説明

耐衝撃性難燃性熱可塑性成形組成物

耐燃性および衝撃強さを特徴とする熱可塑性成形組成物を開示する。この組成物は、A)芳香族ポリ(エステル)カーボネート70〜99重量部、B)ポリアルキレンテレフタレート1〜30重量部( A)とB)との総重量は樹脂100部である。)、C)重合アルキル(メタ)アクリレートを含むグラフトシェルおよび相互浸透しており分離しないポリオルガノシロキサン成分とポリ(メタ)アルキルアクリレート成分とを含むコンポジットゴムコアを含むコア−シェルモルホロジーを有するグラフト(コ)ポリマー、樹脂100部あたり1〜20部(phr)、D)リン含有化合物2〜20phr、並びにE)フッ素化ポリオレフィン0.1〜2重量部を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリカーボネートおよび芳香族ポリエステルを含む耐衝撃性改良難燃性熱可塑性成形組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリカーボネートと芳香族ポリエステルとの耐衝撃性改良ブレンドは既知である。対応する耐燃性組成物も更にハロゲンフリーの難燃剤として知られている。
【0003】
特開2001−031860は、加水分解安定性であり化学的耐性を有するといわれている耐衝撃性の高い組成物を開示していると考えられている。この組成物は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートとの混合物、コア−シェル構造を有するグラフトエラストマー、ケイ酸塩、安定化赤リンおよびポリテトラフルオロエチレンを含む。
【0004】
芳香族ポリカーボネート樹脂、芳香族ポリエステル樹脂および特定の高分子量ハロゲン化ビスフェノールエポキシ樹脂を含む組成物が、特開平6−239965に開示されている。開示されている組成物は、優れた耐燃性、化学的耐性、耐衝撃性および熱安定性を特徴とするといわれている。ポリカーボネート、ポリアルキレンテレフタレートおよびグラフトベースがシリコーン−アクリレートコンポジットを含む群から選択されるゴムを含むグラフト(コ)ポリマーを含む耐衝撃性改良熱可塑性成形組成物が米国特許第7,067,567号に開示されている。グラフト(コ)ポリマーは、メチルメタクリレートグラフトシリコーン−ブチルアクリレートコンポジットゴムによって例示される。ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートおよびシリコーン−ブチルアクリレートコンポジットゴムベースのグラフトポリマーを含む耐衝撃性組成物が、米国特許第4,888,388号に開示されている。
【0005】
ハロゲン化芳香族ポリカーボネート樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、およびグラフトゴムポリマーコンポジットを含む難燃性化学的耐性熱安定性組成物が、特開平4−345657に開示されている。グラフトゴムは、互いに分離しないように互いに絡み合ったポリオルガノシロキサンゴムおよびポリアルキル(メタ)アクリレートゴムからなるゴム粒子上にビニルモノマーをグラフトすることによって得られるといわれている。
【0006】
特開平8−259791は、優れた耐衝撃性および難燃性を特徴とするといわれており、リン酸エステル化合物および特定のコンポジットゴムベースのグラフトコポリマーを有するポリカーボネート樹脂を含む難燃性樹脂組成物を開示していると考えられている。コンポジットゴムベースのグラフトコポリマーは、ポリオルガノシロキサン成分30〜99%およびポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分70〜1%を含むコンポジットゴム上に少なくとも一種類のビニルモノマー(例えばメチルメタクリレート)をグラフトすることによって得られる。
【0007】
特開平7−316409は、良好な耐衝撃性および難燃性を有し、ポリカーボネート、リン酸エステルおよびコンポジットゴムベースの特定のグラフトコポリマーを含む組成物を開示している。グラフトコポリマーは、互いに分離しないようにポリオルガノシロキサン成分およびポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分が互いに絡まり合ったコンポジットゴム上に一種類以上のビニルモノマーをグラフト重合することによって得られる。
【0008】
米国特許第4,963,619号は、ポリカーボネート、シロキサン含有グラフトポリマーおよび、要すれば、別の熱可塑性樹脂および/または標準添加物を含む熱可塑性ポリカーボネート成形組成物を開示している。この組成物は、高い靱性、特に低温における高い靱性、を特徴とするといわれている。
【0009】
