説明

縫合糸巻き取りデバイスおよびその使用の方法

【課題】新規な縫合糸巻き取りデバイスを提供する。
【解決手段】装備した縫合糸を巻き取るための装置であって、ベース部材;該ベース部材の領域中に配置されたニードルホルダー;所定量の縫合糸が取付けられた少なくとも1つのニードル;上記ベース部材の長軸方向軸に実質的に沿って配置され、そして互いから離れて間隔を置かれ、ここで、各アレイが少なくとも1つの直立するロッドを含む、第1のアレイと第2のアレイ;各アレイの少なくとも1つのロッドに対応する多数の貫通穴を含む第1の部材を含む保持具パッケージ;および開放状態および閉鎖状態を有し、該ベース部材に対して位置決め可能であり、ここで、該ホルダーの第1のアームが該ホルダーの第2のアームから離れて間隔を置かれて該開放状態を規定し、そして該第1のアームの一部分が、該第2のアームの一部分と実質的に接触して該閉鎖状態を規定するホルダー、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
1.技術分野
本開示は、-縫合糸を梱包するためのデバイスおよび方法に関し、そしてより詳細には
、縫合糸巻き取りデバイスおよびその使用の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
2.関連する技術の背景
1つの端部または両方の端部に取付けられたニードルを有する外科用縫合糸のためのパッケージは、代表的には、この縫合糸の材料の性質、およびどのようにこれら縫合糸が用いられるかに従って構築される。一般に、このパッケージは、縫合糸および取付けられたニードルをその場に保持し、取り扱いおよび貯蔵の間にそれらを保護し、そしてこの縫合糸が用いられるべきときに、最小の取り扱いで取り出すために、この縫合糸への容易な接近を可能にする。
【0003】
これらパッケージには、取付けられる所望の量の縫合糸を有する1つ以上のニードルが装填される。このパッケージ中にニードル(単数または複数)を位置決めした後、取付けられた縫合糸は、一般に、このパッケージ内に位置するトラック、ロッド、ポスト、またはその他の適切な位置決め構造を用いてループにされる。
【0004】
1つのこのようなパッケージの例は、United States Surgical社に譲渡され、現在は、同社によって所有される、Brownらによる米国特許第5,123,528号(特許文献1)に開示され、この特許は、多くのトラックおよびニードル受容パークを有するパッケージを開示している。各トラックは、縫合糸受容ポートおよび対向する減圧ポートを有している。この減圧受容ポートに減圧を適用することにより、所定量の縫合糸が、この縫合糸受容ポートを通って引かれ、そしてトラック内に受容される。所定量の縫合糸がトラックによって受容された後、縫合糸に取付けられたニードルがニードル受容パーク中に位置決めされる。
【0005】
ニードルに取付けられた所定量の縫合糸を巻き取るためのデバイスが、Demarestらによる米国特許第5,473,854号(特許文献2)に開示され、この特許は、取付けられた縫合糸とともにニードルを梱包するために多数のワークステーションを有するアパーチャを開示している。この装置のターンテーブルが回転するとき、このターンテーブルに取付けられたツールネストが、1つのワークステーションから次のワークステーションまで回転する。各ワークステーションは、取付けられた縫合糸とともにニードルを梱包することに関して特有の課題を遂行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,123,528号
【特許文献2】米国特許第5,473,854号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
新規な縫合糸巻き取りデバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(要約)
本開示は、縫合糸パッケージまたは保持具、および1つ以上の装備した縫合糸(すなわち、縫合糸ニードル組み合わせ)との使用のための縫合糸巻き取りデバイスに関する。1つの実施形態によれば、この縫合糸巻き取りデバイスは、その上に取付けられた回転可能なベースおよびホルダーを有するプレートを含む。このホルダー中にはアクチュエーターが含められ、そして付与された動力供給源(すなわち、圧気力、水力、または電気)に応答して第1の位置から第2の位置まで第1のアームを移行するよう作動する。このホルダーの第2のアームは、第1のアームに対して静止している。第1の位置において、縫合糸の一部分は、この第1のアームと第2のアームとの間に延び得、その一方、第2の位置では、この第1のアームと第2のアームは、縫合糸の一部分をスライド可能に捕捉する。上記ホルダーは、縫合糸が上記保持具中で巻かれるとき、この縫合糸に対して所望量の張力を維持する。
【0009】
1つの実施形態では、上記ホルダーは、これもまた上記プレートに回転可能に取付けられている取り付けアームに取り付けられる。この取り付けアームは、上記回転可能なベースとは独立して位置決めされ得る。この取り付けアームに取り付けられているホルダーは、それ故、装填位置および取り外し位置を含む複数の位置の間に位置決め可能である。
【0010】
別の実施形態では、上記ホルダーは、レールアセンブリに取付けられる。このレールアセンブリは、その上にスライド可能に取付けられたキャリッジを有するレールを含む。特に、上記ホルダーは、このレール上を、装填位置および取り外し位置を含む複数の位置のすべてに位置決め可能である上記キャリッジに取り付けられる。
【0011】
上記ベースは、その周りに縫合糸が巻き取られ得るロッドの1つ以上のアレイを形成し得る複数の直立するロッドを含む。さらに、上記ベースは、このベースと接触して上記保持具を保持し得る1つ以上の減圧接続を含み得る。
【0012】
ニードルホルダーがこのベース上に配置され、そして少なくとも1つのニードルを離脱可能に保持するための少なくとも1つのニードルチャネルを形成するボタンを含む。ポストおよび端部部材がまた、上記ニードルホルダー上に配置され、そしてその上に縫合糸チャネルを規定する。上記ニードルホルダーは、代替のニードルホルダーと交換可能であり、種々のニードル寸法および/または組み合わせを収容する。
