説明

給湯暖房システム

【課題】電気ヒートポンプと他の加熱装置とを組み合わせた給湯暖房システムにおいて、給湯の利用の有無にかかわらず、電気ヒートポンプのエネルギー効率をより向上させることができる給湯暖房システムを提供する。
【解決手段】給湯温水を供給する給湯配管経路と、暖房機器である暖房放熱体に暖房循環熱媒を供給する暖房配管経路とを有し、暖房放熱体30と運転状態設定手段40と貯湯タンク52と燃焼熱源機20と第1の給湯暖房熱交換器N1とヒートポンプ装置10とを備える。給湯配管経路は、上水を貯湯タンクに供給する第1の給水経路K1と、貯湯タンク内の給湯温水を第1の給湯暖房熱交換器を経由させて貯湯タンクに戻す給湯循環経路K2と、貯湯タンク内の給湯温水を燃焼加熱手段を経由させて供給する給湯経路K3とで構成され、給湯循環経路のいずれかの位置には給湯温水を循環させる給湯循環ポンプPKが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば石油バーナ等を備えた燃焼熱源機と電気ヒートポンプとを加熱源として有する給湯暖房システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、化石燃料の燃焼を利用した燃焼加熱手段を備えた給湯システムと、同様の燃焼加熱手段によって暖房循環熱媒(温水、ブライン等)を加熱して床暖房放熱体等に供給する熱媒循環型の暖房システムと、が一体となったいわゆるセントラルヒーティングシステム(給湯暖房システム)が実用化されている。
また給湯システムにおいて、高いエネルギー効率による省エネルギーを目的に、上水(冷水)をヒートポンプ装置(電気ヒートポンプ)で加熱して貯湯タンクに蓄えておき、給湯の需要が発生した場合に貯湯タンク内の給湯温水を給湯し、貯湯タンク内の給湯温水が尽きた際には上記の燃焼加熱手段を補助熱源として用いることで湯切れ分を補う給湯システムが考案されている。また暖房システムにおいても、暖房循環熱媒をまずヒートポンプ装置で加熱して加熱の不足分を上記の燃焼加熱手段で補ったり、暖房循環熱媒を燃焼加熱手段で適切に加熱を継続した後でヒートポンプ装置による加熱に切替えたりすることで、燃焼加熱手段のみで加熱するよりもエネルギー効率を向上させることができる暖房システムが考案されている。
これらを組合せた給湯暖房システムにて、エネルギー効率が高く、二酸化炭素排出量の低減に貢献できる給湯暖房システムが望まれている。
【0003】
例えば特許文献1に記載された従来技術では、燃焼熱源機(バーナ等)、電気ヒートポンプ、貯湯タンク、熱交換器等を備え、これらを種々の配管で接続し、種々のバルブやポンプを組合せ、給湯や床暖房等に利用する給湯暖房システムを構築している。この従来技術では、給湯負荷と暖房負荷が同時に発生する場合に、暖房温水を貯湯タンクに戻す前に給湯利用し、この給湯利用分だけの上水を貯湯タンクに補給し、これをヒートポンプ装置に流入させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−175150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
燃焼加熱器のエネルギー効率と電気ヒートポンプのエネルギー効率を比較した場合、一般的には電気ヒートポンプのエネルギー効率のほうが燃焼加熱器のエネルギー効率よりも高い。燃焼加熱器のエネルギー効率は100%を超えられないが、大気の温度を利用する近年の電気ヒートポンプでは条件次第で400〜500%程度に達するものも存在し、駆動源である商用電気自体のエネルギー効率(30〜40%程度)を考慮した一次エネルギー効率において100%を超えるエネルギー効率を実現している。
しかし、エネルギー効率のみを重視して電気ヒートポンプのみで給湯暖房システムを構成すると、暖房に必要とされる能力や温度レベルが不足したり、条件によっては電気ヒートポンプの一次エネルギー効率が燃焼加熱器のエネルギー効率よりも下回ったりする場合もあるため、電気ヒートポンプと他の加熱装置とを組合せた給湯暖房システムとすることが好ましい。
【0006】
特許文献1に記載された従来技術では、給湯負荷と暖房負荷が同時に発生する場合に、暖房温水を貯湯タンクに戻す前に給湯利用し、この給湯利用分だけの上水を貯湯タンクに補給し、これをヒートポンプ装置に流入させることで、ヒートポンプ装置に入力される給湯温水の温度をより低くすることができ、このとき電気ヒートポンプのエネルギー効率をより向上させることができる。しかし、給湯と床暖房等とを同時に利用しないときでは、電気ヒートポンプに入力される給湯温水の温度を積極的に低くすることができないので、エネルギー効率をより向上させることができない。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、電気ヒートポンプと他の加熱装置とを組合せた給湯暖房システムにおいて、給湯の利用の有無にかかわらず、電気ヒートポンプのエネルギー効率をより向上させることができる給湯暖房システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係る給湯暖房システムは次の手段をとる。
まず、本発明の第1の発明は、給湯温水を供給する給湯配管経路と、暖房機器である暖房放熱体に暖房循環熱媒を供給する暖房配管経路と、を有し、暖房循環熱媒を用いて放熱する前記暖房放熱体と、前記暖房放熱体の暖房運転の運転状態を利用者が設定可能な運転状態設定手段と、暖房循環熱媒を蓄えることなく給湯温水を蓄える貯湯タンクと、給湯温水と暖房循環熱媒のそれぞれを燃焼により加熱する燃焼加熱手段を有する燃焼熱源機と、暖房循環熱媒の熱で給湯温水を加熱する第1の給湯暖房熱交換器と、電気ヒートポンプにて加熱したヒートポンプ循環熱媒の熱で暖房循環熱媒を加熱するヒートポンプ熱交換器を有するヒートポンプ装置と、を備えている。
前記給湯配管経路は、給水源から供給される上水を前記貯湯タンクに供給する第1の給水経路と、前記貯湯タンク内に蓄えられている給湯温水を前記貯湯タンクから前記第1の給湯暖房熱交換器を経由させて前記貯湯タンクに戻す給湯循環経路と、前記貯湯タンク内に蓄えられている給湯温水を前記貯湯タンクから前記燃焼加熱手段を経由させて供給する給湯経路と、にて構成されており、前記給湯循環経路のいずれかの位置には給湯温水を循環させる給湯循環ポンプが設けられている。
前記暖房配管経路は、前記暖房放熱体から出力された暖房循環熱媒を前記第1の給湯暖房熱交換器に入力する第1放熱後経路と、前記第1の給湯暖房熱交換器から出力された暖房循環熱媒を前記ヒートポンプ熱交換器に入力する第2放熱後経路と、前記ヒートポンプ熱交換器から出力された暖房循環熱媒を前記燃焼加熱手段に入力する第2加熱後経路と、前記燃焼加熱手段から出力された暖房循環熱媒を前記暖房放熱体に入力する第1加熱後経路と、にて環状に構成されており、前記燃焼熱源機には暖房循環熱媒を循環させる第1の暖房循環ポンプが設けられており、前記第1加熱後経路のいずれかの位置には経路を閉鎖あるいは開口することが可能な第1の暖房熱動弁が設けられている。
【0009】
この第1の発明では、暖房放熱体の暖房運転を行っている場合は給湯の利用の有無にかかわらず、第1の給湯暖房熱交換器にて、ヒートポンプ熱交換器に入力される暖房循環熱媒の温度を下げるとともに、貯湯タンクの給湯温水の温度を上げることができる。
これにより、暖房運転中であれば給湯の利用の有無にかかわらず、電気ヒートポンプのエネルギー効率をより向上させることができる。
【0010】
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る給湯暖房システムであって、前記第1加熱後経路において暖房循環熱媒が前記燃焼加熱手段から出力されて前記第1の暖房熱動弁に入力されるまでの経路のいずれかの位置と、前記第1放熱後経路のいずれかの位置と、の間に接続される第1のバイパス暖房経路と、前記第1のバイパス暖房経路のいずれかの位置に設けられて経路を閉鎖あるいは開口することが可能な第2の暖房熱動弁と、が設けられている。
【0011】
この第2の発明によれば、第1の発明に加えて、暖房放熱体の暖房運転を行っていない場合であっても、給湯の利用の有無にかかわらず、暖房放熱体への経路をバイパスし、電気ヒートポンプを稼動させ、第1の給湯暖房熱交換器にて、ヒートポンプ熱交換器に入力される暖房循環熱媒の温度を下げるとともに、貯湯タンクの給湯温水の温度を上げることができる。
これにより、暖房運転の有無、及び給湯の利用の有無にかかわらず、電気ヒートポンプのエネルギー効率をより向上させることができる。
【0012】
次に、本発明の第3の発明は、上記第2の発明に係る給湯暖房システムであって、前記第2加熱後経路のいずれかの位置と、前記第1のバイパス暖房経路における前記第2の暖房熱動弁から前記第1放熱後経路への接続位置までのいずれかの位置と、の間に接続される第2のバイパス暖房経路が設けられている。
【0013】
この第3の発明によれば、第1の発明に対して、暖房放熱体の暖房運転を行っている場合に適切な割合の暖房循環熱媒のみを用いて給湯温水を加熱するとともに当該割合の暖房循環熱媒のみを電気ヒートポンプにて加熱する。
