説明

美容方法

【課題】 施術を受ける者にとって無痛であることは勿論のこと、シミ等の色素沈着部位の改善度合いが判るが、改善した部分が目立つことなく見栄えの良い、より美容効果の高い美容方法を提供する。
【解決手段】 肌の色素沈着発生部位に、シミ発生抑制作用を有する第一の美容液を塗付した後、美容装置10に具備されたオゾンプローブ9を色素沈着発生部位に当てながらオゾンを含むエアーを吹き付ける。オゾンを含むエアーを吹き付けは、第一の美容液が乾かないように繰り返し第一の美容液を塗布しながら行う。次いで、オゾンを含むエアーの吹き付け後、さらに美容装置10に具備されたマイナスイオンプローブ1を色素沈着発生部位に当てながらマイナスイオンを含むエアーを吹き付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肌のシミやソバカス等の色素沈着を改善し、さらに改善されたシミ等が再現しないように予防する美容方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
肌のシミやソバカス、日焼け後の皮膚の色素沈着は、皮膚内に存在する色素細胞(メラノサイト)の活性化によりメラニン色素の生成が著しく高進したものである。
このメラニン色素は、表皮基底層及び毛根部、外毛根鞘に存在する色素細胞内の小器官であるメラノソームで生成される。メラニン色素の生成過程は、紫外線による皮膚角質細胞の炎症によりエンドセリンの分泌が高進し、メラノサイトを刺激して、刺激された色素細胞内でチロシンにチロシナーゼが活性作用して、チロシンが酸化され、ドーパ、ドーパキノンに変換、更に自動酸化し、ドーパクロム、5,6−ジヒドロキシインドールを経て重合し、最終的にはメラニン色素になる。
【0003】
このように生成されたメラニン色素は、色素細胞の樹枝状突起から基底細胞に分泌され、基底細胞が分裂、有棘細胞となると共に上昇し、角質層に達した後、角質層の剥離と共に脱落していくとされている。
【0004】
そして、従来、このようなシミ、ソバカス等に対する予防、治療の方法としてL−アスコルビン酸及びその誘導体、ハイドロキノン誘導体、コウジ酸及びその誘導体、胎盤抽出物等のメラニン抑制剤が用いられてきた。
また、これらのメラニン抑制剤と、植物抽出成分及び/又は抗炎症剤を配合した皮膚外用剤が提案されているが、これらは部分的にメラニンの生成過程を阻害しようとしたもので、そのメラニン抑制効果は不充分なものであったため、十分な美白効果及びシミ、ソバカス防止効果が得られなかった。
【0005】
さらに、肌、例えば色素沈着したシミにレーザ光吸収補助テープを貼り付け、半導体レーザからレーザ光をレーザ光吸収補助テープに照射することでその箇所の新陳代謝を促進させ、その後、肌面からレーザ光吸収補助テープを剥がして、補助テープと一緒に老化角質化した皮膚垢を取り除くようにした手段も提案されている(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特許第2904345号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来のレーザ光吸収補助テープを用いた手段では、シミ等の色素沈着した部位がテープによって覆い隠されてしまうため、レーザ光の照射によってどの程度改善されているのか判らず、レーザ光の照射時間に戸惑うものであった。
また、このような補助テープと一緒に老化角質化した皮膚垢を取り除くようにしたやり方は、老化角質化した皮膚垢が取り除かれた部分が目立ち、老化角質化した皮膚垢が取り除かれていない部分とで皮膚の色に差が生じ、如何にもシミを取り除きましたとわかる見栄えの良いものではなかった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、施術を受ける者にとって無痛であることは勿論のこと、シミ等の色素沈着部位の改善度合いが判るが、改善した部分が目立つことなく見栄えの良い、より美容効果の高い美容方法を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第一の美容方法は、肌の色素沈着発生部位に、シミ発生抑制作用を有する第一の美容液を塗付した後、当該色素沈着発生部位にオゾンを含むエアーを吹き付け、引き続き上記第一の美容液が乾かないように繰り返し上記第一の美容液を塗布しながら上記オゾンを含むエアーを吹き付けることを特徴とする。
この際、非導電性の中空状のチューブと、上記チューブ内に配置され、高電圧が印加されることによりマイナスイオンを放射する抵抗体からなる電極部と、上記電極部と電気的に接続され、上記電極部に対して高電圧を印加する高圧電源部と、上記チューブに連結され、上記チューブ内の電極部に向けてエアーを吹き込むことにより、上記電極部から放射されるマイナスイオンを含むエアーを上記チューブ先端から放出させる送風装置と、上記電極部と上記チューブ先端との間に液体含浸部材が保持可能に構成された空隙が設けられている美容装置を用いることができる。
ここで肌の色素沈着発生部位とは、シミやソバカス、かぶれ、日焼け後の皮膚のように、皮膚内に存在する色素細胞(メラノサイト)の活性化によりメラニン色素の生成が著しく黒ずんだ箇所をいう。
また、シミ発生抑制作用を有する第一の美容液には、メラニン生合成阻害剤が含まれている。この第一の美容液には、メラニン生合成阻害剤の他に、美白剤や保湿剤、抗炎症剤、防腐剤が含まれていても良い。
このように、肌の色素沈着発生部位に第一の美容液を塗布しつつオゾンを吹きつけることで、オゾンの漂白作用によって色素沈着発生部位が徐々に美白化する。さらに美白化した部位が、第一の美容液によってシミの発生抑制されることとなる。
【0010】
また、上記第一の美容方法に加え、前記オゾンを含むエアーの吹き付け後、さらにマイナスイオンを含むエアーを吹き付けることを特徴とする。
肌にマイナスイオンを吹き付け導入することにより、体内のイオンバランスを整え、細胞機能を低下させて肌の様々な働きを阻害し、肌の潤い、ハリ、つやを失わせ、シワやシミ、たるみ、くすみの原因となる活性酸素を取り除き、肌を老化から守って正常な肌に戻し、シミやシワ等を改善することができる。
