説明

縦型包装装置

【課題】上方の上流側装置のシュートと下方のチューブとの間に隙間がある場合にも、物品押し込み部材の先端部がチューブ内の進出位置から前記隙間近傍の退避位置に退避するときに巻き上げる物品が、前記隙間を介して外部に飛散するのを防止することができる縦型包装装置を提供する。
【解決手段】計量機のシュート2の下方に隙間を形成して配置されたチューブ22と、先端部33aが前記隙間の近傍の退避位置P1からチューブ22内の下方の進出位置P2に進出することにより、シュート2から投入されたチューブ22内の物品を下方へ押し込む物品押し込み部材33とを備えた縦型製袋包装機において、物品押し込み部材33の進退を可能にするスリットを有すると共に、前記隙間を外側から覆うカバー18を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上方から供給された物品を包装袋に充填する縦型包装装置に関し、物品包装機械の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
上方から供給された物品を包装袋に充填する縦型包装装置が知られている。このような縦型包装装置では、上方から供給された物品が、物品を下方に案内するチューブ内で詰まって包装袋内に落下しないことがあり、この問題を解消するものとして、例えば特許文献1に開示の縦型製袋包装機がある。この製袋包装機では、図6に示すように、上方の計量機のシュートAから、下方の上部が下細りする円錐状とされると共に下部が円筒状とされたチューブBに物品が投入されると、物品押し込み用の杵状の送気管Cを、その先端部C′が退避位置P1から進出位置P2に進出するように支点C″を中心に揺動させてエアを噴出させることにより、投入された物品の落下を円滑化するようになっている。なお、シュートAの下端部には、送気管Cが進退可能なようにスリットA′が設けられている。
【0003】
【特許文献1】特開平7−187129号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前述したような製袋包装機において、計量機のシュートAが固定して設置されており、また、製袋包装機のチューブBが昇降可能な構成でないは場合には、シュートAの下端部とチューブBの上端部との間に、上下方向の隙間G1が形成されるのが通例である。この隙間G1は、計量機下方への製袋包装機の設置作業や、清掃あるいは交換のためのチューブBの取り外し作業を容易にするには必要なものであるが、前述した送気管Cの先端部C′が進出位置P2から退避位置P1に退避するときに、この先端部C′がチューブB内の物品を巻き上げて、物品が隙間G1から外部に飛散するおそれがある。
【0005】
一方、シュートAからチューブBの中心への物品の確実な投入を確保するため、下細りする円錐状のシュートAの下部開口は、下細りする円錐状のチューブBの上部開口に比較して小径とされており、水平方向の隙間G2が形成されるのが通例である。したがって、前述したと同様に、チューブB内の物品が隙間G2から外部に飛散するおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、上方の上流側装置のシュートと下方のチューブとの間に隙間がある場合にも、物品押し込み部材の先端部がチューブ内の進出位置から前記隙間近傍の退避位置に退避するときに巻き上げる物品が、前記隙間を介して外部に飛散するのを防止することができる縦型包装装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0008】
まず、請求項1に記載の発明は、上流側装置のシュートの下方に隙間を形成して配置されたチューブと、先端部が前記隙間の近傍の退避位置から前記チューブ内の進出位置に進出することにより、前記シュートから投入された該チューブ内の物品を下方へ押し込む物品押し込み部材とを備えた縦型包装装置であって、前記物品押し込み部材の進退を可能にするスリットを有すると共に、前記シュートとチューブとの間に形成された隙間を外側から覆うカバーが備えられていることを特徴とする。なお、上下方向の隙間が小さい場合には、シュートにも物品押し込み部材の進退を可能にするスリットが設けられる。
【0009】
次に、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の縦型包装装置において、前記物品押し込み部材の先端面は、前記退避位置に退避した状態で、前記カバーの内面にほぼ沿う形状とされていることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の縦型包装装置において、前記カバーは、内面に、前記チューブの上端部に上方から係合する段付き面を有し、該段付き面が設けられた箇所における開口は、前記チューブの上部開口より小径とされると共に、該段付き面より上方の内面は、下細りする円錐状とされていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の縦型包装装置において、前記シュートの下端部に、前記物品押し込み部材の進退を可能にする下方に開放されたスリットが設けられていると共に、前記カバーに設けられたスリットは、上方に開放されていることを特徴とする。