【0013】
上記保持具の第1の部材は、上記少なくとも1つのニードルおよび取付けられた縫合糸がその上に位置決めされた後、上記ベースの上に位置決めされ得る。このベースの回転が、縫合糸のループを形成する直立ロッドの周りに縫合糸を巻き取る。所定量の縫合糸がこれらロッドの周りに巻き取られた後、保持具の第2の部材が、この第1の部材の上に配置される。保持具の第1の部材および保持具の第2の部材は、圧力および/または熱を用いて接続され得る。熱かしめ装置を用いて圧力および/または熱を提供し得、上記第1の部材および第2の部材を接続し、上記保持具を形成する。さらに、この保持具の第1の部材および保持具の第2の部材は、上記ロッドをスライド可能に受容し、そして上記保持具を上記ベースと整列する貫通穴を含む。
【0014】
上記縫合糸巻き取りデバイスの別の実施形態では、上記ベースは、少なくとも1つのアレイに整列された複数のロッドを含む。この少なくとも1つのアレイは、少なくとも1つのロッドを有する少なくとも1つの弧を含む。この実施形態では、上記少なくとも1つのロッドは、上記少なくとも1つのロッドの先端部が上記ベースの表面と少なくとも同一平面にある第1の位置と、上記少なくとも1つのロッドが上記ベースから上方に延びる第2の位置(すなわち、直立ロッド)との間に位置決め可能である。弧の各々は、この第1の位置から第2の位置に、内側の弧が移行され得、かつ所定量の縫合糸がその上に巻き取られ得るように独立に移行可能である。所望の量の縫合糸が第1の弧の周りに巻かれた後、第2の弧が、別の量の縫合糸をその上に巻き取るために第2の位置に移行され得る。上記縫合糸巻き取りデバイスの1つの実施形態では、複数の弧が上記ベース上に配置され得、弧の各々は、これらの弧が上記ベースの中央点からより遠くに位置されるときより大きな半径を有する。
【0015】
より特定すれば、本発明は、以下の項目に関し得る。
【0016】
(1)装備した縫合糸を巻き取るための装置であって:ベース部材;該ベース部材の領域中に配置されたニードルホルダー;所定量の縫合糸が取付けられた少なくとも1つのニードルであって、該ニードルホルダーと取り外し可能係合するよう適合されている少なくとも1つのニードル;第1のアレイと第2のアレイであって、上記ベース部材の長軸方向軸に実質的に沿って配置され、そして互いから離れて間隔を置かれ、ここで、各アレイが少なくとも1つの直立するロッドを含む、第1のアレイと第2のアレイ;第1の部材を含む保持具パッケージであって、該第1の部材が、各アレイの少なくとも1つのロッドに対応する多数の貫通穴を含む保持具パッケージ;および開放状態および閉鎖状態を有するホルダーであって、該ベース部材に対して位置決め可能であり、ここで、該ホルダーの第1のアームが該ホルダーの第2のアームから離れて間隔を置かれて該開放状態を規定し、そして該第1のアームの一部分が、該第2のアームの一部分と実質的に接触して該閉鎖状態を規定するホルダー、を備える、装置。
【0017】
(2)前記ベース部材が、その上面に沿って少なくとも1つの減圧ポートを含む、項目(1)に記載の装置。
【0018】
(3)前記ホルダーが前記閉鎖状態にあり、そしてその中に配置された縫合糸の少なくとも一部分をスライド可能に係合する、項目(1)に記載の装置。
【0019】
(4)前記ホルダーが、前記ベース部材の一部分に回動可能に取付けられる、項目(3)に記載の装置。
【0020】
(5)前記保持具の第1の部材が、それを通って前記縫合糸の一部分を受容するためのスロットをさらに含み、そして前記ニードルホルダー中に前記ニードルを受容するよう適合されている、項目(3)に記載の装置。
【0021】
(6)前記ベース部材の回転が、前記縫合糸の所定長さを前記第1のアレイおよび第2のアレイの周りに連続的に巻くようにし、前記ホルダーが該縫合糸に対し所定量の張力を維持する間に、複数のループを形成する、項目(5)に記載の装置。
【0022】
(7)前記ホルダーが、その中に保持された縫合糸が前記ベース部材の軸に関して鋭角をなすように位置決めされる、項目(6)に記載の装置。
【0023】
(8)前記ホルダーが、その中に保持された縫合糸が軸によって規定される平面に実質的に平行な平面中にあるように位置決めされる、項目(6)に記載の装置。
【0024】
(9)前記保持具が、前記第1の部材に固定されるよう適合された第2の部材をさらに含み、そして該第1の部材の貫通穴に対応する多数の貫通穴を含む、項目(6)に記載の装置。
【0025】
(10)前記第2の部材が、熱を用いて前記第1の部材に固定される、項目(9)に記載の装置。
【0026】
(11)前記ニードルホルダーが、前記ベース部材に、それが異なるニードルホルダーで交換され得るように離脱可能に取付けられる、項目(1)に記載の装置。
【発明の効果】
【0027】
回転可能なベースおよびホルダーを有する縫合糸巻き取りデバイスが提供される。この回転可能なベースは、所定量の取付けられた縫合糸を有するニードルを受容するためのニードルホルダーを含む。多数のロッドが上記ベース上に、その上で保持具を整列するために配置される。これらロッドは、上記回転可能なベース上で1つ以上のアレイに整列され得る。このベースは、これらロッドのアレイの周りに縫合糸のループを形成するように回転され得る。上記保持具は、圧力および/または熱を用いて一緒に接続され得る第1の部材および第2の部材を含む。これらの構成を有することにより、このデバイスは、縫合糸および縫合糸が取り付けられたニードルを保持し、使用するとき、および貯蔵するとき、縫合糸および/またはニードルを保護し、使用時には、これらの容易かつ迅速な取り扱いを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、ホルダーの実施形態をもつ現在開示される縫合糸巻き取りデバイスの1つの実施形態の斜視図である。
【図2】図2は、取り付け部材を含む、図1の縫合糸巻き取りデバイスの斜視図である。
【図3】図3は、第1の状態にある図1のホルダーの側方立面図である。