【0011】
また、前記マイナスイオンを含むエアーの吹き付けは、前記色素沈着発生部位に、紫外線遮断作用、保湿向上作用、皮脂抑制作用、及び美白作用を有する第二の美容液を直接塗付した後、シミ発生抑制作用、免疫力向上作用、細胞損傷修復作用、抗酸化作用、及び浸透力促進作用を有する第三の美容液を含浸させた吸収体を介して上記第三の美容液を前記シミ発生部位に塗付しながら行うことを特徴とする。
第二の美容液は、まとめて紫外線遮断作用、保湿向上作用、皮脂抑制作用、及び美白作用を有する一つの美容液としても良いが、例えば、紫外線遮断作用、保湿向上作用、及び皮脂抑制作用を有する第二の美容液Aと、美白作用を有する第二の美容液Bとに分け、使用直前に混合して用いるようにしても良い。
また、第三の美容液も、まとめてシミ発生抑制作用、免疫力向上作用、細胞損傷修復作用、抗酸化作用、及び浸透力促進作用を有する一つの美容液としても良いが、例えば、シミ発生抑制作用を有する第三の美容液Aと、免疫力向上作用、及び細胞損傷修復作用を有する第三の美容液Bと、保湿向上作用、及び皮脂抑制作用を有する第三の美容液Cとに分け、これらを使用直前に混合して用いるようにしても良い。
これにより、美白化した部位のシミ等の発生が一層抑制され、改善されたシミ等が再現し難いものとなる。
【0012】
また、前記第一の美容液の塗付に先立って、前記色素沈着発生部位に、免疫力向上作用、細胞損傷修復作用、抗酸化作用、浸透力促進作用、紫外線遮断作用、保湿向上作用、皮脂抑制作用、及び美白作用を有する第四の美容液を塗付してもよい。
また、第四の美容液も、まとめて免疫力向上作用、細胞損傷修復作用、抗酸化作用、浸透力促進作用、紫外線遮断作用、保湿向上作用、皮脂抑制作用、及び美白作用を有する一つの美容液としても良いが、例えば、免疫力向上作用、及び細胞損傷修復作用を有する第四の美容液Aと、抗酸化作用、及び浸透力促進作用を有する第四の美容液Bと、紫外線遮断作用、保湿向上作用、及び皮脂抑制作用を有する第四の美容液Cと、美白作用を有する第四の美容液Dとに分け、これらを使用直前に混合して用いるようにしても良い。
これにより、一層効率良く安全に色素沈着発生部位を美白化させることができる。
【0013】
また、前記オゾンを含むエアー吹き付けは、中空状のチューブと、沿面放電を利用したオゾン発生器と、上記チューブに連結され、上記オゾン発生器で発生したオゾンを上記チューブ内へ送り込むエアーを発生させ、オゾンを含むエアーを上記チューブ先端から放出させる送風装置とを有する美容装置を用いて行うことを特徴とする。
これにより、効率良くオゾンを色素沈着発生部位に照射させることが出来る。
【0014】
また、前記マイナスイオンを含むエアー吹き付けは、非導電性の中空状のチューブと、上記チューブ内に配置され、高電圧が印加されることによりマイナスイオンを放射する抵抗体からなる電極部と、上記電極部と電気的に接続され、上記電極部に対して高電圧を印加する高圧電源部と、上記チューブに連結され、上記チューブ内の電極部に向けてエアーを吹き込むことにより、上記電極部から放射されるマイナスイオンを含むエアーを上記チューブ先端から放出させる送風装置とを有し、上記電極部と上記チューブ先端との間に液体含浸部材が保持可能に構成された空隙が設けられている美容装置を用いて行うことを特徴とする。
これにより、被験者に苦痛を伴わせることなく、かつ、効率良く色素沈着発生部位にマイナスイオンを照射させることが出来る。
この際、空隙に保持される液体含浸部材に、シミ発生抑制作用、免疫力向上作用、細胞損傷修復作用、抗酸化作用、及び浸透力促進作用を有する第三の美容液を含浸させるようにしても良い。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、肌の色素沈着発生部位に、シミ発生抑制作用を有する第一の美容液を塗付した後、当該色素沈着発生部位にオゾンを含むエアーを吹き付けることで色素沈着発生部位を改善させるものであるので、シミ等の色素沈着部位の改善度合いが容易に確認することができると共に、改善した部分が目立つことなく徐々に見栄え良く改善させることが出来る。しかも、シミ発生抑制作用を有する第一の美容液を塗付しながら色素沈着部位の改善を行うものであるので、より美容効果の高いものとすることができる。
また、本発明によれば、肌に直接電極を当てて電気を流すのではなく、電極にて発生したマイナスイオンを電極より放射し、エアーと共に肌に吹きつけるようにしたので、施術を受ける者に痛みなどの苦痛を与えることがない。しかも、各種効果を有する美容液を塗布しながらマイナスイオンを照射し、シミ等を改善するものであるので、一層美容効果を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態にかかる美容方法について説明する。
まず、本実施形態では、肌の色素沈着発生部位に、シミ発生抑制作用を有する第一の美容液を塗付する。シミ発生抑制作用を有する第一の美容液には、メラニン生合成阻害剤の他に、美白剤や保湿剤、抗炎症剤、防腐剤が含まれている。具体的には、第一の美容液には、例えばアロエベラエキス、カッコンエキス、クロレラエキス、ブチレングリコール(BG)、パラベン、及び精製水が成分として含まれている。
【0017】
次いで、第一の美容液を塗付した後、当該色素沈着発生部位にオゾンを含むエアーを吹き付ける。このオゾンを含むエアーの吹き付けは、例えば中空状のチューブと、沿面放電を利用したオゾン発生器と、上記チューブに連結され、上記オゾン発生器で発生したオゾンを上記チューブ内へ送り込むエアーを発生させ、オゾンを含むエアーを上記チューブ先端から放出させる送風装置とを有する美容装置を用い、第一の美容液が乾かないように繰り返し第一の美容液を塗布しながら行う。この際、オゾンを含むエアーの吹き付けは、色素沈着発生部位一箇所につき、30〜60秒間行う。
【0018】
