説明

脊柱管狭窄症治療剤

本発明は、EP2アゴニスト作用を有する化合物およびEP3アゴニスト作用を有する化合物を組み合わせてなる脊柱管狭窄症治療剤に関する。ラット馬尾神経圧迫歩行障害モデルにおいて、EP2アゴニスト作用を有する化合物およびEP3アゴニスト作用を有する化合物を組み合わせてなる医薬は有効性を示した。したがって、EP2アゴニスト作用を有する化合物およびEP3アゴニスト作用を有する化合物を組み合わせて用いるかまたはEP2アゴニスト作用およびEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物を用いることは脊柱管狭窄症に有効である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、脊柱管狭窄症の治療剤に関する。さらに詳しくは、EP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用を有する脊柱管狭窄症の予防および/または治療剤に関する。
【背景技術】
頚椎から仙椎に至るそれぞれの椎体と、棘突起で囲まれた内部スペースを脊柱管という。脊柱管狭窄症は、脊柱管を構成する脊椎や黄色靱帯の肥大変性や、椎間板の突出等で脊柱管が狭められ、神経根や馬尾などの神経組織が圧迫を受けて各種症状を呈する疾患である。脊柱管狭窄症は、脊柱管の狭小部位によって、広範脊柱管狭窄症、胸部脊柱管狭窄症、腰部脊柱管狭窄症等に分類される。その症状としては、神経圧迫による腰痛や上肢または下肢の痛み、しびれ等がある。特に馬尾神経が傷害されると、歩行中に腰痛、下肢の痛み、しびれ、脱力感がひどくなり、この症状を間欠跛行という。
PGEは、アラキドン酸カスケードの中の代謝産物として知られており、細胞保護作用、子宮収縮、発痛作用、消化管の蠕動運動促進、覚醒作用、胃酸分泌抑制作用、血圧降下作用、利尿作用等の多彩な生理的、薬理的機能を有していることが知られている。
近年の研究によれば、PGE受容体には、それぞれ生理的あるいは薬理的に異なった役割を担うサブタイプが存在することが分かってきた。現時点で知られているサブタイプは、大別して4種類あり、それぞれ、EP1、EP2、EP3、EP4と呼ばれている(J.Lipid Mediators Cell Signaling 12,379−391(1995))。これらのサブタイプ受容体に主に選択的に結合する化合物を用い、これらの各サブタイプ受容体の機能を調べ、各種疾患に有用な、より副作用の少ない薬剤を発見することが可能となった。
後記一般式(I)で示される化合物はEP2アゴニスト作用を有することが知られており、免疫疾患(自己免疫疾患、臓器移植等)、喘息、骨形成異常、神経細胞死、肝障害、早産、流産、緑内障等の網膜神経障害等に対する予防及び/または治療に有用であることが開示されている(EP860430A1参照。)。
後記一般式(II)で示される化合物はEP3アゴニスト作用を有することが知られており、肝疾患、腎疾患、膵炎、心筋梗塞などに対する予防および/または治療に有用であることが開示されている(WO98/34916参照。)。
後記一般式(III)で示される化合物はEP2アゴニスト作用を有することが知られており、免疫疾患、アレルギー性疾患、神経細胞死、月経困難症、早産、流産、禿頭症、網膜神経障害、勃起不全、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、肝硬変、ショック、腎炎、腎不全、循環器系疾患、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、骨疾患の予防および/または治療に有用であることが開示されている(WO2003/74483参照。)。
【発明の開示】
脊柱管狭窄症の治療法としては、重症の場合、外科的整形による手術治療法が選択されるが、軽症では、腹筋、背筋などを強化する筋肉強化体操療法、ホットパックなどの温熱療法、除痛効果を目的とした鍼治療、コルセット等を装着する装具療法などの保存的治療が基本である。また、軽症、中程度症では薬物療法を単独で、または上述の各種療法と組み合わせて用いられている。脊柱管狭窄症の多くは保存的治療の対象となり、種々の保存療法の組み合わせによって症状が改善される症例が多く見られる。現在、薬物治療において脊柱管狭窄症治療剤として認可されているのは、神経組織内での血液循環改善を目的とした経口プロスタグランジンE1誘導体製剤が唯一である。しかし、脊柱管狭窄症の多彩な運動機能、神経症状やその他の諸症状を満足に改善する薬物はいまだ見出されていない。
本発明者らは、新規な脊柱管狭窄症治療剤を見出すべく鋭意検討を重ねた結果、驚くべきことにEP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用を有する医薬が、脊柱管狭窄症の症状を改善することを見出し本発明を完成した。EP2アゴニストとEP3アゴニストの組み合わせによる脊柱管狭窄症治療に関してはこれまでに全く知られていない。本発明者らは脊柱管狭窄症のモデルとして知られている馬尾神経圧迫歩行障害モデル(J.Neurosci.Methods 104(2)191−198,2002)を用いて、EP2アゴニストとEP3アゴニストの組み合わせによる脊柱管狭窄症治療効果を初めて実証し本発明を完成した。
本発明は、
1.EP2アゴニスト作用を有する化合物およびEP3アゴニスト作用を有する化合物を組み合わせてなる脊柱管狭窄症予防および/または治療剤、
2.EP2アゴニスト作用を有する化合物とEP3アゴニスト作用を有する化合物とをそれぞれ投与することを特徴とする請求の範囲1の脊柱管狭窄症予防および/または治療剤、
3.EP2アゴニスト作用を有する化合物とEP3アゴニスト作用を有する化合物とを同一製剤中に含有することを特徴とする請求の範囲1記載の脊柱管狭窄症予防および/または治療剤、
4.EP2アゴニスト作用を有する化合物が、一般式(I)

(式中、Rは、カルボキシ基またはヒドロキシメチル基を表わし、R1−1は、オキソ基、メチレン基、またはハロゲン原子を表わし、R1−2は、水素原子、水酸基、またはC1〜4のアルコキシ基を表わし、R1−3は、水素原子、C1〜8のアルキル基、C2〜8のアルケニル基、C2〜8のアルキニル基、または1〜3個の以下の(1)〜(5)の基で置換されているC1〜8のアルキル基、C2〜8のアルケニル基、またはC2〜8のアルキニル基を表わし:(1)ハロゲン原子、(2)C1〜4のアルコキシ基、(3)C3〜7のシクロアルキル基、(4)フェニル基、または(5)1〜3個のハロゲン原子、C1〜4のアルキル基、C1〜4のアルコキシ基、ニトロ基またはトリフルオロメチル基で置換されて

またはそれらの混合物であることを表わす。)
で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそのプロドラッグ、またはそのシクロデキストリン包接化合物である請求の範囲1記載の脊柱管狭窄症予防および/または治療剤、
5.EP3アゴニスト作用を有する化合物が、一般式(II)

(式中、Rは、オキソ基またはハロゲン原子を表わし、R2−1およびR2−2は、それぞれ独立してC1〜4アルキル基を表わし、R2−3は、C1〜10アルキル基、C2〜10アルケニレン基、C2〜10アルキニレン基、フェニル、フェノキシ、C3〜7シクロアルキル、またはC3〜7シクロアルキルオキシで置換されているC1〜10アルキル基、C2〜10アルケニレン基、またはC2〜10アルキニレン基を表わす。フェニルおよびシクロアルキル基は、1〜3個のC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、トリ

二重結合を表わす。)
で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそのプロドラッグ、またはそのシクロデキストリン包接化合物である請求の範囲1記載の脊柱管狭窄症予防および/または治療剤、
6.EP2アゴニスト作用を有する化合物が、一般式(III)

(式中、Tは、(1)酸素原子、または(2)硫黄原子を表わし、
は、(1)−CH−基、(2)−O−基、または(3)−S−基を表わし、
は、A3−1またはA3−2を表わし、A3−1は、(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキニレン基を表わし、A3−2は、−G3−1−G3−2−G3−3−基を表わし、G3−1は、(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表わし、G3−2は、(1)−Y−基、(2)−環1−基、(3)−Y−環1−基、(4)−環1−Y−基、または(5)−Y−C1〜4アルキレン−環1−基を表わし、Yは、(1)−S−基、(2)−SO−基、(3)−SO−基、(4)−O−基、または(5)−NR3−1−基を表わし、R3−1は、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)C2〜10アシル基を表わし、G3−3は、(1)単結合、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(4)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表わし、
