縫合糸アンカー
近くの組織を結び目なしで骨に固定する縫合糸アンカー(たとえば100)は、しっかりと骨に固定される機構を含むアンカー本体(たとえば101/102)と、外科医によって近位方向に引かれる近位端と縫合糸を係合する適切な機構(たとえば127)を有する遠位端(たとえば125)とを有するアンカー本体を通って延在する細長い縫合糸引き抜き器(たとえば122)と、細長い縫合糸引き抜き器(たとえば122)の遠位端(たとえば125)における係合機構(たとえば127)によって運ばれる縫合糸(たとえば132)と、縫合糸(たとえば122)が細長い縫合糸引き抜き器(たとえば122)によってアンカー本体(たとえば101/102)の中におよびそれを通って引かれた後に少なくとも第1の方向に動くことをほぼ防ぐ縫合糸ロック機構(たとえば110)と、から形成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2004年9月28日に出願された、「縫合糸アンカー」なる仮出願第60/613877号の利益を請求し、この出願は、参照することによりその全体が本書に援用される。
【0002】
発明の背景
発明の分野
本発明は、一般的に、外科的固定装置に関し、より具体的には、リペアを移植するために、軟組織を硬組織に、縫合糸の房を介して付着させるのに用いられる、縫合糸アンカーとして既知である医療用インプラントに関する。以下の開示は、結び目を作る必要性を除去することにより、このリペアの取り付けステップを大幅に単純化するであろう、いくつかの縫合糸アンカーの設計を提示する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の検討
一般の外科的処理は、軟組織を骨に再び付着することにより、損傷を修復することである。この外科的付着は、体の自然な治癒反応が軟組織と硬組織とを恒久的に付着させるまで、この2つを共に保持するのに必要である。
【0004】
現在市場には、多くのスタイルのアンカーがある。そのほとんどは、その穴を通して既に通された縫合糸と共にアンカーが骨の中に移植され、縫合糸の房が軟組織を通り、そこで適切な治癒のために軟組織が骨の近くにくるように結び目が結ばれることを必要とする。最後のステップである糸結びは、大変重大であり、多くの外科医に取って最も難しいステップのうちの1つである。これは特に、全てがカメラを介してモニタ上で見られ、ほとんどの作業が小さな直径のカニューレを通じて行われる、関節鏡視下の処置を行う医者に取ってあてはまる。
【0005】
難しい糸結びの問題を扱おうと試みたいくつかのアンカーシステムが、過去何年かの間に発売された。これらは結び目なしのシステムを作ったが、方法のうちの多くは煩雑である。簡単で直感的な、結び目なしの設計が必要とされる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の要約
1態様において、本発明は、近くの組織を骨に固定する縫合糸アンカーであり、縫合糸アンカーは、軸と軸を実質的に横断する近位端とを有するアンカー本体と;アンカー本体を患者の骨に固定する手段と;そこから延在する第1および第2の長さを有するアンカー本体内にスライド可能に配置される、細長い縫合糸引き抜き器であって、第2の長さは縫合糸を係合する手段を含むものと:細長い縫合糸引き抜き器が第1の長さを介してそこから外側に引かれる時、細長い縫合糸引き抜き器の第2の長さに、それによって縫合糸が細長い縫合糸引き抜き器の後にアンカー本体の中におよびそれを通って引かれる係合手段を介して、接続された縫合糸と;縫合糸が細長い縫合糸引き抜き器によってアンカー本体の中におよびそれを通って引かれた後に、少なくとも第1の方向に動くことを実質的に防ぐ縫合糸ロック機構と、を含む。
【0007】
本発明のこれらおよびその他の特徴および利点は、関連する図面を参照した好適な実施
形態の説明によってより明白になるであろう。
【0008】
第1実施形態
図1から7は、アンカー本体に既に取り付けられた縫合糸の房の一方の端と、一体化された縫合糸ロック機構とを有する、ねじ式スタイルのアンカー内で実施される実施形態を示す。
【0009】
第2実施形態
図8から13は、縫合糸アンカーの内壁に対して、縫合糸アンカーの反対側の壁に接触する曲げばねを用いて付勢される揺動部材から形成される特定のロック機構を有する縫合糸アンカーの実施形態を示す。
【0010】
図8から9は、まだ縫合糸がない縫合糸アンカーを示す。
図10から11は、図8から9と同様であるが、一方向に引かれる縫合糸がある。
【0011】
図12から13は、図8から9と同様であるが、反対方向に引かれる縫合糸がある。
第3実施形態
図14から16は、揺動部材から形成される他の特定のロック機構を有する縫合糸アンカーの第3の実施形態に関するが、ここでばねはねじりばねである。
【0012】
第4実施形態
図17から18は、縫合糸の房の一方の端が、縫合糸アンカーのアンカー本体にいかに取り付けられるかの実施形態を示す。
【0013】
第5実施形態
図19A、19B、20は、図17から18の実施形態の変型を示し、縫合糸の2つの房はアンカー本体に取り付けられる。
【0014】
第6実施形態
図21は、縫合糸の房の一方の端が、アンカー本体の壁に直接留置されることにより、いかにアンカー本体に取り付けられるかの実施形態である。
【0015】
第7実施形態
図22から29は、(図1に示されるように)アンカー本体に既に取り付けられた縫合糸の房の一方の端を有するが、アンカー本体と一体化せず、縫合糸が患者の組織を通された後に縫合糸を押し下げるロック機構を用いる、ねじ式スタイルのアンカー内で実施される実施形態を示す。
【0016】
第8実施形態
図30から34は、アンカー本体と一体化しないが、縫合糸が患者の組織を通った後に縫合糸を押し下げられる縫合糸ロック機構として機能する代替のアンカークリップを例示する。
【0017】
第9実施形態
図34から36は、図22から29(もしくは図8から13)の縫合糸ロック機構を解除するのに用いられることができるので、縫合糸が一時的にいずれかの方向にスライドすることができる解除器具を示す。
【0018】
第10実施形態
図37から42は、図1から7の実施形態に相当するが、縫合糸の緩い房と共に用いる
ことが意図され、既にアンカー本体に取り付けられた房の一方の端を有しない点で、先の実施形態とは異なる、一体化した縫合糸ロック機構を含む、ねじ式スタイルのアンカー内で実施される実施形態を示す。
【0019】
第11実施形態
図43Aから43Bは、緩い縫合糸の同じ部分の向かい合う端から成る縫合糸の1本ではなく2本の房が適切なロック機構を通るであろう、緩い縫合糸と共に使用する代替実施形態を例示する。
【0020】
第12実施形態
図44から48は、適切なロック機構を通される緩い縫合糸の2つの異なる部分の端から成る、緩い縫合糸の2本の房と共に使用する他の代替実施形態を例示する。
【0021】
第13実施形態
図49は、縫合糸が組織を損傷することを防ぐべく、縫合糸によって捕捉されるであろうディスクを示す。
【0022】
第14実施形態
図50は、1つのアンカー本体のロック機構に搭載される緩い縫合糸の単一の部分の両方の端が組織を通され、一方の端が他方の側へ戻され、(前述のように縫合糸引き抜き器を用いて)他方のアンカー本体のロック機構に搭載され、縫合糸の自由端が組織を再び通され、2つの自由端が結び目を形成するよう一つにされる、二重のアンカー構成を示す。
【0023】
第15実施形態
図51から52は、縫合糸が縫合糸を押し下げるロッククリップを用いて適所にロックされる他の実施形態を示す。
【0024】
第16実施形態
図53から68は、縫合引き抜き器と、縫合がアンカー本体を通って縫合糸引き抜き器を用いて一方向に引かれることを許可し、その後縫合糸が同じ方向に引かれることを実質的に許可するが、縫合糸が他方向に動くことを実質的に防ぐ一体化縫合ロック機構とを含む縫合アンカーの、現在好適な実施形態を示す(実施形態は2つの縫合糸を適合させることを示すが、唯一の縫合糸経路を有する縫合糸アンカーは、ある環境化で有用であろう)。
【0025】
第17実施形態
図69から74は、縫合糸引き抜き器と、第1の開位置と第2の閉位置との間で縫合糸ロック機構を動かす歯止め機構を含む一体化された縫合糸ロック機構とを含む、縫合糸アンカーの代替実施形態を示す。
【0026】
第18実施形態
図75から80は、歯止め機構が、挿入物の中心線とハウジングの中心を通って留置されたクロスピンとの間の接触面に変化したことを除き、図69から74の縫合糸アンカーの実施形態に対応する代替実施形態を示す。
【0027】
第19実施形態
図81から84は、縫合糸アンカーの内壁に対して付勢される揺動部材(ここではカム部材)から形成された特定のロック機構を有する縫合糸アンカーの他の実施形態を示す。
【0028】
第20実施形態
図85から88は、強化されたロックのため遠回りの通路を提供する、1部分ハウジング、挿入物、ロックピン(後者2つは2部分挿入物と見なされるべきである)から形成された特定のロック機構を有する縫合糸アンカーの他の実施形態を示す。
【0029】
第21実施形態
図89Aから89Dは、縫合糸をつかんでアンカーを通して引く時、装置がフィンガートラップとして機能するように、少なくとも遠位端が織布から作られる、トラッププルタブとして形成された代替的な縫合糸引き抜き器を示す。
【0030】
第22実施形態
図90は、遠位端がU字状よりもむしろ、実質的にV字状であるように、わずかに修正されたハウジングおよび挿入物の断面図を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
好適な実施形態の説明
本発明の少なくとも1実施形態にしたがって、アンカーの中心に配置されるロック機構を通じて縫合糸を通す細長い縫合糸引き抜き器(シャトルとも称される)を有する、アンカーが提示される。本実施形態におけるアンカーは、提示される全ての設計と同様、アンカー本体を患者の骨に固定する任意の適切な手段を有するアンカー本体を有するアンカーにおいて、実施されることができる。固定手段は、たとえば、押し込み式、ねじ込み式、耳付き、もしくはその他のスタイルのインプラントを含む。図1は、実施例として、ねじ込み式スタイルのアンカーを示す。
【0032】
縫合糸1の房は、取り付けポイント5においてアンカー本体2に取り付けられる。取り付けポイント5は、いかに縫合糸がアンカーに取り付けられるかという方法として示される。付勢を有し、縫合糸1もしくは、アンカー本体から延在する第1および第2の長さを有する細長い縫合糸引き抜き器3が、一方向にスライドするが多方向にはスライドしないことを可能にする、ロック機構4が、アンカー本体2内に概略的に示される。この実施例について、アンカー本体2は、骨内にあると考えられることができる。細長い縫合糸引き抜き器3が、アンカー本体2のロック機構4の周囲に通されて示される。
【0033】
図2において、縫合糸1は、組織6の一部分を通った。次に縫合糸1は、縫合糸を係合するのに適切な手段、たとえば、これに限定されるわけではないが、図3に示されるシャトルループ7が通される。細長い縫合糸引き抜き器3は次に、図5に示されるように、縫合糸1がアンカー本体2のロック機構4の周囲を通されるまで縫合糸が引かれる(図4参照)ように、ロック機構4によって許可される方向に引かれる。
【0034】
縫合糸1は次に、適切な治癒のために、組織6がアンカー本体2の方へ、そして骨に対して引かれるように、適切な張力に引かれることができる。ロック機構4は、縫合糸1の反対方向への動きを制限するので、組織6にかかる張力は低下しない(図6を参照)。処理を完了するため、縫合糸1は、図7のように、所望の長さで切られる。
【0035】
この同じ実施例は、アンカー本体2が骨に留置される前に、縫合糸1が組織6を通されるように、わずかに修正されるであろう。このことは、縫合糸1が体外でアンカー本体2内に通されることを可能にする。アンカー本体2はそこで、骨内に容易に留置され、縫合糸1は、所望の位置に締め付けられることができる。
【0036】
以下の部分は、いくつかの可能なロック機構について説明する。図8および9はそれぞれ、アンカー本体2内のロック機構4の、上面および側面切断図である。ロック機構4は、ばね8、ロックパドル9、接続部材10から作られる。この構成において、接続部材1
0は、ロック機構4を、アンカー本体2に対して適所に保持する。ばね8は、アンカー本体2の内壁11に対して押されるので、もたらされる力がロックパドル9に伝わり、それをアンカー本体2の反対側の内壁12に対して押す。
【0037】
縫合糸13が加えられたことを除いては同じロック機構4が、図10および11に示される。縫合糸13は、アンカー本体2内に、内壁12とロックパドル9との間に通され、ばね8を通り、アンカー本体2の反対側から出る。14で示されるように、ばね8の側の縫合糸13が引かれる時、これは、ロックパドル9を隣接する壁12から離すように回転させる傾向があり、ここでは、ロックパドル9と内壁12との間に空隙が作られて縫合糸13が自由にスライド15することを可能にするよう、反時計回り方向として示される。
【0038】
図12および13において、縫合糸13の方向が変更されたことを除いてはすべてが同じである。反対方向16に引かれる縫合糸13の動作は、ロックパドル9を隣接する壁12の方へ回転させ、ここでは時計回り方向として示される。ばね8/内壁11の相互作用から伝えられた力を加えることで、ロックパドル9は、動作17を最小化するように、内壁12を押し、縫合糸13を挟みつける傾向がある。縫合糸13がより引かれる16と、ロックパドル9と内壁12との間の挟みつける力が、任意の縫合糸の動き17をさらに妨げる。静止した縫合糸13を用いて、ばね8/内壁11の相互作用によって生じる力から、ロックパドル9は付勢され、内壁12に対して縫合糸13を挟みつけるであろう。
【0039】
図14および15は、ロック機構4の変型を表す。ロックパドル19は、ねじりばね18を介してアンカー本体2に取り付けられる。ねじりばね18は、ロックパドル19が内壁12に近接近するように、アンカー本体2にしっかりと取り付けられる。先の実施例のように、縫合糸13が一方向に引かれる場合、ここでは反時計回り方向で示されるように、ロックパドルは隣接する壁12から離れて動き、ロックパドル19と内壁12との間により大きな空隙を生じるので、縫合糸が自由に動くことができる21。縫合糸13が反対方向に引かれる場合、ここでは時計回り方向で示されるように、ロックパドルは隣接する壁12の方へ回転される。これは、ねじりばね18に加え、ロックパドル19を内壁12の方へ付勢する。これら2つの動作で、縫合糸13は、ロックパドル19と内壁12の間に挟みつけられ、任意の縫合糸の動き22を妨げる傾向がある。
【0040】
なお、ロックパドル19に任意の表面仕上げが適用されることができ、縫合糸13とより良く相互作用する。示されるのは、歯20であるが、通常の材料粗度もしくはその他の表面仕上げが用いられることができる。
【0041】
図15に示されるねじりばね18の断面は円形であるが、これは多様なその他の方法で形成されることができる。いくつかの実施例が図16に与えられる。断面はまた、その全長にわたって一致する必要はない。
【0042】
1実施形態にしたがって、縫合糸の一端は、何らかの方法でアンカーに取り付けられる必要があるだろう。図17および18は、捕捉された、もしくは取り付けられたクロスピン23を有するアンカー本体2の上面図および切断側面図である。クロスピン23の中には、縫合糸13を受ける空間が作られた。縫合糸13は、機械的(たとえば圧接、摩擦)方法もしくは化学的(たとえば接着剤、融解)方法などを含むがこれに限定されない多様な方法で、クロスピン23に取り付けられることができる。