ヒートポンプ装置に流入する暖房循環熱媒の流量が小さいほど電気ヒートポンプのエネルギー効率が高くなるので有効である。また暖房放熱体に流入する暖房循環熱媒は流量が大きいほど暖房温度の上昇時間が短くなり、好ましい。これらを両立させるために、暖房放熱体から出力された暖房循環熱媒のうちの所定量をヒートポンプ装置を経由させて燃焼加熱手段に到達させ、残りの暖房循環熱媒を第1のバイパス暖房経路と第2のバイパス暖房経路を経由させて燃焼加熱手段に到達させる。
これにより、暖房運転中であれば給湯の利用の有無にかかわらず、電気ヒートポンプのエネルギー効率をより向上させることができる。
【0014】
次に、本発明の第4の発明は、上記第2または第3の発明に係る給湯暖房システムであって、前記運転状態設定手段から暖房運転が指示されていない、または暖房運転の停止が指示された場合、前記暖房配管経路については、前記第1の暖房熱動弁を閉鎖して前記第2の暖房熱動弁を開口して前記第1の暖房循環ポンプを駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱する。
そして前記給湯配管経路については、前記給湯循環ポンプを駆動して前記給湯循環経路にて給湯温水を循環させて、前記第1の給湯暖房熱交換器にて加熱した給湯温水を前記貯湯タンクに蓄える。
【0015】
この第4の発明によれば、暖房放熱体の暖房運転の指示がされていない、または暖房運転中であったが暖房運転の停止が指示された場合において、第1及び第2の暖房熱動弁を適切に開閉して暖房循環熱媒を循環させる適切な経路を構築し、第1の暖房循環ポンプ、給湯循環ポンプを駆動して、電気ヒートポンプのエネルギー効率をより向上させながら、貯湯タンク内の給湯温水の加熱を適切に行うことができる。
【0016】
次に、本発明の第5の発明は、上記第1〜第4のいずれか1つの発明に係る給湯暖房システムであって、暖房循環熱媒の熱で給湯温水を加熱する第2の給湯暖房熱交換器を備え、前記第2加熱後経路は、前記ヒートポンプ熱交換器から出力された暖房循環熱媒を、前記第2の給湯暖房熱交換器を経由させて前記燃焼加熱手段に入力する。
そして前記給湯循環経路は、前記貯湯タンク内に蓄えられている給湯温水を、前記貯湯タンクから前記第1の給湯暖房熱交換器と前記第2の給湯暖房熱交換器とを経由させて前記貯湯タンクに戻す。
【0017】
この第5の発明によれば、燃焼熱源機に入力する暖房循環熱媒の温度をより低くすることができるので(燃焼熱源機に入力される直前の暖房循環熱媒の熱で給湯温水を加熱することができるので)、燃焼熱源機のエネルギー効率をより向上させることができる。
【0018】
次に、本発明の第6の発明は、上記第1〜第5のいずれか1つの発明に係る給湯暖房システムであって、前記給湯経路における前記貯湯タンクから前記燃焼加熱手段までのいずれかの位置に配置されて前記貯湯タンクからの給湯温水が入力されるとともに前記第1の給水経路に接続された第2の給水経路から前記上水の一部が入力されて、入力された給湯温水と上水とを混合して前記燃焼加熱手段に向けて出力する給湯温水混合手段を備えている。
【0019】
この第6の発明によれば、エネルギー効率をより高めるために、貯湯タンク内の給湯温水の温度が利用者から設定される給湯温度よりも非常に高い場合であっても、安全に温度を下げて吐出することができる。
【0020】
次に、本発明の第7の発明は、上記第1〜第6のいずれか1つの発明に係る給湯暖房システムであって、前記運転状態設定手段から暖房運転が指示された場合、前記暖房配管経路については、前記第1の暖房熱動弁と前記第2の暖房熱動弁とが有る場合は前記第1の暖房熱動弁を開口して前記第2の暖房熱動弁を閉鎖して前記第1の暖房循環ポンプを駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱する。
また、前記第1の暖房熱動弁は有るが前記第2の暖房熱動弁が無い場合は前記第1の暖房熱動弁を開口して前記第1の暖房循環ポンプを駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱する。
そして前記給湯配管経路については、前記給湯循環ポンプを駆動して前記給湯循環経路にて給湯温水を循環させて、前記第1の給湯暖房熱交換器と前記第2の給湯暖房熱交換器とが有る場合は前記第1の給湯暖房熱交換器と前記第2の給湯暖房熱交換器にて加熱した給湯温水を前記貯湯タンクに蓄え、前記第1の給湯暖房熱交換器は有るが前記第2の給湯暖房熱交換器が無い場合は前記第1の給湯暖房熱交換器にて加熱した給湯温水を前記貯湯タンクに蓄える。
【0021】
この第7の発明によれば、暖房放熱体の暖房運転の指示が入力された場合において、第1及び第2の暖房熱動弁を適切に開閉して暖房循環熱媒を循環させる適切な経路を構築し、第1の暖房循環ポンプ、給湯循環ポンプを駆動して、電気ヒートポンプや燃焼熱源機のエネルギー効率をより向上させながら、暖房放熱体の暖房運転、及び貯湯タンク内の給湯温水の加熱を適切に行うことができる。
【0022】
次に、本発明の第8の発明は、上記第1の発明に係る給湯暖房システムであって、ヒートポンプ装置には、暖房循環熱媒を循環させる第2の暖房循環ポンプが設けられている。
【0023】
この第8の発明によれば、第1の発明に対して、暖房循環熱媒を循環させる暖房循環ポンプが、更に1個多いので、暖房循環熱媒の経路の自由度を更に向上させることができる。そして第1の発明と同様に、暖房放熱体の暖房運転を行っているが給湯は利用していない場合であっても、ヒートポンプ熱交換器に入力される暖房循環熱媒の温度を下げることができる。
これにより、暖房運転中であれば給湯の利用の有無にかかわらず、電気ヒートポンプのエネルギー効率をより向上させることができる。
【0024】
次に、本発明の第9の発明は、上記第8の発明に係る給湯暖房システムであって、前記第2加熱後経路のいずれかの位置に配置されて前記第1放熱後経路のいずれかの位置と第3のバイパス暖房経路にて接続され、前記ヒートポンプ熱交換器の側から入力される暖房循環熱媒を、前記第2加熱後経路における前記燃焼加熱手段の側または前記第3のバイパス暖房経路の側、のいずれか一方に出力する経路切替弁を備えている。
【0025】
この第9の発明によれば、第3のバイパス暖房経路にて、燃焼熱源機と暖房放熱体をバイパスする経路を構成することができる。
これにより、暖房放熱体の暖房運転を行っていない場合であって燃焼熱源器を必要としない場合については、給湯の利用の有無にかかわらず、ヒートポンプ熱交換器に入力される暖房循環熱媒のムダな放熱を回避して貯湯タンク内の給湯温水を加熱することができるので、暖房運転の有無、及び給湯の利用の有無にかかわらず、電気ヒートポンプのエネルギー効率をより向上させることができる。
【0026】
次に、本発明の第10の発明は、上記第9の発明に係る給湯暖房システムであって、前記運転状態設定手段から暖房運転が指示されていない、または暖房運転の停止が指示された場合、前記暖房配管経路については、前記経路切替弁を前記第3のバイパス暖房経路の側に切替えて、前記第2の暖房循環ポンプを駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記ヒートポンプ熱交換器にて暖房循環熱媒を加熱する。
そして前記給湯配管経路については、前記給湯循環ポンプを駆動して前記給湯循環経路にて給湯温水を循環させて、前記第1の給湯暖房熱交換器にて加熱した給湯温水を前記貯湯タンクに蓄える。
【0027】
この第10の発明によれば、暖房放熱体の暖房運転の指示がされていない、または暖房運転中であったが暖房運転の停止が指示された場合において、第1の暖房熱動弁と経路切替弁を適切に開閉及び切替えして、暖房循環熱媒を循環させる適切な経路を構築し、第1及び第2の暖房循環ポンプ、給湯循環ポンプを駆動して、暖房運転をしていない場合において給湯の利用の有無にかかわらず、電気ヒートポンプのエネルギー効率をより向上させながら、貯湯タンク内の給湯温水の加熱を適切に行うことができる。
【0028】
次に、本発明の第11の発明は、上記第8〜第10のいずれか1つの発明に係る給湯暖房システムであって、前記第3のバイパス暖房経路及び前記経路切替弁の両方が無い場合、前記第2加熱後経路のいずれかの位置と、前記第1加熱後経路における前記第1の暖房熱動弁から前記暖房放熱体までの経路のいずれかの位置と、の間を接続する第4のバイパス暖房経路と、前記第4のバイパス暖房経路のいずれかの位置に設けられて経路を閉鎖あるいは開口することが可能な第3の暖房熱動弁と、が設けられている。
また、前記第3のバイパス暖房経路及び前記経路切替弁の両方が有る場合、前記第2加熱後経路における前記経路切替弁から前記燃焼加熱手段までの経路のいずれかの位置と、前記第1加熱後経路における前記第1の暖房熱動弁から前記暖房放熱体までの経路のいずれかの位置と、の間を接続する第4のバイパス暖房経路と、前記第4のバイパス暖房経路のいずれかの位置に設けられて経路を閉鎖あるいは開口することが可能な第3の暖房熱動弁と、が設けられている。
【0029】
この第11の発明によれば、第4のバイパス経路にて、燃焼熱源機をバイパスする経路を構成することができる。