米国特許第6,423,766号は、ポリカーボネート樹脂、コンポジットゴムグラフトコポリマー、ハロゲンフリーのリン酸エステルおよびポリテトラフルオロエチレンを含む難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を開示している。この組成物は、改良された機械的特性、成形性、流動性、および難燃性を示すといわれている。グラフトゴムは、ポリオルガノシロキサンゴム成分およびポリアルキルアクリレートゴム成分をベースとし、これら二種類の成分は、撚り合わされており、互いに分離しない。グラフトゴムは、一種類以上のビニルモノマーとグラフトしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
発明の要旨
難燃性および衝撃強さを特徴とする熱可塑性成形組成物を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この組成物は、A)芳香族ポリ(エステル)カーボネート70〜99重量部 B)ポリアルキレンテレフタレート1〜30重量部( A)とB)との総重量は、樹脂100部である。)、C)重合アルキル(メタ)アクリレートを含むグラフトシェルおよび相互浸透しており分離しないポリオルガノシロキサン成分とポリ(メタ)アルキルアクリレート成分とを含むコンポジットゴムコアを含むコア−シェルモルホロジーを有するグラフト(コ)ポリマー、樹脂100部あたり1〜20部(phr)、D)リン含有化合物2〜20phr、並びにE)フッ素化ポリオレフィン0.1〜2重量部を含む。
【0012】
発明の詳細な説明
本発明の組成物は、
A)重量平均分子量少なくとも25,000g/mol、好ましくは少なくとも26,000g/molの芳香族ポリ(エステル)カーボネート、70〜99重量パーセント(pbw)、好ましくは75〜95pbw、最も好ましくは80〜95pbw、
B)ポリアルキレンテレフタレート、1〜30pbw、好ましくは5〜25pbw、最も好ましくは5〜20pbw、
ここで、A)とB)との重量の合計が100部(樹脂100部)であり、
C)コア−シェルモルホロジーを有し、重合アルキル(メタ)アクリレートを含むグラフトシェルおよび相互浸透しており分離しないポリオルガノシロキサン成分とポリ(メタ)アルキルアクリレート成分とを含むコンポジットゴムコアを含有するグラフト(コ)ポリマー、樹脂100部あたり1〜20部(phr)、好ましくは2〜15phr、より好ましくは5〜12phr、最も好ましくは7〜10phr、
D)リン含有化合物、好ましくは有機リン酸エステルまたはホスホン酸エステル、2〜20phr、好ましくは5〜15phr、特に好ましくは7〜15phr、最も好ましくは10〜15phr、並びに
E) フッ素化ポリオレフィン、0.1〜2phr、好ましくは0.2〜1phr、最も好ましくは0.2〜0.5phr
を含む。
【0013】
本明細書中、列挙されるいずれの数値範囲も、その中に包含される全ての部分的な範囲を含むことが意図されている。
【0014】
成分A
好適な芳香族(コ)ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステルカーボネートは既知である。(コ)ポリカーボネートは、既知の方法(例えば、Schnellの“Chemistry and Physics of Polycarbonates”,Interscience Publishers,1964年参照。)によって製造され、広く商業的に入手可能である(例えば、Bayer MaterialScienceから商標Makrolon(登録商標)のもとで入手可能である。)。
【0015】
芳香族ポリカーボネートは、既知の溶融法または相界面法(phase boundary process)によって製造されうる。
【0016】
芳香族ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステルカーボネートの製造に好適な芳香族ジヒドロキシ化合物は、式(I)
【化1】

(式中、
Aは、単結合、C−〜C−アルキレン、C−〜C−アルキリデン、C−〜C−シクロアルキリデン、−O−、−SO−、−CO−、−S−、−SO−、任意にヘテロ原子を含んでいてもよい別の芳香環が縮合していてもよいC−〜C12−アリーレン、または式(II)もしくは(III)
【化2】

に一致する基を示し、
置換基Bは、互いに独立して、C−〜C12−アルキル、好ましくはメチルを示し、
xは、互いに独立して、0、1または2を示し、
pは、1または0を示し、かつ
およびRは、それぞれのXに関して独立して選択され、それぞれ互いに独立して、水素またはC−〜C−アルキル、好ましくは水素、メチルまたはエチルを示し、
は、炭素を示し、mは、4〜7の整数、好ましくは4または5を示し、但し、少なくとも一つの原子X上において、RおよびRは、両方ともアルキル基である。)
に一致する。
【0017】
