統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法
【課題】各利用部門の利用価値に応じた的確な統合化部品表を適時に配布することができる統合化部品表作成システムを提供する。
【解決手段】統合化部品表作成システム10は、構成マスタ13から抽出した2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、生産基本情報マスタ12から抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する部品表作成手段と、統合化部品表の利用部門15,16,17毎に個別に設定された該部品表の配布開始日時に従って、作成した統合化部品表を各部門15,16,17に個別に配布する部品表配布開始手段とを有する。
【解決手段】統合化部品表作成システム10は、構成マスタ13から抽出した2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、生産基本情報マスタ12から抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する部品表作成手段と、統合化部品表の利用部門15,16,17毎に個別に設定された該部品表の配布開始日時に従って、作成した統合化部品表を各部門15,16,17に個別に配布する部品表配布開始手段とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
対象となる生産工程で過去に生産した製品毎の実績データから新製品と類似の製品を選定し、その実績に基づいて新製品の作業標準時間、作業標準工程、作業難易度、部材調達時期、作業者の疲労度、習熟度の予測し、予測結果に基づいて新製品の生産工程の事前シミュレーションを行い、その結果に基づいて生産計画を作成する生産工程支援システムがある(特許文献1参照)。
【0003】
この生産工程支援システムは、人手作業を含む生産工程で新規に生産対象となる新製品の仕様データを入力する仕様入力手段と、人手作業を含む生産工程で過去に生産した製品の製品毎の仕様データと生産時の生産工程の稼働率、サイクルタイム、作業時間、良品率、収率の稼働状況データと作業者の疲労度、習熟度に関する人的要因データからなる実績データを格納する実績データ格納手段と、生産工程のシミュレーションを行う生産工程シミュレーターで新製品の仕様データを参照し、実績データから新製品に類似する製品を選定し、実績データを基に新製品の作業標準時間、作業標準工程、作業難易度、部材調達時期、作業者の疲労度、習熟度の予測データを産出する第1ステップと、予測データを基に生産工程シミュレーターで新製品の生産工程の事前シミュレーションを行う第2ステップと、事前シミュレーションの結果を基に生産計画作成手段で新製品の工程設計および人員割付計画を含む生産計画作成を行う第3ステップとを有する。このシステムは、事前シミュレーションの結果に基づいて新製品の生産計画を作成するから、新製品投入時の生産量の低下や良品率の低下がない生産計画を立てることができる。
【特許文献1】特開2007−133664号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許公報1に開示の生産工程支援システムは、作成された製品の生産計画を日時を異にして各利用部門に個別に配布することができず、各データを時系列に追加・変更しつつ作成した所定製品の生産計画のうち、利用部門に利用価値が生じた時点における生産計画をその部門に適時に配布することができないから、各利用部門の利用価値に応じた的確な生産計画が配布されず、利用部門にとって利用価値の低い生産計画が配布されてしまう場合がある。また、生産計画の配布を利用部門毎に終了することができないから、所定の部門に対して表示が不適格となった生産計画や所定の部門に対して利用価値がなくなった生産計画が引き続き表示されてしまう場合がある。
【0005】
本発明の目的は、各利用部門の利用価値に応じた的確な統合化部品表を適時に配布することができ、所定の部門に対して表示が不適格となった生産計画や所定の部門に対して利用価値がなくなった生産計画の配布を取り止めることができる統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明の前提は、各種複数の生産基本情報を格納した生産基本情報マスタと、それら生産基本情報どうしの上下の連繋関係を格納した構成マスタとを備え、構成マスタから抽出した連携関係に従って、それら生産基本情報マスタから抽出した生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成システムである。
【0007】
前記前提における本発明の特徴として、統合化部品表作成システムでは、生産基本情報の部品表開始時点および部品表終了時点が生産基本情報マスタに時系列に格納され、連携関係の部品表開始時点および部品表終了時点が構成マスタに時系列に格納され、統合化部品表作成システムは、構成マスタから抽出した連携関係に従って、生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する部品表作成手段と、統合化部品表の利用部門毎に個別に設定された該部品表の配布開始日時に従って、作成した統合化部品表を各利用部門に個別に配布する部品表配布開始手段とを有する。
【0008】
前記統合化部品表作成システムの一例としては、システムが、利用部門毎に個別に設定された統合化部品表の配布終了日時に従って、作成した統合化部品表の各利用部門への配布を個別に終了する部品表配布終了手段を有する。
【0009】
前記統合化部品表作成システムの他の一例としては、システムが、生産基本情報毎に個別に設定された部門別出力指示に従って、利用部門毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表を各利用部門に個別に出力する部門別部品表出力手段を有する。
【0010】
前記統合化部品表作成システムの他の一例としては、連携関係が、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とであり、部品表作成手段が、構成マスタから抽出したそれら2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する。
【0011】
前記課題を解決するための本発明の他の前提は、各種複数の生産基本情報を格納した生産基本情報マスタと、それら生産基本情報どうしの上下の連繋関係を格納した構成マスタとを備え、コンピュータ資源を利用し、構成マスタから抽出した連携関係に従って、それら生産基本情報マスタから抽出した生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成方法である。
【0012】
前記前提における本発明の特徴として、統合化部品表作成方法では、生産基本情報の部品表開始時点および部品表終了時点が生産基本情報マスタに時系列に格納され、連携関係の部品表開始時点および部品表終了時点が構成マスタに時系列に格納され、統合化部品表作成方法は、構成マスタから抽出した連携関係に従って、生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する部品表作成プロセスと、統合化部品表の利用部門毎に個別に設定された該部品表の配布開始日時に従って、作成した統合化部品表を各利用部門に個別に配布する部品表配布開始プロセスとを有する。
【0013】
前記統合化部品表作成方法の一例としては、統合化部品表作成方法が、利用部門毎に個別に設定された統合化部品表の配布終了日時に従って、作成した統合化部品表の各利用部門への配布を個別に終了する部品表配布終了プロセスを有する。
【0014】
前記統合化部品表作成方法の他の一例としては、統合化部品表作成方法が、生産基本情報毎に個別に設定された部門別出力指示に従って、利用部門毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表を各利用部門に個別に出力する部門別部品表出力プロセスを有する。
【0015】
前記統合化部品表作成方法の他の一例としては、連携関係が、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とであり、統合化部品表作成プロセスが、構成マスタから抽出したそれら2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する。
【発明の効果】
【0016】
本発明にかかる統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法によれば、利用部門毎に個別に設定された統合化部品表の配布開始日時に従って、作成した統合化部品表を各利用部門に時期を異にしてまたは同時期に個別に配布するから、生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ作成した物品の統合化部品表のうち、各利用部門に利用価値が生じた時点における統合化部品表をその部門に適時に配布することができ、各利用部門の利用価値に応じた的確な統合化部品表を確実に配布することができる。この統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、部品表開始時点および部品表終了時点をそれら生産基本情報に設定することで各生産基本情報を時系列に管理可能、かつ、部品表開始時点および部品表終了時点をそれら連携関係に設定することで各連繋関係を時系列に管理可能であり、部品表開始時点および部品表終了時点を利用することで、現在のみならず過去の任意の時点における物品の統合化部品表を作成することができる。
【0017】
利用部門毎に個別に設定された統合化部品表の配布終了日時に従って、統合化部品表の各利用部門への配布を時期を異にしてまたは同時期に終了する統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、所定の部門に対して表示が不適格となった統合化部品表のその部門における表示を取り止めることができるから、所定の利用部門において統合化部品表の秘密を保持することができ、所定の利用部門からの統合化部品表の不当な流出を防ぐことができる。この統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、所定の部門に対して利用価値がなくなった統合化部品表のその部門における表示を取り止めることができ、無駄な統合化部品表の表示を防ぐことができる。
【0018】
生産基本情報毎に個別に設定された部門別出力指示に従って、利用部門毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表を各利用部門に個別に出力する統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、各部門に表示が必要な生産基本情報のみを含む統合化部品表を出力するから、統合化部品表から各利用部門に表示が不必要な生産基本情報を除くことができ、部門毎に利用価値が高くかつ使い勝手のよい統合化部品表をその利用部門に適時に提供することができる。
【0019】
連携関係が任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とである統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、構成マスタから抽出した各種複数の2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成するから、第1〜第2生産基本情報から形成された2項関係や第1〜第3生産基本情報から形成された3項関係を利用することで、異なる種類の生産基本情報を自由に組み合わせた多種多様な統合化部品表を作ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
添付の図面を参照し、本発明に係る統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。図1は、統合化部品表作成方法を実行する一例として示す統合化部品表作成システム10の概略構成図である。統合化部品表作成システム10は、管理コンピュータ11と、コンピュータ11にインターフェイス(有線または無線)を介して接続された生産基本情報マスタ12、構成マスタ13、配布管理マスタ14とから形成されている。生産基本情報は、物品の製造に必要不可欠な各種複数の技術情報(技術エレメント)であり、この実施の形態では、生産基本情報として物品、部品、図面、工程を例示している。ただし、図示の生産基本情報は一例であり、生産基本情報をそれらに限定するものではない。生産基本情報には、物品の技術情報となる全てのそれらが含まれる。なお、物品や部品は品目情報、図面は成果物情報であり、工程は工程情報である。物品には、完成品のみならず、半完成品も含まれる。
【0021】
生産基本情報には、それら生産基本情報をその種類毎に区分するデータ区分番号(第1〜第nデータ区分番号)が個別に設定される。品目情報に属する生産基本情報には、品目データ区分番号(第1データ区分番号,PC001)が設定され、成果物情報に属する生産基本情報には、成果物データ区分番号(第2データ区分番号,PC002)が設定される。工程情報に属する生産基本情報には、工程データ区分番号(第3データ区分番号,PC003)が設定される。なお、生産基本情報が属する生産基本情報項目を品目や成果物、工程に限定するものではない。生産基本情報が属する生産基本情報項目には物品を製造するために必要な他の全てのそれが含まれ、他の生産基本情報項目にはそれを特定する第4〜第nデータ区分番号が設定される。
【0022】
各生産基本情報には、それら情報を部門(利用部門)別に区分するための部門別番号(X,Y,Z)が個別に設定される。このシステム10では、製造部門15の部門別番号をXとし、販売部門16の部門別番号をYとするとともに、経理部門17の部門別番号をZとしている。なお、部門をそれらに限定するものではなく、官庁や会社等の組織を区分した部署区分の全てが含まれる。各部門15,16,17には、管理コンピュータ11に接続されたコンピュータ(図示せず)が設置されている。それら部門15,16,17に設置されたコンピュータには、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置が接続されている。
【0023】
それら生産基本情報は、任意の第1生産基本情報(親生産基本情報)と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報(子生産基本情報)との上下の2項関係によって連繋するとともに、任意の第1生産基本情報(親生産基本情報)と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報(中間生産基本情報)と第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報(子生産基本情報)との上下の3項関係によって連繋する。
【0024】
管理コンピュータ11は、中央処理装置(CPUまたはMPU)と記憶装置(メモリ)とを有し、大容量ハードディスクを内蔵している。コンピュータ11には、図示はしていないが、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイスを介して接続されている。記憶装置の内部アドレスファイルには、このシステム10の各手段(各プロセス)を実行するための部品表作成アプリケーションが格納されている。部品表作成アプリケーションは、それを記憶したCD−ROM等の光ディスク(記憶媒体)からコンピュータ11の記憶装置にインストールされる。なお、記憶媒体には、光ディスクの他に半導体メモリや磁気ディスクを使用することもできる。
【0025】
コンピュータ11に部品表作成アプリケーションがインストールされると、コンピュータ11の記憶装置またはコンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、品目や成果物、工程等の生産基本情報項目のひな型、それら生産基本情報項目に属する各種複数の生産基本情報のひな型、それら生産基本情報項目に対応するデータ区分番号、部門、部門別番号が格納される。さらに、コンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、生産基本情報マスタ12(品目マスタ18,成果物マスタ19,工程マスタ20)と構成マスタ13と配布管理マスタ14とが作成される。コンピュータ11は、必要な情報を記憶装置やハードディスク、生産基本情報マスタ12、構成マスタ13、配布管理マスタ14から抽出し、必要に応じて情報を記憶装置やハードディスク、生産基本情報マスタ12、構成マスタ13、配布管理マスタ14に格納する。
【0026】
このシステム10では、既存の生産基本情報項目や生産基本情報の他に、新規の生産基本情報項目や新規の生産基本情報、新規の部門を自由に設定することができ、それら新規の生産基本情報項目や生産基本情報、部門を使用して統合化部品表を作ることもできる。新規の生産基本情報項目や生産基本情報、部門、部門別番号は、入力装置からコンピュータ11に入力し、コンピュータ11の記憶装置やハードディスクに格納する。システム10では、既存の生産基本情報項目や生産基本情報、部門、部門別番号を記憶装置やハードディスクから削除することもでき、あらたに作成した新規の生産基本情報項目や生産基本情報、部門、部門別番号を記憶装置やハードディスクから削除することもできる。
【0027】
コンピュータ11の中央処理装置は、記憶装置の内部アドレスファイルに格納された部品表作成アプリケーションを起動し、アプリケーションに従って、各種複数の2項関係を統合する2項関係統合手段(2項関係統合プロセス)、各種複数の3項関係を統合する3項関係統合手段(3項関係統合プロセス)、各種複数の2項関係と3項関係とを統合する2項3項関係統合手段(2項3項関係統合プロセス)を実行する。中央処理装置は、統合した関係に基づいて各物品に対応する統合化部品表をリアルタイムに作成する部品表作成手段(部品表作成プロセス)、部品表作成手段によって作成した統合化部品表をその記憶装置またはハードディスクに格納する部品表格納手段(部品表格納プロセス)、部品表作成手段によって作成した統合化部品表を出力装置を介して出力する部品表出力手段(部品表出力プロセス)を実行する。
【0028】
コンピュータ11の中央処理装置は、部品表作成手段によって作成した統合化部品表を各部門15,16,17に個別に配布(出力)する部品表配布開始手段(部品表配布開始プロセス)、統合化部品表の各部門15,16,17への配布(出力)を個別に終了する部品表配布終了手段(部品表配布終了プロセス)、部門15,16,17毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表を各部門15,16,17に個別に出力する部門別部品表出力手段(部門別部品表出力プロセス)を実行する。
【0029】
生産基本情報マスタ12は、各種複数の生産基本情報、生産基本情報の開始日(部品表開始時点)および終了日(部品表終了時点)を一元的かつ時系列に管理する。構成マスタ13は、生産基本情報の2項関係および3項関係、2項関係の開始日(部品表開始時点)および終了日(部品表終了時点)、3項関係の開始日(部品表開始時点)および終了日(部品表終了時点)を一元的かつ時系列に管理する。配布管理マスタ14は、統合化部品表を各部門15,16,17に個別に配布する配布日時を時系列に管理する。
【0030】
生産基本情報マスタ12や構成マスタ13、配布管理マスタ14は、コンピュータ11からの情報転送指令に基づいて各情報をコンピュータ11に転送し、コンピュータ11からの情報格納指令に基づいて各情報を格納する。生産基本情報マスタ12は、第1データ区分番号が設定された生産基本情報を格納する品目マスタ18と、第2データ区分番号が設定された生産基本情報を格納する成果物マスタ19と、第3データ区分番号が設定された生産基本情報を格納する工程マスタ20とから形成されている。なお、生産基本情報マスタ12をそれらマスタ18,19,20に限定するものではなく、物品の製造に必要不可欠な他の生産基本情報をその種類毎に区分して格納した他の第4〜第n生産基本情報マスタがハードディスクに設定される場合もある。
【0031】
図2〜図4は、各生産基本情報マスタ12(品目マスタ18,成果物マスタ19,工程マスタ20)に格納された各種複数の生産基本情報の一例を示す図である。生産基本情報マスタ12には、生産基本情報や生産基本情報の開始日および終了日が時系列に格納される。図2〜図4に基づいて生産基本情報を生産基本情報マスタ12に格納する手順の一例を説明すると、以下のとおりである。なお、物品(α)、部品(A1)、部品(C1)、部品(D1)、図面(a)、図面(b)、工程(L)、工程(M)の各生産基本情報は、3月1日に入力された情報である。
【0032】
管理コンピュータ11を起動すると、それに接続されたディスプレイに生産基本情報マスタと構成マスタと配布管理マスタとの選択画面が表示される(図示せず)。生産基本情報マスタを選択するとともに情報入力を選択すると、ディスプレイには各種複数の生産基本情報項目が表示される。生産基本情報項目から品目を選択すると、ディスプレイには、品目入力エリア、品目情報の部品表の形成時点である開始日(部品表開始時点)入力エリア、品目情報の部品表からの離脱時点である終了日(部品表終了時点)入力エリア、部門別番号入力エリアが表示される。入力装置によって品目入力エリアに物品(α)、部品(A1)、部品(C1)、部品(D1)とそれらの品番(α)、(A1)、(C1)、(D1)(生産基本情報識別番号)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(3月1日)を入力する。さらに、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Y,Z)を入力する。なお、3月1日では、物品(α)、部品(A1)、部品(C1)、部品(D1)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0033】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された生産基本情報項目、生産基本情報、データ区分番号を参照し、物品(α)、部品(A1)、部品(C1)、部品(D1)が生産基本情報項目のうちの品目であると判断し、それらに品目データ区分(PC001)を設定する。コンピュータ11は、物品(α)、部品(A1)、部品(C1)、部品(D1)とそれらの品目データ区分(PC001)、それらを特定する品番(α)、(A1)、(C1)、(D1)、それらの開始日(3月1日)および終了日(−)、それらの部門別番号(X,Y,Z)を品目マスタ18に格納する。物品の生産基本情報には、物品(α)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれ、部品の生産基本情報には、部品(A1)、部品(C1)、部品(D1)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれる。
【0034】
生産基本情報項目から成果物を選択すると、ディスプレイには、成果物入力エリア、成果物情報の部品表の形成時点である開始日入力エリア、成果物情報の部品表からの離脱時点である終了日入力エリア、部門別番号入力エリアが表示される。入力装置によって成果物入力エリアに図面(a)、図面(b)とそれらの品番(a)、(b)(生産基本情報識別番号)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(3月1日)を入力する。さらに、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Y)を入力する。なお、3月1日では、図面(a)、図面(b)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0035】
コンピュータ11は、図面(a)、図面(b)が生産基本情報項目のうちの成果物であると判断し、それらに成果物データ区分(PC002)を設定する。コンピュータ11は、図面(a)、図面(b)とそれらの成果物データ区分(PC002)、それらを特定する品番(a)、(b)、それらの開始日(3月1日)および終了日(−)、それらの部門別番号(X,Y)を成果物マスタ19に格納する。図面の生産基本情報には、図面(a)、図面(b)の詳細、作成部署、使用説明等が含まれる。
【0036】
生産基本情報項目から工程を選択すると、ディスプレイには、工程入力エリア、工程情報の部品表の形成時点である開始日入力エリア、工程情報の部品表からの離脱時点である終了日入力エリア、部門別番号入力エリアが表示される。入力装置によって工程入力エリアに工程(L)、工程(M)とそれらの品番(L)、(M)(生産基本情報識別番号)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(3月1日)を入力する。さらに、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Z)を入力する。なお、3月1日では、工程(L)、工程(M)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0037】
コンピュータ11は、工程(L)、工程(M)が生産基本情報項目のうちの工程であると判断し、それらに工程データ区分(PC003)を設定する。コンピュータ11は、工程(L)、工程(M)とそれらの工程データ区分(PC003)、それらを特定する品番(L)、(M)、それらの開始日(3月1日)および終了日(−)、それらの部門別番号(X,Z)を工程マスタ20に格納する。工程の生産基本情報には、工程(L)、工程(M)の詳細、拠点、使用説明等が含まれる。
【0038】
4月1日には、物品(α)の部品表を形成する生産基本情報に部品(B1)が追加される。生産基本情報の追加手順の一例を説明すると、以下のとおりである。ディスプレイにおいて生産基本情報マスタを選択するとともに情報追加を選択すると、ディスプレイには、各種複数の生産基本情報追加項目が表示される。生産基本情報追加項目から品目追加を選択すると、ディスプレイには、追加品目入力エリア、追加品目の開始日(部品表開始時点)入力エリアおよび終了日(部品表終了時点)入力エリア、追加品目の部門別番号入力エリアが表示される。