【0043】
この設計の変型は、図19A、19B、20に示される。縫合糸13は、2つの房がすぐに組織を通ることができるよう、クロスピン23の両端から出る。任意の切り欠き24が、縫合糸13がクロスピン23の軸からおよそアンカー本体2の軸に移行するリリーフとして機能するべく、アンカー本体2の中に作られた。縫合糸13は、クロスピン23の
中に構築されることができ、スライドし、もしくは恒久的に取り付けられる。図19Bは、クロスピン23の中の2本の縫合糸(25と26)の変型を示す。
【0044】
図21は、アンカー本体2内の壁に直接留置される、縫合糸13を示す。これは、多くの方法でなされることができ、機械的結合、化学的結合、および成形に限定されない。1本以上の縫合糸が、この方法で取り付けられることができる。
【0045】
図22から27は、アンカー内で縫合糸を固定する、異なる設計を提示する。縫合糸27は、図22に示されるように、固定ポイント29において、アンカー本体28に取り付けられる。アンカークリップ30は、初めにアンカー本体28から分離される。図23で、縫合糸27は、組織31を通る。アンカークリップ30は、縫合糸27を滑り降り、図24、25に示されるように、アンカー本体28に取り付けられる。
【0046】
図26は、縫合糸27がアンカークリップ30を通り抜け、組織31をアンカー本体28の方へ引くよう、方向32に引かれる縫合糸27を示す。一旦、縫合糸27と組織31の所望の緊張に達すると、縫合糸27は、図27に示されるように、適切な長さに切られることができる。
【0047】
なお、図8から21に説明される詳細の多くが、先の概念にもまた当てはまる。1つの差異は、アンカークリップ40である。以下の図面は、このクリップについての詳細を提供する。図28は、同じアンカークリップ概念の3つの図を示す。アンカーに付着する接続部材35は、ロックパドル33およびばね34の頂点である。ロックパドル33は、内包切り欠き36を有し、縫合糸のガイドとして機能する。切り欠き36の高さは、用いられる縫合糸の直径よりも低いので、これは縫合糸をアンカーのロックパドル33と内壁39との間に挟みつけるよう機能することができる。ばね34は、縫合糸を捕捉してアンカーの内側に向けるよう機能する空洞37を含む。空洞37は円形として示されるが、多くの異なる形状を有することができ、および/もしくは、側面に開いてもよい。
【0048】
図29において、縫合糸40は、切り欠き36に対して通り、次いで、空洞37を通った。アンカークリップ43は、縫合糸40を滑り降りて、アンカーの中に留置されたので、接続部材35はアンカーに取り付けられ、ばね34は一方の内壁38に対して押し付けられ、ロックパドルを他方の内壁39に対して押す。この動作は、縫合糸40を、ロックパドル33の切り欠き36と内壁39との間に挟みつける傾向がある。先に説明された発想と同じく、縫合糸が一方向42へ引かれる場合、挟みつけは大きくなり、縫合糸40は動くことができない。しかし、縫合糸40が他方向41に動く場合、ロックパドル33がわずかに回転して挟みつけをゆるめ、縫合糸40がスライドすることを可能にする。
【0049】
この概念の変型は、図30から32に説明される。ロックパドル33上の切り欠き36の代わりに、挟みつけ空洞46が用いられる。力48が折り畳み壁47に加えられる時、挟みつけ空洞46はゆがみ、縫合糸40を挟みつけ、これを適所に保持する。図33は、縫合糸40が一方向48に引かれる時にいかにスライドすることができ、他方向49に引かれる時にいかに適所にロックされるかを説明する。
【0050】
図34から36は、ロックを解除するのに用いられることができるため縫合糸がいずれの方向にもスライドされることができる器具を説明する。図34は、縫合糸40がロックされ動くことができない方向50を示す。解除器具51の遠位端のみが示される。外科処置に基づく制約において医師がそれを用いることを可能にする、ハンドルが取り付けられる。解除器具51は、V字切り欠き55を規定する2つの遠位アーム(52と53)を含む。アームもしくはリードインの内側の遠位部分54上の半径は、各アーム(52と53)に含まれる。使用において、解除器具51は、クリップの上に留置されるので、アーム
(52と53)はロックパドル57とばね56を共に折り畳む。この動作は、ロックパドル57と内壁58との間の挟みつける力を解除するので、縫合糸40は、先には不可能だった方向58へスライドすることができる。
【0051】
図37から42は、縫合糸が初めはアンカーに接続されない、代替実施形態を説明する。アンカー本体59は、ロック機構61に巻き付けられる細長い縫合糸引き抜き器60の代替実施形態を搭載する。細長い縫合糸引き抜き器60は、通しループ64から形成される、縫合糸を係合する手段を含む。縫合糸ループ65を有する縫合糸62と、組織63とが、また提示される。
【0052】
まず、縫合糸62は、図38に示されるように、組織63を通される。縫合糸62の通された端は、縫合糸ループ65を通り、通された端はピンと張られるので、縫合糸62は組織63に対して締め付けられる。縫合糸62の自由端は、ここで、図40に示されるように、通しループ64を通される。細長い縫合糸引き抜き器60の第1の長さは、方向67の方へ引かれるので、これはロック機構61の周囲をスライドし、通しループ64によって捕捉される縫合糸62をそれと共に引く。
【0053】
図41において、細長い縫合糸引き抜き器60は、全てアンカー本体59を通じて引かれ、縫合糸62をロック機構61の周囲に通した。縫合糸62は方向66に引かれることができるので、組織63はアンカー本体2の方向へ引かれる。先に説明したように、縫合糸62は、一旦組織が適切に接近されたら、切られることができる。この方法は、完了後に単一のアンカーに接続される2つ以上の縫合糸を用いてもまた、行われることができる。
【0054】
代替方法は、図43Aと43Bに示され、縫合糸67の緩い一部が、マットレス縫合68により、組織63に取り付けられた。この状況で、多様な縫合が用いられることができるが、マットレス縫合68は、1実施例として用いられる。縫合糸67の2本の通されたアームはここで、図40に描写されるように、アンカー本体59を通されることができる。
【0055】
図44から48に、他の代替的な方法が示される。2本の縫合糸(69と70)は、アンカー本体59内に搭載される。縫合糸69と70は、1本ずつ異なる範囲で、組織63を通される。通された縫合糸(69と70)で結び目71が結ばれ、次に、組織63をアンカー本体59の方へ締め付ける方向73に引かれる。
【0056】
図49は、縫合糸79が組織63に対して締め付けられた時、ディスク72が、縫合糸79が組織63を損傷することを防ぐバリアとして機能するように、縫合糸79内で環状にされるディスク72を用いる変型を示す。ディスク72が、縫合糸79が方向73に引かれる時に穴を通って戻ることを防ぐため、縫合糸の2本の房がまた同じ穴から出ることができる。
【0057】
図50は、アンカー本体#1 74に搭載された縫合糸76の両方の端が組織77を通された方法の、最終的な構成を示す。一方の端は、先に説明されたように、他方の側まで戻り、アンカー本体#2 75に搭載された。縫合糸のこの自由端は、再び組織77を通される。縫合糸76の2つの端は、一緒にされて結び目78を形成する。
【0058】
なお、これらの縫合糸が、縫合糸の取り扱いを支援するべく、異なる色づけをされてよい。また、アンカーのアンカー本体に関連づけられる固定する手段は、押し込み式、ねじ式、またはアーム式、もしくは、上述の機構を適切に保持し、含むことのできる、任意のその他のスタイルの組織固定装置であってよい。アンカーは、円筒状のアンカー本体を有
して示されるが、これらは楕円形、長方形、三角形、もしくは任意のその他の適切な形状断面を有することができる。
【0059】
図51、52は、縫合糸82をアンカー本体83内にロックする、さらなる実施形態を説明する。縫合糸82は、アンカー本体83の、留めピン86の周囲を通る。縫合糸82はまた、ロッククリップ84を通され、もしくはこれと結合される。縫合糸82が所望の緊張に引かれた80時、ロッククリップ84が、アンカー本体83の中もしくは上の位置にクリップ留めするまで、縫合糸82を滑り降りる。ロッククリップ84は、縫合糸82が反対方向85に引かれることができないように、縫合糸を摩擦状態で保持することができ、または縫合糸82の周囲で変形されることができ、もしくはいくつかのその他の機構を用いることができる。
【0060】
この開示は次に、アンカーの中心に配置されたロック機構を通って縫合糸を引く、もしくは通すべく、縫合糸アンカーにあらかじめ搭載された細長い縫合糸引き抜き器を有するアンカーが提示される点で、図1から7、もしくは37から42の実施形態と同等である、本発明のその他の実施形態を提示する。これらの実施形態に用いられる縫合糸アンカーは、上述の全ての設計と同じく、押し込み式、ねじ式、耳付き、もしくはその他の適切なスタイルの骨固定インプラントであることができる。
【0061】
図53から68は、細長い縫合糸引き抜き器が、プルタブ122(図61と63に最も良く示される)から構成される、1実施形態を示す。アンカー本体から始めて、図53は、ハウジング101に組み立てられる挿入物102から形成される本体を有する縫合糸アンカー100を示す。挿入物102は、機械的相互接続、圧入はめこみ、溶接、接着などの任意の適切な手段を介して、ハウジング101に固定されることができる。4組の外側縫合糸経路104と内側縫合糸経路105および2つのプルタブ経路103がある。図54は、前の図面の断面図である。これは、プルタブ経路103が上面の2つの開口の間で実際にはどのように連続的であるかを示す。
【0062】
図55において、挿入物102は除去され、ハウジング101の断面図を残した。外側縫合糸経路104が露出されて、これが構成要素の上面の2つの端点の間で連続的であることを示す。外側プルタブ経路壁106がまた示される。
【0063】
挿入物102が、図56に単独で示される。この図において、内側縫合糸経路105は挿入物102の全長に沿ってたどる。2つのロックタブ107のうちの1つが示される。図57は、挿入物の、異なる角度からの他の図面である。ここでもまた、内側縫合糸経路105とロックタブ107が見られる。中央の柱109は、2つのロックタブ107の間の静止部分である。縫合糸空隙108は、ロックタブ107を中央の柱109から分離する。図58は、ロックタブ107の端のロックポイント110を見せるよう意図された、挿入物102の他の回転された図面である。ロックポイント110は3つの曲線の交点として示されるが、形状的に変質されて粗い表面であってもよく、もしくは、修正された内側タブ表面111と組み合わされて縫合糸を締め付ける任務を行ってもよい。
【0064】
縫合糸が一方向へスライドすることを可能にし、他方向へはロックする、挿入物102の動作は、図59に表される。縫合糸112が引き上げられる116と(図に表されるよう方向性に)、これは縫合糸空隙108を通って、ロックポイント110を過ぎてスライドする。これは、ロックタブ107が、右114へ屈曲して、縫合糸112の比較的自由な動作を可能にするからである。縫合糸113が反対方向に、下117に引かれる時、縫合糸113は、ロックポイント110を中央の柱109の方へ付勢する方向性構成要素115を有するロックタブのばね力によって、動くことを妨げられる。これは、縫合糸を適所に摩擦されるように保持するよう機能する。ロックポイント110および内側タブ表面
111の配置は、修正されて、この摩擦相互作用を強化し、もしくはこれを、ロックタブ107と中央の柱109との間の閉じ力を下方向117へのさらなる引張力と共に増大させるようにすることができる。このことは、小さな方向性に付勢されたフックを内側タブ表面111上に作成することなど、多くの方法で行われることができる。図60は、小さなフック120を含むようロックタブ119を修正することによる、これについての可能な方法を示す。縫合糸118が下方向121に引かれると、ロックタブ119が、縫合糸118を中央の柱109に対して押し付けるように、これに対して押されるので、フック120は縫合糸118を「つかみ」、これを適所に保持する傾向がある。描かれるように、フック120はわずかに上を向くので、これらは下方向121に縫合糸118をつかむであろうが、縫合糸118が反対方向に引かれた場合により自由にスライドすることを可能にするだろう。
【0065】
図61は、ここではプルタブ122として提供される、細長い縫合糸引き抜き器の等角図である。この構成要素は、縫合糸をインプラントに通すために用いられる。これは、直交する軸に比べて1つの軸に比較的容易に曲がる断面を有する長く薄いリボンである傾向がある。この1つの長さの端における先端の拡大は、図62に示される。その第1の近位の長さ(右下)は、使用にあたり外科医によって引かれる。その第2の反対の遠位の長さ(左上)は、溝などの、縫合糸を係合する適切な手段を含む。
【0066】
2つの縫合糸溝127と128は、一直線(遠位端125から同じ距離)であってもよく、強度を改良するべく、示されるようにずれてウェブ厚さ126を増大させてもよい。縫合糸溝開口123と124は、縫合糸が縫合糸溝127と128に容易に搭載されることを可能にする。プルタブ122が遠位端125から離れて引かれると、縫合糸は先細にされた溝129と130にスライドし、適所にロックされる傾向がある。
【0067】
図63から67は、縫合糸がいかに搭載され、適所にロックされるかを説明する。図63は、ハウジング101内の挿入物102のアセンブリによって表されるインプラントにあらかじめ搭載されたプルタブ122を示す。図64において、縫合糸131と132は、プルタブ122の縫合糸溝127と128に搭載された。縫合糸131と132はまた、同じ縫合糸の2つの端であることもできる。説明の残りの部分について、唯一の縫合糸132の動作が説明されるが、同様の動作が縫合糸131について存在するであろう。
【0068】
プルタブ122が133で示される方向に引かれると、プルタブ125の遠位端が、縫合糸132を引きながら、インプラント136の方へ動く。縫合糸の2つの尾部134と135は並び、縫合糸溝104と105に入る。このことは図65に示される。
【0069】
図66において、2つの尾部134と135が縫合糸溝104と105にそれぞれ通されるように、インプラント136をずっとプルタブ122が引かれた。図67において、尾部134が、インプラント136を通って完全に引かれ、インプラント136に取り付けられた尾部135を残した。図68において、切れ残り137がインプラント136の一方の側に残され、たとえば組織を保持する長い尾部135が反対側に残されるように、縫合糸132が切られた。図54から60に説明されるインプラント136内の機構に基づき、縫合糸131と132は逆方向138には動くことができない。
【0070】
他の実施形態に関する、続く図面において、縫合糸および細長い縫合糸引き抜き器は、明瞭さのために省略される。しかし、これらは含まれ、先に提示された実施形態におけるものと同じ通常の目的を果たすと仮定されるべきである。
【0071】
図69から74は、縫合糸を保持する代替的な構造を図解する。基本的な考えは、先に説明されたものと同じであるが、挿入物に含まれる締め付け構造の代わりに、縫合糸は、