好ましい芳香族ジヒドロキシ化合物は、ヒドロキノン、レソルシノール、ジヒドロキシジフェノール、ビス−(ヒドロキシフェニル)−C〜C−アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−C〜C−シクロアルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス−(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホンおよびα,α−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピル−ベンゼンである。特に好ましい芳香族ジヒドロキシ化合物は、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニル−スルホンである。2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)が特に好ましい。これらの化合物は、独立して使用しても任意の所望の混合物の形態で使用してもよい。
【0018】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートの製造に好適な連鎖停止剤としては、フェノール、p−クロロフェノール、p−tert.−ブチルフェノール、並びに長鎖アルキルフェノール、例えば4−(1,3−テトラ−メチルブチル)−フェノールまたはアルキル置換基中に炭素原子を全部で8〜20個有するモノアルキルフェノールもしくはジアルキルフェノール、例えば3,5−ジ−tert.−ブチルフェノール、p−イソオクチルフェノール、p−tert.−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノールおよび2−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールおよび4−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールが挙げられる。使用される連鎖停止剤の量は、一般的に、使用される芳香族ジヒドロキシ化合物の総モル量に対して、0.5〜10%である。ポリカーボネートは、既知の方法で、好ましくは三以上の官能性を有する化合物、例えば三以上のフェノール基を有する化合物の、使用される芳香族ジヒドロキシ化合物のモル量の合計に対して、0.05〜2.0%の組み込みによって分枝されうる。
【0019】
芳香族ポリエステルカーボネートが既知である。好適なそのような樹脂は、米国特許第4,334,053号、第6,566,428号およびCA 1173998に開示されている(これらは全て本明細書中に参照することによって組み込まれる。)。
【0020】
芳香族ポリエステルカーボネートの製造に関する芳香族ジカルボン酸二ハロゲン化物としては、イソフタル酸、テレフタル酸、ジフェニルエーテル4,4’−ジカルボン酸およびナフタレン−2,6−ジカルボン酸の二酸二塩化物が挙げられる。イソフタル酸およびテレフタル酸の二酸二塩化物の比1:20〜20:1の混合物が特に好ましい。分枝剤もまた、好適なポリエステルカーボネートの製造において使用されうる。例えば、三以上の官能性を有するカルボン酸塩化物、例えばトリメシン酸三塩化物、シアヌル酸三塩化物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノン−テトラカルボン酸四塩化物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸四塩化物もしくはピロメリット酸四塩化物、0.01〜1.0mol.%(使用されるジカルボン酸二塩化物に対する。)、または三以上の官能性を有するフェノール、例えばフロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン−2,4,4−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2−ビス[4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]−プロパン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノール、テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチル−ベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−プロパン、テトラ−(4−[4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル]−フェノキシ)−メタン、1,4−ビス[4,4’−ジヒドロキシ−トリフェニル)−メチル]−ベンゼン、0.01〜1.0mol.%(使用されるジフェノールに対する。)。フェノール性分枝剤は、ジフェノールと共に反応容器中に入れられ、酸塩化物分枝剤は、酸二塩化物と共に入れられる。
【0021】
熱可塑性芳香族ポリエステルカーボネート中のカーボネート構造単位の含量は、エステル基とカーボネート基との合計に対して、好ましくは100mol.%以下、特に80mol.%以下、特に好ましくは50mol.%以下である。芳香族ポリエステルカーボネート中に含まれるエステルとカーボネートの両方が、重縮合生成物中に、ブロックの形態で存在してもランダムに分散されて存在してもよい。