は、D3−1またはD3−2を表わし、D3−1は、(1)−COOH基、(2)−COOR3−2基、(3)テトラゾール−5−イル基、または(4)−CONR3−3SO3−4基を表わし、R3−2は、(1)C1〜10アルキル基、(2)フェニル基、(3)フェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(4)ビフェニル基を表わし、R3−3は、(1)水素原子、または(2)C1〜10アルキル基を表わし、R3−は、(1)C1〜10アルキル基、または(2)フェニル基を表わし、D3−2は、(1)−CHOH基、(2)−CHOR3−5基、(3)水酸基、(4)−OR3−5基、(5)ホルミル基、(6)−CONR3−63−7基、(7)−CONR3−6SO3−8基、(8)−CO−(NH−アミノ酸残基−CO)m3−OH基、(9)−O−(CO−アミノ酸残基−NH)m3−H基、(10)−COOR3−9基、(11)−OCO−R3−10基、(12)−COO−Z3−1−Z3−2−Z3−3基、または

を表わし、R3−5はC1〜10アルキル基を表わし、R3−6およびR3−7は、それぞれ独立して(1)水素原子、または(2)C1〜10アルキル基を表わし、R−8はフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基を表わし、R3−9は、(1)C1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基、およびハロゲン原子から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいビフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(2)C1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基、およびハロゲン原子から選ばれる1〜3個の置換基で置換されたビフェニル基を表わし、R3−10は、(1)フェニル基、または(2)C1〜10アルキル基を表わし、mは1または2を表わし、Z3−1は、(1)C1〜15アルキレン基、(2)C2〜15アルケニレン基、または(3)C2〜15アルキニレン基を表わし、Z3−2は、(1)−CO−基、(2)−OCO−基、(3)−COO−基、(4)−CONRZ3−1−基、(5)−NRZ3−2CO−基、(6)−O−基、(7)−S−基、(8)−SO−基、(9)−SO−NRZ3−2−基、(10)−NRZ3−2SO−基、(11)−NRZ3−3−基、(12)−NRZ3−4CONRZ3−5−基、(13)−NRZ3−6COO−基、(14)−OCONRZ3−7−基、または(15)−OCOO−基を表わし、Z−3は、(1)水素原子、(2)C1〜15アルキル基、(3)C2〜15アルケニル基、(4)C2〜15アルキニル基、(5)環Z、または(6)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基、C1〜10アルキル−NRZ3−8−基、または環Zで置換されたC1〜10アルキル基を表わし、環Zは、(1)一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式炭素環アリール、または(2)酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールを表わし、RZ3−1、RZ3−2、RZ3−3、RZ3−4、RZ3−5、RZ3−6、RZ3−7、およびRZ3−8は、それぞれ独立して水素原子またはC1〜15アルキル基を表わし、RZ3−1とZ3−3基は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、5〜7員の単環飽和ヘテロ環を表わしてもよく、上記ヘテロ環はさらに酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される1個のヘテロ原子を含んでもよく、環Z、およびRZ3−1とZ3−3が結合している窒素原子と一緒になって表わされる単環飽和ヘテロ環は、下記(1)〜(4)から選択される、1〜3個の基で置換されてもよく;(1)C1〜15アルキル基、(2)C2〜15アルケニル基、(3)C2〜15アルキニル基、(4)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基、またはC1〜10アルキル−NRZ3−9−基で置換されたC1〜10アルキル基;RZ3−9は水素原子、またはC1〜10アルキル基を表わし、

3−11は、(1)C1〜10アルキル基、(2)C1〜10アルキルチオ基、(3)C3〜8シクロアルキル基で置換されたC1〜10アルキル基、(4)環2で置換されたC1〜10アルキル基、または(5)−W3−1−W3−2−環2で置換されたC1〜10アルキル基を表わし、W3−1は、(1)−O−基、(2)−S−基、(3)−SO−基、(4)−SO−基、(5)−NR3−11−1−基、(6)カルボニル基、(7)−NR3−11−1SO−基、(8)カルボニルアミノ基、または(9)アミノカルボニル基を表わし、R3−11−1は、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)C2〜10アシル基を表わし、W3−2は、(1)単結合、または(2)C1〜4アルキル基、ハロゲン原子、または水酸基で置換されていてもよいC1〜8アルキル基を表わし、E3−2は、(1)U3−1−U3−2−U3−3基、または(2)環4基を表わし、U3−1は、(1)C1〜4アルキレン基、(2)C2〜4アルケニレン基、(3)C2〜4アルキニレン基、(4)−環3−基、(5)C1〜4アルキレン基−環3−基、(6)C2〜4アルケニレン基−環3−基、または(7)C2〜4アルキニレン基−環3−基を表わし、U3−2は、(1)単結合、(2)−CH−基、(3)−CHOH−基、(4)−O−基、(5)−S−基、(6)−SO−基、(7)−SO−基、(8)−NR3−12−基、(9)カルボニル基、(10)−NR3−12SO−基、(11)カルボニルアミノ基、または(12)アミノカルボニル基を表わし、R3−12は、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)C2〜10アシル基を表わし、U3−3は、(1)C1〜10アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ基、およびNR3−133−14基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1〜8アルキル基、(2)C1〜10アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ基、および−NR3−133−14基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC2〜8アルケニル基、(3)C1〜10アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ基、および−NR3−133−14基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC2〜8アルキニル基、(4)環4基で置換されているC1〜8アルキル基、または(5)環4基を表わし、R3−13およびR3−14は、それぞれ独立して、(1)水素原子、または(2)C1〜10アルキル基を表わし、環1、環2、環3、または環4は、1〜5個のRで置換されていてもよく、Rは、(1)C1〜10アルキル基、(2)C2〜10アルケニル基、(3)C2〜10アルキニル基、(4)C1〜10アルコキシ基、(5)C1〜10アルキルチオ基、(6)ハロゲン原子、(7)水酸基、(8)ニトロ基、(9)−NR3−153−16基、(10)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(11)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、(12)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(13)−NR3−153−16基で置換されたC1〜10アルキル基、(14)環5基、(15)−O−環5基、(16)環5基で置換されたC1〜10アルキル基、(17)環5基で置換されたC2〜10アルケニル基、(18)環5基で置換されたC2〜10アルキニル基、(19)環5基で置換されたC1〜10アルコキシ基、(20)−O−環5基で置換されたC1〜10アルキル基、(21)COOR3−17基、(22)1〜4個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基、(23)ホルミル基、(24)ヒドロキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、または(25)C2〜10アシル基を表わし、R3−15、R3−16、およびR3−17は、それぞれ独立して(1)水素原子、または(2)C1〜10アルキル基を表わし、環5は、下記(1)〜(9)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;(1)C1〜10アルキル基、(2)C2〜10アルケニル基、(3)C2〜10アルキニル基、(4)C1〜10アルコキシ基、(5)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(6)ハロゲン原子、(7)水酸基、(8)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、(9)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基;環1、環2、環3、環4、および環5は、それぞれ独立して(1)一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式炭素環アリール、または(2)1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい

−配置、β−配置またはそれらの混合物であることを表わす。)
で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそのプロドラッグ、またはそのシクロデキストリン包接化合物である請求の範囲1記載の脊柱管狭窄症予防および/または治療剤、
7.EP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物を含有する脊柱管狭窄症予防および/または治療剤、
8.脊柱管狭窄症が、頸部脊柱管狭窄症、胸部脊柱管狭窄症、腰部脊柱管狭窄症、または広範脊柱管狭窄症である請求の範囲1または7記載の脊柱管狭窄症の予防および/または治療剤、
9.麻痺、知覚鈍麻、疼痛、またはしびれ症状の改善剤である請求の範囲1または7記載の脊柱管狭窄症の予防および/または治療剤、
10.運動能力改善剤である請求の範囲1または7記載の脊柱管狭窄症の予防および/または治療剤、
11.運動能力改善が、筋力低下改善、間歇跛行改善または歩行能力改善である請求の範囲10記載の脊柱管狭窄症の予防および/または治療剤、
12.膀胱障害、または直腸障害治療剤である請求の範囲1または7記載の脊柱管狭窄症の予防および/または治療剤、
13.請求の範囲1または7記載の脊柱管狭窄症予防および/または治療剤と、プロスタグランジン類、プロスタグランジン誘導体製剤、非ステロイド系抗炎症薬、ビタミン薬、筋弛緩薬、抗うつ薬、ポリADP−リボースポリメラーゼ阻害薬、興奮性アミノ酸受容体拮抗薬、ラジカルスカベンジャー、アストロサイト機能改善薬、IL−8受容体拮抗薬、免疫抑制薬、一酸化窒素合成酵素阻害薬およびアルドース還元酵素阻害薬から選択される一種以上との組み合わせからなる医薬、
14.EP2アゴニスト作用を有する化合物およびEP3アゴニスト作用を有する化合物、またはEP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物における脊柱管狭窄症の予防および/または治療方法、および
15.脊柱管狭窄症予防および/または治療剤を製造するためのEP2アゴニスト作用を有する化合物およびEP3アゴニスト作用を有する化合物、またはEP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物の使用に関する。
本発明の脊柱管狭窄症予防および/または治療剤としては、EP2アゴニストおよび/またはEP3アゴニスト作用を有するものならどのような化合物も含まれる。
EP2アゴニストおよび/またはEP3アゴニスト作用を有する化合物としては、EP2アゴニスト作用を有する化合物、EP3アゴニスト作用を有する化合物、またはEP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物が挙げられる。また既知のEP2アゴニストおよび/またはEP3アゴニスト作用を有する化合物だけでなく今後新規に見出されるものもすべて包含する。EP2アゴニスト作用を有する化合物としては、例えば、EP860430A1に記載の化合物、WO99/33794に記載の化合物、EP974580A1に記載の化合物、WO95/19964に記載の化合物、US5698598に記載の化合物、US6376533に記載の化合物、WO98/28264に記載の化合物、WO99/19300に記載の化合物、EP0911321A1に記載の化合物、WO98/58911に記載された化合物、WO2003/74483に記載された化合物およびAH−13205、CP−533536、ブタプロスト、リオプロスト、ミソプロストール、AY23626等が挙げられる。
好ましいEP2アゴニスト作用を有する化合物としては、例えば、前記した一般式(I)で示される化合物が挙げられる。
一般式(I)中、C1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチルおよびそれらの分枝型異性体基等が挙げられる。
C1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルおよびそれらの分枝型異性体基等が挙げられる。
C2〜8のアルケニル基としては、例えば、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニルおよびそれらの分枝型異性体基等が挙げられる。
C2〜8のアルキニル基としては、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニルおよびそれらの分枝型異性体基等が挙げられる。
C1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシおよびそれらの分枝型異性体基等が挙げられる。
C3〜7のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素等が挙げられる。
一般式(I)で示される化合物のうち、さらに好ましいものとしては、例えば(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−20−ノルプロスタ−5,13−ジエン酸またはそのリジン塩等が挙げられる。
また、好ましいEP2アゴニスト作用を有する化合物としては、例えば、前記した一般式(III)で示される化合物が挙げられる。
一般式(III)中、C1〜4アルキル基とは、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル基およびそれらの異性体である。
一般式(III)中、C1〜8アルキル基とは、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基およびそれらの異性体である。
C1〜10アルキル基とは、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル基およびそれらの異性体である。
C1〜15アルキル基とは、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル基およびそれらの異性体である。
C2〜8アルケニル基とは、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル基およびそれらの異性体である。
C2〜10アルケニル基とは、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル基およびそれらの異性体である。
C2〜15アルケニル基とは、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル基およびそれらの異性体である。
C2〜8アルキニル基とは、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル基およびそれらの異性体である。
C2〜10アルキニル基とは、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル基およびそれらの異性体である。
C2〜15アルキニル基とは、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル、ウンデシニル、ドデシニル、トリデシニル、テトラデシニル、ペンタデシニル基およびそれらの異性体である。
直鎖のC1〜4アルキレン基とは、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレンおよびテトラメチレン基である。
直鎖のC2〜8アルキレン基とは、例えば、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレンおよびオクタメチレン基である。
C1〜4アルキレン基とは、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン基およびそれらの異性体である。
C1〜15アルキレン基とは、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、トリデカメチレン、テトラデカメチレン、ペンタデカメチレン基およびそれらの異性体である。
直鎖のC2〜4アルケニレン基とは、例えば、エテニレン、プロペニレンおよびブテニレン基である。
