説明

胆汁酸抱合体、それらの金属錯体との誘導体、及び関連する使用方法

【課題】新規な常磁性金属イオンキレート並びに「磁気共鳴映像法」(M.R.I.)として知られている診断技術に於ける造影剤としての使用方法の提供。
【解決手段】A−L−Bで表される化合物。(式中、Aは、コール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸及びリトコール酸、並びにこれらとタウリンまたはグリシンとの抱合体から選ばれる胆汁酸残基であり;Lは、−NH−、−NH−CH2−CO−NH−、−NH−(CH2)2−NH−、−NH−CO−CH2−、などの結合基を表し、Bは、ジエチレントリアミノ五酢酸(DTPA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA)または10−(2−ヒドロキシプロピル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸(HPDO3A)などの残基を表す)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な常磁性金属イオンキレート並びに「磁気共鳴映像法」(M.R.I.)として知られている診断技術に於ける造影剤としての使用方法に関する。特に、本発明は、キレート能力を付与された分子との胆汁酸抱合体及びそれらの常磁性金属イオン及び/又は塩との錯体キレート、並びにこれら錯体のM.R.I.用の造影剤としての使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
キレート化剤と適当な特定の金属とから形成される錯体は、以下の診断技術、即ち、X−線映像法、核磁気共鳴映像法(M.R.I.)及びシンチグラフィに於ける造影剤として既に使用されている。
【0003】
特に、臨床実践に於いて効果的な診断薬として認められている「磁気共鳴映像法」(M.R.I.)を用いる医療診断法[Stark,D.D.、Bradley,W.G.,Jr.編集、"Magnetic Resonance Imaging"、The C.V. Mosby Company、 St. Louis、 Missouri(USA)、1988]は、とりわけ、好ましくはアミノポリカルボン酸及び/又はそれらの誘導体または類縁体との2価〜3価の常磁性金属イオンの錯体キレートを含有する常磁性製薬組成物を採用している。
【0004】
これらの中の幾つかは、現在、M.R.I.用の造影剤として使用されている(Gd−DTPA:ジエチレントリアミノ五酢酸とのガドリニウム錯体のN−メチルグルカミン塩、MAGNEVISTR、Schering;Gd−DOTA:ガドリニウム/1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸錯体のN−メチルグルカミン塩、DOTAREMR、Guerbet)。
【0005】
この分野に於ける現状を示すために、ここに、表示はあるものの、未完成である重要な特許ドキュメントのリストを挙げる:EP71564(Schering)、US4639365(Sherry)、US−A−4615879(Runge)、DE−A−3401052(Schering)、EP130934(Schering)、EP65728(Nycomed)、EP230893(Bracco)、US−A−4826673(Mallinckrodt)、US−A−4639365(Sherry)、EP299795(Nycomed)、EP258616(Salutar)、WO8905802(Bracco)。
【0006】
先にリストされ、市販されている造影剤は、もっぱら汎用として設計されている。実際、投与後、MRI造影剤は、排出される前に、身体の種々の部分に於ける細胞外の空間に分配される。この点に於いて、これら造影剤は、X−線医療診断法に用いられる沃素化合物と同様な方法で機能する。
【0007】
今日、いよいよ多くの医者仲間が、現在、市販品では、十分にその必要性が満たされていない、特定の臓器に向けた造影剤を必要としている。とりわけ、特に腫瘍転位の傾向があり、それが、ほとんどいつも癌転位であるような臓器である肝臓用の造影剤が必要とされている。この種の薬剤は、下記の結果を提供することができなくてはならない。
(a)肝臓の健康な組織を明確かつ選択的に示し、転位のような小さな病変(限局性疾患)の位置を正確に示すことを可能にする。
(b)肝機能を指示し、肝硬変のようなはびこった疾患を明確にさらすことを可能にする。
(c)胆管や胆嚢を、高解像度で透視する。
【0008】
原発性肝臓癌(HCC)は、西側世界と日本の両方に於いて、過去20年にわたり、ますます急速にはびこってきた病状である(Okuda,K.、Hepatology、159、48、1992)。その結果、HCC検知のための短時間でかつ有効な診断方法の必要性が持ち上がっている。この目的に向け、健康な肝細胞と冒されたものとの区別をすることができる造影剤が入手可能との条件のもとに、磁気共鳴法が、主役を獲得している。
【0009】
今日、唯一の製品(Advanced MagneticsのAMI−HS;Reimer,P.、Weissleder,R.ら、Radiology、177、729、1990;特許出願WO−9001295)が、HCC診断のために必要な先行条件を有しているように思われる。このものは、アラビノガラクトースで被覆した、肝細胞表面に存在するアシアログリコプロテイン受容体と独特の親和性を有する酸化鉄の超微粒子(平均粒径:12nm)を取り扱っている。しかしながら、これら粒子の使用により、特に、循環系に関して種々の副作用がもたらされる。それ故、理想的な肝臓特定の造影剤の特定は、未だ遠い。
【0010】
開発中のM.R.I.造影剤の中で、Gd−BOPTA(BRACCO、EP230893)として知られている化合物と、Schering製品Gd−EOB−DTPA(EP−A−405704)は、胆道を経て排出されると云う特徴のために、肝臓組織の透視に特に適していることが判明した。
【0011】
内因性物質と生体異物物質の両者の肝細胞による輸送と胆汁排出機構は、これまで文献で十分に議論されてきたが、それら中の少数の基本的概念についてだけ、以下に思い起こしてみよう(例えば、Meier,P.J.、"Biliary Excretion of Drugs and Other Chemicals";Siegers,C.P. & Watkins III J.B.編集、Gustav Fischer Verlag、Stuttgart、1991参照)。
【0012】
デイッセ腔を経る血液からの胆汁中の分子の移動は、以下のように概略的に要約できる数多くの工程中に起こる。
−分子は、特定のあるいは特定でない機構(担体または受容体によって仲介される)に従って、シヌソイド隔膜を経て肝細胞に進入する。
−肝細胞内では、分子は、(1)変化せずに運搬されて、細胞内プロテインに結合するか、小胞内に運搬され、(2)酵素と抱合反応を起こし、抱合体として胆汁内に排出され、(3)リポソーム内で、酵素的に劣化し得る。
−分子は、担体によって仲介される機構を経て、あるいはエキソサイトーシス機構(もし、分子が、小胞内に運搬される時)によって、胆細管隔膜を介して肝細胞から離れる。
【0013】
もし、目的が、肝細胞に進入する肝親和性造影剤を合成することであれば、もっとも興味深いものであることがわかる機構は、受容体または担体によって仲介されるものである。現在までの処、以下の担体が、特定され、隔膜シヌソイドについて特に特徴付けされている。
−胆汁酸担体
−ビリルビン担体
−脂肪酸担体
−有機陽イオン用担体
【0014】
初めの2ケのタイプの担体については、より深く研究され、それらに関する知識もはるかに進んでいる。
【0015】
今日まで研究されたHCC細胞系は、ビリルビン担体を有する肝細胞から成り立っていることが判明している。Gd−BOPTAとGd−EOB−DTPAの両者は、該担体の利点を利用して、肝細胞の内部に侵入するように見えるため、両製品とも、HCC診断に於いて何等助けとならず、そのため、これらは、健康な肝細胞と冒された肝細胞とを区別することはできない。
【0016】
ヒトHCC系の幾つに於いては、肝細胞が、タウロアルコール酸担体を含まないことが示された(von Dippe,P & Levy,D.、J. Biol. Chem.、265、5942、1990と引用文献)。それ故、肝細胞に侵入するために、この担体を利用する造影剤の研究は、大いに興味深いもののように思われる。
【0017】
特許出願(EP−A−279307、Abbott)は、金属イオンと種々の基体とを錯化し得るポリアミノカルボン酸キレート抱合体をクレームしており、その中の一つが、胆汁酸である。この特許出願の場合、例証し得る唯一の錯体は、EDTAの官能化された誘導体が、アミド結合を介して、コール酸のカルボン酸官能基と共有結合している抱合体の111In錯体である。MRIに於いて、キレート常磁性金属イオンの使用の可能性については、どこにも述べられていない。
【0018】
もう一つの特許出願(EP−A−417725、Hoechst)は、胆汁酸が、ペプチド、抗生物質、抗ウイルス物質、レニン阻害剤、糖尿病の治療薬のような薬理学的に活性な残渣と抱合している化合物を、一般的にクレームしている。最近、細胞障害作用を有する抗腫瘍剤であるクロラムブシルとの胆汁酸抱合物を使用した結果が、照会されている(Kramerら、J. Biol. Chem、267、18598、1992)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、胆汁酸とキレート化剤との抱合に由来し、2価〜3価の金属イオンをキレート化し得る新規化合物に関する。
【0020】
また、本発明は、該分子と2価〜3価の金属イオンとの錯体キレート及び該キレートの塩に関する。
【0021】
該化合物が、特に、胆道胆嚢系の映像用に優れたMRI造影剤であることが判明した。
【0022】
本発明は、一般式(I)の化合物に関する:
A−L−B (I)
式中、
Aは、胆汁酸残基を表し、その中で、胆汁酸によって、コレステロールからの生体変換によって得られる胆汁酸基は、特に、タウリン並びにグリシンとの誘導体を含む、コール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、リトコール酸、並びにこれらの誘導体を意味し;
Lは、式(II)に相当する、胆汁酸残基のC−3、C−7、C−12、またはC−24位置の一つとBとの間の結合を表し、
【化4】


式中、
mは、1〜10の整数を表し、その中で、mが、1よりも大きい時、Yは、種々の意味を持つことができ、
Yは、下記の基の連続に相当し、
【化5】


n、l、qは、0または1であり、
pは、0〜10であり、
Xは、O原子、S原子、または−NR基を表し、
式中、
Rは、H原子、または(C1−C5)アルキル基を表し、
Kは、置換または非置換のベンゼン環、または−CHR1基を表し、
式中、
1は、水素原子、−COOH基、または−SO3H基を表し、
Zは、O原子、S原子、または−CO−基または−CS−基の一つを表し、
Bは、原子番号20〜31、39、42、43、44、49、または57〜83の2価〜3価の金属イオンのキレート化剤の残基を表し、その中で、該残基は、順番に、式(II)の2番目の鎖Lによって、先に定義したもう一つの残基Aと抱合することもしないこともでき、
但し、l、n、q、pの少なくとも一つは、0とは異なり、XとZが、共にO原子またはS原子を表す時、qまたはnは、1に等しい。
【0023】
また、本発明の目的は、式(I)の該化合物と、原子番号20〜31、39、42、43、44、49、または57〜83の金属原子の2価〜3価のイオンとの錯体キレート、並びにそれらと第一アミン、第二アミン、第三アミン、または塩基性アミノ酸から選ばれた生理学的に親和性を有する有機塩基、またはその陽イオンが、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、またはそれらの混合物である無機塩基、または、例えば、酢酸塩、琥珀酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、または蓚酸塩から選ばれた生理学的に許容される有機酸の陰イオン、または、例えば、塩化物、臭化物、または沃化物のようなハロゲン化水素酸のイオンのような無機酸の陰イオンとの塩を提供することである。
【0024】
本発明の化合物は、必要に応じて、適当な高分子と化学的に抱合したり、あるいは球状化して適当な担体とすることができる。
【0025】
また、本発明の目的は、一般式(I)の製品並びにそれらの錯塩の調製及びそれらの使用方法、並びに関連する診断用製薬組成物を提供することである。
【0026】
本発明の特に好ましい化合物は、スペース鎖Lが、下記の一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)を有するものである。
【化6】

【0027】
さらに、特に好ましいものは、Aが、下記の胆汁酸またはタウリンまたはグリシンとの誘導体から誘導される残基を表す構造である。
【化7】

【0028】
AとLとの間の結合は、最終生成物の立体化学とは無関係に、24−位に於ける酸性機能を利用するか、あるいは3−、7−、または12−位に於けるヒドロキシ基を官能化することによって得る。
【0029】
好ましくは、Bは、ポリアミノポリカルボン酸リンカー残基またはその誘導体、特に、ジエチレントリアミノ五酢酸(DTPA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸(DO3A)、[10−(2−ヒドロキシプロピル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸(HPDO3A)、4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−フェニル−2−オキソ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド(BOPTA)、N−[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]−3−(4−エトキシフェニル)プロピル]−N−[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチルグリシン(EOB−DTPA)、N,N−ビス[2−[(カルボキシメチル)[(メチルカルバモイル)メチル]アミノ]エチル]グリシン(DTPA−BMA)、2−メチル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(MCTA)、(α、α’,α’’,α’’’)−テトラメチル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTMA)を表し;或いは、Bは、ポリアミノリン酸リンカー残基またはその誘導体、特に、N,N’−ビス−(ピリドオキサザル−5−フォスフェート)エチレンジアミノ−N,N’−二酢酸(DPDP)、エチレンジニトリロテトラキス(メチルホスホン酸)(EDTP)を表し;或いは、Bは、ポリアミノホスホン酸リンカー残基またはその誘導体、またはポリアミノホスフィン酸リンカー残基またはその誘導体、特に、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−テトラキス[メチレン(メチルホスホン酸)]、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−テトラキス[メチレン(メチルホスフィン酸)]を表し;或いは、Bは、テキサフィリン、ポルフィリン、フタロシアニンのような大環状キレート化剤の残基を表す。
【0030】
スペース鎖との結合は、リンカーの酸性基によって、または、例えば、アミノ基、フェニル上に存在する官能基等の出発リンカーに存在する適当な反応性基によって得ることができる。
【0031】
特に好ましい反応性基は、−NH2、−NCS、−NHCSNHNH2、−NHCSNH(CH22NH2、−NCO、−NHNH2、−NHCONHNH2及び−CHOからなる群から選ばれる。
【0032】
Aが、コール酸残基を表し、Bが、リンカーBOPTA、DTPAまたはDOTAの残基を表す構造が、特に好ましい。
【0033】
一般式(I)のキレート化剤と錯塩を形成するのに適した金属イオンは、主として、原子番号20〜31、39、42、43、44、49、または57〜83の原子の2価または3価のイオンであり;特に好ましくは、Fe(2+)、Fe(3+)、Cu(2+)、Cr(3+)、Gd(3+)、Eu(3+)、Dy(3+)、La(3+)、Yb(3+)、またはMn(2+)、或いは、51Cr、67Ga、68Ga、111In、99mTc、140La、175Yb、153Sm、166Ho、90Y、149Pm、177Lu、47Sc、142Pr、159Gd、212Biのような放射性同位元素である。
【0034】
一般式(I)の化合物は、工業的技術に於いて従来から公知の合成方法によって調製することができる。特に、胆汁酸と抱合したMRI造影剤は、下記の方法よりなる収束合成の手段によって調製することができる。
(1)官能化した配位子、即ち、1ケの常磁性金属イオンを配位結合し、同時に、適当な官能基の手段によって胆汁酸に対して安定して結合し得る配位子の合成;
(2)官能化した胆汁酸の合成;
(3)2ケの異なったシントン(syntons)間のカップリング反応;
(4)保護基の開裂;及び
(5)常磁性金属イオンの錯化。
【0035】
下記のスキーム1に於いて、夫々コール酸と配位子に関して最も容易に得ることのできる官能基の幾つかと、反応によって安定な結合を与える相互の可能性について、例として報告する。
【化8】