【0022】
熱可塑性芳香族ポリ(エステル)カーボネートの平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定。)は、少なくとも25,000g/mol、好ましくは少なくとも26,000g/molである。好ましくは、最大重量平均分子量35,000g/mol、より好ましくは32,000g/mol以下、特に好ましくは30,000g/mol以下である。熱可塑性芳香族ポリ(エステル)カーボネートは、単独で使用されても所望の混合物において使用されてもよい。
【0023】
成分B
ポリアルキレンテレフタレートは、芳香族ジカルボン酸またはそれらの反応性誘導体、例えばジメチルエステルもしくは無水物、と、脂肪族、脂環式または芳香脂肪族ジオールと、の反応生成物、およびそれらの反応生成物の混合物である。好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸基を、ジカルボン酸成分に対して、少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、と、エチレングリコールおよび/または1,4−ブタンジオール基を、ジオール成分のモルに対して、少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%と、を含む。
【0024】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸基に加えて、炭素原子を8〜14個有する別の芳香族もしくは脂環式ジカルボン酸、または炭素原子を4〜12個有する脂肪族ジカルボン酸の基、例えばフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、シクロヘキサン二酢酸の基、を、20mol.%以下、好ましくは10mo.%以下、含みうる。
【0025】
エチレングリコールまたは1,4−ブタンジオール基に加えて、炭素原子を3〜12個有する別の脂肪族ジオールまたは炭素原子を6〜21個有する脂環式ジオール、例えば1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、3−エチル−2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,4−ジ−(β−ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチル−シクロブタン、2,2−ビス−(4−β−ヒドロキシエトキシ−フェニル)−プロパンおよび2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)−プロパンの基、を20mol.%以下、好ましくは10mo.%以下含むポリアルキレンテレフタレートも更に好ましい(米国特許第4,176,224号参照。これは参照することによって本明細書中に組み込まれる。)。
【0026】
ポリアルキレンテレフタレートは、比較的少量の三価−もしくは四価アルコールまたは三−もしくは四−塩基性カルボン酸、例えば米国特許第3,692,744号による(参照することによって本明細書中に組み込まれる。)の組み込みによって分枝されてもよい。好ましい分枝剤の例は、トリメシン酸、トリメリット酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンおよびペンタエリトリトールである。
【0027】
ポリエチレンテレフタレートおよび/またはポリブチレンテレフタレートが特に好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特別好ましい。
【0028】
フェノール/o−ジクロロベンゼン(1:1重量部)中25℃においてUbbelohde粘度計を使用して測定されるポリアルキレンテレフタレートの固有粘度は、好ましくは1.4cm/g以下であり、一般的に、ポリアルキレンテレフタレートの固有粘度は0.3cm/g以上、特に0.4cm/g以上である。
【0029】
ポリアルキレンテレフタレートは、既知であり、既知の方法によって製造され(例えば、Kunststoff−Handbuch,第VIII巻,695頁以降,Carl−Hanser−Verlag,ミュンヘン1973年)、商業的に入手可能である。
【0030】
成分C
本発明との関連で好適なグラフト(コ)ポリマーは、コア/シェル構造を有する。アルキル(メタ)アクリレートおよび要すれば共重合性ビニルモノマーを、コンポジットゴムコア上にグラフト重合することによって得られる。相互浸透されており、分離しない相互浸透ネットワーク(IPN)タイプポリマーを含むコンポジットゴムコアは、ガラス転移温度が0℃以下、好ましくは−20℃以下、特に−40℃以下であることを特徴とする。本発明の組成物中に存在する成分Cの量は、1〜20phr、有利には2〜15phr、好ましくは5〜12phr、最も好ましくは7〜10phrである。
【0031】
