説明

耐久性のある防汚および汚れ除去仕上げ剤で処理された布ならびに仕上げ剤の耐久性を維持するための業務用洗濯の方法

本発明は、少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤および少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤を含む仕上げ剤で処理されている、任意選択的に他の繊維と共に1つまたは複数のポリエステルを含む布であって、前記布は約55℃〜約65℃で少なくとも5回の業務用洗濯後に撥油性および汚れ除去能力を維持する布を提供する。本発明はまた、繰り返しの業務用洗濯に耐久性のある撥油性、撥水性、および汚れ除去を与えるために仕上げ剤で布を処理する方法を提供する。本発明はさらに、該処理布を含む織物品、ならびにかかる処理布および織物品の業務用洗濯方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フルオロケミカル仕上げ剤で処理された、そして繰り返しの業務用洗濯を通して仕上げ剤の耐久性を維持する布に関する。フルオロケミカル仕上げ剤は防汚性、撥水性、および汚れ除去を布に与える。本発明はまた、業務用洗濯に耐久性のあるフルオロケミカル仕上げ剤を布に塗布する方法にも関する。本発明はさらに、耐久性のあるフルオロケミカル仕上げ剤で処理された布を含む織物品に関する。本発明はさらに、フルオロケミカル仕上げ剤の耐久性が維持されるようにフルオロケミカル仕上げ剤で処理された布、または該処理布を含む織物品の業務用洗濯方法に関する。
【背景技術】
【0002】
布処理剤または布プロテクターとして有用なフルオロケミカル仕上げ剤は一般に公知である。かかるフルオロケミカル仕上げ剤は、衣料品または他の織物品がより長くより新しく見えるように保つために、かつ、汚染による永久的な損傷からそれらを保護するために使用される。一つの主要クラスのフルオロケミカル仕上げ剤は、そもそもほとんどの染みが汚れになるのを防ぐ防汚性バリアとして仕上げ剤が働く、防汚技術として公知である。防汚性はまた撥油性とも呼ばれる。防汚技術の利用は、例えば、米国特許公報(特許文献1)に開示されている。第2の主要クラスのフルオロケミカル仕上げ剤は、汚れ除去システムが洗濯プロセスで洗剤と結合していかなる粉砕汚物または残留汚染も除去する、汚れ除去技術として公知である。汚れ除去技術の利用は、例えば、米国特許公報(特許文献2)に開示されている。
【0003】
2つ以上の技術を単一の調合物に組み合わせるフルオロケミカル仕上げ剤が開示されてきた。例えば、耐久性のある撥水性および撥油性ならびに耐久性のある汚物除去特性を与える方法は、米国特許公報(特許文献3)に開示されている。耐汚物性および吸湿特性の両方を与える洗濯耐久性のあるフルオロケミカルベースの処理剤は、米国特許公報(特許文献4)に開示されている。しかしながら、フルオロケミカル仕上げ剤およびそれらで処理された布は一般に業務用洗濯に耐久性がない。業務用洗濯を繰り返され、それにもかかわらず、望ましい特性を提供するフルオロケミカル仕上げ剤の改善された耐久性によって許容される防汚性、撥水性、および汚れ除去を維持する布および織物品が求められている。布および織物品に塗布された、防汚性、撥水性、および汚れ除去仕上げ剤の耐久性を向上させる布および織物品のための業務用洗濯法も求められている。
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,825,138号明細書
【特許文献2】米国特許第5,467,512号明細書
【特許文献3】米国特許第6,818,253号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2004/0224587号明細書
【非特許文献1】インビスタ(Invista)刊行物、「テフロン(登録商標)布プロテクターで処理された布についてのグローバル規格および品質管理試験(Global Specifications and Quality Control Tests for Fabrics Treated with Teflon(登録商標)Fabric Protector)」
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は第1態様で、ポリエステルを含む布であって、前記布は少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤および少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤を含む仕上げ剤で処理され、前記布は約55℃〜約65℃での少なくとも5回の業務用洗濯後に少なくとも3の撥油性格付け(AATCC試験方法118−2002によって測定した際)および少なくとも3の汚れ除去格付け(AATCC試験方法130−2000によって測定した際)を有する布を提供する。
【0006】
また、本発明は第2態様で、布を仕上げ剤で処理して繰り返しの業務用洗濯に耐久性のある撥油性、撥水性、および汚れ除去を与える方法であって、
a)ポリエステルを含む布を提供する工程と、
b)少なくとも1つのフッ素化ポリウレタンの布の重量基準パーセント対少なくとも1つのフッ素化置換ウレタンの布の重量基準パーセントの比が約0.2〜約3.0である、少なくとも1つのフッ素化ポリウレタン防汚剤、および少なくとも1つのフッ素化置換ウレタン汚れ除去剤を含む仕上げ剤を塗布する工程と、
c)布を約160℃〜約200℃で乾燥させる工程と
を含む方法を提供する。さらに、本発明は該処理布を含む織物品を提供する。
【0007】
本発明はまた、撥油性および汚れ除去特性を与えるために少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤および少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤を含む仕上げ剤で処理されている布または該布を含む織物品の業務用洗濯方法であって、
a)処理布または該処理布を含む織物品を提供する工程と、
b)洗剤および任意選択的に塩素漂白剤を含有する水中で約55℃〜約65℃において布または織物品を洗濯する工程と、
c)洗濯水を布または織物品から分離する工程と、
d)布または織物品をすすぐ工程と、
e)すすいだ水を布または織物品から分離する工程と、
f)布または織物品を乾燥させて、AATCC試験方法118−2002によって測定した際に少なくとも3の撥油性格付けおよびAATCC試験方法130−2000によって測定した際に少なくとも3の汚れ除去格付けを有する乾燥布または乾燥織物品を提供する工程と
を含む方法を提供する。
【0008】
本発明はまた、撥油性および汚れ除去特性を与えるために少なくとも1つのフッ素化ポリウレタンおよび少なくとも1つのフッ素化置換ウレタンを含む仕上げ剤で処理されている布または該布を含む織物品の業務用洗濯方法であって、
a)処理布または該処理布を含む織物品を提供する工程と、
b)洗剤および任意選択的に塩素漂白剤を含有する水中で約55℃〜約65℃において布または織物品を洗濯する工程と、
c)洗濯水を布または織物品から分離する工程と、
d)布または織物品をすすぐ工程と、
e)すすいだ水を布または織物品から分離する工程と、
f)布または織物品を乾燥させて、AATCC試験方法118−2002によって測定した際に少なくとも3の撥油性格付けおよびAATCC試験方法130−2000によって測定した際に少なくとも3の汚れ除去格付けを有する乾燥布または乾燥織物品を提供する工程と