【0039】
入力装置によって追加品目入力エリアに部品(B1)とその品番(B1)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれの開始日(4月1日)を入力する。さらに、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Y,Z)を入力する。なお、4月1日では、部品(B1)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。コンピュータ11は、追加された部品(B1)が生産基本情報項目のうちの品目であると判断し、それに品目データ区分(PC001)を設定する。コンピュータ11は、部品(B1)とそれの品目データ区分(PC001)、それを特定する品番(B1)、それの開始日(4月1日)および終了日(−)、部門別番号(X,Y,Z)を品目マスタ18に格納する。部品の生産基本情報には、部品(B1)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれる。
【0040】
4月15日には、部品表を形成する生産基本情報の部品(C1)が部品(C1´)に変更される。生産基本情報の変更手順の一例を説明すると、以下のとおりである。ディスプレイにおいて生産基本情報マスタを選択するとともに情報変更を選択すると、ディスプレイには、各種複数の生産基本情報変更項目が表示される。生産基本情報変更項目から品目変更を選択すると、ディスプレイには、変更品目入力エリア、変更品目の開始日(部品表開始時点)入力エリアおよび終了日(部品表終了時点)入力エリア、変更品目の部門別番号入力エリアが表示され、さらに、変更前の品目の変更前品目入力エリアおよび変更前品目の終了日(部品表終了時点)入力エリアが表示される。
【0041】
入力装置によって変更品目入力エリアに部品(C1´)とその品番(C1´)とを入力するとともに、開始日入力エリアに部品(C1´)の開始日(4月15日)を入力し、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Y,Z)を入力する。さらに、変更前品目入力エリアに部品(C1)とその品番(C1)とを入力するとともに、終了日入力エリアに部品(C1)の終了日(4月14日)を入力する。なお、4月15日では、部品(C1´)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0042】
コンピュータ11は、変更された部品(C1´)が生産基本情報項目のうちの品目であると判断し、それに品目データ区分(PC001)を設定する。コンピュータ11は、部品(C1´)とそれの品目データ区分(PC001)、それを特定する品番(C1´)、それの開始日(4月15日)および終了日(−)、部門別番号(X,Y,Z)を品目マスタ18に格納し、部品(C1)の終了日(4月14日)を品目マスタ18に格納する。部品の生産基本情報には、部品(C1´)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれる。部品(C1)は、終了日の設定によって4月14日で部品表を形成する生産基本情報から外れる(離脱)。
【0043】
6月1日には、物品(α)がバージョン(1)からバージョン(2)にバージョン変更している。6月1日では、品目情報のうち、部品(B1)と部品(C1´)とが部品表から外れ、部品(D1)が仕様変更または設計変更され、部品(D1)があらたな部品(D2)に変更されている。ディスプレイにおいて生産基本情報マスタを選択するとともに情報変更を選択すると、ディスプレイには、各種複数の生産基本情報変更項目が表示される。生産基本情報変更項目から品目変更を選択すると、ディスプレイには、変更品目入力エリア、変更品目の開始日入力エリアおよび終了日入力エリア、変更品目の部門別番号入力エリアが表示され、さらに、変更前の品目の変更前品目入力エリアおよび変更前品目の終了日入力エリアが表示される。
【0044】
変更品目入力エリアに部品(D2)とそれの品番(D2)とを入力し、開始日入力エリアに部品(D2)の開始日(6月1日)を入力するとともに、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Y,Z)を入力する。さらに、変更前品目入力エリアに部品(B1)、部品(C1´)、部品(D1)とそれらの品番(B1)、(C1´)、(D1)とを入力し、変更前品目の終了日入力エリアにそれらの終了日(5月31日)を入力する。なお、6月1日では、部品(D2)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0045】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された生産基本情報項目、生産基本情報、データ区分番号を参照し、部品(D2)が生産基本情報項目のうちの品目であると判断し、それに品目データ区分(PC001)を設定する。コンピュータ11は、部品(D2)とそれの品目データ区分(PC001)、それを特定する品番(D2)、それの開始日(6月1日)および終了日(−)、部門別番号(X,Y,Z)を品目マスタ18に格納し、部品(B1)、部品(C1´)、部品(D1)の終了日(5月31日)を品目マスタ18に格納する。部品の生産基本情報には、部品(D2)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれる。部品(B1)、部品(C1´)、部品(D1)は、終了日の設定によって5月31日で統合化部品表を形成する生産基本情報から外れる。
【0046】
7月1日には、物品(α)の部品表を形成する生産基本情報に部品(B2)が追加される。ディスプレイにおいて生産基本情報マスタを選択するとともに情報追加を選択すると、ディスプレイには、各種複数の生産基本情報追加項目が表示される。生産基本情報追加項目から品目追加を選択すると、ディスプレイには、追加品目入力エリア、追加品目の開始日(開始時点)入力エリアおよび終了日(終了時点)入力エリア、追加品目の部門別番号入力エリアが表示される。
【0047】
入力装置によって追加品目入力エリアに部品(B2)とその品番(B2)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれの開始日(7月1日)を入力する。さらに、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Y,Z)を入力する。なお、7月1日では、部品(B2)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。コンピュータ11は、追加された部品(B2)が生産基本情報項目のうちの品目であると判断し、それに品目データ区分(PC001)を設定する。コンピュータ11は、部品(B2)とそれの品目データ区分(PC001)、それを特定する品番(B2)、それの開始日(7月1日)および終了日(−)、部門別番号(X,Y,Z)を品目マスタ18に格納する。部品の生産基本情報には、部品(B2)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれる。
【0048】
図5〜図7は、構成マスタに格納された生産基本情報どうしの2項関係および3項関係の一例を示す図である。構成マスタには、2項関係(親子関係)および3項関係(親,中間,子関係)、2項関係や3項関係の開始日および終了日が時系列に格納される。2項関係により、第1生産基本情報(親生産基本情報)から第2生産基本情報(子生産基本情報)が特定され、第2生産基本情報から第1生産基本情報が特定される。3項関係により、第1生産基本情報(親生産基本情報)から第2生産基本情報(中間生産基本情報)が特定され、第1および第2生産基本情報から第3生産基本情報(子生産基本情報)が特定される。ここで、3項関係を2項関係に変換すると、3項関係の第2生産基本情報(中間生産基本情報)が2項関係の第2生産基本情報(子生産基本情報)になる。換言すると、2項関係の子生産基本情報が3項関係の中間生産基本情報になる。
【0049】
3月1日には、物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係が構成マスタに格納される。さらに、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係が構成マスタに格納される。
【0050】
図5〜図7に基づいて生産基本情報どうしの2項関係および3項関係を構成マスタに格納する手順の一例を説明すると、以下のとおりである。構成マスタを選択するとともに関係設定を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、2項関係入力エリア(1)〜2項関係入力エリア(n)と3項関係入力エリア(1)〜3項関係入力エリア(n)とが表示される。入力装置によって2項関係入力エリア(1)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、2項関係入力エリア(1)のうちの子情報(第2生産基本情報)入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。さらに、2項関係入力エリア(1)に対応する関係開始日(部品表開始時点)入力エリアにそれらの2項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(L)との2項関係の終了日は確定していないから、関係終了日(部品表終了時点)入力エリアに終了日は入力されない。
【0051】
入力装置によって2項関係入力エリア(2)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、2項関係入力エリア(2)のうちの子情報(第2生産基本情報)入力エリアに工程(M)およびそれを特定する品番(M)を入力する。さらに、2項関係入力エリア(2)に対応する関係開始日入力エリアにそれらの2項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(M)との2項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0052】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された生産基本情報項目、生産基本情報、データ区分番号を参照し、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、子データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)と工程(M)とに設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、子情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、それらの2項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、子情報として工程(M)および品番(M)、工程データ区分(PC003)、それらの2項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)とが紐付けられ、2項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(α)と工程(M)とが紐付けられ、2項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0053】
入力装置によって3項関係入力エリア(1)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(1)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(1)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに図面(a)およびそれを特定する品番(a)を入力し、3項関係入力エリア(1)に対応する関係開始日(部品表開始時点)入力エリアに3項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日(部品表終了時点)入力エリアに終了日は入力されない。
【0054】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された生産基本情報項目、生産基本情報、データ区分番号を参照し、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)に設定するとともに、子データ区分としての成果物データ区分(PC002)を図面(a)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、子情報として図面(a)および品番(a)、成果物データ区分(PC002)、それらの3項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)と図面(a)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0055】
入力装置によって3項関係入力エリア(2)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(2)のうちの中間情報入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(2)のうちの子情報入力エリアに部品(A1)およびそれを特定する品番(A1)を入力し、3項関係入力エリア(2)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0056】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(A1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(A1)および品番(A1)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)と部品(A1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0057】
入力装置によって3項関係入力エリア(3)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(3)のうちの中間情報入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(3)のうちの子情報入力エリアに部品(C1)およびそれを特定する品番(C1)を入力し、3項関係入力エリア(3)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(L)と部品(C1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0058】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(C1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(C1)および品番(C1)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)と部品(C1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0059】
入力装置によって3項関係入力エリア(4)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(4)のうちの中間情報入力エリアに工程(M)およびそれを特定する品番(M)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(4)のうちの子情報入力エリアに図面(b)およびそれを特定する品番(b)を入力し、3項関係入力エリア(4)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0060】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(M)に設定するとともに、子データ区分としての成果物データ区分(PC002)を図面(b)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(M)および品番(M)、工程データ区分(PC003)、子情報として図面(b)および品番(b)、成果物データ区分(PC002)、それらの3項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(M)と図面(b)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0061】
入力装置によって3項関係入力エリア(5)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(5)のうちの中間情報入力エリアに工程(M)およびそれを特定する品番(M)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(5)のうちの子情報入力エリアに部品(D1)およびそれを特定する品番(D1)を入力し、3項関係入力エリア(5)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0062】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(M)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(D1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(M)および品番(M)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(D1)および品番(D1)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(M)と部品(D1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0063】
ここで、物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係を例として2項関係と3項関係との関連を説明すると、以下のとおりである。物品(α)と工程(L)との2項関係のうちの第2生産基本情報(子生産基本情報)である工程(L)が物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係のうちの第2生産基本情報(中間生産基本情報)となる。それにより、物品(α)と工程(L)とのつながりのみならず、工程(L)と図面(a)とのつながりが決定し、物品(α)と工程(L)とによって図面(a)が確定する。ゆえに、物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係において、図面(a)以外の生産基本情報の組み合わせが排除される。
【0064】
4月1日には、部品(B1)が追加され、それによって物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係が追加される。構成マスタを選択するとともに関係追加を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、2項関係追加入力エリア(1)〜2項関係追加入力エリア(n)と3項関係追加入力エリア(1)〜3項関係追加入力エリア(n)とが表示される。入力装置によって3項関係追加入力エリア(1)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係追加入力エリア(1)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。3項関係追加入力エリア(1)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに部品(B1)およびそれを特定する品番(B1)を入力し、3項関係追加入力エリア(1)に対応する関係開始日(部品表開始時点)入力エリアに追加した3項関係の開始日(4月1日)を入力する。4月1日では、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0065】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(B1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(B1)および品番(B1)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(4月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)と部品(B1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0066】
4月14日には、部品(C1)が部品(C1´)に変更され、それによって物品(α)と工程(L)と部品(C1)と3項関係が物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係に変更される。構成マスタを選択するとともに関係変更を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、2項関係変更入力エリア(1)〜2項関係変更入力エリア(n)と3項関係変更入力エリア(1)〜3項関係変更入力エリア(n)とが表示される。入力装置によって3項関係変更入力エリア(1)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係変更入力エリア(1)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。3項関係変更入力エリア(1)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに部品(C1´)およびそれを特定する品番(C1´)を入力し、3項関係変更入力エリア(1)に対応する関係開始日(部品表開始時点)入力エリアに変更後の3項関係の開始日(4月15日)を入力する。さらに、3項関係変更入力エリア(1)に対応する終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)および品番(α)、中間情報入力エリアに工程(L)および品番(L)、子情報入力エリアに部品(C1)および品番(C1)を入力し、3項関係の終了日(4月14日)を入力する。
【0067】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(C1´)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(C1´)および品番(C1´)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(4月15日)および終了日(−)を構成マスタに格納する。さらに、物品(α)と工程(L)と部品(C1)との3項関係の終了日(4月14日)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。物品(α)と工程(L)と部品(C1)との3項関係は、終了日の設定によって4月14日で統合化部品表を形成する3項関係から外れる(離脱)。
【0068】
6月1日には、物品(α)がバージョン(1)からバージョン(2)にバージョン変更している。6月1日では、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係が部品表から外れ、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係が物品(α)と工程(M)と部品(D2)との3項関係に変更されている。ディスプレイにおいて構成マスタを選択するとともに関係変更を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、2項関係変更入力エリア(1)〜2項関係変更入力エリア(n)と3項関係変更入力エリア(2)〜3項関係変更入力エリア(n)とが表示される。
【0069】
入力装置によって3項関係変更入力エリア(2)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係変更入力エリア(2)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに工程(M)およびそれを特定する品番(M)を入力する。さらに、3項関係変更入力エリア(2)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに部品(D2)およびそれを特定する品番(D2)を入力し、3項関係変更入力エリア(2)に対応する関係開始日(部品表開始時点)入力エリアにあらたな3項関係の開始日(6月1日)を入力する。6月1日では、物品(α)と工程(M)と部品(D2)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0070】
次に、3項関係変更入力エリア(2)に対応する終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、中間情報入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力するとともに、子情報入力エリアに部品(B1)およびそれを特定する品番(B1)を入力する。終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、中間情報入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力するとともに、子情報入力エリアに部品(C1´)およびそれを特定する品番(C1´)を入力する。さらに、終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、中間情報入力エリアに工程(M)およびそれを特定する品番(M)を入力するとともに、子情報入力エリアに部品(D1)およびそれを特定する品番(D1)を入力する。3項関係変更入力エリア(2)に対応する関係終了日(部品表終了時点)入力エリアにそれら3項関係の終了日(5月31日)を入力する。
