説明

繊維又は毛髪の静電的性質を評価する方法本出願は、2008年1月31日出願の米国仮出願第61/063079号の利益を請求するものである。

繊維又は毛髪の静電的性質を評価する方法であって、本方法は、繊維又は毛髪への粒子の蓄積又は付着を最小限に抑えるための組成物の有効性を表示するのに特に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維又は基材の静電的性質を評価する方法に関する。本発明は、繊維又は基材への粒子の蓄積を最小限に抑える組成物の有効性を表示するのに特に有用である。
【背景技術】
【0002】
繊維、例えば哺乳動物の毛髪は、静電気引力によって粒子を引き付ける場合がある。哺乳動物の毛髪への粒子の蓄積は、花粉、粉塵及び/又は汚れ等の大量の浮遊粒子を含む環境、例えば都市環境では特に有害である。哺乳動物の毛髪への粒子の蓄積は、それらに損傷を与える場合があり、また、それらの外観及びそれらの光沢に悪影響を及ぼす可能性もある。毛髪への粒子の蓄積は、主に、毛髪の静電的性質によって誘発される。静電気は、毛髪をブラッシングする、毛髪を櫛で梳く及び/又は擦ることによって生じる可能性があり、損傷した毛髪ではこの影響が更に顕著である。
【0003】
繊維の静電的性質は、組成物で処理することによって最小限に抑えることができる。特に、哺乳動物の毛髪の静電的性質は、それをヘアケア組成物、例えばコンディショニング組成物、スタイリング組成物及び/又はシャンプーで処理することによって最小限にすることができる。
【0004】
それらの粒子誘引能力を求めるために、未処理及び/又は処理済みの繊維又は基材の静電的性質を評価することが有用な場合がある。繊維への粒子の蓄積を最小限に抑えるトリートメント組成物の有効性を判断するために、処理済みの繊維と未処理の繊維の静電的性質とを比較することが有用な場合もある。更に、繊維への粒子の蓄積を最小限に抑えるトリートメント組成物の有効性を比較するために、異なる組成物で処理した繊維の静電的性質を比較することが有用な場合もある。
【0005】
繊維又は基材の静電的性質は、複合法を用いて、例えば電気計測装置によってこれらの性質を測定することにより、評価することができる。例えば、特開昭62−294960A号を参照のこと。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国仮出願第61/063079号
【特許文献2】特開昭62−294960A号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
その一方で、少なくとも1種の繊維の1つの試料の静電的性質を単純かつ正確に評価する方法が必要とされている。特に、繊維の静電的性質を直接可視化できる方法が必要とされている。繊維の少なくとも2つの試料、例えば未処理の試料と組成物で処理された試料との静電的性質を単純かつ正確に比較する方法もまた必要とされている。更に、繊維又は基材への粒子の蓄積を最小限に抑える組成物の有効性を単純かつ正確に表示する方法も必要とされている。特に、繊維、例えば哺乳動物の毛髪を汚染に対して保護する並びに/又は哺乳動物の毛髪の鮮度及び/若しくは滑らかさを維持するトリートメント組成物の有効性を単純かつ正確に表示する方法もまた必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の観点では、本発明は、繊維又は基材の静電的性質の評価方法であって、
(1)少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも1つの試料を供給する工程と、
(2)帯電に対して反応することができる規定の粒子試料を供給する工程と、
(3)前記粒子試料と前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料とを規定の環境内に、互いに定量化された近接近した位置に配置する工程と、
(4)繊維又は基材と粒子との間の静電気引力によって粒子が前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料に向かって移動するのに十分な所定の時間、前記近接近した位置を維持する工程と、
(5)前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料に付着する粒子の量を評価する工程とを含む方法に関する。
【0009】
第2の観点では、本発明は、繊維又は基材の静電的性質の評価方法であって、
(1)少なくとも1種の繊維又は基材の1つの試料を供給する工程と、
(2)帯電に対して反応することができる規定の粒子試料を供給する工程と、
(3)前記粒子試料と前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料とを規定の環境内に、互いに定量化された近接近した位置に配置する工程と、
(4)繊維又は基材と粒子との間の静電気引力によって前記粒子が前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料に向かって移動するのに十分な所定の時間、前記近接近した位置を維持する工程と、
(5)少なくとも1種の繊維又は基材の前記試料に付着する粒子の量を評価する工程と、