【0012】
そして、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の縦型包装装置において、前記チューブとカバーのいずれか一方に、ピンが立設されていると共に、他方に、該ピンに上下方向に係合する切り欠きが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
まず、請求項1に記載の発明によれば、上方の上流側装置のシュートと下方のチューブとの間に形成された隙間を外側から覆うカバーが備えられているので、物品押し込み部材の先端部がチューブ内の進出位置から前記隙間近傍の退避位置に退避するときに巻き上げる物品が、前記隙間を介して外部に飛散するのを防止することができる縦型包装装置が実現する。その場合に、このカバーを取り付けた状態でも、スリットを介して物品押し込み部材の進退が保証される。
【0014】
ところで、物品押し込み部材の先端部が、退避位置に退避した状態で、シュート内を落下する物品の流れやシュートからチューブ方向に落下する物品の流れに突出すると、物品の流れは物品押し込み部材の先端部により阻害されることになる。逆に、物品押し込み部材の先端部が、カバーのスリットから外部に退避し過ぎると、落下する物品が、開放状態の前記スリットからこぼれ出るおそれがある。それに対して請求項2に記載の発明によれば、物品押し込み部材の先端面は、退避位置に退避した状態で、カバーの内面にほぼ沿う形状とされているので、落下する物品の流れは、物品押し込み部材の先端部により阻害されず、物品は円滑に落下するようになり、しかも、スリットは開放状態ではないから、スリットからの物品のこぼれ出しは抑制される。
【0015】
また、請求項3に記載の発明によれば、カバーは、内面にチューブの上端部に上方から係合する段付き面を有しているので、この係合を介してチューブに確実に支持される。また、段付き箇所の開口は、チューブの上部開口より小径であり、かつ、段付き箇所より上方の内面は、下細りする円錐状とされているので、この上方の内面により、前記隙間を介して外部に飛散しようとする物品をチューブ内に戻したり、シュートから投入された物品をチューブの中央に向けて確実に案内したりすることができる。
【0016】
また、請求項4に記載の発明によれば、シュートに設けられたスリットとカバーに設けられたスリットとは、互いに逆方向に開放されているので、物品押し込み部材の進退を可能にしつつ、一方のスリットの開放側を他方のスリットの閉鎖側で塞ぐことが可能となり、例えば双方のスリットのいずれもが下方に開放されている場合に比較して、スリット箇所の隙間の形成が抑制される。
【0017】
そして、請求項5に記載の発明によれば、チューブとカバーのいずれか一方に立設されたピンと他方に設けられた切り欠きとの係合を介し、チューブに対するカバーの水平面内での回転が規制されるようになる。したがって、カバーのスリットが水平面内で位置決めされるので、このスリットと通常は水平面内における位置が固定された物品押し込み部材との干渉が回避される。特に、包装の高速化を図る場合、物品押し込み部材も高速で揺動することから、それに伴う振動によりカバーがチューブの周りで回転するおそれがあるが、前述した回転規制構造を設けたことにより問題が効果的に回避される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る縦型製袋包装機1は、図示しない計量機のシュート2の下方に設置されている。そして、この製袋包装機1では、本体11に、包材ロールRを回転自在に支持するロール支持部12と、このロール支持部12から繰り出された帯状包材Fの左右両縁部を重ね合わせて筒状に曲成すると共に前記シュート2から投入された物品を受け入れるフォーマ13と、筒状包材Fを下方に搬送する一対のプルダウンベルト(一方のみ示す)14,14と、前記重ね合わせ部を縦方向にシールする縦シール装置15と、横方向にシールする横シール装置16とが組み付けられており、物品が充填された袋詰め商品Xを連続的に製造することができるようになっている。
【0020】