挿入物とハウジングとの間に、2つの構成要素の位置を相互に対して変化させることで保持される。したがってこれは、縫合糸がいずれの方向にも動くことができる開放状態と、縫合糸が適所に押し付けられ、ロックされていずれの方向にも動くことを妨げられる閉鎖状態とを有する、2状態装置である。
【0072】
図69において、ハウジング139の断面図が提示される。この図は、深さがハウジング139の底142の近くで、下部で先細になる点で、先に説明されたものと異なる、外側縫合糸経路141を露出させる。これは、縫合糸保持位置における縫合糸への干渉力を強化させるよう機能するであろう。各ロック切り欠き140の半分が、また見られる。垂直面からの断面図が図70に示される。1組のロック切り欠き140の全体図が、先細の外側縫合糸経路142の異なる図面と共に示される。
【0073】
はめ合わせ挿入物143が図71に表される。内側縫合糸経路144は、経路が形状の周囲の輪郭をたどる点と、ばねロック機構が除去される点を除いて、先に説明されたものと同様である。アセンブリにおけるロック切り欠きと結合するであろうロックタブ145が加えられ、リリーフ経路164は2つの挿入柱165の柔軟性を支援する。
【0074】
図72は、ハウジング146に組み合わされた挿入物143の断面図である。2つの部分の相対位置は、縫合糸がこれらの間を自由にスライドすることができるよう、空隙146を考慮する。ロック切り欠き140とロックタブ145との相互作用がまた見られる。任意のリリーフ経路164は図示されない。図73において、挿入物143は、ロックタブ145を動かして下側のロック切り欠き140と整合させることにより、ハウジング139に対して動かされた。これは、挿入物143とハウジング139との間に通された縫合糸を押し付け、適所に保持する傾向のある、小さな空隙147を残す。多くの可能なロック切り欠き140/ロックタブ145の構成のうちの1つが、図74に拡大図で示される。
【0075】
縫合糸ロックの他の変型は、図75から80に提示される。ここで、位置ロック機構が、挿入物の中心線に変化され、クロスピンがハウジングの中心を通って留置された。
【0076】
同様の内側縫合糸経路149を有する修正された挿入物148が、図75に示される。ロック経路165は、いくつかのロックレベル166、クロスピン経路153、リリーフ経路154から成る。ロックレベルは、縫合糸をロックする動きの間クロスピンに沿って重なるテーパー152と、クロスピンの平坦な表面に対してロックし、挿入物がハウジングから戻らないようにする挿入平面151と、2つの特徴を取り付ける、製造プロセスの結果であろう半径150とから成る。クロスピン経路153は、既にハウジング内にある挿入物について、クロスピン挿入の場所を考慮することで、アセンブリを支援することができる任意の特徴である。これもまた任意であるリリーフ経路154は、長さを変動させて所与の力について動作を拡げる能力を変化させることができる。
【0077】
クロスピン155が図76に示される。この構成要素は、2つの丸い端156と、3つの面157、167、168を有する三角形の断面を有する中心とから成る。図77において、クロスピン155はハウジング158に組み立てられ、挿入物はなくなる。丸い端156は、ハウジング穴159内に留置された。
【0078】
図78の断面図において、クロスピン155、挿入物148、ハウジング158が、組み立てられた。クロスピンの面160の機能は、くさびとして機能し、テーパー152を離して押すのでクロスピンが次のロックレベル166に進むことができることである。クロスピン平面161は、挿入物148がハウジング158から後退して出ないよう、挿入物平面151に対して押すよう機能する。
【0079】
図79と80は、比較的大きな空隙162を有する、縫合糸のロック解除された状態(図79)の、また小さな空隙163を有する、縫合糸のロックされた状態(図80)にある、この説明されたアセンブリを示す。2つの図面において、クロスピン155は1つのロックレベル166から他に変化したことが見られる。
【0080】
提示された全ての発想と同じく、提示された形状について、非三角形のクロスピンもしくはロックタブ/ロック切り欠きはめこみ、など、数多くの可能な構成が存在する。
【0081】
これらの縫合糸固定の発想の他の変型が、図81から84に提示される。このシステムにおいて、挿入物は、カム装置をその下部に有するように修正されるか、ハウジングに取り付けられるか、もしくは取り付けられないカム装置と共に全体が除去されるか、である。以下の実施例は、ハウジングにピン止めされたカムを示す。
【0082】
カム167の詳細な図が、図81と82に示される。この構成要素は、これをピンを介してハウジングに接続する、回転穴169を有する。この穴は、面172の中心軸からずれている。カム167がハウジングに取り付けられない場合、回転穴169は任意である。カム穴168は、回転穴の軸から外れるので、ワイヤもしくは縫合糸がカム穴168に取り付けられる場合、ワイヤは引かれて、回転穴169の周囲にカム168を回転させるか、ハウジングに取り付けられない場合、いくつかの他のポイントの周囲に回転させる。カム表面170は、湾曲した平面として機能し、縫合糸を、ハウジングの内部表面に対して押しつけるので、縫合糸(図示せず)を適所に保持する。ロックノブ171は、カム167を、正しい回転もしくは位置にロックするので、縫合糸はスライドできない。
【0083】
図83は、ハウジング173内に組み立てられ、回転穴169にピン留めされた、カム167の断面図である。ハウジング173は、先に説明された設計と同様である。このポイントにおいて、縫合糸(図示せず)は、カム167の周囲に、反時計回り方向に引かれることができる。カム起動ワイヤ175は、示されるが、まだ用いられない。図84において、縫合糸(図示せず)は完全に通されて、正しい位置にあるとする。カム起動ワイヤ175は、カム167を回転穴169の周囲に回転させるべく引かれる176。これはカム表面170が縫合糸(図示せず)をハウジング内壁177に対して挟みつけ、ロックノブ171がはめ合わせ切り欠き(図示せず)をロックするまで続く。これはカム167を適所に保持し、縫合糸がスライドすることを防ぐ。
【0084】
他の変型が図85から88に提示される。この実施形態において、縫合糸はより遠回りの通路を通って留置され、それによって、縫合糸を保持するための摩擦表面積を増大させる。数多くの可能なアプローチが存在するが、ここに提示される1つは、挿入物が2つの部分に分岐するのでプルタブおよび縫合糸が、摩擦表面として機能するであろう、周囲の大部分を通過する必要があるという点で、先の方法とは異なる。
【0085】
図85は、3つの部分の分解図を示す。ハウジング178は、ロック切り欠き183を有して同様である。挿入物179はここで、内側縫合糸経路185、外側縫合糸経路184、プルタブ経路186を含む。ロックタブ182は、以前と同じく存在する。挿入物179の底は、除去されて、挿入物縫合糸表面189を作成した。これは、ロックピン縫合糸表面181に対して強制された場合に、縫合糸を適所に保持する面として機能するであろう。述べられたように、ロックピン180は、「サンドイッチ」の半分として機能し、適所にロックされた場合に縫合糸を適所に保持するであろう、縫合糸表面181を有する。
【0086】
図86は、プルタブおよび縫合糸の通常の通路187を示す。プルタブ(図示せず)は
、プルタブ経路186に沿って走行し、縫合糸(これもまた図示せず)は、内部縫合糸経路185および外部縫合糸経路184をたどるであろう。
【0087】
図87において、ロックピン180は、挿入物179がまだ上位置にあり、縫合糸が空隙188を通って自由にスライドすることを可能としているため、ロックされない。図88において、挿入物179は、ハウジング178内に押し入れられ、ロックピン180を、非常に小さな空隙188を作成する位置に押し入れて、したがって縫合糸を適所に保持した。
【0088】
図89Aから89Dは、装置が、縫合糸をつかんでアンカーを通してそれを引いた時、フィンガートラップのように機能するよう、少なくとも遠位端が織布から作られる、トラッププルタブとして形成された縫合糸プルタブ(図61を見ること)の変型を説明する。
【0089】
図89Aにおいて、トラッププルタブ189の端が示される。開口190が、縫合糸の挿入ポイントとして用いられるであろう。織網191は、張力がその長軸に沿ってある時に直径をつぶすよう機能するであろう、金属ワイヤ、プラスチックもしくは任意のその他の材料から作られてよい。
【0090】
図89Bにおいて、縫合糸192は、トラッププルタブ189の開口190内に留置されようとしている。縫合糸192は、図89Cに示される動き194と193で、トラッププルタブ189内に滑り込む。動きがそこで逆転されると195、196、トラッププルタブ189は、縫合糸192の周囲でつぶれ179、図89Dに示されるように、2つの構成要素を共に保持する。このことは、ユーザがここで、すでに搭載されたトラッププルタブ189を引くことにより、アンカーを通って縫合糸192を通すことを可能にする。
【0091】
2つの構成要素は、直径(図示せず)を増大させて縫合糸192が開口190から滑り出ることを可能にするであろう、トラッププルタブ189を押し付けることにより、分離されることができる。
【0092】
図90は、それらの遠位端の近くでわずかに修正された、ハウジング200と挿入物201との断面図を示す。「U」字状の底の代わりに、挿入物遠位端203およびハウジング空洞遠位端202は、湾曲した端を有する「V」字状により近い。
【0093】
本発明が特定の実施形態を参照して論じられたが、概念がその他の方法で実施されることができ、論じられた利点に到達することができることは、明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】縫合糸引き抜き器がその中を通る一体化された縫合糸ロック機構を有し、それに取り付けられた縫合糸の房の一方の端を有する(任意)、ねじ式スタイルのアンカーを示す。
【図2】組織の一部分を通された縫合糸を示す。
【図3】縫合糸引き抜き器の端におけるループを通された縫合糸を示す。
【図4】縫合糸を、縫合糸アンカーの縫合糸ロック機構に向かって引くために用いられる縫合糸引き抜き器を示す。
【図5】縫合糸アンカーの縫合糸ロック機構を通して引かれる縫合糸を示す。
【図6】組織を縫合糸アンカーの方へ所望の張力で引く縫合糸を示す。
【図7】外科医によって切られた後の縫合糸を示す。
【図8】ばね、ロックパドル、接続部材から形成されるロック機構を有する縫合糸アンカーの上面図である。
【図9】図8の縫合糸アンカーの切断側面図である。
【図10】図8と同じであるが、縫合糸が存在する。
【図11】図9と同じであり、矢印で表される方向にロック機構を通って引かれる縫合糸がある。
【図12】図8と同じであるが、縫合糸が存在する。
【図13】図9と同じであり、ロックパドルにより、小さな、もしくは最小の動きをもたらすであろう、反対方向に引かれる縫合糸を示す。
【図14】縫合糸が存在する、縫合糸アンカーの上面図を示す。
【図15】図14の縫合糸アンカーの切断側面図であり、縫合糸ロック機構の効果を強化するべく縫合糸と接触する粗面もまた示す。
【図16】図14および15の縫合糸アンカーに用いられるねじりばねのいくつかの代替断面プロファイルを示す。
【図17】縫合糸の房をその中に保持するためクロスピンが存在し、その一方の側から延在する、アンカー本体の上面図である。
【図18】図17のアンカー本体の切断側面図であり、クロスピンの中にあり、そこから延在する、縫合糸の房を示す。
【図19A】その中にあり、その両方の側から延在する、縫合糸の房を保持するためクロスピンが存在する、アンカー本体の上面図であり、縫合糸について、クロスピンから外側に延在した後に上向きに曲がるためのリリーフを提供する任意の切り欠きをまた示す。
【図19B】図19Aと同様であるが、2つの分離した房がクロスピンを用いてアンカー本体に取り付けられた。
【図20】図19Aのアンカー本体の切断側面図であり、クロスピンの中にありそこから延在する縫合糸の房を示し、任意の切り欠きもまた示す。
【図21】縫合糸の房の一方の端が、アンカー本体の壁に直接留置されることにより、いかにアンカー本体に取り付けられるかの実施形態である。
【図22】縫合糸ロック機構を受けることができ、それに取り付けられた縫合糸の房の一方の端を有する(任意)、アンカー本体を有するねじ式スタイルのアンカーを示す。
【図23】組織の一部分を通される縫合糸を示す。
【図24】縫合糸を滑り降りるばね仕掛けのアンカークリップを含む、縫合糸ロック機構を示す。
【図25】アンカー本体に取り付けられるアンカークリップを示す。
【図26】縫合糸がアンカークリップを曲がりくねって進み、組織をアンカー本体の方へ所望の張力で引く方向に引かれる縫合糸を示す。
【図27】外科医によって切られた後の縫合糸を示す。
【図28】図22から27によって例示される実施形態において用いられるアンカークリップの3つの図を示し、この特定のアンカークリップはそのパドル側に挟みつけ切り欠きを有する。
【図29】いかにアンカークリップが、縫合糸が一方向に動くことを許可し、しかし他方向に動くことをほぼ防ぐかを示す、切断側面図である。
【図30】代替的なアンカークリップの3つの図を示し、この特定のアンカークリップは、図28に示される挟みつけ切り欠きよりもむしろ、そのパドル側に挟みつけ空間を有する。
【図31】挟みつけ空間の折り畳み可能な壁に力が加えられた時、挟みつけ空間がいかに変形するかを示す。
【図32】その中に含まれる縫合糸を、いかに変形した挟みつけ空間が挟みつけることができるかを示す。
【図33】いかにアンカークリップが、縫合糸が一方向に動くことを許すが、他方向に動くことを防ぐかを示す、切断側面図である。
【図34】縫合糸がロックされて動くことのできない方向を示す。
【図35】縫合糸ロック機構に近づくV字状切り欠きを規定する2つの遠位アームを有する解除器具を示す。
【図36】解除器具の遠位アームが、ロックパドルとばねを一時的に一緒にすることで、縫合糸ロック機構をいかに折り畳むかを示す。
【図37】その中を縫合糸引き抜き器が通る一体化縫合糸ロック機構と、近くに例示される、それと共に用いる縫合糸ループを有する縫合糸の緩い房とを有する、ねじ式スタイルのアンカーを示す。
【図38】組織の一部分を通る、分離された縫合糸を示す。
【図39】縫合糸の端における縫合糸ループを通った組織を通った縫合糸の端を示し、引かれたループは、縫合糸が組織に対して張り始めるように、ピンと張られる。
【図40】縫合糸引き抜き器が、縫合糸アンカーの縫合糸ロック機構を通って縫合糸を引くことができるように、縫合糸引き抜き器の端においてループを通る組織に対して張られた縫合糸の自由端を示す。
【図41】縫合糸アンカーの縫合糸ロック機構を通って引かれる縫合糸を示す。
【図42】組織を縫合糸アンカーの方へ所望の張力で引く縫合糸を示す。
【図43A】縫合糸アンカーに隣接する組織に取り付けられる縫合糸の緩い房を示し、縫合糸は組織に、組織の一方の側にループを形成する、「マットレス縫合」と呼ばれるものと、組織の反対側から延在する2本の房とを用いて取り付けられた。
【図43B】縫合糸の2本の延在する房が、その後で縫合糸ロック機構を通される両方の房に備えていかにマットレス縫合を通され、組織を縫合糸アンカー(図示せず)の方へ引くかを示す。
【図44】アンカー本体の縫合糸ロック機構に搭載される2つの縫合糸を示す。
【図45】組織を通された第1の縫合糸を示す。
【図46】異なる位置において組織を通された第2の縫合糸を示す。
【図47】組織に隣接する2つの縫合糸に結ばれた結び目を示す。