【0071】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(M)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(D2)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(M)および品番(M)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(D2)および品番(D2)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(6月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。さらに、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(D1)との3項関係の終了日(5月31日)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(M)と部品(D2)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(D1)との3項関係は、終了日の設定によって5月31日で統合化部品表を形成する3項関係から外れる。
【0072】
7月1日には、部品(B2)が追加され、それによって物品(α)と工程(L)と部品(B2)との3項関係が追加される。構成マスタを選択するとともに関係追加を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、2項関係追加入力エリア(1)〜2項関係追加入力エリア(n)と3項関係追加入力エリア(2)〜3項関係追加入力エリア(n)とが表示される。入力装置によって3項関係追加入力エリア(2)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係追加入力エリア(2)のうちの中間情報入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。3項関係追加入力エリア(1)のうちの子情報入力エリアに部品(B2)およびそれを特定する品番(B2)を入力し、3項関係追加入力エリア(2)に対応する関係開始日入力エリアに追加した3項関係の開始日(7月1日)を入力する。7月1日では、物品(α)と工程(L)と部品(B2)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0073】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(B2)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(B2)および品番(B2)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(7月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)と部品(B2)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0074】
図8は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン情報や配布情報の一例を示す図である。配布管理マスタ14には、バージョン開始日およびバージョン終了日、部門別配布開始日および部門別配布終了日が時系列に格納される。バージョン開始日によって1つのバージョンが確定し、そのバージョンの部品表が配布可能となり、バージョン終了日によって1つの部品表のバージョンが終了する。部門別配布開始日によって部品表を部門に配布する日が確定し、部門別配布終了日によって部品表の部門への配布終了日が確定する。3月1日には、物品(α)のバージョン(1)の開始日が配布管理マスタ14に格納され、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表の製造部門15や販売部門16、経理部門17への配布開始日が配布管理マスタ14に格納される。
【0075】
図8に基づいてバージョン情報や配布情報を配布管理マスタ14に格納する手順の一例を説明すると、以下のとおりである。配布管理マスタを選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、バージョン入力エリア(1)〜バージョン入力エリア(n)が表示される。入力装置によってバージョン入力エリア(1)のうちの部品表作成対象項目に物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、バージョン開始日入力エリアにバージョン開始日(3月1日)を入力する。さらに、製造部門配布開始日入力エリアに配布開始日(3月1日)を入力し、販売部門配布開始日入力エリアに配布開始日(4月15日)を入力するとともに、経理部門配布開始日入力エリアに配布開始日(4月1日)を入力する。3月1日には、物品(α)のバージョン(1)の終了日は確定していないから、バージョン終了日入力エリアや配布終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0076】
コンピュータ11は、物品(α)のバージョン(1)の開始日(3月1日)および終了日(−)、製造部門15や販売部門16、経理部門17への配布開始日(3月1日、4月15日、4月1日)および配布終了日(−)を配布管理マスタ14に格納する。たとえば、物品(α)のバージョン(1)の設計が確定した時点(4月15日)で販売を開始する場合、物品(α)のバージョン(1)の部品表の販売部門16への配布開始日を4月15日に設定する。また、物品(α)のバージョン(1)の価格が確定した時点(4月1日)で原価計算等を行う場合、物品(α)のバージョン(1)の部品表の経理部門17への配布開始日を4月1日に設定する。コンピュータ11は、バージョン開始日と生産基本情報マスタ12や構成マスタ13に格納された開始日とを比較し、バージョン開始日以降の開始日が設定された生産基本情報および2項3項関係によって物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を作成する。
【0077】
コンピュータ11は、配布開始日に従って、作成した部品表を各部門15,16,17に配布(出力)する。製造部門15には、コンピュータ11から3月1日に物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表が配布(出力)され、3月1日からその部品表を確認することができる。販売部門16には、コンピュータ11から4月15日に物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表が配布(出力)され、4月15日からその部品表を確認することができる。また、経理部門17には、コンピュータ11から4月1日に物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表が配布(出力)され、4月1日からその部品表を確認することができる。
【0078】
5月31日には、物品(α)のバージョン(1)の終了日、物品(α)のバージョン(2)の開始日、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表の製造部門15や販売部門16、経理部門17への配布終了日、物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表の製造部門15や販売部門16、経理部門17への配布開始日が配布管理マスタ14に格納される。配布管理マスタを選択するとともに物品(α)を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、バージョン入力エリア(2)〜バージョン入力エリア(n)とバージョン終了入力エリア(1)とが表示される。入力装置によってバージョン入力エリア(2)のうちの部品表作成対象項目に物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、バージョン開始日入力エリアにバージョン開始日(6月1日)を入力する。さらに、製造部門配布開始日入力エリアに配布開始日(6月1日)を入力し、販売部門配布開始日入力エリアと経理部門配布開始日入力エリアとに配布開始日(7月1日)を入力する。
【0079】
次に、バージョン終了入力エリア(1)のうちのバージョン終了日入力エリアにバージョン終了日(5月31日)を入力する。さらに、製造部門配布終了日入力エリアに配布終了日(5月31日)を入力し、販売部門配布終了日入力エリアに配布終了日(6月30日)を入力するとともに、経理部門配布開始日入力エリアに配布終了日(6月30日)を入力する。6月1日には、物品(α)のバージョン(2)の終了日は確定していないから、バージョン終了日入力エリアや配布終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0080】
コンピュータ11は、物品(α)のバージョン(2)の開始日(6月1日)および終了日(−)、物品(α)のバージョン(1)の終了日(5月31日)、製造部門15や販売部門16、経理部門17への物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表の配布終了日(5月31日、6月30日)、製造部門15や販売部門16、経理部門17への物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表の配布開始日(6月1日、7月1日)および配布終了日(−)を配布管理マスタ14に格納する。たとえば、物品(α)のバージョン(1)を6月30日まで販売する場合、物品(α)のバージョン(1)の部品表の販売部門16や経理部門17への配布終了日を6月30日に設定し、物品(α)のバージョン(2)を7月1日から販売する場合、物品(α)のバージョン(2)の部品表の販売部門16や経理部門17への配布開始日を7月1日に設定する。コンピュータ11は、バージョン開始日と生産基本情報マスタ12や構成マスタ13に格納された開始日とを比較し、バージョン開始日以降の開始日が設定された生産基本情報および2項3項関係によって物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表を作成する。
【0081】
コンピュータ11は、配布開始日に従って、作成した部品表を各部門15,16,17に配布(出力)する。製造部門15には、コンピュータ11から6月1日に物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表が配布(出力)され、6月1日からその部品表を確認することができる。販売部門16や経理部門17には、コンピュータ11から7月1日に物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表が配布(出力)され、7月1日からその部品表を確認することができる。
【0082】
図9は、各生産基本情報の開始日と終了日との一覧を示す図であり、図10〜図12は、製造部門15の統合化部品表作成の説明図である。図9では、期間として3月1日〜8月31日までを示す。各部門15,16,17に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に指定された日付における統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納された各部門15,16,17への配布開始日を参照し、配布(出力)可能か配布不可かを判断する。配布可能と判断すると、コンピュータ11は、構成マスタ13に格納された2項関係や3項関係の開始日と終了日とを参照しつつ、構成マスタ13から指定された日付における各種複数の2項関係や各種複数の3項関係を抽出する。さらに、生産基本情報マスタ12に格納された生産基本情報の開始日と終了日とを参照しつつ、生産基本情報マスタ12から指定された日付における各種複数の生産基本情報を抽出する。
【0083】
コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産基本情報の親データ区分や第2生産基本情報の子データ区分を参照し、それら2項関係のうちの同一のデータ区分の生産基本情報どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産基本情報の親データ区分や第2生産基本情報の子データ区分を参照しつつ、3項関係を形成する第1生産基本情報の親データ区分や第2生産基本情報の中間データ区分、第3生産基本情報の子データ区分を参照し、それら2項関係や3項関係のうちの同一のデータ区分の生産基本情報どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係と3項関係とを統合する。さらに、コンピュータ11は、3項関係を形成する第1生産基本情報の親データ区分や第2生産基本情報の中間データ区分、第3生産基本情報の子データ区分を参照し、それら3項関係のうちの同一のデータ区分の生産基本情報どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する。
【0084】
コンピュータ11は、統合した関係に従って、生産基本情報マスタ12から抽出した各種複数の生産基本情報をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで、指定された日付における物品の統合化部品表を作成する。なお、コンピュータ11は、各生産基本情報の開始日および終了日を利用するとともに、各関係の開始日および終了日を利用することで、現在のみならず過去の任意の時点における物品の統合化部品表を現在において作成することができる。たとえば、8月31日に過去の4月1日や5月31日、7月1日等の時点における物品の統合化部品表を作成することができる。
【0085】
4月1日における製造部門15の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。製造部門15に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に4月1日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(−)、製造部門15への配布開始日(3月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0086】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、4月1日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係を抽出する。
【0087】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0088】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B1)を抽出し、部品(C1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(C1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(C1)を抽出する。さらに、部品(D1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D1)を抽出する。
【0089】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させる。それにより、それら2項関係が統合され(2項関係統合手段、2項関係統合プロセス)、それら3項関係が統合されるとともに(3項関係統合手段、3項関係統合プロセス)、それら2項関係とそれら3項関係とが統合される(2項3項関係統合手段、2項3項関係統合プロセス)。それら関係を統合した後、コンピュータ11は、結合した関係に各マスタから抽出した生産基本情報を組み入れ、各種複数の生産基本情報がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる統合化部品表を作成する(統合化部品表作成手段、(統合化部品表作成プロセス))。
【0090】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図10に示すように、物品(α)の直近下位に工程(L)、工程(M)が並列に位置し、工程(L)の直近下位に図面(a)、部品(A1)、部品(B1)、部品(C1)が並列に位置するとともに、工程(M)の直近下位に図面(b)、部品(D1)が並列に位置している。コンピュータ11は、製造部門15の4月1日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し(統合化部品表格納手段、統合化部品表格納プロセス)、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する(統合化部品表出力手段、統合化部品表出力プロセス)。さらに、物品(α)の統合化部品表を製造部門15に設置されたコンピュータに出力する(部品表配布開始手段、部品表配布開始プロセス)。製造部門15では、コンピュータに接続された出力装置を介して4月1日における部品表を出力することができる。なお、製造部門15の部品表には部門別番号Xが設定された生産基本情報が表示され、図10に示すように、4月1日における生産基本情報のすべてが表示される。
【0091】
5月31日における製造部門15の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。製造部門15に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に5月31日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(−)、製造部門15への配布開始日(3月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0092】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、5月31日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係を抽出する。
【0093】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0094】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B1)を抽出し、部品(C1´)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(C1´)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(C1´)を抽出する。さらに、部品(D1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D1)を抽出する。
【0095】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0096】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図11に示すように、物品(α)の直近下位に工程(L)、工程(M)が並列に位置し、工程(L)の直近下位に図面(a)、部品(A1)、部品(B1)、部品(C1´)が並列に位置するとともに、工程(M)の直近下位に図面(b)、部品(D1)が並列に位置している。コンピュータ11は、製造部門15の5月31日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を製造部門15に設置されたコンピュータに出力する。製造部門では、コンピュータに接続された出力装置を介して5月31日における部品表を出力することができる。
【0097】
8月31日における製造部門15の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。製造部門15に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に8月31日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(6月1日)、バージョン終了日(5月31日)、製造部門15への配布終了日(5月31日)、配布開始日(6月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0098】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、8月31日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B2)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D2)との3項関係を抽出する。
【0099】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0100】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B2)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B2)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B2)を抽出し、部品(D2)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D2)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D2)を抽出する。
【0101】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0102】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図12に示すように、物品(α)の直近下位に工程(L)、工程(M)が並列に位置し、工程(L)の直近下位に図面(a)、部品(A1)、部品(B2)が並列に位置するとともに、工程(M)の直近下位に図面(b)、部品(D2)が並列に位置している。コンピュータ11は、製造部門15の8月31日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を製造部門15に設置されたコンピュータに出力する。製造部門15では、コンピュータに接続された出力装置を介して8月31日における部品表を出力することができる。
【0103】
図13,図14は、販売部門16の統合化部品表作成の説明図である。4月20日および6月15日における販売部門16の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。販売部門16に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に4月20日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(−)、販売部門16への配布開始日(4月15日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0104】
また、6月15日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(5月31日)、販売部門16への配布開始日(4月15日)、配布終了日(6月30日)を参照し、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。なお、6月15日は物品(α)のバージョン(2)の開始日以降であるが、販売部門16に対する物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表の配布終了日が6月30日であるから、コンピュータ11は6月15日において物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を販売部門16に配布(出力)する。
【0105】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、4月20日現在または5月31日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係を抽出する。
【0106】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0107】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B1)を抽出し、部品(C1´)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(C1´)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(C1´)を抽出する。さらに、部品(D1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D1)を抽出する。
【0108】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0109】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図13に示すように、物品(α)の直近下位に図面(a)、部品(A1)、部品(B1)、部品(C1´)、図面(b)、部品(D1)が並列に位置している。コンピュータ11は、販売部門16の4月20日または6月15日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を販売部門16に設置されたコンピュータに出力する。販売部門16では、コンピュータに接続された出力装置を介して4月20日または6月15日における部品表を出力することができる。なお、販売部門16の部品表には、部門別番号Yが設定された生産基本情報が表示され、図13に示すように、工程(L)および工程(M)の生産基本情報は表示されない(部門別部品表出力手段、部門別部品表出力プロセス)。