を含む方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
ここで、少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤および少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤を含むフルオロケミカル仕上げ剤で処理された布、ならびにかかる布を含む織物品は、約131〜149°F(約55〜65℃)、例えば約140〜149°F(約60〜65℃)で業務用洗濯を繰り返しても撥油性、撥水性、および汚れ除去について良好な性能を維持することが分かった。少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤は、例えば、少なくとも1つのフッ素化ポリウレタンであってもよく、そして少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤は、例えば、少なくとも1つのフッ素化置換ウレタンであってもよい。業務用洗濯は多数回、例えば少なくとも5回、または少なくとも30回、または少なくとも40回、または少なくとも50回繰り返すことができる。フルオロケミカル仕上げ剤の耐久性は、業務用洗濯後に布または織物品が(試験方法セクションに記載されるように測定された)少なくとも3の撥油性格付け、少なくとも3の撥水性格付け、および少なくとも3の汚れ除去格付けを有することによって明らかなように維持される。繰り返しの業務用洗濯後の防汚性、撥水性、および汚れ除去仕上げ剤の耐久性は意外なほど良好であり、他のフルオロケミカル仕上げ剤より著しい改善である。布または織物品表面上に付着物をもたらす洗濯は性能を妨げるかもしれない。
【0010】
本明細書で用いるところでは、語句「少なくとも1つ」は1つまたは複数を意味する。
【0011】
本明細書で用いるところでは、用語「フルオロケミカル」は、少なくとも1つのフッ素化セグメントを含有する高分子材料を意味する。用語「フルオロケミカル」、「フルオロポリマー」、および「フルオロカーボン」は、本明細書では同じ意味で用いられる。
【0012】
用語「撥油性」および「防汚性」は、油が基材中へ浸透するのをブロックする基材の能力を意味するために本明細書では同じ意味で用いられる。基材中への油浸透は基材を汚すと言われる。同様に、用語「撥水性」は、水が基材中へ浸透するのをブロックする基材の能力を意味するために本明細書では用いられる。防汚剤および撥水剤は、油および水がビーズ状になり、そして基材中へ浸透せずにそれから転がり落ちるように基材の臨界表面張力を下げる。
【0013】
本明細書で用いるところでは、用語「汚れ除去」は、汚れた基材がその元の汚れのない外観を取り戻す程度に関する。一般に、汚れ除去剤は、防汚剤または撥油剤より低いレベルの撥性を有し、汚れまたは油が基材に浸透するのを可能にするかもしれない。汚れ除去剤は、汚れが洗濯または他のクリーニング手順時に少なくとも部分的に除去されることを可能にする。用語「汚れ除去」および「汚物除去」は本明細書では同じ意味で用いられる。
【0014】
本明細書で用いるところでは、用語「耐久性のある」は、許容されるレベルの性能をそれほど劣化させることなく増加した回数の業務用洗濯サイクルにわたって維持する特性を意味する。本明細書で用いるところでは、防汚仕上げ剤および汚れ除去仕上げ剤の「耐久性」は、繰り返しの業務用洗濯後に許容されるレベルの防汚性、撥水性、および汚れ除去性能を処理基材に提供し続ける仕上げ剤の能力に関する。許容されるレベルの防汚性、撥水性、および汚れ除去性能は、試験方法セクションに記載される方法によって少なくとも「3」の格付けであると考えられる。
【0015】
本明細書で用いるところでは、用語「織物品」は編布、織布、または不織布を含む物品を意味する。「織物品」には、例えば、シャツ、パンツ、ジャケット、作業シャツ、作業パンツ、制服、ジャンプスーツ、スモック、帽子、手袋、上着、スポーツウェア、シェフコート、シェフエプロン、およびシェフ帽子などの衣類または衣料品が含まれる。「織物品」にはまた、シート、枕ケース、ベッドカバー、キルト、毛布、掛け布団、掛け布団カバー、寝袋、シャワーカーテン、カーテン、掛布、テーブルクロス、ナプキン、雑巾、皿ふき、および室内装飾用品または家具用の保護カバーのような物品が含まれる。
【0016】
本明細書で用いるところでは、用語「洗濯」は、少なくとも1つの洗濯サイクル、引き続く1つの乾燥サイクルと、任意選択的に洗濯サイクル後および乾燥サイクルの前の間にあるすすぎサイクルとの組み合わせを意味する。
【0017】
本明細書で用いるところでは、用語「業務用洗濯」は典型的には、塩素漂白剤および高アルカリ性化学薬品を含んでもよい強い洗剤処方と共に、約140〜185°F(60〜85℃)の洗濯温度および約165〜300°F(74〜149℃)の乾燥温度を利用する商業的な業務用洗濯による洗濯プロセスに関する。典型的な処理pH範囲は9.0〜12.5であり、負荷サイズは25〜1000ポンドであってもよい。業務用洗濯は典型的には、油状物質での汚染が起こるかもしれない条件下で着用されるレンタル制服または作業服の他の物品に関して行われる。
【0018】
本明細書で用いるところでは、用語「家庭洗濯」は典型的には、家庭環境で消費者によって行われる洗濯に関する。米国では、家庭洗濯は100〜120°F(38〜49℃)の洗濯温度および120〜160°F(49〜71℃)の乾燥温度を利用する。通常の処理pH範囲は9.0〜10.0であり、負荷サイズは典型的には4〜8ポンドである。家庭洗濯条件は典型的には、業務用洗濯にかけられる布および織物品が受ける条件より穏やかであり、頻度が少ないことが多い。家庭洗濯条件は、織物品の推定寿命を延長することが期待されるかもしれない。業務用洗濯および家庭洗濯の両方について、より低い温度、より低いpHレベル、およびより少ない洗濯が織物品の推定寿命を延ばすかもしれない。
【0019】
布または織物品ができる限り長い時間きれいにそして新しく見えるために、布または織物品が汚れ除去だけでなく、防汚性または撥水性を示すことがしばしば望ましい。防汚性、撥水性、および汚れ除去の特性は、例えば、自動車または機械修理が行われる、または食品が調理される作業環境内などの、汚染が容易にそして繰り返し起こり得る環境で使用される布または織物品にとって特に重要である。これらのタイプの作業環境では、例えば、制服、ジャンプスーツ、スモック、作業シャツ、作業パンツ、シェフジャケット、シェフエプロン、またはシェフ帽子などの衣類がしばしば着用される。これらの衣類は典型的には繰り返し業務用洗濯を受ける。このように、かかる環境で使用される衣類、布、または織物品は、これが物品の耐用年数を延ばすので、繰り返しの業務用洗濯に耐久性のある防汚性、撥水性、および汚れ除去仕上げ剤を有することが望ましい。これは、繰り返して業務用洗濯される、レンタル市場での布または織物品にとって特に当てはまる。
【0020】