これにより、暖房放熱体の暖房運転を行っている場合であって燃焼熱源器を必要としない場合については、給湯の利用の有無にかかわらず、ヒートポンプ熱交換器に入力される暖房循環熱媒のムダな放熱を回避して貯湯タンク内の給湯温水の加熱と暖房循環熱媒の加熱をすることができるので、電気ヒートポンプのエネルギー効率をより向上させることができる。
【0030】
次に、本発明の第12の発明は、上記第8〜第11のいずれか1つの発明に係る給湯暖房システムであって、暖房循環熱媒の熱で給湯温水を加熱する第2の給湯暖房熱交換器を備え、前記第2加熱後経路は、前記ヒートポンプ熱交換器から出力された暖房循環熱媒を、前記第2の給湯暖房熱交換器を経由させて前記燃焼加熱手段に入力し、前記給湯循環経路は、前記貯湯タンク内に蓄えられている給湯温水を、前記貯湯タンクから前記第1の給湯暖房熱交換器と前記第2の給湯暖房熱交換器とを経由させて前記貯湯タンクに戻す。
【0031】
この第12の発明によれば、燃焼熱源機に入力する暖房循環熱媒の温度をより低くすることができるので(燃焼熱源機に入力される直前の暖房循環熱媒の熱で給湯温水を加熱することができるので)、燃焼熱源機のエネルギー効率をより向上させることができる。
【0032】
次に、本発明の第13の発明は、上記第8〜第12のいずれか1つの発明に係る給湯暖房システムであって、前記給湯経路における前記貯湯タンクから前記燃焼加熱手段までのいずれかの位置に配置されて前記貯湯タンクからの給湯温水が入力されるとともに前記第1の給水経路に接続された第2の給水経路から前記上水の一部が入力されて、入力された給湯温水と上水とを混合して前記燃焼加熱手段に向けて出力する給湯温水混合手段を備えている。
【0033】
この第13の発明によれば、エネルギー効率をより高めるために、貯湯タンク内の給湯温水の温度が利用者から設定される給湯温度よりも非常に高い場合であっても、安全に温度を下げて吐出することができる。
【0034】
次に、本発明の第14の発明は、上記第8〜第13のいずれか1つの発明に係る給湯暖房システムであって、前記運転状態設定手段から暖房運転が指示された場合、前記暖房配管経路については、前記第1の暖房熱動弁と前記経路切替弁と前記第3の暖房熱動弁とが有る場合、且つ燃焼加熱手段を用いて加熱する場合、前記第1の暖房熱動弁を開口して前記経路切替手段を前記燃焼加熱手段の側に切替えて前記第3の暖房熱動弁を閉鎖して、前記第1の暖房循環ポンプまたは前記第2の暖房循環ポンプの少なくとも一方を駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器、あるいは前記燃焼加熱手段、にて暖房循環熱媒を加熱する。
また、前記第1の暖房熱動弁と前記経路切替弁と前記第3の暖房熱動弁とが有る場合、且つ燃焼加熱手段を用いて加熱しない場合、前記第1の暖房熱動弁を閉鎖して前記経路切替手段を前記燃焼加熱手段の側に切替えて前記第3の暖房熱動弁を開口して、前記第2の暖房循環ポンプを駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記ヒートポンプ熱交換器を用いて暖房循環熱媒を加熱する。
また、前記第1の暖房熱動弁と前記経路切替弁とが有って前記第3の暖房熱動弁が無い場合、前記第1の暖房熱動弁を開口して前記経路切替手段を前記燃焼加熱手段の側に切替えて、前記第1の暖房循環ポンプまたは前記第2の暖房循環ポンプの少なくとも一方を駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱する。
また、前記第1の暖房熱動弁と前記第3の暖房熱動弁とが有って前記経路切替弁が無い場合、且つ燃焼加熱手段を用いて加熱する場合、前記第1の暖房熱動弁を開口して前記第3の暖房熱動弁を閉鎖して、前記第1の暖房循環ポンプまたは前記第2の暖房循環ポンプの少なくとも一方を駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器、あるいは前記燃焼加熱手段、にて暖房循環熱媒を加熱する。
また、前記第1の暖房熱動弁と前記第3の暖房熱動弁とが有って前記経路切替弁が無い場合、且つ燃焼加熱手段を用いて加熱しない場合、前記第1の暖房熱動弁を閉鎖して前記第3の暖房熱動弁を開口して、前記第2の暖房循環ポンプを駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記ヒートポンプ熱交換器を用いて暖房循環熱媒を加熱する。
また、前記第1の暖房熱動弁が有って前記経路切替弁と前記第3の暖房熱動弁が無い場合、前記第1の暖房循環ポンプまたは前記第2の暖房循環ポンプの少なくとも一方を駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱する。
そして前記給湯配管経路については、前記給湯循環ポンプを駆動して前記給湯循環経路にて給湯温水を循環させて、前記第1の給湯暖房熱交換器と前記第2の給湯暖房熱交換器とが有る場合は前記第1の給湯暖房熱交換器と前記第2の給湯暖房熱交換器にて加熱した給湯温水を前記貯湯タンクに蓄え、前記第1の給湯暖房熱交換器は有るが前記第2の給湯暖房熱交換器が無い場合は前記第1の給湯暖房熱交換器にて加熱した給湯温水を前記貯湯タンクに蓄える。
【0035】
この第14の発明によれば、暖房放熱体の暖房運転の指示が入力された場合において、第1及び第3の暖房熱動弁を適切に開閉し、且つ経路切替弁を適切に切替えて暖房循環熱媒を循環させる適切な経路を構築し、第1及び第2の暖房循環ポンプ、給湯循環ポンプを駆動して、電気ヒートポンプや燃焼熱源機のエネルギー効率をより向上させながら、暖房放熱体の暖房運転、及び貯湯タンク内の給湯温水の加熱を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】給湯暖房システム1の第1の実施の形態を説明する図である。
【図2】給湯暖房システム1の第2の実施の形態を説明する図である。
【図3】給湯暖房システム1の第3の実施の形態を説明する図である。
【図4】給湯暖房システム1の第4の実施の形態を説明する図である。
【図5】給湯暖房システム1の第5の実施の形態を説明する図である。
【図6】第1〜第5の実施の形態を組合せた第6の実施の形態を説明する図である。
【図7】給湯暖房システム1の第7の実施の形態を説明する図である。
【図8】給湯暖房システム1の第8の実施の形態を説明する図である。
【図9】給湯暖房システム1の第9の実施の形態を説明する図である。
【図10】給湯暖房システム1の第10の実施の形態を説明する図である。
【図11】給湯暖房システム1の第11の実施の形態を説明する図である。
【図12】第7〜第11の実施の形態を組合せた第12の実施の形態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。以下、第1〜第12の実施の形態について順に説明する。
なお、第1〜第6の実施の形態では、暖房循環熱媒(例えば温水)を循環させるポンプが燃焼熱源機20に備えられている第1の暖房循環ポンプP1のみである場合の構成について説明する。
また、第7〜第12の実施の形態では、暖房循環熱媒を循環させるポンプが上記の第1の暖房循環ポンプP1と、ヒートポンプ装置10に備えられている第2の暖房循環ポンプP2である場合の構成について説明する。
【0038】
●[第1の実施の形態(図1)]
次に図1を用いて、給湯暖房システム1の第1の実施の形態の構成について説明する。
第1の実施の形態の給湯暖房システム1は、ヒートポンプ装置10、燃焼熱源機20、暖房放熱体30(床暖房装置等の暖房機器)、運転状態設定手段40、給湯装置50、第1の給湯暖房熱交換器N1等と、各種の配管や弁等にて構成されている。
なお、図1〜図12に示すように、全ての実施の形態において、給湯温水を供給する経路である給湯配管経路と、暖房放熱体に暖房循環熱媒を供給する経路である暖房配管経路と、は別々の経路に分離されている。
【0039】
暖房放熱体30は例えば部屋Rの床に設けられた床暖房装置であり、燃焼熱源機20から出力された暖房循環熱媒が第1加熱後経路H23を介して入力されて部屋R内に放熱し、第1放熱後経路H31a、第2放熱後経路H31bを介して放熱後の暖房循環熱媒をヒートポンプ熱交換器13に向けて出力する。
運転状態設定手段40は、部屋Rの壁等に設けられており、利用者が暖房放熱体30の運転のONとOFFを設定する暖房運転起動手段、暖房温度を数値で設定する暖房温度設定手段または設定温度を能力段階(強・中・弱や1・2・3・4・5等)で選択する暖房能力設定手段の少なくとも一方、家庭の分電盤によって供給可能な最大電流の入力手段、設定状態や運転状態等を表示する表示手段、CPU等の制御手段を備えている。
また、図示省略するが、給湯運転のONとOFFを設定する給湯運転起動手段、給湯温度を数値で設定する給湯温度設定手段、湯張指示及び湯張温度を設定する湯張設定手段、給湯設定状態等を表示する表示手段、CPU等の制御手段を備えた給湯状態設定手段が、部屋Rまたは部屋Rとは別の場所(キッチン等)に設けられている。
なお、上記の運転状態設定手段40と上記の給湯状態設定手段とを一体化した運転状態設定手段40を構成してもよい。
【0040】