【0110】
なお、販売部門16に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に4月10日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(−)、販売部門16への配布開始日(4月15日)、配布終了日(−)を参照し、配布開始日以前であることから、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)不可と判断する。管理コンピュータ11は、販売部門16のコンピュータに配布不可メッセージを出力する。配布不可メッセージは、コンピュータに接続されたディスプレイに表示される。
【0111】
7月31日における販売部門16の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。販売部門16に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に7月31日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(6月1日)、バージョン終了日(5月31日)、販売部門16への配布終了日(6月30日)、配布開始日(7月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0112】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、7月31日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B2)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D2)との3項関係を抽出する。
【0113】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0114】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B2)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B2)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B2)を抽出し、部品(D2)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D2)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D2)を抽出する。
【0115】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0116】
作成された物品(α)のバージョン(2)に対応する統合化部品表では、図14に示すように、物品(α)の直近下位に図面(a)、部品(A1)、部品(B2)、図面(b)、部品(D2)が並列に位置している。コンピュータ11は、販売部門16の7月31日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を販売部門16に設置されたコンピュータに出力する。販売部門16では、コンピュータに接続された出力装置を介して7月31日における部品表を出力することができる。なお、販売部門16の部品表には、部門別番号Yが設定された生産基本情報が表示され、図14に示すように、工程(L)および工程(M)の生産基本情報は表示されない。
【0117】
図15〜図17は、経理部門17の統合化部品表作成の説明図である。4月1日における経理部門17の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。経理部門17に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に4月1日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(−)、経理部門17への配布開始日(4月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0118】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、4月1日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係を抽出する。
【0119】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0120】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B1)を抽出し、部品(C1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(C1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(C1)を抽出する。さらに、部品(D1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D1)を抽出する。
【0121】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0122】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図15に示すように、物品(α)の直近下位に工程(L)、工程(M)が並列に位置し、工程(L)の直近下位に部品(A1)、部品(B1)、部品(C1)が並列に位置し、工程(M)の直近下位に図面(b)、部品(D1)が並列に位置している。コンピュータ11は、販売部門17の4月1日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を経理部門17に設置されたコンピュータに出力する。経理部門17では、コンピュータに接続された出力装置を介して4月1日における部品表を出力することができる。なお、経理部門17の部品表には、部門別番号Zが設定された生産基本情報が表示され、図15に示すように、図面(a)および図面(b)の生産基本情報は表示されない。
【0123】
経理部門17に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に3月10日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(−)、経理部門17への配布開始日(4月1日)、配布終了日(−)を参照し、配布開始日以前であることから、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)不可と判断する。管理コンピュータ11は、経理部門17のコンピュータに配布不可メッセージを出力する。配布不可メッセージは、コンピュータに接続されたディスプレイに表示される。
【0124】
6月20日における経理部門17の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。経理部門17に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に6月20日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(5月31日)、バージョン開始日(6月1日)、バージョン終了日(−)、経理部門17への配布開始日(4月1日)、配布終了日(6月30日)、配布開始日(7月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。なお、6月20日は物品(α)のバージョン(2)の開始日以降であるが、経理部門17に対する物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表の配布終了日が6月30日であるから、コンピュータ11は6月20日において物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を経理部門17に配布(出力)する。
【0125】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、5月31日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係を抽出する。
【0126】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0127】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B1)を抽出し、部品(C1´)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(C1´)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(C1´)を抽出する。さらに、部品(D1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D1)を抽出する。
【0128】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0129】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図16に示すように、物品(α)の直近下位に工程(L)、工程(M)が並列に位置し、工程(L)の直近下位に部品(A1)、部品(B1)、部品(C1´)が並列に位置し、工程(M)の直近下位に部品(D1)が並列に位置している。コンピュータ11は、経理部門17の6月20日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を経理部門17に設置されたコンピュータに出力する。経理部門17では、コンピュータに接続された出力装置を介して6月20日における部品表を出力することができる。なお、経理部門17の部品表には、部門別番号Zが設定された生産基本情報が表示され、図16に示すように、図面(a)および図面(b)の生産基本情報は表示されない。
【0130】
7月1日における経理部門17の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。経理部門17に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に7月1日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(5月31日)、バージョン開始日(6月1日)、バージョン終了日(−)、経理部門17への配布開始日(4月1日)、配布終了日(6月30日)、配布開始日(7月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0131】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、7月1日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B2)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係を抽出する。
【0132】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0133】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B1)を抽出し、部品(D2)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D2)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D2)を抽出する。
【0134】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0135】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図16に示すように、物品(α)の直近下位に工程(L)、工程(M)が並列に位置し、工程(L)の直近下位に部品(A1)、部品(B1)が並列に位置し、工程(M)の直近下位に部品(D1)が並列に位置している。コンピュータ11は、経理部門17の7月1日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を経理部門17に設置されたコンピュータに出力する。経理部門17では、コンピュータに接続された出力装置を介して7月1日における部品表を出力することができる。なお、経理部門17の部品表には、部門別番号Zが設定された生産基本情報が表示され、図17に示すように、図面(a)および図面(b)の生産基本情報は表示されない。
【0136】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、生産基本情報から形成された物品の統合化部品表を作成することができ、所定の物品の工程や図面、構成部品等を把握することが可能な統合化部品表を作成することができる。統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、構成マスタ13から抽出した各種複数の2項関係を統合し、構成マスタ13から抽出した各種複数の3項関係を統合するとともに、各種複数の2項関係と3項関係とを統合し、統合した2項関係や統合した3項関係、統合した2項関係および3項関係に従って、生産基本情報マスタ12から抽出した各種複数の生産基本情報をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各物品に対応する統合化部品表を作成するから、第1および第2生産基本情報から形成された2項関係と第1〜第3生産基本情報から形成された3項関係とを利用することで、異なる種類の生産基本情報を自由に組み合わせた多種多様な統合化部品表を作成することができる。
【0137】
なお、2項関係のみによって統合化部品表を作成すると、第1生産基本情報の直近下位に種類が異なる複数の第2生産基本情報が連繋し、同一の物品に対して複数の異なる統合化部品表が構築される場合があり、特定の条件毎の統合化部品表を表すことができない。しかし、この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、2項関係に3項関係を加えることで、第1生産基本情報の直近下位に特定の第2生産基本情報が連繋するとともに、第2生産基本情報の直近下位に特定の第3生産基本情報が連繋し、それら生産基本情報を使用して各種物品に対応する特定条件の統合化部品表のみを構築することができる。
【0138】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、各部門15,16,17毎に個別に設定された統合化部品表の配布開始日に従って、作成した統合化部品表を各部門15,16,17に時期を異にしてまたは同時期に個別に配布(出力)するから、生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ作成した物品の統合化部品表のうち、各部門15,16,17に利用価値が生じた時点における統合化部品表をその部門15,16,17に適時に配布することができ、各部門15,16,17の利用価値に応じた的確な統合化部品表を確実に配布することができる。
【0139】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、部門15,16,17毎に個別に設定された統合化部品表の配布終了日に従って、統合化部品表の各部門15,16,17への配布を時期を異にしてまたは同時期に終了するから、所定の部門15,16,17に対して表示が不適格となった統合化部品表のその部門15,16,17における表示を取り止めることができ、所定の部門15,16,17において統合化部品表の秘密を保持することができるとともに、所定の部門15,16,17からの統合化部品表の不当な流出を防ぐことができる。この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、所定の部門15,16,17に対して利用価値がなくなった統合化部品表のその部門15,16,17における表示を取り止めることができ、無駄な統合化部品表の表示を防ぐことができる。
【0140】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、生産基本情報毎に個別に設定された部門別出力指示に従って、各部門15,16,17毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表をそれら部門15,16,17に個別に出力するから、統合化部品表から各部門15,16,17に表示が不必要な生産基本情報を除くことができ、部門15,16,17毎に利用価値が高くかつ使い勝手のよい統合化部品表をその部門15,16,17に適時に提供することができる。
【0141】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、生産基本情報の開始日および終了日を格納することで、生産基本情報を過去から現在に向かって時系列に管理することができ、2項3項関係の開始日および終了日を格納することで、2項関係と3項関係とを過去から現在に向かって時系列に管理することができる。この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、各情報や2項3項関係の開始日および終了日を利用することで、現在のみならず、過去の任意の時点における物品の統合化部品表を現在において作成することができる。
【0142】
この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法では、生産基本情報の部品表形成時点として生産基本情報の開始日を設定し、生産基本情報の部品表離脱時点として生産基本情報の終了日を設定するとともに、2項3項関係の部品表形成時点として開始日を設定し、2項3項関係の部品表離脱時点として終了日を設定しているが、それらを日単位だけではなく、時間単位(時、分、秒)で設定することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0143】
【図1】一例として示す統合化部品表作成システムの概略構成図。
【図2】各生産基本情報マスタに格納された各種複数の生産基本情報の一例を示す図。
【図3】各生産基本情報マスタに格納された各種複数の生産基本情報の一例を示す図。
【図4】各生産基本情報マスタに格納された各種複数の生産基本情報の一例を示す図。
【図5】構成マスタに格納された生産基本情報どうしの2項関係の一例を示す図。
【図6】構成マスタに格納された生産基本情報どうしの3項関係の一例を示す図。
【図7】構成マスタに格納された生産基本情報どうしの3項関係の一例を示す図。
【図8】配布管理マスタに格納されたバージョン情報や配布情報の一例を示す図。
【図9】各生産基本情報の開始日と終了日との一覧を示す図。
【図10】製造部門の統合化部品表作成の説明図。
【図11】製造部門の統合化部品表作成の説明図。
【図12】製造部門の統合化部品表作成の説明図。
【図13】販売部門の統合化部品表作成の説明図。
【図14】販売部門の統合化部品表作成の説明図。
【図15】経理部門の統合化部品表作成の説明図。
【図16】経理部門の統合化部品表作成の説明図。
【図17】経理部門の統合化部品表作成の説明図。
【符号の説明】
【0144】
10 統合化部品表作成システム
11 管理コンピュータ
12 生産基本情報マスタ
13 構成マスタ
14 配布管理マスタ
15 製造部門
16 販売部門
17 経理部門
18 品目マスタ
19 成果物マスタ
20 工程マスタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
対象となる生産工程で過去に生産した製品毎の実績データから新製品と類似の製品を選定し、その実績に基づいて新製品の作業標準時間、作業標準工程、作業難易度、部材調達時期、作業者の疲労度、習熟度の予測し、予測結果に基づいて新製品の生産工程の事前シミュレーションを行い、その結果に基づいて生産計画を作成する生産工程支援システムがある(特許文献1参照)。
【0003】
この生産工程支援システムは、人手作業を含む生産工程で新規に生産対象となる新製品の仕様データを入力する仕様入力手段と、人手作業を含む生産工程で過去に生産した製品の製品毎の仕様データと生産時の生産工程の稼働率、サイクルタイム、作業時間、良品率、収率の稼働状況データと作業者の疲労度、習熟度に関する人的要因データからなる実績データを格納する実績データ格納手段と、生産工程のシミュレーションを行う生産工程シミュレーターで新製品の仕様データを参照し、実績データから新製品に類似する製品を選定し、実績データを基に新製品の作業標準時間、作業標準工程、作業難易度、部材調達時期、作業者の疲労度、習熟度の予測データを産出する第1ステップと、予測データを基に生産工程シミュレーターで新製品の生産工程の事前シミュレーションを行う第2ステップと、事前シミュレーションの結果を基に生産計画作成手段で新製品の工程設計および人員割付計画を含む生産計画作成を行う第3ステップとを有する。このシステムは、事前シミュレーションの結果に基づいて新製品の生産計画を作成するから、新製品投入時の生産量の低下や良品率の低下がない生産計画を立てることができる。
【特許文献1】特開2007−133664号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許公報1に開示の生産工程支援システムは、作成された製品の生産計画を日時を異にして各利用部門に個別に配布することができず、各データを時系列に追加・変更しつつ作成した所定製品の生産計画のうち、利用部門に利用価値が生じた時点における生産計画をその部門に適時に配布することができないから、各利用部門の利用価値に応じた的確な生産計画が配布されず、利用部門にとって利用価値の低い生産計画が配布されてしまう場合がある。また、生産計画の配布を利用部門毎に終了することができないから、所定の部門に対して表示が不適格となった生産計画や所定の部門に対して利用価値がなくなった生産計画が引き続き表示されてしまう場合がある。
【0005】
本発明の目的は、各利用部門の利用価値に応じた的確な統合化部品表を適時に配布することができ、所定の部門に対して表示が不適格となった生産計画や所定の部門に対して利用価値がなくなった生産計画の配布を取り止めることができる統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明の前提は、各種複数の生産基本情報を格納した生産基本情報マスタと、それら生産基本情報どうしの上下の連繋関係を格納した構成マスタとを備え、構成マスタから抽出した連携関係に従って、それら生産基本情報マスタから抽出した生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成システムである。
【0007】
前記前提における本発明の特徴として、統合化部品表作成システムでは、生産基本情報の部品表開始時点および部品表終了時点が生産基本情報マスタに時系列に格納され、連携関係の部品表開始時点および部品表終了時点が構成マスタに時系列に格納され、統合化部品表作成システムは、構成マスタから抽出した連携関係に従って、生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する部品表作成手段と、統合化部品表の利用部門毎に個別に設定された該部品表の配布開始日時に従って、作成した統合化部品表を各利用部門に個別に配布する部品表配布開始手段とを有する。
【0008】
前記統合化部品表作成システムの一例としては、システムが、利用部門毎に個別に設定された統合化部品表の配布終了日時に従って、作成した統合化部品表の各利用部門への配布を個別に終了する部品表配布終了手段を有する。
【0009】
前記統合化部品表作成システムの他の一例としては、システムが、生産基本情報毎に個別に設定された部門別出力指示に従って、利用部門毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表を各利用部門に個別に出力する部門別部品表出力手段を有する。
【0010】
前記統合化部品表作成システムの他の一例としては、連携関係が、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とであり、部品表作成手段が、構成マスタから抽出したそれら2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する。
【0011】
前記課題を解決するための本発明の他の前提は、各種複数の生産基本情報を格納した生産基本情報マスタと、それら生産基本情報どうしの上下の連繋関係を格納した構成マスタとを備え、コンピュータ資源を利用し、構成マスタから抽出した連携関係に従って、それら生産基本情報マスタから抽出した生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成方法である。
【0012】
前記前提における本発明の特徴として、統合化部品表作成方法では、生産基本情報の部品表開始時点および部品表終了時点が生産基本情報マスタに時系列に格納され、連携関係の部品表開始時点および部品表終了時点が構成マスタに時系列に格納され、統合化部品表作成方法は、構成マスタから抽出した連携関係に従って、生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する部品表作成プロセスと、統合化部品表の利用部門毎に個別に設定された該部品表の配布開始日時に従って、作成した統合化部品表を各利用部門に個別に配布する部品表配布開始プロセスとを有する。
【0013】
前記統合化部品表作成方法の一例としては、統合化部品表作成方法が、利用部門毎に個別に設定された統合化部品表の配布終了日時に従って、作成した統合化部品表の各利用部門への配布を個別に終了する部品表配布終了プロセスを有する。