【0036】
観察できるように、2ケのシントンの抱合は、合成に於いて広く用いられている3種類の公知の結合方法(Brinkley,M.、Bioconjugate Chem.、1992、3、2)、即ち、アミドの形成を含むもの(経路a)、チオウレアの形成を含むもの(経路b)、或いはアミンの中間体のイミドの還元(経路c)によって行われる。
【0037】
スキーム1の2ケのシントンの官能基は、例えば、適当な二官能性スペーサーとの反応によって、結合反応前にさらに変性を受け易い。
【0038】
上記ポイント(1)に相当する配位子の例としては、スキーム2に於ける分子が挙げられる。
【化9】

【0039】
非限定的な例としては、配位子Cと配位子D[後者は、グリシン誘導体(スキーム3)]の合成を挙げることができる。
【0040】
2−ブロモ−3−[(4−ニトロフェニル)メトキシ]プロピオン酸t−ブチルの合成は、P.L.Ringsら、Synth. Commu.、23、2639、1993に記載された方法に従って行われた。同様な方法によって、2−ブロモ−4−[(4−ニトロフェニル)]ブタン酸t−ブチル(Kruper,W.J.、Rudolf,P.R.、Langhoff,C.A.、J. Org. Chem.、58、3869、1993に記載された方法に従って調製)から出発して、ベンジルオキシ基を含まない配位子を調製することができる。
【0041】
スキーム3に於いては、t−ブチルエステルが示されているが、これらは、他のアルキル基で容易に置換することができる。
【0042】
合成は、文献公知の通常の条件下、α−ブロモプロピオン酸中間体とジエチレントリアミンとの縮合、次いで、α−ブロモ酢酸t−ブチルによるカルボキシメチル化へと続く。
【0043】
ニトロ基の還元は、10%Pd/Cを触媒として使用し、水素によって行われる。この点に於いて、キーとなるシントンは、配位子の芳香環上に存在するアミノ基を介して、胆汁酸の酸性基またはカルボン酸基が存在するそれらの誘導体との結合に使用することができる。
【化10】

【0044】
ステロイドの官能化の例としては、3α−ヒドロキシル基の相当する3β−アジド基への選択転位を可能とする独創的な方法でのMitsunobu反応(Review、Synthesis、1、1981)を利用した、スキーム4によるコール酸3β−アミノ誘導体の合成を挙げることができる。
【化11】

【0045】
中間体Gは、そのまま使用することもできるし、スキーム5に立証するように、等しく感心の対象である他の中間体へ容易に変化させることもできる。
【化12】

【0046】
本発明の化合物の一般式(I)の成分Aと成分Bとの結合反応の例としては、例えば、スキーム2の例Cや例Dに見られるような、配位子中に存在する24−位のステロイドカルボン酸基とアミノ基との間のアミド結合の形成が挙げられる。
【0047】
好ましくは、反応は、ペプチド合成のために記載された方法(Shioiri,T.ら、Tetrahedron、32、2211、1976)に従って、シアン化ジエトキシホスホリル(DEPC)を添加することによって、活性化される。好ましくは、DEPCとの反応は、−5℃〜40℃、好ましくは0℃〜25℃の範囲の温度で、ジメチルホルムアミド(DMF)またはジメチルアセトアミド(DMA)、又はそれらの混合物のような双極性中性溶媒の存在下に行われる。
【0048】
結合反応のさらなる例としては、タイプEやタイプFと、例えば、スキーム5に従って3β−アミノコール酸誘導体から得た誘導体Jのような適当なステロイド誘導体との間のシッフ塩基の形成が利用できる。
【0049】
配位子のアルデヒド基は、ステロイド上に存在するアミノ基と反応し、次いで、アミノ誘導体は、文献公知の方法(C.F.Lane、Synthesis、135、1975)に従って、NaBH3CNにより還元される。
【0050】
結合反応の両成分中に存在するエステル基を多様化することの選択によって、種々の合成工程での加水分解の調整が可能となる。
【0051】
t−ブチルタイプのエステル基の酸性基への転換は、酸溶液中で起こる。得られた溶液を、管理されたpHに調整し、かくして、酸化物または塩の形の化学量論量の金属を加えることによって、所望の錯体を同時に生成することが可能となる。
【0052】
好ましくは、メチルタイプのエステル基の加水分解反応は、8〜12の範囲のpH、好ましくは0℃〜100℃、より好ましくは0℃〜50℃の範囲の温度で、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、水酸化リチウムのような適当な有機塩基または無機塩基の存在下に行われる。
【0053】
アミノ酸タウリンとグリシンとの可能な抱合は、Tserng,K.Y.、Hachey,D.L.、Klein,P.D.、J. Lipid Res.、1977、18、404に記載された方法に従って行われる。
【0054】
最後に、好ましくは、金属錯塩の形成は、水または適当な水−アルコール混合物中で行われるが、温度は、25℃〜100℃、好ましくは40℃〜80℃の範囲で変わり得る。
【0055】
金属イオンと中和イオンの選択は、調製すべき錯体の使用に厳格に関連する。
【0056】
本発明の新規化合物は、許容性が良好であることが証明された。さらに、それらの水溶性と溶液の低浸透性は、核磁気共鳴への利用に特に適するもう一つの重要な特徴である。
【0057】
本発明の化合物について明らかにされたインビトロ緩和性データが、大変良好であることが判明した。非限定的な例としては、本発明の好ましい化合物の2ケ、即ち、1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールによって塩化された4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−[4−[[[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]アセチル]アミノ]フェニル]−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッドガドリニウム錯体(1:2)と、HClとの[[10−[2−オキソ−2−[[3−[[2−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]エチル]アミノ]プロピル]アミノ]エチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−トリアセトエート(3-)]ガドリナート(0)]水素化合物(1:1)について見い出されたr1値とr2値が、MAGNEVISTR(Schering)及びDOTAREMR(Guerbet)の商標名で市販されている常磁性化合物に関するデータと、Gd−BOPTAとGd3+そのものに関連するデータとを比較して、実施例19に報告されている。
【0058】
易溶性化合物と難溶性化合物の両方とも、経口投与や腸内投与に適しており、それ故、特に、胃腸管映像法に適している。
【0059】
非経口投与用には、好ましくは、化合物を、pHが、例えば、6.0〜8.5の範囲で変わり得る滅菌した溶液または懸濁液として処方する。
【0060】
該溶液または懸濁液は、0.002〜1.0モルの濃度で投与することができる。
【0061】
該処方は、凍結乾燥して、そのまま即興用途に供することができる。胃腸用途や体腔への注射用としては、該薬剤を、例えば、粘度を調整するのに適した適当な添加剤を含有する溶液や懸濁液として処方することができる。
【0062】
経口投与用としては、該薬剤を、製薬技術に於いて従来より用いられている調製方法に従って処方することができる。また、胃の酸性pHに対して、さらに防御し、特に、胃液の典型的なpH値で起こるキレート化した金属イオンの放出を防ぐために、被覆処方とすることもできる。
【0063】
製薬処方の公知な方法に従って、甘味剤及び/又は香味剤のような他の賦形剤を加えることもできる。
【0064】
本発明のキレートの診断用途に関する限り、これらキレートは、核医学に於いて、造影剤並びに治療薬の両方に用いることもできる。
【0065】
しかしながら、この場合、キレート化された金属イオンは、例えば、51Cr、67Ga、68Ga、111In、99mTc、140La、175Yb、153Sm、166Ho、90Y、149Pm、177Lu、47Sc、142Pr、159Gd、211Biのような放射性同位元素である。
【0066】
本発明の錯体キレートを塩化するのに適し得る好ましい無機塩基陽イオンは、特に、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、並びにそれらの混合物のようなアルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオンよりなる。
【0067】
上記目的に適した好ましい有機塩基陽イオンは、とりわけ、エタノールアミン、ジエタノールアミン、モルホリン、グルカミン、N−メチルグルカミン、N,N−ジメチルグルカミンのそれよりなる。
【0068】
本発明の錯体キレートを塩化するのに敵し得る好ましい無機酸陰イオンは、特に、塩化物、臭化物、沃化物、並びに硫酸塩のような他のイオンのようなハロゲン化酸イオンよりなる。
【0069】
上記目的に適した好ましい有機酸陰イオンは、酢酸塩、琥珀酸塩、くえん酸塩、並びにマレイン酸塩のようなアルカリ性物質の塩化のために製薬技術に通常用いられている酸のそれよりなる。
【0070】
好ましいアミノ酸陽イオン並びに陰イオンは、例えば、タウリン、グリシン、リジン、アルギニン、またはオルニチンのそれ、或いはアスパルギン酸並びにグルタミン酸のそれよりなる。
【0071】
また、本発明の目的である胆汁酸と抱合した錯体キレートは、リポソームに球状化し、あるいはそれらの化学構造の成分となり、モノ−または多層状小瓶として使用することができる。
【0072】
本発明の好ましい化合物(実験部分に記載)の非限定的リストを、下記に報告し、本発明を、さらに説明する。
【0073】
【化13】


[[4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−[4−[[[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−アミノ]アセチル]アミノ]フェニル]−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド
【0074】
【化14】


[[4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−[4−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]フェニル]−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド
【0075】
【化15】


[[3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−10−(フェニルメトキシ)メチル−11−オキソ−14−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]−3,6,9,12−テトラアザテトラデカン酸
【0076】
【化16】


[[10−[2−オキソ−2−[[3−[[2−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]エチル]アミノ]プロピル]アミノ]エチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸
【0077】
【化17】


[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド
【0078】
【化18】


[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[17−カルボキシ−10,13,16−トリス(カルボキシメチル)−8−オキソ−9−[(フェニルメトキシ)メチル]−3,7,10,13,16−ペンタアザヘプタデシル]オキシ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド
【0079】
【化19】


[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[2−[[[[4−[4,12−ビス(カルボキシ)−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−2−オキサ−5,8,11−トリアザドデシル]フェニル]アミノ]チオキソメチル]アミノ]エトキシ]−コラン−24−オイックアシッド
【0080】
【化20】


(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[[[3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロデク−1−イル]アセチル]アミノ]プロピル]アミノ]アセチル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド
【0081】
【化21】


[[3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−10−[(フェニルメトキシ)メチル]−11−オキソ−17−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]−3,6,9,12−テトラアザオクタデカン二酸
【0082】
【化22】


[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン酸
【0083】
【化23】


[[(3β,5β,7α,12α)−(3’β,5’β,7’α,12’α)−3,3’−[[(6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4,14,17−テトラオキソ−3,6,9,12,15−ペンタアザヘプタデカン−1,17−ジイル]ビスイミノ]ビス[7,12−ジヒドロキシコラン−24−オイックアシッド
【0084】
【化24】


[[[3β(S),5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[4−[[[[5−[ビス[2−ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−5−カルボキシペンチル]アミノ]チオキソメチル]アミノ]ベンゾイル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド
【0085】
【化25】


[[[3β(S),5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[4−[[5−[ビス[2−ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−5−カルボキシペンチル]アミノ]−1,4−ジオキソブチル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド
【0086】
【化26】


[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[4−[[2−[[4−[4,12−ビス(カルボキシ)−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−2−オキサ−5,8,11−トリアザドデシル]フェニル]アミノ]−2−オキソエチル]アミノ]−1,4−ジオキソブチル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド
【0087】
【化27】


3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−14−[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソ−24−[(2−スルホエチル)アミノ]−コラン−3−イル]アミノ]−11,14−ジオキソ−10−(フェニルメトキシ)メチル−3,6,9,12−テトラアザテトラデカン酸
【0088】
【化28】


N−[(3β,5β,7α,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]グリシン
【0089】
【化29】


(3β,5β,7α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]-3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7−ヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド
【0090】
【化30】


(3β,5β,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−12−ヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド
【0091】
【化31】


(3β,5β)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド
【0092】
【化32】


(3β,5β,7α,12α)−3−[[17−カルボキシ−10,13,16−トリス(カルボキシメチル)−1,8−ジオキソ−9−[(フェニルメトキシ)メチル)]−7,10,13,16−テトラアザヘプタデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド
【0093】
【化33】


(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロデク−1−イル]アセチル]アミノ]プロピル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド
【0094】
【化34】


