説明

給湯機

【課題】配管内面へのスケールの付着を抑制することのできる給湯機を提供すること。
【解決手段】本発明の給湯機は、水を加熱して高温水とする加熱源と、加熱源から流出する高温水の流路の途中に設けられたスケール除去装置28とを備える。スケール除去装置28は、加熱源から流出する高温水の温度より高い温度である所定の形状回復温度以上になったときに所定の記憶形状に回復する形状記憶効果を有するスケール析出部材29と、スケール析出部材29の温度を形状回復温度以上の温度に昇温させる昇温手段と、スケール析出部材29が昇温されているときにスケール析出部材29の表面に析出して付着し、昇温が停止されてスケール析出部材29が記憶形状以外の形状に変形することによってスケール析出部材29から剥離したスケールSを溜めるスケール集積部35とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スケール除去装置を備えた給湯機に関する。
【背景技術】
【0002】
給湯機においては、温水に含まれる硬度成分が炭酸カルシウムなどの固形成分として配管の内面に析出して付着する。一般に、このような析出付着物は、スケールと呼ばれる。このスケールが蓄積し、配管の内径が縮径することにより、出湯効率が悪化するという問題がある。
【0003】
特開平11−153373号公報には、製氷機における製氷面に形状記憶板を配設し、温度を変化させて形状記憶板を変形させることにより、形成された氷層を剥離させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−153373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
給湯機の配管内面へのスケールの付着を防止する方法は、十分に確立されておらず、有効な方法の開発が望まれている。
【0006】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、配管内面へのスケールの付着を抑制することのできる給湯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る給湯機は、水を加熱して高温水とする加熱源と、加熱源から流出する高温水の流路の途中に設けられたスケール除去装置とを備えた給湯機であって、スケール除去装置は、加熱源から流出する高温水の温度より高い温度である所定の形状回復温度以上になったときに所定の記憶形状に回復する形状記憶効果を有するスケール析出部材と、スケール析出部材の温度を形状回復温度以上の温度に昇温させる昇温手段と、スケール析出部材が昇温手段によって昇温されているときにスケール析出部材の表面に析出して付着し、昇温手段による昇温が停止されてスケール析出部材が記憶形状以外の形状に変形することによってスケール析出部材から剥離したスケールを溜めるスケール集積部とを有するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、加熱源から流出する高温水中の硬度成分を効率良く除去することができ、配管内面へのスケールの付着を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の給湯機の実施の形態1を示す回路構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるスケール除去装置の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1におけるスケール除去装置の断面図である。
【図4】本発明の実施の形態2におけるスケール除去装置の断面図である。
【図5】本発明の実施の形態2におけるスケール除去装置の断面図である。
【図6】本発明の実施の形態3におけるスケール除去装置の断面図である。
【図7】本発明の実施の形態3におけるスケール除去装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0011】
実施の形態1.