【図4】図4は、第2の状態にある図3のホルダーの側方立面図である。
【図5】図5は、図1の縫合糸巻き取りデバイスの斜視図であり、一対のニードルがニードルホルダー内に配置された所定長の縫合糸を有し、そしてホルダーは装填位置にある。
【図6】図6は、図5の縫合糸巻き取りデバイスの斜視図であり、保持具の第1の部材がその上に位置決めされている。
【図7】図7は、図6の縫合糸巻き取りデバイスの斜視図であり、ホルダーは取り外し位置にある。
【図8】図8は、図7の縫合糸巻き取りデバイスの斜視図であり、保持具の第2の部材は、保持具の第1の部材の上に位置決めされている。
【図9】図9は、図8の縫合糸巻き取りデバイス、および熱かしめ装置の斜視図である。
【図10】図10は、保持具の上に位置決めされたダイプレートを備えた、図9の縫合糸巻き取りデバイス、および熱かしめ装置の斜視図である。
【図11】図11は、保持具の組み立て後の図10の縫合糸巻き取りデバイスおよび熱かしめ装置の斜視図である。
【図12A】図12Aは、装填位置にあるホルダーおよび第2の位置にあるロッドの第1のアレイの実施形態を備えた現在開示される縫合糸巻き取りデバイスの別の実施形態の斜視図である。
【図12B】図12Bは、第2の位置にあるロッドの第2のアレイを示す、図12Aの縫合糸巻き取りデバイスの斜視図である。
【図12C】図12Cは、第2の位置にある第3のアレイおよび取り外し位置にあるホルダーを示す、図12Bの縫合糸巻き取りデバイスの斜視図である。
【図13】図13は、現在開示される縫合糸巻き取りデバイス、および装填位置で示されるホルダーの別の実施形態の斜視図である。
【図14】図14は、取り外し位置で示される図13の縫合糸巻き取りデバイスおよびホルダーの斜視図である。
【図15】図15は、保持具の実施形態の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
現在開示される縫合糸巻き取りデバイスの実施形態を図面を参照して本明細書中で説明する。
【0030】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
現在開示される縫合糸巻き取りデバイスの実施形態は、ここで、図面を参照して詳細に説明され、ここで、同様の参照番号は、いくつかの図面の各々で同一または対応する要素を指定している。
【0031】
最初に図1を参照して、縫合糸巻き取りデバイスは、一般に100として示され、支持プレート1に回転可能に取付けられ、そして中央点Aの周りで回転可能であるベース10を含む。
【0032】
図1および2に示されるように、ベース10は、フレーム18、およびフレーム18の取り付け面26に取付けられているプレート19を含む。縫合糸巻き取りデバイス100の1つの実施形態では、フレーム18、およびプレート19は、ほぼ卵形または細長い楕円形形態を有する。その他の形状もまた、用いられ得、そして本明細書中に企図される。ベース10は複数の減圧接続部12をさらに含み、ここで、各減圧接続部は、減圧ポート12aを含む。各減圧接続部12は、当業者に公知であるように、減圧供給源(図示せず)に流体連通されている。減圧接続部12の作動(すなわち、減圧ポート12aに負圧または吸引を適用すること)は、手動により、または自動的に制御され得る。
【0033】
減圧接続部12に加え、複数のロッド22がプレート19上に配列され、そして各ロッド22の少なくとも一部分は、上面24を通って延びる。各ロッド22は、取り付け部材7の上面を超えて延びるような形態および寸法である先端部23を含む(図2)。1つの実施形態では、ロッド22は、内側ロッド22aおよび外側ロッド22bを含む。縫合糸巻き取りデバイス100では、複数のロッド22は、第1のアレイ20aおよび第2のアレイ20bを形成するように配列され得る。縫合糸巻き取りデバイス100の1つの実施形態では、第1のアレイ20aおよび第2のアレイ20bは、ベース10の長軸方向軸に沿って間隔を置かれて離れているほぼ弧状の配列の外部ロッド22bである。
【0034】
ニードルホルダー50は、取り付け部材7の中央領域に配置され(図2)、そして第1のアレイ20aを第2のアレイ20bから分離する。取り付け部材7は、ベース10上に、それが上面24に接するように配置される。ニードルホルダー50は、取り付け部材7中に取り外し可能に配置され、そしてその上に配置される複数のボタン54を有するプレート52を含む。縫合糸巻き取りデバイス100の1つの実施形態では、ボタン54はペアで配列され、1つ以上のニードルチャネル64を形成する。各ニードルチャネル64は、ニードル14を取外し可能に係合するような形態であり、かつ適合されている(図5)。ニードル14は、当該技術分野で公知のように、1つの端部に鋭い先端部、および対向する端部から延びる所定長さの縫合糸16を有する。プレート52の1つの端部上に配置されるのは、ポスト56、ニードルガイド58、および端部部材60である。ポスト56および端部部材60は、間隔を置かれて離れ、それらの間に縫合糸チャネル62を形成する。ボタン54と協働するニードルガイド58は、ニードル14をニードルホルダー50中に、縫合糸16が縫合糸チャネル62中に取り外し可能に受容されるように位置決めする(図5)。1つの実施形態では、縫合糸16は、取り付け部材7上に、それが少なくとも1つの内側ロッド22aと接触するように位置決めされる(図5)。ニードルホルダー50は、単一のニードル、2つのニードル、またはニードルが単一の形態または2つの形態であるか否かにかかわらず、変動する直径および寸法のニードルを受容するような形態であるニードルホルダーの代替の実施形態によって置換され得る。
【0035】
縫合糸パッケージまたは保持具70(図15)は、図6〜8および15に示されるように、ベース10上の位置決め可能である。適切な保持具70は、Tyco Healthcare Groupに譲渡され、そして同時に所有される、2004年7月15日に出願された米国特許出願番号第10/891,604号の主題であり、その内容は、本明細書によって、それらの全体が参考として援用される。ここで、図15を参照して、保持具70は、第1の部材72および第2の部材74を含む。第2の部材74は、以下により詳細に論議されるように、第1の部材72に取付けられるように適合されている。