また、フォーマ13の後方には、本体11に支持されて、シュート2からフォーマ13に投入された物品を下方に押し込むための物品押し込み装置17が配設されている。そして、シュート2とフォーマ13との間には、シュート2の下端部とフォーマ13の上端部との間に形成された隙間を外側から覆うカバー18が取り付けられている。なお、フォーマ13は、帯状包材Fの左右両縁部を重ね合わせて筒状に曲成するセーラ21と、シュート2から投入された物品を受け入れて下方に案内するチューブ22とで構成されている。
【0021】
図2〜4に示すように、シュート2は、物品をチューブ22の中央に集中して投入するため、下細りする円錐状とされている。また、シュート2の下端部には、下方に開放された上下方向に延びる細長いスリット2aが設けられている。一方、チューブ22の上部の物品投入部22aは、シュート2から投入された物品を確実に受け入れるため、上部開口がシュート2の下部開口より大径とされており、かつ、下細りする円錐状とされている。下部の物品案内部22bは、後方部分の大半が上下方向に細長く切除されているものの、概ね筒状とされている。そして、シュート2の下端部とチューブ22の上端部との間には、上下方向の隙間G1と水平方向の隙間G2とが形成されている(図3参照)。
【0022】
物品押し込み装置17は、チューブ22の後方に設置されたモータ31と、このモータ31の出力軸32に組み付けられて、この出力軸32から側面視で略L字状に延びるアーム部材33とを有している。このアーム部材33は合成樹脂製で、偏平な横断面(図4参照)とされており、モータ31の駆動により出力軸32を中心にして矢印a,b方向(図2参照)に揺動することにより、先端部33aが、前記隙間G1,G2近傍の退避位置P1と、チューブ22内の下方の進出位置P2との間を進退する。そして、チューブ22の上部開口を通過して進出位置P2に進出したときに、先端部33aは、シュート2からチューブ22に投入された物品を下方に押し込む作用を示し、チューブ22内で物品が詰まるのを防止する。押し込みが終了すると、アーム部材33は、出力軸32を中心にして矢印b方向に揺動し、その先端部33aは退避位置P2に退避する。
【0023】
カバー18は、リング状の合成樹脂製で、シュート2の下部とチューブ22の物品投入部22aの上部とにわたって取り付けられており、シュート2の下端部とチューブ22の上端部との間の隙間G1,G2(図3参照)を外側から覆うものである。なお、合成樹脂製のカバー18に代えて、ステンレス等の金属製のカバーを用いてもよい。
【0024】
また、カバー18の内面は、シュート2の外面に概ね対峙する上側内面18aと、チューブ22の物品投入部22aの外面に対峙する下側内面18bと、これらを連結する段付き面18cとで構成されている。その場合、上側内面18aは、下細りする円錐状とされており、下側内面18bは垂直面とされており、段付き面18cは水平面とされている。また、段付き面18cが設けられた箇所における開口は、チューブ22の上部開口より小径とされている。一方、下側内面18bが形成する開口は、チューブ22の上側開口より大径とされている。そして、カバー18は、段付き面18cがチューブ22の上端部に上方から係合することにより、チューブ22に支持されている(図3参照)。
【0025】
また、カバー18は、取り付け状態で、上側内面18aとシュート2の外面との間に隙間が設けられており、実線で示す位置と二点鎖線で示す位置との間で矢印c,dで示すように移動可能とされている(図3参照)。したがって、カバー18を二点鎖線で示す位置に移動すると、カバー18の段付き面18cとチューブ22の上端部との係合が解除されると共に、チューブ22の物品投入部22aの上部が露出するようになり、例えば製袋包装機1の移動やチューブ22つまりフォーマ13の清掃あるいは交換等が可能となる。
【0026】
一方、カバー18を二点鎖線で示す位置からに実線で示す位置に移動すると、カバー18の段付き面18cがチューブ22の上端部に上方から係合して移動が規制され、カバー18は、チューブ22で確実に支持されるようになる。なお、前述した取り付け状態における上側内面18aとシュート2の外面との間の隙間は、カバー18が矢印c矢印に移動したときに徐々に狭まり、上側内面18aとシュート2の外面とが対接することにより移動が規制されることになるが、移動が規制されるまでにチューブ22の物品投入部22aの上部が十分に露出するように設定されている。
【0027】
また、カバー18の上端部には、シュート2のスリット2aに対応位置して、上方に開放された上下方向に延びる細長いスリット18dが設けられている。これらのスリット2a,18dは、物品押し込み部材33の進退を可能にするためのものである。その場合、カバー18のスリット18dの開放側は、シュート2のスリット2aの閉鎖側で塞がれている(図4参照)。
【0028】
また、アーム部材33の先端面は、退避位置P1に退避した状態で、カバー18の上側内面18aにほぼ沿う形状とされている(図3参照)。