図1は、本発明の給湯機の実施の形態1を示す回路構成図である。図1は、本発明をヒートポンプ給湯装置に適用した場合の例を示している。本実施形態のヒートポンプ給湯装置は、ヒートポンプユニット1とタンクユニット2とを備えている。ヒートポンプユニット1は、圧縮機3、放熱器4、膨張弁5および蒸発器6を順に配管7で接続して構成されたヒートポンプサイクルを有している。放熱器4は、圧縮機3で圧縮された高温の冷媒によって水を加熱して高温水とする加熱源として機能する。このヒートポンプユニット1は、自然冷媒である二酸化炭素を冷媒として用い、高圧側では臨界圧を越える状態で運転することが好ましい。
【0012】
タンクユニット2は、貯湯タンク10と、風呂追いだき用の熱交換器11とを内蔵している。貯湯タンク10は、その内部に高温水と低温水とが上層と下層とに分かれて貯留される積層式貯湯タンクである。貯湯タンク10の内部は、上層の高温水と下層の低温水とで常に満水状態に維持される。
【0013】
貯湯タンク10には、上部に高温水導出口101および高温水導入口103が、下部に低温水導入口102および低温水導出口104が、それぞれ設けられている。貯湯タンク10の下部の低温水導出口104から導出された低温水は、配管20を通って沸き上げ用送水ポンプ19によりヒートポンプユニット1の放熱器4に送られ、放熱器4で加熱されて高温水となる。放熱器4を出た高温水は、配管21を通って、貯湯タンク10の上部の高温水導入口103から貯湯タンク10内に戻され、貯留される。沸き上げ用送水ポンプ19、配管20、放熱器4および配管21により、加熱循環回路が構成される。放熱器4を出た高温水が流れる配管21の途中であって、ヒートポンプユニット1の内部には、後述するスケール除去装置28が設置されている。
【0014】
混合弁23および混合弁24は、高温水導出口101から出湯された高温水と、水道(市水)等の水源から供給される低温水との混合比を制御して、使用者により設定された給湯温度の温水を作り出すように構成されている。混合弁23で作り出された温水は、注水配管26、浴槽戻り配管17、浴槽往き配管18を通って、浴槽15に供給される。混合弁24で作り出された温水は、蛇口等の給湯口27へ供給される。貯湯タンク10内の高温水が上部の高温水導出口101から出湯されると、水源から供給される同量の低温水が下部の低温水導入口102から貯湯タンク10内に導入される。
【0015】
熱交換器11は、水流が対向して流れる水−水熱交換器であり、上部にタンク側入口111および風呂側出口114が、下部にタンク側出口112および風呂側入口113がそれぞれ設けられている。熱交換器11の上部のタンク側入口111には、貯湯タンク10の上部の高温水導出口101から配管12を通って高温水が供給される。この高温水は、熱交換器11で浴槽水と熱交換して中温水となり、下部のタンク側出口112から排出される。この排出された中温水は、タンク側送水ポンプ13により配管14を通って貯湯タンク10内に戻される。熱交換器11の下部の風呂側入口113には、浴槽15からの浴槽水が風呂側送水ポンプ16により浴槽戻り配管17を通って供給され、熱交換器11で熱交換して加温される。上部の風呂側出口114から排出された加温後の浴槽水は、浴槽往き配管18を通って浴槽15内に戻される。
【0016】
図2および図3は、本発明の実施の形態1におけるスケール除去装置28の断面図である。図2は、ヒートポンプユニット1が運転され、放熱器4からの高温水が配管21に流れているとき(以下、「沸き上げ運転」と称する)の状態を示している。放熱器4からの高温水は、配管21の途中に設置されたスケール除去装置28内を通過する。図2に示すように、本実施形態におけるスケール除去装置28は、配管21の途中に挿入される流路36の内部に設置されたスケール析出部材29を有している。このスケール析出部材29は、形状記憶効果を有する材料で構成されており、所定の記憶形状が記憶されている。形状記憶効果を有する材料としては、例えば、Ni−Ti系合金、Cu−Zn−Al系合金、Fe−Mn−Si系合金等の形状記憶合金を用いることができる。
【0017】
本実施形態におけるスケール析出部材29は、帯板状の波型形状をなしており、図2に示す伸びた形状が記憶形状とされている。スケール析出部材29は、低温時に変形した後、その温度が所定の形状回復温度(変態温度)以上になると、自発的に上記記憶形状に回復する。スケール析出部材29の形状回復温度は、放熱器4から流出する高温水の温度(例えば65℃〜90℃)より高い温度(例えば5度程度高い温度)に設定されている。本実施形態では、複数のスケール析出部材29が並べて設置されている。
【0018】
なお、スケール析出部材29の形状は、図示のような波型形状に限定されるものではなく、例えばコイル形状などであってもよい。また、板状の部材ではなく網状の部材でスケール析出部材29を構成してもよい。
【0019】