好ましいコアは、ポリシロキサンおよびブチルアクリレートを含むポリシロキサン−アルキル(メタ)アクリレート相互浸透ネットワーク(IPN)タイプポリマーである。シェルは硬質相、好ましくは重合メチルメタクリレートである。ポリシロキサン/アルキル(メタ)アクリレート/硬質シェルの重量比は、70〜90/5〜15/5〜15、好ましくは75〜85/7〜12/7〜12、最も好ましくは80/10/10である。
【0032】
ゴムコアの中央粒径(d50値)は、0.05〜5ミクロン、好ましくは0.1〜2ミクロン、特に0.1〜1ミクロンである。中央値は、超遠心測定によって決定される(W.Scholtan,H.Lange,Kolloid,Z.und Z.Polymere 250(1972年),782〜1796頁)。
【0033】
シリコーンアクリレートコンポジットゴム中のポリオルガノシロキサン成分は、オルガノシロキサンと多官能性架橋剤とをエマルジョン重合法において反応させることによって製造されうる。好適な不飽和オルガノシロキサンの添加によってグラフト活性部位をゴムに挿入することも更に可能である。
【0034】
オルガノシロキサンは、通常、環状であり、その環構造は、好ましくはSi原子を3〜6個含む。例としては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン、オクタフェニルシクロテトラシロキサンが挙げられ、単独で使用されてもそのような化合物の二種類以上の混合物において使用されてもよい。オルガノシロキサン成分は、シリコーンアクリレートゴム中に、シリコーンアクリレートゴムの重量に対して、少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%の量で存在する。
【0035】
好適な架橋剤は、三官能性または四官能性シラン化合物である。好ましい例としては、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシフェニルシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラブトキシシランが挙げられる。
【0036】
グラフト活性部位は、以下の構造
【化3】


(式中、
は、メチル、エチル、プロピルまたはフェニルを示し、
は、水素またはメチルを示し、
nは、0、1または2を示し、かつ、
pは、1〜6を示す。)
のいずれかに一致する化合物を組み込むことによって、シリコーンアクリレートゴムのポリオルガノシロキサン成分中に含まれうる。
【0037】
(メタ)アクリロイルオキシシランが構造(GI−1)の形成に好ましい化合物である。好ましい(メタ)アクリロイルオキシシランとしては、β−メタクリロイルオキシエチル−ジメトキシ−メチル−シラン、γ−メタクリロイル−オキシ−プロピルメトキシ−ジメチル−シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピル−ジメトキシ−メチル−シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピル−トリメトキシ−シラン、γ−メタクリロイルオキシ−プロピル−エトキシ−ジエチル−シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピル−ジエトキシ−メチル−シラン、γ−メタクリロイルオキシ−ブチル−ジエトキシ−メチル−シランが挙げられる。
【0038】
ビニルシロキサン、特にテトラメチル−テトラビニル−シクロテトラシロキサン、が構造GI−2の生成に好適である。
【0039】
例えば、p−ビニルフェニル−ジメトキシ−メチルシランが構造GI−3の生成に好適である。γ−メルカプトプロピルジメトキシ−メチルシラン、γ−メルカプトプロピルメトキシ−ジメチルシラン、γ−メルカプトプロピル−ジエトキシメチルシラン等が構造(GI−4)の生成に好適である。
【0040】
これらの化合物の量は、(ポリオルガノシロキサンの重量に対して、)〜10%、好ましくは0.5〜5.0%である。
【0041】
シリコーンアクリレートコンポジットゴム中のアクリレート成分は、アルキル(メタ)アクリレート、架橋剤およびグラフト活性モノマーユニットから製造されうる。
【0042】
好ましいアルキル(メタ)アクリレートの例としては、アルキルアクリレート、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、およびアルキルメタクリレート、例えばヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレートが挙げられ、n−ブチルアクリレートが特に好ましい。
【0043】
多官能性化合物が架橋剤として使用されうる。例としては、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレートおよび1,4−ブチレングリコールジメタクリレートが挙げられる。
【0044】