また、オゾンを含むエアーの吹き付け後、さらにマイナスイオンを含むエアーを吹き付ける。このマイナスイオンを含むエアーの吹き付けは、例えば非導電性の中空状のチューブと、上記チューブ内に配置され、高電圧が印加されることによりマイナスイオンを放射する抵抗体からなる電極部と、上記電極部と電気的に接続され、上記電極部に対して高電圧を印加する高圧電源部と、上記チューブに連結され、上記チューブ内の電極部に向けてエアーを吹き込むことにより、上記電極部から放射されるマイナスイオンを含むエアーを上記チューブ先端から放出させる送風装置とを有し、上記電極部と上記チューブ先端との間に液体含浸部材が保持可能に構成された空隙が設けられている美容装置を用いて行う。
このマイナスイオンを含むエアーの吹き付けは、前記色素沈着発生部位に、紫外線遮断作用、保湿向上作用、皮脂抑制作用、及び美白作用を有する第二の美容液を直接塗付した後、シミ発生抑制作用、免疫力向上作用、細胞損傷修復作用、抗酸化作用、及び浸透力促進作用を有する第三の美容液を含浸させた吸収体を介して上記第三の美容液を前記シミ発生部位に塗付しながら行う。この際、第三の美容液は、前記美容装置の空隙に保持される液体含浸部材を吸収体として含浸させて塗布を行う。また、このマイナスイオンを含むエアーの吹き付けも、色素沈着発生部位一箇所につき、30〜60秒間行う。
【0019】
紫外線遮断作用、保湿向上作用、皮脂抑制作用、及び美白作用を有する第二の美容液は、紫外線遮断作用、保湿向上作用、及び皮脂抑制作用を有する第二の美容液Aと、美白作用を有する第二の美容液Bとからなり、使用直前に両者を混合して用いる。
そして、この第二の美容液Aには、メラニン生合成阻害剤の他に、保湿剤や抗炎症剤、美白剤、防腐剤が含まれている。具体的には、第二の美容液Aには、例えばブチレングリコール(BG)、グリセリン、ソルビトール、トレハロース、ヒアルロン酸ナトリウム、水添レシチン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム(PCA−Na)、プロリン、リン酸ナトリウム、加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン、リン酸カリウム、加水分解酵母エキス、加水分解シルク、加水分解エラスチン、モモ葉エキス、ヨクイニンエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、モモ葉エキス、褐藻エキス、ボタンエキス、クロレラエキス、アロエベラエキス、カッコンエキス、ローズマリーエキス、フェノキシエタノール、エタノール、パラベン、水酸化カリウム、カルボマー、ベタイン、トコフェロール、スクワラン、アラントイン、プロリン、クエン酸、クエン酸ナトリウム、シソエキス、オウゴンエキス、スギナエキス、ホップエキス、マツエキス、レモンエキス、オタネニンジンエキス、ブクリョウエキス、ジオウエキス、エイジツエキス、ソウハクヒエキス、シャクヤクエキス、クララエキス、トウキエキス、シコンエキス、コンフリーエキス、オレンジ油、パプリカ色素、アルニカエキス、マロニエエキス、チャエキス、イチョウエキス、ブッチャブルームエキス、ビワ葉エキス、ハマメリス水、タイソウエキス、サンザシエキス、グレープフルーツエキス、リンゴエキス、レモン果汁、オレンジ果汁、ライム果汁、ダイズエキス、オトギリソウエキス、カミツレエキス、シナノキエキス、トウキンセンカエキス、ヤグルマギクエキス、ローマカミツレエキス、ワレモコウエキス、ブドウ葉エキス、クレマティスエキス、シモツケソウエキス、セイヨウキズタエキス、ユキノシタエキス、ローズ水、及び精製水が成分として含まれている。
一方、この第二の美容液Bには、漂白剤や抗炎症剤が含まれている。具体的には、第二の美容液Bには、例えばα−アルブチン、グリチルリチン酸ジカリウムが成分として含まれている。
【0020】
また、シミ発生抑制作用、免疫力向上作用、細胞損傷修復作用、抗酸化作用、及び浸透力促進作用を有する第三の美容液は、シミ発生抑制作用を有する第三の美容液Aと、免疫力向上作用、及び細胞損傷修復作用を有する第三の美容液Bと、抗酸化(活性酸素除去)作用、及び浸透力促進作用を有する第三の美容液Cとからなり、使用直前にこれらを混合して用いる。
そして、この第三の美容液Aには、メラニン生合成阻害剤や美白剤、保湿剤、抗炎症剤、防腐剤が含まれている。具体的には、第三の美容液Aには、第一の美容液と同様に、例えばアロエベラエキス、カッコンエキス、クロレラエキス、ブチレングリコール(BG)、パラベン、及び精製水が成分として含まれている。
【0021】
第三の美容液Bには、メラニン生合成阻害剤やメラニン排泄促進剤、保湿剤、抗炎症剤、細胞成長促進(皮膚再生)剤、活性酸素消去剤、防腐剤等が含まれている。具体的には、第三の美容液Bには、褐藻エキス、紅藻エキス、緑藻エキス、ボタンエキス、グリコール酸、ホエイ、ブチレングリコール(BG)、グリセリン、加水分解酵素エキス、酵母エキス、ヨクイニンエキス、モモ葉エキス、アンズ果汁、尿素、グリチルチリン酸ジカリウム、ヨクイニン、シイタケエキス、フェノキシエタノール、エタノール、パラベン、及び精製水が成分として含まれている。なお、酵母エキスには、保湿作用の他に、皮脂抑制作用や皮膚弾力増大作用、創傷治癒促進作用、細胞増殖作用もあり、尿素には、保湿作用の他に、角質溶解作用もある。
【0022】
さらに第三の美容液Cには、メラニン生合成阻害剤や保湿剤、抗炎症剤、美白剤、防腐剤等が含まれている。具体的には、第三の美容液Cには、甘草エキス、水添レシチン、リン酸アスコルビル三ナトリウム、フェノキシエタノール、エタノール、及び精製水が成分として含まれている。
【0023】
また、本発明では、オゾンを含むエアー吹き付け前の第一の美容液の塗付に先立って、色素沈着発生部位に、免疫力向上作用、細胞損傷修復作用、抗酸化作用、浸透力促進作用、紫外線遮断作用、保湿向上作用、皮脂抑制作用、及び美白作用を有する第四の美容液を塗付し、すり込むようにしても良い。