【0014】
前記統合化部品表作成方法の他の一例としては、統合化部品表作成方法が、生産基本情報毎に個別に設定された部門別出力指示に従って、利用部門毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表を各利用部門に個別に出力する部門別部品表出力プロセスを有する。
【0015】
前記統合化部品表作成方法の他の一例としては、連携関係が、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とであり、統合化部品表作成プロセスが、構成マスタから抽出したそれら2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する。
【発明の効果】
【0016】
本発明にかかる統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法によれば、利用部門毎に個別に設定された統合化部品表の配布開始日時に従って、作成した統合化部品表を各利用部門に時期を異にしてまたは同時期に個別に配布するから、生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ作成した物品の統合化部品表のうち、各利用部門に利用価値が生じた時点における統合化部品表をその部門に適時に配布することができ、各利用部門の利用価値に応じた的確な統合化部品表を確実に配布することができる。この統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、部品表開始時点および部品表終了時点をそれら生産基本情報に設定することで各生産基本情報を時系列に管理可能、かつ、部品表開始時点および部品表終了時点をそれら連携関係に設定することで各連繋関係を時系列に管理可能であり、部品表開始時点および部品表終了時点を利用することで、現在のみならず過去の任意の時点における物品の統合化部品表を作成することができる。
【0017】
利用部門毎に個別に設定された統合化部品表の配布終了日時に従って、統合化部品表の各利用部門への配布を時期を異にしてまたは同時期に終了する統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、所定の部門に対して表示が不適格となった統合化部品表のその部門における表示を取り止めることができるから、所定の利用部門において統合化部品表の秘密を保持することができ、所定の利用部門からの統合化部品表の不当な流出を防ぐことができる。この統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、所定の部門に対して利用価値がなくなった統合化部品表のその部門における表示を取り止めることができ、無駄な統合化部品表の表示を防ぐことができる。
【0018】
生産基本情報毎に個別に設定された部門別出力指示に従って、利用部門毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表を各利用部門に個別に出力する統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、各部門に表示が必要な生産基本情報のみを含む統合化部品表を出力するから、統合化部品表から各利用部門に表示が不必要な生産基本情報を除くことができ、部門毎に利用価値が高くかつ使い勝手のよい統合化部品表をその利用部門に適時に提供することができる。
【0019】
連携関係が任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とである統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、構成マスタから抽出した各種複数の2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成するから、第1〜第2生産基本情報から形成された2項関係や第1〜第3生産基本情報から形成された3項関係を利用することで、異なる種類の生産基本情報を自由に組み合わせた多種多様な統合化部品表を作ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
添付の図面を参照し、本発明に係る統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。図1は、統合化部品表作成方法を実行する一例として示す統合化部品表作成システム10の概略構成図である。統合化部品表作成システム10は、管理コンピュータ11と、コンピュータ11にインターフェイス(有線または無線)を介して接続された生産基本情報マスタ12、構成マスタ13、配布管理マスタ14とから形成されている。生産基本情報は、物品の製造に必要不可欠な各種複数の技術情報(技術エレメント)であり、この実施の形態では、生産基本情報として物品、部品、図面、工程を例示している。ただし、図示の生産基本情報は一例であり、生産基本情報をそれらに限定するものではない。生産基本情報には、物品の技術情報となる全てのそれらが含まれる。なお、物品や部品は品目情報、図面は成果物情報であり、工程は工程情報である。物品には、完成品のみならず、半完成品も含まれる。
【0021】
生産基本情報には、それら生産基本情報をその種類毎に区分するデータ区分番号(第1〜第nデータ区分番号)が個別に設定される。品目情報に属する生産基本情報には、品目データ区分番号(第1データ区分番号,PC001)が設定され、成果物情報に属する生産基本情報には、成果物データ区分番号(第2データ区分番号,PC002)が設定される。工程情報に属する生産基本情報には、工程データ区分番号(第3データ区分番号,PC003)が設定される。なお、生産基本情報が属する生産基本情報項目を品目や成果物、工程に限定するものではない。生産基本情報が属する生産基本情報項目には物品を製造するために必要な他の全てのそれが含まれ、他の生産基本情報項目にはそれを特定する第4〜第nデータ区分番号が設定される。
【0022】
各生産基本情報には、それら情報を部門(利用部門)別に区分するための部門別番号(X,Y,Z)が個別に設定される。このシステム10では、製造部門15の部門別番号をXとし、販売部門16の部門別番号をYとするとともに、経理部門17の部門別番号をZとしている。なお、部門をそれらに限定するものではなく、官庁や会社等の組織を区分した部署区分の全てが含まれる。各部門15,16,17には、管理コンピュータ11に接続されたコンピュータ(図示せず)が設置されている。それら部門15,16,17に設置されたコンピュータには、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置が接続されている。
【0023】
それら生産基本情報は、任意の第1生産基本情報(親生産基本情報)と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報(子生産基本情報)との上下の2項関係によって連繋するとともに、任意の第1生産基本情報(親生産基本情報)と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報(中間生産基本情報)と第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報(子生産基本情報)との上下の3項関係によって連繋する。
【0024】
管理コンピュータ11は、中央処理装置(CPUまたはMPU)と記憶装置(メモリ)とを有し、大容量ハードディスクを内蔵している。コンピュータ11には、図示はしていないが、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイスを介して接続されている。記憶装置の内部アドレスファイルには、このシステム10の各手段(各プロセス)を実行するための部品表作成アプリケーションが格納されている。部品表作成アプリケーションは、それを記憶したCD−ROM等の光ディスク(記憶媒体)からコンピュータ11の記憶装置にインストールされる。なお、記憶媒体には、光ディスクの他に半導体メモリや磁気ディスクを使用することもできる。
【0025】
コンピュータ11に部品表作成アプリケーションがインストールされると、コンピュータ11の記憶装置またはコンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、品目や成果物、工程等の生産基本情報項目のひな型、それら生産基本情報項目に属する各種複数の生産基本情報のひな型、それら生産基本情報項目に対応するデータ区分番号、部門、部門別番号が格納される。さらに、コンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、生産基本情報マスタ12(品目マスタ18,成果物マスタ19,工程マスタ20)と構成マスタ13と配布管理マスタ14とが作成される。コンピュータ11は、必要な情報を記憶装置やハードディスク、生産基本情報マスタ12、構成マスタ13、配布管理マスタ14から抽出し、必要に応じて情報を記憶装置やハードディスク、生産基本情報マスタ12、構成マスタ13、配布管理マスタ14に格納する。
【0026】
このシステム10では、既存の生産基本情報項目や生産基本情報の他に、新規の生産基本情報項目や新規の生産基本情報、新規の部門を自由に設定することができ、それら新規の生産基本情報項目や生産基本情報、部門を使用して統合化部品表を作ることもできる。新規の生産基本情報項目や生産基本情報、部門、部門別番号は、入力装置からコンピュータ11に入力し、コンピュータ11の記憶装置やハードディスクに格納する。システム10では、既存の生産基本情報項目や生産基本情報、部門、部門別番号を記憶装置やハードディスクから削除することもでき、あらたに作成した新規の生産基本情報項目や生産基本情報、部門、部門別番号を記憶装置やハードディスクから削除することもできる。
【0027】
コンピュータ11の中央処理装置は、記憶装置の内部アドレスファイルに格納された部品表作成アプリケーションを起動し、アプリケーションに従って、各種複数の2項関係を統合する2項関係統合手段(2項関係統合プロセス)、各種複数の3項関係を統合する3項関係統合手段(3項関係統合プロセス)、各種複数の2項関係と3項関係とを統合する2項3項関係統合手段(2項3項関係統合プロセス)を実行する。中央処理装置は、統合した関係に基づいて各物品に対応する統合化部品表をリアルタイムに作成する部品表作成手段(部品表作成プロセス)、部品表作成手段によって作成した統合化部品表をその記憶装置またはハードディスクに格納する部品表格納手段(部品表格納プロセス)、部品表作成手段によって作成した統合化部品表を出力装置を介して出力する部品表出力手段(部品表出力プロセス)を実行する。
【0028】
コンピュータ11の中央処理装置は、部品表作成手段によって作成した統合化部品表を各部門15,16,17に個別に配布(出力)する部品表配布開始手段(部品表配布開始プロセス)、統合化部品表の各部門15,16,17への配布(出力)を個別に終了する部品表配布終了手段(部品表配布終了プロセス)、部門15,16,17毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表を各部門15,16,17に個別に出力する部門別部品表出力手段(部門別部品表出力プロセス)を実行する。
【0029】
生産基本情報マスタ12は、各種複数の生産基本情報、生産基本情報の開始日(部品表開始時点)および終了日(部品表終了時点)を一元的かつ時系列に管理する。構成マスタ13は、生産基本情報の2項関係および3項関係、2項関係の開始日(部品表開始時点)および終了日(部品表終了時点)、3項関係の開始日(部品表開始時点)および終了日(部品表終了時点)を一元的かつ時系列に管理する。配布管理マスタ14は、統合化部品表を各部門15,16,17に個別に配布する配布日時を時系列に管理する。
【0030】
生産基本情報マスタ12や構成マスタ13、配布管理マスタ14は、コンピュータ11からの情報転送指令に基づいて各情報をコンピュータ11に転送し、コンピュータ11からの情報格納指令に基づいて各情報を格納する。生産基本情報マスタ12は、第1データ区分番号が設定された生産基本情報を格納する品目マスタ18と、第2データ区分番号が設定された生産基本情報を格納する成果物マスタ19と、第3データ区分番号が設定された生産基本情報を格納する工程マスタ20とから形成されている。なお、生産基本情報マスタ12をそれらマスタ18,19,20に限定するものではなく、物品の製造に必要不可欠な他の生産基本情報をその種類毎に区分して格納した他の第4〜第n生産基本情報マスタがハードディスクに設定される場合もある。
【0031】
図2〜図4は、各生産基本情報マスタ12(品目マスタ18,成果物マスタ19,工程マスタ20)に格納された各種複数の生産基本情報の一例を示す図である。生産基本情報マスタ12には、生産基本情報や生産基本情報の開始日および終了日が時系列に格納される。図2〜図4に基づいて生産基本情報を生産基本情報マスタ12に格納する手順の一例を説明すると、以下のとおりである。なお、物品(α)、部品(A1)、部品(C1)、部品(D1)、図面(a)、図面(b)、工程(L)、工程(M)の各生産基本情報は、3月1日に入力された情報である。
【0032】
管理コンピュータ11を起動すると、それに接続されたディスプレイに生産基本情報マスタと構成マスタと配布管理マスタとの選択画面が表示される(図示せず)。生産基本情報マスタを選択するとともに情報入力を選択すると、ディスプレイには各種複数の生産基本情報項目が表示される。生産基本情報項目から品目を選択すると、ディスプレイには、品目入力エリア、品目情報の部品表の形成時点である開始日(部品表開始時点)入力エリア、品目情報の部品表からの離脱時点である終了日(部品表終了時点)入力エリア、部門別番号入力エリアが表示される。入力装置によって品目入力エリアに物品(α)、部品(A1)、部品(C1)、部品(D1)とそれらの品番(α)、(A1)、(C1)、(D1)(生産基本情報識別番号)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(3月1日)を入力する。さらに、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Y,Z)を入力する。なお、3月1日では、物品(α)、部品(A1)、部品(C1)、部品(D1)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0033】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された生産基本情報項目、生産基本情報、データ区分番号を参照し、物品(α)、部品(A1)、部品(C1)、部品(D1)が生産基本情報項目のうちの品目であると判断し、それらに品目データ区分(PC001)を設定する。コンピュータ11は、物品(α)、部品(A1)、部品(C1)、部品(D1)とそれらの品目データ区分(PC001)、それらを特定する品番(α)、(A1)、(C1)、(D1)、それらの開始日(3月1日)および終了日(−)、それらの部門別番号(X,Y,Z)を品目マスタ18に格納する。物品の生産基本情報には、物品(α)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれ、部品の生産基本情報には、部品(A1)、部品(C1)、部品(D1)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれる。
【0034】
生産基本情報項目から成果物を選択すると、ディスプレイには、成果物入力エリア、成果物情報の部品表の形成時点である開始日入力エリア、成果物情報の部品表からの離脱時点である終了日入力エリア、部門別番号入力エリアが表示される。入力装置によって成果物入力エリアに図面(a)、図面(b)とそれらの品番(a)、(b)(生産基本情報識別番号)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(3月1日)を入力する。さらに、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Y)を入力する。なお、3月1日では、図面(a)、図面(b)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0035】
コンピュータ11は、図面(a)、図面(b)が生産基本情報項目のうちの成果物であると判断し、それらに成果物データ区分(PC002)を設定する。コンピュータ11は、図面(a)、図面(b)とそれらの成果物データ区分(PC002)、それらを特定する品番(a)、(b)、それらの開始日(3月1日)および終了日(−)、それらの部門別番号(X,Y)を成果物マスタ19に格納する。図面の生産基本情報には、図面(a)、図面(b)の詳細、作成部署、使用説明等が含まれる。
【0036】
生産基本情報項目から工程を選択すると、ディスプレイには、工程入力エリア、工程情報の部品表の形成時点である開始日入力エリア、工程情報の部品表からの離脱時点である終了日入力エリア、部門別番号入力エリアが表示される。入力装置によって工程入力エリアに工程(L)、工程(M)とそれらの品番(L)、(M)(生産基本情報識別番号)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(3月1日)を入力する。さらに、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Z)を入力する。なお、3月1日では、工程(L)、工程(M)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0037】
コンピュータ11は、工程(L)、工程(M)が生産基本情報項目のうちの工程であると判断し、それらに工程データ区分(PC003)を設定する。コンピュータ11は、工程(L)、工程(M)とそれらの工程データ区分(PC003)、それらを特定する品番(L)、(M)、それらの開始日(3月1日)および終了日(−)、それらの部門別番号(X,Z)を工程マスタ20に格納する。工程の生産基本情報には、工程(L)、工程(M)の詳細、拠点、使用説明等が含まれる。
【0038】
4月1日には、物品(α)の部品表を形成する生産基本情報に部品(B1)が追加される。生産基本情報の追加手順の一例を説明すると、以下のとおりである。ディスプレイにおいて生産基本情報マスタを選択するとともに情報追加を選択すると、ディスプレイには、各種複数の生産基本情報追加項目が表示される。生産基本情報追加項目から品目追加を選択すると、ディスプレイには、追加品目入力エリア、追加品目の開始日(部品表開始時点)入力エリアおよび終了日(部品表終了時点)入力エリア、追加品目の部門別番号入力エリアが表示される。
【0039】
入力装置によって追加品目入力エリアに部品(B1)とその品番(B1)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれの開始日(4月1日)を入力する。さらに、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Y,Z)を入力する。なお、4月1日では、部品(B1)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。コンピュータ11は、追加された部品(B1)が生産基本情報項目のうちの品目であると判断し、それに品目データ区分(PC001)を設定する。コンピュータ11は、部品(B1)とそれの品目データ区分(PC001)、それを特定する品番(B1)、それの開始日(4月1日)および終了日(−)、部門別番号(X,Y,Z)を品目マスタ18に格納する。部品の生産基本情報には、部品(B1)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれる。
【0040】
4月15日には、部品表を形成する生産基本情報の部品(C1)が部品(C1´)に変更される。生産基本情報の変更手順の一例を説明すると、以下のとおりである。ディスプレイにおいて生産基本情報マスタを選択するとともに情報変更を選択すると、ディスプレイには、各種複数の生産基本情報変更項目が表示される。生産基本情報変更項目から品目変更を選択すると、ディスプレイには、変更品目入力エリア、変更品目の開始日(部品表開始時点)入力エリアおよび終了日(部品表終了時点)入力エリア、変更品目の部門別番号入力エリアが表示され、さらに、変更前の品目の変更前品目入力エリアおよび変更前品目の終了日(部品表終了時点)入力エリアが表示される。
【0041】
入力装置によって変更品目入力エリアに部品(C1´)とその品番(C1´)とを入力するとともに、開始日入力エリアに部品(C1´)の開始日(4月15日)を入力し、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Y,Z)を入力する。さらに、変更前品目入力エリアに部品(C1)とその品番(C1)とを入力するとともに、終了日入力エリアに部品(C1)の終了日(4月14日)を入力する。なお、4月15日では、部品(C1´)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0042】
コンピュータ11は、変更された部品(C1´)が生産基本情報項目のうちの品目であると判断し、それに品目データ区分(PC001)を設定する。コンピュータ11は、部品(C1´)とそれの品目データ区分(PC001)、それを特定する品番(C1´)、それの開始日(4月15日)および終了日(−)、部門別番号(X,Y,Z)を品目マスタ18に格納し、部品(C1)の終了日(4月14日)を品目マスタ18に格納する。部品の生産基本情報には、部品(C1´)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれる。部品(C1)は、終了日の設定によって4月14日で部品表を形成する生産基本情報から外れる(離脱)。
【0043】
6月1日には、物品(α)がバージョン(1)からバージョン(2)にバージョン変更している。6月1日では、品目情報のうち、部品(B1)と部品(C1´)とが部品表から外れ、部品(D1)が仕様変更または設計変更され、部品(D1)があらたな部品(D2)に変更されている。ディスプレイにおいて生産基本情報マスタを選択するとともに情報変更を選択すると、ディスプレイには、各種複数の生産基本情報変更項目が表示される。生産基本情報変更項目から品目変更を選択すると、ディスプレイには、変更品目入力エリア、変更品目の開始日入力エリアおよび終了日入力エリア、変更品目の部門別番号入力エリアが表示され、さらに、変更前の品目の変更前品目入力エリアおよび変更前品目の終了日入力エリアが表示される。
【0044】
変更品目入力エリアに部品(D2)とそれの品番(D2)とを入力し、開始日入力エリアに部品(D2)の開始日(6月1日)を入力するとともに、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Y,Z)を入力する。さらに、変更前品目入力エリアに部品(B1)、部品(C1´)、部品(D1)とそれらの品番(B1)、(C1´)、(D1)とを入力し、変更前品目の終了日入力エリアにそれらの終了日(5月31日)を入力する。なお、6月1日では、部品(D2)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0045】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された生産基本情報項目、生産基本情報、データ区分番号を参照し、部品(D2)が生産基本情報項目のうちの品目であると判断し、それに品目データ区分(PC001)を設定する。コンピュータ11は、部品(D2)とそれの品目データ区分(PC001)、それを特定する品番(D2)、それの開始日(6月1日)および終了日(−)、部門別番号(X,Y,Z)を品目マスタ18に格納し、部品(B1)、部品(C1´)、部品(D1)の終了日(5月31日)を品目マスタ18に格納する。部品の生産基本情報には、部品(D2)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれる。部品(B1)、部品(C1´)、部品(D1)は、終了日の設定によって5月31日で統合化部品表を形成する生産基本情報から外れる。
【0046】
7月1日には、物品(α)の部品表を形成する生産基本情報に部品(B2)が追加される。ディスプレイにおいて生産基本情報マスタを選択するとともに情報追加を選択すると、ディスプレイには、各種複数の生産基本情報追加項目が表示される。生産基本情報追加項目から品目追加を選択すると、ディスプレイには、追加品目入力エリア、追加品目の開始日(開始時点)入力エリアおよび終了日(終了時点)入力エリア、追加品目の部門別番号入力エリアが表示される。
【0047】
入力装置によって追加品目入力エリアに部品(B2)とその品番(B2)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれの開始日(7月1日)を入力する。さらに、部門別番号入力エリアに部門別番号(X,Y,Z)を入力する。なお、7月1日では、部品(B2)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。コンピュータ11は、追加された部品(B2)が生産基本情報項目のうちの品目であると判断し、それに品目データ区分(PC001)を設定する。コンピュータ11は、部品(B2)とそれの品目データ区分(PC001)、それを特定する品番(B2)、それの開始日(7月1日)および終了日(−)、部門別番号(X,Y,Z)を品目マスタ18に格納する。部品の生産基本情報には、部品(B2)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれる。
【0048】
図5〜図7は、構成マスタに格納された生産基本情報どうしの2項関係および3項関係の一例を示す図である。構成マスタには、2項関係(親子関係)および3項関係(親,中間,子関係)、2項関係や3項関係の開始日および終了日が時系列に格納される。2項関係により、第1生産基本情報(親生産基本情報)から第2生産基本情報(子生産基本情報)が特定され、第2生産基本情報から第1生産基本情報が特定される。3項関係により、第1生産基本情報(親生産基本情報)から第2生産基本情報(中間生産基本情報)が特定され、第1および第2生産基本情報から第3生産基本情報(子生産基本情報)が特定される。ここで、3項関係を2項関係に変換すると、3項関係の第2生産基本情報(中間生産基本情報)が2項関係の第2生産基本情報(子生産基本情報)になる。換言すると、2項関係の子生産基本情報が3項関係の中間生産基本情報になる。