燃焼熱源機20は例えばガスや石油等の化石燃料を燃焼させて給湯温水及び暖房循環熱媒を加熱する装置であり、熱交換器23a及び23b、熱交換器を介して給湯温水及び暖房循環熱媒を加熱する燃焼加熱手段22(燃焼バーナ等)、燃焼制御手段21、燃料供給経路H22、第1の暖房循環ポンプP1、外気温度検出手段(図示省略)、外気吸気手段(図示省略)等を備えている。そして燃焼制御手段21はCPU等の制御手段を備えており、燃焼加熱手段22、第1の暖房熱動弁V1、第1の暖房循環ポンプP1を制御する。
また燃焼制御手段21は、第1の通信線T1を介して運転状態設定手段40と互いに通信可能となるように接続され、第2の通信線T2を介してヒートポンプ制御手段11と互いに通信可能となるように接続され、第3の通信線T3を介して給湯制御手段51と互いに通信可能となるように接続されている。
【0041】
利用者は、暖房放熱体30を起動して暖房運転を所望する場合、運転状態設定手段40を操作して、暖房放熱体30の暖房運転の起動(ON)を設定し、所望する暖房温度や運転時間等を設定する。すると、暖房起動(ON)と暖房設定温度等を含む入力情報は、第1の通信線T1を介して運転状態設定手段40から燃焼制御手段21に送信され、第2の通信線T2を介して燃焼制御手段21からヒートポンプ制御手段11に送信され、第3の通信線T3を介して燃焼制御手段21から給湯制御手段51に送信される。そして入力情報を受信した燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、受信した入力情報に基づいて、第1の暖房熱動弁V1、第1の暖房循環ポンプP1、燃焼加熱手段22、電気ヒートポンプ12、給湯循環ポンプPK等を制御する。
【0042】
また、利用者は、給湯装置50を起動して給湯を所望する場合、運転状態設定手段40を操作して、給湯装置50の給湯運転の起動(ON)を設定し、所望する給湯温度を設定する。すると、給湯起動(ON)と給湯設定温度等を含む入力情報は、第1の通信線T1を介して運転状態設定手段40から燃焼制御手段21に送信され、第2の通信線T2を介して燃焼制御手段21からヒートポンプ制御手段11に送信され、第3の通信線T3を介して燃焼制御手段21から給湯制御手段51に送信される。そして入力情報を受信した燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、受信した入力情報に基づいて、第1の暖房熱動弁V1、第1の暖房循環ポンプP1、燃焼加熱手段22、電気ヒートポンプ12、給湯循環ポンプPK等を制御する。
【0043】
ヒートポンプ装置10は、ヒートポンプ制御手段11、電気ヒートポンプ12、ヒートポンプ熱交換器13等を備えている。そしてヒートポンプ制御手段11はCPU等の制御手段を備えており、電気ヒートポンプ12を制御する。
ヒートポンプ熱交換器13は、第2放熱後経路H31bから入力された暖房循環熱媒を、ヒートポンプ循環熱媒配管Hh内を循環するヒートポンプ循環熱媒(例えばCO2やR410A(代替フロン冷媒))を用いて加熱し、加熱した暖房循環熱媒を、燃焼熱源機20に向けて第2加熱後経路H12に出力する。
また電気ヒートポンプ12は、ヒートポンプ循環熱媒を加熱することとヒートポンプ循環熱媒の流量を調節することが可能である。
そして給湯装置50は、給湯制御手段51、貯湯タンク52、給湯循環ポンプPK等を備えている。なお貯湯タンク52は、暖房循環熱媒を蓄えることなく給湯温水を蓄えており、貯湯タンク52内の温水は暖房循環熱媒には利用されず、給湯に利用される。
【0044】
また、給湯温水を供給する給湯配管経路は、以下の経路にて構成されている。
給水源から供給される上水を貯湯タンク52に供給する第1の給水経路K1。
貯湯タンク52内に蓄えられている給湯温水を貯湯タンク52から第1の給湯暖房熱交換器N1を経由させて貯湯タンク52に戻す給湯循環経路K2。
貯湯タンク52内に蓄えられている給湯温水を貯湯タンク52から燃焼加熱手段22を経由させて供給する給湯経路K3。
なお、給湯循環経路K2のいずれかの位置には給湯温水を循環させる給湯循環ポンプPKが設けられている。
また、第1の給水経路K1にて供給される上水は比較的温度が低いので、貯湯タンク52の下方の低温層に導かれる。
また、給湯循環経路K2では、比較的温度が低い貯湯タンク52の下方の低温層から給湯温水を取り出し、第1の給湯暖房熱交換器N1で加熱した給湯温水を、比較的温度が高い貯湯タンク52の上方の高温層に戻している。
また、給湯経路K3では、比較的温度が高い貯湯タンク52の上方の高温層から給湯温水を取り出して供給する。
【0045】
また、暖房循環熱媒を循環させる暖房配管経路は、以下の経路にて環状に構成されている。
暖房放熱体30から出力された暖房循環熱媒を第1の給湯暖房熱交換器N1に入力する第1放熱後経路H31a。
第1の給湯暖房熱交換器N1から出力された暖房循環熱媒をヒートポンプ熱交換器13に入力する第2放熱後経路H31b。
ヒートポンプ熱交換器13から出力された暖房循環熱媒を熱交換器23b(燃焼加熱手段22)に入力する第2加熱後経路H12。
熱交換器23b(燃焼加熱手段22)から出力された暖房循環熱媒を暖房放熱体30に入力する第1加熱後経路H23。
なお、暖房循環熱媒は第1の暖房循環ポンプP1にて循環する。
また本実施の形態の説明では、上記のように燃焼加熱手段22と熱交換器23bを合わせて「燃焼加熱手段」と呼ぶ場合があり、例えば「燃焼加熱手段に入力する」とは、「燃焼加熱手段22と組み合わされている熱交換器23bに入力する」ことを指す。
【0046】
以上の構成にて、図1に示す第1の実施の形態の給湯暖房システム1では、暖房放熱体30の暖房運転を行っている場合、給湯の利用の有無にかかわらず、以下のように、電気ヒートポンプ12のエネルギー効率をより向上させることができる。
電気ヒートポンプ12のエネルギー効率をより向上させるためには、ヒートポンプ熱交換器13に入力される暖房循環熱媒の温度と、当該ヒートポンプ熱交換器13から出力される暖房循環熱媒の温度との温度差を大きくすることが好ましい。この場合、ヒートポンプ熱交換器13に入力される暖房循環熱媒の温度をより低くすることが好ましい。
【0047】
運転状態設定手段40から暖房運転が指示された場合、燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、受信した入力情報に基づいて、第1の暖房熱動弁V1を開口し、第1の暖房循環ポンプP1を駆動して暖房循環熱媒を循環させる。そして燃焼加熱手段22と電気ヒートポンプ12の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、更に給湯循環ポンプPKを駆動して給湯温水を循環させ、第1の給湯暖房熱交換器N1を用いて給湯温水を加熱する。
第1の実施の形態の構成では、暖房放熱体30の暖房運転を行っている場合、給湯の利用の有無にかかわらず、貯湯タンク52内の給湯温水を、給湯循環経路K2(及び給湯循環ポンプPK)にて循環させることで、第1の給湯暖房熱交換器N1にて、暖房循環熱媒の熱で給湯温水を加熱し、暖房循環熱媒の温度を低下させることができる。
これにより、電気ヒートポンプ12のエネルギー効率をより向上させることができる。
【0048】
●[第2の実施の形態(図2)]
次に図2を用いて、給湯暖房システム1の第2の実施の形態の構成について説明する。
図2に示す第2の実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態に対して、太線で示す第1のバイパス暖房経路HB1、当該第1のバイパス暖房経路HB1のいずれかの位置に設けられた第2の暖房熱動弁V2(給湯制御手段51から制御)が追加されている点が異なる。
第1のバイパス暖房経路HB1は、第1加熱後経路H23において暖房循環熱媒が燃焼加熱手段22(熱交換器23b)から出力されて第1の暖房熱動弁V1に入力されるまでの経路のいずれかの位置と、第1放熱後経路H31aのいずれかの位置と、の間に接続されている。また第2の暖房熱動弁V2は、第1のバイパス暖房経路HB1のいずれかの位置に設けられて経路を閉鎖あるいは開口することが可能である。
【0049】
運転状態設定手段40から暖房運転が指示された場合は、第1の実施の形態と同様に、燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、受信した入力情報に基づいて、第1の暖房熱動弁V1を開口して第2の暖房熱動弁V2を閉鎖し、第1の暖房循環ポンプP1を駆動して暖房循環熱媒を循環させる。そして燃焼加熱手段22と電気ヒートポンプ12の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、更に給湯循環ポンプPKを駆動して給湯温水を循環させ、第1の給湯暖房熱交換器N1を用いて給湯温水を加熱する。
【0050】