この免疫力向上作用、細胞損傷修復作用、抗酸化作用、浸透力促進作用、紫外線遮断作用、保湿向上作用、皮脂抑制作用、及び美白作用を有する第四の美容液は、免疫力向上作用、及び細胞損傷修復作用を有する第四の美容液Aと、抗酸化(活性酸素除去)作用、及び浸透力促進作用を有する第四の美容液Bと、紫外線遮断作用、保湿向上作用、及び皮脂抑制作用を有する第四の美容液Cと、美白作用を有する第四の美容液Dとからなり、使用直前に、例えば第四の美容液Aと第四の美容液B、第四の美容液Cと第四の美容液D、とをそれぞれ混合して用いる。もちろん、第四の美容液Aと第四の美容液Bと第四の美容液Cと第四の美容液Dとを一緒に混合して用いても良い。
【0024】
そして、この第四の美容液Aには、メラニン生合成阻害剤やメラニン排泄促進剤、保湿剤、抗炎症剤、細胞成長促進(皮膚再生)剤、活性酸素消去剤、防腐剤等が含まれている。具体的には、第四の美容液Aには、第三の美容液Bと同様に、褐藻エキス、紅藻エキス、緑藻エキス、ボタンエキス、グリコール酸、ホエイ、ブチレングリコール(BG)、グリセリン、加水分解酵素エキス、酵母エキス、ヨクイニンエキス、モモ葉エキス、アンズ果汁、尿素、グリチルチリン酸ジカリウム、ヨクイニン、シイタケエキス、フェノキシエタノール、エタノール、パラベン、及び精製水が成分として含まれている。
【0025】
第四の美容液Bには、メラニン生合成阻害剤や保湿剤、抗炎症剤、美白剤、防腐剤等が含まれている。具体的には、第四の美容液Bには、第三の美容液Cと同様に、甘草エキス、水添レシチン、リン酸アスコルビル三ナトリウム、フェノキシエタノール、エタノール、及び精製水が成分として含まれている。
【0026】
第四の美容液Cには、メラニン生合成阻害剤の他に、保湿剤や抗炎症剤、美白剤、防腐剤が含まれている。具体的には、第四の美容液Cには、第二の美容液Aと同様に、例えばブチレングリコール(BG)、グリセリン、ソルビトール、トレハロース、ヒアルロン酸ナトリウム、水添レシチン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム(PCA−Na)、プロリン、リン酸ナトリウム、加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン、リン酸カリウム、加水分解酵母エキス、加水分解シルク、加水分解エラスチン、モモ葉エキス、ヨクイニンエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、モモ葉エキス、褐藻エキス、ボタンエキス、クロレラエキス、アロエベラエキス、カッコンエキス、ローズマリーエキス、フェノキシエタノール、エタノール、パラベン、水酸化カリウム、カルボマー、ベタイン、トコフェロール、スクワラン、アラントイン、プロリン、クエン酸、クエン酸ナトリウム、シソエキス、オウゴンエキス、スギナエキス、ホップエキス、マツエキス、レモンエキス、オタネニンジンエキス、ブクリョウエキス、ジオウエキス、エイジツエキス、ソウハクヒエキス、シャクヤクエキス、クララエキス、トウキエキス、シコンエキス、コンフリーエキス、オレンジ油、パプリカ色素、アルニカエキス、マロニエエキス、チャエキス、イチョウエキス、ブッチャブルームエキス、ビワ葉エキス、ハマメリス水、タイソウエキス、サンザシエキス、グレープフルーツエキス、リンゴエキス、レモン果汁、オレンジ果汁、ライム果汁、ダイズエキス、オトギリソウエキス、カミツレエキス、シナノキエキス、トウキンセンカエキス、ヤグルマギクエキス、ローマカミツレエキス、ワレモコウエキス、ブドウ葉エキス、クレマティスエキス、シモツケソウエキス、セイヨウキズタエキス、ユキノシタエキス、ローズ水、及び精製水が成分として含まれている。
【0027】
第四の美容液Dには、漂白剤や抗炎症剤が含まれている。具体的には、第四の美容液Cには、第二の美容液Bと同様に、例えばα−アルブチン、グリチルリチン酸ジカリウムが成分として含まれている。
【0028】
次に、本発明の美容方法で用いる美容装置について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る美容装置の構造を説明する平面図である。図2は、本実施形態に係る美容装置に具備されたマイナスイオンプローブの断面図である。また、図3は、本実施形態に係る美容装置の配線図である。
【0029】
図1及び図3において、本実施形態のマイナスイオン噴射用のプローブ(以下、「マイナスイオンプローブ」という。)1を具備した美容装置10は、電源スイッチSと、バキュームボタンVと、マイナスイオンプローブ1を具備するマイナスイオン噴射ノズル11と、マイナスイオン噴射スタートボタン(以下、「動作ボタン」という。)12と、マイナスイオン噴射時間設定タイマー13と、マイナスイオン噴射時間設定タイマー作動表示ランプ14と、マイナスイオン噴射エアー調整ツマミ15と、光触媒フィルター16と、マイナスイオン高圧電源17と、マイナスイオン電磁弁18と、真空ポンプ19と、エアー吸引口20と、吸引電磁弁21と、噴出し電磁弁22と、オゾンプローブ9を具備するオゾン噴射ノズル91と、オゾン噴射スタートボタン92と、オゾン噴射時間設定タイマー93と、オゾン噴射時間設定タイマー作動表示ランプ94と、オゾン噴射エアー調整ツマミ95と、オゾン量調整ツマミ96と、オゾン発生体97と、オゾン電磁弁98とを有している。
【0030】
電源スイッチSは、美容装置10の主電源スイッチであり、この電源スイッチSをオンすると外部交流電源と電気的に接続され、各部へ通電できる状態となる。
バキュームボタンVは、バキューム動作を制御するためのボタンである。このバキュームボタンVにより、吸引電磁弁21が通電制御され、オゾンプローブ9から吸引動作を開始及び停止を制御できるようになっている。
【0031】
マイナスイオンプローブ1は、マイナスイオンを噴射する噴射口であり、その先端部には後述するようにコラーゲンなどの美容液等を含浸させたコットンなどの液体浸透部材6を保持できるように構成されている。