【0049】
3月1日には、物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係が構成マスタに格納される。さらに、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係が構成マスタに格納される。
【0050】
図5〜図7に基づいて生産基本情報どうしの2項関係および3項関係を構成マスタに格納する手順の一例を説明すると、以下のとおりである。構成マスタを選択するとともに関係設定を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、2項関係入力エリア(1)〜2項関係入力エリア(n)と3項関係入力エリア(1)〜3項関係入力エリア(n)とが表示される。入力装置によって2項関係入力エリア(1)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、2項関係入力エリア(1)のうちの子情報(第2生産基本情報)入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。さらに、2項関係入力エリア(1)に対応する関係開始日(部品表開始時点)入力エリアにそれらの2項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(L)との2項関係の終了日は確定していないから、関係終了日(部品表終了時点)入力エリアに終了日は入力されない。
【0051】
入力装置によって2項関係入力エリア(2)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、2項関係入力エリア(2)のうちの子情報(第2生産基本情報)入力エリアに工程(M)およびそれを特定する品番(M)を入力する。さらに、2項関係入力エリア(2)に対応する関係開始日入力エリアにそれらの2項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(M)との2項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0052】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された生産基本情報項目、生産基本情報、データ区分番号を参照し、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、子データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)と工程(M)とに設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、子情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、それらの2項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、子情報として工程(M)および品番(M)、工程データ区分(PC003)、それらの2項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)とが紐付けられ、2項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(α)と工程(M)とが紐付けられ、2項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0053】
入力装置によって3項関係入力エリア(1)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(1)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(1)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに図面(a)およびそれを特定する品番(a)を入力し、3項関係入力エリア(1)に対応する関係開始日(部品表開始時点)入力エリアに3項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日(部品表終了時点)入力エリアに終了日は入力されない。
【0054】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された生産基本情報項目、生産基本情報、データ区分番号を参照し、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)に設定するとともに、子データ区分としての成果物データ区分(PC002)を図面(a)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、子情報として図面(a)および品番(a)、成果物データ区分(PC002)、それらの3項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)と図面(a)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0055】
入力装置によって3項関係入力エリア(2)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(2)のうちの中間情報入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(2)のうちの子情報入力エリアに部品(A1)およびそれを特定する品番(A1)を入力し、3項関係入力エリア(2)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0056】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(A1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(A1)および品番(A1)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)と部品(A1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0057】
入力装置によって3項関係入力エリア(3)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(3)のうちの中間情報入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(3)のうちの子情報入力エリアに部品(C1)およびそれを特定する品番(C1)を入力し、3項関係入力エリア(3)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(L)と部品(C1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0058】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(C1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(C1)および品番(C1)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)と部品(C1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0059】
入力装置によって3項関係入力エリア(4)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(4)のうちの中間情報入力エリアに工程(M)およびそれを特定する品番(M)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(4)のうちの子情報入力エリアに図面(b)およびそれを特定する品番(b)を入力し、3項関係入力エリア(4)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0060】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(M)に設定するとともに、子データ区分としての成果物データ区分(PC002)を図面(b)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(M)および品番(M)、工程データ区分(PC003)、子情報として図面(b)および品番(b)、成果物データ区分(PC002)、それらの3項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(M)と図面(b)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0061】
入力装置によって3項関係入力エリア(5)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(5)のうちの中間情報入力エリアに工程(M)およびそれを特定する品番(M)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(5)のうちの子情報入力エリアに部品(D1)およびそれを特定する品番(D1)を入力し、3項関係入力エリア(5)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(3月1日)を入力する。3月1日では、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0062】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(M)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(D1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(M)および品番(M)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(D1)および品番(D1)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(3月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(M)と部品(D1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0063】
ここで、物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係を例として2項関係と3項関係との関連を説明すると、以下のとおりである。物品(α)と工程(L)との2項関係のうちの第2生産基本情報(子生産基本情報)である工程(L)が物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係のうちの第2生産基本情報(中間生産基本情報)となる。それにより、物品(α)と工程(L)とのつながりのみならず、工程(L)と図面(a)とのつながりが決定し、物品(α)と工程(L)とによって図面(a)が確定する。ゆえに、物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係において、図面(a)以外の生産基本情報の組み合わせが排除される。
【0064】
4月1日には、部品(B1)が追加され、それによって物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係が追加される。構成マスタを選択するとともに関係追加を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、2項関係追加入力エリア(1)〜2項関係追加入力エリア(n)と3項関係追加入力エリア(1)〜3項関係追加入力エリア(n)とが表示される。入力装置によって3項関係追加入力エリア(1)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係追加入力エリア(1)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。3項関係追加入力エリア(1)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに部品(B1)およびそれを特定する品番(B1)を入力し、3項関係追加入力エリア(1)に対応する関係開始日(部品表開始時点)入力エリアに追加した3項関係の開始日(4月1日)を入力する。4月1日では、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0065】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(B1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(B1)および品番(B1)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(4月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)と部品(B1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0066】
4月14日には、部品(C1)が部品(C1´)に変更され、それによって物品(α)と工程(L)と部品(C1)と3項関係が物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係に変更される。構成マスタを選択するとともに関係変更を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、2項関係変更入力エリア(1)〜2項関係変更入力エリア(n)と3項関係変更入力エリア(1)〜3項関係変更入力エリア(n)とが表示される。入力装置によって3項関係変更入力エリア(1)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係変更入力エリア(1)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。3項関係変更入力エリア(1)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに部品(C1´)およびそれを特定する品番(C1´)を入力し、3項関係変更入力エリア(1)に対応する関係開始日(部品表開始時点)入力エリアに変更後の3項関係の開始日(4月15日)を入力する。さらに、3項関係変更入力エリア(1)に対応する終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)および品番(α)、中間情報入力エリアに工程(L)および品番(L)、子情報入力エリアに部品(C1)および品番(C1)を入力し、3項関係の終了日(4月14日)を入力する。
【0067】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(C1´)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(C1´)および品番(C1´)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(4月15日)および終了日(−)を構成マスタに格納する。さらに、物品(α)と工程(L)と部品(C1)との3項関係の終了日(4月14日)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。物品(α)と工程(L)と部品(C1)との3項関係は、終了日の設定によって4月14日で統合化部品表を形成する3項関係から外れる(離脱)。
【0068】
6月1日には、物品(α)がバージョン(1)からバージョン(2)にバージョン変更している。6月1日では、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係が部品表から外れ、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係が物品(α)と工程(M)と部品(D2)との3項関係に変更されている。ディスプレイにおいて構成マスタを選択するとともに関係変更を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、2項関係変更入力エリア(1)〜2項関係変更入力エリア(n)と3項関係変更入力エリア(2)〜3項関係変更入力エリア(n)とが表示される。
【0069】
入力装置によって3項関係変更入力エリア(2)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係変更入力エリア(2)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに工程(M)およびそれを特定する品番(M)を入力する。さらに、3項関係変更入力エリア(2)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに部品(D2)およびそれを特定する品番(D2)を入力し、3項関係変更入力エリア(2)に対応する関係開始日(部品表開始時点)入力エリアにあらたな3項関係の開始日(6月1日)を入力する。6月1日では、物品(α)と工程(M)と部品(D2)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0070】
次に、3項関係変更入力エリア(2)に対応する終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、中間情報入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力するとともに、子情報入力エリアに部品(B1)およびそれを特定する品番(B1)を入力する。終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、中間情報入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力するとともに、子情報入力エリアに部品(C1´)およびそれを特定する品番(C1´)を入力する。さらに、終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、中間情報入力エリアに工程(M)およびそれを特定する品番(M)を入力するとともに、子情報入力エリアに部品(D1)およびそれを特定する品番(D1)を入力する。3項関係変更入力エリア(2)に対応する関係終了日(部品表終了時点)入力エリアにそれら3項関係の終了日(5月31日)を入力する。
【0071】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(M)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(D2)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(M)および品番(M)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(D2)および品番(D2)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(6月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。さらに、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(D1)との3項関係の終了日(5月31日)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(M)と部品(D2)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(D1)との3項関係は、終了日の設定によって5月31日で統合化部品表を形成する3項関係から外れる。
【0072】
7月1日には、部品(B2)が追加され、それによって物品(α)と工程(L)と部品(B2)との3項関係が追加される。構成マスタを選択するとともに関係追加を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、2項関係追加入力エリア(1)〜2項関係追加入力エリア(n)と3項関係追加入力エリア(2)〜3項関係追加入力エリア(n)とが表示される。入力装置によって3項関係追加入力エリア(2)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係追加入力エリア(2)のうちの中間情報入力エリアに工程(L)およびそれを特定する品番(L)を入力する。3項関係追加入力エリア(1)のうちの子情報入力エリアに部品(B2)およびそれを特定する品番(B2)を入力し、3項関係追加入力エリア(2)に対応する関係開始日入力エリアに追加した3項関係の開始日(7月1日)を入力する。7月1日では、物品(α)と工程(L)と部品(B2)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0073】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を工程(L)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(B2)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として工程(L)および品番(L)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(B2)および品番(B2)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(7月1日)および終了日(−)を構成マスタ13に格納する。構成マスタ13では、物品(α)と工程(L)と部品(B2)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋する。
【0074】
図8は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン情報や配布情報の一例を示す図である。配布管理マスタ14には、バージョン開始日およびバージョン終了日、部門別配布開始日および部門別配布終了日が時系列に格納される。バージョン開始日によって1つのバージョンが確定し、そのバージョンの部品表が配布可能となり、バージョン終了日によって1つの部品表のバージョンが終了する。部門別配布開始日によって部品表を部門に配布する日が確定し、部門別配布終了日によって部品表の部門への配布終了日が確定する。3月1日には、物品(α)のバージョン(1)の開始日が配布管理マスタ14に格納され、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表の製造部門15や販売部門16、経理部門17への配布開始日が配布管理マスタ14に格納される。
【0075】
図8に基づいてバージョン情報や配布情報を配布管理マスタ14に格納する手順の一例を説明すると、以下のとおりである。配布管理マスタを選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、バージョン入力エリア(1)〜バージョン入力エリア(n)が表示される。入力装置によってバージョン入力エリア(1)のうちの部品表作成対象項目に物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、バージョン開始日入力エリアにバージョン開始日(3月1日)を入力する。さらに、製造部門配布開始日入力エリアに配布開始日(3月1日)を入力し、販売部門配布開始日入力エリアに配布開始日(4月15日)を入力するとともに、経理部門配布開始日入力エリアに配布開始日(4月1日)を入力する。3月1日には、物品(α)のバージョン(1)の終了日は確定していないから、バージョン終了日入力エリアや配布終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0076】
コンピュータ11は、物品(α)のバージョン(1)の開始日(3月1日)および終了日(−)、製造部門15や販売部門16、経理部門17への配布開始日(3月1日、4月15日、4月1日)および配布終了日(−)を配布管理マスタ14に格納する。たとえば、物品(α)のバージョン(1)の設計が確定した時点(4月15日)で販売を開始する場合、物品(α)のバージョン(1)の部品表の販売部門16への配布開始日を4月15日に設定する。また、物品(α)のバージョン(1)の価格が確定した時点(4月1日)で原価計算等を行う場合、物品(α)のバージョン(1)の部品表の経理部門17への配布開始日を4月1日に設定する。コンピュータ11は、バージョン開始日と生産基本情報マスタ12や構成マスタ13に格納された開始日とを比較し、バージョン開始日以降の開始日が設定された生産基本情報および2項3項関係によって物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を作成する。
【0077】
コンピュータ11は、配布開始日に従って、作成した部品表を各部門15,16,17に配布(出力)する。製造部門15には、コンピュータ11から3月1日に物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表が配布(出力)され、3月1日からその部品表を確認することができる。販売部門16には、コンピュータ11から4月15日に物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表が配布(出力)され、4月15日からその部品表を確認することができる。また、経理部門17には、コンピュータ11から4月1日に物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表が配布(出力)され、4月1日からその部品表を確認することができる。