【図48】組織がアンカー本体の方へ引かれるように、示される方向に引かれる2本の縫合糸を示す。
【図49】縫合糸が組織を損傷することを防ぐべく、縫合糸によって捕捉されるであろうディスクを示す。
【図50】1つのアンカー本体のロック機構に搭載される緩い縫合糸の単一の部分の両方の端が組織を通され、一方の端が他方の側へ戻され、(前述のように縫合糸引き抜き器を用いて)他方のアンカー本体のロック機構に搭載され、縫合糸の自由端が組織を再び通され、2つの自由端が結び目を形成するよう一つにされる、二重のアンカー構成を示す。
【図51】アンカー本体に、次いで留めピンの周囲に通された縫合糸と、アンカー本体の方へ押し下げられるロッククリップとを示す。
【図52】縫合糸を保持し、それが摩擦、もしくは変形、もしくはその他の適切な方法を介して反対方向に引かれることを防ぐ、ロッククリップを示す。
【図53】ハウジング101に組み立てられる挿入物102から形成される本体を有する縫合糸アンカー100を示す。
【図54】挿入物およびハウジングを示す、図53の縫合糸アンカーの断面図である。
【図55】ハウジングのみを示すために挿入物が除去された図53の縫合糸アンカーの断面図である。
【図56】挿入物そのものの斜視図である。
【図57】異なる角度からの挿入物の他の図である。
【図58】図56および57に対して回転された、挿入物の他の斜視図である。
【図59】いかに挿入物が、縫合糸が一方向にスライドすることを許可し、他方向にロックするかを示す。
【図60】縫合糸ロック機構を強化するよう意図された、小さな方向性に付勢されたフック(任意)を示す。
【図61】プルタブの形状で提供された、縫合糸引き抜き器の等角図である。
【図62】図61の縫合糸引き抜き器の先端の拡大図である。
【図63】縫合糸アンカーにあらかじめ取り付けられた縫合糸引き抜き器を示す。
【図64】縫合糸引き抜き器内の縫合糸溝に搭載された縫合糸を示す。
【図65】各縫合糸の2つの尾部が整列して、縫合糸引き抜き器が縫合糸アンカーを通じて引かれた時に、縫合糸引き抜き器のいずれかの側の縫合糸溝内に引かれることを示す。
【図66】縫合糸アンカーをずっと引かれたので、各縫合糸の2つの尾部が縫合糸アンカーの縫合糸溝を通った、縫合糸引き抜き器を示す。
【図67】縫合糸アンカーを完全に通り、それから離れ、他方の尾部を縫合糸アンカーに付着したままである、縫合糸の一方の尾部を示す。
【図68】切れ残りが縫合糸アンカーの一方の側に残され、組織を保持する長い尾部がたとえば他方の側に残されるように、切られた後の縫合糸を示す拡大斜視図である。
【図69】代替的な縫合糸アンカーのハウジングの断面図である。
【図70】図69に用いられる平面に垂直な平面における、ハウジングの断面図である。
【図71】図69から70のハウジングと協調する、はめ合わせ挿入物の斜視図である。
【図72】図69から70のハウジングに組み立てられた、図70の挿入物の断面図である。
【図73】ロックタブが下側のロック切り欠きと整合するようにして、ハウジングに対して内側に動かされた後の挿入物を示す。
【図74】ロック切り欠きとロックタブの多数の可能な構成のうちの1つの拡大切断図である。
【図75】クロスピン経路を備えた修正された挿入物の斜視図である。
【図76】クロスピンを示す。
【図77】ハウジングに組み立てられたクロスピンを示し、挿入物はなくなっている。
【図78】組み立てられた後の、クロスピン、挿入物、ハウジングの断面図である。
【図79】縫合糸ロック解除位置にある縫合糸アンカーを示す断面図であり、比較的大きな空隙が挿入物の下にある。
【図80】縫合糸ロック位置にある縫合糸アンカーを示す断面図であり、比較的小さな空隙が挿入物の下にある。
【図81】カム部材の斜視図である。
【図82】カム部材の端面図である。
【図83】ハウジングに組み立てられ、それに取り付けられたカム起動ワイヤを有する、カム部材の断面図である。
【図84】縫合糸アンカーの断面図であり、カム部材は、そのカム表面が縫合糸(図示せず)をハウジング内壁に対して挟みつけるように、またカム部材上のロックノブがハウジング上のはめ合わせ切り欠きに現れるように、回転された。
【図85】3つの部分の展開図である。
【図86】プルタブおよび縫合糸の一般的な通路187を示す。
【図87】ロックピンが広い状態にあり、縫合糸が矢印で例示される空隙を通って自由にスライドするように、上位置にある挿入物を示す。
【図88】ハウジング内に押し入れられ、ロックピンを非常に小さな空隙を作る位置に押し、縫合糸を適所に保持した後の挿入物を示す。
【図89A】トラッププルタブの端を示す。
【図89B】トラッププルタブの開口に留置されようとする縫合糸を示す。
【図89C】縫合糸をトラッププルタブに滑り込ませる動きを示す。
【図89D】動作が逆転した時、縫合糸を、本発明の1実施形態にしたがった縫合糸アンカーの縫合糸ロック機構を通して引くために、トラッププルタブが縫合糸の周囲でつぶれることを示す。
【図90】遠位端がU字状よりもむしろ、実質的にV字状であるように、わずかに修正されたハウジングおよび挿入物の断面図を示す。
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2004年9月28日に出願された、「縫合糸アンカー」なる仮出願第60/613877号の利益を請求し、この出願は、参照することによりその全体が本書に援用される。
【0002】
発明の背景
発明の分野
本発明は、一般的に、外科的固定装置に関し、より具体的には、リペアを移植するために、軟組織を硬組織に、縫合糸の房を介して付着させるのに用いられる、縫合糸アンカーとして既知である医療用インプラントに関する。以下の開示は、結び目を作る必要性を除去することにより、このリペアの取り付けステップを大幅に単純化するであろう、いくつかの縫合糸アンカーの設計を提示する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の検討
一般の外科的処理は、軟組織を骨に再び付着することにより、損傷を修復することである。この外科的付着は、体の自然な治癒反応が軟組織と硬組織とを恒久的に付着させるまで、この2つを共に保持するのに必要である。
【0004】
現在市場には、多くのスタイルのアンカーがある。そのほとんどは、その穴を通して既に通された縫合糸と共にアンカーが骨の中に移植され、縫合糸の房が軟組織を通り、そこで適切な治癒のために軟組織が骨の近くにくるように結び目が結ばれることを必要とする。最後のステップである糸結びは、大変重大であり、多くの外科医に取って最も難しいステップのうちの1つである。これは特に、全てがカメラを介してモニタ上で見られ、ほとんどの作業が小さな直径のカニューレを通じて行われる、関節鏡視下の処置を行う医者に取ってあてはまる。
【0005】
難しい糸結びの問題を扱おうと試みたいくつかのアンカーシステムが、過去何年かの間に発売された。これらは結び目なしのシステムを作ったが、方法のうちの多くは煩雑である。簡単で直感的な、結び目なしの設計が必要とされる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の要約
1態様において、本発明は、近くの組織を骨に固定する縫合糸アンカーであり、縫合糸アンカーは、軸と軸を実質的に横断する近位端とを有するアンカー本体と;アンカー本体を患者の骨に固定する手段と;そこから延在する第1および第2の長さを有するアンカー本体内にスライド可能に配置される、細長い縫合糸引き抜き器であって、第2の長さは縫合糸を係合する手段を含むものと:細長い縫合糸引き抜き器が第1の長さを介してそこから外側に引かれる時、細長い縫合糸引き抜き器の第2の長さに、それによって縫合糸が細長い縫合糸引き抜き器の後にアンカー本体の中におよびそれを通って引かれる係合手段を介して、接続された縫合糸と;縫合糸が細長い縫合糸引き抜き器によってアンカー本体の中におよびそれを通って引かれた後に、少なくとも第1の方向に動くことを実質的に防ぐ縫合糸ロック機構と、を含む。
【0007】
本発明のこれらおよびその他の特徴および利点は、関連する図面を参照した好適な実施
形態の説明によってより明白になるであろう。
【0008】
第1実施形態
図1から7は、アンカー本体に既に取り付けられた縫合糸の房の一方の端と、一体化された縫合糸ロック機構とを有する、ねじ式スタイルのアンカー内で実施される実施形態を示す。
【0009】
第2実施形態
図8から13は、縫合糸アンカーの内壁に対して、縫合糸アンカーの反対側の壁に接触する曲げばねを用いて付勢される揺動部材から形成される特定のロック機構を有する縫合糸アンカーの実施形態を示す。
【0010】
図8から9は、まだ縫合糸がない縫合糸アンカーを示す。
図10から11は、図8から9と同様であるが、一方向に引かれる縫合糸がある。
【0011】
図12から13は、図8から9と同様であるが、反対方向に引かれる縫合糸がある。
第3実施形態
図14から16は、揺動部材から形成される他の特定のロック機構を有する縫合糸アンカーの第3の実施形態に関するが、ここでばねはねじりばねである。
【0012】
第4実施形態
図17から18は、縫合糸の房の一方の端が、縫合糸アンカーのアンカー本体にいかに取り付けられるかの実施形態を示す。
【0013】
第5実施形態
図19A、19B、20は、図17から18の実施形態の変型を示し、縫合糸の2つの房はアンカー本体に取り付けられる。
【0014】
第6実施形態
図21は、縫合糸の房の一方の端が、アンカー本体の壁に直接留置されることにより、いかにアンカー本体に取り付けられるかの実施形態である。
【0015】
第7実施形態
図22から29は、(図1に示されるように)アンカー本体に既に取り付けられた縫合糸の房の一方の端を有するが、アンカー本体と一体化せず、縫合糸が患者の組織を通された後に縫合糸を押し下げるロック機構を用いる、ねじ式スタイルのアンカー内で実施される実施形態を示す。
【0016】
第8実施形態
図30から34は、アンカー本体と一体化しないが、縫合糸が患者の組織を通った後に縫合糸を押し下げられる縫合糸ロック機構として機能する代替のアンカークリップを例示する。
【0017】
第9実施形態
図34から36は、図22から29(もしくは図8から13)の縫合糸ロック機構を解除するのに用いられることができるので、縫合糸が一時的にいずれかの方向にスライドすることができる解除器具を示す。
【0018】
第10実施形態
図37から42は、図1から7の実施形態に相当するが、縫合糸の緩い房と共に用いる
ことが意図され、既にアンカー本体に取り付けられた房の一方の端を有しない点で、先の実施形態とは異なる、一体化した縫合糸ロック機構を含む、ねじ式スタイルのアンカー内で実施される実施形態を示す。
【0019】
第11実施形態
図43Aから43Bは、緩い縫合糸の同じ部分の向かい合う端から成る縫合糸の1本ではなく2本の房が適切なロック機構を通るであろう、緩い縫合糸と共に使用する代替実施形態を例示する。
【0020】
第12実施形態
図44から48は、適切なロック機構を通される緩い縫合糸の2つの異なる部分の端から成る、緩い縫合糸の2本の房と共に使用する他の代替実施形態を例示する。
【0021】
第13実施形態
図49は、縫合糸が組織を損傷することを防ぐべく、縫合糸によって捕捉されるであろうディスクを示す。
【0022】
第14実施形態
図50は、1つのアンカー本体のロック機構に搭載される緩い縫合糸の単一の部分の両方の端が組織を通され、一方の端が他方の側へ戻され、(前述のように縫合糸引き抜き器を用いて)他方のアンカー本体のロック機構に搭載され、縫合糸の自由端が組織を再び通され、2つの自由端が結び目を形成するよう一つにされる、二重のアンカー構成を示す。
【0023】
第15実施形態
図51から52は、縫合糸が縫合糸を押し下げるロッククリップを用いて適所にロックされる他の実施形態を示す。
【0024】
第16実施形態
図53から68は、縫合引き抜き器と、縫合がアンカー本体を通って縫合糸引き抜き器を用いて一方向に引かれることを許可し、その後縫合糸が同じ方向に引かれることを実質的に許可するが、縫合糸が他方向に動くことを実質的に防ぐ一体化縫合ロック機構とを含む縫合アンカーの、現在好適な実施形態を示す(実施形態は2つの縫合糸を適合させることを示すが、唯一の縫合糸経路を有する縫合糸アンカーは、ある環境化で有用であろう)。
【0025】
第17実施形態
図69から74は、縫合糸引き抜き器と、第1の開位置と第2の閉位置との間で縫合糸ロック機構を動かす歯止め機構を含む一体化された縫合糸ロック機構とを含む、縫合糸アンカーの代替実施形態を示す。
【0026】
第18実施形態
図75から80は、歯止め機構が、挿入物の中心線とハウジングの中心を通って留置されたクロスピンとの間の接触面に変化したことを除き、図69から74の縫合糸アンカーの実施形態に対応する代替実施形態を示す。
【0027】
第19実施形態
図81から84は、縫合糸アンカーの内壁に対して付勢される揺動部材(ここではカム部材)から形成された特定のロック機構を有する縫合糸アンカーの他の実施形態を示す。
【0028】
第20実施形態
図85から88は、強化されたロックのため遠回りの通路を提供する、1部分ハウジング、挿入物、ロックピン(後者2つは2部分挿入物と見なされるべきである)から形成された特定のロック機構を有する縫合糸アンカーの他の実施形態を示す。
【0029】
第21実施形態
図89Aから89Dは、縫合糸をつかんでアンカーを通して引く時、装置がフィンガートラップとして機能するように、少なくとも遠位端が織布から作られる、トラッププルタブとして形成された代替的な縫合糸引き抜き器を示す。
【0030】
第22実施形態
図90は、遠位端がU字状よりもむしろ、実質的にV字状であるように、わずかに修正されたハウジングおよび挿入物の断面図を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
好適な実施形態の説明
本発明の少なくとも1実施形態にしたがって、アンカーの中心に配置されるロック機構を通じて縫合糸を通す細長い縫合糸引き抜き器(シャトルとも称される)を有する、アンカーが提示される。本実施形態におけるアンカーは、提示される全ての設計と同様、アンカー本体を患者の骨に固定する任意の適切な手段を有するアンカー本体を有するアンカーにおいて、実施されることができる。固定手段は、たとえば、押し込み式、ねじ込み式、耳付き、もしくはその他のスタイルのインプラントを含む。図1は、実施例として、ねじ込み式スタイルのアンカーを示す。
【0032】
縫合糸1の房は、取り付けポイント5においてアンカー本体2に取り付けられる。取り付けポイント5は、いかに縫合糸がアンカーに取り付けられるかという方法として示される。付勢を有し、縫合糸1もしくは、アンカー本体から延在する第1および第2の長さを有する細長い縫合糸引き抜き器3が、一方向にスライドするが多方向にはスライドしないことを可能にする、ロック機構4が、アンカー本体2内に概略的に示される。この実施例について、アンカー本体2は、骨内にあると考えられることができる。細長い縫合糸引き抜き器3が、アンカー本体2のロック機構4の周囲に通されて示される。
【0033】
図2において、縫合糸1は、組織6の一部分を通った。次に縫合糸1は、縫合糸を係合するのに適切な手段、たとえば、これに限定されるわけではないが、図3に示されるシャトルループ7が通される。細長い縫合糸引き抜き器3は次に、図5に示されるように、縫合糸1がアンカー本体2のロック機構4の周囲を通されるまで縫合糸が引かれる(図4参照)ように、ロック機構4によって許可される方向に引かれる。
【0034】