本発明の一実施形態は、ポリエステルを含む布であって、前記布は少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤および少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤を含む仕上げ剤で処理され、前記布は約131°F〜約149°F(約55℃〜約65℃)での、例えば、約140°F〜約149°F(約60℃〜約65℃)での少なくとも5回後、例えば少なくとも30回後もしくは少なくとも40回後、または少なくとも50回の業務用洗濯後にAATCC試験方法118−2002によって測定した際に少なくとも3の撥油性格付けおよびAATCC試験方法130−2000によって測定した際に少なくとも3の汚れ除去格付けを有する布である。さらに、本布は水落下試験方法(Water Drop Test Method)によって測定した際に少なくとも3の撥水性格付けを有してもよい。本布は不織、編、または織構造のものであってもよい。
【0021】
本発明の別の実施形態は、上記の特性を提供するためにフルオロケミカル仕上げ剤で処理された布を含む織物品である。
【0022】
本明細書で用いるところでは、用語「ポリエステル」はポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、およびポリブチレンテレフタレートを意味し、その意味内に「コポリエステル」を含む。ポリエステルは、一成分繊維または複合繊維であってもよい。ポリエステルはステープルファイバーまたは連続フィラメントであってもよい。ポリエステルを含む布、または例えば、制服などの、該布を含む織物品は、他の繊維、例えば、綿、羊毛、レーヨン、ポリアミド、アクリル、アセテート、スパンデックス、ノメックス(Nomex)(登録商標)、ケブラー(Kevlar)(登録商標)、もしくは他の繊維のブレンド、ならびに異なる組成の2つ以上のポリエステルのブレンド、ならびに上に挙げた他の繊維の任意のものと組み合わせたかかるブレンドを含んでもよい。布は、布の総重量を基準として約5重量パーセント(重量%)〜約100重量パーセントのポリエステルを含有してもよい。布が綿もしくは別の繊維または繊維の組み合わせをさらに含む場合には、布は、布の総重量を基準として約5重量%〜約95重量%のポリエステルを含んでもよい。
【0023】
本明細書で用いるところでは、「複合繊維」は、同じ一般クラスの2つのポリマーが繊維の長さに沿って互いに密に接着されており、その結果繊維断面が例えばサイド−バイ−サイド、偏心鞘−芯、または有用な捲縮を発現することができる他の好適な断面である繊維を意味する。
【0024】
本明細書で用いるところでは、用語「サイド−バイ−サイド」は、複合繊維の2つの成分が互いにじかに隣接していること、およびどちらかの成分の少量部分以下が他の成分の凹面部分内にあることを意味する。「偏心鞘−芯」は、2つの成分の1つが他の成分を完全に取り囲んでいること、しかし2つの成分が共軸ではないことを意味する。
【0025】
ポリエステル複合繊維は、ポリ(トリメチレンテレフタレート)と、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)およびポリ(テトラメチレンテレフタレート)またはかかるメンバーの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのポリマーとを約30:70〜約70:30の重量比で含み、少なくとも約10%、例えば少なくとも約35%、多くても約80%のヒートセット後捲縮収縮値を有する。ポリマーは、異なる組み合わせもまた可能であるが、例えば、異なる固有粘度の、例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)およびポリ(テトラメチレンテレフタレート)、またはポリ(トリメチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレン)テレフタレートであってもよい。あるいはまた、組成物は類似のもの、例えばポリ(トリメチレンテレフタレート)ホモポリエステルおよびポリ(トリメチレンテレフタレート)コポリエステル、任意選択的に異なる粘度のものであることができる。ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(テトラメチレンテレフタレート)、または、例えば異なる固有粘度のポリ(エチレンテレフタレート)とポリ(エチレンテレフタレート)との組み合わせ、またはポリ(エチレンテレフタレート)ホモポリエステルおよびポリ(エチレンテレフタレート)コポリエステルなどの、他のポリエステル二成分組み合わせもまた可能である。
【0026】
ポリエステルは、一成分であろうと二成分であろうと、1つまたは複数のコポリエステルであることができ、「ポリ(エチレンテレフタレート)」、「ポリ(テトラメチレンテレフタレート)」、および「ポリ(トリメチレンテレフタレート)」はそれらの意味内にかかるコポリエステルを包含する。例えば、コポリエステルを製造するために使用されるコモノマーが4〜12個の炭素原子を有する線状、環式、および分岐脂肪族ジカルボン酸(およびそれらのジエステル)(例えばブタン二酸、ペンタン二酸、ヘキサン二酸、ドデカン二酸および1,4−シクロヘキサンジカルボン酸);テレフタル酸以外の、8〜12個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸(およびそれらのジエステル)(例えばイソフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸);3〜8個の炭素原子を有する線状、環式、および分岐脂肪族ジオール(例えば1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、および1,4−シクロヘキサンジオール);ならびに4〜10個の炭素原子を有する脂肪族および芳香脂肪族エーテルグリコール(例えば、ヒドロキノンビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル、またはジエチレンエーテルグリコールをはじめとする、約460より下の分子量を有するポリ(エチレンエーテル)グリコール)からなる群から選択されるコポリ(エチレンテレフタレート)を使用することができる。コモノマーは、本発明の利益を損なわない程度に、例えば総ポリマー原料を基準として約0.5〜15モルパーセントのレベルで存在することができる。イソフタル酸、ペンタン二酸、ヘキサン二酸、1,3−プロパンジオール、および1,4−ブタンジオールが模範的なコモノマーである。
【0027】
コポリエステルはまた、かかるコモノマーが繊維の物理的特性に悪影響を及ぼさないという条件で、少量の他のコモノマーと共に製造することもできる。かかる他のコモノマーには、総ポリエステルを基準として約0.2〜5モルパーセントで組み入れることができる、5−ナトリウム−スルホイソフタレート、3−(2−スルホエチル)ヘキサン二酸のナトリウム塩およびそのジアルキルエステルが含まれる。改善された酸染色性のために、(コ)ポリエステルはまた、高分子第二級アミン添加物、例えばポリ(6,6’−イミノ−ビスヘキサメチレンテレフタルアミド)およびそのヘキサメチレンジアミンとのコポリアミド、好ましくはそれらのリン酸および亜リン酸塩と混合することもできる。少量の、例えば1kgのポリマー当たり約1〜6ミリ当量のトリ−またはテトラ−官能性コモノマー、例えばトリメリット酸(それの前駆体を含む)またはペンタエリスリトールを粘度調整のために組み入れることができる。
【0028】
ポリエステルはまた、一成分であろうと二成分であろうと、添加剤が本発明の有益な態様を損なわないという条件で、帯電防止剤、酸化防止剤、抗菌剤、防炎剤、滑剤、染料、光安定剤、蛍光増白剤、および二酸化チタンなどの艶消剤のような有効量の従来の添加剤を含むこともできる。
【0029】