以下の化合物が、単独でまたは混合物において、挿入グラフト活性部位に使用されうる:アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、アリルメタクリレート。アリルメタクリレートは、更に架橋剤としても作用しうる。これらの化合物は、アクリレートゴム成分の重量に対して、0.1〜20%の量で使用されうる。
【0045】
本発明による組成物において好ましく使用されるシリコーンアクリレートコンポジットゴムの製造方法およびモノマーを用いるそれらのグラフト方法は、例えば、米国特許第4,888,388号および第4,963,619号に記述されており、これらは両方とも本明細書中に参照することによって組み込まれる。
【0046】
グラフトベース(本明細書中C.1)上へのグラフト重合は、懸濁液、分散体またはエマルジョン中で行われる。連続または不連続エマルジョン重合が好ましい。グラフト重合は、フリーラジカル開始剤(例えば過酸化物、アゾ化合物、ヒドロペルオキシド、過硫酸塩、過リン酸塩)を用い、かつ、要すればアニオン性乳化剤、例えばカルボオキソニウム塩(carboxonium salts)、スルホン酸塩または有機硫酸エステルを使用して行われる。
【0047】
グラフトシェル(C.2)は、
C.2.1 ビニル芳香族化合物または環置換ビニル芳香族化合物(例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン)、ビニルシアニド(例えばアクリロニトリルおよびメタクリロニトリル)0〜80%、好ましくは0〜50%、特に0〜25%(グラフトシェルの重量に対する。)と
C.2.2 (メタ)アクリル酸(C〜C)−アルキルエステル(例えばメチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、tert.−ブチルアクリレート)および不飽和カルボン酸の誘導体(例えば無水物およびイミド、例えば無水マレイン酸およびN−フェニルマレイミド)からなる群から選択される少なくとも一種類のモノマー、100〜20%、好ましくは100〜50%、特に100〜75%(グラフトシェルの重量に対する。)と
の混合物から生成されうる。
【0048】
好ましいグラフトシェルとしては、一種類以上の(メタ)アクリル酸(C〜C)−アルキルエステル、特にメチルメタクリレート、が挙げられる。
【0049】
特に好適なグラフト(コ)ポリマーは、三菱レイヨン株式会社からMatablen SX−005として入手可能である。
【0050】
成分D
本発明との関連で好適なリン含有化合物としては、式(IV)
【化4】

(式中、
、R、RおよびRは、互いに独立して、それぞれ、C−〜C−アルキル、またはそれぞれ任意にアルキル、好ましくはC1〜4−アルキル、によって置換されていてもよいC5〜6−シクロアルキル、C6〜20−アリールもしくはC7〜12−アラルキルを示し、
nは、互いに独立して、0または1、好ましくは1であり、
qは、0.5〜30、好ましくは0.8〜15、特に好ましくは1〜5、特別に1〜2であり、かつ、
Xは、OH置換されていてもよく、8個以下のエーテル結合を含んでいてもよい、炭素原子を6〜30個有する単核もしくは多核芳香族基、または炭素原子を2〜30個有する脂肪族基であり、脂肪族基は直鎖であっても分枝していてもよい。)
のオリゴマー有機リン酸またはホスホン酸エステルが挙げられる。
【0051】
好ましくは、R、R、RおよびRは、それぞれ互いに独立して、C1〜4−アルキル、フェニル、ナフチルまたはフェニル−C1〜4−アルキルを示す。R、R、RおよびRのいずれかが芳香族基である態様において、アルキル基によって、好ましくはC1〜4−アルキルによって、置換されていてもよい。特に好ましいアリール基は、クレシル、フェニル、キシレニル、プロピルフェニルまたはブチルフェニルである。
【0052】
好ましい態様において、Xは、炭素原子を6〜30個有する単核または多核芳香族基を示す。好ましくは、式(I)の芳香族ジヒドロキシ化合物のいずれかから誘導される。
【0053】
Xは、特に好ましくは、
【化5】

からなる群から選択される少なくとも一種類のメンバーを示す。
【0054】
特別に、Xは、レソルシノール、ヒドロキノン、ビスフェノールAまたはジフェニルフェノールから誘導され、特に好ましくはビスフェノールAから誘導される。
【0055】
別の好適なリン含有化合物は、式(IVa)
【化6】

(式中、
、R、R、R、nおよびqは、式(IV)に関して定義されたとおりであり、
mは、互いに独立して、0、1、2、3または4を示し、
およびRは、互いに独立して、C1〜4−アルキル、好ましくはメチルまたはエチルを示し、かつ、
Yは、C−〜C−アルキリデン、C1〜7−アルキレン、C5〜12−シクロアルキレン、C5〜12−シクロアルキリデン、−O−、−S−、−SOまたは−CO−、好ましくはイソプロピリデンまたはメチレンを示す。)
の化合物である。
【0056】
【化7】

(式中、qは、1〜2である。)
が特に好ましい。
【0057】