【0036】
図6を参照して、第1の部材72が、ベース10の取り付け部材7上に配置されて示される。1つの実施形態では、取り付け部材7に対する第1の部材72の位置は、ベース10内に配置されている減圧接続部12(図1)によって維持される。より詳細には、減圧接続部12を通って適用される減圧は、第1の部材72を減圧ポート12aに保持する。第1の部材72は、取付け部材7の上部に配置される。第1の部材72と取り付け部材7との間に配置されて、それに取り付けられた所定長さの縫合糸16とともにニードル14がある。第1の部材72は、ベース10のロッド22(図1)と対応するように配列された複数の貫通穴76を含み、それによって、ニードルホルダー50を第1の部材72のニードルパークまたはニードルグリップ80と整列する。図15に示されるように、第1の部材72は、ニードル14を第1の部材72に取り外し可能に取り付けるためのニードルパーク80を含む。ニードルパーク80は、第1の部材72上に、第1の部材72がロッド22と貫通穴76との協働配列によってプレート19上に位置決めされるとき、ニードルホルダー50と整列されるように、位置決めされる。ニードルホルダー50でのように、ニードルパーク80は、単一のニードル、2つのニードル、またはニードルが単一形態または2つの形態であるか否かにかかわらず変動する直径および寸法のニードルを受容するような形態である代替の実施形態によって置換され得る。
【0037】
ニードルパーク80は、所定数のタブ82およびノッチ84を含み、これらは、第1の部材72の表面からプレート19に向かって延びる。1つの実施形態では、ニードルホルダー80は、第1の部材72の下側面上の凹部86中に配置される。各タブ82およびその対応するノッチ84は、保持具70がベース10から除去されるとき、ニードル14がニードルホルダー50から分離し、そしてニードルパーク80によって保持具70に離脱可能に取り付けられるようにニードル14を離脱可能に握るための形態であり、かつ適合されている。タブ82およびノッチ84は、ニードル14を離脱可能に受容するために互いに向かって付勢される。スロット78は、第1の部材72のエッジに沿って配置され、そこで、スロット78は、凹部86と、縫合糸16の一部分が凹部86を通って延び得、かつ外側保持具70から接近され得るように連通する。
【0038】
ニードルホルダー50からニードルパーク80へのニードル14の移動は、第1の部材72に対し、ほぼ下方方向に(すなわち、プレート19に向かって)オペレーターによって付与される力によって行われる。第1の部材72がプレート19およびニードルホルダー50に向かって押されるとき、ニードル14は、タブ82およびノッチ84の付勢に打ち勝つに十分な力でニードルパーク80に接触する。タブ82およびノッチ84の付勢に打ち勝つことにより、タブ82とノッチ84との間のスペースは、ニードル14を受容するために十分である。第1の部材72が、所定の距離を移動した後、ニードル14は、もはやタブ82とノッチ84を、互いから離れて押さず、その際に、タブ82とノッチ84との付勢は、ニードル14を離脱可能に保持するために、それらを互いに向かって押すように作用する。1つ以上のニードル14を含む形態では、タブ82とノッチ84とのセットの各々は、先に記載のような形態である。あるいは、減圧ポート12aを通じて第1の部材72に適用される減圧は、先に論議されたように、ニードル14を、ニードルパーク80との離脱可能な係合に押す力を供給し得る。別の実施形態では、適用される減圧とオペレーターの動作の組み合わせが、ニードル14をニードルパーク80との離脱可能な係合に押すための力を供給する。
【0039】
ベース10は、縫合糸16が、各外側ロッド22bに逐次的に接触するように回転可能である。ベース10が各回転を終了するとき、縫合糸16のループが外側ロッド22bの周りに形成される。所定量の張力が、ホルダー30によって縫合糸16に対して維持される。ホルダー30は、支持プレート1に取り付けられ、そしてベース10に対して回転可能である。1つの実施形態では、ホルダー30、装填位置(図1)および取り外し位置(図7)を含む複数の位置の間を回転可能である。さらに、ホルダー30は、複数の位置の間を回転可能であり、その一方、ベース10は、中央点の周りを回転している(すなわち、ベース10およびホルダー30は独立に位置決め可能である)。
【0040】
より詳細には、ホルダー30は、プレート1に回転可能に取り付けられ、そしてホルダー30の少なくとも装填位置および取り外し位置に位置決めされ得、そして好ましくはそれらの間の任意の位置に位置決めされ得る取り付けアーム42(図1)に取り付けられる。なおさらに、取り付けアーム42は、ベース10とは独立に位置決めされ得る。装填位置では、ホルダー30は、縫合糸16を、縫合糸16とベース10との間で所望の角度が達成されるように配向する。取り外し位置では、ホルダー30は、縫合糸16を、それがベース10の長軸方向軸に実質的に平行であるように配向する。縫合糸16に付与される所望の量の張力が、ベース10に対するその位置にかかわらず、またはベース10が回転されているか否かにかかわらず、ホルダー30によって維持される。
【0041】
特に、そして図3および図4を参照して、ホルダー30は、第1のアーム32および第2のアーム34を含む。第1のアーム32は、開放状態と閉鎖状態との間に位置決め可能であり、その一方、第2のアーム34は静止している。特に、第2のアーム34は、ブロック48に固定して取り付けられ、これは、次いで、壁40に取り付けられている取り付けブロック47に固定して取り付けられる。
【0042】
取り付けブロック47は、その中にアクチュエーターおよびスロット38を含む。スロット38は、駆動アーム36をスライド可能に受容するような形態かつ寸法である。第1のアーム32は、駆動アーム36に、駆動アーム36の移動が第1のアーム32の対応する移動を生じるように取り付けられる。1つの実施形態では、駆動アーム36は、スロット38中を実質的に垂直方向に移動可能である。開放状態では、第1のアーム32は、第2のアーム34から離れて間隔を置かれ、それらの間にギャップ45を規定する(図3)。ギャップ45は、縫合糸16が、第1のアーム32または第2のアーム34のいずれとも接触することなくギャップ45を通じて供給され得るに十分な寸法を有している。