(6)少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも1つの追加試料を供給する工程とを含み、
(7)追加試料若しくは各追加試料を用いて工程2〜5を繰り返す工程と、
(8)各試料に付着する粒子の量の評価を比較することで、どの試料が前記規定の粒子試料をより多く蓄積したかを明らかにする工程とを含む方法に関する。
【0010】
好ましい実施形態では、これらの方法は更に、少なくとも1種の繊維又は基材の試料、若しくは少なくとも1つの試料を、繊維又は基材への粒子の蓄積を最小限に抑えることができる組成物で処理する工程をも含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の方法の工程Bを表す模式的な図。
【図2】本発明の方法の工程Cを表す模式的な図。
【図3】本発明の方法の工程D及びEを表す模式的な図。
【図4】本発明の方法の工程Fを表す模式的な図。
【図5】本発明の方法の工程G及びHを表す模式的な図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも2つの試料に付着する粒子の量を評価することによって、繊維又は基材の静電的性質を評価する方法に関する。特に、本発明は、少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも1つの試料に付着する粒子の量を評価し、そしてどの試料がより多くの粒子を蓄積するかを明確にする方法に関する。本発明は、少なくとも1種の繊維又は基材の試料への粒子の最小限の蓄積に対する試料の有効性を表示するのに有用であってもよく、又は対照的に、少なくとも1種の繊維又は基材の試料への粒子の増加蓄積に対する試料の有効性を表示するのに有用であってもよい。本発明は更に、繊維又は基材への粒子の蓄積を最小限にするトリートメント組成物の有効性を表示する、あるいは対照的に、繊維又は基材への粒子の蓄積を増加させるトリートメント組成物の有効性を表示するのに有用な場合もある。
【0013】
特に、少なくとも1種の繊維又は基材の試料を組成物で処理する場合、本発明はまた、繊維又は基材への粒子の蓄積を最小限にする組成物の有効性を表示する方法にも関する。少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも2つの試料を異なる組成物で処理する場合、本発明は更に、繊維又は基材への粒子の蓄積を最小限にする異なる組成物の有効性を比較する方法にも関する。
【0014】
本発明者らは、繊維、例えば哺乳動物の毛髪の静電的性質が、少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも1つの試料と粒子試料とを供給する工程と、それらを互いに近接近した位置に配置し及び維持する工程とを含む、単純及び正確な方法を用いて評価できることを見出した。結果として、粒子又は粒子の少なくとも一部は、少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料に向かって移動し、そしてそれによって、少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料に付着する粒子の量を評価することが可能となる。どのような理論にも束縛されるものではないが、各繊維又は基材の試料若しくは各試料への粒子の移動は、主に、静電気引力が原因であること、そして哺乳動物の毛髪等の繊維は、特に擦った、ブラシをかけた及び/又は櫛で梳いた後に帯電する場合があり、それによって更なる粒子が繊維に引き付けられると考えられる。
【0015】
少なくとも1種の繊維の試料若しくは少なくとも1つの試料が組成物で処理される場合、この方法は、繊維又は基材への粒子の蓄積を最小限にする組成物の有効性を表示するのに有用である。更に一般的には、本方法は、毛髪を汚染から保護する組成物の有効性を表示するのに有用である。特に、本発明者らは、この単純及び正確な方法によって、非当業者、すなわち消費者及び/又はエンドユーザーに組成物の有効性を容易に評価させることができ、そしてこの有効性を他の組成物の有効性及び/又は処理しない場合の有効性と容易に比較させることができることを見出した。
【0016】
本発明はまた、基材(例えば、帯電防止性を有する基材、粉塵を除去及び/又は誘引する基材、硬質表面を洗浄する基材、あるいはそれらの組み合わせ)への粒子の蓄積を増強する基材の有効性を表示するのにも有用である。
【0017】
本方法は、好ましくは少なくとも1種の繊維及び/又は基材の1つ〜5つの試料から、更に好ましくは少なくとも1種の繊維及び/又は基材の2つの試料から少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも1つの試料を供給することを含む。
【0018】
本明細書で使用するとき、「繊維」とは、元々帯電し易い及び/又は擦った、櫛で梳いた及び/又はブラシをかけた後に帯電し易いあらゆる繊維を意味する。前記繊維は、好ましくは哺乳動物の毛髪であり、更に好ましくはヒトの毛髪、なお更に好ましくは女性の毛髪である。前記哺乳動物の毛髪は、カットされた毛髪であってもよい。この繊維は、好ましくは+1KV(キロボルト)〜+30KV、より好ましくは+10KV〜+15KV帯電している。