直鎖のC2〜8アルケニレン基とは、例えば、基中に1個または2個の二重結合を有している、エテニレン、プロペニレン、ブテニレン、ブタジエニレン、ペンテニレン、ペンタジエニレン、ヘキセニレン、ヘキサジエニレン、ヘプテニレン、ヘプタジエニレン、オクテニレンおよびオクタジエニレン基である。
C2〜4アルケニレン基とは、例えば、エテニレン、プロペニレン、ブテニレン基およびそれらの異性体である。
C2〜15アルケニレン基とは、例えば、エテニレン、プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン、ヘキセニレン、ヘプテニレン、オクテニレン、ノネニレン、デセニレン、ウンデセニレン、ドデセニレン、トリデセニレン、テトラデセニレン、ペンタデセニレン基およびそれらの異性体である。
直鎖のC2〜4アルキニレン基とは、例えば、エチニレン、プロピニレンおよびブチニレン基である。
直鎖のC2〜8アルキニレン基とは、例えば、基中に1個または2個の三重結合を有している、エチニレン、プロピニレン、ブチニレン、ブタジイニレン、ペンチニレン、ペンタジイニレン、ヘキシニレン、ヘキサジイニレン、ヘプチニレン、ヘプタジイニレン、オクチニレンおよびオクタジイニレン基である。
C2〜4アルキニレン基とは、例えば、エチニレン、プロピニレン、ブチニレン基およびそれらの異性体である。
C2〜15アルキニレン基とは、例えば、エチニレン、プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン、ヘキシニレン、ヘプチニレン、オクチニレン、ノニニレン、デシニレン、ウンデシニレン、ドデシニレン、トリデシニレン、テトラデシニレン、ペンタデシニレン基およびそれらの異性体である。 C1〜10アルコキシ基とは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ基およびそれらの異性体である。
C1〜10アルキルチオ基とは、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ、ノニルチオ、デシルチオ基およびそれらの異性体である。
C3〜8シクロアルキル基とは、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基である。
C2〜10アシル基とは、例えば、エタノイル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル基およびそれらの異性体である。
ビフェニル基とは、例えば、2−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、および4−フェニルフェニル基である。
ハロゲン原子とは、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子を意味する。
−CO−(NH−アミノ酸残基−CO)m3−OH基、および−O−(CO−アミノ酸残基−NH)m3−H基中のアミノ酸とは、天然のアミノ酸または異常アミノ酸を意味し、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、システイン、メチオニン、プロリン、アスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、ヒスチジン、β−アラニン、シスタチオニン、シスチン、ホモセリン、イソロイシン、ランチオニン、ノルロイシン、ノルバリン、オルニチン、サルコシン、チロニン等が含まれる。
また、−CO−(NH−アミノ酸残基−CO)m3−OH基、および−O−(CO−アミノ酸残基−NH)m3−H基には、アミノ基が保護基によって保護されたものも含まれる。
一般式(III)中、環1、環2、環3、環4、環5、または環Zによって表わされる一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環、または三環式炭素環アリールとしては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン、シクロトリドデカン、シクロテトラデカン、シクロペンタデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、ヘプタレン、パーヒドロヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、アセナフテン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、スピロ[4.4]ノナン、スピロ[4.5]デカン、スピロ[5.5]ウンデカン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン、アダマンタン、ノルアダマンタン等が挙げられる。
環1、環2、環3、環4、環5、または環Zによって表わされる1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールのうち、1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールとしては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、アクリジン、フェナジン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾチオフェン、フェノチアジン、フェノキサジン、フェノキサチイン、チアンスレン、フェナントリジン、フェナントロリン、ペリミジン環等が挙げられる。
また、1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、一部または全部飽和された3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールとしては、例えば、アジリジン、アゼチジン、アゾカン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾジオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、パーヒドロアクリジン、ジヒドロジベンゾフラン、ジヒドロジベンゾチオフェン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、パーヒドロジベンゾフラン、パーヒドロジベンゾチオフェン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン環等が挙げられる。
一部または全部が飽和されていてもよいC3〜10の単環、または二環式炭素環アリールとしては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、スピロ[4.4]ノナン、スピロ[4.5]デカン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン、アダマンタン、ノルアダマンタン等が挙げられる。
1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜10員の単環、または二環式ヘテロ環アリールのうち、1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、3〜10員の単環、または二環式ヘテロ環アリールとしては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
また、1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和された3〜10員の単環、または二環式ヘテロ環アリールとしては、例えば、アジリジン、アゼチジン、アゾカン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン環等が挙げられる。
一部または全部が飽和されていてもよいC3〜7の単環式炭素環アリールとしては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、ベンゼン等が挙げられる。
1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜7員の単環式ヘテロ環アリールのうち、1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、3〜7員の単環式ヘテロ環アリールとしては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン等が挙げられる。
また、1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和された3〜7員の単環式ヘテロ環アリールとしては、例えば、アジリジン、アゼチジン、アゾカン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン環等が挙げられる。
C5または6の単環式炭素環アリールとしては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ベンゼン等が挙げられる。