スケール析出部材29の近傍には、スケール析出部材29を昇温させる昇温手段としてのヒーター30が備えられている。沸き上げ運転中は、ヒーター30により、スケール析出部材29が形状回復温度以上まで加熱される。高温水に含まれる硬度成分は、温度が高いほど、析出し易い。このため、図2に示すように、沸き上げ運転中、流路36を流れる高温水に含まれる炭酸カルシウム、マグネシウムなどの硬度成分は、温度の高いスケール析出部材29の表面に選択的に析出して付着し、スケールSを形成する。
【0020】
スケール析出部材29の下方には、空間を形成するスケール集積部35が設けられており、スケール集積部35内では流れが淀んでいる。スケール集積部35の入口には、支持部材37が設置されている。スケール析出部材29の下端部は、支持部材37に支持されている。支持部材37は、スケール析出部材29から剥離したスケールSが通り抜けられる隙間を有する形状(例えば格子状)とされている。
【0021】
スケール析出部材29の上部には、スケール析出部材29を変形させる変形手段としてのおもり(錘)31が設置されている。このおもり31の重さは、形状回復温度以上になったときにスケール析出部材29が発揮する形状回復力よりは弱い力であって、且つ、形状回復温度より低い温度のときにはスケール析出部材29を変形させることができるような大きさの力をスケール析出部材29に加えるように設定されている。上述したように、沸き上げ運転中は、スケール析出部材29は、ヒーター30により形状回復温度以上まで加温されている。このため、スケール析出部材29の形状回復力がおもり31の重さに打ち勝ち、スケール析出部材29は記憶形状(伸びた形状)を保持する。
【0022】
図3は、沸き上げ運転を停止した後の状態を示している。沸き上げ運転が停止され、配管21を含む加熱循環回路の水の循環が停止されると、ヒーター30による加温も停止される。すると、流路36内の高温水の温度が次第に低下し、スケール析出部材29の温度も次第に低下する。スケール析出部材29の温度が形状回復温度より低い温度まで低下すると、図3に示すように、スケール析出部材29は、おもり31の重さに耐えて記憶形状(伸びた形状)を保持することができなくなり、おもり31によって上から押されて、折れ曲がり縮んだ形状へと変形する。この変形による機械的(物理的)な作用により、スケール析出部材29の表面からスケールSが剥離する。剥離したスケールSは、下方へ沈んでいき、支持部材37の隙間を通って、スケール集積部35の底部に集積する。
【0023】
図3に示す状態から、沸き上げ運転が開始され、ヒーター30によってスケール析出部材29が形状回復温度以上に加温されると、スケール析出部材29の形状回復力がおもり31の重さに打ち勝ち、スケール析出部材29は、図2に示す記憶形状(伸びた形状)に戻る。なお、沸き上げ運転中に高温水が流路36を流れているときでもスケール集積部35の内部は流れが淀んでいるので、スケール集積部35の底部に集積された、剥離後のスケールSがスケール除去装置28の下流側の配管21へ流れ出すことはない。
【0024】
以上説明したようなスケール除去装置28によれば、放熱器4から流出する高温水に含まれる硬度成分を効率良く除去することができる。このため、配管21や貯湯タンク10などの内面にスケールが付着することを確実に抑制することができる。
【0025】
また、本実施形態のスケール除去装置28によれば、スケール析出部材29の温度が低下したときにおもり31の重さによって自動的にスケール析出部材29を変形させて、スケールSを剥離させることができる。このため、スケール析出部材29を変形させるためのアクチュエータなどが不要であり、機構が簡単で、動作が確実であり、製造コストも低い。
【0026】
スケール除去装置28においては、流路36の表面などに、スケールの付着を防止する機能を有する材料(例えば、PTFE:ポリテトラフロオロエチレンなど)で構成された被覆層を設けることが好ましく、スケール析出部材29の表面にはそのような被覆層を設けないようにすることが好ましい。スケール析出部材29以外の表面を上記被覆層で覆うことにより、スケール析出部材29の表面のみにスケールSをより選択的に析出、付着させることができる。上記被覆層は、おもり31や支持部材37の表面、スケール集積部35の表面にも設けることが好ましい。
【0027】
また、本実施形態では、スケール析出部材29の温度が低下したときにおもり31の重さによってスケール析出部材29を変形させるようにしているが、高温時の記憶形状(第1の記憶形状)とは異なる第2の記憶形状を低温時の記憶形状としてスケール析出部材29に記憶させ、低温時にはスケール析出部材29が上記第1の記憶形状から上記第2の記憶形状へ自発的に変形し、高温時にはスケール析出部材29が上記第2の記憶形状から上記第1の記憶形状へ自発的に変形するように構成してもよい。このように構成した場合には、おもり31のような変形手段は不要となる。
【0028】
実施の形態2.