ポリエステルを含む布は、繰り返しの業務用洗濯、例えば少なくとも5回の業務用洗濯に耐久性のある撥油性、撥水性、および汚れ除去を与えるために少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤および少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤を含むフルオロケミカル仕上げ剤で処理される。フルオロケミカル仕上げ剤を調合するために使用されてもよいフルオロケミカルポリマーには、フッ素含有ウレタンが含まれる。任意選択的に、これらは、パーフルオロアルキル基を含有するカルボン酸およびアルコールをベースにするポリエステルの混合物などの他のフルオロケミカルと組み合わせられてもよい。少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤は、例えばゾニール(Zonyl)(登録商標)7713(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)またはイー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール(E.I.du Pont de Nemours)から入手可能な)に含有されるなどの少なくとも1つのフッ素化ポリウレタンを含む。少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤は、例えばゾニール(登録商標)7910(イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムールから入手可能な)に含有されるなどの少なくとも1つのフッ素化置換ウレタンを含む。少なくとも1つのフッ素化ポリウレタンの布の重量基準のパーセント(%owf)対少なくとも1つのフッ素化置換ウレタンの布の重量基準のパーセントの比は約0.2〜約3.0。例えば約0.6〜約1.4、または約0.6〜約1.2である。%owf値は、仕上げ剤中の防汚剤および汚れ除去剤の量から計算される。例えば、防汚剤が40g/l、または約4重量パーセントで塗布され、そして汚れ除去剤が50g/l、または約5重量パーセントで塗布される場合、そのときは防汚剤対汚れ除去剤の比は0.8であろう。十分なレベルの撥油性、撥水性、および汚れ除去を処理布に提供する他のフルオロケミカルポリマーまたは化合物もまた、任意選択的にフッ素含有ポリウレタンと併せて使用されてもよい。
【0030】
仕上げ剤は任意選択的に、少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤および少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤に加えて複数の成分を含んでもよい。例えば、少なくとも1つの増量剤がしばしばフルオロケミカルと共に使用される。「増量剤」はフルオロケミカルと組み合わせて使用される非フッ素化材料であって、その自らの撥水特性を有する、そしてミネラルワックスまたは低分子量ポリエチレン、ポリイソシアネート、フッ素−フリーのアクリルポリマー(ポリアクリレート、ポリメタクリレート、およびポリアクリロニトリルをはじめとする)、ポリシロキサン、もしくはポリジエンホモポリマーおよびヘテロポリマーなどの、ラテックス形態で一般に入手可能である他の比較的疎水性ポリマーなどの合成有機高分子材料のような、典型的には低融点の実質的に水不溶性材料である非フッ素化材料に対する専門用語である。増量剤はフルオロポリマーより安価であるので、増量剤は低い使用量のフルオロポリマーの効率を高めるために典型的に使用される。
【0031】
任意選択的に、仕上げ剤はまた、防皺仕上げ(「手入れの簡単な(Easy Care)」、「デュラブルプレス(Durable Press)」、「皺になりにくい(Wrinkle−Resistant)、またはノーアイロン(No−Iron)」仕上げとしてもまた知られる)を布に提供するための試剤を含んでもよい。ジメチロールジヒドロキシエチレンウレア(DMDHEU)、変性ジメチロールジヒドロキシエチレンウレア、または他のアミノプラスト樹脂などの架橋剤が、無機マグネシウム塩または塩化アルミニウムなどのパラボリック触媒と共に使用されてもよい。メラミン樹脂が、任意選択的にアルカリ性亜鉛塩と共に使用されてもよい。ポリシロキサンまたはシリコーンエマルジョンだけでなく、エーテル化およびカルバミド型の尿素−ホルムアルデヒド樹脂もまた用いられてもよい。十分なレベルの架橋を提供する他のポリマーまたは化合物もまた使用されてもよい。
【0032】
本発明の別の実施形態は、布を仕上げ剤で処理して繰り返しの業務用洗濯に耐久性のある撥油性、撥水性、および汚れ除去を与える方法であって、
a)1つまたは複数のポリエステルまたは別の繊維もしくは繊維の組み合わせとブレンドされた1つまたは複数のポリエステルを含む布を提供する工程と、
b)少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤の布の重量基準パーセント対少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤の布の重量基準パーセントの比が約0.2〜約3.0である、少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤および少なくとも1つのフッ素化汚れ除去剤を含む仕上げ剤を塗布する工程と、
c)処理布を約160℃〜約200℃で乾燥させる工程と
を含む方法である。少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤の布の重量基準パーセント対少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤の布の重量基準パーセントの比はまた、例えば、約0.6〜約1.4、または約0.6〜約1.2であってもよい。布または織物品についての最適比は、布重量、布構造および湿式処理による布製造に応じて変わり得る。典型的には、仕上げ剤を塗布された布は約1〜約2分間乾燥される。
【0033】
本発明のさらに別の実施形態は、布を仕上げ剤で処理して繰り返しの業務用洗濯に耐久性のある撥油性、撥水性、および汚れ除去を与える方法であって、
a)1つまたは複数のポリエステルまたは別の繊維もしくは繊維の組み合わせとブレンドされた1つまたは複数のポリエステルを含む布を提供する工程と、
b)少なくとも1つのフッ素化ポリウレタン防汚剤の布の重量基準パーセント対少なくとも1つのフッ素化置換ウレタン汚れ除去剤の布の重量基準パーセントの比が約0.2〜約3.0である、少なくとも1つのフッ素化ポリウレタン防汚剤および少なくとも1つのフッ素化置換ウレタン汚れ除去剤を含む仕上げ剤を塗布する工程と、
c)処理布を約160℃〜約200℃で乾燥させる工程と
を含む方法である。少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤の布の重量基準パーセント対少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤の布の重量基準パーセントの比はまた、例えば、約0.6〜約1.4、または約0.6〜約1.2であってもよい。布または織物品についての最適比は、布重量、布構造および湿式処理による布製造に応じて変わり得る。典型的には、仕上げ剤を塗布された布は約1〜約2分間乾燥される。
【0034】