そのようなリン化合物は、既知である(例えば、米国特許第5,204,394号および第5,672,645号参照。これらは両方とも参照することによって本明細書中に組み込まれる。)かまたは既知の方法によって製造されうる(例えばUllmanns Enzyklopaedie der technischen Chemie,第18巻,301頁以降,1979年;Houben−Weyl,Methoden der organischen Chemie,第12/1巻,43頁;Beilstein第6巻,177頁)。
【0058】
成分E
フッ素化ポリオレフィンは既知であり(例えば米国特許第5,672,645号、これは参照することによって本明細書中に組み込まれる。)、例えばDuPontからTeflon(登録商標)30Nフッ素化ポリオレフィンとして市販されている。
【0059】
フッ素化ポリオレフィンは、それ自体で使用されても凝固混合物の形態で使用されてもよい。凝固混合物の製造は、フッ素化ポリオレフィンのエマルジョンをグラフトポリマーのエマルジョンまたはビニルモノマーベースの(コ)ポリマーのエマルジョンと混合し、この混合物を凝固させることを伴う。
【0060】
フッ素化ポリオレフィンは、更に、ポリオレフィンパウダーをグラフトポリマーのパウダーまたはグラニュールと混合し、常套のデバイスにおいて溶融物において、通常、200〜330℃の温度において、配合することによるグラフトポリマー(成分C)とのプレコンパウンドとしても使用されうる。
【0061】
フッ素化ポリオレフィンは、組成物中、0.1〜2phr、好ましくは0.2〜1phr、最も好ましくは0.2〜0.5phrの濃度において使用される。
【0062】
別の成分
本発明の組成物は、更に、ポリ(エステル)カーボネートを含む熱可塑性成形組成物との関連で機能に関して既知である添加剤を含みうる。これらとしては、滑剤、離型剤、例えばペンタエリトリトールテトラステアレート、成核剤、帯電防止剤、熱安定剤、光安定剤、加水分解安定剤、充填剤および強化剤、着色剤もしくは顔料、並びに別の難燃剤もしくは難燃相乗剤のいずれか一種類以上が挙げられる。
【0063】
本発明の組成物は、通常、常套の装置および以下の常套の手順を用いて製造されうる。
【0064】
本発明の組成物は、熱可塑性樹脂プロセス、例えば射出成形、押出および吹込成形法、によってあらゆる種類の成形品の製造に使用されうる。
【0065】
以下の実施例は本発明の具体例である。
【実施例】
【0066】
例示される組成物の製造において、成分および添加剤を、二軸押出機ZSK 30中、温度プロファイル120〜255℃において溶融配合した。得られたペレットを、強制空気対流オーブン中120℃において4〜6時間乾燥した。部分を射出成形した(溶融温度265〜285℃、金型温度約75℃)。
【0067】
以下に記述される組成物の製造において、以下の成分を使用した。
ポリカーボネート:ASTM D 1238による溶融流量約4g/10分(300℃、1.2Kg)のビスフェノールAベースのホモポリカーボネート(Makrolon 3208、Bayer MaterialScience LLCの製品)
PET:固有粘度0.94のポリエチレンテレフタレート
エラストマー1:メチルメタクリレート(MMA)シェルおよびコア中のシロキサン(Si)−ブチルアクリレート(BA)を含むメチルメタクリレートグラフトシロキサン−ブチルアクリレートコンポジットゴム。Si/BA/MMAの重量比は80/10/10である。
エラストマー2(比較):メチルメタクリレートシェルおよびコア中のシロキサン−ブチルアクリレートを含むメチルメタクリレート(MMA)−グラフトシロキサン(Si)−ブチルアクリレート(BA)コンポジットゴム。Si/BA/MMAの重量比は10/80/10である。
使用されるリン化合物(P−化合物と示す。)は、
【化8】

に一致する。
【0068】
全ての例示される組成物は、スチレン−アクリロニトリルコポリマー50wt.%およびPTFE 50wt.%を含むマスターバッチの形態で導入されるフッ素化ポリオレフィン(PTFE)0.25phrを含んだ。
【0069】
示される温度におけるノッチ付き衝撃強さ(NI)を、ASTM D−256によって厚さ1/8”の試験片を使用して決定した。破損モード(モード)を観測によって決定した。Pは部分破断を意味し、Cは完全破断を意味する。
【0070】
燃焼速度を、示される厚さを有する試験片においてUL−94 Vによって決定した。
【0071】
組成物の溶融流量(MFR)を、ASTM D−1238によって265℃、5Kg負荷において決定した。ビカー温度(ビカー)を、ASTM D 1525によって、負荷50ニュートンかつ加熱速度120℃/時間で決定した。
【0072】

【0073】