3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−14−[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソ−24−[(2−スルホエチル)アミノ]−コラン−3−イル]アミノ]−11,14−ジオキソ−3,6,9,12−テトラアザテトラデカン酸
【0095】
【化35】


[(3β,5β,7α,12α)−3−[[17−カルボキシ−10,13,16−トリス(カルボキシメチル)−1,8−ジオキソ−7,10,13,16−テトラアザヘプタデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド
【0096】
【化36】


(17S)−3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−11−オキソ−17−[[(3β,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]−3,6,9,12−テトラアザオクタデカン二酸
【0097】
【化37】


[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[6−[[[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]アセチル]アミノ]−1−オキソヘキシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド
【0098】
【化38】


(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド
【0099】
【化39】


6−[[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]アセチル]−N2−(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−リジン
【0100】
【化40】


[[N6−[(4S)[4−[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]
エチル]アミノ]−4−カルボキシ]−1−オキソブチル]−N2−[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−リジン
【0101】
【化41】


[3β(S),5β,7α,12α)−3−[4−カルボキシ−4−[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−1−オキソブチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド
【0102】
【化42】


[[10−[2−[[2−[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソ−24−[(2−スルホエチル)アミノ]コラン−3−イル]アミノ]−2−オキソエチル]アミノ]−2−オキソエチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸
【0103】
【化43】


(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド
【0104】
【化44】


2−[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−N6−[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]アセチル]−L−リジン
【0105】
【化45】


(3β,5β,7α,12α)−3−[[6−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]アセチル]アミノ]−1−オキソヘキシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド
【0106】
【化46】


[[(3α,5β,7α,12α)−3−[[3−[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]−2−ヒドロキシプロピル]オキシ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド
【0107】
【化47】


[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[5−[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]−4−ヒドロキシ−1−オキソペンチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド
【0108】
以下のセクションに含まれる事項の全ては、表示目的のためであって、これに限定されるものではない。
【0109】
実施例1
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−[4−[[[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]アセチル]アミノ]フェニル]−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オエート(5-)]ガドリナート(2-)]水素化合物(1:2):
(A)N−[2−[(2−アミノエチル)アミノ]エチル]−O−(4−ニトロフェニル)メチル−D,L−セリンt−ブチルエステル:
アセトニトリル30ml中の2−ブロモ−3−[(4−ニトロフェニル)メトキシ]プロピオン酸t−ブチル(P.L.Ringsら、Synth. Commun.、1993、23、2639に記載された方法に従って調製)14g(0.0389モル)の溶液に、不活性雰囲気下、0〜5℃に保ったアセトニトリル20ml中のジエチレントリアミン20g(0.19モル)の溶液を加えた。その後、溶液を、35℃で4時間加熱した。溶媒を、真空蒸発し、残留物に、NaCl飽和溶液100mlを加えた。溶液を、Et2Oを用いて抽出し、有機相を、H2Oを用いて洗浄し、乾燥し、真空濃縮して、所望の生成物12g(0.031モル)を得た。
収率: 80%
TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: CHCl3:CH3OH:25%NH4OH(w/w)=10:2:0.5(v/v/v)
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0110】
(B)4−[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−5,8,11−トリス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]−1−(4−ニトロフェニル)−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド1,1−ジメチルエチルエステル:
不活性雰囲気下、0〜5℃に保った1,2−ジクロロエタン50ml中の化合物(A)11g(0.029モル)とジイソプロピルエチルアミン31.17g(0.29モル)の溶液に、ブロモ酢酸t−ブチル28.28g(0.145モル)を加えた。反応混合物を、撹拌下、16時間、室温に保持した。0℃に冷却した後、溶液を、ろ過し、溶媒を、減圧下に蒸発した。残留物を、AcOEtとH2Oに溶解した。溶媒を蒸発した後、残留物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物14.8g(0.018モル)を得た。
収率: 62%
TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: n−ヘキサン:EtOAc=7:3(v/v)
検出器: 0.1N NaOH中の0.5%KMnO4、 Rf=0.5
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0111】
(C)4−[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−5,8,11−トリス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]−1−(4−アミノフェニル)−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド1,1−ジメチルエチルエステル:
EtOH200ml中の化合物(B)13.7g(0.0163モル)の溶液に、10%パラジウムカーボン1.37gを加え、混合物を、常圧下、室温で1時間、水素添加した。懸濁液を、MilliporeR(0.5μm)を通して、触媒からろ過し、溶媒を、減圧下に蒸発した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物0.7g(0.0132モル)を得た。
収率: 81%
HPLC滴定量: 99%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=0.01MKH2PO4と0.017MH3PO4の水溶液
B=CH3CN
【表1】


流量: 1ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 245nm
溶離剤: n−ヘキサン:Et2O:i−PrOH=70:25:5(v/v/v)
検出器: UVランプ(254nm)、 Rf=0.15
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0112】
(D)4−[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−5,8,11−トリス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]−1−[4−[[[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]フェニル]−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド1,1−ジメチルエチルエステル:
撹拌下、0℃に保ったDMF50ml中の化合物(C)4.95g(0.0061モル)とN−(t−ブトキシカルボニル)グリシン(市販品)2.13g(0.0122モル)の溶液に、不活性雰囲気下、シアン化ジエトキシホスホリル2.18g(0.0134ml)を、15分にわたり滴下した。添加終了後、混合物を放置して、室温とした。120時間後、混合物を、AcOEtを用いて希釈し、NaCl飽和溶液を用いて洗浄した。次いで、有機相を、10−5N HCl溶液並びにH2Oを用いて洗浄し、減圧下に蒸発した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物3.02g(0.0031モル)を得た。
収率: 51%
HPLC滴定量: 98%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=0.01MKH2PO4と0.017MH3PO4の水溶液
B=CH3CN
【表2】


流量: 1ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 245nm
溶離剤: n−ヘキサン:Et2O:i−PrOH=70:25:5(v/v/v)
検出器: UVランプ(254nm)、 Rf=0.15
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0113】
(E)4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−[4−[[[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]アセチル]アミノ]フェニル]−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド:
CH2Cl2340ml中の化合物(D)35.09g(0.036モル)とアニソール270mlの溶液に、トリフルオロ酢酸167mlを、0℃で2時間にわたり滴下した。添加終了後、混合物を、放置して室温とし、合計で3日間反応に供した。反応混合物を、減圧下に蒸発した。残留物を、CH2Cl2に溶解した。その後、残留物を、H2Oに懸濁し、0℃で、25%NH4OH(w/w)を用いて中和し、エチルエーテルを用いて抽出した。水相を、減圧下に蒸発し、得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた固体を、室温で、H2O/DMF混合物(5:8=v/v)に溶解し、溶液に少量づつ加えたコール酸N−スクシニミジルエステル(Okahata,Y.、Ando,R.、Kunitake,T.、Bull. Chem. Soc. Jpn.、1979、52、3647−3653に記載された方法に従って調製)21.85g(0.043モル)と反応した。30時間後、反応混合物を、減圧下に蒸発し、残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。生成物を、1N HClに溶解し、AmberliteR XAD−16ポリスチレン樹脂を通して溶離して、所望の生成物10.08g(0.010モル)を得た。
収率: 29%、 m.p.: 154−156℃(分解)
K.F.滴定量: 1.79%(w/w)
HPLC滴定量: 98%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=0.01MKH2PO4と0.017MH3PO4の水溶液
B=CH3CN
【表3】


流量: 1ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 245nm
元素分析:
【表4】


TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: CH2Cl2:MeOH:25%NH4OH(w/w)=6:3:0.7(v/v/v)
検出器: UVランプ(254nm)、またはAcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド、 Rf=0.21
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0114】
(F)表題化合物:
化合物(E)9.04g(8.9ミリモル)を、H2O200mlに懸濁し、1Nメグルミン21.9ml(21.9ミリモル)を用いて、pH6.5に調整して、完全な溶解物を得た。次いで、1Nメグルミン[合計で43.7ml(43.7ミリモル)]を加えて、pH6.5に保ちながら、H2O40ml中のGdCl3・6H2O3.29g(8.9ミリモル)の溶液を滴下した。メグルミンを添加しなくてもpHが一定となった後、混合物を、Millipore HAフィルター(0.45μm)を通してろ過し、限外ろ過(nanofiltration)を行った。残留物を、メグルミンを用いてpH7に調整し、溶液を、濃縮乾固した。ガラス質の残留物を粉砕し、乾燥して、所望の生成物13g(8.5ミリモル)を得た。
収率: 96%、 m.p.: 178−180℃(分解)
K.F.滴定量: 6.84%(w/w)
HPLC滴定量: 98%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Superspher RP 18; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=H3PO4を用いてpH3.5に調整された0.05MKH2PO4水溶液
B=CH3CN
【表5】


流量: 1ml/min-1
温度: 40℃
検出器(UV): 245nm
元素分析:
【表6】


1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0115】
実施例2
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−[4−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]フェニル]−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オエート(5-)]ガドリナート(2-)]水素化合物(1:2):
(A)4−[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−5,8,11−トリス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]−1−[4−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]フェニル]−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド1,1−ジメチルエチルエステル:
10℃で、DMF20ml中のコール酸(市販品)8.4g(20.6ミリモル)の溶液に、DMF40ml中に溶解したトリエチルアミン2.25g(22.2ミリモル)と4−[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−5,8,11−トリス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]−1−(4−アミノフェニル)−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド1,1−ジメチルエチルエステル(実施例1に記載された方法に従って調製)13.9g(17.2ミリモル)を加えて、一種のゲルを得た。次いで、DMF5ml中のシアン化ジエトキシホスホリル4.19g(23.9ミリモル)を、7℃で10分、滴下した。添加終了後、溶液を、再び均一にした。7℃で2時間、室温で2時間経過後、反応混合物を、H2Oに注下し、Et2Oを用いて抽出した。有機相を、5%NaHCO3溶液、次いで、NaCl飽和溶液を用いて洗浄し、乾燥し、減圧下に蒸発した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物9.5g(7.9ミリモル)を得た。
収率: 46%
HPLC滴定量: 92%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=0.01MKH2PO4と0.017MH3PO4の水溶液
B=CH3CN
【表7】


流量: 1ml/min-1
温度: 30℃
検出器(UV): 245nm
TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: AcOEt:i−PrOH=95:5(v/v)
検出器: UVランプ(254nm)、 Rf=0.42
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0116】
(B)4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−[4−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]フェニル]−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド:
化合物(A)6.05g(5ミリモル)を、CH2Cl240mlに溶解し、溶液を、0℃に冷却し、CF3COOH20mlを、徐々に(1時間)滴下した。反応混合物を、撹拌下、室温で24時間放置し、溶媒を、減圧下に蒸発し、CH2Cl2に溶解した残留物を、再び蒸発して、CF3COOHを完全に除去し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。生成物を、1N HClに溶解し、AmberliteR XAD−16ポリスチレン樹脂を通して溶離して、所望の生成物2.9g(3.15ミリモル)を得た。
収率: 60%
元素分析:
【表8】


TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: CH2Cl2:MeOH:25%NH4OH(w/w)=6:3:0.7(v/v/v)
検出器: UVランプ(254nm)、またはAcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド、 Rf=0.24
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0117】
(C)表題化合物:
実施例1の方法に従って、H2O45ml中の化合物(B)2g(2.17ミリモル)を、1Nメグルミン10.74mlを加えて、pH6.5に保ちながら、GdCl3・6H2O0.80g(2.17ミリモル)と反応した。所望の生成物3.08g(2.1ミリモル)を得た。
収率: 97%
元素分析:
【表9】


1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0118】
実施例3
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−10−(フェニルメトキシ)メチル−11−オキソ−14−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]−3,6,9,12−テトラアザテトラデカノエート(4-)]ガドリナート(1-)]水素化合物(1:1):
(A)O−フェニルメチル−N−[2−メトキシ−2−オキソエチル]−N−[2−[[2−[ビス(2−メトキシ−2−オキソエチル)アミノ]エチル](2−メトキシ−2−オキソエチル)アミノ]エチル]−D,L−セリン:
0℃に保った無水MeOH400ml中の4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−フェニル−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアッシド(EP−A−230893に記載されたように調製)40g(0.07789モル)の懸濁液に、塩化チオニル150mlを2時間にわたり加えた。25℃に加熱した清澄な溶液を、電磁撹拌下、30時間放置した。溶液を、蒸発乾固し、得られた白色の固体を、ブライン(−15℃)中で冷却し、Et2O400mlを加え、さらに、撹拌下、NaHCO3飽和溶液(pH10)500mlを徐々に加えた。分離後、0℃に保った水相を、6N HClを用いてpH6.5に酸性化し、その後、EtOAcを用いて抽出した。有機相を、蒸発乾固した。所望の生成物23.4g(0.0411モル)を得た。
収率: 53%
HPLC滴定量: 98%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=0.01MKH2PO4と0.017MH3PO4の水溶液
B=CH3CN
【表10】


流量: 1ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 210nm、254nm、280nm
TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: CH2Cl2:MeOH=8:2(v/v)
検出器: 0.1N NaOH中の0.5%KMnO4、 Rf=0.5
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0119】
(B)3,6,9−トリス(2−メトキシ−2−オキソエチル)−10−(フェニルメトキシ)メチル−11−オキソ−14−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]−3,6,9,12−テトラアザテトラデカ酸メチル:
DMF400ml中の化合物(A)39.2g(0.0688モル)と(3α,5β,7α,12α)−N−(2−アミノエチル)−3,7,12−トリヒドロキシコラン−24−アミド(Hilton,M.L.、Jones,A.S.、Westwood,J.R.B.、J. Chem. Soc.、3449−3454、1955に記載された方法に従って調製)33.1g(0.0734モル)とシアン化ジエトキシホスホリル13.33g(0.076モル)との溶液に、0℃で、トリエチルアミン7.69g(0.076モル)を10分にわたり滴下した。0℃で4時間、室温で16時間経過後、反応混合物を濃縮し、NaHCO3飽和溶液に注下し、AcOEtを用いて抽出した。有機相を集め、NaCl飽和溶液とH2Oで洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥し、減圧下に蒸発した。固形の残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物25.2g(0.0251モル)を得た。
収率: 36%
HPLC滴定量: 91%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm: 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=0.01MKH2PO4と0.017MH3PO4の水溶液
B=CH3CN
【表11】


