説明

繰り返し記載可能なシート

【課題】筆記性能、及び保管性能を向上させた繰り返し記載可能なシートを提供する。
【解決手段】片面に粘着剤層を形成したフィルムと、台紙とを少なくとも具備し、フィルムの粘着剤層と台紙とが対向するように積層して構成し、フィルムの他方の面の少なくとも一部にはインキを印刷してインキ層を形成し、粘着剤層は粘着力を0.5〜70mN/25mmとし、また、台紙は少なくともフィルムのインキ層に相当する部分の平滑度を25秒以上とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、幼児等の文字、絵書き等の練習及び絵描き遊び、教材、その他、各種の用途に使用可能な繰り返し記載可能なシートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の商品として、着色が施された台紙上に、ワックス(蝋)を塗布し、その上面にプラスチックフィルムを剥離自在に貼着し、該プラスチックフィルムの上面を棒状筆記具等で押圧して文字、絵等を自由に書くことができ、その後、前記プラスチックフィルムを剥離することにより前記文字、絵等を消去でき、前記文字、絵等の表示及びその消去を繰り返すことができる商品が提供されている。
【0003】
このような従来の商品は、筆記時に比較的大きな押圧力を必要とし、該押圧力により前記ワックス塗布面に筆跡に伴う凹凸が生じて残り、さらに埃が付き易く、また、筆記後、放置すると比較的短時間で消去するものであった。
【0004】
そこで、例えば特許文献1に、着色台紙の上面に粘着弾性を有するシリコーン層を形成し、このシリコーン層の上面にマットフィルムを剥離自在に貼着して形成することにより、気温等の影響を受けることがなく、軽いタッチで文字、絵等を書くことができ、筆跡が残ることがなく、埃が付きにくく、筆記後、文字、絵等が長時間維持され、さらにフィルムの剥離音が生ぜず、スムーズな剥離が行われる、耐久性及び実用性に富んだ教習遊具が提案されている。
【0005】
しかしながら、このような教習遊具は、通常、着色台紙とフィルムとが重なった状態で保管(上紙が保護カバーの役目を果たす)されるが、特に夏季などの高温環境下において、着色台紙とフィルムとが長期間重なった状態で保管されると、着色台紙とフィルムとがくっついてしまい(ブロッキングを起こしてしまい)、製品として使用することが不可能となる。これを防止するために、シリコーン層の粘着性を抑えることが行われているが、これにより、文字や絵等を書く際に、やはり比較的大きな押圧力が必要であったため、特に幼児等の力が弱い児童の知育用途においては、筆記具として、プラスチックのような硬度が高い棒状のものが必要であり、安全性の観点からも問題があった。また、粘着性を抑えてあるといえども、台紙上に粘着弾性を有するシリコーン層が設けられているため、ブロッキングの問題は依然としてあった。
【0006】
【特許文献1】特開2001−142387号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上述したような実情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、筆記性能、及び保管性能を向上させた繰り返し記載可能なシートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記目的は、片面に粘着剤が塗布されて粘着剤層が形成されたフィルムと、該粘着剤層を被覆する剥離紙とを少なくとも具備して成り、前記フィルムの他方の面の少なくとも一部にはインキが印刷されてインキ層が形成されており、また、前記粘着剤層の粘着力は0.5〜70mN/25mmであることを特徴とする繰り返し記載可能なシートを提供することによって達成される。
【0009】
また、本発明の上記目的は、片面に粘着剤が塗布されて粘着剤層が形成されたフィルムと、台紙とを少なくとも具備し、前記フィルムの前記粘着剤層と前記台紙とが対向するように積層して構成され、前記フィルムの他方の面の少なくとも一部にはインキが印刷されてインキ層が形成されており、前記粘着剤層は粘着力が0.5〜70mN/25mmであり、また、前記台紙は、少なくとも前記フィルムの前記インキ層に相当する部分の平滑度が25秒以上であることを特徴とする繰り返し記載可能なシートを提供することによって達成される。
【0010】