【0019】
本明細書で使用するとき、「基材」とは、任意の繊維等価材料を意味する。前記基材は、好ましくは哺乳動物の毛髪と等価の材料、更に好ましくはヒト毛髪と等価の材料である。例えば、ヒト毛髪と等価の材料は、従来型の人工毛髪であってよい。あるいは、前記基材は硬質表面を洗浄するのに有用な基材、帯電防止性を有する基材、粉塵を除去及び/又は引き付けるのに有用な基材、あるいはそれらの組み合わせから選択されてもよい。
【0020】
少なくとも1種の繊維の試料又は各試料は、片方の端で1つに束ねた多数の繊維を含んでいてよい。試料又は各試料は、好ましくは、前記繊維の端が全て実質的に同一水平面内にあるように繊維の自由端が垂れ下がった状態で、垂直に吊るされている(工程B)。
【0021】
前記試料は、好ましくは、哺乳動物の毛髪のストランドの試料である。前記毛髪の試料の重量は、好ましくは0.1〜10グラム、更に好ましくは0.1グラム〜5グラム、なお更に好ましくは0.1〜1グラムである。また、前記毛髪の長さは、好ましくは1cm〜50cm、更に好ましくは5cm〜30cm、なお更に好ましくは6cm〜12cmである。毛髪の少なくとも2試料を供給する場合、これらの試料は、試料間に+/−50%、好ましくは+/−30%、更に好ましくは+/−10%の毛髪の偏差を有する個別の毛髪を同数有している。
【0022】
本方法は更に、帯電に反応することができる規定の粒子試料を供給することをも含んでいる(工程D)。本明細書で使用するとき、「規定の試料」とは、再生可能で、しかも粒子の数、粒子の総重量、粒子の総体積等のパラメータ、及び/又は当業者に既知の他の適切なパラメータで定義され得る試料を意味する。
【0023】
本発明の方法で使用するのに適した粒子としては、静電的性質に反応することができる任意の従来の粒子が挙げられる。粒子は、有機粒子及び/又は無機粒子であってよく、それらは、それらの比重、粒径、重量、導電率、及び電荷を包含する様々なパラメータで定義することができる。粒子の比重(無単位)は、好ましくは0.1〜1、更に好ましくは0.4〜0.7である。好ましくは、導電率については、粒子は帯電刺激に反応することができる。好ましくは、粒子は、中性の電荷、あるいは繊維又は基材に対して相補的な電荷を有する。かかる粒子としては、例えば、ゼネラル・ミルズ・インディア有限会社(General Mills India Pvt. Ltd)から商標名ピルスバリー・チャッキ・アッタ(登録商標)(Pillsbury Chakki Atta)として販売されているような精白小麦粉粒子、及び発泡ポリスチレン粒子、例えば球形で直径が約0.1mm〜約2mm、好ましくは約0.5mm〜約1.5mmのものが挙げられる。
【0024】
粒子の色はまた、少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料と異なっていてもよい。特に、粒子の量の評価を外観検査で行う場合、粒子が少なくとも1種の繊維又は基材の試料と対照的な色を有することが好ましい。例えば、暗色の毛髪、例えば褐色又は黒色の毛髪を供給する場合、明るい色、例えば白色又はベージュの粒子を供給することが好ましい。粒子はまた、光の無い状態で(例えば、蛍光及び/若しくは燐光性粒子)並びに/又は赤外線の下でのように、日光条件に代わる条件下で繊維又は基材と区別できるものであってもよい。
【0025】
本方法は更に、粒子の試料と少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料とを規定の環境内に、互いに定量化された近接近した位置に配置する工程をも含む(工程E)。
【0026】
本明細書で使用するとき、「規定された環境」とは、制御された再現可能な環境であって、しかも相対湿度、温度及び/又は光条件などのパラメータで定義され得る環境を意味する。その環境の相対湿度は、好ましくは0.1%〜60%、更に好ましくは0.1%〜45%である。低い相対湿度は、帯電を発生させ易いので好ましい。一方、温度は、本発明の方法を行う場合に重要ではない。それにも関わらず、外的環境をシミュレーションしようとするときに、前記方法を−5℃〜15℃で実施することで寒い冬季条件を再現するか又は15℃〜30℃で実施することで暖かい夏季条件を再現することが有用な場合もある。光条件も重要ではない。それでもやはり、粒子の量の評価を外観検査によって判断する場合には、粒子と少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料を確認するのに十分な光条件に調整することが好ましい。
【0027】
規定された環境は、好ましくは、相対湿度、温度及び/又は光条件を制御することが可能な密閉チャンバであり、更に好ましくは空調管理されたチャンバである。
【0028】
本明細書で使用するとき、「定量化された近接近した位置」とは、粒子の試料と少なくとも1種の繊維又は基材の前記試料若しくは各試料との間の距離であって、繊維又は基材が帯電によって粒子を引き付けることができる距離を意味する。定量化された近接近した位置は、好ましくは0cm〜1cm、更に好ましくは0cm〜0.5cmである。
【0029】
好ましくは、粒子の試料若しくは各試料は、繊維の下方から供給されて、繊維の末端部に対して前記定量化された近接近した位置に配置される。粒子を下方から供給する場合、それらは、当該粒子の試料の上面が実質的に水平となるような封じ込め(containment)手段中に含まれていてもよい。