流量: 1ml/min-1
温度: 30℃
検出器(UV): 210nm
TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: CH2Cl2:MeOH:25%NH4OH(w/w)=9:1:0.1(v/v/v)
検出器: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.34
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0120】
(C)表題化合物:
化合物(B)11.5g(11.4ミリモル)を、1:1MeOH/H2O(300ml)に溶解し、pH12に到達するまで、2N NaOH(5ml)を加えた。pH安定装置を介して、1N NaOH(35ml)を加えて、pH12に保ちながら、反応混合物を、室温で48時間、撹拌した。反応は、HPLCによって監視した。得られた溶液を、2N HClを用いてpH7に調製し、蒸発した。残留物を、3:7MeOH/H2O(500ml)に溶解し、6N HCl(15ml)を用いて酸性化し、得られた溶液を、AmberliteR XAD−16樹脂カラムに充填し、MeOH/H2Oを用いて溶離した。生成物を含有する留分から溶媒を除去して、固体を得、このものを、さらに、逆相分取HPLCによって精製して、3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−10−(フェニルメトキシ)メチル−11−オキソ−14−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]−3,6,9,12−テトラアザテトラデカン酸2.13g(2.25ミリモル)を白色固体として得た。この酸を、H2O(100ml)とMeOH(20ml)に懸濁し、完全な溶解物(pH6.8)が得られるまで、1Nメグルミン(5.6ml、5.6ミリモル)を加えた。1Nメグルミン(8.4ml、8.4ミリモル)を加えて、pH6.8に保ちながら、反応混合物に、H2O(20ml)中のGdCl3・6H2O(0.83g、2.23ミリモル)の溶液を滴下した。16時間後、白濁した溶液を、ろ過し、AmberliteR XAD−16樹脂カラムに充填し、MeOH/H2Oを用いて溶離した。キレートを含有する留分を、減圧下、濃縮乾固して、所望の生成物(2.0g、1.5ミリモル)を得た。
収率: 13%、 m.p.: >300
K.F.滴定量: 4.56%(w/w)
HPLC滴定量: 98%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Superspher RP−18; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=0.05MKH2PO4水溶液
B=CH3CN
【表12】


流量: 1ml/min-1
温度: 40℃
検出器(UV): 210nm
元素分析:
【表13】


1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0121】
実施例4
HClとの[[10−[2−オキソ−2−[[3−[[2−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]エチル]アミノ]プロピル]アミノ]エチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−トリアセトエート(3-)]ガドリナート(0-)]水素化合物(1:1):
(A)2−(2−アミノエチル)−1,3−ジオキソラン:
トルエン150ml中の2−(2−ブロモエチル)−1,3−ジオキソラン(文献公知の製品、CAS RN=5754−35−8)(0.27ml、32.5モル)とカリウムフタルイミド62.5g(0.34モル)とBu4+HSO4-(0.027モル)との懸濁液を、N2気流下、100℃で3時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を、ろ過し、蒸発乾固した。残留物を、無水EtOHを用いて結晶化することによって、フタルイミド誘導体を得た。無水EtOH2リットル中のNH2NH2・H2O58.5g(1.17ml、56.8モル)とフタルイミド誘導体64.36g(0.26モル)の溶液を、N2気流下、2.5時間加熱還流した。0℃に冷却した後、沈澱したフタルヒドラジドを、焼結ロートを通してろ過した。ろ液を、蒸発乾固して、所望の生成物23.26g(0.198モル)を得た。
収率: 73%
元素分析:
【表14】


1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0122】
(B)2−[2−[(2−クロロ−1−オキソエチル)アミノ]エチル]−1,3−ジオキソラン:
2気流下、CHCl390ml中の化合物(A)23.0g(0.196モル)とEt3N19.8g(0.196モル、27.16ml)の溶液に、温度を0〜10℃に保ちながら、CHCl360ml中の塩化クロロアセチル22.17g(0.196モル、15.6ml)の溶液を加えた。反応終了後、反応混合物を、H2Oを用いて洗浄し、水相を、CHCl3を用いて抽出した。集めた有機相を、乾燥し、蒸発乾固した。残留物を、無水EtOHを用いて結晶化することによって、所望の生成物30.6g(0.158モル)を得た。
収率: 81%、 m.p.: 62−63℃(分解)
元素分析:
【表15】


1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0123】
(C)N−[2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)エチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1−アセトアミド:
CH3CN2リットル中の1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン(市販品)203.3g(1.18モル)の溶液に、CH3CN500ml中の化合物(B)23g(0.118モル)の溶液を、N2気流下、80℃で2時間加えた。反応終了後、反応混合物を濃縮し、沈澱物(過剰の1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン)を、ろ過して取り除いた。残留物を、蒸発乾固し、カラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物36g(0.109モル)を得た。
収率: 93%
元素分析:
【表16】


TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: CHCl3:MeOH:NH4OH=4:4:2
検出器: UVランプ(254nm)、またはNaOH中のKMnO4、 Rf=0.3
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0124】
(D)10−[2−オキソ−2−[(3−オキソプロピル)アミノ]エチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸:
ブロモ酢酸48.6g(0.35モル)を、H2O40mlに溶解し、温度を<10℃に保ちながら、2N NaOH175mlを加えて、溶液を、pH5に調整した。化合物(C)35g(0.106モル)を加えた後、2N NaOH160ml(0.32モル)を加えて、pH10に調整しながら、溶液を、50℃で5時間加熱した。反応混合物に、37%HCl30mlを加えて、pH2とし、溶液を、50℃で2時間加熱した。反応混合物を、電気透析によって塩化し、水溶液を蒸発し、残留物を乾燥した後、所望の生成物40g(0.087モル)を得た。
収率: 82%、 m.p.: 115−120℃
K.F.滴定量: 8.81%(w/w)
元素分析:
【表17】


1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0125】
(E)10−[2−オキソ−2−[[3−[[2−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]エチル]アミノ]プロピル]アミノ]エチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸:
無水MeOH800ml中のN−(2−アミノエチル)−(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシコラン−24−アミド(Hilton,M.L.、Jones, A.S.、Westwood,J.R.B.、J. Chem. Soc.、1955、3449−3453に記載された方法に従って調製)80g(178ミリモル)の溶液に、化合物(D)16.31g(36ミリモル)と、1N HCl35ml(35ミリモル)とNaBH3CN1.49g(24ミリモル)を加えた。溶液を、窒素中、モレキュラーシーブ(0.4nm)の存在下、電磁撹拌した。50時間後、溶媒を、減圧下に蒸発して、粗生成物を得、この物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。生成物を、1N HClに溶解し、AmberliteR XAD−16ポリスチレン樹脂カラムを通して溶離して、所望の生成物8.79g(9.8ミリモル)を得た。
収率: 28%、 m.p.: 154℃
K.F.滴定量: 10.64%(w/w)
HPLC滴定量: 98.9%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=0.01MKH2PO4と0.017MH3PO4の水溶液
B=CH3CN
【表18】


流量: 1ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 210nm
元素分析:
【表19】


TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: CH2Cl2:MeOH:25%NH4OH(w/w)=7:3:1(v/v/v)
検出器: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.26
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0126】
(F)表題化合物:
窒素雰囲気下、撹拌下に50℃に保った、H2O60ml中の化合物(E)6.40g(7.2ミリモル)の溶液に、GdO31.18g(3.3ミリモル)を加えた。酸化物添加前のpHは、6.65であった。その後、1N HCl(7.2ml)を加え、pHを、2.75に下げた。溶液を、Milliporeフィルター(HAS 0.45μm)を通してろ過し、溶媒を、減圧下に蒸発して、所望の生成物6.90g(6.36ミリモル)を得た。
収率: 88.34%、 m.p.: 294℃(分解)
元素分析:
【表20】


TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: CHCl3:MeOH:H2O:Et3N=8:2:0.1:0.1
検出器: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.13
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
同様な方法で、下記配位子のガドリニウム錯体を製造した。
(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[[[3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロデク−1−イル]アセチル]アミノ]プロピル]アミノ]アセチル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド(化合物8);
(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロデク−1−イル]アセチル]アミノ]プロピル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド(化合物21)
【0127】
実施例5
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オエート(5-)]ガドリナート(2-)]水素化合物(1:2):
(A)(3β,5β,7α,12α)−3−アジド−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル:
不活性雰囲気下、室温で、THF50ml中のコール酸メチルエステル(市販品)2.06g(4.87ミリモル)とトリフェニルホスフィン1.28g(4.88ミリモル)とジエチルアザジカルボン酸塩1.70g(0.76ml、4.88ミリモル)との溶液に、THF5ml中のジフェニルホスホリルアジド1.4g(1.1ml、5.11ミリモル)の溶液を、15分間加えた。室温で24時間経過後、ジエチルアザジカルボン酸塩の1等量(0.76ml、4.88ミリモル)とトリフェニルホスフィンの1等量(1.28g、4.88ミリモル)を加えた。さらに、24時間経過後、溶媒を、減圧下に蒸発し、得られた粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物1.6g(3.57ミリモル)を得た。
収率: 73%
元素分析:
【表21】


TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: AcOEt:ヘキサン=1:1
検出器: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.56
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0128】
(B)(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル:
THF100ml中の化合物(A)エステルメチル28.28g(0.063モル)の溶液に、H2O5mlとトリフェニルホスフィン16.59g(0.063モル)を加えた。室温で96時間経過後、反応混合物を、減圧下に蒸発し、残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物23.21g(0.055モル)を得た。
収率: 87%
元素分析:
【表22】


TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: MeOH:Et3N=95:5
検出器: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.36
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0129】
(C)(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[(フェニルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル:
窒素雰囲気下、−4℃で、THF400ml中のカルボベンジルオキシグリシン(市販品)12.25g(58.5ミリモル)とN−メチルモルホリン6g(59.3ミリモル)の溶液に、クロロ蟻酸イソブチル8g(58.4ミリモル)と、次いで、THF100mlに溶解した化合物(B)21.8g(51.7ミリモル)を滴下した。−4℃で30分経過後、反応混合物を、ろ過し、減圧下に蒸発した。残留物を、Et2OとH2Oに溶解し、有機相を、分離し、H2Oを用いて洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥し、減圧下に蒸発した。固形の残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物27.9g(45.5ミリモル)を得た。
収率: 88%
元素分析:
【表23】


TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: MeOH:Et3N=95:5
検出器: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.85
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0130】
(D)(3β,5β,7α,12α)−3−(アミノアセチル)アミノ−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル:
MeOH中の化合物(C)の溶液に、10%Pd/Cを加え、混合物を、常圧下、室温で水素添加して、所望の生成物を得た。
【0131】
(E)(3β,5β,7α,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド:
実施例3に記載した方法に従い、O−フェニルメチル−N−[2−メトキシ−2−オキソエチル]−N−[2−[[2−[ビス(2−メトキシ−2−オキソエチル)アミノ]エチル](2−メトキシ−2−オキソ−エチル)アミノ]エチル]−D,L−セリンと化合物(D)を、DMFとトリエチルアミン中、シアン化ジエトキシホスホリルを用いて縮合した。反応終了後、反応混合物を、NaHCO3飽和溶液に注下し、AcOEtを用いて抽出した。有機相を集め、減圧下に蒸発した。残留物を、MeOHに溶解し、LiOH−水和物水溶液を用いて加水分解した。反応物を、蒸発乾固し、固形残留物を、1N HClに溶解し、AmberliteR XAD−16ポリスチレン樹脂カラムを通して溶離して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0132】
(F)表題化合物:
実施例1に記載した方法に従って、1Nメグルミンを加えて、pH6.5に保ちながら、化合物(E)を、H2O中のGdCl3・6H2Oと反応した。所望の生成物を得た。
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
同様な方法で、下記配位子のガドリニウム錯体を製造した。
3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−14−[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソ−24−[(2−スルホエチル)アミノ]−コラン−3−イル]アミノ]−11,14−ジオキソ−10−(フェニルメトキシ)メチル−3,6,9,12−テトラアザテトラデカン酸(化合物15);
N−[(3β,5β,7α,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]グリシン(化合物16);
(3β,5β,7α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7−ヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド(化合物17);
(3β,5β,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−12−ヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド(化合物18);
(3β,5β)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド(化合物19);
(3β,5β,7α,12α)−3−[[17−カルボキシ−10,13,16−トリス(カルボキシメチル)−1,8−ジオキソ−9−[(フェニルメトキシ)メチル)]−7,10,13,16−テトラアザヘプタデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド(化合物20)
【0133】
実施例6
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[17−カルボキシ−10,13,16−トリス(カルボキシメチル)−8−オキソ−9−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,7,10,13,16−ペンタアザヘプタデシル]オキシ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オエート(5-)]ガドリナート(2-)]水素化合物(1:2):
(A)2−クロロ−N−[2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)エチル]−3−フェニルメトキシプロパンアミド:
不活性雰囲気下、温度を0〜5℃に保ちながら、2−(2−アミノエチル)−1,3−ジオキソラン(実施例4に記載した方法に従って調製)35.49g(0.303モル)とトリエチルアミン60.3g(83ml、0.596モル)に、CHCl390ml中の2−クロロ−3−(フェニルメトキシ)プロパノイルクロリド(Inorg. Chem.、31、2422、1992に記載された方法に従って調製)69.63g(0.299モル)の溶液を加えた。反応混合物を、25℃で5時間、撹拌した後、H2Oを用いて洗浄した。有機相を、乾燥し、蒸発乾固し、残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物61.68g(0.197モル)を得た。
収率: 66%
TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: AcOEt:n−ヘキサン=1:1(v/v)
検出器: 0.1N NaOH中の0.5%KMnO4、 Rf=0.34
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0134】
(B)5,8,11−トリス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]−1−フェニル−4−[[2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)エチル]アミノ]カルボニル−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアッシド(1,1−ジメチルエチル)エステル:
不活性雰囲気下、MeCN100ml中の化合物(A)20.94g(0.067モル)の溶液に、ジエチレントリアミン30.97g(0.300モル)を加え、混合物を、50℃で72時間、そして、80℃で8時間維持した。0℃に冷却した後、沈澱物(ジエチレントリアミン塩酸塩)をろ過し、MeCN50mlを用いて洗浄した。溶媒を、減圧下に蒸発し、過剰のジエチルトリアミンを、真空下に留去した。粗生成物を、AcOEt80mlに溶解し、ろ過し、蒸発乾固して、残留物を得、この物を、カラムクロマトグラフィー[シリカゲル、溶離剤: CHCl3:MeOH:NH325%(w/w)=20:4:0.4(v/v/v)]によって精製した。2−[[2−(2−アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]−3−(フェニルメトキシ)−N−[2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)エチル]プロパンアミド12.61g(0.03モル)を得、この物を、直接、次の工程で使用した(収率: 46%)。
不活性雰囲気下、1,2−ジクロロエタン30ml中の2−[[2−[(2−アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]−3−(フェニルメトキシ)−N−[2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)エチル]プロパンアミド7.50gの溶液に、ジイソプロピルエチルアミン20.64g(0.160モル)を加え、温度を、0〜5℃に保ちながら、ブロモ酢酸t−ブチル15.58g(0.080モル)を加えた。溶液を、15℃で24時間維持し、さらに、ブロモ酢酸t−ブチル(4.25g、0.022モル)を加え、15℃で72時間維持した。溶液を、0℃に冷却し、ろ過した。ろ液を濃縮し、H2Oに溶解し、AcOEtを用いて抽出した。有機相を、H2Oを用いて洗浄し、乾燥し、蒸発乾固して、粗生成物を得、この物を、カラムクロマトグラフィー[シリカゲル: 935g、溶離剤: AcOEt:n−ヘキサン=1:1(v/v)]によって精製した。同様な純度の留分を集め、蒸発乾固して、所望の生成物(5.18g、0.062モル)を得た。
収率: 34%
収率: 16%(2ツの工程に関する)
TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: AcOEt:n−ヘキサン=1:1(v/v)
検出器: 0.1N NaOH中の0.5%KMnO4、 Rf=0.21
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0135】
(C)5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−フェニル−4−[(3−オキソプロピル)アミノ]カルボニル−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン酸:
ジオキサン280ml中の化合物(B)14g(0.017モル)の溶液に、1N HC167ml(0.067モル)を加えた。溶液を、H2O215mlを用いて希釈し、35℃で54時間、次いで、4℃で48時間撹拌した。蒸発乾固した後、水溶液を、AcOEtを用いて抽出した。有機相を、H2Oを用いて洗浄し、乾燥し、蒸発乾燥固した。残留物を、CH2Cl2に溶解し、溶液を、蒸発乾固した。残留物を、CH2Cl2に溶解し、溶液に、トリフルオロ酢酸82g(55.7ml、0.719モル)を約1時間かけて加えた。不活性雰囲気下、溶液を、5℃で24時間維持し、その後、蒸発乾固した。残留物を、CH2Cl2に溶解し、次いで、蒸発乾固した。この方法を、数回繰り返した。粗生成物を、CH2Cl2に溶解し、H2Oを用いて抽出した。水相を、分離し、少容量に蒸発し、HPLCによってクロマトグラフィーを施した。所望の生成物1.5g(2.64ミリモル)を得た。
収率: 16%、 m.p.: 100−102℃(分解)
K.F.滴定量: 2.27%(w/w)
HPLC滴定量: 97%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb RP−Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=0.01MKH2PO4と0.017MH3PO4の水溶液
B=A/CH3CN=3:7
【表24】


流量: 1.5ml/min-1
温度: 35℃
検出器(UV): 210nm
元素分析:
【表25】


1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0136】
(D)(3β,5β,7α,12α)−3−[[17−カルボキシ−10,13,16−トリス(カルボキシメチル)−8−オキソ−9−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,7,10,13,16−ペンタアザヘプタデシル]オキシ]−7,12−ジヒドロキシコラン−24−オイックアシッド:
実施例4に記載した方法に従って、不活性雰囲気下、無水MeOHとHCl中、化合物(C)と(3β,5β,7α,12α)−3−[2−(アミノ)エトキシ]−7,12−ジヒドロキシコラン−24−オイックアシッド(EP−A−417725に記載された方法に従って調製)を、NaBH3CNと反応した。所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0137】
(E)表題化合物:
実施例1に記載した方法に従って、1Nメグルミンを加えて、pH6.5に保ちながら、化合物(D)を、H2O中のGdCl3・6H2Oと反応した。所望の生成物を得た。
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0138】
実施例7
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[2−[[[[4−[4,12−ビス(カルボキシ)−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−2−オキサ−5,8,11−トリアザドデシル]フェニル]アミノ]チオキソメチル]アミノ]エトキシ]−コラン−24−オエート(6-)]ガドリナート(3-)]水素化合物(1:3):
(A)(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[2−[[[[4−[4,12−ビス(カルボキシ)−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−2−オキサ−5,8,11−トリアザドデシル]フェニル]アミノ]チオキソメチル]アミノ]エトキシ]−コラン−24−オイックアシッド:
CHCl3中の4−[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−5,8,11−トリス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]−1−(4−アミノフェニル)−2−オキソ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアッシド1,1−ジメチルエチルエステル(実施例1に記載した方法に従って調製)の溶液に、1,1’−チオカルボニルジイミダゾール(市販品)を加え、次いで、(3β,5β,7α,12α)−3−[2−(アミノ)エトキシ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド(EP−A−417725に記載された方法に従って調製)を加えた。その後、反応混合物を、蒸発し、残留物を、CH2Cl2に溶解し、CF3COOHを用いて加水分解して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0139】
(B)表題化合物:
実施例1に記載した方法に従って、1Nメグルミンを加えて、pH6.5に保ちながら、化合物(A)を、H2O中のGdCl3・6H2Oと反応した。所望の生成物を得た。
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0140】
実施例8
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−10−[(フェニルメトキシ)メチル]−11−オキソ−17−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]−3,6,9,12−テトラアザオクタデカジオエート(5-)]ガドリナート(2-)]水素化合物(1:2):
(A)N6−(フェニルメトキシ)カルボニル−N2−[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−リジンメチルエステル:
窒素雰囲気下、0℃に保った、THF(350ml)中のコール酸(16.3g、40ミリモル)とトリエチルアミン(4.86g、48ミリモル)の懸濁液に、クロロ蟻酸イソブチル(6.55g、48ミリモル)を10分かけて滴下した。30分後、0.67N NaOH(60ml)中のN6−(フェニルメトキシ)カルボニル−L−リジン(市販品)(11.2g、40ミリモル)の溶液を、20分間滴下した。反応混合物を、さらに1時間0℃に保った後、室温で5時間維持した。混合物に、酸性のpHになるまで、2N HCl水溶液を加えた後、有機相を、減圧下に蒸発した。残りの水性懸濁液を、NaCl飽和溶液を用いて希釈し、AcOEtを用いて抽出した。有機相を集め、乾燥し、蒸発乾固して、固体を回収し、この物を、粉化し、減圧下にP25を用いて乾燥した。得られた粗生成物は、さらに精製方法をとらずに、次の反応に供した。
窒素雰囲気下、室温に保った、MeOH(600ml)中のN6−(フェニルメトキシ)カルボニル−N2−[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−リジン(27.5g)に、p−トルエンスルホン酸一水和物(1.56g、8.2ミリモル)を加えた。20時間後、反応混合物に、Et3N(0.832g、8.2ミリモル)を加えた。混合物を、減圧下に蒸発し、得られた粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物を得た(24.1g、35.2ミリモル)。
収率: 88%、 m.p.: 80−83℃
K.F.滴定量: 1.37%(w/w)
HPLC滴定量: 99.5%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm: 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=0.01MKH2PO4と0.017MH3PO4の水溶液
B=CH3CN
【表26】


流量: 1.5ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 210nm
[α]20D: +16.2°(c2.1、MeOH)
元素分析:
【表27】


TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: AcOEt:i−PrOH=9:1(v/v)
検出器: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.22
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0141】
(B)N2−[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−リジンメチルエステル一塩酸塩:
MeOH(150ml)中の化合物(A)15.0g(21.9ミリモル)の溶液に、Pd/C(1.5g)を加えた。混合物を、室温で常圧下、水素添加した。転換は、TLCとHPLCによって監視した。1.5時間後、反応混合物を、ろ紙を通してろ過し、ろ液を、H2O/氷浴中で0℃に冷却し、MeOH(20.5ml、23.2ミリモル)中のHC溶液を加えた。溶液を、減圧下に蒸発し、残留物を、粉化し、減圧下に乾燥して、所望の生成物(12.4g、21.1ミリモル)を得た。
収率: 96%、 m.p.: 108−110℃
K.F.滴定量: 2.20%(w/w)
HPLC滴定量: 92.4%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=0.01MKH2PO4と0.017MH3PO4の水溶液
B=CH3CN
【表28】


流量: 1ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 210nm
[α]20D: +14.4°(c2.16、MeOH)
元素分析:
【表29】


TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254Merck
溶離剤: MeOH:Et3N=95:5(v/v)
検出器: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.33
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0142】
(C)3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−10−[(フェニルメトキシ)メチル]−11−オキソ−17−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]−3,6,9,12−テトラアザオクタデカン二酸:
化合物(B)9.35g(14.3ミリモル)とO−フェニルメチル−N−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−N−[2−[[2−[ビス(2−メトキシ−2−オキソエチル)アミノ]エチル](2−メトキシ−2−オキソエチル)アミノ]エチル]−D,L−セリン(実施例3に記載した方法で調製)(9.28g、14.3ミリモル)とBOP−試薬(市販品)(6.32g、14.3ミリモル)を、室温でDMF(140ml)中に溶解した。この撹拌溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.51ml、50.1ミリモル)を、15分間加えた。反応は、HPLCによって監視した。6時間後、反応混合物を、減圧下に蒸発し、残留物を、EtOAcに溶解した。溶液を、中性のpHになるまで、順次、NH4ClとH2Oを用いて洗浄し、乾燥し、減圧下に蒸発した。固形残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、黄褐色の固体を得、この物を、2:1MeOH/H2Oに溶解し、pH2に達するまで、1N NaOH(1.5ml)を加えた。pH安定装置を介して、1N NaOH(35.5ml)を加えて、pH12に保ちながら、反応混合物を、室温で21時間、撹拌した。反応は、HPLCによって監視した。得られた溶液を、1N HClを用いてpH6.5に調製し、減圧下に蒸発した。残留物を、7:3HCl/MeOHに溶解し、溶液を、AmberliteR XAD−16.00樹脂カラムに充填し、MeOH/H2Oを用いて溶離した。生成物を含有する留分を、減圧下に濃縮乾固して、所望の生成物(4.51g、4.37ミリモル)を得た。
収率: 31%、 m.p.: 158−160℃
K.F.滴定量: 4.13%(w/w)
HPLC滴定量: 97%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=0.01MKH2PO4と0.017MH3PO4の水溶液
B=CH3CN
【表30】


流量: 1ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 210nm
元素分析:
【表31】


TLC: シリカゲルプレート60F254(E.Merck art. 5719)
溶離剤: 80:30:5:5=CHCl3:MeOH:H2O:Et3
検出: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.25
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0143】
(D)表題化合物:
窒素雰囲気下、50℃で、化合物(C)3.52g(3.20ミリモル)を、9:1H2O/MeOH(70ml)中に懸濁した。メグルミン(1.241g、6.357ミリモル)を加えて、完全な溶解物を得た。反応混合物に、GdCl3(0.581g、1.60ミリモル)を加え、得られた懸濁液を、50℃で21時間撹拌した。ほぼ清澄な溶液を、MilliporeR装置(HAS 0.45μmフィルター)を通してろ過し、ろ液を、1%メグルミン溶液(0.90ml、9.0mg、4.6μモル)を用いてpH7に調整した。溶液を、減圧下に蒸発乾固して、固体を得、この物を、粉砕し、減圧下に乾燥して、所望の生成物を得た(4.90g、3.11ミリモル)。
収率: 94%、 m.p.: 170−175℃(160℃で焼結)
K.F.滴定量: 2.15%(w/w)
HPLC滴定量: 97%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Supersphere RP−18; 250 x 4 mm
移動相: イソクラテイック溶離法: 74:26 A/B
A=KH2PO4中の0.05M水溶液
B=CH3CN
流量: 1ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 210nm
元素分析:
【表32】


