説明

線材被膜剥離装置

【課題】剥離バラツキや剥離残りを抑制できる線材被膜剥離装置を提供する。
【解決手段】線材1の外周面を切削するカッター211と、カッター211を線材1の円周方向に回転させるカッター回転手段23と、カッター211を線材1の径方向に前進・後退させるカッター駆動手段22と、カッター211に対して線材1を挟んで対向する位置に配置され、線材1の外周面を受ける線材ガイド212とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線材の被覆を剥離する線材被膜剥離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の線材被膜剥離装置が特許文献1に記載されている。この従来技術では、線材の外周面をカッター(刃物)で切削することによって、線材の被膜を剥離する。具体的には、円周方向に等間隔に3つのカッターを配置し、3つのカッターを線材と同軸状に回転させながら線材の中心側に向かって前進させることによって、線材の外周面を切削するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−65848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術によると、剥離バラツキや剥離残りという不具合が生じやすいという問題がある。
【0005】
ここで、剥離バラツキとは、剥離加工時にカッターから線材に曲げ荷重がかかることによって、剥離加工後の線材が所定の径にならなかったり、径のバラツキが大きくなったりするという不具合のことである。
【0006】
剥離残りとは、剥離加工時にカッターから線材に曲げ荷重がかかることによって、線材の中心がずれてしまい、部分的に被膜が残ってしまうという不具合のことである。また線材の供給がセンターからずれている場合にも、3枚のカッタが均等にあたらないので剥離残りが発生する。
【0007】
本発明は上記点に鑑みて、剥離バラツキや剥離残りを抑制できる線材被膜剥離装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、線材(1)の外周面を切削するカッター(211)と、
カッター(211)を線材(1)の円周方向に回転させるカッター回転手段(23)と、
カッター(211)を線材(1)の径方向に前進・後退させるカッター駆動手段(22)と、
カッター(211)に対して線材(1)を挟んで対向する位置に配置され、線材(1)の外周面を受ける線材ガイド(212)とを備えることを特徴とする。
【0009】
これによると、線材ガイド(212)がカッター(211)の反対側で線材(1)の外周面を受けるので、剥離加工時にカッター(211)から線材(1)に曲げ荷重がかかることを抑制でき、線材(1)の中心がずれることを抑制できる。このため、剥離バラツキや剥離残りを抑制することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の線材被覆剥離装置において、線材ガイド(212)は、カッター(211)と連動して線材(1)の径方向に前進・後退するようにカッター駆動手段(22)に連結されていることを特徴とする。
【0011】
これにより、線材ガイド(212)を前進・後退させるための専用の駆動手段を設ける場合と比較して構成を簡素化できる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の線材被覆剥離装置において、線材(1)をクランプするクランプ機構(11、12)を備え、
カッター駆動手段(22)は、カッター(211)および線材ガイド(212)がクランプ機構(11、12)のクランプ・アンクランプ動作と連動して線材(1)の径方向に前進・後退するように構成されたリンク機構(221)を有していることを特徴とする。
【0013】
これにより、線材(1)のクランプ・アンクランプ動作とカッター(211)および線材ガイド(212)の前進・後退動作とを同時に行うことができるので、加工時間を短縮できる。
【0014】
請求項4に記載の発明では、請求項2または3に記載の線材被覆剥離装置において、カッター(211)および線材ガイド(212)が固定されたカッターヘッド(213)を備え、
カッター(211)および線材ガイド(212)は、カッターヘッド(213)を介してカッター駆動手段(22)に連結されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の線材被覆剥離装置において、カッター(211)、線材ガイド(212)およびカッターヘッド(213)を同数の複数個ずつ備え、