マイナスイオン側の軟性チューブ4は、その先端にマイナスイオンプローブ1が取り付けられており、このマイナスイオンプローブ1に対してエアーを送り込むためのチューブである。このチューブ4は、絶縁性の高いシリコンやテフロン(登録商標)などにより構成することができる。また、チューブ4は、テフロン(登録商標)にするとやや硬く、マイナスイオンプローブ1の操作時の柔軟性を考慮するとシリコンを用いるのが望ましい。
【0032】
オゾンプローブ9は、オゾンを噴射する噴射口であり、その先端部には先端尖形状の耐酸性・体薬品性チューブが取り付けられている。このように先端尖形状となっていることで、スポット的に肌のしみの部分などにスポット的にオゾンを噴射できるようになっている。また、このオゾンプローブ9は、シリコンなどの軟性部材により構成されており、オゾンプローブ9の噴射口を自在に操ることができるようになっている。
【0033】
動作ボタン12は、マイナスイオン高圧電源17及びマイナスイオン電磁弁18への通電を制御することで、マイナスイオンプローブ1からマイナスイオンを噴射、停止の操作を行うためのボタンである。
マイナスイオン噴射時間設定タイマー13は、マイナスイオンを噴射させる時間を設定するためのタイマーである。このマイナスイオン噴射時間設定タイマー13は、設定された時間だけマイナスイオン高圧電源17及びマイナスイオン電磁弁18への通電をおこない、設定時間になるとこれらへの通電を遮断することで、マイナスイオンの噴射を停止するようになっている。
【0034】
マイナスイオン噴射時間設定タイマー作動表示ランプ14は、LEDにより構成され、動作ボタン12がオンされて噴射状態となると通電されて緑色に点灯し、動作ボタン12がオフ又はタイマーの設定時間になると通電が遮断されて消燈するようになっている。
マイナスイオン噴射エアー調整ツマミ15は、マイナスイオンを噴射する際のエアーの量を調整するためのものである。このマイナスイオン噴射エアー調整ツマミ15は、時計方向にツマミを回すと勢いが弱まって噴射されるエアーが少なくなり、ツマミをいっぱいに回すと、エアーの噴射は止まるようになっている。
【0035】
光触媒フィルター16は、塵や埃を除去するとともに、細菌・ウイルスなどを吸着・不活化・除去する。
マイナスイオン高圧電源17は、電極部2に対して高電圧を供給するものである。本例では、このマイナスイオン高圧電源17により、最大6.2Kvの電圧を供給することができるようになっている。
マイナスイオン電磁弁18は、マイナスイオン噴射スタートボタン12の操作により通電制御されて開閉を行うことにより、マイナスイオンプローブ1から噴射するエアーを制御するための弁である。
【0036】
真空ポンプ19は、吸引動作を行うものであり、オゾンプローブ9と兼用する吸引プローブで不純物等を吸引する。そして、吸引された汚物は、別途設けられたカップ(図示せず)に蓄積される。
エアー吸引口20は、噴射するエアーの吸引口である。このエアー吸引口20には、気体分離膜8が取り付けられている。この気体分離膜8としては、たとえば松下電器社製の酸素富化膜8(PanaO )を用いることができ、これにより吸引されるエアーのゴミや塵などを分離できるだけでなく、エアー中の窒素を約10%程度少なくすることができる。これにより、マイナスイオンを生成する際に窒素酸化物が生成されることを抑えることができる。
【0037】
吸引電磁弁21は、バキュームボタンVの操作により吸引弁の開閉がされるように構成されており、これにより真空ポンプ19の吸引動作が制御されるようになっている。
噴出し電磁弁22は、電源スイッチSの通電により光触媒フィルター16及び後述する気体分離膜8を介して清浄されたクリーンエアーを装置内に基板等に向けて噴射する弁である。したがって、電源スイッチSをオンした直後の未だマイナスイオンの噴出もオゾンの噴出も選択されていないスタンバイ状態では、クリーンエアーを装置内の基板等へ向けて噴射している。これにより基板等は常に清掃された状態を維持するようになっている。
【0038】
オゾン噴射スタートボタン92は、オゾン電源及びオゾン電磁弁98への通電を制御することにより、オゾンの噴射を開始させるためのボタンである。
オゾン噴射時間設定タイマー93は、オゾンの噴射している時間を設定するタイマーであり、設定された時間になるとオゾン電源への通電を遮断してオゾンの噴射を停止できるようになっている。
【0039】
オゾン噴射時間設定タイマー作動表示ランプ94は、LEDにより構成され、オゾン噴射時間設定タイマー93がオンとなることにより、通電され緑色に点灯し、設定された時間になると通電が遮断され消灯するように構成されている。
オゾン噴射エアー調整ツマミ95は、オゾンを噴射する際のエアーの量を調整するためのものである。このオゾン噴射エアー調整ツマミ95は、時計方向にツマミを回すと勢いが弱まって噴射されるエアー量が少なくなり、ツマミをいっぱいに回すと、エアーの噴射は止まるようになっている。
【0040】
オゾン量調整ツマミ96は、オゾンの生成量(濃度)を調整するためのものである。このオゾン量調整ツマミ96はスライダックを構成し、オゾン電源へ供給する電圧を調整することでオゾンの濃度を調整することができる。この例では、時計方向にオゾン量調整ツマミ96を回すとオゾンの濃度が高くなり、最大で10ppmのオゾン濃度まで噴射できるようになっている。
オゾン発生体97は、平板状のセラミックやガラスなどの誘電体の一面に面状の導電性物質(面状電極)を配置すると共に、他面に線状の導電性物質(線状電極)を配置し、それら面状電極と線状電極の間に交流高電圧を付加して放電させることによって、空気中の酸素を分解と結合させてオゾンを発生させる沿面放電を利用したオゾン発生器である。
オゾン電磁弁98は、オゾン噴射スタートボタン92の操作によりオゾン噴射時間設定タイマー93で設定された時間だけ弁を開いてオゾンを供給する電磁弁である。
【0041】
次に、図2を参照してマイナスイオンプローブ1の詳細について説明する。