縫合糸1は次に、適切な治癒のために、組織6がアンカー本体2の方へ、そして骨に対して引かれるように、適切な張力に引かれることができる。ロック機構4は、縫合糸1の反対方向への動きを制限するので、組織6にかかる張力は低下しない(図6を参照)。処理を完了するため、縫合糸1は、図7のように、所望の長さで切られる。
【0035】
この同じ実施例は、アンカー本体2が骨に留置される前に、縫合糸1が組織6を通されるように、わずかに修正されるであろう。このことは、縫合糸1が体外でアンカー本体2内に通されることを可能にする。アンカー本体2はそこで、骨内に容易に留置され、縫合糸1は、所望の位置に締め付けられることができる。
【0036】
以下の部分は、いくつかの可能なロック機構について説明する。図8および9はそれぞれ、アンカー本体2内のロック機構4の、上面および側面切断図である。ロック機構4は、ばね8、ロックパドル9、接続部材10から作られる。この構成において、接続部材1
0は、ロック機構4を、アンカー本体2に対して適所に保持する。ばね8は、アンカー本体2の内壁11に対して押されるので、もたらされる力がロックパドル9に伝わり、それをアンカー本体2の反対側の内壁12に対して押す。
【0037】
縫合糸13が加えられたことを除いては同じロック機構4が、図10および11に示される。縫合糸13は、アンカー本体2内に、内壁12とロックパドル9との間に通され、ばね8を通り、アンカー本体2の反対側から出る。14で示されるように、ばね8の側の縫合糸13が引かれる時、これは、ロックパドル9を隣接する壁12から離すように回転させる傾向があり、ここでは、ロックパドル9と内壁12との間に空隙が作られて縫合糸13が自由にスライド15することを可能にするよう、反時計回り方向として示される。
【0038】
図12および13において、縫合糸13の方向が変更されたことを除いてはすべてが同じである。反対方向16に引かれる縫合糸13の動作は、ロックパドル9を隣接する壁12の方へ回転させ、ここでは時計回り方向として示される。ばね8/内壁11の相互作用から伝えられた力を加えることで、ロックパドル9は、動作17を最小化するように、内壁12を押し、縫合糸13を挟みつける傾向がある。縫合糸13がより引かれる16と、ロックパドル9と内壁12との間の挟みつける力が、任意の縫合糸の動き17をさらに妨げる。静止した縫合糸13を用いて、ばね8/内壁11の相互作用によって生じる力から、ロックパドル9は付勢され、内壁12に対して縫合糸13を挟みつけるであろう。
【0039】
図14および15は、ロック機構4の変型を表す。ロックパドル19は、ねじりばね18を介してアンカー本体2に取り付けられる。ねじりばね18は、ロックパドル19が内壁12に近接近するように、アンカー本体2にしっかりと取り付けられる。先の実施例のように、縫合糸13が一方向に引かれる場合、ここでは反時計回り方向で示されるように、ロックパドルは隣接する壁12から離れて動き、ロックパドル19と内壁12との間により大きな空隙を生じるので、縫合糸が自由に動くことができる21。縫合糸13が反対方向に引かれる場合、ここでは時計回り方向で示されるように、ロックパドルは隣接する壁12の方へ回転される。これは、ねじりばね18に加え、ロックパドル19を内壁12の方へ付勢する。これら2つの動作で、縫合糸13は、ロックパドル19と内壁12の間に挟みつけられ、任意の縫合糸の動き22を妨げる傾向がある。
【0040】
なお、ロックパドル19に任意の表面仕上げが適用されることができ、縫合糸13とより良く相互作用する。示されるのは、歯20であるが、通常の材料粗度もしくはその他の表面仕上げが用いられることができる。
【0041】
図15に示されるねじりばね18の断面は円形であるが、これは多様なその他の方法で形成されることができる。いくつかの実施例が図16に与えられる。断面はまた、その全長にわたって一致する必要はない。
【0042】
1実施形態にしたがって、縫合糸の一端は、何らかの方法でアンカーに取り付けられる必要があるだろう。図17および18は、捕捉された、もしくは取り付けられたクロスピン23を有するアンカー本体2の上面図および切断側面図である。クロスピン23の中には、縫合糸13を受ける空間が作られた。縫合糸13は、機械的(たとえば圧接、摩擦)方法もしくは化学的(たとえば接着剤、融解)方法などを含むがこれに限定されない多様な方法で、クロスピン23に取り付けられることができる。
【0043】
この設計の変型は、図19A、19B、20に示される。縫合糸13は、2つの房がすぐに組織を通ることができるよう、クロスピン23の両端から出る。任意の切り欠き24が、縫合糸13がクロスピン23の軸からおよそアンカー本体2の軸に移行するリリーフとして機能するべく、アンカー本体2の中に作られた。縫合糸13は、クロスピン23の
中に構築されることができ、スライドし、もしくは恒久的に取り付けられる。図19Bは、クロスピン23の中の2本の縫合糸(25と26)の変型を示す。
【0044】
図21は、アンカー本体2内の壁に直接留置される、縫合糸13を示す。これは、多くの方法でなされることができ、機械的結合、化学的結合、および成形に限定されない。1本以上の縫合糸が、この方法で取り付けられることができる。
【0045】
図22から27は、アンカー内で縫合糸を固定する、異なる設計を提示する。縫合糸27は、図22に示されるように、固定ポイント29において、アンカー本体28に取り付けられる。アンカークリップ30は、初めにアンカー本体28から分離される。図23で、縫合糸27は、組織31を通る。アンカークリップ30は、縫合糸27を滑り降り、図24、25に示されるように、アンカー本体28に取り付けられる。
【0046】
図26は、縫合糸27がアンカークリップ30を通り抜け、組織31をアンカー本体28の方へ引くよう、方向32に引かれる縫合糸27を示す。一旦、縫合糸27と組織31の所望の緊張に達すると、縫合糸27は、図27に示されるように、適切な長さに切られることができる。
【0047】
なお、図8から21に説明される詳細の多くが、先の概念にもまた当てはまる。1つの差異は、アンカークリップ40である。以下の図面は、このクリップについての詳細を提供する。図28は、同じアンカークリップ概念の3つの図を示す。アンカーに付着する接続部材35は、ロックパドル33およびばね34の頂点である。ロックパドル33は、内包切り欠き36を有し、縫合糸のガイドとして機能する。切り欠き36の高さは、用いられる縫合糸の直径よりも低いので、これは縫合糸をアンカーのロックパドル33と内壁39との間に挟みつけるよう機能することができる。ばね34は、縫合糸を捕捉してアンカーの内側に向けるよう機能する空洞37を含む。空洞37は円形として示されるが、多くの異なる形状を有することができ、および/もしくは、側面に開いてもよい。
【0048】
図29において、縫合糸40は、切り欠き36に対して通り、次いで、空洞37を通った。アンカークリップ43は、縫合糸40を滑り降りて、アンカーの中に留置されたので、接続部材35はアンカーに取り付けられ、ばね34は一方の内壁38に対して押し付けられ、ロックパドルを他方の内壁39に対して押す。この動作は、縫合糸40を、ロックパドル33の切り欠き36と内壁39との間に挟みつける傾向がある。先に説明された発想と同じく、縫合糸が一方向42へ引かれる場合、挟みつけは大きくなり、縫合糸40は動くことができない。しかし、縫合糸40が他方向41に動く場合、ロックパドル33がわずかに回転して挟みつけをゆるめ、縫合糸40がスライドすることを可能にする。
【0049】
この概念の変型は、図30から32に説明される。ロックパドル33上の切り欠き36の代わりに、挟みつけ空洞46が用いられる。力48が折り畳み壁47に加えられる時、挟みつけ空洞46はゆがみ、縫合糸40を挟みつけ、これを適所に保持する。図33は、縫合糸40が一方向48に引かれる時にいかにスライドすることができ、他方向49に引かれる時にいかに適所にロックされるかを説明する。
【0050】
図34から36は、ロックを解除するのに用いられることができるため縫合糸がいずれの方向にもスライドされることができる器具を説明する。図34は、縫合糸40がロックされ動くことができない方向50を示す。解除器具51の遠位端のみが示される。外科処置に基づく制約において医師がそれを用いることを可能にする、ハンドルが取り付けられる。解除器具51は、V字切り欠き55を規定する2つの遠位アーム(52と53)を含む。アームもしくはリードインの内側の遠位部分54上の半径は、各アーム(52と53)に含まれる。使用において、解除器具51は、クリップの上に留置されるので、アーム
(52と53)はロックパドル57とばね56を共に折り畳む。この動作は、ロックパドル57と内壁58との間の挟みつける力を解除するので、縫合糸40は、先には不可能だった方向58へスライドすることができる。
【0051】
図37から42は、縫合糸が初めはアンカーに接続されない、代替実施形態を説明する。アンカー本体59は、ロック機構61に巻き付けられる細長い縫合糸引き抜き器60の代替実施形態を搭載する。細長い縫合糸引き抜き器60は、通しループ64から形成される、縫合糸を係合する手段を含む。縫合糸ループ65を有する縫合糸62と、組織63とが、また提示される。
【0052】
まず、縫合糸62は、図38に示されるように、組織63を通される。縫合糸62の通された端は、縫合糸ループ65を通り、通された端はピンと張られるので、縫合糸62は組織63に対して締め付けられる。縫合糸62の自由端は、ここで、図40に示されるように、通しループ64を通される。細長い縫合糸引き抜き器60の第1の長さは、方向67の方へ引かれるので、これはロック機構61の周囲をスライドし、通しループ64によって捕捉される縫合糸62をそれと共に引く。
【0053】
図41において、細長い縫合糸引き抜き器60は、全てアンカー本体59を通じて引かれ、縫合糸62をロック機構61の周囲に通した。縫合糸62は方向66に引かれることができるので、組織63はアンカー本体2の方向へ引かれる。先に説明したように、縫合糸62は、一旦組織が適切に接近されたら、切られることができる。この方法は、完了後に単一のアンカーに接続される2つ以上の縫合糸を用いてもまた、行われることができる。
【0054】
代替方法は、図43Aと43Bに示され、縫合糸67の緩い一部が、マットレス縫合68により、組織63に取り付けられた。この状況で、多様な縫合が用いられることができるが、マットレス縫合68は、1実施例として用いられる。縫合糸67の2本の通されたアームはここで、図40に描写されるように、アンカー本体59を通されることができる。
【0055】
図44から48に、他の代替的な方法が示される。2本の縫合糸(69と70)は、アンカー本体59内に搭載される。縫合糸69と70は、1本ずつ異なる範囲で、組織63を通される。通された縫合糸(69と70)で結び目71が結ばれ、次に、組織63をアンカー本体59の方へ締め付ける方向73に引かれる。
【0056】
図49は、縫合糸79が組織63に対して締め付けられた時、ディスク72が、縫合糸79が組織63を損傷することを防ぐバリアとして機能するように、縫合糸79内で環状にされるディスク72を用いる変型を示す。ディスク72が、縫合糸79が方向73に引かれる時に穴を通って戻ることを防ぐため、縫合糸の2本の房がまた同じ穴から出ることができる。
【0057】
図50は、アンカー本体#1 74に搭載された縫合糸76の両方の端が組織77を通された方法の、最終的な構成を示す。一方の端は、先に説明されたように、他方の側まで戻り、アンカー本体#2 75に搭載された。縫合糸のこの自由端は、再び組織77を通される。縫合糸76の2つの端は、一緒にされて結び目78を形成する。
【0058】
なお、これらの縫合糸が、縫合糸の取り扱いを支援するべく、異なる色づけをされてよい。また、アンカーのアンカー本体に関連づけられる固定する手段は、押し込み式、ねじ式、またはアーム式、もしくは、上述の機構を適切に保持し、含むことのできる、任意のその他のスタイルの組織固定装置であってよい。アンカーは、円筒状のアンカー本体を有
して示されるが、これらは楕円形、長方形、三角形、もしくは任意のその他の適切な形状断面を有することができる。
【0059】
図51、52は、縫合糸82をアンカー本体83内にロックする、さらなる実施形態を説明する。縫合糸82は、アンカー本体83の、留めピン86の周囲を通る。縫合糸82はまた、ロッククリップ84を通され、もしくはこれと結合される。縫合糸82が所望の緊張に引かれた80時、ロッククリップ84が、アンカー本体83の中もしくは上の位置にクリップ留めするまで、縫合糸82を滑り降りる。ロッククリップ84は、縫合糸82が反対方向85に引かれることができないように、縫合糸を摩擦状態で保持することができ、または縫合糸82の周囲で変形されることができ、もしくはいくつかのその他の機構を用いることができる。
【0060】
この開示は次に、アンカーの中心に配置されたロック機構を通って縫合糸を引く、もしくは通すべく、縫合糸アンカーにあらかじめ搭載された細長い縫合糸引き抜き器を有するアンカーが提示される点で、図1から7、もしくは37から42の実施形態と同等である、本発明のその他の実施形態を提示する。これらの実施形態に用いられる縫合糸アンカーは、上述の全ての設計と同じく、押し込み式、ねじ式、耳付き、もしくはその他の適切なスタイルの骨固定インプラントであることができる。
【0061】
図53から68は、細長い縫合糸引き抜き器が、プルタブ122(図61と63に最も良く示される)から構成される、1実施形態を示す。アンカー本体から始めて、図53は、ハウジング101に組み立てられる挿入物102から形成される本体を有する縫合糸アンカー100を示す。挿入物102は、機械的相互接続、圧入はめこみ、溶接、接着などの任意の適切な手段を介して、ハウジング101に固定されることができる。4組の外側縫合糸経路104と内側縫合糸経路105および2つのプルタブ経路103がある。図54は、前の図面の断面図である。これは、プルタブ経路103が上面の2つの開口の間で実際にはどのように連続的であるかを示す。
【0062】
図55において、挿入物102は除去され、ハウジング101の断面図を残した。外側縫合糸経路104が露出されて、これが構成要素の上面の2つの端点の間で連続的であることを示す。外側プルタブ経路壁106がまた示される。
【0063】
挿入物102が、図56に単独で示される。この図において、内側縫合糸経路105は挿入物102の全長に沿ってたどる。2つのロックタブ107のうちの1つが示される。図57は、挿入物の、異なる角度からの他の図面である。ここでもまた、内側縫合糸経路105とロックタブ107が見られる。中央の柱109は、2つのロックタブ107の間の静止部分である。縫合糸空隙108は、ロックタブ107を中央の柱109から分離する。図58は、ロックタブ107の端のロックポイント110を見せるよう意図された、挿入物102の他の回転された図面である。ロックポイント110は3つの曲線の交点として示されるが、形状的に変質されて粗い表面であってもよく、もしくは、修正された内側タブ表面111と組み合わされて縫合糸を締め付ける任務を行ってもよい。
【0064】
縫合糸が一方向へスライドすることを可能にし、他方向へはロックする、挿入物102の動作は、図59に表される。縫合糸112が引き上げられる116と(図に表されるよう方向性に)、これは縫合糸空隙108を通って、ロックポイント110を過ぎてスライドする。これは、ロックタブ107が、右114へ屈曲して、縫合糸112の比較的自由な動作を可能にするからである。縫合糸113が反対方向に、下117に引かれる時、縫合糸113は、ロックポイント110を中央の柱109の方へ付勢する方向性構成要素115を有するロックタブのばね力によって、動くことを妨げられる。これは、縫合糸を適所に摩擦されるように保持するよう機能する。ロックポイント110および内側タブ表面