布は、制御量の仕上げ剤の塗布を可能にするようにフルオロケミカル仕上げ剤で処理される。仕上げ剤は、例えば、パジング、コーティング、含浸、浸漬、吹き付け、刷毛塗り、およびフィルム−コーティング、またはかかる塗布法の組み合わせによって塗布されてもよい。パジングは、布を浴に、次に圧搾ローラーに通すことによって液体コーティングを塗布することを意味する。仕上げ剤での処理後、布は次に約160℃〜約200℃で、通常約1〜約2分間加熱される。フルオロケミカル仕上げ剤は、塗布の方法が本発明の有益な態様を損なわないという条件で、一調合物としてかまたは順次調合物として布に塗布されてもよい。典型的には、仕上げ剤は、フルオロケミカルの総使用量が布の重量を基準として約7重量パーセント〜約14重量パーセント、例えば約9重量パーセント〜約13重量パーセントであるような使用量で布に塗布される。この使用量レベルは、十分なそして耐久性のある撥油性、撥水性、および汚れ除去を布に提供することが分かった。
【0035】
本発明のさらに別の実施形態は、撥油性および汚れ除去を与えるために少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤および少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤を含む仕上げ剤で処理されている布、または該布を含む織物品の業務用洗濯方法である。本方法は下記の工程を含む。繰り返し洗濯を通して、布、または該布を含む織物品上のフルオロケミカル仕上げ剤の耐久性は本方法に従って維持される。本発明の追加の実施形態は、布が少なくとも1つのフッ素化ポリウレタン防汚剤および少なくとも1つのフッ素化置換ウレタン汚れ除去剤を含む仕上げ剤で処理されることを除いては、本明細書に記載されるような方法である。少なくとも1つのフッ素化ポリウレタンの布の重量基準パーセント対少なくとも1つのフッ素化置換ウレタンの布の重量基準パーセントの比は約0.2〜約3.0、例えば約0.6〜約1.4、または約0.6〜約1.2であってもよい。布または織物品についての最適比は、布重量、布構造および湿式処理による布製造に応じて変わり得る。
【0036】
布、または該布を含む織物品は、洗剤、および任意選択的に塩素漂白剤を含有する水中、約131°F〜約149°F(約55℃〜約65℃)、例えば約140°F〜約149°F(約60℃〜約65℃)で洗濯される。洗剤および任意の汚物を含有する洗濯水は、布または織物品から分離される。布または織物品は水ですすがれ、すすいだ水は布または織物品から分離される。任意選択的に、他の洗濯剤、例えば塩素漂白剤または柔軟剤が洗濯またはすすぎサイクルに使用されてもよい。布または織物品は次に乾燥されて乾燥布または乾燥織物品を生み出す。フルオロケミカル仕上げ剤は、業務用洗濯を繰り返した後に、布または織物品がそれぞれ、AATCC試験方法118−2002およびAATCC試験方法130−2000によって測定した際に少なくとも3の撥油性格付けおよび汚れ除去格付けを有するときに耐久性があると言われる。繰り返し洗濯は、例えば、少なくとも5回の洗濯、または少なくとも30回の洗濯、または少なくとも40回の洗濯、または少なくとも50回の洗濯であることができる。布または織物品上に付着物をもたらす洗濯は性能を妨げるかもしれない。
【0037】
(試験方法)
布サンプルは、洗濯温度が140°F(60℃)に変更されたことを除いては国際標準ISO 15797:2002(E)「織物−作業服の試験のための業務用洗濯および仕上げ手順(Textiles−Industrial Washing and Finishing Procedures for Testing of Workwear)」、手順(Procedure)3(白色作業服のための洗濯手順−塩素漂白剤−綿(Washing Procedures for White Workwear−Chlorine Bleach−Cotton))に従って業務用洗濯された。
【0038】
撥水性格付けは、AATCC試験方法193−2004に類似している、(非特許文献1)に記載されている水落下試験方法に従って測定された。撥水性は、異なる表面張力の水−アルコール混合物の滴を布上に置き、次に表面湿潤の程度を目視測定することによって試験された。本試験は水性汚れ耐性の大まかな指標を提供する。一般に、撥水性格付けが高ければ高いほど、仕上げ布の水性物質による耐汚染性はより良好である。標準試験液の組成は表1に示される。
【0039】
【表1】

【0040】
布サンプルは白い吸取紙上に仰向けに置かれ、それは平らな水平面上に置かれた。標準試験液の滴は、1の格付けを有する試験液から始まって、3つの場所で試験布に塗布された。各滴は、直径が約5mmまたは容量が0.05mLであった。滴は45°のおおよその角度から10秒間観察された。3滴のうち少なくとも2滴が布を湿らせるかまたは布に浸透することが観察されず、かつ、滴の周りに吸い上げを示さなかった場合、試験は、2の格付けを有する試験液を使用して隣接箇所で繰り返された。本手順は、3滴のうち少なくとも2滴が10秒内に布を湿らせるかまたは布への吸い上げを示すまで続行された。布の撥水性格付けは、3滴のうち少なくとも2滴が布を湿らせなかったかまたは布へ吸い上げられなかった最高の番号が付けられた液体であると測定された。
【0041】
撥油性格付けは、米国繊維化学者・色彩技術者協会(American Association of Textile Chemists and Colorists)(AATCC)の標準試験方法118−2002に従って測定された。撥油性は、異なる表面張力の炭化水素液体の滴を布上に置き、次に表面湿潤の程度を目視測定することによって試験された。本試験は、仕上げ布がいかに良く有機液体による油状汚れおよび湿潤に耐性があるかを測定する。一般に、撥油性格付けが高ければ高いほど、仕上げ布の油状物質による汚染に対する抵抗はより良好である。標準試験液は表2にリストされる。
【0042】
【表2】

【0043】
布の仕上げ剤、繊維、または構造に応じて、異なるタイプの湿潤が生じるかもしれない。多くの布で、布は一試験液による湿潤には完全に耐性があるが、次の液体による即時浸透を許すであろうから、終点格付けは明白である。しかしながら、幾つかの布では、終点測定が困難であり得る。これらの布は、液体/布界面で布の部分的な黒ずみによって示されるように、幾つかの試験液による漸進的湿潤を示すであろう。黒いまたは暗い布については、湿潤は滴内の「光沢」の喪失によって検出することができる。終点を測定するのが困難である布については、終点は30秒内に界面で完全な黒ずみを引き起こす試験液であると考えられる。
【0044】
布サンプルは、平らな水平面上に置かれた白い吸取紙上に仰向けに置かれた。標準試験液の滴が、1の格付けを有する試験液から始まって、5つの場所で試験布に塗布された。各滴は、直径が約5mmまたは容量が0.05mLであった。滴は45°のおおよその角度から30秒間観察された。5滴のうち少なくとも3滴が布を湿らせるかまたは布に浸透することが観察されず、かつ、滴の周りに吸い上げを示さなかった場合、試験は、2の格付けを有する試験液を使用して隣接箇所で繰り返された。本手順は、5滴のうち少なくとも3滴が30秒内に布を湿らせるかまたは布への吸い上げを示すまで続行された。布のAATCC撥油性格付けは、5滴のうち少なくとも3滴が布を湿らせなかったかまたは布へ吸い上げられなかった最高の番号が付けられた液体であると測定された。半ポイント格付け、例えば4.5は、試験液5について合格の境界に対して与えられてもよい。合格の境界の例は、5滴のうちの3滴以上が丸みを帯びるが、滴のエッジ周りに検体の部分的な黒ずみがある場合である。米国では、撥油性の一般に許容されるレベルは3の格付けである。