図2に示すように、本実施形態のマイナスイオンプローブ1は、高電圧が印加されることによりマイナスイオンを発生する電極部2と、電極部2とマイナスイオン高圧電源部17(図3に示す)とを電気的に接続する高圧配線3と、電極部2及び高圧配線3を内部に配置する中空のシリコン製の軟質チューブ4を有している。また、軟質チューブ4の先端付近周胴部は、アルミニウム製パイプからなる硬質筒状体5に挿通されて保護されており、この硬質筒状体5が操作を行う人のも持ち手を構成する。
【0042】
電極部2には、高圧配線3が接続されている。この電極部2は負荷抵抗体としてのカーボン繊維を複数本束ねることにより構成されている。これにより、電極部2に対して外部より横方向から応力が加わったとしても、電極部2は応力に応じて曲折することとなる。したがって、電極部2が硬質体より構成されたもののように、応力に応じて電極部2が軟質チューブ4を突き破って露出してしまう危険を回避することが出来る。なお、電極部2は、高価ではあるがチタン繊維によって構成しても良い。
【0043】
また、この電極部2は、その先端2aが、軟質チューブ4先端の肌当て部4aより引っ込んで構成され、電極部2aの先端部から軟質チューブ4の先端肌当て部4aまでの間に空隙が形成されている。そして、この空隙部分にコラーゲンなどの美容液等を含浸させたコットンなどの液体浸透部材6を保持できるように構成されている。
さらに、電極部2は、高圧配線3と軟質チューブ4内部との間に綿花よりなる通気性を有する隙間部材7が配置され、軟質チューブ4内周部と電極部2の支持部との間に隙間が設けられている。これにより、送風されたエアーがこの隙間部材7を通過して、電極部2に吹き付けることができるように構成されている。
なお、電極部2はデルリン(登録商標)、テフロン(登録商標)等の支持部を介して高圧配線3に接続するようにしてもよい。この場合、支持部と軟質チューブ4内部との間に隙間部材を配置してもよい。
【0044】
また、軟質チューブ4の基端部は、先端肌当て部4aよりエアーを吹き出すようにポンプに連絡されている(図示せず)。このエアーは、酸素を優先的に透過させる気体分離膜、たとえば松下電器社製の酸素富化膜8(PanaO )を通して供給されるようになっている。
【0045】
次に、本実施形態にかかる美容装置を使用して、マイナスイオンを肌に照射する場合の操作方法について説明する。
1)まずはじめに、電源スイッチSを押して電源を投入する。これにより内部に設けられたポンプが作動する。
2)次に、マイナスイオン噴射時間設定タイマー13のダイヤルを回すことにより、マイナスイオン噴射時間を設定する。
3)チューブ4の先端4aを顔に当て、マイナスイオン噴射スタートボタン12を押す。これによりマイナスイオン照射機能が作動し、設定時間だけ動作する。
4)この際、マイナスイオン噴射エアー調整ツマミ15を操作することで、噴出し電磁弁22が開閉操作され、プローブ1のチューブ4の先端4aから噴出す空気量を調整することが出来る。
5)さらに、バキュームボタンVを押すと吸引機能が動作する。この吸引機能は、マイナスイオンの照射や、オゾンの噴射といったそれぞれの機能が停止している場合にのみ使用可能となる。そして、バキューム装置は、オゾン照射装置9のチューブと兼用となっている。
6)なお、オゾンを噴射する場合は、オゾン噴射時間設定タイマー93のダイヤルを回すことにより、当該機能を使用する時間を設定し、オゾン照射装置9のチューブの先端を肌に当て、オゾン噴射スタートボタン92を押す。そうするとオゾンを噴射する機能が作動し、設定された時間になるとその機能が停止する。
【0046】
次に、電極部2からマイナスイオンが放出する原理について説明する。
電極部2に高電圧が印加されることにより、電極部2がカーボン繊維などの負荷抵抗部材よりなるため、ある限界点を越えるまで電子の流れが制限された状態となり、ある限界点を超えるとマイナス電子が押し出されるようにして電極部2から放出される。そして、一つのマイナス電子が押し出されることによって後続のマイナス電子が連続して流れバイパスが形成される。
【0047】
これは、大気中には常時30%程度の水分があるため、水分中の水素イオン(プラスイオン)が大気中に常時浮遊している。その他にも大気中にはプラスイオンが存在する。そのため、特別にプラス電極を求めなくとも、大気を仮想のプラス電極と見なせば放電可能である。そして、この仮想のプラス電極と電極部2との間のインピーダンスに比し、電極部2のインピーダンスが高いためマイナスイオン電子が放電することが可能となる。
【0048】
なお、マイナスイオンを放出するには、電源電圧と電極部2のマッチングが必要となるが、一例として高圧電源部の電圧を5Kv、電極部2の負荷抵抗を20Ωとすれば、マイナスイオンが放射される。
【0049】
そして、一例として、電極部2の先端から放射されたマイナスイオンの量を測定した。その結果、本実施形態のプローブ1の電極部2からは200万個/cc以上のマイナスイオンが計測された。
なお、使用した測定装置は、アルス医療器株式会社製のマイナスイオン検出器(MODEL AK−201)であり、測定条件は、以下のとおりである。
【0050】
測定イオン:正負イオン、異動度0.4cm/V・sec以上
空間電荷密度:全イオン数の正イオン数と負イオン数の差
測定環境:一般大気中からイオン発生による高濃度環境
測定範囲:5〜999900(個/cc)
サンプリング流量:60 l/min
【0051】
このように、電極部2としてカーボンの繊維を束ねて構成し、これに高電圧を印加するようにしたことから、負荷抵抗としての電極部2で電子が押し出されるようになり、より多くのマイナスイオンを発生させることができる。
また、この電極部2に向けてエアーを吹き込むことにより、チューブ4の先端部からイオン化されたエアーを放出することができる。これにより、電極が直接肌に触れることがないため、施術を受けるユーザに痛みや違和感を与えることなく、美容効果を高めることができる。
さらに、上述の放電方式よれば、コロナ放電によるプラスイオンやオゾンが発生を抑えることができるから、不用意にオゾンや窒素酸化物が照射されることがなくなり、マイナスイオンによる美容効果を阻害したり、副作用を発生させたりすることがなくなる。