【0030】
その方法にはまた、繊維又は基材と粒子との間の静電気引力よって粒子が少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料に向かって移動するのに十分な所定の時間、粒子の試料と少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料との間の近接近した位置を維持する工程も含まれる(工程F)。その時間は、好ましくは5秒〜2分、更に好ましくは10秒〜1分、なお更に好ましくは20秒〜40秒である。
【0031】
本方法は更に、少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料に付着する粒子の量を評価する工程をも含む(工程G)。
【0032】
好ましくは、繊維又は基材に付着する粒子の量は、直接的な外観検査で及び/又は画像解析によって評価される。直接的な外観検査には、少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料を、いかなる電気計測装置をも必要とせずに調べる工程が含まれる。画像解析には、少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料を撮影する工程と、所望により、繊維又は基材と粒子との間のコントラストを高めるように画像を処理及び/又は修正する工程と、外観検査によって又はコンピュータ援用検査によって画像を解析する工程と、が含まれる。
【0033】
直接的な外観検査又は画像解析は、当業者により並びに/又は消費者及び/若しくはエンドユーザーを包含する非当業者によって実施可能である。非当業者が検査を行う場合、少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料に付着する粒子の量の評価によって得られる、繊維又は基材の電気的性質の評価が理解でき易いので、非当業者は、検査前に訓練を受けなくてよい。
【0034】
あるいは、繊維又は基材に付着する粒子の量は、少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料を粒子と近接近した位置に配置される前後のそれらの重量差を測定することによって評価されてもよい。例えば、この試料が、その一方の端で1つに束ねられた多数の繊維を含み、かつ前記繊維の自由端が垂れ下がった状態で、繊維の各試料が垂直に吊るされている場合、この試料は、この試料の重量を測定するのに適合した手段に吊るしてもよい。少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料の重量を測定する代わりに又はそれに補足して、少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料と近接近した位置に配置される前後での規定の粒子試料の重量差を測定することによって、繊維又は基材に付着する粒子の量を評価してもよい。
【0035】
少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも2つの試料を供給する場合、少なくとも1種の繊維又は基材の各試料を供給する工程と、粒子試料を供給する工程と、前記粒子試料と少なくとも1種の繊維又は基材の各試料とを互いに近接近した位置に配置する工程と、前記近接近した位置を維持する工程と、その後、少なくとも1種の繊維又は基材の各試料に付着した粒子の量を評価する工程とを実質的に同一条件下で実施する。全ての同じ工程、例えば、粒子と少なくとも1種の繊維又は基材の試料とを互いに近接近した位置に配置する工程は、全試料において同時に実施するのが好ましく、少なくとも1種の繊維又は基材の試料は並べて配置するのが更に好ましい。
【0036】
本明細書で使用するとき、「実質的に同一条件」とは、実質的に同一の規定の粒子試料、実質的に同一の規定された環境、実質的に同一の定量化された近接近した位置、及び実質的に同一の所定された時間を意味する。
【0037】
少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも2つの試料の静電的性質を評価する方法が実質的に同一条件下で実施される場合、少なくとも1種の繊維又は基材の各試料に付着する粒子の量の評価を比較することで、どの試料が前記粒子試料をより多く蓄積したかを明らかにすることができる(工程H)。
【0038】
所望により、本方法はまた、少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも1つの試料又は各試料を、繊維又は基材への粒子の蓄積を最小限に抑えることができる組成物で処理する工程が含まれてよい(工程A)。どのような理論にも束縛されるものではないが、繊維又は基材への粒子の蓄積を最小限にすることは、主に、繊維又は基材の静電的性質を最小限にすることに起因すると考えられている。好ましくは、この工程は、少なくとも1種の繊維又は基材の試料を供給した後で、ただし規定の粒子試料を供給する前に実施する。
【0039】
