線状の片部21に形成されている。片部21は、規制リブ16aと16bとの間に挟み込まれる太さである。各脚部23は、環状部20の端面に径小首部22を介して突出されて、先端内側に段差状の係止肩部24を形成している。なお、片部21には脚部23が設けられていない。
【0025】
(組込操作)以上のグロメット2は、ガイド本体1に仮止めされた状態で給油口側筒部30に組込操作される。
(1)本発明のガイド装置は、ガイド本体1及びグロメット2が車体組立ラインないしはフィラーパイプ回りの組立ラインに投入される前の段階で、グロメット2がガイド本体1に対し仮組み付けされた状態で管理されたり搬送されるため取扱性に優れている。勿論、仮組み付け操作はワンタッチ操作で行える。すなわち、作業者は、例えば、グロメット2を持って、環状部20をガイド本体1の配置部17の後端に対向配置し、かつ嵌合した状態から押し込める。すると、グロメット2は、片部21が規制リブ16aを弾性的に乗り越えて、規制リブ16aと規制リブ16bとの間に挟み込まれてガイド本体1に仮組み付けされる。図3は、このようにしてグロメット2がガイド本体1の筒状部13に設けられた仮止め位置に配置された仮組み付け状態(以下、この状態のガイド装置をグロメット付きガイド本体という)を示している。
【0026】
(2)本発明のガイド装置は、以上の仮組み付け状態で給油口側筒部30にワンタッチ操作により組み込まれる。この作業では、図5(b)に示したごとくグロメット付きガイド本体1を、板状部16がベントチューブ4の出口側端部4aを向くように位置だして、筒部30内にグロメット2側より挿入すると、導入部10を構成している翼部11の先端側がリング状ボス33に当接する。更に、グロメット付きガイド本体1を筒部30内に押し入れると、各翼部11が縮径方向に変形してボス33を通過し、完全に通過すると元の形状に復元される。また、グロメット付きガイド本体1は、図3(c)に示したごとく更に筒部30の奥側に移動されると、各脚部23が筒部内の突起35と当たった後、縮径方向に変形しながら突起35が首部24に係合される。
【0027】
(3)この構造では、更にガイド本体1が筒部30の奥側に押されると、グロメット2が各突起35に首部24を係合し、それにより筒部30に対して位置規制ないしは移動不能な状態となっているため、ガイド本体1だけが単独で奥側に移動される。すると、図1及び図4(c)に示したごとく、ガイド本体1は、筒部30に位置固定されているグロメット側環状部20の外端面に第1係止部17aが当接して移動が規制される。この過程では、グロメットの脚部23が内面に圧接する台座部19より拡径方向に変形され、グロメットの係止肩部24が第2係止部28と係合される。
【0028】
すなわち、台座部19は、グロメット2が配置部17に沿って相対的に移動されて第1係止部17aに当たった本止め位置で、脚部23を拡開方向ないしは筒状部径方向に変形し、それにより突起35に対する首部22の係合を解除不能にする。第2係止部18は、図4(c)の拡大図のごとくグロメット2が前記の本止め位置に配置されたとき、脚部23の内側に設けられた係止肩部24と係合してグロメット2の配置部17から外れる方向への移動を不能にする。
【0029】
(4)、従って、以上のガイド装置は、筒部30に対してグロメット付きガイド本体1を給油口側筒部30内へ挿入操作することによりグロメット側首部22と筒部側突起35との係合により固定される。この係合状態は、ガイド本体1の筒部30内への更なる挿入によりグロメット2を配置部17の仮止め位置から本止め位置に切り換えて解除不能となる。これらは、ガイド装置の簡易性を維持しつつ、良好な組込操作性及び安定係合性(過大な衝撃を受けても係合解除の虞をなくすること)を確実に得られるようにする。
【0030】
また、以上のガイド装置は、グロメット2がガイド本体1の本止め位置に相対的に移動されたとき、環状部20が筒状部側第1係止部17aに当接してガイド本体1の挿入を規制したり、脚部23の内側に設けられた係止肩部24が筒状部側第2係止部18に係合するため、ガイド本体1に対するグロメット2の一体化を全体の長さを抑えながら精度よく行える。しかも、以上のガイド装置は、筒部30内に固定された状態において、ガイド本体1が各翼部11が筒部内周面30aに圧接していること、筒状部13が筒部内の受け面34に支持されていることからも上記した安定係合性に優れている。