【0052】
また、電極部2とチューブ4の先端部4aとの間に空隙を設け、この空隙に美容液などの液体を含浸させることができる綿などの部材を保持できるように構成したことから、肌に美容液などピンポイントで、かつ、効率良く塗りながらイオンエアーを照射することができる。
【0053】
また、ポンプの吸引口に酸素を優先的に透過させる気体分離膜を通してエアーの供給を行うようにしたことから、エアーの窒素含有量を低減させることができ、窒素酸化物の発生を防止することができるし、塵、埃、細菌、ウイルスなどをカットしたクリーンなエアーを供給することができる。
【0054】
チューブ4をシリコンにより構成したことから、チューブ4に柔軟性を持たせることができ、イオンエアーの照射部分を自由に替えることができるし、また肌触りもよく施術を受ける者に違和感を与えることがない。
【0055】
さらに、本発明では、軟質チューブ4先端付近の周胴部に、硬質筒状体5を取り付けたことから、軟質なチューブが途中で折れること無く、扱い易いものとすることができる。
【0056】
また、オゾンプローブ9は、図示しないが、中空状のシリコン製の軟質チューブと、沿面放電を利用したオゾン発生器と、上記チューブに連結され、上記オゾン発生器で発生したオゾンを上記チューブ内へ送り込むエアーを発生させ、オゾンを含むエアーを上記チューブ先端から放出させる送風装置とを有する。また、軟質チューブの先端付近周胴部は、マイナスイオンプローブ1と同様に、アルミニウム製パイプからなる硬質筒状体に挿通されて保護されており、この硬質筒状体が操作を行う人のも持ち手を構成するようになっている。
【0057】
以上のように構成した美容装置10におけるエアーの流れについて、図4に基づき簡単に説明する。
まず、電源スイッチSをオンすると、DCファンが作動し、光触媒フィルター16を通して外部にあるエアーが美容装置10内に取り込まれる。美容装置10内に取り込まれたエアーは、引き続きエアー吸引口20より吸引され、電源スイッチSをオンしただけのスタンバイ状態では、気体分離膜としての酸化富化膜8を通してクリーンなエアーが電磁弁22より噴出する。
【0058】
ここで、動作ボタン12を押すと、マイナスイオン噴射時間設定タイマー13にて噴射時間が設定されていることを条件に、設定された時間だけマイナスイオン高圧電源17及びマイナスイオン電磁弁18への通電を行う。マイナスイオン電磁弁18への通電によってマイナスイオン電磁弁18が開くと、光触媒フィルター16及び酸化富化膜8を通ったクリーンエアーが供給される。このクリーンエアーは、マイナスイオン噴射ノズル11を介してマイナスイオンプローブ1の先端より噴出する。そして、この時マイナスイオン高圧電源部17と電気的に接続する高圧配線3の先端部に設けられた電極部2にマイナスイオン高圧電源17からの高電圧が印加されることにより発生したマイナスイオンが、クリーンエアーと共にマイナスイオンプローブ1の先端より噴出する。
【0059】
また、オゾン噴射スタートボタン92を押すと、オゾン噴射時間設定タイマー93にて噴射時間が設定されていることを条件に、設定された時間だけオゾン発生体97及びオゾン電磁弁98への通電を行う。オゾン電磁弁98への通電によってオゾン電磁弁98が開くと、オゾン発生体97で発生したオゾンがオゾン噴射ノズル91を介してオゾンプローブ9の先端より噴出する。この時、オゾン発生体97より発生するオゾン濃度は、オゾン量調整ツマミ96を操作してオゾン電源へ供給する電圧を調整することで調整する。
【0060】
さらに、バキュームボタンVを押すと、真空ポンプ19が作動し、吸引電磁弁21への通電を行って吸引電磁弁21を開き、オゾンプローブ9と兼用する吸引プローブの先端にて吸引が行われる。
【0061】
以上のような構成により、本実施の形態では、肌を全体的にクレンジングした後、色素沈着発生部位にシミ発生抑制作用を有する第一の美容液を塗布した後、美容装置10に具備されたオゾンプローブ9の先端を当該色素沈着発生部位に当ててオゾンを含んだエアーの吹き付けを、色素沈着発生部位一箇所につき30〜60秒間行う。この際、オゾンを含んだエアーによって第一の美容液が乾かないように、繰り返し第一の美容液を塗布しながらオゾンを含んだエアーの吹き付けを行う。
次いで、オゾンを含むエアーの吹き付け後、紫外線遮断作用、保湿向上作用、及び皮脂抑制作用を有する第二の美容液Aと、美白作用を有する第二の美容液Bとを使用直前に混合し、当該色素沈着発生部位に塗付する。さらに、第三の美容液として、シミ発生抑制作用を有する第三の美容液Aと、免疫力向上作用、及び細胞損傷修復作用を有する第三の美容液Bと、抗酸化(活性酸素除去)作用、及び浸透力促進作用を有する第三の美容液Cとを、美容装置10に具備されたマイナスイオンプローブ1の先端に設けられた空隙に保持された液体含浸部材にそれぞれ含浸させ、この第三の美容液が含浸された液体含浸部材を当該色素沈着発生部位に当てながらマイナスイオンを含むエアーの吹き付けを、色素沈着発生部位一箇所につき30〜60秒間行う。この際、マイナスイオンを含むエアーの吹き付けによって液体含浸部材に含浸させた第三の美容液が乾かないように、繰り返し第三の美容液Aと第三の美容液Bと第三の美容液Cとを液体含浸部材にそれぞれ含浸させながらマイナスイオンを含むエアーの吹き付けを行う。
そして、最後に当該色素沈着発生部位が乾かないように、第二の美容液Aと第二の美容液Bと第三の美容液Bとを混合し、薄く塗布して仕上げる。
【0062】
また、他の実施の形態では、肌のクレンジング後、第一の美容液を塗布する前に、免疫力向上作用、及び細胞損傷修復作用を有する第四の美容液Aと、抗酸化(活性酸素除去)作用、及び浸透力促進作用を有する第四の美容液Bとを混合し、色素沈着発生部位に塗布すると共に、紫外線遮断作用、保湿向上作用、及び皮脂抑制作用を有する第四の美容液Cと、美白作用を有する第四の美容液Dとを混合し、当該色素沈着発生部位にすり込むよう塗布する。