【0043】
第1のアーム32は、作動シークエンスの間に、第2のアーム34に向かって、第1のアーム32が第2のアーム34に実質的に接するように移動される。1つの実施形態では、第1のアーム32および第2のアーム34は、個々の第1の緩衝部材32aおよび第2の緩衝部材34aを含み得る。作動シークエンスの間に、圧力供給源が作動ポート46に流体接続され、推進力を提供し、上記アクチュエーターを作動する。圧気力(例えば、空気、圧縮ガス、減圧)または水力(例えば、水、生理食塩水、油)のような公知の圧力供給源が上記アクチュエーターとともに用いられ得る。別の実施形態では、このアクチュエーターは、ACまたはDC供給源によって電気により動力が与えられ得る。圧気力、水力、または電気的アクチュエーターは、当業者に周知であり、そして本明細書では詳細に論議されない。
【0044】
作動に際し、上記アクチュエーターは、駆動アーム36に動きを与え、駆動アーム36をほぼ下方に移動させ、それによって、それをその開放状態からその閉鎖状態に移行させる。この閉鎖状態では、第1のアーム32は、第2のアーム34に、そしてそれらの間に縫合糸16のセクションをスライド可能に捕獲するために接する。閉鎖状態にある第1のアーム32および第2のアーム34によって縫合糸16に奏される力の量は、適用される圧力の量が、縫合糸16に対し所望の量の張力を維持しながら、縫合糸16が供給源から供給されることを可能にし、ベース10が回転するときループを形成することを可能にするに十分であるように調節可能である。さらに、第1のアーム32および第2のアーム34によって付与される力の量は、ベース10が静止しているとき、ホルダー30と第1の部材72との間に延びる所定長さの縫合糸16が垂れることを最小にする。巻き取りプロセスの間に縫合糸16への所定量の張力を供給するようにホルダー30を提供することにより、縫合糸16は、実質的に均一な量の付与された張力とともに保持具70内に配置される。さらに、ホルダー30は、ロッド22の一様な配列とともに協働して、巻き取りプロセスの間に縫合糸16に所望の量の張力を供給し、それによって、縫合糸16を保持具70中に、実質的に一様な配列に分布する。
【0045】
所望の数のループが形成された後(すなわち、所望の量の縫合糸16が保持具70の第1の部材72上に配置される)、ベース10の回転が停止される。ホルダー30は、上記装填位置から取り外し位置まで移動され、その一方、縫合糸16に対して所望の張力をなお維持している。ホルダー30が非装填位置にあるとき、第1のアーム32はその開放状態に移行し、それによって縫合糸16を解放する。縫合糸16は、次いで、切断のような公知の技法によってその供給源から分離され、そして縫合糸16の自由端部は、第1の部材72の表面に沿って位置決めされる。あるいは、縫合糸16は、第1のアーム32をその開放状態に移行する前に、その供給源から分離され得る。第2の部材74は、次いで、第1の部材72の上部に配置され得、それによって保持具70を形成し、そして保持具70内にニードル14および取り付けられた縫合糸16を固定する。第2の部材74中の貫通穴76は、ロッド22に対応し、かつスライド可能にそれを受容するように配列され、それによって、第1の部材72および第2の部材74を整列する。
【0046】
1つの実施形態では、第1の部材72および第2の部材74は、付与された圧力を用いてともにプレスばめされ、当該分野で公知のように、第1の部材72および第2の部材74の個々の対応するエッジ部分を係合する。別の実施形態では、第1の部材72および第2の部材74はともに、当該分野で公知のような、そして図9に示されるような熱ステーキ110を用いて接続される。熱ステーキ(熱かしめ装置)110は、熱ステーキ110の垂直軸に沿って位置決め可能であるダイプレート112を含む。保持具70がアセンブルされた後(すなわち、第2の部材74が第1の部材72の上部に配置される)、ベース10および保持具70は、ダイプレート112が、プレート120上に取り付けられているレールまたはガイド122の水平のセットに沿ってプレート1を移動することによって保持具70と実質的に垂直な整列にあるように位置決めされる。ベース10を含むプレート1は、当該分野で公知である構造を用いてレール122にスライド可能に取り付けられる。あるいは、ベース10は静止され得、そして熱ステーキ110は、ベース10に向かうか、または離れるレールまたはガイドの水平のセットに沿って位置決めされ得る。
【0047】
一旦、ダイプレート112およびベース10、特に保持具70が垂直に整列されると(図10)、1つもしくは両方のベース10、または熱ステーキ110はその場にロックされ、それによって、保持具70とダイプレート112との間の垂直整列を維持する。ダイプレート112は、当該分野で公知のように少なくとも1つの加熱要素を含み、ダイプレート112が所望の量の圧力で第2の部材74と接触するとき、この加熱要素からの所望の量の圧力および/または熱エネルギーの組み合わせが、第1の部材72および第2の部材74を接続し、保持具70を形成する(図10)。さらに、ダイプレート112は、ロッド22をスライド可能に受容するための形態にされ、かつ整列される複数のチャネルまたはチューブ(図示せず)を含む。第1の部材72および第2の部材74が接続されて保持具70を形成した後、ダイプレート112はベース10から分離され(図11)、プレート1の移動およびペース10からの保持具70の離脱を可能にする。
【0048】