TLC: シリカゲルプレート60F254(E.Merck art. 5719)
溶離剤: 80:30:5:5=CHCl3:MeOH:H2O:Et3
検出: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.33
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0144】
実施例9
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オエート(5-)]ガドリナート(1-)]水素化合物(1:2):
(A)(3β,5β,7α,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド:
DMF(850ml)中のジエチレントリアミン五酢酸二無水物(市販品)(0.142モル)の懸濁液に、80℃で、H2O(0.211モル)とDMF(50ml)の溶液を滴下した。1.5時間後、DMF(100ml)中の(3β,5β,7α,12α)−3−(アミノアセチル)アミノ−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル(実施例5に記載した方法に従って調製)(0.035モル)の溶液を、滴下した。添加終了後、混合物を、20℃に冷却し、2N NaOH(360ml)を滴下した。24時間後、混合物を、37%HClを用いてpH7に調整し、溶液を、真空蒸発した。残留物を、MeOH/H2O=3/7(500ml)と37%HCl(7ml)に溶解した。得られた溶液を、AmberliteR XAD−16樹脂に充填し、MeOH/H2Oを用いて溶離して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0145】
(B)表題化合物:
実施例1に記載した方法に従って、1Nメグルミンを加えて、pH6.5に保ちながら、化合物(A)を、H2O中のGdCl3・6H2Oと反応した。所望の生成物を得た。
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
同様な方法で、下記配位子のガドリニウム錯体を製造した。
3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−14−[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソ−24−[(2−スルホエチル)アミノ]−コラン−3−イル]アミノ]−11,14−ジオキソ−3,6,9,12−テトラアザテトラデカン酸(化合物22);
[(3β,5β,7α,12α)−3−[[17−カルボキシ−10,13,16−トリス(カルボキシメチル)−1,8−ジオキソ−7,10,13,16−テトラアザヘプタデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド(化合物23);
(17S)−3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−11−オキソ−17−[[(3β,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]−3,6,9,12−テトラアザオクタデカン二酸(化合物24)
【0146】
実施例10
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[(3β,5β,7α,12α)−(3’β,5’β,7’α,12’α)−3,3’−[[(6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4,14,17−テトラオキソ−3,6,9,12,15−ペンタアザヘプタデカン−1,17−ジイル]ビスイミノ]ビス[7,12−ジヒドロキシコラン−24−オエート(5-)]ガドリナート(2-)]水素化合物(1:2):
(A)(3β,5β,7α,12α)−(3’β,5’β,7’α,12’α)−3,3’−[[(6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4,14,17−テトラオキソ−3,6,9,12,15−ペンタアザヘプタデカン−1,17−ジイル]ビスイミノ]ビス[7,12−ジヒドロキシコラン−24−オイックアシッド]:
ジエチレントリアミノ五酢酸二無水物(市販品)を、DMF中、2等量の(3β,5β,7α,12α)−3−(アミノアセチル)アミノ−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル(実施例5に記載した方法に従って調製)と反応した。引き続き、反応混合物を、LiOH一水和物水溶液を用いて処理し、蒸発し、残留物を、1N HClに溶解し、AmberliteR XAD−16ポリスチレン樹脂を通して溶離して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0147】
(B)表題化合物:
実施例1に記載した方法に従って、1Nメグルミンを加えて、pH6.5に保ちながら、化合物(A)を、H2O中のGdCl3・6H2Oと反応した。所望の生成物を得た。
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0148】
実施例11
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[[3β(S),5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[4−[[[[5−[ビス[2−ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−5−カルボキシペンチル]アミノ]チオキソメチル]アミノ]ベンゾイル]アミノ]−コラン−24−オエート(6-)]ガドリナート(3-)]水素化合物(1:3):
(A)N2−ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]−L−リジン:
この生成物は、4−ニトロ−L−フェニルアラニンのために、M.A.Williams & H.Rapoport、J. Org. Chem.、1993、58、1151−1158に記載されたものと同様にして、N6−(フェニルメトキシ)カルボニル−L−リジンから出発して合成した。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0149】
(B)[3β(S),5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[4−[[[[5−[ビス[2−ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−5−カルボキシペンチル]アミノ]チオキソメチル]アミノ]ベンゾイル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド:
DMFとトリエチルアミン中の(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド(EP−A−417725に記載された方法に従って調製)の溶液に、等モル量の塩化4−イソチオシアナトベンゾイル(N.Viswanathan & R.C.Desai、Indian J. Chem.、1981、20B、308−310に記載された方法に従って調製)を加えた。(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドが、完全に転換した後、反応混合物に、化合物(A)を加えた。反応終了後、溶媒を、蒸発し、残留物を、1N HClに溶解し、AmberliteR XAD−16ポリスチレン樹脂を通して溶離して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0150】
(C)表題化合物:
実施例1に記載した方法に従って、1Nメグルミンを加えて、pH6.5に保ちながら、化合物(B)を、H2O中のGdCl3・6H2Oと反応した。所望の生成物を得た。
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0151】
実施例12
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[[3β(S),5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[4−[[5−[ビス[2−ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−5−カルボキシペンチル]アミノ]−1,4−ジオキソブチル]アミノ]−コラン−24−オエート(6-)]ガドリナート(3-)]水素化合物(1:3):
(A)(3β,5β,7α,12α)−3−[(3−カルボキシ−1−オキソプロピル)アミノ]−7,12−ジヒドロキシコラン−24−オイックアシッドメチルエステル:
THF85mlとトリエチルアミン17mlに溶解した(3β,5β,7α,12α)−3−(アミノアセチル)アミノ−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル(実施例5に記載した方法に従って調製)6.15g(15ミリモル)の溶液に、無水琥珀酸1.5g(15ミリモル)を加えた。室温で4時間経過後、反応混合物を、1N HCl200ml中に注下し、AcOEtを用いて抽出した。有機相を、H2Oを用いて洗浄し、乾燥し、減圧下に蒸発した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物4.5g(8.6ミリモル)を得た。
収率: 57%、 m.p.: 92−94℃
元素分析:
【表33】


TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254 Merck
溶離剤: AcOEt:AcOH=4:1
検出器: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド、 Rf=0.47
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0152】
(B)(3β,5β,7α,12α)−3−[[4−[(2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル)オキシ]−1,4−ジオキソブチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル:
無水THFと無水アセトニトリル中の化合物(A)の溶液に、N−ヒドロキシスクシンイミドを加え、次いで、ジシクロヘキシルカルボジイミドを加えた。沈澱したジシクロヘキシルウレアを、ろ過して取り除いた。溶液を、減圧下に蒸発して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0153】
(C)[3β(S),5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[4−[[5−[ビス[2−ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−5−カルボキシペンチル]アミノ]−1,4−ジオキソブチル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド:
DMF中の化合物(B)の溶液に、DMFとトリエチルアミン中のN2−ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]−L−リジン(実施例11に記載した方法に従って調製)の溶液を加えた。24時間後、反応混合物に、LiOH−水和物水溶液を加え、次いで、溶媒を、蒸発し、残留物を、1N HClに溶解し、AmberliteR XAD−16ポリスチレン樹脂を通して溶離して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0154】
(D)表題化合物:
実施例1に記載した方法に従って、1Nメグルミンを加えて、pH6.5に保ちながら、化合物(C)を、H2O中のGdCl3・6H2Oと反応した。所望の生成物を得た。
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0155】
実施例13
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[4−[[2−[[4−[4,12−ビス(カルボキシ)−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−2−オキサ−5,8,11−トリアザドデシル]フェニル]アミノ]−2−オキソエチル]アミノ]−1,4−ジオキソブチル]アミノ]−コラン−24−オエート(6-)]ガドリナート(3-)]水素化合物(1:3):
(A)(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[4−[[2−[[4−[4,12−ビス(カルボキシ)−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−2−オキサ−5,8,11−トリアザドデシル]フェニル]アミノ]−2−オキソエチル]アミノ]−1,4−ジオキソブチル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド:
アニソールとCH2Cl2中の4−[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−5,8,11−トリス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]−1−[4−[[[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]フェニル]−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアッシド1,1−ジメチルエチルエステル(実施例1に記載した方法に従って調製)の溶液を、トリフルオロ酢酸を用いて処理した。3日後、反応混合物を、減圧下に蒸発し、残留物を、CH2Cl2に溶解し、再び、蒸発した。この方法を、もう2回繰り返した。その後、残留物を、H2O中に懸濁し、0℃で、25%NH4OH(w/w)を用いて中和し、エチルエーテルを用いて抽出した。水相を、減圧下に蒸発し、得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた固体を、DMFとトリエチルアミンに溶解し、該溶液に、(3β,5β,7α,12α)−3−[[4−[(2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル)オキシ]−1,4−ジオキソブチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル(実施例12に記載した方法によって調製)のスクシンイミド誘導体を加えた。24時間後、反応混合物に、LiOH一水和物水溶液を加え、溶媒を、蒸発し、残留物を、1N HClに溶解し、AmberliteR XAD−16ポリスチレン樹脂を通して溶離して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0156】
(B)表題化合物:
実施例1に記載した方法に従って、1Nメグルミンを加えて、pH6.5に保ちながら、化合物(A)を、H2O中のGdCl3・6H2Oと反応した。所望の生成物を得た。
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0157】
実施例14
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[6−[[[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]アセチル]アミノ]−1−オキソヘキシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オエート(5-)]ガドリナート(2-)]水素化合物(1:2):
(A)N−[ビス[2−[ビス[[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]アミノ]エチル]グリシン:
グリシン(市販品)1g(0.0133モル)を、H2O/EtOH(25/75)100mlに溶解し、pH10に到達するまで、1N NaOH溶液(8.8ml、8.8ミリモル)を加えた。その後、95%EtOH10ml中のN−(2−ブロモエチル)−N−[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]グリシン1,1−ジメチルエチルエステル(Williams,M.A.ら、J. Org. Chem.、1993、58、1152に従って調製)10g(0.0284ミリモル)の溶液を加えた。反応を、室温で18時間維持した後、混合物を、蒸発乾固した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物6g(0.010モル)を得た。
収率: 73%
TLC: シリカゲルプレート60F254(E.Merck art. 5719)
溶離剤: 1:9=MeOH:AcOH
検出: 0.1N NaOH中の0.5%KMnO4、 Rf=0.20
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0158】
(B)(3β,5β,7α,12α)−3−[[[6−[(フェニルメトキシ)カルボニル]アミノ]−1−オキソヘキシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン酸メチルエステル:
温度を0〜3℃に保ちながら、THF70mlとTEA1.8ml(1.31g、0.0130モル)中のN−Cbz−アミノヘキサン酸(Lancasterから市販)3.46g(0.0130モル)の溶液に、クロロ蟻酸イソブチル(市販品)1.77g(1.7ml、0.0130モル)を非常にゆっくりと加えた。15分後、THF30ml中の(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル(実施例5に従って調製)5g(0.119モル)を加えた。滴下終了から30分経過後、温度を、室温に維持し、反応混合物を、ガラスろ過器を通してろ過し、減圧下に蒸発した。固体を、CH2Cl2に溶解し、H2Oとブラインを用いて洗浄した。相分離を行い、有機相を、蒸発した。残留物を、CH2Cl2に溶解し、NaHCO3飽和溶液とH2Oを用いて洗浄した。有機層を集め、乾燥し、減圧下に蒸発して、固体を得、この物を、AcOEtを用いて結晶化して、所望の生成物(4.7g、0.0070モル)を得た。
収率: 60%
HPLC: 98.5%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=KH2PO4中の0.01M水溶液とH3PO4の0.017M水溶液
B=CH3CN
【表34】


流量: 1ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 210nm
元素分析:
【表35】


TLC: シリカゲルプレート60F254(E.Merck art. 5719)
溶離剤: AcOEt:i−PrOH=95:5(v/v)
検出: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.21
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0159】
(C)(3β,5β,7α,12α)−3−[(6−アミノ−1−オキソヘキシル)アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン酸メチルエステル:
化合物(B)4g(0.00598モル)を、無水EtOH50mlに溶解し、Pd/C800mgを加えた。室温で、常圧下、水素添加を行った。反応終了後、混合物を、ろ過し、蒸発乾固した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物(2.7g、0.005モル)を得た。
収率: 84.4%
HPLC: 95%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=KH2PO4中の0.01M水溶液とH3PO4の0.017M水溶液
B=CH3CN
【表36】