各カッターヘッド(213)には、カッター(211)および線材ガイド(212)が1個ずつ固定されていることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の線材被覆剥離装置において、各線材ガイド(212)は、自身が固定されたカッターヘッド(213)とは異なるカッターヘッド(213)に固定されたカッター(211)に対して、線材(1)を挟んで対向していることを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の線材被覆剥離装置において、カッター(211)として、第1のカッター(211A)、第2のカッター(211B)および第3のカッター(211C)を備え、
線材ガイド(212)として、第1の線材ガイド(212A)、第2の線材ガイド(212B)および第3の線材ガイド(212C)を備え、
カッターヘッド(213)として、第1のカッターヘッド(213A)、第2のカッターヘッド(213B)および第3のカッターヘッド(213C)を備え、
第1のカッターヘッド(213A)には、第1のカッター(211A)および第1の線材ガイド(212A)が固定され、
第2のカッターヘッド(213B)には、第2のカッター(211B)および第2の線材ガイド(212B)が固定され、
第3のカッターヘッド(213C)には、第3のカッター(211C)および第3の線材ガイド(212C)が固定され、
第1の線材ガイド(212A)は、第1のカッター(211A)と第2のカッター(211B)との間にて第3のカッター(211C)と対向するように配置され、
第2の線材ガイド(212B)は、第2のカッター(211B)と第3のカッター(211C)との間にて第1のカッター(211A)と対向するように配置され、
第3の線材ガイド(212C)は、第3のカッター(211C)と第1のカッター(211A)との間にて第2のカッター(211B)と対向するように配置されていることを特徴とする。
【0018】
請求項8に記載の発明では、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の線材被覆剥離装置において、カッター(211)の切刃面(211a)の幅寸法は、線材(1)の剥離幅(Ws)と同じになっていることを特徴とする。
【0019】
これにより、カッター(211)を線材(1)の長手方向に移動させることなく剥離加工を行うことができるので、加工時間を短縮できる。
【0020】
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態における線材剥離装置の正面図である。
【図2】図1の線材剥離装置の上面図である。
【図3】図1の線材剥離装置の側面図である。
【図4】図1の可動カッター部およびその近傍部位の拡大図である。
【図5】図4の可動カッター部の側面図である。
【図6】図5の要部拡大図である。
【図7】本発明の一実施形態における線材剥離装置の作動を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を説明する。本実施形態の線材被膜剥離装置によって剥離加工される線材1の具体例としては、スタータ用モータのアーマチャのコイルとして用いられるφ2mm程度のエナメル被膜銅線が挙げられる。
【0023】
図1は、本実施形態における線材剥離装置の正面図であり、図2は、図1の線材剥離装置の上面図であり、図3は、図1の線材剥離装置を図1の右方側から見た側面図である。なお、図1では一部が断面図になっているが、図示の都合上、断面ハッチングを省略している。
【0024】
本実施形態における線材剥離装置は、ベース部10に線材クランプ部およびカッター部が組み付けられた構成になっている。
【0025】
線材クランプ部は、チャック11、12およびチャック駆動機構13を有している。チャック11、12は、線材1を保持(クランプ)するクランプ機構をなすものであり、線材1の剥離幅Ws以上の間隔を隔てて配置されている。本例では、チャック11、12としてコレットチャックが用いられているが、これに限定されるものではない。
【0026】
チャック11、12の内部への線材1の投入は、チャック11側(図1の右方側)に設けられた線材投入口111(図1、図3)を通じて行われる。
【0027】
チャック駆動機構13は、チャック11、12が線材1をクランプ・アンクランプするようにチャック11、12を駆動する。チャック駆動機構13としては種々の構成を用いることができるが、本例では、1つの主軸カム131の回転によってコレットチャック11、12の引き込み・戻しが行われるように構成されている。例えば、主軸カム131の回転に応じて揺動する軸132、133(図2、図3)、およびカムフォロア134(図3)等の機械的機構によってコレットチャック11、12の引き込み・戻しが行われる。
【0028】