111の配置は、修正されて、この摩擦相互作用を強化し、もしくはこれを、ロックタブ107と中央の柱109との間の閉じ力を下方向117へのさらなる引張力と共に増大させるようにすることができる。このことは、小さな方向性に付勢されたフックを内側タブ表面111上に作成することなど、多くの方法で行われることができる。図60は、小さなフック120を含むようロックタブ119を修正することによる、これについての可能な方法を示す。縫合糸118が下方向121に引かれると、ロックタブ119が、縫合糸118を中央の柱109に対して押し付けるように、これに対して押されるので、フック120は縫合糸118を「つかみ」、これを適所に保持する傾向がある。描かれるように、フック120はわずかに上を向くので、これらは下方向121に縫合糸118をつかむであろうが、縫合糸118が反対方向に引かれた場合により自由にスライドすることを可能にするだろう。
【0065】
図61は、ここではプルタブ122として提供される、細長い縫合糸引き抜き器の等角図である。この構成要素は、縫合糸をインプラントに通すために用いられる。これは、直交する軸に比べて1つの軸に比較的容易に曲がる断面を有する長く薄いリボンである傾向がある。この1つの長さの端における先端の拡大は、図62に示される。その第1の近位の長さ(右下)は、使用にあたり外科医によって引かれる。その第2の反対の遠位の長さ(左上)は、溝などの、縫合糸を係合する適切な手段を含む。
【0066】
2つの縫合糸溝127と128は、一直線(遠位端125から同じ距離)であってもよく、強度を改良するべく、示されるようにずれてウェブ厚さ126を増大させてもよい。縫合糸溝開口123と124は、縫合糸が縫合糸溝127と128に容易に搭載されることを可能にする。プルタブ122が遠位端125から離れて引かれると、縫合糸は先細にされた溝129と130にスライドし、適所にロックされる傾向がある。
【0067】
図63から67は、縫合糸がいかに搭載され、適所にロックされるかを説明する。図63は、ハウジング101内の挿入物102のアセンブリによって表されるインプラントにあらかじめ搭載されたプルタブ122を示す。図64において、縫合糸131と132は、プルタブ122の縫合糸溝127と128に搭載された。縫合糸131と132はまた、同じ縫合糸の2つの端であることもできる。説明の残りの部分について、唯一の縫合糸132の動作が説明されるが、同様の動作が縫合糸131について存在するであろう。
【0068】
プルタブ122が133で示される方向に引かれると、プルタブ125の遠位端が、縫合糸132を引きながら、インプラント136の方へ動く。縫合糸の2つの尾部134と135は並び、縫合糸溝104と105に入る。このことは図65に示される。
【0069】
図66において、2つの尾部134と135が縫合糸溝104と105にそれぞれ通されるように、インプラント136をずっとプルタブ122が引かれた。図67において、尾部134が、インプラント136を通って完全に引かれ、インプラント136に取り付けられた尾部135を残した。図68において、切れ残り137がインプラント136の一方の側に残され、たとえば組織を保持する長い尾部135が反対側に残されるように、縫合糸132が切られた。図54から60に説明されるインプラント136内の機構に基づき、縫合糸131と132は逆方向138には動くことができない。
【0070】
他の実施形態に関する、続く図面において、縫合糸および細長い縫合糸引き抜き器は、明瞭さのために省略される。しかし、これらは含まれ、先に提示された実施形態におけるものと同じ通常の目的を果たすと仮定されるべきである。
【0071】
図69から74は、縫合糸を保持する代替的な構造を図解する。基本的な考えは、先に説明されたものと同じであるが、挿入物に含まれる締め付け構造の代わりに、縫合糸は、
挿入物とハウジングとの間に、2つの構成要素の位置を相互に対して変化させることで保持される。したがってこれは、縫合糸がいずれの方向にも動くことができる開放状態と、縫合糸が適所に押し付けられ、ロックされていずれの方向にも動くことを妨げられる閉鎖状態とを有する、2状態装置である。
【0072】
図69において、ハウジング139の断面図が提示される。この図は、深さがハウジング139の底142の近くで、下部で先細になる点で、先に説明されたものと異なる、外側縫合糸経路141を露出させる。これは、縫合糸保持位置における縫合糸への干渉力を強化させるよう機能するであろう。各ロック切り欠き140の半分が、また見られる。垂直面からの断面図が図70に示される。1組のロック切り欠き140の全体図が、先細の外側縫合糸経路142の異なる図面と共に示される。
【0073】
はめ合わせ挿入物143が図71に表される。内側縫合糸経路144は、経路が形状の周囲の輪郭をたどる点と、ばねロック機構が除去される点を除いて、先に説明されたものと同様である。アセンブリにおけるロック切り欠きと結合するであろうロックタブ145が加えられ、リリーフ経路164は2つの挿入柱165の柔軟性を支援する。
【0074】
図72は、ハウジング146に組み合わされた挿入物143の断面図である。2つの部分の相対位置は、縫合糸がこれらの間を自由にスライドすることができるよう、空隙146を考慮する。ロック切り欠き140とロックタブ145との相互作用がまた見られる。任意のリリーフ経路164は図示されない。図73において、挿入物143は、ロックタブ145を動かして下側のロック切り欠き140と整合させることにより、ハウジング139に対して動かされた。これは、挿入物143とハウジング139との間に通された縫合糸を押し付け、適所に保持する傾向のある、小さな空隙147を残す。多くの可能なロック切り欠き140/ロックタブ145の構成のうちの1つが、図74に拡大図で示される。
【0075】
縫合糸ロックの他の変型は、図75から80に提示される。ここで、位置ロック機構が、挿入物の中心線に変化され、クロスピンがハウジングの中心を通って留置された。
【0076】
同様の内側縫合糸経路149を有する修正された挿入物148が、図75に示される。ロック経路165は、いくつかのロックレベル166、クロスピン経路153、リリーフ経路154から成る。ロックレベルは、縫合糸をロックする動きの間クロスピンに沿って重なるテーパー152と、クロスピンの平坦な表面に対してロックし、挿入物がハウジングから戻らないようにする挿入平面151と、2つの特徴を取り付ける、製造プロセスの結果であろう半径150とから成る。クロスピン経路153は、既にハウジング内にある挿入物について、クロスピン挿入の場所を考慮することで、アセンブリを支援することができる任意の特徴である。これもまた任意であるリリーフ経路154は、長さを変動させて所与の力について動作を拡げる能力を変化させることができる。
【0077】
クロスピン155が図76に示される。この構成要素は、2つの丸い端156と、3つの面157、167、168を有する三角形の断面を有する中心とから成る。図77において、クロスピン155はハウジング158に組み立てられ、挿入物はなくなる。丸い端156は、ハウジング穴159内に留置された。
【0078】
図78の断面図において、クロスピン155、挿入物148、ハウジング158が、組み立てられた。クロスピンの面160の機能は、くさびとして機能し、テーパー152を離して押すのでクロスピンが次のロックレベル166に進むことができることである。クロスピン平面161は、挿入物148がハウジング158から後退して出ないよう、挿入物平面151に対して押すよう機能する。
【0079】
図79と80は、比較的大きな空隙162を有する、縫合糸のロック解除された状態(図79)の、また小さな空隙163を有する、縫合糸のロックされた状態(図80)にある、この説明されたアセンブリを示す。2つの図面において、クロスピン155は1つのロックレベル166から他に変化したことが見られる。
【0080】
提示された全ての発想と同じく、提示された形状について、非三角形のクロスピンもしくはロックタブ/ロック切り欠きはめこみ、など、数多くの可能な構成が存在する。
【0081】
これらの縫合糸固定の発想の他の変型が、図81から84に提示される。このシステムにおいて、挿入物は、カム装置をその下部に有するように修正されるか、ハウジングに取り付けられるか、もしくは取り付けられないカム装置と共に全体が除去されるか、である。以下の実施例は、ハウジングにピン止めされたカムを示す。
【0082】
カム167の詳細な図が、図81と82に示される。この構成要素は、これをピンを介してハウジングに接続する、回転穴169を有する。この穴は、面172の中心軸からずれている。カム167がハウジングに取り付けられない場合、回転穴169は任意である。カム穴168は、回転穴の軸から外れるので、ワイヤもしくは縫合糸がカム穴168に取り付けられる場合、ワイヤは引かれて、回転穴169の周囲にカム168を回転させるか、ハウジングに取り付けられない場合、いくつかの他のポイントの周囲に回転させる。カム表面170は、湾曲した平面として機能し、縫合糸を、ハウジングの内部表面に対して押しつけるので、縫合糸(図示せず)を適所に保持する。ロックノブ171は、カム167を、正しい回転もしくは位置にロックするので、縫合糸はスライドできない。
【0083】
図83は、ハウジング173内に組み立てられ、回転穴169にピン留めされた、カム167の断面図である。ハウジング173は、先に説明された設計と同様である。このポイントにおいて、縫合糸(図示せず)は、カム167の周囲に、反時計回り方向に引かれることができる。カム起動ワイヤ175は、示されるが、まだ用いられない。図84において、縫合糸(図示せず)は完全に通されて、正しい位置にあるとする。カム起動ワイヤ175は、カム167を回転穴169の周囲に回転させるべく引かれる176。これはカム表面170が縫合糸(図示せず)をハウジング内壁177に対して挟みつけ、ロックノブ171がはめ合わせ切り欠き(図示せず)をロックするまで続く。これはカム167を適所に保持し、縫合糸がスライドすることを防ぐ。
【0084】
他の変型が図85から88に提示される。この実施形態において、縫合糸はより遠回りの通路を通って留置され、それによって、縫合糸を保持するための摩擦表面積を増大させる。数多くの可能なアプローチが存在するが、ここに提示される1つは、挿入物が2つの部分に分岐するのでプルタブおよび縫合糸が、摩擦表面として機能するであろう、周囲の大部分を通過する必要があるという点で、先の方法とは異なる。
【0085】
図85は、3つの部分の分解図を示す。ハウジング178は、ロック切り欠き183を有して同様である。挿入物179はここで、内側縫合糸経路185、外側縫合糸経路184、プルタブ経路186を含む。ロックタブ182は、以前と同じく存在する。挿入物179の底は、除去されて、挿入物縫合糸表面189を作成した。これは、ロックピン縫合糸表面181に対して強制された場合に、縫合糸を適所に保持する面として機能するであろう。述べられたように、ロックピン180は、「サンドイッチ」の半分として機能し、適所にロックされた場合に縫合糸を適所に保持するであろう、縫合糸表面181を有する。
【0086】
図86は、プルタブおよび縫合糸の通常の通路187を示す。プルタブ(図示せず)は
、プルタブ経路186に沿って走行し、縫合糸(これもまた図示せず)は、内部縫合糸経路185および外部縫合糸経路184をたどるであろう。
【0087】
図87において、ロックピン180は、挿入物179がまだ上位置にあり、縫合糸が空隙188を通って自由にスライドすることを可能としているため、ロックされない。図88において、挿入物179は、ハウジング178内に押し入れられ、ロックピン180を、非常に小さな空隙188を作成する位置に押し入れて、したがって縫合糸を適所に保持した。
【0088】
図89Aから89Dは、装置が、縫合糸をつかんでアンカーを通してそれを引いた時、フィンガートラップのように機能するよう、少なくとも遠位端が織布から作られる、トラッププルタブとして形成された縫合糸プルタブ(図61を見ること)の変型を説明する。
【0089】
図89Aにおいて、トラッププルタブ189の端が示される。開口190が、縫合糸の挿入ポイントとして用いられるであろう。織網191は、張力がその長軸に沿ってある時に直径をつぶすよう機能するであろう、金属ワイヤ、プラスチックもしくは任意のその他の材料から作られてよい。
【0090】
図89Bにおいて、縫合糸192は、トラッププルタブ189の開口190内に留置されようとしている。縫合糸192は、図89Cに示される動き194と193で、トラッププルタブ189内に滑り込む。動きがそこで逆転されると195、196、トラッププルタブ189は、縫合糸192の周囲でつぶれ179、図89Dに示されるように、2つの構成要素を共に保持する。このことは、ユーザがここで、すでに搭載されたトラッププルタブ189を引くことにより、アンカーを通って縫合糸192を通すことを可能にする。
【0091】
2つの構成要素は、直径(図示せず)を増大させて縫合糸192が開口190から滑り出ることを可能にするであろう、トラッププルタブ189を押し付けることにより、分離されることができる。
【0092】
図90は、それらの遠位端の近くでわずかに修正された、ハウジング200と挿入物201との断面図を示す。「U」字状の底の代わりに、挿入物遠位端203およびハウジング空洞遠位端202は、湾曲した端を有する「V」字状により近い。
【0093】
本発明が特定の実施形態を参照して論じられたが、概念がその他の方法で実施されることができ、論じられた利点に到達することができることは、明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】縫合糸引き抜き器がその中を通る一体化された縫合糸ロック機構を有し、それに取り付けられた縫合糸の房の一方の端を有する(任意)、ねじ式スタイルのアンカーを示す。
【図2】組織の一部分を通された縫合糸を示す。
【図3】縫合糸引き抜き器の端におけるループを通された縫合糸を示す。
【図4】縫合糸を、縫合糸アンカーの縫合糸ロック機構に向かって引くために用いられる縫合糸引き抜き器を示す。
【図5】縫合糸アンカーの縫合糸ロック機構を通して引かれる縫合糸を示す。
【図6】組織を縫合糸アンカーの方へ所望の張力で引く縫合糸を示す。
【図7】外科医によって切られた後の縫合糸を示す。
【図8】ばね、ロックパドル、接続部材から形成されるロック機構を有する縫合糸アンカーの上面図である。
【図9】図8の縫合糸アンカーの切断側面図である。
【図10】図8と同じであるが、縫合糸が存在する。
【図11】図9と同じであり、矢印で表される方向にロック機構を通って引かれる縫合糸がある。
【図12】図8と同じであるが、縫合糸が存在する。
【図13】図9と同じであり、ロックパドルにより、小さな、もしくは最小の動きをもたらすであろう、反対方向に引かれる縫合糸を示す。
【図14】縫合糸が存在する、縫合糸アンカーの上面図を示す。
【図15】図14の縫合糸アンカーの切断側面図であり、縫合糸ロック機構の効果を強化するべく縫合糸と接触する粗面もまた示す。
【図16】図14および15の縫合糸アンカーに用いられるねじりばねのいくつかの代替断面プロファイルを示す。