【0029】
そして、チューブ22の物品投入部22aの外面には、円周方向に略等間隔で、3つのピン(図2、4では、それぞれ2つを示す)23…23が立設されている。一方、カバー18の下端部には、同じく円周方向に略等間隔で、前記ピン23…23に上方から係合する下方に開放された3つの切り欠き(図2、4では、それぞれ2つを示す)18e…18eが設けられている。これらのピン23…23と切り欠き18e…18eとは、チューブ22に対するカバー18の水平面内での回転と水平方向の移動とを規制するものである。なお、水平方向の移動を考慮しなくてもよい場合には、ピン23と切り欠き18eとの組を1組設ければよい。
【0030】
以上のように構成したことにより、まず、上方の上流側装置である計量機のシュート2と下方のチューブ22との間に形成された隙間G1,G2を外側から覆うカバー18が備えられているので、物品押し込み部材33の先端部33aがチューブ22内の進出位置P2から前記隙間G1,G2近傍の退避位置P1に退避するときに巻き上げる物品が、前記隙間G1,G2を介して外部に飛散するのを防止することができる縦型製袋包装機1が実現する。その場合に、このカバー18を取り付けた状態でも、スリット18dを介して物品押し込み部材33の進退が保証される。
【0031】
ところで、物品押し込み部材33の先端部33aが、退避位置P1に退避した状態で、シュート2内を落下する物品の流れやシュート2からチューブ22方向に落下する物品の流れに突出すると、物品の流れは物品押し込み部材33の先端部33aにより阻害されることになる。逆に、物品押し込み部材33の先端部33aが、カバー18のスリット18dから外部に退避し過ぎると、落下する物品が、開放状態の前記スリット18dからこぼれ出るおそれがある。それに対してこの縦型製袋包装機1では、物品押し込み部材33の先端面33aは、退避位置P1に退避した状態で、カバー18の上側内面18aにほぼ沿う形状とされているので、落下する物品の流れは、物品押し込み部材33の先端部33aにより阻害されず、物品は円滑に落下するようになり、しかも、スリット18dは開放状態ではないから、スリット18dからの物品のこぼれ出しは抑制される。
【0032】
また、カバー18は、内面にチューブ22の上端部に上方から係合する段付き面18cを有しているので、この係合を介してチューブ22に確実に支持される。また、段付き箇所の開口は、チューブ22の上部開口より小径であり、かつ、段付き箇所より上方の上側内面18aは、下細りする円錐状とされているので、この上方の上側内面18aにより、前記隙間G1,G2を介して外部に飛散しようとする物品をチューブ22内に戻したり、シュート2から投入された物品をチューブ22の中央に向けて確実に案内したりすることができる。
【0033】
また、シュート2に設けられたスリット2aとカバー18に設けられたスリット18dとは、互いに逆方向に開放されているので、物品押し込み部材33の進退を可能にしつつ、カバー18のスリット18dの開放側をシュート2のスリット2aの閉鎖側で塞ぐことが可能となり、例えば双方のスリットのいずれもが下方に開放されている場合に比較して、スリット箇所の隙間の形成が抑制される。
【0034】
そして、チューブ22に立設されたピン23とカバー18に設けられた切り欠き18eとの係合を介し、チューブ22に対するカバー18の水平面内での回転が規制されるようになる。したがって、カバー18のスリット18dが水平面内で位置決めされるので、このスリット18dと通常は水平面内における位置が固定された物品押し込み部材33との干渉が回避される。特に、包装の高速化を図る場合、物品押し込み部材33も高速で揺動することから、それに伴う振動によりカバー18がチューブ22の周りで回転するおそれがあるが、前述した回転規制構造を設けたことにより問題が効果的に回避される。
【0035】
ここで、縦型包装装置の変形例について説明する。なお、前述した実施の形態と共通する構成要素については、混乱を招かない限り同じ符号を用いることにする。
【0036】
図5に示すように、この場合の縦型包装装置1′は、スリットを有さないシュート2′に対応したもので、上方のシュート2′と下方のチューブ22との間の上下方向の隙間G1′は、前記隙間G1より大きく設定されている。また、シュート2′とチューブ22とにわたってカバー18が取り付けられている。そして、物品押し込み装置17のアーム部材33の先端部33aは、図例の退避位置P1と進出位置P2との間を進退するが、その場合、先端部33aは、退避位置P1からシュート2′と交錯することなく前記隙間G1′に入り込み、チューブ22の上部開口を通過して進出位置P2に進出する。
【0037】