また、運転状態設定手段40から暖房運転の指示がされていない場合、あるいは暖房運転中であったが暖房運転の停止が指示された場合、燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、第1の暖房熱動弁V1を閉鎖して第2の暖房熱動弁V2を開口し、第1の暖房循環ポンプP1を駆動して暖房循環熱媒を循環させる。そして燃焼加熱手段22と電気ヒートポンプ12の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、更に給湯循環ポンプPKを駆動して給湯温水を循環させ、第1の給湯暖房熱交換器N1を用いて給湯温水を加熱する。
これにより、第1の実施の形態に加えて、暖房運転を行っていない場合であっても、電気ヒートポンプ12を運転して給湯温水を加熱して貯湯タンクへ貯湯することができるため、給湯運転におけるエネルギー効率をより向上させることができる。
【0051】
●[第3の実施の形態(図3)]
次に図3を用いて、給湯暖房システム1の第3の実施の形態の構成について説明する。
図3に示す第3の実施の形態は、図2に示す第2の実施の形態に対して、太線で示す第2のバイパス暖房経路HB2が追加されている点が異なる。
第2のバイパス暖房経路HB2は、第2加熱後経路H12のいずれかの位置と、第1のバイパス暖房経路HB1における第2の暖房熱動弁V2から第1放熱後経路H31aへの接続位置までのいずれかの位置と、の間に接続されている。
【0052】
運転状態設定手段40から暖房運転が指示された場合は、燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、受信した入力情報に基づいて、第1の暖房熱動弁V1を開口して第2の暖房熱動弁V2を閉鎖し、第1の暖房循環ポンプP1を駆動して暖房循環熱媒を循環させる。そして燃焼加熱手段22と電気ヒートポンプ12の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、更に給湯循環ポンプPKを駆動して給湯温水を循環させ、第1の給湯暖房熱交換器N1を用いて給湯温水を加熱する。
【0053】
第3の実施の形態では、暖房放熱体30の暖房運転を行っている場合に適切な割合の暖房循環熱媒のみを用いて給湯温水を加熱するとともに当該割合の暖房循環熱媒のみを電気ヒートポンプ12にて加熱する。
ヒートポンプ装置10に流入する暖房循環熱媒の流量が小さいほど電気ヒートポンプ12のエネルギー効率が高くなるので有効である。また暖房放熱体30に流入する暖房循環熱媒は流量が大きいほど暖房温度の上昇時間が短くなり、好ましい。これらを両立させるために、暖房放熱体30から出力された暖房循環熱媒のうちの所定量をヒートポンプ装置10を経由させて燃焼加熱手段22に到達させ、残りの暖房循環熱媒を第1のバイパス暖房経路HB1と第2のバイパス暖房経路HB2を経由させて燃焼加熱手段22に到達させる。
【0054】
また、運転状態設定手段40から暖房運転の指示がされていない場合、あるいは暖房運転中であったが暖房運転の停止が指示された場合、燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、第1の暖房熱動弁V1を閉鎖して第2の暖房熱動弁V2を開口し、第1の暖房循環ポンプP1を駆動して暖房循環熱媒を循環させる。そして燃焼加熱手段22と電気ヒートポンプ12の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、更に給湯循環ポンプPKを駆動して給湯温水を循環させ、第1の給湯暖房熱交換器N1を用いて給湯温水を加熱する。
【0055】
第3の実施の形態では、暖房放熱体30の暖房運転を行っていない場合に適切な割合の暖房循環熱媒のみを電気ヒートポンプ12にて加熱して給湯温水の加熱に利用する。
第1の暖房循環ポンプP1にて熱交換器23b(燃焼加熱手段22)から出力された暖房循環熱媒を第2の暖房熱動弁V2を経由させて、所定量の暖房循環熱媒を第2のバイパス暖房経路HB2から熱交換器23b(燃焼加熱手段22)に戻し、残りの暖房循環熱媒を第1のバイパス暖房経路HB1から、第1の給湯暖房熱交換器N1とヒートポンプ熱交換器13を経由させて熱交換器23b(燃焼加熱手段22)に戻す。
これにより、適切な少量の暖房循環熱媒を電気ヒートポンプにて加熱し、電気ヒートポンプのエネルギー効率をより向上させることができる。
【0056】
●[第4の実施の形態(図4)]
次に図4を用いて、給湯暖房システム1の第4の実施の形態の構成について説明する。
図4に示す第4の実施の形態は、図2に示す第2の実施の形態に対して、ヒートポンプ装置10から出力した暖房循環熱媒の熱で給湯温水を加熱する第2の給湯暖房熱交換器N2が、第2加熱後経路H12のいずれかの位置に追加されている点が異なる。そして、給湯循環経路K2は、第1の給湯暖房熱交換器N1と第2の給湯暖房熱交換器N2を経由するように構成されている。
【0057】
運転状態設定手段40から暖房運転が指示された場合は、燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、受信した入力情報に基づいて、第1の暖房熱動弁V1を開口して第2の暖房熱動弁V2を閉鎖し、第1の暖房循環ポンプP1を駆動して暖房循環熱媒を循環させる。そして燃焼加熱手段22と電気ヒートポンプ12の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、更に給湯循環ポンプPKを駆動して給湯温水を循環させ、第1の給湯暖房熱交換器N1と第2の給湯暖房熱交換器N2を用いて給湯温水を加熱する。
第4の実施の形態では、第2の給湯暖房熱交換器N2にて、熱交換器23b(燃焼加熱手段22)に入力される暖房循環熱媒の温度を下げることができるので、燃焼加熱手段22のエネルギー効率をより向上させることができる。
【0058】
また、運転状態設定手段40から暖房運転の指示がされていない場合、あるいは暖房運転中であったが暖房運転の停止が指示された場合は、第2の実施の形態と同様、暖房運転を行っていない場合であっても、電気ヒートポンプ12を運転して給湯温水を加熱して貯湯タンクへ貯湯することができるため、給湯運転におけるエネルギー効率をより向上させることができる。また、第2の給湯暖房熱交換器N2にて、熱交換器23b(燃焼加熱手段22)に入力される暖房循環熱媒の温度を下げることができるので、燃焼加熱手段22のエネルギー効率をより向上させることができる。
【0059】
●[第5の実施の形態(図5)]
次に図5を用いて、給湯暖房システム1の第5の実施の形態の構成について説明する。
図5に示す第5の実施の形態は、図2に示す第2の実施の形態に対して、貯湯タンク52内の給湯温水を、燃焼加熱手段22を経由させて供給する給湯経路K3のいずれかの位置に設けられた給湯温水混合手段60と、第1の給水経路K1から供給される上水の少なくとも一部を給湯温水混合手段60に供給することが可能な第2の給水経路K4と、給湯温水混合手段60の混合制御手段61と燃焼制御手段21とが互いに通信可能となるように接続された第4の通信線T4と、が追加されている点が異なる。
なお、給湯温水混合手段60は、給湯温水と上水とを混合して給湯温水の温度を下げる混合装置62と、混合装置62の混合割合を制御する混合制御手段61とを備えている。
混合制御手段61には、運転状態設定手段40にて設定された給湯温度が、燃焼制御手段21を経由して入力される。
【0060】
一般に、運転状態設定手段40にて設定される給湯温水の温度における最低温度は35[℃]程度である。貯湯タンク内の給湯温水を、燃焼加熱手段にて加熱して吐出させる場合、貯湯タンクに貯湯可能な給湯温水の最高温度が30[℃]程度に制限されてしまう。
その一方で、給湯運転効率を向上するには、ヒートポンプ装置の加熱分を大きくする必要があり、貯湯タンク内の給湯温水の最高温度を、給湯制御手段にて設定される給湯温水の最高温度である60[℃]程度とすることが望ましい。
これを解決するために、給湯温水混合手段を設け、貯湯タンクから供給される給湯温水と上水(冷水)とを適切に混合して燃焼加熱手段に入力する給湯温水の温度を適切に制御できる構成としている。
これにより、貯湯タンク52内の給湯温水の温度を60[℃]程度とすることができるので、電気ヒートポンプ12のエネルギー効率をより向上させることができる。
【0061】
●[第6の実施の形態(図6)]
次に図6を用いて、給湯暖房システム1の第6の実施の形態の構成について説明する。
図6に示す第6の実施の形態は、第1の実施の形態〜第5の実施の形態を全て織り込んだものであり、第1の実施の形態〜第5の実施の形態にて説明したとおりの効果(エネルギー効率の向上)を有している。
【0062】
従来は、暖房放熱体30による暖房が充分に行き渡り定常状態に到達すると、第1の暖房熱動弁V1を一定周期で開閉させる間欠加熱を行っていた。この場合、第1の暖房熱動弁V1の開閉に連動させてヒートポンプ装置の運転と停止を行う必要があるが、ヒートポンプ装置の運転と停止を繰り返すと連続運転と比較して効率が低下する。ヒートポンプ装置を運転する場合は間欠運転とするよりも連続運転とすることが、エネルギー効率向上の観点からは好ましい。
そこで、以上に説明した第1の実施の形態〜第6の実施の形態において、暖房運転中であって、且つ燃焼加熱手段22にて加熱を行わない場合であっても、暖房運転中は暖房放熱体30に暖房循環熱媒を循環させるために第1の暖房熱動弁V1を開口して第2の暖房熱動弁V2を閉鎖させる。