流量: 1ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 210nm
TLC: シリカゲルプレート60F254(E.Merck art. 5719)
溶離剤: MeOH:TEA=95:5(v/v)
検出: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.33
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0160】
(D)(3β,5β,7α,12α)−3−[[6−[[[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]アセチル]アミノ]−1−オキソヘキシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド:
室温で、等モル量の化合物(A)と化合物(B)を、過剰のN,N−ジイソプロピルエチルアミンの存在下、DMF中のベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP、市販品)と反応した。反応終了後、反応混合物を、真空蒸発し、残留物を、EtOAcに溶解した。溶液を、NH4Cl飽和溶液、次いで、H2Oを用いて洗浄して中性のpHとし、その後、蒸発した。残留物を、最初にMeOH/H2O中の1MNaOH、次いで、CH2Cl2中のCF3COOHを用いて加水分解して、所望の生成物を得、この物を、MeOH/H2Oを用いて、AmberliteR XAD−16樹脂を通して溶離することによって、精製し、塩析した。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0161】
(E)表題化合物:
実施例1に記載した方法に従って、1Nメグルミンを加えて、pH6.5に保ちながら、化合物(A)を、H2O中のGdCl3・6H2Oと反応した。所望の生成物を得、この物を、MeOH/H2Oを用いて、AmberliteR XAD−16樹脂を通して溶離することによって、塩析した。
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
同様な方法で、下記配位子のガドリニウム錯体を製造した。
(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド(化合物26);
6−[[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]アセチル]−N2−(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−リジン(化合物27)
【0162】
実施例15
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[N6−[(4S)[4−[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−4−カルボキシ]−1−オキソブチル]−N2−[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−リジナート(6-)]ガドリナート(3-)]水素化合物(1:3):
(A)N,N−ビス[2−[ビス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]アミノ]エチル]−L−グルタミン酸1−(1,1−ジメチルエチル)エステル5−(フェニルメチル)エステル:
(1,1−ジメチルエチル)エステル5−(フェニルメチル)エステルL−グルタミン酸(Helv. Chim. Acta、199、1864、1958に従って調製)132.01g(0.45モル)を、H2O200mlとEtOH1リットルに溶解し、10N NaOHを加えて、pH8に保ちながら、N−(2−ブロモエチル)−N−[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]グリシン1,1−ジメチルエチルエステル(Williams,M.A.ら、J. Org. Chem.、58、1151、1993に従って調製)320.2g(0.909モル)に加えた。5℃で50時間経過後、さらに、20℃で80時間、50℃で5時間経過した。混合物を、濃HClを用いてpH7に調整し、蒸発し、ヘキサンを用いて抽出した。有機相を、濃縮し、残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物(75.2g、0.09モル)を得た。
収率: 20%
TLC: シリカゲルプレート60F254(E.Merck art. 5719)
溶離剤: ヘキサン:AcOEt=2:1(v/v)
検出: 0.1N NaOH中の0.5%KMnO4、 Rf=0.76
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0163】
(B)N,N−ビス[2−[ビス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]アミノ]エチル]−L−グルタミン酸1−(1,1−ジメチルエチル)エステル:
EtOH100mlに溶解した化合物(A)15.05g(18ミリモル)に、5%液状Pd/C4gを加え、混合物を、H2圧111.36kPaで、水素添加した。反応終了後、混合物を、ろ過し、濃縮し、残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物(11.01g、14.76ミリモル)を得た。
収率: 82%
TLC: シリカゲルプレート60F254(E.Merck art. 5719)
溶離剤: AcOEt
検出: 0.1N NaOH中の0.5%KMnO4、 Rf=0.85
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0164】
(C)[[N6−[(4S)[4−[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−4−カルボキシ]−1−オキソブチル]−N2−[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−リジン:
室温で、等モル量の化合物(B)とN2−[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−リジンメチルエステル一塩酸塩(実施例8に記載したように調製)を、過剰のN,N−ジイソプロピルエチルアミンの存在下、DMF中のBOPと反応した。反応終了後、反応混合物を、真空蒸発し、残留物を、EtOAcに溶解した。溶液を、NH4Cl飽和溶液、次いで、H2Oを用いて洗浄して中性のpHとし、その後、蒸発した。残留物を、最初にMeOH/H2O中の1MNaOH、次いで、CH2Cl2中のCF3COOHを用いて加水分解して、所望の生成物を得、この物を、MeOH/H2Oを用いて、AmberliteR XAD−16樹脂を通して溶離することによって、精製し、塩析した。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0165】
(D)表題化合物:
実施例1に記載した方法に従って、1Nメグルミンを加えて、pH6.5に保ちながら、化合物(B)を、H2O中のGdCl3・6H2Oと反応した。所望の生成物を得、この物を、MeOH/H2Oを用いて、AmberliteR XAD−16樹脂を通して溶離することによって、塩析した。
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
同様な方法で、下記配位子のガドリニウム錯体を製造した。
[3β(S),5β,7α,12α)−3−[4−カルボキシ−4−[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−1−オキソブチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド(化合物29)
【0166】
実施例16
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[10−[2−[[2−[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソ−24−[(2−スルホエチル)アミノ]コラン−3−イル]アミノ]−2−オキソエチル]アミノ]−2−オキソエチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−トリアセトエート(4-)]ガドリナート(1-)]水素化合物(1:1):
(A)1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル一塩酸塩:
無水EtOH1リットル中の10−ホルミル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル(EP−A−292689に従って調製)90g(0.166モル)の撹拌溶液に、ヒドロキルアミン塩酸塩12.24g(0.1826モル)を加え、アルゴン雰囲気下、18時間還流した。この後、反応混合物を、冷却し、エタノールを、減圧下に除去した。得られた固体に、CH2Cl2を加え、懸濁液を、分液ロートに移した。水とブラインを用いて洗浄した後、有機相を、分離し、乾燥し、減圧下に濃縮して、残留物を得た。固体を、CH2Cl2/ヘキサン混合物を用いて2回再結晶し、35℃で18時間、真空オーブン中で乾燥して、所望の生成物57g(0.103モル)を得た。
収率: 62.3%
元素分析:
【表37】


TLC: シリカゲルプレート60F254(E.Merck art. 5719)
溶離剤: 95:5=MeOH:AcOH
検出: 0.1N NaOH中の0.5%KMnO4、 Rf=0.67
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0167】
(B)(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル:
窒素雰囲気下、0℃で、THF(400ml)中のN−(t−ブトキシカルボニル)グリシン(市販品)(14.7g、84.0ミリモル)とEt3N(8.50g、11.6ml、84.0ミリモル)に、クロロ蟻酸イソブチル(11.5g、10.9ml、84.0ミリモル)を滴下した。15分後、0℃で、反応混合物に、THF(100ml)中の(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル(実施例5に従って調製)(29.5g、70.0ミリモル)の溶液を、滴下した。20分後、反応混合物を、室温とし、一晩撹拌した。懸濁液を、焼結ロートを通してろ過し、ろ液を、減圧下に蒸発して、残留物を得、この物を、Et2Oに溶解し、NaHCO3飽和水溶液とH2Oを用いて洗浄した。有機相を、分離し、乾燥した後、減圧下に蒸発した。固形の残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物(25.3g、43.7ミリモル)を白色固体として得た。
収率: 62%、 m.p.:110−114℃
K.F.: 0.75%
HPLC: 97%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=KH2PO4中の0.01M水溶液とH3PO4の0.017M水溶液
B=CH3CN
【表38】


流量: 1ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 210nm
元素分析:
【表39】


TLC: シリカゲルプレート60F254(E.Merck art. 5719)
溶離剤: EtOAc:i−PrOH=9:1(v/v)
検出: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.43
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0168】
(C)(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド:
室温で、MeOH/H2O(2:1、v/v;160ml)中の化合物(B)(24.5g、41.1ミリモル)の溶液に、1N NaOH(49.7ml、49.7ミリモル)を、2時間かけて滴下した。48時間後、反応混合物を、ガラスろ過器を通してろ過し、減圧下に蒸発した。残留物を、0.5N HCl/EtOAc(1:2、240ml)を用いて処理し、得られた混合物を、激しく撹拌しながら、2N HCl(10ml)を用いて、pH2に調整した。分離後、水相を、NaClを用いて飽和し、EtOAcを用いて抽出した。有機相を集め、乾燥し、減圧下に蒸発して、所望の生成物(22.2g、39.3ミリモル)を得た。
収率: 96%、 m.p.: 150−155℃
K.F.: 0.75%
酸性滴定量(0.1N NaOH): 95%
HPLC: 96%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=KH2PO4中の0.01M水溶液とH3PO4の0.017M水溶液
B=CH3CN
【表40】


流量: 1ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 210nm
元素分析:
【表41】


TLC: シリカゲルプレート60F254(E.Merck art. 5719)
溶離剤: EtOAc:i−PrOH:AcOH=9:15:1(v/v/v)
検出: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.47
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0169】
(D)2−[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]エタンスルホン酸:
窒素雰囲気下、DMF(100ml)中の化合物(C)(22.1g、39.1ミリモル)と(2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン、EEDQ)(市販品)(12.6g、51.0ミリモル)の溶液に、タウリン(2−アミノエタンスルホン酸)(市販品)(5.40g、43.1ミリモル)とEt3N(5.16g、7.07ml、51.0ミリモル)を加えた。得られた懸濁液を、90℃で70分間加熱し、次いで、得られた清澄な溶液を、25℃に冷却した。30分後、反応混合物を、冷Et2O(0℃、900ml)中に、ゆっくりと注下し、樹脂状の生成物を、生成した。懸濁液を、4℃で一晩保持した。混合物を、デカントし、樹脂状の物質を、Et2Oを用いて洗浄し、CH2Cl2を用いて処理し、ろ過して、未反応のタウリンを除去した。ろ液を、冷Et2O中に注下し、沈澱物を、ガラスろ過器を通してろ過し、直ちに、MeOH(100ml)中の0.4N NaOHに溶解した。溶液を、Et2Oを用いて希釈した後、懸濁液を、4℃で数時間維持し、その後、ガラスろ過器を通してろ過した。固体を、Et2Oを用いて十分に洗浄し、減圧下に乾燥して、所望の生成物(24.7g、35.6ミリモル)を得た。
収率: 91%、 m.p.: 150−155℃
TLC: シリカゲルプレート60F254(E.Merck art. 5719)
溶離剤: CHCl3:MeOH:AcOH=90:30:4(v/v/v)
検出: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.16
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0170】
(E)2−[[(3β,5β,7α,12α)−3−[(アミノアセチル)アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]エタンスルホン酸ナトリウム塩:
室温で、化合物(D)22.4g(32.3ミリモル)を、1Mメタノール性HCl(160ミリモル、160ml)中に懸濁した。反応時間中、懸濁液は、粘稠となり、1日後、反応混合物を、ガラスろ過器を通してろ過した。集めた固体を、Et2O/MeOH(1:1、v/v)を用いて十分に洗浄し、減圧下に乾燥して、所望の生成物(13.0g、20.6ミリモル)を得た。
収率: 64%、 m.p.: 200℃
HPLC: 94%(面積%)
固定相: カラムE.Merck Lichrosorb Select B; 5μm; 250 x 4 mm
移動相: 傾斜溶離法
A=KH2PO4中の0.01M水溶液とH3PO4の0.017M水溶液
B=CH3CN
【表42】


流量: 1ml/min-1
温度: 45℃
検出器(UV): 210nm
TLC: シリカゲルプレート60F254(E.Merck art. 5719)
溶離剤: MeOH:AcOH=95:5(v/v)
検出: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド=100:2:1(v/v/v)、 Rf=0.67
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0171】
(F)10−[2−[[2−[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソ−24−[(2−スルホエチル)アミノ]コラン−3−イル]アミノ]−2−オキソエチル]アミノ]−2−オキソエチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸:
5℃で、DMF中の化合物(A)とトリエチルアミンの溶液に、クロロ蟻酸イソブチル、次いで、DMF中の化合物(E)の溶液を滴下した。反応終了後、溶媒を、真空蒸発し、残留物を、CH2Cl2を用いて溶解し、0℃で、トリフルオロ酢酸を滴下した。添加完了後、混合物を、室温で反応に供した。反応後、反応混合物を、減圧下に蒸発した。残留物を、CH2Cl2を用いて溶解し、再び、蒸発した。かかる操作を、もう2回繰り返した。残留物を、精製し、MeOH/H2Oを用いて、AmberliteR XAD−16樹脂を通して溶離することによって、塩析して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0172】
(G)表題化合物:
実施例1に記載した方法に従って、1Nメグルミンを加えて、pH6.5に保ちながら、化合物(F)を、H2O中のGdCl3・6H2Oと反応した。所望の生成物を得、この物を、MeOH/H2Oを用いて、AmberliteR XAD−16樹脂を通して溶離することによって、塩析した。
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
同様な方法で、下記配位子のガドリニウム錯体を製造した。
(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド(化合物31);
2−[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−N6−[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]アセチル]−L−リジン(化合物32);
(3β,5β,7α,12α)−3−[[6−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]アセチル]アミノ]−1−オキソヘキシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド(化合物33)
【0173】
実施例17
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[(3α,5β,7α,12α)−3−[[3−[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]−2−ヒドロキシプロピル]オキシ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オエート(4-)]ガドリナート(1-)]水素化合物(1:1):
(A)(3α,5β,7α,12α)−3−(2,3−エポキシプロピル)オキシ−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド1,1−ジメチルエチルエステル:
0℃に保った、50%NaOH(10ml)とエピクロロヒドリン(6ml)と硫酸水素テトラブチルアンモニウム(0.3g)の混合物に、CH2Cl2(10ml)中の(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド1,1−ジメチルエチルステル(R.P.Bonar−Lawら、J. Chem. Soc. Perkin Trans.I、1990、2245に記載された方法に従って調製)(0.0045モル)の溶液を滴下した。反応終了後、混合物を、室温で24時間、反応に供した。有機相を、分離し、H2Oを用いて洗浄して中性とし、Na2SO4を用いて乾燥し、蒸発した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物0.86g(0.0017モル)を得た。
収率: 37%
TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254 Merck
溶離剤: n−ヘキサン:AcOEt=1:1(v/v)
検出器: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド、 Rf=0.3
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0174】
(B)(3α,5β,7α,12α)−3−[[3−[4,7,10−トリス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]−2−ヒドロキシプロピル]オキシ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド(1,1−ジメチルエチル)エステル:
EtOH(30ml)中の化合物(A)(0.001モル)と1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル一塩酸塩(実施例16に従って調製)(0.001モル)とトリエチルアミン(1.5ml)を含有する溶液を、4時間還流した。反応混合物を、蒸発し、残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物0.3g(0.0003モル)を得た。
収率: 27%
TLC: キャリヤー: シリカゲルプレート60F254 Merck
溶離剤: CH2Cl2:MeOH=9:1(v/v)
検出器: AcOH:濃硫酸:p−アニスアルデヒド、 Rf=0.34
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0175】
(C)(3α,5β,7α,12α)−3−[[3−[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]−2−ヒドロキシプロピル]オキシ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド:
0℃で、CH2Cl2中の化合物(B)の溶液に、トリフルオロ三酢酸を滴下した。添加終了後、混合物を、室温で、反応に供した。反応終了後、反応混合物を、減圧下に蒸発した。残留物を、CH2Cl2に溶解し、再び、蒸発した。かかる操作を、もう2回繰り返した。残留物を、精製し、MeOH/H2Oを用いて、AmberliteR XAD−16樹脂を通して溶離することによって、塩析して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0176】
(D)表題化合物:
実施例1に記載した方法に従って、1Nメグルミンを加えて、pH6.5に保ちながら、化合物(C)を、H2O中のGdCl3・6H2Oと反応した。所望の生成物を得、この物を、MeOH/H2Oを用いて、AmberliteR XAD−16樹脂を通して溶離することによって、塩析した。
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0177】
実施例18
1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトールとの[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[5−[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]−4−ヒドロキシ−1−オキソペンチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オエート(4-)]ガドリナート(1-)]水素化合物(1:1):
(A)(3β,5β,7α,12α)−3−(1−オキソペンタ−4−エニル)アミノ−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル:
窒素雰囲気下、5℃で、THF中の4−ペンテン酸(市販品)とトリエチルアミンの溶液に、クロロ蟻酸イソブチル、次いで、THF中の(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル(実施例5に従って調製)の溶液を滴下した。反応終了後、溶媒を、蒸発し、残留物を、H2OとAcOEtに溶解した。有機相を、分離し、H2Oを用いて洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥し、減圧下に蒸発した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0178】
(B)(3β,5β,7α,12α)−3−(4,5−エポキシ−1−オキソペンチル)アミノ−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッドメチルエステル:
50℃に保った、塩化メチルトリオクチルアンモニウムを含有するCHCl3中の化合物(A)の溶液に、H2O中のマグネシウムモノペルフタレートの溶液を滴下した。5%NaOHを加えて、反応混合物を、pH4.5〜5に維持した。反応終了後、有機相を、分離し、水相を、CHCl3を用いて抽出した。有機相を集め、H2Oを用いて洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥し、過酸化物の存在しないことを確認した後、蒸発した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0179】
(C)(3β,5β,7α,12α)−3−[[5−[4,7,10−トリス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]−4−ヒドロキシ−1−オキソペンチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド:
EtOH中の化合物(B)と1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル一塩酸塩(実施例16に従って調製)とトリエチルアミンを含有する溶液を、4時間還流した。反応混合物を、蒸発し、残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0180】
(D)(3β,5β,7α,12α)−3−[[5−[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]−4−ヒドロキシ−1−オキソペンチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド:
0℃で、CH2Cl2中の化合物(C)の溶液に、トリフルオロ三酢酸を滴下した。添加終了後、混合物を、室温で、反応に供した。反応終了後、反応混合物を、減圧下に蒸発した。残留物を、CH2Cl2に溶解し、再び、蒸発した。かかる操作を、もう2回繰り返した。残留物を、精製し、MeOH/H2Oを用いて、AmberliteR XAD−16樹脂を通して溶離することによって、塩析して、所望の生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0181】
(E)表題化合物:
実施例1に記載した方法に従って、1Nメグルミンを加えて、pH6.5に保ちながら、化合物(D)を、H2O中のGdCl3・6H2Oと反応した。所望の生成物を得、この物を、MeOH/H2Oを用いて、AmberliteR XAD−16樹脂を通して溶離することによって、塩析した。
IR、MSスペクトルは、表示構造と一致する。
【0182】
実施例19
4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−[4−[[[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]アセチル]アミノ]フェニル]−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド(化合物1F)の緩和性r1とr2(mM-1・s-1)について、以下のシーケンス、即ち、反転回復法、CPMGを用いて、39℃の温度、周波数20MHzの磁場中、SERONORM−HUMANTM血清(NYCOMED)中で評価した。併せて、同様の実験条件で得たGd−DTPA/Dimeg(MagnevistR)、Gd−DOTA/meg(DotaremR)、Gd−BOPTA/Dimeg、GdCl3[パーセント比は、GdCl3に関して計算]のものとも比較した。結果を、表1に報告する。
【表43】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)の化合物:
A−L−B (I)
(式中、Aは、コール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸及びリトコール酸、並びにこれらとタウリンまたはグリシンとの抱合体から選ばれる胆汁酸残基であり;
Lは、式(III)、(IV)または(V):
【化1】