また、本発明の上記目的は、前記フィルムと前記台紙との間に、前記粘着剤層を被覆する剥離紙が設けられていることを特徴とする繰り返し記載可能なシートを提供することによって、効果的に達成される。
【0011】
さらにまた、本発明の上記目的は、前記インキ層と、前記台紙の少なくとも前記インキ層に相当する部分の色差ΔEが10.0以上であることを特徴とする繰り返し記載可能なシートを提供することによって、より効果的に達成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る繰り返し記載可能なシートによれば、片面に粘着剤が塗布されて粘着剤層が形成されたフィルムと、この粘着剤層を被覆する剥離紙とを少なくとも具備し、またフィルムの他方の面の少なくとも一部にはインキを印刷してインキ層を形成し、さらにまた、粘着剤層の粘着力は0.5〜70mN/25mmとしたので、筆記性能及び保管性能を向上させることができるようになる。
【0013】
また、本発明に係る繰り返し記載可能なシートによれば、片面に粘着剤が塗布されて粘着剤層が形成されたフィルムと、台紙とを少なくとも具備し、フィルムの粘着剤層と台紙とが対向するように積層して構成し、フィルムの他方の面の少なくとも一部にはインキを印刷してインキ層を形成し、粘着剤層は粘着力を0.5〜70mN/25mmとし、また、台紙は、少なくともフィルムのインキ層に相当する部分の平滑度を25秒以上としたので、筆記性能及び保管性能を向上させることができるようになる。
【0014】
さらにまた、フィルムと台紙との間に、粘着剤層を被覆する剥離紙を設けることにより、保管性能をより向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る繰り返し記載可能なシートについて、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は必ずしも以下の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲内において、その構成を適宜変更できることはいうまでもない。
【0016】
図1は、本発明に係る繰り返し記載可能なシート(以下、「本シート」と言う。)1の斜視図であり、図2は図1のI−I断面図である。すなわち、図示するように、本シート1は、片面に粘着剤を塗布して形成した粘着剤層2を有するフィルム3と、台紙4とを少なくとも具備し、台紙4の上面にフィルム3の粘着剤層2が対向するように積層されて形成されている。また、フィルム3の他方の面の少なくとも一部にはインキが印刷等されてインキ層5が形成されている。
【0017】
フィルム3としては、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリブテン系、メタクリル系、熱可塑性ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、フッ素系等の熱可塑性樹脂単体及び各種共重合体樹脂から成る、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、エチレンテトラフロロエチレン等のフッ素系樹脂フィルム、ウレタン系又はアクリル系コート剤でコートしたオレフィン系フィルム等、公知の種々のものを用いることができる。
【0018】
また、本シート1に用いられるフィルム3は、その厚みが500μm以下であることが好ましい。フィルム3の厚みが500μmを超えると、筆記時に必要な押圧力が大きくなり、筆記性能が低下する場合がある。
【0019】
フィルム3に形成される粘着剤層2は、JIS−Z0237に準拠して測定した粘着力が0.5〜70mN/25mm、好ましくは10〜60mN/25mmであることが好ましい。これにより、本シート1の筆記性能及び保管性能を向上させることができる。すなわち、従来のものよりも粘着性をあげることが可能となり、軽い筆圧でも文字等を記載することができるようになるため、例えばプラスチック製の棒状のものを用いることなく、厚紙等で作成した筆記するもの6(筆記具状にかたどったもの)等の安全なもので記載することが可能である。なお、本願明細書でいう「保管性能の向上」とは、経時で、フィルム3の粘着剤層2が、台紙4に貼り付くことが少なくなる乃至なくなることをいう。
【0020】
粘着力が0.5mN/25mm未満であると、ブロッキングの問題が発生することがなく、保管性能を向上させることはできるが、筆記時の押圧力を低くすることができず、棒状の筆記具が必要となり、筆記性能を向上させることができない。一方、粘着力が70mN/25mmを超えると、筆記性能は向上させることができるが、ブロッキングの問題が発生する可能性があり、保管性能が低下する。
