説明

美味活性器

【課題】本発明は、炭の特徴を最大限に生かし、さらに高千穂美向石等の天然鉱石の遠赤外線等の特性を活用しながら、炊飯などの調理上のうま味や調理効率向上等を目的に、積極的に付加した技術を提供するものである。
【解決手段】強力な遠赤外線を放射する、高千穂美向石(1)や、他の天然鉱(2)を微粉砕化したものを原料にして、通気孔(3)を設けた炭入れ容器(4)とこれに装着せしめる、通気孔(3)を設けた蓋(5)と共に、セラミック加工で形成し、この容器の中に、単体の炭(8)あるいは、炭入り不織布袋(6)を入れて設ける。あるいは、炭入れ容器(4)と蓋(5)の原料が粘土鉱物からなる、陶器加工で形成する。また通気孔(3)を設けた、皿状のプレート(7)に形成して、この皿状のプレート(7)の上に、単体の炭(8)あるいは、炭入り不織布袋(6)を置いて設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炊飯器等の中に入れて、米等と共に炊き上げると美味しい御飯が作れる。また、その他の調理にも利用出来、美味を提供するキッチン用品として、その機能を強力に付加した技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、木炭や竹炭等を炊飯器に入れて御飯を炊き上げると、美味しくなることが知られていた。また、ポット等に入れてやると、水や湯が改質効果により美味しくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、炭は崩れやすく、御飯を汚したり、ポット等のフィルターの目詰まりや水を汚していた。また炭を直接御飯に乗せて使用するため不衛生であった。さらに、より効果を増す方法がないのか研究開発を進め、炭のまま利用しながら、このような点を改善し、より最大の効果を成すために本発明はなされたのである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これらの課題を解決する手段として、まず請求項1の記載による発明は、強力な遠赤外線を放射する、高千穂美向石(1)あるいは、遠赤外線を放射するその他の天然鉱石(2)を微粉砕化して、これを原料にして通気孔(3)を設けた、炭入れ容器(4)をセラミック加工で形成する。またこの前記容器に装着する、通気孔(3)を設けた蓋(5)をセラミック加工で形成する。そしてこのように形成した前記容器の中に、単体の炭(8)や炭入り不織布袋(6)を入れて、蓋(5)をして設ける。
【0005】
また請求項2のごとく、炭入れ容器(4)とこれに使用される蓋(5)は、原料を従来の粘土鉱物や金属酸化物を使って、陶器加工で形成してもよい。
【0006】
さらに請求項3によれば、炭入れ容器(4)や蓋(5)を設けたものでなく、通気孔(3)を設けた、つまり多数の孔を設けた、皿状のプレート(7)にして形成してこの上に、単体の炭(8)または、炭入り不織布袋(6)を乗せて置く方法であり、使用する原料は請求項1、請求項2に記載のものである。そしてこのように形成したものを、炊飯器等に入れて炊いたり、熱調理したりするのである。
【発明の効果】
【0007】
1.高い遠赤外線の放射により、御飯全体がまろやかに炊き上がる。つまり米の一粒一粒に、まろやかな熱が均等に伝わって行くので、ふっくらした御飯になる。
2.炭入れ容器に通気孔があり、この通気孔を通して炭等のミネラルが溶出するのでうまみが容易に御飯全体に浸透して、おいしい御飯を提供する。
3.炭入り不織布袋(特許・第3292849号)を利用しているので、炭の使用回数が把握でき、また不織布に炭が保持されて入るために極めて衛生的である。さらには炭から出るミネラル溶出も、使用回数が把握されるので、判別確認ができる。
4.また、炭入れ容器や皿状プレートで使用するので、通常の炭等も衛生的に利用することが出来る。
5.炊飯だけでなく、多くの、うま味調理用品として利用出来る。
6.構造がシンプルであるので、量産も可能であり、多くの需要に応じることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は炊飯器の中に入れるだけで、御飯が美味しく炊けるようにすることである。また他の調理にも使用可能である。まず特許第3292849号の炭入り不織布袋(6)を使用する理由は、使用回数がわかる目印があり、炭の使用回数が把握できることと炭をフィルターで包んだ状況にあるので、非常に衛生的であることが上げられる。
もちろん、本発明では通常の裸状態の炭を使用しても衛生的で差しつかえはない。
つまり木炭、竹炭に含まれるミネラルは、温水に浸漬すると容易にミネラル分を溶出する。溶出物質としてはカリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン鉄、ケイ素などが溶出して、ミネラル成分の豊富な御飯が出来上がる。またカリウムやナトリウム、水分等はお米の中のアミラーゼと作用してふっくらと甘みの有る御飯に仕上がる。
【0009】
さらに高千穂美向石(1)で形成した、セラミックの炭入れ容器(4)は、それ自体が放つ強力な遠赤外線効果により、より理想的な御飯に仕上がる。遠赤外線は物に当たることによって、その分子を振動させて熱を発生させる。それは伝導(接触)および、対流といった熱伝導と比べて、速熱性と均熱性という点で極めて優れている。つまり短時間での加熱処理が可能であり、且つ品質や味をそこなうような部分加熱(料理の焼きムラ)はおきない。さらに遠赤外線は加熱には空気または熱風といった熱媒体は使わないので省エネに適している。それゆえに、遠赤外線の熱エネルギー(水分子振動エネルギー)は御飯の芯まで到達して、通常に比較して早くて、均一に炊飯が出来るのである。
【0010】
いろいろ検証実験の結果、高千穂美向石(1)およびその他、天然鉱石(2)を微粉砕化処理して粉末にするが、粉末の粒子径は最大でも100μm以下にするのが良い、好ましいのは10μm以下がベストである。また、遠赤外線放射率は80%以上の原料を使用する。さらに炭入れ容器(4)や蓋(5)および皿状のプレート(7)に無数の通気孔(3)を設けることにより、ここより炭のミネラルが十分溶出させる為と、これら容器などの全体表面積を増大させて遠赤外線効果を有効に発揮させることにある。
この通気孔(3)は、御飯等に直接触れる部分で2mmφ以下、その他は5mmφ以下が良く、蓋部分にはスリッド形状の通気孔(3)にしても良い。さらに皿状のプレートは5mm〜10mm厚程度がよい。
本発明は以上のような構成であり、特に本発明の原材料とする天然鉱石類の中でも、高千穂美向石(1)を積極的に使用するのは、遠赤外線放射率が93%と圧倒的に高い事と、5μ〜20μの広い波長領域を持っていることで、味をまろやかにする事、またおいしい水(活性作用)にする事、酸化劣化を防ぐ、細胞賦活作用、消臭作用等が高いことなどが実証されている。
【0011】
【表1】