(式中、
mは、1〜10の整数を表し、
n、l、qは、0または1であり、
pは、0〜5であり、
Rは、H原子を表し、
1は、水素原子またはCOOH基を表す)
【化2】


(式中、
mは、1〜10の整数を表し、
n、l、qは、0または1であり、
pは、0〜5であり、
Rは、H原子を表し、
1は、水素原子またはCOOH基を表す)
【化3】


(式中
mは、1を超える1〜10の整数を表し、
n、l、qは、0または1であり、
pは、0〜5であり、
Rは、H原子を表し、
1は、水素原子またはCOOH基を表す)
に相当する、胆汁酸残基のC−3、C−7、C−12、またはC−24位置の一つとBとの間の結合を表し、
Bは、4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−フェニル−2−オキソ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド(BOPTA)、ジエチレントリアミノ五酢酸(DTPA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA)または10−(2−ヒドロキシプロピル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸(HPDO3A)の残基を表し、
但し、l、n、q、pの少なくとも一つは、0とは異なる)
並びに、該式(I)の化合物と、
原子番号20〜31、39、42〜44、49、または57〜83の金属原子の2価〜3価のイオンとの錯体キレート、
あるいは、その
a)第一アミン、第二アミン、第三アミン、もしくは塩基性アミノ酸から選ばれた生理学的に許容される有機塩基、または
b)その陽イオンが、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、もしくはそれらの混合物である無機塩基、または
c)酢酸塩、琥珀酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、もしくは蓚酸塩から選ばれた生理学的に許容される有機酸の陰イオン、または
d)ハロゲン化水素酸のイオンから選ばれた無機酸の陰イオン
との塩。
【請求項2】
Lが、
−NH−、
−NH−CH−CO−NH−、
−NH−(CH−NH−、
−NH−(CH−NH−、
−NH−(CH−NH−(CH−NH−、
−NH−CO−CH−、
−NH−CO−CH−NH−、
−NH−CO−CH−NH−(CH−NH−、
−NH−CO−(CH−、
−NH−CO−(CH−CO−NH−CH−CO−NH−、
−NH−CO−(CH−CO−NH−(CH−、
−NH−CO−(CH−NH−、
−NH−CO−Ph−NH−CS−NH−(CH−(式中、Phはフェニル基を示す。)、
−NH−C(COOH)−(CH−NH−、
−NH−C(COOH)−(CH−NH−CO−(CH−、
−O−、
−O−(CH−NH−(CH−NH−、及び
−O−(CH−NH−CS−NH−
からなる群より選ばれる、請求項1記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
残基Bと錯化する2価または3価の金属イオンが、Fe(2+)、Fe(3+)、Gd(3+)、Eu(3+)、Dy(3+)、La(3+)、Yb(3+)及びMn(2+)から選ばれるか、或いは、51Cr、67Ga、68Ga、111In、99mTc、140La、175Yb、153Sm、166Ho、90Y、149Pm、177Lu、47Sc、142Pr、159Gd及び212Biから選ばれた放射性同位元素である、請求項1または2記載の化合物またはその塩。
【請求項4】
生理学的に許容される塩化する有機塩基が、エタノールアミン、ジエタノールアミン、モルホリン、グルカミン、N,N−ジメチルグルカミン、N−メチルグルカミン、リジン、アルギニン及びオルニチンから選ばれたものである、請求項1または2記載の塩。
【請求項5】
生理学的に許容される塩化する無機酸の陰イオンが、塩化物、臭化物及び沃化物から選ばれたハロゲン化水素酸のイオンである、請求項1または2記載の塩。
【請求項6】
Aが、コール酸残基またはコール酸とタウリンもしくはグリシンとの抱合体から選ばれる胆汁酸残基であり、Bが、ジエチレントリアミノ五酢酸残基である、請求項1または2記載の化合物または錯体キレートもしくはその塩。
【請求項7】
Aが、コール酸残基またはコール酸とタウリンもしくはグリシンとの抱合体から選ばれる胆汁酸残基であり、Bが、4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−フェニル−2−オキソ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド残基である、請求項1または2記載の化合物または錯体キレートもしくはその塩。
【請求項8】
Aが、コール酸残基またはコール酸とタウリンもしくはグリシンとの抱合体から選ばれる胆汁酸残基であり、Bが、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸残基である、請求項1または2記載の化合物または錯体キレートもしくはその塩。
【請求項9】
式(I)の化合物が、下記のものから選ばれる請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物またはその塩:
化合物1:[[4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−[4−[[[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]アセチル]アミノ]フェニル]−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド;
化合物2:[[4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−[4−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]フェニル]−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−オイックアシッド;
化合物3:[[3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−10−(フェニルメトキシ)メチル−11−オキソ−14−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]−3,6,9,12−テトラアザテトラデカン酸;
化合物4:[[10−[2−オキソ−2−[[3−[[2−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]エチル]アミノ]プロピル]アミノ]エチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸;
化合物5:[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド;
化合物6:[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[17−カルボキシ−10,13,16−トリス(カルボキシメチル)−8−オキソ−9−[(フェニルメトキシ)メチル]−3,7,10,13,16−ペンタアザヘプタデシル]オキシ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド;
化合物7:[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[2−[[[[4−[4,12−ビス(カルボキシ)−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−2−オキサ−5,8,11−トリアザドデシル]フェニル]アミノ]チオキソメチル]アミノ]エトキシ]−コラン−24−オイックアシッド;
化合物8:(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[[[3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロデク−1−イル]アセチル]アミノ]プロピル]アミノ]アセチル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド;
化合物9:[[3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−10−[(フェニルメトキシ)メチル]−11−オキソ−17−[[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]−3,6,9,12−テトラアザオクタデカン二酸;
化合物10:[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン酸;
化合物12:[[[3β(S),5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[4−[[[[5−[ビス[2−ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−5−カルボキシペンチル]アミノ]チオキソメチル]アミノ]ベンゾイル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド;
化合物13:[[[3β(S),5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[4−[[5−[ビス[2−ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−5−カルボキシペンチル]アミノ]−1,4−ジオキソブチル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド;
化合物14:[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[4−[[2−[[4−[4,12−ビス(カルボキシ)−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−2−オキサ−5,8,11−トリアザドデシル]フェニル]アミノ]−2−オキソエチル]アミノ]−1,4−ジオキソブチル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド;
化合物15:3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−14−[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソ−24−[(2−スルホエチル)アミノ]−コラン−3−イル]アミノ]−11,14−ジオキソ−10−(フェニルメトキシ)メチル−3,6,9,12−テトラアザテトラデカン酸;
化合物16:N−[(3β,5β,7α,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]グリシン;
化合物17:(3β,5β,7α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−7−ヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド;
化合物18:(3β,5β,12α)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−12−ヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド;
化合物19:(3β,5β)−3−[[13−カルボキシ−6,9,12−トリス(カルボキシメチル)−1,4−ジオキソ−5−[(フェニルメトキシ)メチル)]−3,6,9,12−テトラアザトリデシル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド;
化合物20:(3β,5β,7α,12α)−3−[[17−カルボキシ−10,13,16−トリス(カルボキシメチル)−1,8−ジオキソ−9−[(フェニルメトキシ)メチル)]−7,10,13,16−テトラアザヘプタデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド;
化合物21:(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−3−[[3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロデク−1−イル]アセチル]アミノ]プロピル]アミノ]−コラン−24−オイックアシッド;
化合物22:3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−14−[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソ−24−[(2−スルホエチル)アミノ]−コラン−3−イル]アミノ]−11,14−ジオキソ−3,6,9,12−テトラアザテトラデカン酸;
化合物23:[(3β,5β,7α,12α)−3−[[17−カルボキシ−10,13,16−トリス(カルボキシメチル)−1,8−ジオキソ−7,10,13,16−テトラアザヘプタデシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド;
化合物24:(17S)−3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−11−オキソ−17−[[(3β,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]アミノ]−3,6,9,12−テトラアザオクタデカン二酸;
化合物25:[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[6−[[[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]アセチル]アミノ]−1−オキソヘキシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド;
化合物26:(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド;
化合物27:N6−[[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]アセチル]−N2−(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−リジン;
化合物28:[[N6−[(4S)[4−[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−4−カルボキシ]−1−オキソブチル]−N2−[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−リジン;
化合物29:[3β(S),5β,7α,12α)−3−[4−カルボキシ−4−[ビス[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル]アミノ]−1−オキソブチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド;
化合物30:[[10−[2−[[2−[[(3β,5β,7α,12α)−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソ−24−[(2−スルホエチル)アミノ]コラン−3−イル]アミノ]−2−オキソエチル]アミノ]−2−オキソエチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸;
化合物31:(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド;
化合物32:N2−[(3α,5β,7α,12α)−3,7,12−トリヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−N6−[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]アセチル]−L−リジン;
化合物33:(3β,5β,7α,12α)−3−[[6−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]アセチル]アミノ]−1−オキソヘキシル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド;
化合物34:[[(3α,5β,7α,12α)−3−[[3−[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]−2−ヒドロキシプロピル]オキシ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド;
化合物35:[[(3β,5β,7α,12α)−3−[[5−[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル]−4−ヒドロキシ−1−オキソペンチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−コラン−24−オイックアシッド。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項記載の錯体キレートまたはその塩の少なくとも1つを含むことを特徴とする造影診断用製薬組成物。
【請求項11】
核磁気共鳴を利用することによって、ヒト並びに動物体の臓器及び/または組織の映像を得るための請求項10記載の製薬組成物。
【請求項12】
核磁気共鳴を利用することによって、ヒト並びに動物体の臓器及び/または組織の映像を得るための診断用処方の調製における、請求項1〜9いずれか1項記載の錯体キレートまたはその塩の使用。
【請求項13】
核磁気共鳴を利用することによって、ヒト並びに動物体の肝道胆嚢系の映像を得るための診断用処方の調製における、請求項1〜9いずれか1項項記載の錯体キレートまたはその塩の使用。

【公開番号】特開2009−91346(P2009−91346A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−31627(P2008−31627)
【出願日】平成20年2月13日(2008.2.13)
【分割の表示】特願平8−500267の分割
【原出願日】平成7年5月23日(1995.5.23)
【出願人】(501094409)
【氏名又は名称原語表記】BRACCO IMAGING S.p.A.
【Fターム(参考)】