【0021】
なお、粘着力は、粘着性の低い粘着剤を用いたり、粘着剤層2の表面に糊抑えをすることにより、調整することができる。ここで、糊抑えの方法は、ニスなどを粘着剤層2の表面の一部分、あるいは粘着剤層2の全面に印刷することでできる。
【0022】
また、フィルム3の片面に塗布される粘着剤としては、アクリル系、ゴム系、ビニルエーテル系、シリコン系、ウレタン樹脂系等の公知の種々の粘着剤を用いることができる。これらの中でも、特にアクリル系、ウレタン樹脂系の粘着剤であると、再剥離性及び再接着性に優れるので、好ましい。
【0023】
さらにまた、フィルム3の他方の面、すなわちフィルム3の粘着剤層2が設けられた面とは反対の面に塗布され、インキ層5を形成するインキとしては、油性インキ、紫外線硬化型インキ等の公知の種々のものを用いることができる。しかしながら、フィルム3に塗布されるインキは、文字の発現性を考慮すると、濃色ではなく、白色等の淡色であるものが好ましい。
【0024】
また、台紙4の少なくともフィルム3のインキ層5に相当する部分7は、JIS−P8119に基づいて測定した平滑度が25秒以上、好ましくは50秒以上である。台紙4の平滑度が25秒以上となることで、フィルム3との密着性が高くなる。これにより、筆記性能を向上させ、さらには文字等の発現性を向上させることができる。なお、平滑度が25秒未満であると、文字等を記載するときの押圧力を小さくすることができず、本シート1の筆記性能を向上させることができず、筆記の際に硬度の高い棒状のものが必要となる場合がある。
【0025】
台紙4に平滑度を付与する方法としては、台紙4自体の平滑度をあげること以外にも、このほか、ラミネート加工や、インキを塗布する等、公知の種々の方法で平滑度を上げることも可能である。
【0026】
なお、台紙4としては、ボール紙、板紙等、公知の種々の紙を用いることができる。このように台紙4として種々のボール紙等を用いることができるので、本シート1の使用目的等に応じて、種々の印刷や、箔押し等の加飾を施すことができ、本シート1のデザイン性を向上させることもできる。このように台紙4として印刷が可能な紙を用いると、例えば、台紙4のフィルム3と対向する面の、フィルム3に設けられたインキ層5に相当する部分7に文字を印刷し、フィルム3上から台紙4に印刷された文字等をなぞることで、児童知育用途にも用いることができる。なお、このような印刷は、台紙4ではなく、フィルム3のインキ層5の上面にも行うこともできる。
【0027】
また、インキ層5と、このインキ層5に相当する台紙4の部分7の、JIS−P8150に基づいて測定した色差ΔEが10.0以上、好ましくは15.0〜25.0となるようにインキ層5と、台紙4のインキ層5に相当する部分7の色調を調整することが好ましい。この場合において、文字の発現性の観点から、インキ層5には淡色のインキを用い、台紙4の少なくともインキ層5に相当する部分7は濃色に着色、印刷等されることが好ましい。なお、ΔEが10.0未満であると、フィルム3のインキ層5の上に筆記した文字等が視認可能に表れてこない、あるいは文字等が視認可能に表れても、筆記した文字等が見えにくい、すなわち文字の発現性が低下する。
【0028】
また、フィルム3の一辺(一端)を台紙4に固定することが好ましい。なお、フィルム3を台紙4に固定する手段としては、フィルム3の一辺に接着剤等を塗布して台紙4に貼着する他、図1に示すように、台紙4に切り込み線8をいれ、フィルム3の角を挟み固定する等、種々の手段を用いることができる。フィルム3の一辺(一端)を台紙4に固定することで、再剥離、再接着した際に、幼児でも簡単に一定の場所にフィルム3を戻すことが容易になり、また、使用後にフィルム3と台紙4の間に剥離紙9を挟んで保管することで、フィルム3又は台紙4の紛失防止にもなる。
【0029】
このように構成された本シート1は、台紙4上にフィルム3を積層した状態で、フィルム3のインキ層5の上から文字等を書き、その後、フィルム3を台紙4から剥がすことによって、記載した文字等を消すことができる。その後、再度、フィルム3を台紙4の上に積層することにより再度文字等を書くことができる。このように、本シート1は文字等の記載と消去とを繰り返すことができる。
【0030】