1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい5または6員の単環式ヘテロ環アリールのうち、1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、5または6員の単環式ヘテロ環アリールとしては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、フラン、ピラン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン等が挙げられる。
また、1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和された5または6員の単環式ヘテロ環アリールとしては、例えば、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン等が挙げられる。
少なくとも一つの窒素原子を含み、さらに1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子を含んでいてもよい、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールのうち、少なくとも一つの窒素原子を含み、さらに1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子を含んでいてもよい、3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールとしては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、インドール、イソインドール、インダゾール、プリン、ベンゾイミダゾール、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、フェノチアジン、フェノキサジン、ペリミジン等が挙げられる。
また、少なくとも一つの窒素原子を含み、さらに1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子を含んでいてもよい、一部または全部が飽和された3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールとしては、例えば、アジリジン、アゼチジン、アゾカン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、パーヒドロアクリジン等が挙げられる。
少なくとも一つの窒素原子を含み、さらに1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子を含んでいてもよい、一部または全部が飽和されていてもよい5〜7員の単環式ヘテロ環アリールのうち、少なくとも一つの窒素原子を含み、さらに1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子を含んでいてもよい、5〜7員の単環式ヘテロ環アリールとしては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール等が挙げられる。
また、少なくとも一つの窒素原子を含み、さらに1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子を含んでいてもよい、一部または全部が飽和された5〜7員の単環式ヘテロ環アリールとしては、例えば、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン等が挙げられる。
一般式(III)で示される化合物のうち、さらに好ましいものとしては、例えば2−[(2−{(2R)−2−[(1E,4S)−4−(1−エチルシクロブチル)−4−ヒドロキシ−1−ブテニル]−5−オキソ−1−ピロリジニル}エチル)スルファニル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、または2−[(2−{(2R)−2−[(3,5−ジクロロフェノキシ)メチル]−5−オキソ−1−ピロリジニル}エチル)スルファニル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸等が挙げられる。
EP3アゴニスト作用を有する化合物としては、例えば、WO98/34916に記載の化合物、特開平07−233145号に記載の化合物、特開平10−168056号に記載の化合物、特開平11−012249号に記載の化合物、WO99/25358に記載の化合物、特開平7−215929号に記載の化合物、特開平8−239356号に記載の化合物、WO97/05091に記載の化合物、およびTEI−3356、M&B−28767、GR63799X、SC−46275、エンプロスチル、サルプロストン等が挙げられる。
好ましいEP3アゴニスト作用を有する化合物としては、前記した一般式(II)で示される化合物が挙げられる。
一般式(II)中、C1〜4アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチルおよびこれらの分枝型異性体等が挙げられる。
C1〜4アルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシおよびこれらの分枝型異性体等が挙げられる。
C1〜10アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルおよびこれらの分枝型異性体等が挙げられる。
C2〜10アルケニル基としては、例えば、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、アセニルおよびこれらの分枝型異性体等が挙げられる。
C2〜10アルキニル基としては、例えば、エチニル、プロピニル、プチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニルおよびこれらの分枝型異性体等が挙げられる。
C3〜7シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が挙げられる。
ハロゲンとしては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
一般式(II)で示される化合物のうち、さらに好ましいものとしては、例えば11α,15α−ジメトキシ−9−オキソプロスタ−5Z,13E−ジエン酸等が挙げられる。
さらに、EP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物も本発明に含まれる。
本発明に用いられる化合物は、公知の方法で製造される塩も当然含まれ、薬理学的に許容される塩が好ましい。
ここでいう薬理学的に許容される塩とは、親化合物が酸性化合物である場合はアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等であり、親化合物が塩基性化合物である場合は有機、無機の酸付加塩等が挙げられる。
薬理学的に許容される塩は、水溶性のものが好ましい。好ましい塩としては、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩、薬学的に許容される有機アミンやアミノ酸(例えば、テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩が挙げられる。
酸付加塩は水溶性であることが好ましい。好ましい酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩のような無機酸塩、または酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩のような有機酸塩が挙げられる。
また、本発明に用いられる化合物またはその塩は溶媒和物であってもよい。
溶媒和物は非毒性かつ水溶性であるものが好ましい。好ましい溶媒和物としては、例えば水、アルコール系の溶媒(例えば、エタノール等)のような溶媒和物が挙げられる。
本発明においては、特に指示しない限り平面構造化学的および立体化学的異性体をすべて包含する。前者には、例えばアルキル、アルコキシおよびアルキルチオには直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。後者には、例えば二重結合、環、縮合環における異性体(E、Z、シス、トランス体)、不斉炭素の存在等による異性体(R、S体、α体、β体、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D、L、d、l体)のものが含まれる。クロマトグラフ分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、これらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物も、すべて本発明に含まれる。
また、本発明に用いられる化合物は、公知の方法で製造されるプロドラッグであってもよい。
本発明に用いられる化合物の式中、特に断わらない限り、当業者にとって