詳細な説明は省略するが、このような構成の場合にも、シュート2′とチューブ22との間の隙間G1′を外側から覆うカバー18を備えたことにより、アーム部材33の退避時に、この隙間G1′を介して物品が外側に飛散するのを防止することができる。
【0038】
なお、本発明は、具体的に詳述した前記実施の形態に限定されることはなく、本発明の趣旨に沿うものであればよい。
【0039】
例えば、前記実施の形態では、物品押し込み部材33の先端面は、退避位置に退避した状態で、カバー18の上側内面18aにほぼ沿う形状とされていたが、スリット2aを有するシュート2の内面にほぼ沿う形状としてもよい。
【0040】
また、前記実施の形態では、ピン23をチューブ22の外面に、切り欠き18eをカバー18の下端部に設けたが、ピンをカバーの内面に、切り欠きをチューブの上端部に設ける構成としてもよい。
【0041】
そして、前記実施の形態では、本発明を縦型製袋包装機1,1′に適用したが、縦型給袋包装機にも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上説明したように、本発明によれば、上方の上流側装置のシュートと下方のチューブとの間に隙間がある場合にも、物品押し込み部材の先端部がチューブ内の進出位置から前記隙間近傍の退避位置に退避するときに巻き上げる物品が、前記隙間を介して外部に飛散するのを防止することができる縦型包装装置が提供され、物品包装機械の技術分野に広く好適である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態に係る縦型包装装置の全体構成を示す概略側面図である。
【図2】物品投入部分の要部拡大側面図である。
【図3】物品投入部分の要部拡大縦断面図である。
【図4】図2のI方向からの矢視図である。
【図5】縦型製袋包装機の変形例を示す図2に相当する側面図である。
【図6】従来の製袋包装機における問題を説明するための要部縦断面図である。
【符号の説明】
【0044】
1,1′ 縦型製袋包装機(縦型包装装置)
2,2′ シュート
2a スリット
18 カバー
18a 上側内面(内面)
18c 段付き面
18d スリット
18e 切り欠き
22 チューブ
23 ピン
33 アーム部材(物品押し込み部材)
33a 先端部
G1,G1′,G2 隙間
P1 退避位置
P2 進出位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流側装置のシュートの下方に隙間を形成して配置されたチューブと、先端部が前記隙間の近傍の退避位置から前記チューブ内の進出位置に進出することにより、前記シュートから投入された該チューブ内の物品を下方へ押し込む物品押し込み部材とを備えた縦型包装装置であって、
前記物品押し込み部材の進退を可能にするスリットを有すると共に、前記シュートとチューブとの間に形成された隙間を外側から覆うカバーが備えられていることを特徴とする縦型包装装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載の縦型包装装置において、
前記物品押し込み部材の先端面は、前記退避位置に退避した状態で、前記カバーの内面にほぼ沿う形状とされていることを特徴とする縦型包装装置。
【請求項3】
前記請求項1または請求項2に記載の縦型包装装置において、
前記カバーは、内面に、前記チューブの上端部に上方から係合する段付き面を有し、
該段付き面が設けられた箇所における開口は、前記チューブの上部開口より小径とされると共に、
該段付き面より上方の内面は、下細りする円錐状とされていることを特徴とする縦型包装装置。
【請求項4】
前記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の縦型包装装置において、
前記シュートの下端部に、前記物品押し込み部材の進退を可能にする下方に開放されたスリットが設けられていると共に、
前記カバーに設けられたスリットは、上方に開放されていることを特徴とする縦型包装装置。
【請求項5】
前記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の縦型包装装置において、
前記チューブとカバーのいずれか一方に、ピンが立設されていると共に、
他方に、該ピンに上下方向に係合する切り欠きが設けられていることを特徴とする縦型包装装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−40488(P2009−40488A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−209622(P2007−209622)
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】