さらに、本シート1の保管時や輸送時等(使用時以外の時)には、図3に示すように、フィルム3と台紙4との間に剥離紙9が設けられることが好ましい。これにより、台紙4とフィルム3に設けられた粘着剤層2とが接することなく、本シート1を保管することができる。従って、夏季などの高温環境で長期間保管等されても、ブロッキングを起こすことがなくなり、本シート1の保管性能をより向上させることができる。
【0031】
本シート1に用いられる剥離紙9としては、フィルム3の粘着剤層2が形成された部分と接する面に、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂、長鎖アルキルポリマー、ポリオレフィン、アルキド樹脂、フッ素化合物等の離型剤が印刷や塗布等された、タック紙、上質紙、クラフト紙、コート紙、グラシン紙、再生紙等の公知の種々のものが使用できる。
【0032】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図4は、本発明の他の実施形態に係るシートの概略断面図である。図示するように、本シート1´は、片面に粘着剤が塗布されて粘着剤層2が形成されたフィルム3と、剥離紙9とを少なくとも具備して構成されている。すなわち、台紙4が設けられていないことを除くその他の構成は、上述した本発明に係る繰り返し記載可能なシート1と同様である。従って、以下では、シート1と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0033】
また、前記シート1と同様に、フィルム3の他方の面、すなわちフィルム3の粘着剤層2が設けられた面とは反対の面の少なくとも一部にはインキが印刷等されてインキ層5が形成されており、また、粘着剤層2の粘着力は0.5〜70mN/25mmである。
【0034】
このように構成の本シート1´は、使用時には剥離紙9が剥がされ、粘着剤層2を有するフィルム3を、例えば冷蔵庫、壁、タイル、机等に貼り付けることにより、文字等を繰り返し記載することができる。なお、フィルム3を貼り付ける対象物は、公知の種々のものに貼り付けることができるが、平滑性の高いものに貼り付けて使用することが好ましい。フィルム3を貼り付ける対象物は、具体的には、JIS−P8119に基づいて測定した平滑度が25秒以上で、且つ、JIS−P8150に基づいて測定した、フィルム3のインキ層5と対象物の色差ΔEが10.0以上であるものが好ましい。
【0035】
なお、この際、本シート1´が平滑性の高い面、特に垂直な面に貼り付けられたりした際に、本シート1´がずれたり、落ちたりしないようにフィルム3の周端部は粘着性を強くしておくことが好ましい。その際、フィルム3の周端部の粘着力は、JIS−Z0237に準拠して測定した粘着力が20〜70mN/25mmであれば、垂直面に貼り付けても剥がれることはなく、且つ、幼児の力でも再剥離が可能である。
【0036】
以上、本発明に係る繰り返し記載可能なシートについて詳述したが、本発明は、フィルム3や台紙4の形状を、矩形に限らず、円形や、ハート形、星形等、公知の種々の形状とする等、適宜変更することが可能である。
【実施例】
【0037】
本発明に係る繰り返し記載可能なシートの効果を確認するため、以下のような各種の試料を作製し、これらの各試料に対する品質を評価する試験を行った。なお、本実施例は、本発明を限定するものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲において、適宜その構成を変更することができることはいうまでもない。
【0038】
本発明に係る15種類の繰り返し記載可能なシート(これを「実施例1」ないし「実施例15」とする)を表1に示すような構成で作製し、また、これらの実施例1ないし実施例15と比較検討するために、2種類のシート(これを「比較例1」及び「比較例2」とする)を、表1に示すような構成で作製した。
【0039】
【表1】

【0040】
[実施例1]
フィルムとして、東洋紡績株式会社製のポリエステルフィルムE5107を用い、このフィルムの片面に粘着剤としてウレタン樹脂系の粘着剤を用い、粘着力が70mN/25mmとなるように調整された粘着剤層を形成し、また他方の面に白色のインキを用いて白色のインキ層を形成した。
また、台紙として、表面の平滑度が50秒であり、紺色である市販のコートボール紙を用いた。
【0041】
また、実施例2〜15、及び比較例1〜2を表1に示す条件以外は実施例1と同様に作成し、本発明の評価を行った。なお、PPラミネートとしてDIC株式会社のプラスカバーPP20を用い、上質紙としては、大王製紙株式会社製の色上質紙(中厚口ブルー)を用いた。