本明細書で上記に記載の縫合糸巻き取りデバイス100を用いる、ニードルまたは装備されたニードルを巻き取る方法を、ここで詳細に論議する。はじめに図5を参照して、それに取り付けられた所定量の縫合糸16を有する1つ以上のニードル14は、ニードルホルダー50に位置決めされる。詳細には、各ニードル14は、別個のニードルチャネル64中に位置決めされ、そして取り付けられた縫合糸16は、内側ロッド22aと外側ロッド22bとの間を、縫合糸16が少なくとも1つの内側ロッド22aと少なくとも1つの外側ロッド22bとの間に位置決めされるように通される。縫合糸16を内側ロッド22aと外側ロッド22bとの間に通した後、縫合糸16は、取り付け部材7の上面を超えて延びる。保持具70の第1の部材72は、取り付け部材7の上に、ロッド22が貫通穴76と整列するように配置される。ロッド22と貫通穴76とは、互いにスライド可能に係合するための形態であるので、最小量の下方の力が付与されて第1の部材72を取り付け部材7の上記上面と接触して位置決めする。縫合糸16は、第1の部材72のスロット78を通って延び、そしてベース10の外側の領域から接近可能である。
【0049】
一旦、保持具70の第1の部材72が取り付け部材7上に位置決めされると、減圧が減圧ポート12aを通って適用され得、それによって第1の部材72を取り付け部材7の上面と実質的に接触して保持する。縫合糸16は、第1のアーム32が上記開放状態にある間に(図3)、ホルダー30の第1のアーム32と第2のアーム34との間に配置される。縫合糸16を第1のアーム32と第2のアーム34との間に配置した後、上記アクチュエーターに選択された動力供給源(すなわち、圧気力、水力、または電力)によってエネルギーが与えられ、第1のアーム34を上記開放状態から上記閉鎖状態まで移行させ、そしてそれらの間に縫合糸16の一部分をスライド可能に捕捉する。
【0050】
ベース10は、縫合糸16が供給源(図示せず)から供給されるとき回転され、それによって、ロッド22の周りに所定量の縫合糸16を巻き取り、縫合糸16のループを形成する。所望の量の縫合糸16が第1の部材72上に配置された後、ベース10の回転は停止される。ホルダー30は、次いで、図6に示されるその装填位置から、図7に示されるその取り外し位置に配置される。ホルダー30のアーム32と34との間に、それが、その装填位置からその取り外し位置に移行するとき、縫合糸16を維持することにより、保持具70の第1の部材72および第2の部材74を接続する前に、所望の量の張力が縫合糸16に対して維持される。第1の部材72上に配置されている所望の量の縫合糸16は、次いで、切断または当該分野で公知のその他の技法によって縫合糸16の供給源から分離され得る。縫合糸16の分離された端部は、第2の部材74を第1の部材72の上に配置する前に第1の部材72の上面に沿って位置決めされる。
【0051】
第2の部材74が第1の部材72の上部に位置決めされた後、圧力および/または熱が、第1の部材72および第2の部材74を接続することによって保持具70を形成するために用いられ得る。図9に見られるように、アセンブルされた保持具70が、ベース10およびプレート1の上に静止する。プレート1は、プレート1およびベース10をダイプレート112との整列に位置決めするためにレール122に沿って移動され得、その結果、ダイプレート112の垂直方向移動が、保持具70の第2の部材74を接触し、所望の量の圧力および/または熱エネルギーを与え、第1の部材72および第2の部材74を接続する(図10)。ダイプレート112中のチャネル(図示せず)は、ダイプレート112が第2の部材74と接触するとき、ロッド22をスライド可能に受容する。第1の部材72および第2の部材74を接続した後、ダイプレート112は、ベース10からほぼ垂直方向に離れて移動し(図11)、その結果、ベース10および保持具70は、レール122に沿って移動され得る。保持具70がここで形成され、そしてニードル14および所望の量の縫合糸16を含む。これら工程は、形成される各保持具70について繰り返し可能である。
【0052】
ここで図12A〜12Cを参照して、縫合糸巻き取りデバイスの別の実施形態が図示され、そして一般に200として示される。縫合糸巻き取りデバイス200は、プレート201に回転可能に取り付けられるベース210を含む。図3〜4を参照して先に詳細に論議されたホルダー30は、プレート201に回転可能に取り付けられる。ベース210は、フレーム218、およびフレーム218の取り付け面226に取り付けられているプレート219を含むほぼ楕円形の構造である。取り付け部材207はプレート219の上に配置され、そして保持具の第1の部材272を位置決めするために適切な表面を提供する。取り付け部材207は、図2を参照して先に示され、かつ説明されたようなニードルホルダー50を含む。先の実施形態におけるように、ニードル14は、それに取り付けられた所定量の縫合糸16を有し、そしてニードルホルダー50中に配置される。縫合糸16の一部分は、ベース210を超えて延び、そしてホルダー30の第1のアーム32と第2のアーム34を通ってたどる。
【0053】
縫合糸巻き取りデバイス200は、第1の部材272の貫通穴276を通って延び得る複数のロッド222を含み、ここで、各ロッド222は先端部223を含む。この実施形態では、ロッド222は、図12A〜12Cに示されるように、第1または退避位置と第2または延びた位置との間に位置決め可能である。延びた位置にあるとき、ロッド222は、本明細書中以下に詳細に論議されるように、1つ以上の縫合糸16のループを形成し得る。退避位置では、ロッド222の先端部223は、取り付け部材207の上面と実質的に同じ平面上にある。あるいは、先端部223は、取り付け部材207の上面の下に存在し得る。さらに、ロッド222は、1つ以上のアレイ230に配列される。各アレイ230は、ロッド222の1つ以上の弧240に配列される複数のロッド222を含む。さらに、2つのアレイ230を有する実施形態では、これらアレイ230は、ベース210の長軸方向軸に沿って離れて間隔を置かれる。縫合糸巻き取りデバイス100に類似して、アレイ230は、ニードルホルダー50の周りに離れて間隔を置かれる。ニードルホルダー50は、取り付け部材207中に、プレート52の上面が、取り付け部材207の上面と実質的に同一平面上にあるように、離脱可能に取り付けられる。先の実施形態におけるように、ニードルホルダー50は、単一のニードル、2つのニードル、またはこれらニードルが単一または2つの形態のいずれかにかかわらず、変動する直径および寸法のニードルを受容するような形態であるニードルホルダーの代替の実施形態により置換され得る。