例1(比較例)および2(本発明による)は、本発明による組成物と密接に関係した組成物との直接比較を可能にしている。これらの組成物間の違いは、含まれるエラストマーの構造である。結果は、本発明の組成物の大きな延性および有利な低温耐衝撃性を示している。結果は、更に、P−化合物およびフッ素化ポリオレフィンの混入が本発明による組成物に良好な耐燃性(1.6mmにおけるUL−94)を与える(V−1)ことも示している。例3は、ゴム変性剤の低い配合で、本発明の組成物が良好なUL−94評価(V−1)と共に室温および−20℃において良好なノッチ付きアイゾッド衝撃強さを維持することを示している。例4は、P−化合物の低い配合でも本発明の組成物がはるかに良好な低温ノッチ付きアイゾッド衝撃強さおよびはるかに高いビカー温度と共に良好なUL−94評価(V−1)を有することを示している。例5は、ゴム変性剤の配合量およびP−化合物の配合量の両方を減らしても、本発明の組成物が良好なUL−94評価(V−1)、はるかに良好な低温ノッチ付きアイゾッド衝撃強さ、およびはるかに高いビカー温度を有することを示している。
【0074】
本発明を説明の目的で上記に詳細に説明したが、そのような詳細は、請求項によって規定されるものを除いて、もっぱら説明の目的のためであって、変更が発明の精神および範囲から逸脱しない限り当業者によってなされ得ると解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)芳香族ポリ(エステル)カーボネート70〜99重量部、
B)ポリアルキレンテレフタレート1〜30重量部、
ここで、A)とB)との重量の合計が樹脂100部であり、
C)重合アルキル(メタ)アクリレートを含むグラフトシェルおよび相互浸透しており分離しないポリオルガノシロキサン成分とポリ(メタ)アルキルアクリレート成分とを含むコンポジットゴムコアであって、中央粒径が0.05〜5ミクロンでありガラス転移温度が0℃以下である粒子の形態であるコアを含むコア−シェルモルホロジーを有し、かつ、ポリオルガノシロキサン/ポリ(メタ)アルキルアクリレート/硬質シェルの重量比が70〜90/5〜15/5〜15であるグラフト(コ)ポリマー、樹脂100部あたり1〜20部(phr)、
D)リン含有化合物2〜20phr、並びに
E)フッ素化ポリオレフィン0.1〜2重量部
を含有する熱可塑性成形組成物。
【請求項2】
A)が82〜95pbwの量で存在し、B)が5〜18pbwの量で存在し、C)が2〜15phrの量で存在し、D)が5〜15phrの量で存在し、かつ、E)が0.2〜1phrの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記B)がポリエチレンテレフタレートである、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
アルキル(メタ)アクリレートがブチルアクリレートである、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
該重量比が75〜85/7〜12/7〜12である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
該重量比が80/10/10である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
該中央粒径が0.1〜2ミクロンである、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記D)が式(IV)
【化1】

(式中、
、R、RおよびRは、それぞれ、互いに独立して、C1〜8−アルキル、またはそれぞれ任意にアルキルによって置換されていてもよいC5〜6−シクロアルキル、C6〜20−アリールもしくはC7〜12−アラルキルを示し、
nは、互いに独立して0または1であり、
qは、0.5〜30であり、かつ
Xは、OH置換されていてもエーテル結合を8個以下含んでいてもよい、炭素原子を6〜30個有する単環もしくは多環芳香族基、または炭素原子を2〜30個有する直鎖もしくは分枝脂肪族基である。)
に一致する、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
更に、滑剤、離型剤、成核剤、帯電防止剤、熱安定剤、加水分解安定剤、光安定剤、着色剤、顔料、充填剤、強化剤、成分D)以外の防炎加工剤および防炎相乗剤からなる群から選択される少なくとも一つのメンバーを含む、請求項1に記載の組成物。

【公表番号】特表2010−506963(P2010−506963A)
【公表日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−532395(P2009−532395)
【出願日】平成19年10月10日(2007.10.10)
【国際出願番号】PCT/US2007/021665
【国際公開番号】WO2008/127286
【国際公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(503349707)バイエル・マテリアルサイエンス・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (178)
【氏名又は名称原語表記】Bayer MaterialScience LLC
【Fターム(参考)】