【0042】
なお、表1中の「平滑度(秒)」とは、JIS−P8119に準拠して測定した値である。
【0043】
「粘着力(mN/25mm)」とは、フィルムの粘着剤層のSUS板に対する接着力を、JIS−Z0237に準じて測定した値である。
【0044】
「色差(ΔE)」とは、フィルムに設けられたインキ層と、このインキ層に相当する部分の台紙の色差であり、分光白色光度計でL、a、bを測定し、JIS−P8150に準じて算出した値である。
【0045】
これらの全実施例及び比較例についての品質評価、すなわち文字の発現及び経時での貼り付きを評価した結果は、表1に示すとおりであった。なお、この品質評価はJIS−P8111に準拠して温度23±2℃、湿度50±2%の環境条件で行った。
【0046】
ここで、「文字の発現」とは、フィルムにABC、123、あいう、伊呂波と書き、鮮明さを目視で評価したもの、すなわち筆記性能を評価したもので、評価基準は下記の通りとした。
◎:すべての種類の文字が鮮明である。
○:文字の一部ににじみがあるが、画数の多い漢字でも読める。
△:画数の多い漢字は読みづらい。
×:文字の認識が出来ない。
【0047】
また、「経時での貼り付き」とは、フィルムの粘着剤層と台紙とを貼り合せて、24時間経過した後、台紙からフィルムを剥がす際における貼り付きを官能評価したもの、すなわち保護性能を評価したもので、その評価基準は下記の通りとした。
◎:簡単に剥がせる。
○:剥がすのに軽い抵抗があるが、問題ないレベル。
△:剥がすのに抵抗があり、幼児には剥がしにくいレベル。
×:剥がすことが出来ない、又は剥がすときに台紙が破損する。
【0048】
表1から、本発明に係る繰り返し記載可能なシートは、保管性能及び筆記性能を両立させることができるということが分かる。


【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係る繰り返し記載可能なシートの使用時を示す斜視図である。
【図2】図1のI−I断面図である。
【図3】使用時以外の状態を示す、本発明に係る繰り返し記載可能なシートの概略断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係る繰り返し記載可能なシートの概略断面図である。
【符号の説明】
【0050】
1,1´ 本発明に係る繰り返し記載可能なシート
2 粘着剤層
3 フィルム
4 台紙
5 インキ層
8 切り込み線
9 剥離紙


【特許請求の範囲】
【請求項1】
片面に粘着剤が塗布されて粘着剤層が形成されたフィルムと、該粘着剤層を被覆する剥離紙とを少なくとも具備して成り、
前記フィルムの他方の面の少なくとも一部にはインキが印刷されてインキ層が形成されており、
また、前記粘着剤層の粘着力は0.5〜70mN/25mmであることを特徴とする繰り返し記載可能なシート。
【請求項2】
片面に粘着剤が塗布されて粘着剤層が形成されたフィルムと、台紙とを少なくとも具備し、前記フィルムの前記粘着剤層と前記台紙とが対向するように積層して構成され、
前記フィルムの他方の面の少なくとも一部にはインキが印刷されてインキ層が形成されており、
前記粘着剤層は粘着力が0.5〜70mN/25mmであり、
また、前記台紙は、少なくとも前記フィルムの前記インキ層に相当する部分の平滑度が25秒以上であることを特徴とする繰り返し記載可能なシート。
【請求項3】
前記フィルムと前記台紙との間に、前記粘着剤層を被覆する剥離紙が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の繰り返し記載可能なシート。
【請求項4】
前記インキ層と、前記台紙の少なくとも前記インキ層に相当する部分の色差ΔEが10.0以上であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の繰り返し記載可能なシート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−42618(P2010−42618A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−208865(P2008−208865)
【出願日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【Fターム(参考)】