【0045】
AATCC汚れ除去格付けは、米国繊維化学者・色彩技術者協会(AATCC)の標準試験方法130−2000に従って測定された。布サンプルは、滑らかな水平面上の新しいAATCC織物吸取紙(Textile Blotting Paper)上に平らに置かれた。5滴(0.2mL合計)のマゾーラ(Mazola)(登録商標)コーン油(Corn Oil)(ほとんどの食料品店で入手可能な)が布表面上に置かれて単一点を生み出した。グラシン紙のシートが油溜まりの一面に置かれ、2.27kg(5ポンド)重りが次にグラシン紙の一面に直接60秒間置かれた。重りおよびグラシン紙が取り除かれ、布サンプルは次に、100グラムのAATCC1993標準対照洗剤(AATCC 1993 Standard Reference Detergent)WOBを使用してケンモア(Kenmore)(登録商標)自動機で高い水レベルの通常洗濯サイクルで12分間洗濯された。洗濯温度は60℃であり、すすぎ温度は冷たかった。負荷の総重量は4ポンドであった。最終回転サイクルの後、全体負荷はケンモア(登録商標)自動乾燥機に入れられ、高いで45〜50分間乾燥された。
【0046】
汚れ除去格付けは、汚れた、洗濯された、および乾燥された布を、テーブルの一エッジが汚れ除去レプリカ(Stain Release Replica)(注文番号08379、AATCCから入手可能な)に触れる状態で、非グレア・ブラックトップ・テーブルの中央に平らに置くことによって測定された。布は約76cm(30インチ)の距離から見られ、残存汚れが汚れ除去レプリカと最も近い0.5格付けまで比較された。格付けは1(最小)から5(最大)まで与えられる。米国では、一般に受け入れられるレベルの汚れ除去は3の格付けである。
【0047】
%owfFとして表される、フッ素についての布の重量基準パーセントは、次の通り測定される。ここでFFABとして表される布基準フッ素は、百万当たりの部(ppm)単位で周知のウィックボルド(Wickbold)トーチ法によって測定される。この値は次に、FFCとして表されるフルオロケミカル中のフッ素の重量パーセントで割られて当該フルオロケミカルについて布の重量基準のフッ素パーセントを得る:
%owfF=FFAB/FFC
2つ以上のフルオロケミカルが使用されるとき、布の重量基準の全フッ素パーセントは、使用されるすべてのフルオロケミカルについて布の重量基準の個々のフッ素パーセント値を合計することによって得られる。
【実施例】
【0048】
次の実施例は、本発明およびその使用可能性を実証する。本発明は他のおよび異なる実施形態であることができ、その幾つかの詳細は本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、様々な明らかな点で変更することができる。従って、本実施例は本来例示的なものと見なされ、限定的なものではないと見なされるべきである。
【0049】
実施例に、フルオロケミカル仕上げ剤調合物番号(1〜6)と布称号(A〜E)との組み合わせを用いて番号をつける。例えば、実施例1Aは、調合物1のフルオロケミカル仕上げ剤で処理された布Aに関する。
【0050】
次の実施例では、フルオロケミカル仕上げ剤の6つの調合物を5つのポリエステル/綿布のサンプルに個別に塗布した。フルオロケミカル仕上げ剤は、乾燥布上に湿式パジングし、次に375°Fで1分間、手で触れられるくらいまで乾燥させることによって塗布した。処理布サンプルを次に、140°F(60℃)の変更洗濯温度でISO 15797:2002(E)、表2、条件(Condition)3洗濯手順に従って洗濯した。0、1、5、10、20、30、40、および50回洗濯サイクル後に、布サンプルを、それぞれ、水落下試験方法、AATCC試験方法118−2002、およびAATCC試験方法130−2000に従って撥水性、撥油(汚れ)性、および汚れ除去について評価した。
【0051】
使用されるフルオロケミカル仕上げ剤の組成物を表3に示す。ニットテックス(Knittex)(登録商標)7636、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)の登録商標は、変性ジメチロールジヒドロキシエチレンウレア(DMDHEU)および無機マグネシウム塩を含有する水性組成物である。ウルトラソフ(Ultrasof)(登録商標)HDP、チバ・スペシャルティ・ケミカルズの登録商標は、高密度ポリエチレン・エマルジョンである。ウルトラテックス(Ultratex)(登録商標)REP、チバ・スペシャルティ・ケミカルズの登録商標は、変性アミノ官能性シリコーンを含有するエマルジョンである。ゾニール(Zonyl)(登録商標)はイー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー(E.I.DuPont de Nemours and Company)の登録商標である。ゾニール(登録商標)7713は、1重量パーセント未満の塩酸およびメタンスルホン酸入りの、フッ素化ポリウレタン(約7.5重量パーセント)、イソシアネート基がケトンオキシムでブロックされているポリイソシアネート(約4重量パーセント)、アジピン酸およびパーフルオロアルキル基のアルコールをベースにするポリエステルの混合物(約11重量パーセント)、プロパンジオール(約3重量パーセント)、エトキシル化イソトリデシルアルコール(約2重量パーセント)の水性分散系(約70重量パーセントの水を含有する)である。ゾニール(登録商標)7910は、約30〜約35重量パーセントのフッ素化置換ウレタンを含有する水性分散系である。本調合物では、フッ素化ポリウレタンの布の重量基準パーセント(%owf)対フッ素化置換ウレタンの布の重量基準パーセントの比は0.7であった。一般に、フルオロケミカル仕上げ剤中の少なくとも1つのフッ素化ポリウレタンの布の重量基準パーセント対少なくとも1つのフッ素化置換ウレタンの布の重量基準パーセントの比は約0.2〜約3.0、例えば約0.6〜約1.4、または例えば約0.8〜約1.2であってもよい。
【0052】
【表3】

【0053】
5つのポリエステル/綿ブレンド布を試験に使用した。布A、B、およびCは平織構造のシャツ布地であった。布DおよびEはボトムウェイト3×1綾織であった。布Aは、本願特許出願人から商業的に入手可能な、ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)を含むタイプ(Type)400TM銘柄ポリエステル複合繊維を使用した。ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)を含むタイプ400TM銘柄ポリエステル複合繊維はまた、本明細書ではT−400TM銘柄ポリエステル複合繊維、または簡単にT−400TMとも呼ばれる。T−400TMは、約10%〜約80%の、例えば約35%〜約80%のヒートセット後捲縮収縮値を有することができる。
【0054】
すべての布について、たて糸に使用される糸の両方とも、DAKアメリカ合同会社(DAK America LLC)から入手可能なダークロン(Dacron)(登録商標)T−90Sステープル・ポリエステルファイバーを使用して製造した。2つの商業的に入手可能なマージ、繊維当たり0.9デニール(dpf)のマージ(Merge)177EHUおよび1.2dpfのマージ623E99を使用した。T−90S繊維を65/35のT−90S/綿比で綿と均質ブレンドし、次に通常の綿システム法(カーディング、延伸、粗紡、およびリング紡績を含む)を用いて加工して20ccおよび40cc糸を製造した。マージ177EHUを40cc糸用に使用し、そしてマージ623E99を20cc糸用に使用した。糸を、通常のやり方で整経する前にサイジングした。