【0054】
図12Aにおいて、ロッド222は、延びた位置で示され、そして各アレイ230は、ロッド222の弧240を含む。さらなる弧240は、図12B〜12Cに示される。図12Bにおいて、各アレイ230は、2つの弧(240a、240b)を含み、その一方、図12Cは、各アレイ230中に3つの弧(240a、240b、240c)を有する縫合糸巻き取りデバイス200を示す。ロッド222、アレイ230、および弧240の空間的配列および関係は、ここで、さらに詳細に論議される。取り付け部材207の外側エッジに向かってニードルホルダー50から移動して、弧240は、弧240a中のロッド222(すなわち、ニードルホルダー50に最も近い)が、弧240b中のロッド222よりも、ともにより近く間隔を置かれるように連続的により大きな半径を有している(図12B)。3つの弧を含む実施形態では(図12C)、弧240cは、弧240bよりニードルホルダー50からより遠く離れて間隔を置かれ、そして弧240c中のロッド222が弧240aまたは240b中のロッド222よりさらに遠く離れるように、弧240bまたは240aより大きな半径を有している。さらに、3つ以上の弧を用いる形態では、各弧の半径は、各弧が、取り付け部材207の外側エッジに向かってニードルホルダー50からさらに遠く離れて間隔を置かれ、それによって各弧中のロッド222間の距離を増加するように増加する。
【0055】
先に記載されたように、ロッド222は、退避位置と延びた位置との間に位置決め可能である。各ロッド222は、独立して位置決め可能であり得る。1つの実施形態では、各弧(240a、240b、または240c)中のロッド222は、各弧(240a、240b、または240c)中のすべてのロッド222が実質的に同時に移動するようなグループとして位置決め可能である。さらに、2つのアレイ230を有する実施形態では、弧は、弧240a中のロッド222が、退避状態から延びた状態まで(逆もまた同じ)実質的に一致して移動されるように連続的に位置決めされ得る。さらに、さらなる弧240b、240cが、各アレイ230中の対応する弧(すなわち、弧のペア240a、240aまたは240b、240bまたは240c、240c)が実質的に同時に移動されるように同様に位置決めされる。
【0056】
ロッド222を、退避位置から延びた位置まで、または延びた位置から退避位置まで移行するための操作力は、当業者に周知のように、機械、水力、圧気力、または電源によって供給され得る。1つの実施形態では、ロッド222は、多くのカムおよび/またはレバーを用いてそれらの位置から移行される。あるいは、水力は水または油により供給され、圧気力は空気またはその他の圧縮ガスによって供給され、または電気力はモーターによって供給されるか、あるいはソレノイドが、カムおよび/またはレバーに代わり得るか、またはそれらと組み合わせられ得る。
【0057】
本明細書で上記に記載の縫合糸巻き取りデバイス200を用いてニードルまたは装備されたニードルを巻き取る方法は、ここで、詳細に論議される。図12Aを最初に参照して、各アレイ230は、弧240aのロッド222をそれらの延びた位置で有する。それに取り付けられた所定量の縫合糸16を有する1つ以上のニードル14は、図5を参照して上記で詳細に論議されたようにニードルホルダー50中に位置決めされ、そして第1の部材272は、取り付け部材207上に、延びた位置にあるロッド222が貫通穴276と整列するように配置される。ロッド222と貫通穴276とは、互いにスライド可能に係合するための形態であるので、わずかな量の下方の力で、第1の部材272を取り付け部材207の上面と接触して位置決めする。縫合糸16は、第1の部材272のスロット278を通って、それが外側領域から接近可能であるように延びる。引き続き、縫合糸16は、縫合糸16の一部分が弧240a中の1つ以上のロッド222と接触するように位置決めされる。
【0058】
縫合糸16は、次いで、第1のアーム32が第1の状態にある間に、ホルダー30の第1のアーム32と第2のアーム34との間に配置される(図3)。縫合糸16を、第1のアーム32と第2のアーム34との間に配置した後、アクチュエーターに選択された動力供給源(すなわち、圧気、水力、または電気)によってエネルギーが与えられ、第1のアーム34を第1の状態から第2の状態まで(すなわち、第2のアーム34に向かって)移行し、そしてそれらの間に縫合糸16の一部分をスライド可能に捕捉する。
【0059】
ベース210は、プレート201上で、所望の量の縫合糸16が弧240a中のロッド222の周りで巻かれ、縫合糸16のループを形成するように回転される(図12A)。1つ以上のループが弧240aの周りに形成された後、弧240b中のロッド222は、それらの延びた位置に移行され得(図12B)、その一方、ベース210はプレート201上で回転を継続し、そして弧240a中のロッド222はそれらの延びた位置に残る。一旦、弧240bのロッド222がそれらの延びた位置に移行されると、縫合糸16は、ここで、弧240aの周りにさらなるループを形成することなく、弧240bの周りのみでループを形成する。縫合糸16の1つ以上のループが弧240bの周りに形成された後、弧240c中のロッド222が、ベース210が回転を継続している間に、それらの延びた位置に移行され得る(図12C)。ベース210が回転するとき、縫合糸16の1つ以上のループは、弧240aまたは240bの周りにさらなるループを形成することなく弧240cの周りにのみ形成される。縫合糸16のループが弧240cの周りに形成されている間に、弧240aおよび240b中のロッド222は、それらの延びた位置に残り、先に形成された縫合糸16のループを維持する。
【0060】
所望の量の縫合糸16が第1の部材72上に配置された後、ベース210の回転が停止される。ホルダー30は、次いで、図12Aに示されるその装填位置から、図12Cにあるその取り外し位置に位置決めされる。-ホルダー30のアーム32と34との間に縫合