【0063】
次に、暖房循環熱媒を循環させるポンプが上記の第1の暖房循環ポンプP1のみである第1〜第6の実施の形態に対して、暖房循環熱媒を循環させるポンプとして上記の第1の暖房循環ポンプP1に加えて第2の暖房循環ポンプP2(ヒートポンプ装置10に設けられている)を備えている、第7〜第12の実施の形態について説明する。
●[第7の実施の形態(図7)]
次に図7を用いて、給湯暖房システム1の第7の実施の形態の構成について説明する。
図7に示す第7の実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態に対して、ヒートポンプ装置10に第2の暖房循環ポンプP2(ヒートポンプ制御手段11から制御される)が追加されている点が異なる。
このため、第1の実施の形態と同様、電気ヒートポンプのエネルギー効率をより向上させることができるとともに、適切に暖房循環熱媒を循環させることができる。
【0064】
第1の実施の形態に対して、ヒートポンプ装置10が暖房循環ポンプを有することで、暖房経路の自由度が向上し、第2の実施の形態(図2)及び第3の実施の形態(図3)とは異なるバイパス経路を有する第8の実施の形態(図8)及び第9の実施の形態(図9)を構成することができる。
運転状態設定手段40から暖房運転が指示された場合は、燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、受信した入力情報に基づいて、第1の暖房熱動弁V1を開口して、第1の暖房循環ポンプP1または第2の暖房循環ポンプP2の少なくとも一方を駆動して暖房循環熱媒を循環させる。そして燃焼加熱手段22と電気ヒートポンプ12の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、更に給湯循環ポンプPKを駆動して給湯温水を循環させ、第1の給湯暖房熱交換器N1を用いて給湯温水を加熱する。
第7の実施の形態の構成では、暖房放熱体30の暖房運転を行っている場合、給湯の利用の有無にかかわらず、電気ヒートポンプ12のエネルギー効率をより向上させることができる。
【0065】
●[第8の実施の形態(図8)]
次に図8を用いて、給湯暖房システム1の第8の実施の形態の構成について説明する。
図8に示す第8の実施の形態は、図7に示す第7の実施の形態に対して、太線で示す第3のバイパス暖房経路HB3、当該第3のバイパス暖房経路HB3と第2加熱後経路H12との接続個所に設けられた経路切替弁VA(給湯制御手段51から制御される三方弁)が追加されている点が異なる。
経路切替弁VAは、第2加熱後経路H12のいずれかの位置に配置され、第3のバイパス暖房経路HB3の一方の端部が接続されている。また第3のバイパス暖房経路HB3の他方の端部は、第1放熱後経路H31aのいずれかの位置に接続されている。そして経路切替弁VAは、ヒートポンプ熱交換器13の側から入力される暖房循環熱媒を、第2加熱後経路H12における燃焼加熱手段22の側または第3のバイパス暖房経路HB3の側、のいずれか一方に出力する。
【0066】
運転状態設定手段40から暖房運転が指示された場合は、第7の実施の形態と同様に、燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、受信した入力情報に基づいて、第1の暖房熱動弁V1を開口し、第2加熱後経路H12においてヒートポンプ熱交換器13から出力された暖房循環熱媒が熱交換器23b(燃焼加熱手段22)に入力されるように経路切替弁VAを設定(第3のバイパス暖房経路HB3の側に暖房循環熱媒を出力しない)して、第1の暖房循環ポンプP1または第2の暖房循環ポンプP2の少なくとも一方を駆動して暖房循環熱媒を循環させる。そして燃焼加熱手段22と電気ヒートポンプ12の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、更に給湯循環ポンプPKを駆動して給湯温水を循環させ、第1の給湯暖房熱交換器N1を用いて給湯温水を加熱する。
【0067】
また、運転状態設定手段40から暖房運転の指示がされていない場合、あるいは暖房運転中であったが暖房運転の停止が指示された場合、燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、第1の暖房熱動弁V1を閉鎖し、第2加熱後経路H12においてヒートポンプ熱交換器13から出力された暖房循環熱媒が第3のバイパス暖房経路HB3に入力されるように経路切替弁VAを設定(熱交換器23b(燃焼加熱手段22)の側に暖房循環熱媒を出力しない)し、第2の暖房循環ポンプP2を駆動して暖房循環熱媒を循環させる。そして電気ヒートポンプ12を用いて暖房循環熱媒を加熱し、更に給湯循環ポンプPKを駆動して給湯温水を循環させ、第1の給湯暖房熱交換器N1を用いて給湯温水を加熱する。
これにより、第7の実施の形態に加えて、暖房運転を行っていない場合であっても、(燃焼熱源機20と暖房放熱体30をスキップして)電気ヒートポンプ12を運転して給湯温水を加熱して貯湯タンクへ貯湯することができるため、給湯運転におけるエネルギー効率をより向上させることができる。
【0068】
●[第9の実施の形態(図9)]
次に図9を用いて、給湯暖房システム1の第9の実施の形態の構成について説明する。
図9に示す第9の実施の形態は、図7に示す第7の実施の形態に対して、太線で示す第4のバイパス暖房経路HB4と、第4のバイパス暖房経路HB4のいずれかの位置に設けられた第3の暖房熱動弁V3(給湯制御手段51から制御)が追加されている点が異なる。
なお、図8に示す第3のバイパス暖房経路HB3と経路切替弁VAの両方が無い場合と、両方が有る場合とで、第4のバイパス暖房経路HB4の接続位置が異なる。
図8に示す第3のバイパス暖房経路HB3と経路切替弁VAの両方が無い場合は、図9に示すように、第4のバイパス暖房経路HB4は、第2加熱後経路H12のいずれかの位置と、第1加熱後経路H23における第1の暖房熱動弁V1から暖房放熱体30までの経路のいずれかの位置と、の間に接続されている。また第3の暖房熱動弁V3は、第4のバイパス暖房経路HB4のいずれかの位置に設けられて経路を閉鎖あるいは開口することが可能である。
図8に示す第3のバイパス暖房経路HB3と経路切替弁VAの両方が有る場合は、図12に示すように、第4のバイパス暖房経路HB4は、第2加熱後経路H12における経路切替弁VAから燃焼加熱手段22までの経路のいずれかの位置と、第1加熱後経路H23における第1の暖房熱動弁V1から暖房放熱体30までの経路のいずれかの位置と、の間に接続されている。また第3の暖房熱動弁V3は、第4のバイパス暖房経路HB4のいずれかの位置に設けられて経路を閉鎖あるいは開口することが可能である。
【0069】
運転状態設定手段40から暖房運転が指示された場合、且つ燃焼熱源機20で加熱する場合は、燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、受信した入力情報に基づいて、第1の暖房熱動弁V1を開口して第3の暖房熱動弁V3を閉鎖し、第1の暖房循環ポンプP1または第2の暖房循環ポンプP2の少なくとも一方を駆動して暖房循環熱媒を循環させる。そして燃焼加熱手段22と電気ヒートポンプ12の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、更に給湯循環ポンプPKを駆動して給湯温水を循環させ、第1の給湯暖房熱交換器N1を用いて給湯温水を加熱する。
【0070】
また、運転状態設定手段40から暖房運転の指示がされた場合、且つ燃焼熱源機20による加熱を必要としない場合は、燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、第1の暖房熱動弁V1を閉鎖して第3の暖房熱動弁V3を開口し、第2の暖房循環ポンプP2を駆動して暖房循環熱媒を循環させる。そして電気ヒートポンプ12を用いて暖房循環熱媒を加熱し、更に給湯循環ポンプPKを駆動して給湯温水を循環させ、第1の給湯暖房熱交換器N1を用いて給湯温水を加熱する。
これにより、第7の実施の形態に加えて、暖房運転を行っている場合であっても燃焼熱源機20を必要としない場合は(燃焼熱源機をスキップして)、給湯の利用の有無にかかわらず、ヒートポンプ熱交換器13に入力される暖房循環熱媒の温度をより低くすることができる。
【0071】
●[第10の実施の形態(図10)]
次に図10を用いて、給湯暖房システム1の第10の実施の形態の構成について説明する。
図10に示す第10の実施の形態は、図7に示す第7の実施の形態に対して、ヒートポンプ装置10から出力した暖房循環熱媒の熱で給湯温水を加熱する第2の給湯暖房熱交換器N2が、第2加熱後経路H12のいずれかの位置に追加されている点が異なる。そして、給湯循環経路K2は、第1の給湯暖房熱交換器N1と第2の給湯暖房熱交換器N2を経由するように構成されている。
【0072】