【0012】
表1の検証データは、埼玉県北埼玉郡騎西町にて採取した井戸水を使って炭を炊飯の中に入れ、炊飯回数とカリウム溶出量の関係を原子吸光光度法にて測定した。
【0013】
【表2】

【0014】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】 本発明の使用説明図である。
【図2】 本発明の皿状プレートタイプの斜視図である。
【図3】 本発明の実施図である。
【符号の説明】
【0016】
1 高千穂美向石
2 天然鉱石
3 通気孔
4 炭入れ容器
5 蓋
6 炭入り不織布袋
7 皿状のプレート
8 炭
9 炊飯器の御飯
10 遠赤外線
11 ミネラル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高い遠赤外線を放射する、高千穂美向石(1)や、他の天然鉱石(2)を微粉砕化したものを原料にして、通気孔(3)を設けた炭入れ容器(4)とこれに装着せしめる、通気孔(3)を設けた蓋(5)と共に、セラミック加工で形成し、この容器の中に、単体の炭(8)あるいは、炭入り不織布袋(6)を入れて設けてなる美味活性器。
【請求項2】
炭入れ容器(4)と蓋(5)の原料が粘土鉱物および金属酸化物からなる、陶器加工で形成されている、請求項1に記載の美味活性器。
【請求項3】
通気孔(3)を設けた、皿状のプレート(7)に形成されており、このプレート(7)の上に、単体の炭(8)あるいは、炭入り不織布袋(6)を置いて設けてなる請求項1、請求項2に記載の美味活性器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−345848(P2006−345848A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−206174(P2005−206174)
【出願日】平成17年6月19日(2005.6.19)
【出願人】(598028051)株式会社 日本ハネック (16)
【Fターム(参考)】