本発明に用いられる化合物のプロドラッグは、生体内において酵素や胃酸等による反応により本発明に用いられる化合物に変換する化合物をいう。本発明に用いられる化合物のプロドラッグとしては、本発明に用いられる化合物が水酸基を有する場合、該水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、本発明に用いられる化合物の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);本発明に用いられる化合物がカルボキシ基を有する場合該カルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、本発明に用いられる化合物のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等)等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって製造することができる。また、本発明に用いられる化合物のプロドラッグは水和物および非水和物のいずれであってもよい。
本発明に用いられる化合物、またはそのエステルは、α−、β−あるいは、γ−シクロデキストリンあるいは、これらの混合物を用いて、GB1,351,238または、GB1,419,221明細書記載の方法を用いることにより、シクロデキストリン包接化合物に変換することができる。シクロデキストリン包接化合物に変換することにより、安定性が増大し、また水溶性が大きくなるため、薬剤として使用する際好都合である。
[本発明に用いられる化合物の製造方法]
本発明に用いられる化合物、そのプロドラッグ、またはその塩は、公知の方法またはEP860430A1、WO99/33794、EP974580A1、WO95/19964、US5698598、US6376533、WO98/28264、WO99/19300、EP0911321A1、WO98/58911、WO2003/74483、WO98/34916、特開平7−233145号、特開平10−168056号、特開平11−012249号、およびWO99/25358、特開平7−215929号、特開平8−239356号、WO97/05091明細書に記載の方法により製造することができる。
[毒性]
本発明に用いられる化合物は低毒性であり、医薬品として使用するために十分安全であることが確認された。例えば、本発明に用いられる一般式(I)の化合物のうち、化合物A((5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−20−ノルプロスタ−5,13−ジエン酸のリジン塩)の最大耐用量は、ラット静脈内投与で30mg/kg動物体重以上であった。
【産業上の利用可能性】
[医薬品への適用]
後述するように、EP2アゴニスト作用を有する化合物とEP3アゴニスト作用を有する化合物を組み合わせて投与することは、脊柱管狭窄症のモデルとして知られている馬尾神経圧迫歩行障害モデルにおいて有効である。このことから、EP2アゴニスト作用およびEP3アゴニスト作用を有する医薬は、脊柱管狭窄症に有効であり、当該患者の運動能力改善、特に、筋力低下改善、間歇跛行改善または歩行能力改善作用を有する。また、当該患者の麻痺、知覚鈍麻、疼痛、またはしびれ症状、特に下肢の麻痺、知覚鈍麻、疼痛、またはしびれ症状の改善に有効であると考えられる。加えて、脊柱管狭窄症に伴う膀胱障害、または直腸障害の治療に有効であると考えられる。脊柱管狭窄症に伴う膀胱障害とは、脊柱管狭窄症に伴う排尿障害であり、頻尿、排尿遅延、尿勢低下、尿閉、尿失禁等が挙げられる。また、脊柱管狭窄症に伴う直腸障害とは、脊柱管狭窄症に伴う排便障害である。
本発明に用いられる化合物による脊柱管狭窄症の治療効果は、脊柱管を取り巻く組織、例えば、椎間板の機能低下もしくは黄色靭帯もしくは後部靭帯等の肥厚に対する改善作用、神経圧迫による炎症もしくは血流低下改善作用、または神経保護作用に基づくものと考えられる。
本発明において、1種以上のEP2アゴニスト作用を有する化合物と1種以上のEP3アゴニスト作用を有する化合物を別々の製剤にして投与、すなわち併用投与の形態をとってもよい。この併用投与は、同時投与、また時間差による投与も包含する。時間差による投与は、EP2アゴニスト作用を有する化合物を先に投与して、EP3アゴニスト作用を有する化合物を後に投与してもよい。また、EP3アゴニスト作用を有する化合物を先に投与し、EP2アゴニスト作用を有する化合物を後に投与してもよい。それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。また、1種以上のEP2アゴニスト作用を有する化合物と1種以上のEP3アゴニスト作用を有する化合物が同一製剤中に含有されていてもよい。また、EP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物を単独投与してもよい。また、1種以上のEP2アゴニスト作用を有する化合物と1種以上のEP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物、1種以上のEP3アゴニスト作用を有する化合物と1種以上のEP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物を組み合わせて投与してもよい。さらに、1種以上のEP2アゴニスト作用を有する化合物、1種以上のEP3アゴニスト作用を有する化合物および1種以上のEP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物を組み合わせて投与してもよい。
本発明の薬剤は、
1)その化合物の予防および/または治療効果の補完および/または増強、
2)その化合物の動態・吸収改善、投与量の低減、
および/または
3)その化合物の副作用の軽減のために他の薬剤と組み合わせて、併用剤として投与してもよい。
本発明の薬剤と他の薬剤の併用剤は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。この別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、本発明の薬剤を先に投与し、他の薬剤を後に投与してもよいし、他の薬剤を先に投与し、本発明の薬剤を後に投与してもかまわず、それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。
本発明の薬剤の脊柱管狭窄症に対する治療効果の補完および/または増強のため、必要に応じさらに他の薬物等が併用されてもよい。併用される薬物としては、例えば、プロスタグランジン類、プロスタグランジン誘導体製剤、非ステロイド系抗炎症薬(nonsteroidal anti−inflammatory drug:NSAID)、ビタミン薬、筋弛緩薬、抗うつ薬、ポリADP−リボース合成酵素(PARP)阻害薬、興奮性アミノ酸受容体拮抗薬(NMDA受容体拮抗薬、AMPA受容体拮抗薬など)、ラジカルスカベンジャー、アストロサイト機能改善薬、IL−8受容体拮抗薬、免疫抑制薬(例えば、シクロスポリン、FK506)、一酸化窒素合成酵素阻害薬、アルドース還元酵素阻害薬等が挙げられる。
プロスタグランジン類(以下、PGと略記する。)としては、PG受容体アゴニスト、PG受容体アンタゴニスト等が挙げられる。PG受容体としては、PGE受容体(EP1、EP2、EP3、EP4)、PGD受容体(DP、CRTH2)、PGF受容体(FP)、PGI受容体(IP)、TX受容体(TP)等が挙げられる。また、プロスタグランジン誘導体製剤としては、リマプロスト、ベラプロスト等が挙げられる。
非ステロイド系抗炎症薬としては、例えば、サザピリン、サリチル酸ナトリウム、アスピリン、アスピリン・ダイアルミネート配合、ジフルニサル、インドメタシン、スプロフェン、ウフェナマート、ジメチルイソプロピルアズレン、ブフェキサマク、フェルビナク、ジクロフェナク、トルメチンナトリウム、クリノリル、フェンブフェン、ナプメトン、プログルメタシン、インドメタシンファルネシル、アセメタシン、マレイン酸プログルメタシン、アンフェナクナトリウム、モフェゾラク、エトドラク、イブプロフェン、イブプロフェンピコノール、ナプロキセン、フルルビプロフェン、フルルビプロフェンアキセチル、ケトプロフェン、フェノプロフェンカルシウム、チアプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ロキソプロフェンナトリウム、アルミノプロフェン、ザルトプロフェン、メフェナム酸、メフェナム酸アルミニウム、トルフェナム酸、フロクタフェニン、ケトフェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、ピロキシカム、テノキシカム、アンピロキシカム、ナパゲルン軟膏、エピリゾール、塩酸チアラミド、塩酸チノリジン、エモルファゾン、スルピリン、ミグレニン、サリドン、セデスG、アミピロ−N、ソルボン、ピリン系感冒薬、アセトアミノフェン、フェナセチン、メシル酸ジメトチアジン、シメトリド配合剤、非ピリン系感冒薬等が挙げられる。