糸16を、それがその装填位置からその取り外し位置まで移行するとき維持することにより、保持具70を形成する前に、所望の量の張力が縫合糸16に対して維持される。第1の部材272上に配置されている所望の量の縫合糸16は、次いで、切断または当該分野で公知のその他の技法によって縫合糸16の供給源から分離され得る。縫合糸16の分離された端部は、先に論議された実施形態における保持具70の形成と同様に、保持具の第2の部材を第1の部材272の上に配置する前に、第1の部材272の上面に沿って位置決めされる。
【0061】
保持具70の接合具および形成は、図9〜11に示され、そして先に論議されたように、熱ステーキ装置110からの圧力および/または熱エネルギーを用いる先の実施形態のそれと実質的に類似している。
【0062】
別の実施形態では、ホルダー30は、図13〜14に示されるようにレールアセンブリ300に取り付けられる。ホルダー30は、図3〜4を参照して先に説明した。この実施形態では、ホルダー30は、先の実施形態におけるように、取り付けアーム42を用いてプレート1に回転可能に取り付けられているよりはむしろ、レールアセンブリ300上に位置決め可能である。
【0063】
レールアセンブリ300は、当業者に公知の構造および技法を用いて、レール320にスライド可能に取り付けられているキャリッジ310を含む。ホルダー30はキャリッジ310に取り付けられ、それによってホルダー30が、装填位置(図13)および取り外し位置(図14)を含む複数の位置の全体をレール320に沿って位置決めされることを可能にする。ホルダー30およびレールアセンブリ300は、縫合糸巻き取りデバイスのいずれの実施形態との使用にも適合されており、そして縫合糸巻き取りデバイス100は、例示目的のみに図13〜14に示されている。
【0064】
縫合糸16は、先に示され、かつ説明されるように、縫合糸巻き取りデバイス100上に巻かれ、キャリッジ310およびホルダー30は、レール320に沿って、装填位置から取り外し位置まで移動する。キャリッジ310の移動は、縫合糸巻き取りデバイス100の回転と、所望の量の張力が巻き取りプロセスの間に縫合糸16に対して維持されるように調和および同調される。所望の量の縫合糸16が縫合糸巻き取りデバイス100上に巻かれた後(すなわち、ホルダー30はその取り外し位置にある)、縫合糸16は、縫合糸巻き取りデバイス100を参照して先に論議されたように分離され得る。
【0065】
保持具70の接合具および形成は、図9〜11に示され、そして先に論議されたように、熱ステーキ装置110からの圧力および/または熱エネルギーを用いる先の実施形態のそれと実質的に類似している。
【0066】
種々の改変が本明細書中に開示された実施形態になされ得ることが理解される。従って、上記の説明は、制限的であるとして解釈されるべきではなく、好ましい実施形態の単なる例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付された請求項の範囲および思想内のその他の改変を想定する。
【産業上の利用可能性】
【0067】
外科的手順で用いられる-縫合糸巻き取りデバイスが提供される。
【0068】
(要約)
回転可能なベースおよびホルダーを有する縫合糸巻き取りデバイスが提供される。この回転可能なベースは、所定量の取付けられた縫合糸を有するニードルを受容するためのニードルホルダーを含む。多数のロッドが上記ベース上に、その上で保持具を整列するために配置される。これらロッドは、上記回転可能なベース上で1つ以上のアレイに整列され得る。このベースは、これらロッドのアレイの周りに縫合糸のループを形成するように回転され得る。上記保持具は、圧力および/または熱を用いて一緒に接続され得る第1の部材および第2の部材を含む。
【符号の説明】
【0069】
1、201 支持プレート
7、207 取り付け部材
10、210 ベース
12 減圧接続部
14 ニードル
16 縫合糸
18、218 フレーム
19、219 プレート
20、230 ロッドのアレイ
22、222 ロッド
23、223 ロッド先端部
24 上面
26、226 取り付け面
30 ホルダー
32 第1のアーム
34 第2のアーム
36 駆動アーム
38 スロット
40 壁
42 取り付けアーム
45 ギャップ
46 作動ポート
47 取り付けブロック
48 ブロック
50 ニードルホルダー
52 プレート
54 ボタン
56 ポスト
58 ニードルガイド
60 端部部材
62 縫合糸チャネル
64 ニードルチャネル
70 縫合糸パッケージ(保持具)
72、202、272 保持具の第1の部材
74 保持具の第2の部材
76、276 貫通穴
78 スロット
80 ニードルパーク
82 タブ
84 ノッチ
86 第1の部材の下側面にある凹部
100、200 縫合糸巻き取りデバイス
110 熱ステーキ(熱かしめ装置)
112 ダイプレート
120 プレート
122 レール
240 弧
278 スロット
300 レールアセンブリ
310 キャリッジ
320 レール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図1に示される縫合糸巻き取りデバイス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12A】
image rotate

【図12B】
image rotate

【図12C】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2011−218197(P2011−218197A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−149234(P2011−149234)
【出願日】平成23年7月5日(2011.7.5)
【分割の表示】特願2006−44561(P2006−44561)の分割
【原出願日】平成18年2月21日(2006.2.21)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】