哺乳動物の毛髪又は毛髪等価材料の試料を供給する場合、繊維又は基材の静電的性質を最小限にするのに適したいずれかの従来のヘアケア組成物を使用してよい。このヘアケア組成物は、コンディショニング組成物、スタイリング組成物及び/又はシャンプーであってよい。本明細書で使用するとき、「コンディショニング組成物」とは、少なくとも1つのコンディショニング活性剤を含む組成物を意味する。コンディショニング活性剤は、いずれかの従来のコンディショニング剤から選択することができ、ある種のシリコーン成分、ある種の脂肪族アルコール等が挙げられる。ヘアコンディショニング剤の好適な例は、CTFAの国際化粧品成分辞典及び便覧(CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)第11版、2006年に見出すことができる。
【0040】
少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも2つの試料を供給する場合、これら試料を異なる組成物で処理してよく、あるいは少なくとも一方は未処理としてよいが、その又は他方の各試料は組成物で処理する。哺乳動物の毛髪の2つの試料を供給することが好ましく、その第1の試料は未処理とし、第2の試料は、繊維又は基材への粒子の蓄積を最小限に抑えることができるヘアケア組成物、例えばヘアコンディショニング組成物で処理する。試料に付着する粒子の量を評価してこれら評価を比較することで、どの試料がより多くの粒子を蓄積したかを明示し、そしてその結果、前記繊維又は基材への粒子の蓄積を最小限に抑える組成物の有効性を表示するために、異なる処理を受けた少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも2つの試料を供給することが有利である。
【0041】
少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも1つの試料若しくは各試料を組成物で処理する工程に加えて、試料を組成物で処理したことをいずれかの適正な方法で表示する工程を実施する必要があり得る。特に、この更なる工程は、少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも1つの試料若しくは各試料を、粒子試料と少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料とを互いに近接近した位置に配置する前に少なくとも30分、好ましくは少なくとも1時間、更に好ましくは少なくとも12時間組成物で処理する場合に有用であり得る。
【0042】
あるいは、本方法は更に、少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも1つの試料若しくは各試料を、繊維又は基材への粒子の蓄積を増強することができる組成物で処理する工程を含んでもよい。硬質表面を洗浄するのに有用な基材、帯電防止性を有する基材、粉塵を除去及び/又は誘引するのに有用な基材、あるいはこれらの組み合わせから選択される基材を供給する場合には、基材への粒子の蓄積を増強するのに適した任意の従来の組成物を使用してよい。
【0043】
所望により、その方法は更に、少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料を、繊維又は基材の帯電を増強する方法で10分以内、好ましくは3分以内、更に好ましくは1分以内処理する工程(工程C)を含んでもよい。好ましくは、これらの帯電増強方法は、繊維をブラッシングする、繊維を櫛で梳く及び/又は擦ることから選択される。好ましくは、この工程は、粒子の試料を粒子の試料若しくは各試料と近接近した位置に配置する前に実行する。その試料、少なくとも1つの試料又は各試料を組成物で処理する場合、試料、少なくとも1つの試料又は各試料を処理してからこの工程を行う。毛髪をブラッシングする、毛髪を櫛で梳く及び/又は擦ることは毛髪の帯電を増強し、その結果、少なくとも1種の繊維又は基材の試料若しくは各試料へ向かう粒子の動きを高めるので有利である。
【0044】
試料又は各試料を、毛髪の帯電を増強する手段、例えばゴム手袋で擦ってもよい。毛髪を片方の末端部からもう一方の末端部に向かってゴム手袋で1回擦ることが好ましく、毛髪をこのゴム手袋で握ることによって擦ることが更に好ましい。
【0045】
本発明の好ましい実施形態は、哺乳動物の毛髪への粒子、例えば花粉、粉塵及び/又は汚れの蓄積を最小限に抑えるヘアケア組成物の有効性を表示する方法であって、この方法には、
(1)哺乳動物の毛髪の第1試料(1)と第2試料(2)を供給する工程と、
(2)哺乳動物の毛髪への粒子の蓄積を最小限に抑えることができるヘアケア組成物で第2試料(2)を処理する工程(工程A)と、
(3)哺乳動物の毛髪の前記第1及び第2試料を並べて配置する工程(工程B)と、
(4)哺乳動物の毛髪の前記第1及び第2試料を、毛髪の帯電を増強する方法で処理する工程(工程C)と、
(5)帯電に反応することができる規定の粒子試料(3、4)を供給する工程(工程D)と、
(6)粒子の前記試料と哺乳動物の前記試料とを、規定の環境内に、互いに定量化された近接近した位置に配置する工程(工程E)と、
(7)哺乳動物の毛髪と粒子との間の静電気引力によって粒子が哺乳動物の毛髪の前記試料に向かって移動するのに十分な所定の時間、前記近接近した位置を維持する工程(工程F)と、