次に、図4および図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
【0029】
図4および図5は、実施の形態2におけるスケール除去装置28の断面図である。図4は、沸き上げ運転中の状態を示している。図4に示すように、本実施形態のスケール除去装置28では、スケール析出部材29の上端部には、接続部材38が設置されている。接続部材38の上部には、スケール析出部材29と同数の金属製のバネ32の下端部が固定されている。バネ32の上端部は、流路36の天井部に固定されている。各スケール析出部材29と各バネ32とは、接続部材38の内部で電気的に接続されている。図中の4本のバネ32のうち、最も左側のバネ32の上端部と最も右側のバネ32の上端部には、通電手段としての電流印加電線34が接続されている。また、中央の2本のバネ32の上端部同士は電気的に接続されている。更に、図中の4本のスケール析出部材29のうち、左側の2本のスケール析出部材29の下端部同士は電気的に接続され、右側の2本のスケール析出部材29の下端部同士は電気的に接続されている。このような構成により、電流印加電線34によって電流が印加されると、スケール析出部材29およびバネ32に電流が流れる。電流が流れることにより、スケール析出部材29およびバネ32はジュール熱によって自ら発熱し、スケール析出部材29の形状回復温度以上の温度であって、放熱器4から流出する高温水の温度よりも例えば10度程度高い温度にまで昇温する。
【0030】
高温水中の硬度成分は、温度の高いスケール析出部材29およびバネ32の表面に選択的に析出し、スケールSとなって付着する。スケール析出部材29およびバネ32の表面以外のスケール除去装置28の内面には、PTFE等の被覆層が設けられていることが好ましい。これにより、スケール析出部材29およびバネ32の表面に、より選択的にスケールSを付着させることができる。
【0031】
バネ32の付勢力は、形状回復温度以上になったときにスケール析出部材29が発揮する形状回復力よりは弱い力であって、且つ、形状回復温度より低い温度のときにはスケール析出部材29を変形させることができるような大きさの力をスケール析出部材29に加えるように設定されている。沸き上げ運転中は、スケール析出部材29が形状回復温度以上まで昇温しているので、スケール析出部材29の形状回復力がバネ32の付勢力に打ち勝つ。このため、スケール析出部材29は、記憶形状(伸びた形状)を保持する。その一方で、バネ32は、圧縮された状態となっている。
【0032】
図5は、沸き上げ運転を停止した後の状態を示している。沸き上げ運転が停止されると、電流印加電線34による電流の印加も停止される。これにより、スケール析出部材29の温度が低下する。スケール析出部材29の温度が形状回復温度より低い温度まで低下すると、図5に示すように、スケール析出部材29は、バネ32の付勢力に耐えて記憶形状(伸びた形状)を保持することができなくなり、バネ32によって上から押されて、折れ曲がり縮んだ形状へと変形する。その一方で、バネ32は、圧縮された状態から伸びた状態へ変形する。これらの変形による機械的(物理的)な作用により、スケール析出部材29およびバネ32の表面からスケールSが剥離する。剥離したスケールSは、下方へ沈んでいき、支持部材37の隙間を通って、スケール集積部35の底部に集積する。
【0033】
以上説明した実施の形態2によれば、前述した実施の形態1と同様の効果が得られる。また、本実施形態では、スケール析出部材29に通電し、スケール析出部材29自身を発熱させることによってスケール析出部材29を直接的に加熱し、形状回復温度以上に昇温させることができる。このため、少ないエネルギーでスケール析出部材29を確実に昇温することができる。
【0034】
実施の形態3.