【0078】
5月31日には、物品(α)のバージョン(1)の終了日、物品(α)のバージョン(2)の開始日、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表の製造部門15や販売部門16、経理部門17への配布終了日、物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表の製造部門15や販売部門16、経理部門17への配布開始日が配布管理マスタ14に格納される。配布管理マスタを選択するとともに物品(α)を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、バージョン入力エリア(2)〜バージョン入力エリア(n)とバージョン終了入力エリア(1)とが表示される。入力装置によってバージョン入力エリア(2)のうちの部品表作成対象項目に物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、バージョン開始日入力エリアにバージョン開始日(6月1日)を入力する。さらに、製造部門配布開始日入力エリアに配布開始日(6月1日)を入力し、販売部門配布開始日入力エリアと経理部門配布開始日入力エリアとに配布開始日(7月1日)を入力する。
【0079】
次に、バージョン終了入力エリア(1)のうちのバージョン終了日入力エリアにバージョン終了日(5月31日)を入力する。さらに、製造部門配布終了日入力エリアに配布終了日(5月31日)を入力し、販売部門配布終了日入力エリアに配布終了日(6月30日)を入力するとともに、経理部門配布開始日入力エリアに配布終了日(6月30日)を入力する。6月1日には、物品(α)のバージョン(2)の終了日は確定していないから、バージョン終了日入力エリアや配布終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0080】
コンピュータ11は、物品(α)のバージョン(2)の開始日(6月1日)および終了日(−)、物品(α)のバージョン(1)の終了日(5月31日)、製造部門15や販売部門16、経理部門17への物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表の配布終了日(5月31日、6月30日)、製造部門15や販売部門16、経理部門17への物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表の配布開始日(6月1日、7月1日)および配布終了日(−)を配布管理マスタ14に格納する。たとえば、物品(α)のバージョン(1)を6月30日まで販売する場合、物品(α)のバージョン(1)の部品表の販売部門16や経理部門17への配布終了日を6月30日に設定し、物品(α)のバージョン(2)を7月1日から販売する場合、物品(α)のバージョン(2)の部品表の販売部門16や経理部門17への配布開始日を7月1日に設定する。コンピュータ11は、バージョン開始日と生産基本情報マスタ12や構成マスタ13に格納された開始日とを比較し、バージョン開始日以降の開始日が設定された生産基本情報および2項3項関係によって物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表を作成する。
【0081】
コンピュータ11は、配布開始日に従って、作成した部品表を各部門15,16,17に配布(出力)する。製造部門15には、コンピュータ11から6月1日に物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表が配布(出力)され、6月1日からその部品表を確認することができる。販売部門16や経理部門17には、コンピュータ11から7月1日に物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表が配布(出力)され、7月1日からその部品表を確認することができる。
【0082】
図9は、各生産基本情報の開始日と終了日との一覧を示す図であり、図10〜図12は、製造部門15の統合化部品表作成の説明図である。図9では、期間として3月1日〜8月31日までを示す。各部門15,16,17に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に指定された日付における統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納された各部門15,16,17への配布開始日を参照し、配布(出力)可能か配布不可かを判断する。配布可能と判断すると、コンピュータ11は、構成マスタ13に格納された2項関係や3項関係の開始日と終了日とを参照しつつ、構成マスタ13から指定された日付における各種複数の2項関係や各種複数の3項関係を抽出する。さらに、生産基本情報マスタ12に格納された生産基本情報の開始日と終了日とを参照しつつ、生産基本情報マスタ12から指定された日付における各種複数の生産基本情報を抽出する。
【0083】
コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産基本情報の親データ区分や第2生産基本情報の子データ区分を参照し、それら2項関係のうちの同一のデータ区分の生産基本情報どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産基本情報の親データ区分や第2生産基本情報の子データ区分を参照しつつ、3項関係を形成する第1生産基本情報の親データ区分や第2生産基本情報の中間データ区分、第3生産基本情報の子データ区分を参照し、それら2項関係や3項関係のうちの同一のデータ区分の生産基本情報どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係と3項関係とを統合する。さらに、コンピュータ11は、3項関係を形成する第1生産基本情報の親データ区分や第2生産基本情報の中間データ区分、第3生産基本情報の子データ区分を参照し、それら3項関係のうちの同一のデータ区分の生産基本情報どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する。
【0084】
コンピュータ11は、統合した関係に従って、生産基本情報マスタ12から抽出した各種複数の生産基本情報をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで、指定された日付における物品の統合化部品表を作成する。なお、コンピュータ11は、各生産基本情報の開始日および終了日を利用するとともに、各関係の開始日および終了日を利用することで、現在のみならず過去の任意の時点における物品の統合化部品表を現在において作成することができる。たとえば、8月31日に過去の4月1日や5月31日、7月1日等の時点における物品の統合化部品表を作成することができる。
【0085】
4月1日における製造部門15の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。製造部門15に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に4月1日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(−)、製造部門15への配布開始日(3月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0086】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、4月1日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係を抽出する。
【0087】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0088】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B1)を抽出し、部品(C1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(C1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(C1)を抽出する。さらに、部品(D1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D1)を抽出する。
【0089】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させる。それにより、それら2項関係が統合され(2項関係統合手段、2項関係統合プロセス)、それら3項関係が統合されるとともに(3項関係統合手段、3項関係統合プロセス)、それら2項関係とそれら3項関係とが統合される(2項3項関係統合手段、2項3項関係統合プロセス)。それら関係を統合した後、コンピュータ11は、結合した関係に各マスタから抽出した生産基本情報を組み入れ、各種複数の生産基本情報がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる統合化部品表を作成する(統合化部品表作成手段、(統合化部品表作成プロセス))。
【0090】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図10に示すように、物品(α)の直近下位に工程(L)、工程(M)が並列に位置し、工程(L)の直近下位に図面(a)、部品(A1)、部品(B1)、部品(C1)が並列に位置するとともに、工程(M)の直近下位に図面(b)、部品(D1)が並列に位置している。コンピュータ11は、製造部門15の4月1日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し(統合化部品表格納手段、統合化部品表格納プロセス)、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する(統合化部品表出力手段、統合化部品表出力プロセス)。さらに、物品(α)の統合化部品表を製造部門15に設置されたコンピュータに出力する(部品表配布開始手段、部品表配布開始プロセス)。製造部門15では、コンピュータに接続された出力装置を介して4月1日における部品表を出力することができる。なお、製造部門15の部品表には部門別番号Xが設定された生産基本情報が表示され、図10に示すように、4月1日における生産基本情報のすべてが表示される。
【0091】
5月31日における製造部門15の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。製造部門15に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に5月31日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(−)、製造部門15への配布開始日(3月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0092】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、5月31日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係を抽出する。
【0093】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0094】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B1)を抽出し、部品(C1´)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(C1´)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(C1´)を抽出する。さらに、部品(D1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D1)を抽出する。
【0095】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0096】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図11に示すように、物品(α)の直近下位に工程(L)、工程(M)が並列に位置し、工程(L)の直近下位に図面(a)、部品(A1)、部品(B1)、部品(C1´)が並列に位置するとともに、工程(M)の直近下位に図面(b)、部品(D1)が並列に位置している。コンピュータ11は、製造部門15の5月31日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を製造部門15に設置されたコンピュータに出力する。製造部門では、コンピュータに接続された出力装置を介して5月31日における部品表を出力することができる。
【0097】
8月31日における製造部門15の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。製造部門15に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に8月31日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(6月1日)、バージョン終了日(5月31日)、製造部門15への配布終了日(5月31日)、配布開始日(6月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0098】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、8月31日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B2)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D2)との3項関係を抽出する。
【0099】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0100】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B2)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B2)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B2)を抽出し、部品(D2)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D2)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D2)を抽出する。
【0101】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0102】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図12に示すように、物品(α)の直近下位に工程(L)、工程(M)が並列に位置し、工程(L)の直近下位に図面(a)、部品(A1)、部品(B2)が並列に位置するとともに、工程(M)の直近下位に図面(b)、部品(D2)が並列に位置している。コンピュータ11は、製造部門15の8月31日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を製造部門15に設置されたコンピュータに出力する。製造部門15では、コンピュータに接続された出力装置を介して8月31日における部品表を出力することができる。
【0103】
図13,図14は、販売部門16の統合化部品表作成の説明図である。4月20日および6月15日における販売部門16の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。販売部門16に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に4月20日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(−)、販売部門16への配布開始日(4月15日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0104】
また、6月15日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(5月31日)、販売部門16への配布開始日(4月15日)、配布終了日(6月30日)を参照し、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。なお、6月15日は物品(α)のバージョン(2)の開始日以降であるが、販売部門16に対する物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表の配布終了日が6月30日であるから、コンピュータ11は6月15日において物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を販売部門16に配布(出力)する。
【0105】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、4月20日現在または5月31日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係を抽出する。
【0106】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0107】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B1)を抽出し、部品(C1´)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(C1´)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(C1´)を抽出する。さらに、部品(D1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D1)を抽出する。
【0108】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0109】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図13に示すように、物品(α)の直近下位に図面(a)、部品(A1)、部品(B1)、部品(C1´)、図面(b)、部品(D1)が並列に位置している。コンピュータ11は、販売部門16の4月20日または6月15日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を販売部門16に設置されたコンピュータに出力する。販売部門16では、コンピュータに接続された出力装置を介して4月20日または6月15日における部品表を出力することができる。なお、販売部門16の部品表には、部門別番号Yが設定された生産基本情報が表示され、図13に示すように、工程(L)および工程(M)の生産基本情報は表示されない(部門別部品表出力手段、部門別部品表出力プロセス)。
【0110】
なお、販売部門16に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に4月10日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(−)、販売部門16への配布開始日(4月15日)、配布終了日(−)を参照し、配布開始日以前であることから、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)不可と判断する。管理コンピュータ11は、販売部門16のコンピュータに配布不可メッセージを出力する。配布不可メッセージは、コンピュータに接続されたディスプレイに表示される。
【0111】
7月31日における販売部門16の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。販売部門16に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に7月31日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(6月1日)、バージョン終了日(5月31日)、販売部門16への配布終了日(6月30日)、配布開始日(7月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0112】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、7月31日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B2)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D2)との3項関係を抽出する。
【0113】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0114】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B2)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B2)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B2)を抽出し、部品(D2)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D2)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D2)を抽出する。
【0115】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0116】
作成された物品(α)のバージョン(2)に対応する統合化部品表では、図14に示すように、物品(α)の直近下位に図面(a)、部品(A1)、部品(B2)、図面(b)、部品(D2)が並列に位置している。コンピュータ11は、販売部門16の7月31日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を販売部門16に設置されたコンピュータに出力する。販売部門16では、コンピュータに接続された出力装置を介して7月31日における部品表を出力することができる。なお、販売部門16の部品表には、部門別番号Yが設定された生産基本情報が表示され、図14に示すように、工程(L)および工程(M)の生産基本情報は表示されない。
【0117】
図15〜図17は、経理部門17の統合化部品表作成の説明図である。4月1日における経理部門17の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。経理部門17に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に4月1日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(−)、経理部門17への配布開始日(4月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0118】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、4月1日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係を抽出する。
【0119】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0120】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B1)を抽出し、部品(C1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(C1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(C1)を抽出する。さらに、部品(D1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D1)を抽出する。
【0121】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0122】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図15に示すように、物品(α)の直近下位に工程(L)、工程(M)が並列に位置し、工程(L)の直近下位に部品(A1)、部品(B1)、部品(C1)が並列に位置し、工程(M)の直近下位に図面(b)、部品(D1)が並列に位置している。コンピュータ11は、販売部門17の4月1日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を経理部門17に設置されたコンピュータに出力する。経理部門17では、コンピュータに接続された出力装置を介して4月1日における部品表を出力することができる。なお、経理部門17の部品表には、部門別番号Zが設定された生産基本情報が表示され、図15に示すように、図面(a)および図面(b)の生産基本情報は表示されない。
【0123】
経理部門17に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に3月10日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(−)、経理部門17への配布開始日(4月1日)、配布終了日(−)を参照し、配布開始日以前であることから、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)不可と判断する。管理コンピュータ11は、経理部門17のコンピュータに配布不可メッセージを出力する。配布不可メッセージは、コンピュータに接続されたディスプレイに表示される。