(8)哺乳動物の毛髪の各試料に付着した粒子の量を評価する工程(工程G)と、
(9)各試料に付着する粒子の量の評価を比較することで、どの試料がより多くの粒子を蓄積したかを明らかにする工程(工程H)とが含まれる。
【実施例】
【0046】
以下の実施例は、本発明の範囲内にある好ましい実施形態を更に説明及び実証する。本発明の範囲から逸脱することなく本発明の多くの変形形態が可能であるため、本実施例は、単に例示を目的とするものであって、本発明を制限するものとして解釈すべきではない。
【0047】
東洋人女性の無処理(virgin)褐色毛髪の第1試料(1)及び第2試料(2)を供給する。各試料は、約1gの重量(総重量)及び約8cmの長さを有する毛髪のストランドである。この実験は、21℃〜25℃までの温度範囲及び40%〜45%までの相対湿度に空調管理されたチャンバ内で実施する。
【0048】
工程A−第1試料(1)を、非コンディショニングシャンプーであるパンテーン(登録商標)クラリファイイング・シャンプー(Pantene Clarifying Shampoo)で処理してから、乾燥させてブラシをかける。この第1試料は、未処理試料、すなわち、コンディショニング組成物で処理されていない試料である。約37.7℃(100°F)の温度を有する水でこの試料を約15秒間濡らす。次いで、この試料を親指と人差し指との間で30秒間マッサージすることによって、パンテーン(登録商標)クラリファイイング・シャンプー1mgをこの試料に満遍なく適用する。その後、温度約37.7℃(100°F)の水を用いて、この試料を30秒間洗い流す。試料を濡らす工程と、組成物を適用する工程と、試料を洗い流す工程とを2度繰り返す。余分な水を搾り出し、そしてこの試料を空調管理されたチャンバ内で24時間乾燥させる。工程Bを実施する直前に、この試料を指を使って手櫛で梳ぐ。
【0049】
これとは対照的に、第2試料(2)は、2つの組成物を含むコンディショニングシステム、すなわち、リジョイス(登録商標)ファミリー・ケア・シャンプー(Rejoice Family Care Shampoo)とリジョイス(登録商標)ファミリー・ケア・コンディショナー(Rejoice Family Care conditioner)とを含むリジョイス・デイリー・ケア・システム(Rejoice Daily Care System)で処理してから、乾燥させてブラシをかける。この第2試料は、処理済み試料である。このシステムは、毛髪への粒子の蓄積を最小限に抑えるのに有用である。特に、リジョイス(登録商標)ファミリー・ケア・シャンプーには、ジメチコンと、セチルアルコールと、グアーヒドロキシプロピル塩化トリモニウムと、水素添加ポリデセンと、トリメチロールプロパントリカプリレート/トリカプレートとがコンディショニング剤として含まれており、リジョイス(登録商標)ファミリー・ケア・コンディショナーには、シクロペンタシロキサンと、ジメチコンと、ステアリルアルコールと、セチルアルコールとがコンディショニング剤として含まれている。
【0050】
約37.7℃(100°F)の温度を有する水でこの第2試料を約15秒間濡らす。次いで、この試料を親指と人差し指との間で30秒間マッサージすることによって、リジョイス(登録商標)ファミリー・ケア・シャンプー1mgをこの試料に満遍なく適用する。その後、約37.7℃(100°F)の温度を有する水を用いてこの試料を30秒間洗い流す。試料を濡らす工程と、組成物を適用する工程と、試料を洗い流す工程とを2度繰り返す。余分な水を搾り出す。次に、親指と人差し指との間でこの試料を30秒間マッサージすることによって、リジョイス(登録商標)ファミリー・ケア・コンディショナー1mgをこの試料に満遍なく適用する。その後、約37.7℃(100°F)の温度を有する水を用いてこの試料を30秒間洗い流す。余分な水を搾り出して、この第1試料を空調管理されたチャンバ内で24時間乾燥させる。この試料を指を使って手櫛で梳いてから、工程Bを実施する。
【0051】
工程B−各試料は、毛髪の端が全て実質的に同一平面内にあるように毛髪の自由端が垂れ下がった状態で、繊維の各試料が垂直に吊るされている。両試料は互いに、毛髪の末端部を全て実質的に同一平面内に存在させ及び互いに約5cm〜10cm離して、並べて配置する。試料は共に、実質的に同数の個別の毛髪を有している。
【0052】
工程C−次に、両試料は、毛髪の帯電を増強させるために、各試料をゴム手袋で握ることによって、最上部から最下部(毛髪端部)へ向かって1回擦る。
【0053】
工程D−その後、ゼネラル・ミルズ・インディア有限会社から商標名ピルスバリー・チャッキ・アッタ(登録商標)として販売されている精白小麦粉粒子試料(3、4)約10mgを供給する。これらの粒子を粒子試料の上面が実質的に水平となるようにプレートにばら撒く。
【0054】
工程E−次いで、小麦粉試料(3、4)を第1試料(1)及び第2試料(2)の下方から供給して、哺乳動物の毛髪の末端部と近接近した位置、すなわち、0cm〜0.5cmの位置に配置する。
【0055】
工程F−その後、各粒子試料(3、4)を、第1試料(1)及び第2試料(2)との前記近接近した位置に約30秒間の時間帯、維持する。この時間帯は、毛髪と小麦粉粒子との間の静電気引力によって小麦粉試料が毛髪の第1試料(1)又は第2試料(2)に向かって移動するのに十分である。30秒後、第1試料(1)には、第2試料(2)よりも多くの小麦粉粒子が蓄積していた。