【0055】
すべての布をドルニエ(Dornier)レピア織機で織った。精錬後に、布を、3000psiのパッド圧で6ヤード/分でクスターズ10−トン・パッダ(KUSTERS 10−ton padder)を通して引っ張ることによって処理した。布を次に375°F(190℃)で1分間硬化させた。布の詳細を次の表にまとめる。紡績糸の線密度は、英国式綿番手とも呼ばれる、「綿番手」を意味する表記法「cc」で与えられる。綿番手は、関係cc=5315/デニールによってデニールに関係し、ここで、デニールは9000メートル当たりの紡績糸のグラム単位の重量によって測定されるような線密度である。
【0056】
【表4】

【0057】
実施例1A〜6Aは、フルオロケミカル仕上げ剤の6つの調合物で処理されたポリエステルに富む65/35ポリエステル/綿シャツ布地(布A)のサンプルについて撥水性、AATCC撥油性格付け、およびAATCC汚れ除去格付けを実証する。下の表で、格付けは、塩素漂白剤あり60℃で表示回数の業務用洗濯後の各特性について与えられる。
【0058】
【表5】

【0059】
実施例1B〜6Bは、フルオロケミカル仕上げ剤の6つの調合物で処理された綿に富む65/35ポリエステル/綿シャツ布地(布B)のサンプルについて撥水性、AATCC撥油性格付け、およびAATCC汚れ除去格付けを実証する。下の表で、格付けは、塩素漂白剤あり60℃で表示回数の業務用洗濯後の各特性について与えられる。
【0060】
【表6】

【0061】
実施例1C〜6Cは、フルオロケミカル仕上げ剤の6つの調合物で処理された65/35ポリエステル/綿シャツ布地(布C)のサンプルについて撥水性、AATCC撥油性格付け、およびAATCC汚れ除去格付けを実証する。下の表で、格付けは、塩素漂白剤あり60℃で表示回数の業務用洗濯後の各特性について与えられる。
【0062】
【表7】

【0063】
実施例1D〜6Dは、フルオロケミカル仕上げ剤の6つの調合物で処理された65/35ポリエステル/綿ボトムウェイト布(布D)のサンプルについて撥水性、AATCC撥油性格付け、およびAATCC汚れ除去格付けを実証する。下の表で、格付けは、塩素漂白剤あり60℃で表示回数の業務用洗濯後の各特性について与えられる。
【0064】
【表8】

【0065】
実施例1E〜6Eは、フルオロケミカル仕上げ剤の6つの調合物で処理された綿に富む65/35ポリエステル/綿ボトムウェイト布(布E)のサンプルについて撥水性、AATCC撥油性格付け、およびAATCC汚れ除去格付けを実証する。下の表で、格付けは、塩素漂白剤あり60℃で表示回数の業務用洗濯後の各特性について与えられる。
【0066】
【表9】

【0067】
上の表に提示された結果について、フルオロケミカル仕上げ剤は、各特性についての格付けが少なくとも3であるときに、十分な撥油性、撥水性、および汚れ除去を提供する−すなわち、業務用洗濯を繰り返した後に耐久性がある−と考えられた。布Aについての結果は、全6つの調合物が60℃での少なくとも5回、ならびに少なくとも30回の業務用洗濯を通して耐久性があることを示した。調合物の4つ(調合物3〜6)は、少なくとも40回の業務用洗濯を通して耐久性があり、そして調合物5および6は両方とも布の少なくとも50回の業務用洗濯を通して耐久性があった。
【0068】
布Bの場合には、全6つの調合物が少なくとも5回、ならびに少なくとも20回の業務用洗濯を通して耐久性があった。調合物の5つ(調合物2〜6)は、少なくとも30回の業務用洗濯を通して耐久性があり、そして調合物5および6は両方とも少なくとも40回の業務用洗濯を通して耐久性があった。
【0069】
布Cについては、結果は、全6つの調合物が少なくとも5回、ならびに少なくとも20回の業務用洗濯を通して耐久性があることを示した。5つの調合物(調合物2〜6)は少なくとも30回の業務用洗濯を通して耐久性があり、そして調合物4〜6は少なくとも40回の業務用洗濯を通して耐久性があった。
【0070】
布Dについての結果は、全6つの調合物が少なくとも5回、ならびに少なくとも20回の業務用洗濯を通して耐久性があり、3つの調合物(調合物4〜6)が少なくとも30回の業務用洗濯を通して耐久性があり、そして調合物6が少なくとも40回の業務用洗濯を通して耐久性があることを示した。
【0071】
布Eについては、全6つの調合物が少なくとも5回、ならびに少なくとも10回の業務用洗濯を通して耐久性があり、5つの調合物(調合物2〜6)は少なくとも20回の業務用洗濯を通して耐久性があった。3つの調合物(調合物4〜6)は少なくとも30回の業務用洗濯を通して耐久性があり、そして調合物6は少なくとも40回の業務用洗濯を通して耐久性があった。
【0072】
試験された布すべてについて、結果は、調合物1が60℃での繰り返しの業務用洗濯に対して最も耐久性がないことおよび調合物6が最も耐久性があることを示した。
【0073】
本明細書に説明された本発明の多くの変更および他の実施形態が前述の説明に提示された教示を利用できるこれらの特許に関係する当業者に想到されるであろう。それ故、本発明は開示された具体的な実施形態に限定されるべきではないこと、ならびに変更および他の実施形態は添付の特許請求の範囲の範囲内に包含されることを意図されることが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数のポリエステルまたは他の繊維もしくは繊維の組み合わせとブレンドされた1つまたは複数のポリエステルを含む布であって、前記布は少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤および少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤を含む仕上げ剤で処理され、前記布は約55℃〜約65℃での少なくとも5回の業務用洗濯後にAATCC試験方法118−2002によって測定した際に少なくとも3の撥油性格付けおよびAATCC試験方法130−2000によって測定した際に少なくとも3の汚れ除去格付けを有することを特徴とする布。
【請求項2】
前記布が、水落下試験方法によって測定した際に少なくとも3の撥水性格付けをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の布。
【請求項3】
前記布が、少なくとも30回の業務用洗濯後に前記撥油性格付けおよび前記汚れ除去格付けをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の布。
【請求項4】
前記布が、少なくとも50回の業務用洗濯後に前記撥油性格付けおよび前記汚れ除去格付けを有することを特徴とする請求項1に記載の布。
【請求項5】
綿とのブレンドを含み、前記布が布の総重量を基準として、約5重量パーセント〜約95重量パーセントのポリエステルを含むことを特徴とする請求項1に記載の布。
【請求項6】
前記ポリエステルがポリ(トリメチレンテレフタレート)と、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)およびポリ(テトラメチレンテレフタレート)、またはかかるメンバーの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのポリマーとを含む複合繊維であることを特徴とする請求項5に記載の布。