そして、その後は上述した実施の形態ように、色素沈着発生部位に第一の美容液を塗布した後、オゾンを含んだエアーの吹き付けを、当該色素沈着発生部位が乾かないように第一の美容液を塗布しながら行うと共に、第二の美容液Aと第二の美容液Bとを使用直前に混合し、当該色素沈着発生部位に塗付し、さらに第三の美容液Aと第三の美容液Bと第三の美容液Cとをマイナスイオンプローブ1の先端に設けられた空隙に保持された液体含浸部材にそれぞれ含浸させて、マイナスイオンを含むエアーの吹き付けを行い、最後に当該色素沈着発生部位が乾かないように、第二の美容液Aと第二の美容液Bと第三の美容液Bとを混合し、薄く塗布して仕上げる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本実施形態に係る美容装置の構造を説明する平面図。
【図2】本実施形態に係る美容装置に具備されたマイナスイオンプローブの断面図である。
【図3】本実施形態に係る美容装置の配線図。
【図4】本実施形態に係る美容装置のエアーの流れを説明する概略図。
【符号の説明】
【0064】
S・・・電源スイッチ、V・・・バキュームボタン、1・・・マイナスイオンプローブ、2・・・電極部、3・・・高圧配線、4・・・軟質チューブ、4a・・・先端肌当て部、5・・・硬質筒状体、6・・・液体浸透部材、7・・・隙間部材、8・・・気体分離膜(酸素富化膜)、9・・・オゾンプローブ、10・・・美容装置、12・・・マイナスイオン噴射スタートボタン(動作ボタン)、13・・・マイナスイオン噴射時間設定タイマー、14・・・マイナスイオン噴射時間設定タイマー作動表示ランプ、15・・・マイナスイオン噴射エアー調整ツマミ、20・・・エアー吸引口、92・・・オゾン噴射スタートボタン、93・・・オゾン噴射時間設定タイマー、94・・・オゾン噴射時間設定タイマー作動表示ランプ、95・・・オゾン噴射エアー調整ツマミ、96・・・オゾン量調整ツマミ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空状のチューブと、オゾン発生器と、上記チューブに連結され、上記オゾン発生器で発生したオゾンを上記チューブ内へ送り込むエアーを発生させ、オゾンを含むエアーを上記チューブ先端から放出させる送風装置とを有する美容装置を用いた美容方法であって、
肌の色素沈着発生部位に、シミ発生抑制作用を有する第一の美容液を塗付した後、当該色素沈着発生部位に上記美容装置によりオゾンを含むエアーを吹き付け、引き続き上記第一の美容液が乾かないように繰り返し上記第一の美容液を塗布しながら上記美容装置により上記オゾンを含むエアーを吹き付ける、
ことを特徴とする美容方法。
【請求項2】
上記美容装置は、非導電性の中空状のチューブと、上記チューブ内に配置され、高電圧が印加されることによりマイナスイオンを放射する抵抗体からなる電極部と、上記電極部と電気的に接続され、上記電極部に対して高電圧を印加する高圧電源部と、上記チューブに連結され、上記チューブ内の電極部に向けてエアーを吹き込むことにより、上記電極部から放射されるマイナスイオンを含むエアーを上記チューブ先端から放出させる送風装置と、上記電極部と上記チューブ先端との間に液体含浸部材が保持可能に構成された空隙が設けられており、
上記美容装置により、前記オゾンを含むエアーの吹き付け後、さらにマイナスイオンを含むエアーを吹き付ける、
請求項1記載の美容方法。
【請求項3】
前記マイナスイオンを含むエアーの吹き付けは、前記色素沈着発生部位に、紫外線遮断作用、保湿向上作用、皮脂抑制作用、及び美白作用を有する第二の美容液を直接塗付した後、シミ発生抑制作用、免疫力向上作用、細胞損傷修復作用、抗酸化作用、及び浸透力促進作用を有する第三の美容液を含浸させた吸収体を介して上記第三の美容液を前記シミ発生部位に塗付しながら行う、
請求項2記載の美容方法。
【請求項4】
前記第一の美容液の塗付に先立って、前記色素沈着発生部位に、免疫力向上作用、細胞損傷修復作用、抗酸化作用、浸透力促進作用、紫外線遮断作用、保湿向上作用、皮脂抑制作用、及び美白作用を有する第四の美容液を塗付する、
請求項1から3の何れかに記載の美容方法。
【請求項5】
前記第三の美容液は、前記美容装置の空隙に保持される液体含浸部材に含浸させる、
請求項3又は4の何れかに記載の美容方法。
【請求項6】
肌の色素沈着発生部位に、シミ発生抑制作用を有する第一の美容液を塗付した後、当該色素沈着発生部位にオゾンを含むエアーを吹き付け、引き続き上記第一の美容液が乾かないように繰り返し上記第一の美容液を塗布しながら上記オゾンを含むエアーを吹き付ける、
ことを特徴とする美容方法。
【請求項7】
前記オゾンを含むエアーの吹き付け後、さらに上記美容装置によりマイナスイオンを含むエアーを吹き付ける、
請求項6記載の美容方法。
【請求項8】
前記マイナスイオンを含むエアーの吹き付けは、前記色素沈着発生部位に、紫外線遮断作用、保湿向上作用、皮脂抑制作用、及び美白作用を有する第二の美容液を直接塗付した後、シミ発生抑制作用、免疫力向上作用、細胞損傷修復作用、抗酸化作用、及び浸透力促進作用を有する第三の美容液を含浸させた吸収体を介して上記第三の美容液を前記シミ発生部位に塗付しながら行う、
請求項7記載の美容方法。
【請求項9】
前記第一の美容液の塗付に先立って、前記色素沈着発生部位に、免疫力向上作用、細胞損傷修復作用、抗酸化作用、浸透力促進作用、紫外線遮断作用、保湿向上作用、皮脂抑制作用、及び美白作用を有する第四の美容液を塗付する、
請求項6から8の何れかに記載の美容方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−169196(P2006−169196A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−366462(P2004−366462)
【出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【出願人】(503365017)有限会社ビューティークリニカル (5)
【Fターム(参考)】