【図17】縫合糸の房をその中に保持するためクロスピンが存在し、その一方の側から延在する、アンカー本体の上面図である。
【図18】図17のアンカー本体の切断側面図であり、クロスピンの中にあり、そこから延在する、縫合糸の房を示す。
【図19A】その中にあり、その両方の側から延在する、縫合糸の房を保持するためクロスピンが存在する、アンカー本体の上面図であり、縫合糸について、クロスピンから外側に延在した後に上向きに曲がるためのリリーフを提供する任意の切り欠きをまた示す。
【図19B】図19Aと同様であるが、2つの分離した房がクロスピンを用いてアンカー本体に取り付けられた。
【図20】図19Aのアンカー本体の切断側面図であり、クロスピンの中にありそこから延在する縫合糸の房を示し、任意の切り欠きもまた示す。
【図21】縫合糸の房の一方の端が、アンカー本体の壁に直接留置されることにより、いかにアンカー本体に取り付けられるかの実施形態である。
【図22】縫合糸ロック機構を受けることができ、それに取り付けられた縫合糸の房の一方の端を有する(任意)、アンカー本体を有するねじ式スタイルのアンカーを示す。
【図23】組織の一部分を通される縫合糸を示す。
【図24】縫合糸を滑り降りるばね仕掛けのアンカークリップを含む、縫合糸ロック機構を示す。
【図25】アンカー本体に取り付けられるアンカークリップを示す。
【図26】縫合糸がアンカークリップを曲がりくねって進み、組織をアンカー本体の方へ所望の張力で引く方向に引かれる縫合糸を示す。
【図27】外科医によって切られた後の縫合糸を示す。
【図28】図22から27によって例示される実施形態において用いられるアンカークリップの3つの図を示し、この特定のアンカークリップはそのパドル側に挟みつけ切り欠きを有する。
【図29】いかにアンカークリップが、縫合糸が一方向に動くことを許可し、しかし他方向に動くことをほぼ防ぐかを示す、切断側面図である。
【図30】代替的なアンカークリップの3つの図を示し、この特定のアンカークリップは、図28に示される挟みつけ切り欠きよりもむしろ、そのパドル側に挟みつけ空間を有する。
【図31】挟みつけ空間の折り畳み可能な壁に力が加えられた時、挟みつけ空間がいかに変形するかを示す。
【図32】その中に含まれる縫合糸を、いかに変形した挟みつけ空間が挟みつけることができるかを示す。
【図33】いかにアンカークリップが、縫合糸が一方向に動くことを許すが、他方向に動くことを防ぐかを示す、切断側面図である。
【図34】縫合糸がロックされて動くことのできない方向を示す。
【図35】縫合糸ロック機構に近づくV字状切り欠きを規定する2つの遠位アームを有する解除器具を示す。
【図36】解除器具の遠位アームが、ロックパドルとばねを一時的に一緒にすることで、縫合糸ロック機構をいかに折り畳むかを示す。
【図37】その中を縫合糸引き抜き器が通る一体化縫合糸ロック機構と、近くに例示される、それと共に用いる縫合糸ループを有する縫合糸の緩い房とを有する、ねじ式スタイルのアンカーを示す。
【図38】組織の一部分を通る、分離された縫合糸を示す。
【図39】縫合糸の端における縫合糸ループを通った組織を通った縫合糸の端を示し、引かれたループは、縫合糸が組織に対して張り始めるように、ピンと張られる。
【図40】縫合糸引き抜き器が、縫合糸アンカーの縫合糸ロック機構を通って縫合糸を引くことができるように、縫合糸引き抜き器の端においてループを通る組織に対して張られた縫合糸の自由端を示す。
【図41】縫合糸アンカーの縫合糸ロック機構を通って引かれる縫合糸を示す。
【図42】組織を縫合糸アンカーの方へ所望の張力で引く縫合糸を示す。
【図43A】縫合糸アンカーに隣接する組織に取り付けられる縫合糸の緩い房を示し、縫合糸は組織に、組織の一方の側にループを形成する、「マットレス縫合」と呼ばれるものと、組織の反対側から延在する2本の房とを用いて取り付けられた。
【図43B】縫合糸の2本の延在する房が、その後で縫合糸ロック機構を通される両方の房に備えていかにマットレス縫合を通され、組織を縫合糸アンカー(図示せず)の方へ引くかを示す。
【図44】アンカー本体の縫合糸ロック機構に搭載される2つの縫合糸を示す。
【図45】組織を通された第1の縫合糸を示す。
【図46】異なる位置において組織を通された第2の縫合糸を示す。
【図47】組織に隣接する2つの縫合糸に結ばれた結び目を示す。
【図48】組織がアンカー本体の方へ引かれるように、示される方向に引かれる2本の縫合糸を示す。
【図49】縫合糸が組織を損傷することを防ぐべく、縫合糸によって捕捉されるであろうディスクを示す。
【図50】1つのアンカー本体のロック機構に搭載される緩い縫合糸の単一の部分の両方の端が組織を通され、一方の端が他方の側へ戻され、(前述のように縫合糸引き抜き器を用いて)他方のアンカー本体のロック機構に搭載され、縫合糸の自由端が組織を再び通され、2つの自由端が結び目を形成するよう一つにされる、二重のアンカー構成を示す。
【図51】アンカー本体に、次いで留めピンの周囲に通された縫合糸と、アンカー本体の方へ押し下げられるロッククリップとを示す。
【図52】縫合糸を保持し、それが摩擦、もしくは変形、もしくはその他の適切な方法を介して反対方向に引かれることを防ぐ、ロッククリップを示す。
【図53】ハウジング101に組み立てられる挿入物102から形成される本体を有する縫合糸アンカー100を示す。
【図54】挿入物およびハウジングを示す、図53の縫合糸アンカーの断面図である。
【図55】ハウジングのみを示すために挿入物が除去された図53の縫合糸アンカーの断面図である。
【図56】挿入物そのものの斜視図である。
【図57】異なる角度からの挿入物の他の図である。
【図58】図56および57に対して回転された、挿入物の他の斜視図である。
【図59】いかに挿入物が、縫合糸が一方向にスライドすることを許可し、他方向にロックするかを示す。
【図60】縫合糸ロック機構を強化するよう意図された、小さな方向性に付勢されたフック(任意)を示す。
【図61】プルタブの形状で提供された、縫合糸引き抜き器の等角図である。
【図62】図61の縫合糸引き抜き器の先端の拡大図である。
【図63】縫合糸アンカーにあらかじめ取り付けられた縫合糸引き抜き器を示す。
【図64】縫合糸引き抜き器内の縫合糸溝に搭載された縫合糸を示す。
【図65】各縫合糸の2つの尾部が整列して、縫合糸引き抜き器が縫合糸アンカーを通じて引かれた時に、縫合糸引き抜き器のいずれかの側の縫合糸溝内に引かれることを示す。
【図66】縫合糸アンカーをずっと引かれたので、各縫合糸の2つの尾部が縫合糸アンカーの縫合糸溝を通った、縫合糸引き抜き器を示す。
【図67】縫合糸アンカーを完全に通り、それから離れ、他方の尾部を縫合糸アンカーに付着したままである、縫合糸の一方の尾部を示す。
【図68】切れ残りが縫合糸アンカーの一方の側に残され、組織を保持する長い尾部がたとえば他方の側に残されるように、切られた後の縫合糸を示す拡大斜視図である。
【図69】代替的な縫合糸アンカーのハウジングの断面図である。
【図70】図69に用いられる平面に垂直な平面における、ハウジングの断面図である。
【図71】図69から70のハウジングと協調する、はめ合わせ挿入物の斜視図である。
【図72】図69から70のハウジングに組み立てられた、図70の挿入物の断面図である。
【図73】ロックタブが下側のロック切り欠きと整合するようにして、ハウジングに対して内側に動かされた後の挿入物を示す。
【図74】ロック切り欠きとロックタブの多数の可能な構成のうちの1つの拡大切断図である。
【図75】クロスピン経路を備えた修正された挿入物の斜視図である。
【図76】クロスピンを示す。
【図77】ハウジングに組み立てられたクロスピンを示し、挿入物はなくなっている。
【図78】組み立てられた後の、クロスピン、挿入物、ハウジングの断面図である。
【図79】縫合糸ロック解除位置にある縫合糸アンカーを示す断面図であり、比較的大きな空隙が挿入物の下にある。
【図80】縫合糸ロック位置にある縫合糸アンカーを示す断面図であり、比較的小さな空隙が挿入物の下にある。
【図81】カム部材の斜視図である。
【図82】カム部材の端面図である。
【図83】ハウジングに組み立てられ、それに取り付けられたカム起動ワイヤを有する、カム部材の断面図である。
【図84】縫合糸アンカーの断面図であり、カム部材は、そのカム表面が縫合糸(図示せず)をハウジング内壁に対して挟みつけるように、またカム部材上のロックノブがハウジング上のはめ合わせ切り欠きに現れるように、回転された。
【図85】3つの部分の展開図である。
【図86】プルタブおよび縫合糸の一般的な通路187を示す。
【図87】ロックピンが広い状態にあり、縫合糸が矢印で例示される空隙を通って自由にスライドするように、上位置にある挿入物を示す。
【図88】ハウジング内に押し入れられ、ロックピンを非常に小さな空隙を作る位置に押し、縫合糸を適所に保持した後の挿入物を示す。
【図89A】トラッププルタブの端を示す。
【図89B】トラッププルタブの開口に留置されようとする縫合糸を示す。
【図89C】縫合糸をトラッププルタブに滑り込ませる動きを示す。
【図89D】動作が逆転した時、縫合糸を、本発明の1実施形態にしたがった縫合糸アンカーの縫合糸ロック機構を通して引くために、トラッププルタブが縫合糸の周囲でつぶれることを示す。
【図90】遠位端がU字状よりもむしろ、実質的にV字状であるように、わずかに修正されたハウジングおよび挿入物の断面図を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸および軸を実質的に横断する近位端を有するアンカー本体と;
アンカー本体から延在する第1および第2の長さを有する、アンカー本体内にスライド可能に配置される細長い縫合糸引き抜き器であって、第2の長さは縫合糸を係合する手段を含むものと;
アンカー本体を患者の骨に固定する手段であって、細長い縫合糸引き抜き器はアンカー本体から延在するものと;
細長い縫合糸引き抜き器の第2の長さに、係合手段を介して接続された縫合糸であって、縫合糸は、細長い縫合具引き抜き器の後にアンカー本体の中へ、およびアンカー本体を通って、そこから第1の長さを介して外側に引かれる細長い縫合糸引き抜き器によって引かれるものと;
縫合糸が、細長い縫合糸引き抜き器によって、アンカー本体の中へ、およびアンカー本体を通って引かれた後で、少なくとも第1の方向に動くことを実質的に防ぐ縫合糸ロック機構と;
を含む、近くの組織を骨に固定する、縫合糸アンカー。
【請求項2】
縫合糸ロック機構は、縫合糸が第1の方向にスライドすることを実質的に防ぐが、縫合糸が第1の方向と反対側の第2の方向にスライドすることを実質的に可能にする、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項3】
縫合糸ロック機構は、縫合糸が第1の方向にスライドすることを実質的に防ぎ、また、縫合糸が第1の方向と反対側の第2の方向にスライドすることを実質的に防ぐ、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項4】
アンカー本体の近位端の第1の開口から、アンカー本体の同じ近位端の第2の開口まで、アンカー本体を通って延在する縫合糸経路をさらに含み、
細長い縫合糸引き抜き器は、これがそこから引かれるまで、縫合糸経路内に配置される、
請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項5】
アンカー本体の近位端の第1の開口から、アンカー本体の近位端の第2の開口まで、アンカー本体を通って延在する第2の縫合糸経路をさらに含む、請求項4に記載の縫合糸アンカー。
【請求項6】
アンカー本体は:
その近位端に空洞を有するハウジングと;
近位端を有する挿入物であって、ハウジングの空洞に実質的に適合する挿入物と;
を含む、請求項4に記載の縫合糸アンカー。
【請求項7】
ハウジングの空洞は、空洞横断プロファイルを有し、挿入物は、空洞横断プロファイルと実質的に同じ挿入物横断プロファイルを有する、請求項6に記載の縫合糸アンカー。
【請求項8】
空洞横断プロファイルおよび挿入物横断プロファイルが、その近位端において実質的に正方形である、請求項7に記載の縫合糸アンカー。
【請求項9】
空洞と挿入物のうち少なくとも一方が、実質的に「U」字状である軸プロファイルを有する、請求項8に記載の縫合糸アンカー。
【請求項10】
空洞と挿入物のうち少なくとも一方が、実質的に「V」字状である軸プロファイルを有
する、請求項8に記載の縫合糸アンカー。
【請求項11】
縫合糸経路が、挿入物の近位端の第1の側から、挿入物の近位端の第2の側まで、挿入物の周囲に延在する第1の溝によって規定される、請求項9に記載の縫合糸アンカー。
【請求項12】
縫合糸ロック機構が、縫合糸経路内の一方向挟みつけポイントを含む、請求項11に記載の縫合糸アンカー。
【請求項13】
一方向挟みつけポイントが、縫合糸経路内に部分的に延在する柔軟なロックタブ上に配置されるロックポイントによって規定される、請求項12に記載の縫合糸アンカー。
【請求項14】
細長い縫合糸引き抜き器が、細長く実質的に平坦なバンドであり、細長い縫合糸引き抜き器の縫合糸を係合する手段が、縫合糸経路を通って縫合糸を引くためその側に開く切り欠きである、請求項11に記載の縫合糸アンカー。
【請求項15】
細長く実質的に平坦なバンドを、スライド可能に受ける、縫合糸引き抜き器経路をさらに含む、請求項14に記載の縫合糸アンカー。
【請求項16】
縫合糸引き抜き器経路が、挿入物とハウジングとの間に配置され、挿入物の近位端の第1の側から挿入物の近位端の第2の側まで挿入物の周囲に延在し、縫合糸経路内に開口し、縫合糸経路のいずれかの側に横方向に延在する、請求項15に記載の縫合糸アンカー。
【請求項17】
縫合糸経路が、第1の溝に対向し、ハウジングの近位端の空洞の第1の側からハウジングの近位端の空洞の第2の側まで空洞の周囲に延在する、第2の溝によってさらに規定され、第1および第2の溝は、細長い縫合糸引き抜き器の切り欠きのいずれかの側に折り重ねられる縫合糸に適合する、請求項16に記載の縫合糸アンカー。
【請求項18】
アンカー本体は:
その近位端に空洞を有するハウジングと;
近位端を有する挿入物であって、ハウジングの空洞にほぼ適合する挿入物と;
を含み、
縫合糸ロック機構は、縫合糸を挿入物と空洞との間に押し付ける手段を含む、
請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項19】
挿入物が、空洞への歯止め接続を有する、請求項18に記載の縫合糸アンカー。
【請求項20】
歯止め接続が、空洞と挿入物のうちの一方の上のロックタブと、挿入物と空洞の内の他方の上の対応するロック溝とを含む、請求項19に記載の縫合糸アンカー。
【請求項21】
歯止め接続が、挿入物と、空洞の向かい合う壁の間のロック経路を通って延在する対応するクロスバーとの、中央部分に配置される、ロック経路を含む、請求項19に記載の縫合糸アンカー。
【請求項22】
アンカー本体が、空洞を有するハウジングを含み、縫合糸ロック機構が、縫合糸を空洞の壁に対して押し付ける、空洞内に含まれる揺動部材を含む、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項23】
揺動部材がばね仕掛けのパドルである、請求項22に記載の縫合糸アンカー。
【請求項24】
ばね仕掛けのパドルが、縫合糸と接触する粗面を有する、請求項23に記載の縫合糸ア
ンカー。
【請求項25】
揺動部材が、空洞内のクロスピンの周囲を揺動するカム部材であり、前記カム部材は、縫合糸を空洞の向かい合う壁に対して押し付けるカム表面を有する、請求項22に記載の縫合糸アンカー。