【請求項7】
前記複合繊維がポリ(エチレンテレフタレート)とポリ(トリメチレンテレフタレート)との組み合わせを含むことを特徴とする請求項6に記載の処理布。
【請求項8】
前記少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤が少なくとも1つのフッ素化ポリウレタンを含み、そして前記少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤が少なくとも1つのフッ素化置換ウレタンを含むことを特徴とする請求項1に記載の布。
【請求項9】
前記少なくとも1つのフッ素化ポリウレタンの布の重量基準のパーセント対前記少なくとも1つのフッ素化置換ウレタンの布の重量基準のパーセントの比が約0.2〜約3.0であることを特徴とする請求項8に記載の布。
【請求項10】
前記少なくとも1つのフッ素化ポリウレタンの布の重量基準のパーセント対前記少なくとも1つのフッ素化置換ウレタンの布の重量基準のパーセントの比が約0.6〜約1.4であることを特徴とする請求項9に記載の布。
【請求項11】
請求項1に記載の布を含むことを特徴とする織物品。
【請求項12】
前記織物品が、制服、ジャンプスーツ、スモック、作業シャツ、作業パンツ、シェフコート、シェフエプロン、およびシェフ帽子、またはかかる物品の組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする請求項11に記載の織物品。
【請求項13】
布を仕上げ剤で処理して繰り返しの業務用洗濯に耐久性のある撥油性、撥水性、および汚れ除去を与える方法であって、
a)1つまたは複数のポリエステルまたは別の繊維もしくは繊維の組み合わせとブレンドされた1つまたは複数のポリエステルを含む布を提供する工程と、
b)少なくとも1つのフッ素化ポリウレタンの布の重量基準パーセント対少なくとも1つのフッ素化置換ウレタンの布の重量基準パーセントの比が約0.2〜約3.0である、少なくとも1つのフッ素化ポリウレタン防汚剤および少なくとも1つのフッ素化置換ウレタン汚れ除去剤を含む仕上げ剤を塗布する工程と、
c)仕上げ剤を塗布された布を約160℃〜約200℃で乾燥させる工程と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記布がポリエステルおよび綿を含み、そして前記布が布の総重量を基準として約5重量パーセント〜約95重量パーセントのポリエステルを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ポリエステルがポリ(トリメチレンテレフタレート)と、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)、ポリ(テトラメチレンテレフタレート)およびかかるメンバーの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのポリマーとを含む複合繊維であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記複合繊維がポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記仕上げ剤の塗布方法がパジング、コーティング、含浸、浸漬、吹き付け、刷毛塗り、フィルム−コーティング、およびかかる塗布方法の組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項18】
仕上げ剤を塗布された布が約1分〜約2分間乾燥されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つのフッ素化ポリウレタン防汚剤の布の重量基準パーセント対前記少なくとも1つのフッ素化置換ウレタン汚れ除去剤の布の重量基準パーセントの比が約0.6〜約1.4であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項20】
撥油性および汚れ除去を与えるために少なくとも1つのフルオロケミカル防汚剤および少なくとも1つのフルオロケミカル汚れ除去剤を含む仕上げ剤で処理されている布または前記布を含む織物品の業務用洗濯方法であって、
a)処理布または前記処理布を含む織物品を提供する工程と、
b)洗剤を含有する水中で約55℃〜約65℃において前記布または前記織物品を洗濯する工程と、
c)洗濯水を前記布または織物品から分離する工程と、
d)前記布または前記織物品をすすぐ工程と、
e)すすいだ水を前記布または前記織物品から分離する工程と、
f)前記布または織物品を乾燥させて、AATCC試験方法118−2002によって測定した際に少なくとも3の撥油性格付けおよびAATCC試験方法130−2000によって測定した際に少なくとも3の汚れ除去格付けを有する乾燥布または乾燥織物品を提供する工程と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項21】
前記仕上げ剤が前記防汚剤として少なくとも1つのフッ素化ウレタンポリマーおよび前記汚れ除去剤として少なくとも1つの過フッ素化ポリマーを含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項22】
前記洗濯用の水が塩素漂白剤を含有することを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記布または前記織物品が工程a)〜f)を少なくとも5回繰り返した後に少なくとも3の前記撥油性格付けおよび前記汚れ除去格付けを有することを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記布または前記織物品が上記の工程a)〜f)を少なくとも30回繰り返した後に前記撥油性格付けおよび前記汚れ除去格付けを有することを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記布または織物品が工程a)〜f)を少なくとも40回繰り返した後に前記撥油性格付けおよび前記汚れ除去格付けを有することを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記布または織物品が工程a)〜f)を少なくとも50回繰り返した後に前記撥油性格付けおよび前記汚れ除去格付けを有することを特徴とする請求項20に記載の方法。

【公表番号】特表2008−536023(P2008−536023A)
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−506602(P2008−506602)
【出願日】平成18年4月7日(2006.4.7)
【国際出願番号】PCT/US2006/013499
【国際公開番号】WO2006/110759
【国際公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【出願人】(505245302)インヴィスタ テクノロジー エスアエルエル (81)
【氏名又は名称原語表記】INVISTA Technologies S.a.r.l.
【住所又は居所原語表記】Talstrasse 80,8001 Zurich,Switzerland
【出願人】(507339906)チバ スペシャルティ ケミカルズ コーポレーション (1)
【Fターム(参考)】