【0056】
工程B〜Fの実証試験を記録する。
【0057】
小麦粉粒子に30秒暴露した後で、どの試料が毛髪への粒子の蓄積を最小限に抑える組成物で処理されたのかを表示するために、各第1試料及び第2試料に「非コンディショニングシャンプー」及び「リジョイス・デイリー・ケア・システム」という表示を付け加える。
【0058】
このビデオ映像をいずれかの画像拡散サポートに表示させて、当業者並びに/又は非当業者、例えば消費者及び/若しくはエンドユーザーがアクセスできるようにする。
【0059】
工程G及びH−その後、当業者及び/又は非当業者は、第1試料及び第2試料に付着する粒子の量を単純な外観検査によって評価して比較することができる。非当業者は容易に、第2試料(リジョイス・デイリー・ケア・システム)に比べて第1試料の毛髪(非コンディショニングシャンプー)に一層著しい量の小麦粉粒子が蓄積していることを観察することができる。
【0060】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0061】
あらゆる相互参照又は関連特許若しくは関連出願を包含する本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、その全てが本明細書中に参照により組み込まれる。いずれの文献の引用もこうした文献が本明細書中で開示又は特許請求の範囲に記載されるいずれかの発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他のあらゆる参照文献との組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更には、本文書における用語のいずれかの意味又は定義が、援用文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいて、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義を優先するものとする。
【0062】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維又は基材の静電的性質を評価する方法であって、
(1)少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも1つの試料を供給する工程と、
(2)帯電に反応することができる規定の粒子試料を供給する工程と、
(3)前記粒子試料と前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料とを、規定の環境内に、互いに定量化された近接近した位置に配置する工程と、
(4)繊維又は基材と粒子との間の静電気引力によって前記粒子が前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料に向かって移動するのに十分な所定の時間、前記近接近した位置を維持する工程と、
(5)前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料に付着した粒子の量を評価する工程と
を含む方法。
【請求項2】
前記少なくとも1種の繊維の試料が、一方の端で1つに束ねられた多数の繊維を含み、かつ前記繊維の端が実質的に同一水平面内にあるように前記繊維の自由端が垂れ下がった状態で、繊維の前記試料又は各試料が垂直に吊るされている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記粒子試料が、前記繊維の下方から供給され、かつ前記繊維の端に対して前記定量化された近接近した位置に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1種の繊維の試料が、0.1〜1グラムの重量及び6cm〜12cmの長さを有する哺乳動物の毛髪のストランドの試料である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
繊維又は基材への粒子の蓄積を最小限に抑えることができる組成物で前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料を処理する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
繊維をブラッシングする、櫛で梳く及び/又は擦ることから選択される帯電を増強する方法で、前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料を1分以内の間処理してから、少なくとも1種の繊維の前記試料又は各試料と近接近した位置に前記粒子試料を配置する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記繊維に付着する粒子の量が、直接的な外観検査又は画像解析によって評価される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記粒子が、前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料とは異なる色を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