運転状態設定手段40から暖房運転が指示された場合は、燃焼制御手段21、ヒートポンプ制御手段11、給湯制御手段51は、受信した入力情報に基づいて、第1の暖房熱動弁V1を開口し、第1の暖房循環ポンプP1または第2の暖房循環ポンプP2の少なくとも一方を駆動して暖房循環熱媒を循環させる。そして燃焼加熱手段22または電気ヒートポンプ12の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、更に給湯循環ポンプPKを駆動して給湯温水を循環させ、第1の給湯暖房熱交換器N1と第2の給湯暖房熱交換器N2を用いて給湯温水を加熱する。
第10の実施の形態では、第2の給湯暖房熱交換器N2にて、熱交換器23b(燃焼加熱手段22)に入力される暖房循環熱媒の温度を下げることができるので、燃焼加熱手段22のエネルギー効率をより向上させることができる。
【0073】
●[第11の実施の形態(図11)]
次に図11を用いて、給湯暖房システム1の第11の実施の形態の構成について説明する。
図11に示す第11の実施の形態は、図7に示す第7の実施の形態に対して、貯湯タンク52内の給湯温水を、燃焼加熱手段22を経由させて供給する給湯経路K3のいずれかの位置に設けられた給湯温水混合手段60と、第1の給水経路K1から供給される上水の少なくとも一部を給湯温水混合手段60に供給することが可能な第2の給水経路K4と、給湯温水混合手段60の混合制御手段61と燃焼制御手段21とが互いに通信可能となるように接続された第4の通信線T4と、が追加されている点が異なる。
なお、給湯温水混合手段60は、給湯温水と上水とを混合して給湯温水の温度を下げる混合装置62と、混合装置62の混合割合を制御する混合制御手段61とを備えている。
混合制御手段61には、運転状態設定手段40にて設定された給湯温度が、燃焼制御手段21を経由して入力される。
【0074】
この構成により、第5の実施の形態と同様に、貯湯タンク内の給湯温水の最高温度を60[℃]程度とすることが可能であり、ヒートポンプ装置のエネルギー効率を向上させることができるとともに、貯湯タンクから供給される給湯温水と上水(冷水)とを適切に混合して燃焼加熱手段に入力する給湯温水の温度を適切に制御できる。また、暖房循環熱媒を、第1の暖房循環ポンプP1または第2の暖房循環ポンプP2の少なくとも一方を用いて適切に循環させることができる。
【0075】
●[第12の実施の形態(図12)]
次に図12を用いて、給湯暖房システム1の第12の実施の形態の構成について説明する。
図12に示す第12の実施の形態は、第7の実施の形態〜第11の実施の形態を全て織り込んだものであり、第7の実施の形態〜第11の実施の形態にて説明したとおりの効果(エネルギー効率の向上)を有している。
【0076】
また、第8の実施の形態、第9の実施の形態、第12の実施の形態では、燃焼加熱手段22を必要としない場合は、第2の暖房循環ポンプP2を使用して暖房循環熱媒を循環できるので、燃焼熱源機20をスキップする経路を構築することができる(経路切替弁VA、第3の暖房熱動弁V3にて経路を変える)。
【0077】
本発明の給湯暖房システム1は、本実施の形態で説明した外観、構成、処理等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば燃焼熱源機20の構成は、本実施の形態にて説明した燃焼熱源機20に限定されるものではない。
また本実施の形態の説明では、暖房放熱体30が床暖房の例を説明したが、暖房放熱体30は床暖房に限定されるものではない。
また本実施の形態の説明では、暖房循環熱媒が温水の例を説明したが、暖房循環熱媒は温水に限定されるものではない。
また、運転状態設定手段40の処理、燃焼制御手段21の処理、ヒートポンプ制御手段11の処理は、本実施の形態にて説明した処理に限定されるものではなく、種々の変更、追加、削除が可能である。
また、以上(≧)、以下(≦)、より大きい(>)、未満(<)等は、等号を含んでも含まなくてもよい。
また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
また本実施の形態の説明では、燃焼熱源機20を制御する燃焼制御手段21、ヒートポンプ装置10を制御するヒートポンプ制御手段11、給湯装置50を制御する給湯制御手段51、の各制御手段を備えた例を説明したが、1つの制御手段にて燃焼熱源機20とヒートポンプ装置10と給湯装置50とを制御するように構成してもよい。
また第1の給湯暖房熱交換器N1、第2の給湯暖房熱交換器N2において、暖房循環熱媒と給湯温水を、同方向に並行に流すよりも、対向する方向に流すほうがより好ましい。
【符号の説明】
【0078】
1 給湯暖房システム
10 ヒートポンプ装置
11 ヒートポンプ制御手段
12 電気ヒートポンプ
13 ヒートポンプ熱交換器
20 燃焼熱源機
21 燃焼制御手段
22 燃焼加熱手段
23a、23b 熱交換器
30 暖房放熱体
40 運転状態設定手段
50 給湯装置
51 給湯制御手段
52 貯湯タンク
60 給湯温水混合手段
61 混合制御手段
62 混合装置
H12 第2加熱後経路
H23 第1加熱後経路
H31a 第1放熱後経路
H31b 第2放熱後経路
HB1 第1のバイパス暖房経路
HB2 第2のバイパス暖房経路
HB3 第3のバイパス暖房経路
HB4 第4のバイパス暖房経路
Hh ヒートポンプ循環熱媒配管
K1 第1の給水経路
K2 給湯循環経路
K3 給湯経路
K4 第2の給水経路
N1 第1の給湯暖房熱交換器
N2 第2の給湯暖房熱交換器
PK 給湯循環ポンプ
T1 第1の通信線
T2 第2の通信線
T3 第3の通信線
T4 第4の通信線
V1 第1の暖房熱動弁
V2 第2の暖房熱動弁
V3 第3の暖房熱動弁
VA 経路切替弁



【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯温水を供給する給湯配管経路と、暖房機器である暖房放熱体に暖房循環熱媒を供給する暖房配管経路と、を有し、
暖房循環熱媒を用いて放熱する前記暖房放熱体と、
前記暖房放熱体の暖房運転の運転状態を利用者が設定可能な運転状態設定手段と、
暖房循環熱媒を蓄えることなく給湯温水を蓄える貯湯タンクと、
給湯温水と暖房循環熱媒のそれぞれを燃焼により加熱する燃焼加熱手段を有する燃焼熱源機と、
暖房循環熱媒の熱で給湯温水を加熱する第1の給湯暖房熱交換器と、
電気ヒートポンプにて加熱したヒートポンプ循環熱媒の熱で暖房循環熱媒を加熱するヒートポンプ熱交換器を有するヒートポンプ装置と、を備え、
前記給湯配管経路は、
給水源から供給される上水を前記貯湯タンクに供給する第1の給水経路と、
前記貯湯タンク内に蓄えられている給湯温水を前記貯湯タンクから前記第1の給湯暖房熱交換器を経由させて前記貯湯タンクに戻す給湯循環経路と、
前記貯湯タンク内に蓄えられている給湯温水を前記貯湯タンクから前記燃焼加熱手段を経由させて供給する給湯経路と、にて構成されており、
前記給湯循環経路のいずれかの位置には給湯温水を循環させる給湯循環ポンプが設けられており、
前記暖房配管経路は、
前記暖房放熱体から出力された暖房循環熱媒を前記第1の給湯暖房熱交換器に入力する第1放熱後経路と、前記第1の給湯暖房熱交換器から出力された暖房循環熱媒を前記ヒートポンプ熱交換器に入力する第2放熱後経路と、前記ヒートポンプ熱交換器から出力された暖房循環熱媒を前記燃焼加熱手段に入力する第2加熱後経路と、前記燃焼加熱手段から出力された暖房循環熱媒を前記暖房放熱体に入力する第1加熱後経路と、にて環状に構成されており、
前記燃焼熱源機には暖房循環熱媒を循環させる第1の暖房循環ポンプが設けられており、
前記第1加熱後経路のいずれかの位置には経路を閉鎖あるいは開口することが可能な第1の暖房熱動弁が設けられている、
給湯暖房システム。
【請求項2】
請求項1に記載の給湯暖房システムであって、
前記第1加熱後経路において暖房循環熱媒が前記燃焼加熱手段から出力されて前記第1の暖房熱動弁に入力されるまでの経路のいずれかの位置と、前記第1放熱後経路のいずれかの位置と、の間に接続される第1のバイパス暖房経路と、
前記第1のバイパス暖房経路のいずれかの位置に設けられて経路を閉鎖あるいは開口することが可能な第2の暖房熱動弁と、が設けられている、
給湯暖房システム。
【請求項3】
請求項2に記載の給湯暖房システムであって、
前記第2加熱後経路のいずれかの位置と、前記第1のバイパス暖房経路における前記第2の暖房熱動弁から前記第1放熱後経路への接続位置までのいずれかの位置と、の間に接続される第2のバイパス暖房経路が設けられている、
給湯暖房システム。
【請求項4】
請求項2または3に記載の給湯暖房システムであって、
前記運転状態設定手段から暖房運転が指示されていない、または暖房運転の停止が指示された場合、
前記暖房配管経路については、
前記第1の暖房熱動弁を閉鎖して前記第2の暖房熱動弁を開口して前記第1の暖房循環ポンプを駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、
前記給湯配管経路については、
前記給湯循環ポンプを駆動して前記給湯循環経路にて給湯温水を循環させて、前記第1の給湯暖房熱交換器にて加熱した給湯温水を前記貯湯タンクに蓄える、
給湯暖房システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の給湯暖房システムであって、