【0031】
更に、以上のガイド装置では、給油口側筒部30内において、ベントチューブ4から上昇される燃料ペーパをガイド本体1の板状部16との間に形成された隙間から、ガイド本体1の翼部11同士の間の間隔を通って流れ易くし、それにより燃料ペーパを筒部30の奥側つまりフィラーパイプ3の燃料供給通路内に導入され難くすることができる。
【0032】
なお、本発明のガイド装置は、請求項で特定される構成を備えておればよく、細部は形態例を参考にして変更したり展開可能なものである。その例としては、燃料ペーパをフィラーパイプ3の燃料供給通路内により導入され難くするため、板状部16のうちベントチューブ側端部4aより奥側に、フィラーパイプ3側と端部4a側とを仕切るような立壁などを設けることである。
【符号の説明】
【0033】
1・・・ガイド本体
2・・・グロメット
3・・・フィラーパイプ(31はパイプ部)
4・・・ベントチューブ(4aは出口側端部)
5・・・給油ノズル
10・・・導入部(11は翼部、12は間隔)
13・・・筒状部(16は板状部、16a,16bは規制リブ)
17・・・配置部(17aは第1係止部、18は第2係止部、19は台座部)
20・・・環状部(21は片部)
23・・・脚部(25は間隔)
24・・・係止肩部(凹部に相当)
30・・・給油側筒部(34は受け面、35は突起)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給油口側筒部の内側に固定されて、給油ノズルを前記筒部からフィラーパイプ内へ挿入するときに案内する給油ノズル用ガイド装置において、
前記筒部の奥側へ配置される筒状部、及び前記筒状部の入口側端部に設けられて前記給油ノズルをセンタリング可能な導入部を有したガイド本体と、
前記筒状部の外周に嵌合されて該筒状部に設けられている仮止め位置から本止め位置に切換可能であるとともに、前記仮止め位置に配置された状態で前記ガイド本体の前記筒部内への挿入により該筒部の内周面に設けられた突起と係合し、前記ガイド本体の前記筒部内への更なる挿入により前記係合を保って前記本止め位置に切り換えられて抜去不能となるグロメットとを備えていることを特徴とする給油ノズル用ガイド装置。
【請求項2】
前記グロメットは、前記筒状部の外周に嵌合される環状部と、前記環状部に突設されて互いに間隔を保っている複数の弾性脚部とからなり、
前記ガイド本体は、前記筒状部に設けられて、前記環状部が前記突起に係合した状態で更に前記筒部内に挿入されることにより、前記脚部を筒状部径方向に変形して前記係合を解除不能にするための台座部を有していることを特徴とする請求項1に記載の給油ノズル用ガイド装置。
【請求項3】
前記環状部と前記脚部との間に設けられている凹部に前記突起を係合することを特徴とする請求項2に記載の給油ノズル用ガイド装置。
【請求項4】
前記グロメットは、前記ガイド本体の本止め位置に相対的に移動されたとき、前記環状部が前記筒状部に設けられた第1係止部に当接して前記ガイド本体の挿入を規制し、かつ、前記脚部の内側に設けられた係止肩部が前記筒状部に設けられた第2係止部に係合することを特徴とする請求項2又は3に記載の給油ノズル用ガイド装置。
【請求項5】
前記第2係止部は、前記台座部に連接した状態に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の給油ノズル用ガイド装置。
【請求項6】
前記導入部は間隔を保って設けられた複数の翼部で構成されているとともに、前記筒状部は前記筒部に接続されたベントチューブの開口と隙間を保って対向するよう設けられた板状部を有していることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の給油ノズル用ガイド装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−116380(P2012−116380A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−269036(P2010−269036)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(000135209)株式会社ニフコ (972)
【Fターム(参考)】