図1、2に示すように、カッター部は、可動カッター部21、カッター支持部22およびカッター回転モータ23を有している。可動カッター部21は、カッター支持部22を介してチャック11に連結されている。
【0029】
可動カッター部21は、線材1の径方向に前進・後退できるようにカッター支持部22に支持されており、前進状態において線材1の外周面に当接して線材1の外周面を切削する。
【0030】
カッター支持部22は、可動カッター部21を前進・後退させるカッター駆動手段をなすものである。カッター支持部22としては種々の構成を用いることができるが、本例では、カッター支持部22はコレットチャック11に連結されたリンク機構221を有しており、リンク機構221は、コレットチャック11の引き込み・戻しに連動して可動カッター部21が前進・後退するように構成されている。また、リンク機構22は、ベアリングを介してチャック11に連結されており、チャック11に対して回転可能になっている。
【0031】
カッター回転モータ23は、可動カッター部21およびカッター支持部22を線材1の円周方向に回転させるカッター回転手段であり、本例では電動モータで構成されている。また、本例では、カッター回転モータ23の回転駆動力がベルト24を介してカッター支持部22に伝達されるようになっている。
【0032】
図4は、図1の可動カッター部21およびその近傍部位の拡大図であり、図5は、図4の可動カッター部21を図4の左方側から見た側面図である。
【0033】
図5に示すように、可動カッター部21は3個(複数個)設けられているが、図4では図示の都合上、可動カッター部21を1個のみ図示している。3個の可動カッター部21は、互いに同じ構造を有しており、線材1の周方向に120°間隔(等間隔)で配置されている。
【0034】
各可動カッター部21は、カッター211、線材ガイド212およびカッターヘッド213を1個ずつ有している。したがって、装置全体としては、カッター211、線材ガイド212およびカッターヘッド213が3個(同数の複数個)ずつ備えられていることになる。カッター211および線材ガイド212は各カッターヘッド213に1個ずつ固定されている。
【0035】
カッター211はいわゆるスローアウェイチップであり、本例では三角形平板状になっていて、その三角形の一辺上に切刃面211aが形成されている。切刃面211aの幅寸法は、線材1の剥離幅Ws(図1)と同じになっている。カッター211の摩耗を抑制するために、切刃面211aにはダイヤモンドチップが貼られているのが好ましい。
【0036】
カッター211は、その一方の平板面がカッターヘッド213の平坦面に当接しており、ボルト214(図4)によってカッターヘッド213に固定されている。
【0037】
線材ガイド212は、カッター211が線材1の外周面を切削している際に線材1の外周面を受けて線材1を径方向外側から押さえ込む役割を果たすものであり、ボルト215(図5)によってカッターヘッド213に固定されている。
【0038】
本例では、線材ガイド212はL字状に屈曲した平板形状を有しており、その一端部が線材1の外周面を受ける受け部になっており、その他端側部位がカッターヘッド213のうちカッター211と反対側の面に固定されている。
【0039】
線材ガイド212は、カッターヘッド213に固定されているので、カッター211と同じ動きをする。すなわち、カッター211が線材1と同軸状に回転すると線材ガイド212も線材1と同軸状に回転し、カッター211が線材1に対して前進・後退すると線材ガイド212も線材1に対して前進・後退する。
【0040】
上述のように3個の可動カッター部21は互いに同じ構造を有していて線材1の周方向に120°間隔で配置されているので、3個のカッター211は線材1の周方向に120°間隔で配置されており、3個の線材ガイド212も線材1の周方向に120°間隔で配置されている。
【0041】
各線材ガイド212は、自身が固定されたカッターヘッド213とは異なるカッターヘッド213に固定されたカッター211に対して、線材1を挟んで対向する位置に配置されている。このようなカッター211および線材ガイド212の配置関係を図6に基づいて具体的に説明する。図6は、図5の要部拡大図である。
【0042】
図6では、3個のカッター211を、第1のカッター211A、第2のカッター211B、第3のカッター211Cと区別し、3個の線材ガイド212を、第1の線材ガイド212A、第2の線材ガイド212B、第3の線材ガイド212Cと区別し、3個のカッターヘッド213を、第1のカッターヘッド213A、第2のカッターヘッド213B、第3のカッターヘッド213Cと区別する。
【0043】
第1のカッターヘッド213Aには、第1のカッター211Aおよび第1の線材ガイド212Aが固定されている。第2のカッターヘッド213Bには、第2のカッター211Bおよび第2の線材ガイド212Bが固定されている。第3のカッターヘッド213Cには、第3のカッター211Cおよび第3の線材ガイド212Cが固定されている。