筋弛緩薬としては、例えば、塩酸トリペリゾン、クロルゾキサゾン、クロルメザノン、メトカルバモール、フェンプロバメート、メシル酸プリジノール、カルバミン酸クロフェネシン、バクロフェン、塩酸エペリゾン、アフロクァロン、塩酸チザニジン、塩化アルクロニウム、塩化スキサメトニウム、塩化ツボクラリン、ダントロレンナトリウム、臭化パンクロニウム、臭化ベクロニウム等が挙げられる。
三環系抗うつ薬としては、塩酸イミプラミン、塩酸デシプラミン、塩酸クロミプラミン、マレイン酸トリミプラミン、塩酸アミトリプチリン、塩酸ノルトリプチリン、塩酸ロフェプラミン、アモキサピン、塩酸ドスレピン等が挙げられる。
四環式抗うつ薬としては、マプロチリン、ミアンセリンなどが挙げられる。
アルドース還元酵素阻害薬としては、エパルレスタット、フィダレスタット、AS−3201、ゼナレスタット、イミレスタット、AL−4114、ICI−10552、ICI−215918、ZD−5522、BAL−ARI8、メトソルビニール(methosorbinil)、FR−62765、WF−2421、GP−1447、IDD−598、JTT−811、ADN−138、ADN−311、リンドルレスタット(lindolrestat)、SG−210、M−16049、M−16209、NZ−314、ソルビニール(sorbinil)、ゾポルレスタット(zopolrestat)、CP−AR−3192、アスコルビル ガモレン酸(ascorbyl gamolenate)、リサレスタット(risarestat)、サルフレジンズ(salfredins)、AD−5467、TJN−732、TAT、トルレスタット(tolrestat)、チアゾシン−A(thiazocin−A)、アキシラリン(axillarin)、ICI−215918、ポナルレスタット(ponalrestat)、ミナルレスタット(minalrestat)、DN−108、SPR−210、A−74863a等が挙げられる。
本発明の薬剤と他の薬物の使用量は特に限定されず、安全に使用される量ならいかなる量でもよい。
ここでいう他の薬物は、それ自体任意の2種以上を組み合わせて投与してもよい。
また、本発明の薬剤の治療効果を補完および/または増強する他の薬物には、既知および/または新規化合物も含まれる。
さらにここでいう他の薬物は、一般的に使用されるいかなる剤形であってもよい。例えば、固形剤(例えば、錠剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等)、液剤(水剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤等)等が挙げられる。
本発明の薬剤、または本発明の薬剤と他の薬剤の併用剤を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。
投与量は、本発明に用いる薬物により異なると同時に、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、経口投与の場合は、通常、成人一人あたり、1回につき、1μgから100mgの範囲で、1日1回から数回投与される。非経口投与の場合は、成人一人あたり、1回につき、0.1ngから10mgの範囲で、1日1回から数回投与され、その非経口投与形態は、好ましくは、静脈内投与であり、1日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。
もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
本発明の薬剤、または本発明の薬剤と他の薬剤の併用剤を投与する際には、経口投与のための内服用固形剤、内服用液剤および、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤、吸入剤、経鼻剤等として用いられる。
経口投与のための内服用固形剤には、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。また錠剤には舌下錠、口腔内貼付錠、口腔内速崩壊錠などが含まれる。
このような内服用固形剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質はそのままか、または賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルも包含される。
舌下錠は公知の方法に準じて製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、膨潤剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カーボポール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、グアーガム等)、膨潤補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の添加物を加えることもできる。口腔内貼付錠は公知の方法に準じて製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、付着剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カーボポール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、グアーガム等)、付着補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の添加物を加えることもできる。
口腔内速崩壊錠は公知の方法に準じて製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質をそのまま、あるいは原末もしくは造粒原末粒子に適当なコーティング剤(エチルセルロース、ヒドキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アクリル酸メタクリル酸コポリマー等)、可塑剤(ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル等)を用いて被覆を施した活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、分散補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の添加物を加えることもできる。
経口投与のための内服用液剤は、薬剤的に許容される水剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含む。このような液剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、一般的に用いられる希釈剤(精製水、エタノールまたはそれらの混液等)に溶解、懸濁または乳化される。さらにこの液剤は、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤等を含有していてもよい。
非経口投与のための外用剤の剤形には、例えば、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、湿布剤、貼付剤、リニメント剤、噴霧剤、吸入剤、スプレー剤、エアゾル剤、点眼剤、および点鼻剤等が含まれる。これらはひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、公知の方法または通常使用されている処方により製造される。
軟膏剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に研和、または溶融させて製造される。軟膏基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸または高級脂肪酸エステル(アジピン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アジピン酸エステル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステル、オレイン酸エステル等)、ロウ類(ミツロウ、鯨ロウ、セレシン等)、界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等)、高級アルコール(セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール等)、シリコン油(ジメチルポリシロキサン等)、炭化水素類(親水ワセリン、白色ワセリン、精製ラノリン、流動パラフィン等)、グリコール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マクロゴール等)、植物油(ヒマシ油、オリーブ油、ごま油、テレピン油等)、動物油(ミンク油、卵黄油、スクワラン、スクワレン等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保湿剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