【0124】
6月20日における経理部門17の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。経理部門17に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に6月20日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(5月31日)、バージョン開始日(6月1日)、バージョン終了日(−)、経理部門17への配布開始日(4月1日)、配布終了日(6月30日)、配布開始日(7月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。なお、6月20日は物品(α)のバージョン(2)の開始日以降であるが、経理部門17に対する物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表の配布終了日が6月30日であるから、コンピュータ11は6月20日において物品(α)のバージョン(1)に対応する部品表を経理部門17に配布(出力)する。
【0125】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、5月31日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(C1´)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係を抽出する。
【0126】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0127】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B1)を抽出し、部品(C1´)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(C1´)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(C1´)を抽出する。さらに、部品(D1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D1)を抽出する。
【0128】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0129】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図16に示すように、物品(α)の直近下位に工程(L)、工程(M)が並列に位置し、工程(L)の直近下位に部品(A1)、部品(B1)、部品(C1´)が並列に位置し、工程(M)の直近下位に部品(D1)が並列に位置している。コンピュータ11は、経理部門17の6月20日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を経理部門17に設置されたコンピュータに出力する。経理部門17では、コンピュータに接続された出力装置を介して6月20日における部品表を出力することができる。なお、経理部門17の部品表には、部門別番号Zが設定された生産基本情報が表示され、図16に示すように、図面(a)および図面(b)の生産基本情報は表示されない。
【0130】
7月1日における経理部門17の統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。経理部門17に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に7月1日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、管理コンピュータ11は、配布管理マスタ14に格納されたバージョン開始日(3月1日)、バージョン終了日(5月31日)、バージョン開始日(6月1日)、バージョン終了日(−)、経理部門17への配布開始日(4月1日)、配布終了日(6月30日)、配布開始日(7月1日)、配布終了日(−)を参照し、物品(α)のバージョン(2)に対応する部品表を配布(出力)可能と判断する。
【0131】
コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、7月1日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、構成マスタ13から物品(α)と工程(L)との2項関係、物品(α)と工程(M)との2項関係、物品(α)と工程(L)と図面(a)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と工程(L)と部品(B2)との3項関係、物品(α)と工程(M)と図面(b)との3項関係、物品(α)と工程(M)と部品(D1)との3項関係を抽出する。
【0132】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、工程(L)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(L)を抽出する。工程(M)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から工程(M)を抽出し、図面(a)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a)を抽出する。
【0133】
コンピュータ11は、図面(b)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。部品(B1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(B1)を抽出し、部品(D2)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(D2)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(D2)を抽出する。
【0134】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L)とから工程(L)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M)とから工程(M)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させ、2項関係を統合し、3項関係を統合するとともに、2項関係および3項関係を統合する。
【0135】
作成された物品(α)のバージョン(1)に対応する統合化部品表では、図16に示すように、物品(α)の直近下位に工程(L)、工程(M)が並列に位置し、工程(L)の直近下位に部品(A1)、部品(B1)が並列に位置し、工程(M)の直近下位に部品(D1)が並列に位置している。コンピュータ11は、経理部門17の7月1日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納し、物品(α)の統合化部品表を出力装置を介して出力する。さらに、物品(α)の統合化部品表を経理部門17に設置されたコンピュータに出力する。経理部門17では、コンピュータに接続された出力装置を介して7月1日における部品表を出力することができる。なお、経理部門17の部品表には、部門別番号Zが設定された生産基本情報が表示され、図17に示すように、図面(a)および図面(b)の生産基本情報は表示されない。
【0136】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、生産基本情報から形成された物品の統合化部品表を作成することができ、所定の物品の工程や図面、構成部品等を把握することが可能な統合化部品表を作成することができる。統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、構成マスタ13から抽出した各種複数の2項関係を統合し、構成マスタ13から抽出した各種複数の3項関係を統合するとともに、各種複数の2項関係と3項関係とを統合し、統合した2項関係や統合した3項関係、統合した2項関係および3項関係に従って、生産基本情報マスタ12から抽出した各種複数の生産基本情報をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各物品に対応する統合化部品表を作成するから、第1および第2生産基本情報から形成された2項関係と第1〜第3生産基本情報から形成された3項関係とを利用することで、異なる種類の生産基本情報を自由に組み合わせた多種多様な統合化部品表を作成することができる。
【0137】
なお、2項関係のみによって統合化部品表を作成すると、第1生産基本情報の直近下位に種類が異なる複数の第2生産基本情報が連繋し、同一の物品に対して複数の異なる統合化部品表が構築される場合があり、特定の条件毎の統合化部品表を表すことができない。しかし、この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、2項関係に3項関係を加えることで、第1生産基本情報の直近下位に特定の第2生産基本情報が連繋するとともに、第2生産基本情報の直近下位に特定の第3生産基本情報が連繋し、それら生産基本情報を使用して各種物品に対応する特定条件の統合化部品表のみを構築することができる。
【0138】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、各部門15,16,17毎に個別に設定された統合化部品表の配布開始日に従って、作成した統合化部品表を各部門15,16,17に時期を異にしてまたは同時期に個別に配布(出力)するから、生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ作成した物品の統合化部品表のうち、各部門15,16,17に利用価値が生じた時点における統合化部品表をその部門15,16,17に適時に配布することができ、各部門15,16,17の利用価値に応じた的確な統合化部品表を確実に配布することができる。
【0139】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、部門15,16,17毎に個別に設定された統合化部品表の配布終了日に従って、統合化部品表の各部門15,16,17への配布を時期を異にしてまたは同時期に終了するから、所定の部門15,16,17に対して表示が不適格となった統合化部品表のその部門15,16,17における表示を取り止めることができ、所定の部門15,16,17において統合化部品表の秘密を保持することができるとともに、所定の部門15,16,17からの統合化部品表の不当な流出を防ぐことができる。この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、所定の部門15,16,17に対して利用価値がなくなった統合化部品表のその部門15,16,17における表示を取り止めることができ、無駄な統合化部品表の表示を防ぐことができる。
【0140】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、生産基本情報毎に個別に設定された部門別出力指示に従って、各部門15,16,17毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表をそれら部門15,16,17に個別に出力するから、統合化部品表から各部門15,16,17に表示が不必要な生産基本情報を除くことができ、部門15,16,17毎に利用価値が高くかつ使い勝手のよい統合化部品表をその部門15,16,17に適時に提供することができる。
【0141】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、生産基本情報の開始日および終了日を格納することで、生産基本情報を過去から現在に向かって時系列に管理することができ、2項3項関係の開始日および終了日を格納することで、2項関係と3項関係とを過去から現在に向かって時系列に管理することができる。この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、各情報や2項3項関係の開始日および終了日を利用することで、現在のみならず、過去の任意の時点における物品の統合化部品表を現在において作成することができる。
【0142】
この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法では、生産基本情報の部品表形成時点として生産基本情報の開始日を設定し、生産基本情報の部品表離脱時点として生産基本情報の終了日を設定するとともに、2項3項関係の部品表形成時点として開始日を設定し、2項3項関係の部品表離脱時点として終了日を設定しているが、それらを日単位だけではなく、時間単位(時、分、秒)で設定することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0143】
【図1】一例として示す統合化部品表作成システムの概略構成図。
【図2】各生産基本情報マスタに格納された各種複数の生産基本情報の一例を示す図。
【図3】各生産基本情報マスタに格納された各種複数の生産基本情報の一例を示す図。
【図4】各生産基本情報マスタに格納された各種複数の生産基本情報の一例を示す図。
【図5】構成マスタに格納された生産基本情報どうしの2項関係の一例を示す図。
【図6】構成マスタに格納された生産基本情報どうしの3項関係の一例を示す図。
【図7】構成マスタに格納された生産基本情報どうしの3項関係の一例を示す図。
【図8】配布管理マスタに格納されたバージョン情報や配布情報の一例を示す図。
【図9】各生産基本情報の開始日と終了日との一覧を示す図。
【図10】製造部門の統合化部品表作成の説明図。
【図11】製造部門の統合化部品表作成の説明図。
【図12】製造部門の統合化部品表作成の説明図。
【図13】販売部門の統合化部品表作成の説明図。
【図14】販売部門の統合化部品表作成の説明図。
【図15】経理部門の統合化部品表作成の説明図。
【図16】経理部門の統合化部品表作成の説明図。
【図17】経理部門の統合化部品表作成の説明図。
【符号の説明】
【0144】
10 統合化部品表作成システム
11 管理コンピュータ
12 生産基本情報マスタ
13 構成マスタ
14 配布管理マスタ
15 製造部門
16 販売部門
17 経理部門
18 品目マスタ
19 成果物マスタ
20 工程マスタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種複数の生産基本情報を格納した生産基本情報マスタと、それら生産基本情報どうしの上下の連繋関係を格納した構成マスタとを備え、前記構成マスタから抽出した連携関係に従って、それら生産基本情報マスタから抽出した生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成システムにおいて、
前記システムでは、前記生産基本情報の部品表開始時点および部品表終了時点が前記生産基本情報マスタに時系列に格納され、前記連携関係の部品表開始時点および部品表終了時点が前記構成マスタに時系列に格納され、
前記システムが、前記構成マスタから抽出した連携関係に従って、前記生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する部品表作成手段と、前記統合化部品表の利用部門毎に個別に設定された該部品表の配布開始日時に従って、作成した統合化部品表を各利用部門に個別に配布する部品表配布開始手段とを有することを特徴とする統合化部品表作成システム。
【請求項2】
前記システムが、前記利用部門毎に個別に設定された統合化部品表の配布終了日時に従って、作成した統合化部品表の各利用部門への配布を個別に終了する部品表配布終了手段を有する請求項1記載の統合化部品表作成システム。
【請求項3】
前記システムが、前記生産基本情報毎に個別に設定された部門別出力指示に従って、利用部門毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表を各利用部門に個別に出力する部門別部品表出力手段を有する請求項1または請求項2に記載の統合化部品表作成システム。
【請求項4】
前記連携関係が、任意の第1生産基本情報と前記第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と前記第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と前記第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とであり、前記部品表作成手段が、前記構成マスタから抽出したそれら2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、前記生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する請求項1ないし請求項3いずれかに記載の統合化部品表作成システム。
【請求項5】
各種複数の生産基本情報を格納した生産基本情報マスタと、それら生産基本情報どうしの上下の連繋関係を格納した構成マスタとを備え、コンピュータ資源を利用し、前記構成マスタから抽出した連携関係に従って、それら生産基本情報マスタから抽出した生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成方法において、
前記統合化部品表作成方法では、前記生産基本情報の部品表開始時点および部品表終了時点が前記生産基本情報マスタに時系列に格納され、前記連携関係の部品表開始時点および部品表終了時点が前記構成マスタに時系列に格納され、
前記統合化部品表作成方法が、前記構成マスタから抽出した連携関係に従って、前記生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する部品表作成プロセスと、前記統合化部品表の利用部門毎に個別に設定された該部品表の配布開始日時に従って、作成した統合化部品表を各利用部門に個別に配布する部品表配布開始プロセスとを有することを特徴とする統合化部品表作成方法。
【請求項6】
前記統合化部品表作成方法が、前記利用部門毎に個別に設定された統合化部品表の配布終了日時に従って、作成した統合化部品表の各利用部門への配布を個別に終了する部品表配布終了プロセスを有する請求項5記載の統合化部品表作成方法。
【請求項7】
前記統合化部品表作成方法が、前記生産基本情報毎に個別に設定された部門別出力指示に従って、利用部門毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表を各利用部門に個別に出力する部門別部品表出力プロセスを有する請求項5または請求項6に記載の統合化部品表作成方法。
【請求項8】
前記連携関係が、任意の第1生産基本情報と前記第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と前記第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と前記第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とであり、前記統合化部品表作成プロセスが、前記構成マスタから抽出したそれら2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、前記生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する請求項5ないし請求項7いずれかに記載の統合化部品表作成方法。
【請求項1】
各種複数の生産基本情報を格納した生産基本情報マスタと、それら生産基本情報どうしの上下の連繋関係を格納した構成マスタとを備え、前記構成マスタから抽出した連携関係に従って、それら生産基本情報マスタから抽出した生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成システムにおいて、
前記システムでは、前記生産基本情報の部品表開始時点および部品表終了時点が前記生産基本情報マスタに時系列に格納され、前記連携関係の部品表開始時点および部品表終了時点が前記構成マスタに時系列に格納され、
前記システムが、前記構成マスタから抽出した連携関係に従って、前記生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する部品表作成手段と、前記統合化部品表の利用部門毎に個別に設定された該部品表の配布開始日時に従って、作成した統合化部品表を各利用部門に個別に配布する部品表配布開始手段とを有することを特徴とする統合化部品表作成システム。
【請求項2】
前記システムが、前記利用部門毎に個別に設定された統合化部品表の配布終了日時に従って、作成した統合化部品表の各利用部門への配布を個別に終了する部品表配布終了手段を有する請求項1記載の統合化部品表作成システム。
【請求項3】
前記システムが、前記生産基本情報毎に個別に設定された部門別出力指示に従って、利用部門毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表を各利用部門に個別に出力する部門別部品表出力手段を有する請求項1または請求項2に記載の統合化部品表作成システム。
【請求項4】
前記連携関係が、任意の第1生産基本情報と前記第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と前記第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と前記第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とであり、前記部品表作成手段が、前記構成マスタから抽出したそれら2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、前記生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する請求項1ないし請求項3いずれかに記載の統合化部品表作成システム。
【請求項5】
各種複数の生産基本情報を格納した生産基本情報マスタと、それら生産基本情報どうしの上下の連繋関係を格納した構成マスタとを備え、コンピュータ資源を利用し、前記構成マスタから抽出した連携関係に従って、それら生産基本情報マスタから抽出した生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成方法において、
前記統合化部品表作成方法では、前記生産基本情報の部品表開始時点および部品表終了時点が前記生産基本情報マスタに時系列に格納され、前記連携関係の部品表開始時点および部品表終了時点が前記構成マスタに時系列に格納され、
前記統合化部品表作成方法が、前記構成マスタから抽出した連携関係に従って、前記生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する部品表作成プロセスと、前記統合化部品表の利用部門毎に個別に設定された該部品表の配布開始日時に従って、作成した統合化部品表を各利用部門に個別に配布する部品表配布開始プロセスとを有することを特徴とする統合化部品表作成方法。
【請求項6】
前記統合化部品表作成方法が、前記利用部門毎に個別に設定された統合化部品表の配布終了日時に従って、作成した統合化部品表の各利用部門への配布を個別に終了する部品表配布終了プロセスを有する請求項5記載の統合化部品表作成方法。
【請求項7】
前記統合化部品表作成方法が、前記生産基本情報毎に個別に設定された部門別出力指示に従って、利用部門毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表を各利用部門に個別に出力する部門別部品表出力プロセスを有する請求項5または請求項6に記載の統合化部品表作成方法。
【請求項8】
前記連携関係が、任意の第1生産基本情報と前記第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と前記第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と前記第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とであり、前記統合化部品表作成プロセスが、前記構成マスタから抽出したそれら2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、前記生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報を時系列に追加・変更しつつ該生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで各種物品の統合化部品表を作成する請求項5ないし請求項7いずれかに記載の統合化部品表作成方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
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【図5】
【図6】
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【図11】
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【図14】
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【図16】
【図17】
【公開番号】特開2009−80530(P2009−80530A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−247288(P2007−247288)
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【出願人】(597008717)株式会社クラステクノロジー (13)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【出願人】(597008717)株式会社クラステクノロジー (13)
【Fターム(参考)】
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