【0044】
第1の線材ガイド212Aは、第1のカッター211Aと第2のカッター211Bとの間にて第3のカッター211Cと対向するように配置されている。第2の線材ガイド212Bは、第2のカッター211Bと第3のカッター211Cとの間にて第1のカッター211Aと対向するように配置されている。第3の線材ガイド212Cは、第3のカッター211Cと第1のカッター211Aとの間にて第2のカッター211Bと対向するように配置されている。
【0045】
次に、上記構成における作動を図7に基づいて説明する。図7(a)、(c)、(e)、(g)は各作動状態におけるカッター211および線材ガイド212を模式的に示す側面図であり、図7(b)、(d)、(f)、(h)は各作動状態におけるカッター211、線材ガイド212およびチャック11、12を模式的に示す正面図である。
【0046】
まず図7(a)、(b)は、カッター回転モータ23の作動によりカッター211および線材ガイド212が線材1と同軸状に回転している状態において、線材1をチャック11、12の内部に通した状態を示している(線材投入)。なお、線材1をチャック11、12の内部に通す作業は、作業者の手作業によって行われてもよいし、線材を自動供給する装置によって自動的に行われてもよい。
【0047】
次に、図7(c)、(d)に示すように主軸カム131(図1、図3)の回転によりチャック11、12で線材1をクランプする(線材クランプ)。これと同時に、図7(e)、(f)に示すようにカッター211および線材ガイド212が線材1に対して前進する(剥離加工)。
【0048】
カッター211が線材1に対して前進することで、カッター211が線材1の外周面に接した状態で回転するので、線材1の外周面が切削される(切り込まれる)。このとき、線材ガイド212も線材1に対して前進するので、線材ガイド212によって線材1の外周面が押さえ込まれる。
【0049】
次に、図7(g)、(h)に示すように主軸カム131(図1、図3)の回転により、カッター211および線材ガイド212を後退させるとともにチャック11、12を戻して線材1をアンクランプする(カッター後退→線材アンクランプして排出)。
【0050】
これにより、線材1がチャック11、12の内部から排出され、線材1の被覆の剥離が完了する。
【0051】
上記の動作を繰り返すことで、線材1に対する被覆剥離加工を連続的に行うことができる。
【0052】
本実施形態によると、図7(e)に示すように、カッター211が線材1の外周面を切り込む際に線材ガイド212が線材1の外周面をカッター211の反対側から押さえ込むので、線材1がセンターからずれることを抑制して各カッター211を線材1に均等に当てることができる。その結果、剥離加工後に被膜が残る不具合(剥離残り)や、剥離加工後の線材1の径にバラツキが生じる不具合(剥離バラツキ)を良好に抑制することができる。
【0053】
なお、カッター211は常時連続回転している状態を維持しながら、カッター211の前進によって(切り込みと回転)、線材1の全周を剥離する。この時も、均等配置された3つの線材ガイド212で曲げ荷重を受けるので、線材1に直接、曲げ荷重がかかることを抑制できる。
【0054】
また、本実施形態では、カッター211の切刃面211aの幅寸法が線材1の剥離幅Wsと同じになっているので、カッター211を線材1の長手方向に移動させることなく剥離加工を行うことができる。このため、剥離加工時間を短縮化できる。
【0055】
さらに、本実施形態では、カッター211の前進・後退動作(切り込み動作)と、チャック11、12のクランプ・アンクランプ動作(コレットチャックの引き込み動作)とを1つの主軸からカムを使って動力を伝え、同期させるようにしたので、チャック11、12によるクランプと同時にカッター211が切り込みを行い、チャック11、12によるアンクランプと同時にカッター211が後退することができる。このため、連続的に高速加工ができる。
【0056】
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、カッター211が三角形平板状になっていて、線材ガイド212がL字状に屈曲した平板形状を有しているが、これに限定されるものではなく、カッター211および線材ガイド212の具体的形状を種々変形可能である。
【0057】
また、上記実施形態では、線材被膜剥離装置によって剥離加工される線材1の具体例として、スタータ用モータのアーマチャのコイルとして用いられるφ2mm程度のエナメル被膜銅線を挙げたが、これに限定されるものではなく、本発明の線材被覆剥離装置は種々の被覆線材に対して剥離加工を行うことができる。
【符号の説明】
【0058】
1 線材
11 チャック(クランプ機構)