暖房循環熱媒の熱で給湯温水を加熱する第2の給湯暖房熱交換器を備え、
前記第2加熱後経路は、前記ヒートポンプ熱交換器から出力された暖房循環熱媒を、前記第2の給湯暖房熱交換器を経由させて前記燃焼加熱手段に入力し、
前記給湯循環経路は、前記貯湯タンク内に蓄えられている給湯温水を、前記貯湯タンクから前記第1の給湯暖房熱交換器と前記第2の給湯暖房熱交換器とを経由させて前記貯湯タンクに戻す、
給湯暖房システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の給湯暖房システムであって、
前記給湯経路における前記貯湯タンクから前記燃焼加熱手段までのいずれかの位置に配置されて前記貯湯タンクからの給湯温水が入力されるとともに前記第1の給水経路に接続された第2の給水経路から前記上水の一部が入力されて、入力された給湯温水と上水とを混合して前記燃焼加熱手段に向けて出力する給湯温水混合手段を備えている、
給湯暖房システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の給湯暖房システムであって、
前記運転状態設定手段から暖房運転が指示された場合、
前記暖房配管経路については、
前記第1の暖房熱動弁と前記第2の暖房熱動弁とが有る場合は前記第1の暖房熱動弁を開口して前記第2の暖房熱動弁を閉鎖して前記第1の暖房循環ポンプを駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、
前記第1の暖房熱動弁は有るが前記第2の暖房熱動弁が無い場合は前記第1の暖房熱動弁を開口して前記第1の暖房循環ポンプを駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、
前記給湯配管経路については、
前記給湯循環ポンプを駆動して前記給湯循環経路にて給湯温水を循環させて、前記第1の給湯暖房熱交換器と前記第2の給湯暖房熱交換器とが有る場合は前記第1の給湯暖房熱交換器と前記第2の給湯暖房熱交換器にて加熱した給湯温水を前記貯湯タンクに蓄え、前記第1の給湯暖房熱交換器は有るが前記第2の給湯暖房熱交換器が無い場合は前記第1の給湯暖房熱交換器にて加熱した給湯温水を前記貯湯タンクに蓄える、
給湯暖房システム。
【請求項8】
請求項1に記載の給湯暖房システムであって、
ヒートポンプ装置には、暖房循環熱媒を循環させる第2の暖房循環ポンプが設けられている、
給湯暖房システム。
【請求項9】
請求項8に記載の給湯暖房システムであって、
前記第2加熱後経路のいずれかの位置に配置されて前記第1放熱後経路のいずれかの位置と第3のバイパス暖房経路にて接続され、前記ヒートポンプ熱交換器の側から入力される暖房循環熱媒を、前記第2加熱後経路における前記燃焼加熱手段の側または前記第3のバイパス暖房経路の側、のいずれか一方に出力する経路切替弁を備えている、
給湯暖房システム。
【請求項10】
請求項9に記載の給湯暖房システムであって、
前記運転状態設定手段から暖房運転が指示されていない、または暖房運転の停止が指示された場合、
前記暖房配管経路については、
前記経路切替弁を前記第3のバイパス暖房経路の側に切替えて、前記第2の暖房循環ポンプを駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記ヒートポンプ熱交換器にて暖房循環熱媒を加熱し、
前記給湯配管経路については、
前記給湯循環ポンプを駆動して前記給湯循環経路にて給湯温水を循環させて、前記第1の給湯暖房熱交換器にて加熱した給湯温水を前記貯湯タンクに蓄える、
給湯暖房システム。
【請求項11】
請求項8〜10のいずれか一項に記載の給湯暖房システムであって、
前記第3のバイパス暖房経路及び前記経路切替弁の両方が無い場合、
前記第2加熱後経路のいずれかの位置と、前記第1加熱後経路における前記第1の暖房熱動弁から前記暖房放熱体までの経路のいずれかの位置と、の間を接続する第4のバイパス暖房経路と、
前記第4のバイパス暖房経路のいずれかの位置に設けられて経路を閉鎖あるいは開口することが可能な第3の暖房熱動弁と、が設けられており、
前記第3のバイパス暖房経路及び前記経路切替弁の両方が有る場合、
前記第2加熱後経路における前記経路切替弁から前記燃焼加熱手段までの経路のいずれかの位置と、前記第1加熱後経路における前記第1の暖房熱動弁から前記暖房放熱体までの経路のいずれかの位置と、の間を接続する第4のバイパス暖房経路と、
前記第4のバイパス暖房経路のいずれかの位置に設けられて経路を閉鎖あるいは開口することが可能な第3の暖房熱動弁と、が設けられている、
給湯暖房システム。
【請求項12】
請求項8〜11のいずれか一項に記載の給湯暖房システムであって、
暖房循環熱媒の熱で給湯温水を加熱する第2の給湯暖房熱交換器を備え、
前記第2加熱後経路は、前記ヒートポンプ熱交換器から出力された暖房循環熱媒を、前記第2の給湯暖房熱交換器を経由させて前記燃焼加熱手段に入力し、
前記給湯循環経路は、前記貯湯タンク内に蓄えられている給湯温水を、前記貯湯タンクから前記第1の給湯暖房熱交換器と前記第2の給湯暖房熱交換器とを経由させて前記貯湯タンクに戻す、
給湯暖房システム。
【請求項13】
請求項8〜12のいずれか一項に記載の給湯暖房システムであって、
前記給湯経路における前記貯湯タンクから前記燃焼加熱手段までのいずれかの位置に配置されて前記貯湯タンクからの給湯温水が入力されるとともに前記第1の給水経路に接続された第2の給水経路から前記上水の一部が入力されて、入力された給湯温水と上水とを混合して前記燃焼加熱手段に向けて出力する給湯温水混合手段を備えている、
給湯暖房システム。
【請求項14】
請求項8〜13のいずれか一項に記載の給湯暖房システムであって、
前記運転状態設定手段から暖房運転が指示された場合、
前記暖房配管経路については、
前記第1の暖房熱動弁と前記経路切替弁と前記第3の暖房熱動弁とが有る場合、且つ燃焼加熱手段を用いて加熱する場合、前記第1の暖房熱動弁を開口して前記経路切替手段を前記燃焼加熱手段の側に切替えて前記第3の暖房熱動弁を閉鎖して、前記第1の暖房循環ポンプまたは前記第2の暖房循環ポンプの少なくとも一方を駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器、あるいは前記燃焼加熱手段、にて暖房循環熱媒を加熱し、
前記第1の暖房熱動弁と前記経路切替弁と前記第3の暖房熱動弁とが有る場合、且つ燃焼加熱手段を用いて加熱しない場合、前記第1の暖房熱動弁を閉鎖して前記経路切替手段を前記燃焼加熱手段の側に切替えて前記第3の暖房熱動弁を開口して、前記第2の暖房循環ポンプを駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記ヒートポンプ熱交換器を用いて暖房循環熱媒を加熱し、
前記第1の暖房熱動弁と前記経路切替弁とが有って前記第3の暖房熱動弁が無い場合、前記第1の暖房熱動弁を開口して前記経路切替手段を前記燃焼加熱手段の側に切替えて、前記第1の暖房循環ポンプまたは前記第2の暖房循環ポンプの少なくとも一方を駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、
前記第1の暖房熱動弁と前記第3の暖房熱動弁とが有って前記経路切替弁が無い場合、且つ燃焼加熱手段を用いて加熱する場合、前記第1の暖房熱動弁を開口して前記第3の暖房熱動弁を閉鎖して、前記第1の暖房循環ポンプまたは前記第2の暖房循環ポンプの少なくとも一方を駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器、あるいは前記燃焼加熱手段、にて暖房循環熱媒を加熱し、
前記第1の暖房熱動弁と前記第3の暖房熱動弁とが有って前記経路切替弁が無い場合、且つ燃焼加熱手段を用いて加熱しない場合、前記第1の暖房熱動弁を閉鎖して前記第3の暖房熱動弁を開口して、前記第2の暖房循環ポンプを駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記ヒートポンプ熱交換器を用いて暖房循環熱媒を加熱し、
前記第1の暖房熱動弁が有って前記経路切替弁と前記第3の暖房熱動弁が無い場合、前記第1の暖房循環ポンプまたは前記第2の暖房循環ポンプの少なくとも一方を駆動して暖房循環熱媒を循環させ、前記燃焼加熱手段と前記ヒートポンプ熱交換器の少なくとも一方を用いて暖房循環熱媒を加熱し、
前記給湯配管経路については、前記給湯循環ポンプを駆動して前記給湯循環経路にて給湯温水を循環させて、前記第1の給湯暖房熱交換器と前記第2の給湯暖房熱交換器とが有る場合は前記第1の給湯暖房熱交換器と前記第2の給湯暖房熱交換器にて加熱した給湯温水を前記貯湯タンクに蓄え、前記第1の給湯暖房熱交換器は有るが前記第2の給湯暖房熱交換器が無い場合は前記第1の給湯暖房熱交換器にて加熱した給湯温水を前記貯湯タンクに蓄える、
給湯暖房システム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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