次に、図6および図7を参照して、本発明の実施の形態3について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
【0035】
図6および図7に示すように、本実施形態では、流路36を構成する部材に対し、ハウジング40が例えばボルト等により着脱可能に設置されている。このハウジング40によってスケール集積部35が形成されている。スケール集積部35には、金属メッシュ33が設置されている。また、ハウジング40には、金属メッシュ33を加熱可能なヒーター39が設置されている。
【0036】
沸き上げ運転中は、金属メッシュ33は、ヒーター39によって、放熱器4から流出する高温水の温度よりも高い温度に昇温される。このため、高温水に含まれる硬度成分は、温度の高い金属メッシュ33に優先的に析出し、スケールSとして付着する。
【0037】
長期間の使用により金属メッシュ33にスケールSが多量に付着した場合には、図7に示すようにしてハウジング40を取り外すことにより、金属メッシュ33を新しいものに交換することができる。また、流路36内に設置されたスケール析出部材29(図中省略)を着脱可能に構成した場合には、ハウジング40を取り外すことにより、スケール析出部材29を交換することも可能となる。
【0038】
以上説明したように、本実施形態では、スケール集積部35に設置された金属メッシュ33によって硬度成分を除去することができる。なお、金属メッシュ33に代えて、板状の部材や、円筒状の部材を使用してもよい。
【符号の説明】
【0039】
28 スケール除去装置
29 スケール析出部材
30 ヒーター
31 おもり
32 バネ
33 金属メッシュ
34 電流印加電線
35 スケール集積部
36 流路
39 ヒーター
40 ハウジング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を加熱して高温水とする加熱源と、前記加熱源から流出する高温水の流路の途中に設けられたスケール除去装置とを備えた給湯機であって、
前記スケール除去装置は、
前記加熱源から流出する高温水の温度より高い温度である所定の形状回復温度以上になったときに所定の記憶形状に回復する形状記憶効果を有するスケール析出部材と、
前記スケール析出部材の温度を前記形状回復温度以上の温度に昇温させる昇温手段と、
前記スケール析出部材が前記昇温手段によって昇温されているときに前記スケール析出部材の表面に析出して付着し、前記昇温手段による昇温が停止されて前記スケール析出部材が前記記憶形状以外の形状に変形することによって前記スケール析出部材から剥離したスケールを溜めるスケール集積部と、
を有することを特徴とする給湯機。
【請求項2】
前記昇温手段による昇温が停止されて前記スケール析出部材の温度が前記形状回復温度より低くなったときに前記スケール析出部材が前記記憶形状以外の形状に変形するように前記スケール析出部材に力を加える変形手段を備えることを特徴とする請求項1記載の給湯機。
【請求項3】
前記変形手段は、おもりの重さによって前記力を発生することを特徴とする請求項2記載の給湯機。
【請求項4】
前記変形手段は、バネの付勢力によって前記力を発生することを特徴とする請求項2記載の給湯機。
【請求項5】
前記昇温手段は、前記スケール析出部材に通電することによって前記スケール析出部材自身を発熱させる通電手段を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の給湯機。
【請求項6】
前記スケール除去装置内の水の流路の表面の全部または一部には、スケールの付着を防止する機能を有する材料からなる被覆層が設けられており、
前記スケール析出部材の表面には、前記被覆層が設けられていないことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の給湯機。
【請求項7】
前記スケール集積部と前記スケール析出部材との一方または両方が着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載の給湯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−226697(P2011−226697A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−96030(P2010−96030)
【出願日】平成22年4月19日(2010.4.19)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】