【請求項26】
カム起動ワイヤが引かれた時、カム表面が空洞の向かい合う壁に対して引かれるように、回転穴とカム表面との間のカム部材に固定されるカム起動ワイヤをさらに含む、請求項25に記載の縫合糸アンカー。
【請求項27】
カム部材を適所にロックすることと、縫合糸をロック位置に保持することとを集合的に支援する、カム表面上のロック戻り止めと、空洞の向かい合う壁の対応する溝とをさらに含む、請求項26に記載の縫合糸アンカー。
【請求項28】
カム部材が、縫合糸と接触する粗面を有する、請求項27に記載の縫合糸アンカー。
【請求項29】
細長い縫合糸引き抜き器が軸対称のプロファイルを有する、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項30】
細長い縫合糸引き抜き器が、丸いプロファイル、正方形のプロファイル、六角形のプロファイル、3つの耳付きのプロファイルのうちの1つを有する、請求項29に記載の縫合糸アンカー。
【請求項31】
細長い縫合糸引き抜き器がワイヤである、請求項29に記載の縫合糸アンカー。
【請求項32】
細長い縫合糸引き抜き器の縫合糸を係合する手段が、それによって引かれる縫合糸を受ける、その端におけるループである、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項33】
細長い縫合糸引き抜き器が、その軸に沿った1平面に曲がることが好ましい、実質的に平坦なプロファイルを有する、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項34】
細長い縫合糸引き抜き器が、細長いバンドである、請求項33に記載の縫合糸アンカー。
【請求項35】
細長い縫合糸引き抜き器の縫合糸を係合する手段が、それによって引かれる縫合糸を受ける、その端における切り欠きである、請求項34に記載の縫合糸アンカー。
【請求項36】
細長い縫合糸引き抜き器が、その端に中空の金属編み紐を有し、中空の金属編み紐は、それによって引かれる縫合糸を受ける内部開口を有し、内部開口は、細長い縫合糸引き抜き器に張力がかけられる時に直径を減少させる、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項37】
縫合糸の一方の端を、アンカー本体に、縫合糸ロック機構から離れた位置において取り付ける手段からさらに構成される、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項38】
アンカー本体は:
その近位端に空洞を有するハウジングと;
近位端および遠位端と、挿入物を通って延在する第1および第2の縫合糸経路とを有する挿入物であって、ハウジングの空洞内に実質的に適合する挿入物と;
挿入物の遠位端と空洞の底との間に捕捉され、第1の縫合糸経路から、挿入物の遠位端の第1の側とロックピンとの間と、ロックピンの周囲と、挿入物の遠位端の第2の側およ
びロックピンの間とを通り、第2の縫合経路まで走行する、遠回りの縫合糸通路を規定する、ロックピンと;
を含み、
縫合糸ロック機構は、縫合糸を、挿入物の遠位端とロックピンとの間の、またロックピンと空洞との間の、遠回りの縫合糸経路に押し付ける手段を含む、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項39】
押し付ける手段は、挿入物と空洞との間の歯止め接続を含む、請求項38に記載の縫合糸アンカー。
【請求項1】
軸および軸を実質的に横断する近位端を有するアンカー本体と;
アンカー本体から延在する第1および第2の長さを有する、アンカー本体内にスライド可能に配置される細長い縫合糸引き抜き器であって、第2の長さは縫合糸を係合する手段を含むものと;
アンカー本体を患者の骨に固定する手段であって、細長い縫合糸引き抜き器はアンカー本体から延在するものと;
細長い縫合糸引き抜き器の第2の長さに、係合手段を介して接続された縫合糸であって、縫合糸は、細長い縫合具引き抜き器の後にアンカー本体の中へ、およびアンカー本体を通って、そこから第1の長さを介して外側に引かれる細長い縫合糸引き抜き器によって引かれるものと;
縫合糸が、細長い縫合糸引き抜き器によって、アンカー本体の中へ、およびアンカー本体を通って引かれた後で、少なくとも第1の方向に動くことを実質的に防ぐ縫合糸ロック機構と;
を含む、近くの組織を骨に固定する、縫合糸アンカー。
【請求項2】
縫合糸ロック機構は、縫合糸が第1の方向にスライドすることを実質的に防ぐが、縫合糸が第1の方向と反対側の第2の方向にスライドすることを実質的に可能にする、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項3】
縫合糸ロック機構は、縫合糸が第1の方向にスライドすることを実質的に防ぎ、また、縫合糸が第1の方向と反対側の第2の方向にスライドすることを実質的に防ぐ、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項4】
アンカー本体の近位端の第1の開口から、アンカー本体の同じ近位端の第2の開口まで、アンカー本体を通って延在する縫合糸経路をさらに含み、
細長い縫合糸引き抜き器は、これがそこから引かれるまで、縫合糸経路内に配置される、
請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項5】
アンカー本体の近位端の第1の開口から、アンカー本体の近位端の第2の開口まで、アンカー本体を通って延在する第2の縫合糸経路をさらに含む、請求項4に記載の縫合糸アンカー。
【請求項6】
アンカー本体は:
その近位端に空洞を有するハウジングと;
近位端を有する挿入物であって、ハウジングの空洞に実質的に適合する挿入物と;
を含む、請求項4に記載の縫合糸アンカー。
【請求項7】
ハウジングの空洞は、空洞横断プロファイルを有し、挿入物は、空洞横断プロファイルと実質的に同じ挿入物横断プロファイルを有する、請求項6に記載の縫合糸アンカー。
【請求項8】
空洞横断プロファイルおよび挿入物横断プロファイルが、その近位端において実質的に正方形である、請求項7に記載の縫合糸アンカー。
【請求項9】
空洞と挿入物のうち少なくとも一方が、実質的に「U」字状である軸プロファイルを有する、請求項8に記載の縫合糸アンカー。
【請求項10】
空洞と挿入物のうち少なくとも一方が、実質的に「V」字状である軸プロファイルを有
する、請求項8に記載の縫合糸アンカー。
【請求項11】
縫合糸経路が、挿入物の近位端の第1の側から、挿入物の近位端の第2の側まで、挿入物の周囲に延在する第1の溝によって規定される、請求項9に記載の縫合糸アンカー。
【請求項12】
縫合糸ロック機構が、縫合糸経路内の一方向挟みつけポイントを含む、請求項11に記載の縫合糸アンカー。
【請求項13】
一方向挟みつけポイントが、縫合糸経路内に部分的に延在する柔軟なロックタブ上に配置されるロックポイントによって規定される、請求項12に記載の縫合糸アンカー。
【請求項14】
細長い縫合糸引き抜き器が、細長く実質的に平坦なバンドであり、細長い縫合糸引き抜き器の縫合糸を係合する手段が、縫合糸経路を通って縫合糸を引くためその側に開く切り欠きである、請求項11に記載の縫合糸アンカー。
【請求項15】
細長く実質的に平坦なバンドを、スライド可能に受ける、縫合糸引き抜き器経路をさらに含む、請求項14に記載の縫合糸アンカー。
【請求項16】
縫合糸引き抜き器経路が、挿入物とハウジングとの間に配置され、挿入物の近位端の第1の側から挿入物の近位端の第2の側まで挿入物の周囲に延在し、縫合糸経路内に開口し、縫合糸経路のいずれかの側に横方向に延在する、請求項15に記載の縫合糸アンカー。
【請求項17】
縫合糸経路が、第1の溝に対向し、ハウジングの近位端の空洞の第1の側からハウジングの近位端の空洞の第2の側まで空洞の周囲に延在する、第2の溝によってさらに規定され、第1および第2の溝は、細長い縫合糸引き抜き器の切り欠きのいずれかの側に折り重ねられる縫合糸に適合する、請求項16に記載の縫合糸アンカー。
【請求項18】
アンカー本体は:
その近位端に空洞を有するハウジングと;
近位端を有する挿入物であって、ハウジングの空洞にほぼ適合する挿入物と;
を含み、
縫合糸ロック機構は、縫合糸を挿入物と空洞との間に押し付ける手段を含む、
請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項19】
挿入物が、空洞への歯止め接続を有する、請求項18に記載の縫合糸アンカー。
【請求項20】
歯止め接続が、空洞と挿入物のうちの一方の上のロックタブと、挿入物と空洞の内の他方の上の対応するロック溝とを含む、請求項19に記載の縫合糸アンカー。
【請求項21】
歯止め接続が、挿入物と、空洞の向かい合う壁の間のロック経路を通って延在する対応するクロスバーとの、中央部分に配置される、ロック経路を含む、請求項19に記載の縫合糸アンカー。
【請求項22】
アンカー本体が、空洞を有するハウジングを含み、縫合糸ロック機構が、縫合糸を空洞の壁に対して押し付ける、空洞内に含まれる揺動部材を含む、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項23】
揺動部材がばね仕掛けのパドルである、請求項22に記載の縫合糸アンカー。
【請求項24】
ばね仕掛けのパドルが、縫合糸と接触する粗面を有する、請求項23に記載の縫合糸ア
ンカー。
【請求項25】
揺動部材が、空洞内のクロスピンの周囲を揺動するカム部材であり、前記カム部材は、縫合糸を空洞の向かい合う壁に対して押し付けるカム表面を有する、請求項22に記載の縫合糸アンカー。
【請求項26】
カム起動ワイヤが引かれた時、カム表面が空洞の向かい合う壁に対して引かれるように、回転穴とカム表面との間のカム部材に固定されるカム起動ワイヤをさらに含む、請求項25に記載の縫合糸アンカー。
【請求項27】
カム部材を適所にロックすることと、縫合糸をロック位置に保持することとを集合的に支援する、カム表面上のロック戻り止めと、空洞の向かい合う壁の対応する溝とをさらに含む、請求項26に記載の縫合糸アンカー。
【請求項28】
カム部材が、縫合糸と接触する粗面を有する、請求項27に記載の縫合糸アンカー。
【請求項29】
細長い縫合糸引き抜き器が軸対称のプロファイルを有する、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項30】
細長い縫合糸引き抜き器が、丸いプロファイル、正方形のプロファイル、六角形のプロファイル、3つの耳付きのプロファイルのうちの1つを有する、請求項29に記載の縫合糸アンカー。
【請求項31】
細長い縫合糸引き抜き器がワイヤである、請求項29に記載の縫合糸アンカー。
【請求項32】
細長い縫合糸引き抜き器の縫合糸を係合する手段が、それによって引かれる縫合糸を受ける、その端におけるループである、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項33】
細長い縫合糸引き抜き器が、その軸に沿った1平面に曲がることが好ましい、実質的に平坦なプロファイルを有する、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項34】
細長い縫合糸引き抜き器が、細長いバンドである、請求項33に記載の縫合糸アンカー。
【請求項35】
細長い縫合糸引き抜き器の縫合糸を係合する手段が、それによって引かれる縫合糸を受ける、その端における切り欠きである、請求項34に記載の縫合糸アンカー。
【請求項36】
細長い縫合糸引き抜き器が、その端に中空の金属編み紐を有し、中空の金属編み紐は、それによって引かれる縫合糸を受ける内部開口を有し、内部開口は、細長い縫合糸引き抜き器に張力がかけられる時に直径を減少させる、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項37】
縫合糸の一方の端を、アンカー本体に、縫合糸ロック機構から離れた位置において取り付ける手段からさらに構成される、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項38】
アンカー本体は:
その近位端に空洞を有するハウジングと;
近位端および遠位端と、挿入物を通って延在する第1および第2の縫合糸経路とを有する挿入物であって、ハウジングの空洞内に実質的に適合する挿入物と;
挿入物の遠位端と空洞の底との間に捕捉され、第1の縫合糸経路から、挿入物の遠位端の第1の側とロックピンとの間と、ロックピンの周囲と、挿入物の遠位端の第2の側およ
びロックピンの間とを通り、第2の縫合経路まで走行する、遠回りの縫合糸通路を規定する、ロックピンと;
を含み、
縫合糸ロック機構は、縫合糸を、挿入物の遠位端とロックピンとの間の、またロックピンと空洞との間の、遠回りの縫合糸経路に押し付ける手段を含む、請求項1に記載の縫合糸アンカー。
【請求項39】
押し付ける手段は、挿入物と空洞との間の歯止め接続を含む、請求項38に記載の縫合糸アンカー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43A】
【図43B】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図68】
【図69】
【図70】
【図71】
【図72】
【図73】
【図74】
【図75】
【図76】
【図77】
【図78】
【図79】
【図80】
【図81】
【図82】
【図83】
【図84】
【図85】
【図86】
【図87】
【図88】
【図89A】
【図89B】
【図89C】
【図89D】
【図90】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43A】
【図43B】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図68】
【図69】
【図70】
【図71】
【図72】
【図73】
【図74】
【図75】
【図76】
【図77】
【図78】
【図79】
【図80】
【図81】
【図82】
【図83】
【図84】
【図85】
【図86】
【図87】
【図88】
【図89A】
【図89B】
【図89C】
【図89D】
【図90】
【公表番号】特表2008−514382(P2008−514382A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−534867(P2007−534867)
【出願日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【国際出願番号】PCT/US2005/035515
【国際公開番号】WO2006/037131
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(504131677)サージカル ソリューションズ リミテッド ライアビリティ カンパニー (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【国際出願番号】PCT/US2005/035515
【国際公開番号】WO2006/037131
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(504131677)サージカル ソリューションズ リミテッド ライアビリティ カンパニー (3)
【Fターム(参考)】
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