12 チャック(クランプ機構)
22 カッター支持部(カッター駆動手段)
23 カッター回転モータ(カッター回転手段)
211 カッター
212 線材ガイド
213 カッターヘッド
221 リンク機構
211a 切刃面
Ws 線材の剥離幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
線材(1)の外周面を切削するカッター(211)と、
前記カッター(211)を前記線材(1)の円周方向に回転させるカッター回転手段(23)と、
前記カッター(211)を前記線材(1)の径方向に前進・後退させるカッター駆動手段(22)と、
前記カッター(211)に対して前記線材(1)を挟んで対向する位置に配置され、前記線材(1)の外周面を受ける線材ガイド(212)とを備えることを特徴とする線材被覆剥離装置。
【請求項2】
前記線材ガイド(212)は、前記カッター(211)と連動して前記線材(1)の径方向に前進・後退するように前記カッター駆動手段(22)に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の線材被覆剥離装置。
【請求項3】
前記線材(1)をクランプするクランプ機構(11、12)を備え、
前記カッター駆動手段(22)は、前記カッター(211)および前記線材ガイド(212)が前記クランプ機構(11、12)のクランプ・アンクランプ動作と連動して前記線材(1)の径方向に前進・後退するように構成されたリンク機構(221)を有していることを特徴とする請求項2に記載の線材被覆剥離装置。
【請求項4】
前記カッター(211)および前記線材ガイド(212)が固定されたカッターヘッド(213)を備え、
前記カッター(211)および前記線材ガイド(212)は、前記カッターヘッド(213)を介して前記カッター駆動手段(22)に連結されていることを特徴とする請求項2または3に記載の線材被覆剥離装置。
【請求項5】
前記カッター(211)、前記線材ガイド(212)および前記カッターヘッド(213)を同数の複数個ずつ備え、
各前記カッターヘッド(213)には、前記カッター(211)および前記線材ガイド(212)が1個ずつ固定されていることを特徴とする請求項4に記載の線材被覆剥離装置。
【請求項6】
各前記線材ガイド(212)は、自身が固定された前記カッターヘッド(213)とは異なる前記カッターヘッド(213)に固定された前記カッター(211)に対して、前記線材(1)を挟んで対向していることを特徴とする請求項5に記載の線材被覆剥離装置。
【請求項7】
前記カッター(211)として、第1のカッター(211A)、第2のカッター(211B)および第3のカッター(211C)を備え、
前記線材ガイド(212)として、第1の線材ガイド(212A)、第2の線材ガイド(212B)および第3の線材ガイド(212C)を備え、
前記カッターヘッド(213)として、第1のカッターヘッド(213A)、第2のカッターヘッド(213B)および第3のカッターヘッド(213C)を備え、
前記第1のカッターヘッド(213A)には、前記第1のカッター(211A)および前記第1の線材ガイド(212A)が固定され、
前記第2のカッターヘッド(213B)には、前記第2のカッター(211B)および前記第2の線材ガイド(212B)が固定され、
前記第3のカッターヘッド(213C)には、前記第3のカッター(211C)および前記第3の線材ガイド(212C)が固定され、
前記第1の線材ガイド(212A)は、前記第1のカッター(211A)と前記第2のカッター(211B)との間にて前記第3のカッター(211C)と対向するように配置され、
前記第2の線材ガイド(212B)は、前記第2のカッター(211B)と前記第3のカッター(211C)との間にて前記第1のカッター(211A)と対向するように配置され、
前記第3の線材ガイド(212C)は、前記第3のカッター(211C)と前記第1のカッター(211A)との間にて前記第2のカッター(211B)と対向するように配置されていることを特徴とする請求項6に記載の線材被覆剥離装置。
【請求項8】
前記カッター(211)の切刃面(211a)の幅寸法は、前記線材(1)の剥離幅(Ws)と同じになっていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の線材被覆剥離装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−90489(P2012−90489A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237145(P2010−237145)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】