繊維又は基材の静電的性質を評価する方法であって、
(1)少なくとも1種の繊維又は基材の1つの試料を供給する工程と、
(2)帯電に反応することができる規定の粒子試料を供給する工程と、
(3)前記粒子試料と前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料とを、規定の環境内に、互いに定量化された近接近した位置に配置する工程と、
(4)繊維又は基材と粒子との間の静電気引力によって前記粒子が前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料に向かって移動するのに十分な所定の時間、前記近接近した位置を維持する工程と、
(5)前記少なくとも1種の繊維又は基材の試料に付着した粒子の量を評価する工程と、
(6)少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも1つの追加試料を供給する工程と
を含み、
(8)前記追加試料又は各追加試料で工程2〜5を繰り返す工程と、
(9)各試料に付着した粒子の量の前記評価を比較することで、どの試料が前記規定の粒子試料をより多く蓄積したかを明らかにする工程と
を含む方法。
【請求項10】
少なくとも1種の繊維の各試料が、一方の端で1つに束ねられた多数の繊維を含み、かつ前記繊維の端が実質的に同一水平面内にあるように前記繊維の自由端が垂れ下がった状態で、繊維の各試料が垂直に吊るされている、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
各粒子試料が、前記繊維の下方から供給され、かつ前記繊維の端に対して前記定量化された近接近した位置に配置される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも1種の繊維の各試料が、0.1〜1グラムの重量及び6cm〜12cmの長さを有する哺乳動物の毛髪のストランドの試料である、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記試料が、試料間で+/−10%の毛髪の偏差を有する個別の毛髪を同数有する、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
繊維又は基材への粒子の蓄積を最小限に抑えることができる組成物で少なくとも1種の繊維又は基材の少なくとも1つの試料を処理する工程を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
繊維をブラッシングする、櫛で梳く及び/又は擦ることから選択される帯電を増強させる方法で、少なくとも1種の繊維又は基材の各試料を1分以内の間処理してから、少なくとも1種の繊維の前記試料又は各試料と近接近した位置に前記粒子試料を配置する工程を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記繊維に付着する粒子の量が、直接的な外観検査又は画像解析によって評価される、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記粒子が、少なくとも1種の繊維又は基材の前記試料又は各試料と異なる色を有する、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
哺乳動物の毛髪への粒子の蓄積を最小限に抑えるヘアケア組成物の有効性を明示する方法であって、
(1)哺乳動物の毛髪の第1試料及び第2試料を供給する工程と、
(2)哺乳動物の毛髪への粒子の蓄積を最小限に抑えることができるヘアケア組成物で第2試料を処理する工程と、
(3)前記哺乳動物の毛髪の第1及び第2試料を並べて配置する工程と、
(4)前記哺乳動物の毛髪の第1及び第2試料を、毛髪の帯電を増強する方法で処理する工程と、
(5)帯電に反応することができる規定の粒子試料を供給する工程と、
(6)前記粒子試料と前記哺乳動物の毛髪の試料とを、規定の環境内に、互いに定量化された近接近した位置に配置する工程と、
(7)哺乳動物の毛髪と粒子との間の静電気引力によって前記粒子が前記哺乳動物の毛髪の試料に向かって移動するのに十分な所定の時間、前記近接近した位置を維持する工程と、
(8)哺乳動物の毛髪の各試料に付着した粒子の量を評価する工程と、
(9)各試料に付着した粒子の量の前記評価を比較することで、どの試料がより多くの粒子を蓄積したかを明らかにする工程と
を含む方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2011−510320(P2011−510320A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−543618(P2010−543618)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【国際出願番号】PCT/IB2009/050313
【国際公開番号】WO2009/095845
【国際公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】