ゲル剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させて製造される。ゲル基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、低級アルコール(エタノール、イソプロピルアルコール等)、ゲル化剤(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース等)、中和剤(トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等)、界面活性剤(モノステアリン酸ポリエチレングリコール等)、ガム類、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
クリーム剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融または乳化させて製造される。クリーム基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸エステル、低級アルコール、炭化水素類、多価アルコール(プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等)、高級アルコール(2−ヘキシルデカノール、セタノール等)、乳化剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、脂肪酸エステル類等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
湿布剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、練合物とし支持体上に展延塗布して製造される。湿布基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、増粘剤(ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、デンプン、ゼラチン、メチルセルロース等)、湿潤剤(尿素、グリセリン、プロピレングリコール等)、充填剤(カオリン、酸化亜鉛、タルク、カルシウム、マグネシウム等)、水、溶解補助剤、粘着付与剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
貼付剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、支持体上に展延塗布して製造される。貼付剤用基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高分子基剤、油脂、高級脂肪酸、粘着付与剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
リニメント剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物を水、アルコール(エタノール、ポリエチレングリコール等)、高級脂肪酸、グリセリン、セッケン、乳化剤、懸濁化剤等から選ばれるもの単独または2種以上に溶解、懸濁または乳化させて製造される。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
噴霧剤、吸入剤、およびスプレー剤は、一般的に用いられる希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2,868,691号および同第3,095,355号に詳しく記載されている。
非経口投与のための注射剤としては、溶液、懸濁液、乳濁液および用時溶剤に溶解または懸濁して用いる固形の注射剤を包含する。注射剤は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。溶剤として、例えば注射用蒸留水、生理食塩水、植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせが用いられる。さらにこの注射剤は、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)等)、懸濁化剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤等を含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか無菌操作法によって製造される。また無菌の固形剤、例えば凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。
非経口投与のための吸入剤としては、エアロゾル剤、吸入用粉末剤又は吸入用液剤が含まれ、当該吸入用液剤は用時に水又は他の適当な媒体に溶解又は懸濁させて使用する形態であってもよい。
これらの吸入剤は公知の方法に準じて製造される。
例えば、吸入用液剤の場合には、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、着色剤、緩衝化剤(リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、等張化剤(塩化ナトリウム、濃グリセリン等)、増粘剤(カリボキシビニルポリマー等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
吸入用粉末剤の場合には、滑沢剤(ステアリン酸およびその塩等)、結合剤(デンプン、デキストリン等)、賦形剤(乳糖、セルロース等)、着色剤、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
吸入用液剤を投与する際には通常噴霧器(アトマイザー、ネブライザー)が使用され、吸入用粉末剤を投与する際には通常粉末薬剤用吸入投与器が使用される。
非経口投与のためその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される直腸内投与のための坐剤および腟内投与のためのペッサリー等が含まれる。
【図面の簡単な説明】
図1は、ラット馬尾神経圧迫歩行障害モデルにおける化合物A((5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−20−ノルプロスタ−5,13−ジエン酸のリジン塩)および化合物B(11α,15α−ジメトキシ−9−オキソプロスタ−5Z,13E−ジエン酸)投与群による症状改善を表わす。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、実施例および製剤例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1:
ラット馬尾神経圧迫歩行障害モデルを用いた本発明化合物の改善効果
<モデル作製方法>
ラット馬尾神経圧迫歩行障害モデルは、竹信らの方法(J.Neurosci.Methods 104(2)191−198,2002)により作製した。すなわち、ラットをペントバルビタールナトリウムにより麻酔し、背部を除毛後、腹臥位に固定した。グルコン酸クロルヘキシジン(5%ヒビテン液;住友製薬)による背部の消毒後、腰部を正中に沿って切開し、脊椎を露出させた。第5腰椎棘突起の切除後、ミニドリルにてあけた椎弓上の小穴より、第4腰椎および第6腰椎脊柱管内に1×4×1.25mm(高さ×長さ×幅)のシリコンラバーを挿入した。感染症の回避を目的として、ベンジルペニシリンカリウム(結晶ペニシリンGカリウム明治;明治製菓)を開創部に滴下および大腿部に筋注した。開創部の筋肉および皮膚を手術糸で縫合し、ヨードチンキを縫合部に塗布した。シャム群の動物も上記の方法に従って作製したが、シリコンラバーの挿入は行なわなかった。
<歩行能力試験>
歩行能力試験は、トレッドミルを用いて評価した。ラットを走行ベルト上に置き、グリッドに通電(0.04〜4mA)させた条件下で3分間以上環境に順応させた後、速度10m/minから歩行を開始させ、その後3分ごとに5m/minずつ速度を上昇させた。歩行を停止し、走行ベルトの手前に装備された電気刺激用グリッドに乗り移ったラットには、電気刺激(0.04〜4mA)を加えた。動物が歩行を開始してから、歩行不可能、すなわち刺激(音、接触、電気)を与えて歩行を促しても歩行しなくなるまでの距離を、機器に内蔵された距離計で測定した。手術前に歩行機能試験を1日1回、3日間実施して歩行トレーニングを行なった。術後、EP2アゴニスト作用を有する化合物である(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−20−ノルプロスタ−5,13−ジエン酸のリジン塩(化合物(A))およびEP3アゴニスト作用を有する化合物である11α,15α−ジメトキシ−9−オキソプロスタ−5Z,13E−ジエン酸(化合物(B))を投与した。また、陰性対照として生理食塩水を投与した。結果は陰性対照に対してダネット多重比較(Dunnett’s multiple comparison)にて検定した(*p<0.05)。
<実験結果>
馬尾神経圧迫歩行障害モデルは脊柱管狭窄症のモデルとして報告されている。化合物AおよびBの組み合わせは、馬尾神経圧迫歩行障害ラットの歩行障害を改善した。すなわち、EP2レセプターとEP3レセプターを活性化することが脊柱管狭窄症に有効であることが示された。したがって、EP2アゴニスト作用を有する化合物およびEP3アゴニスト作用を有する化合物を組み合わせるか、またはEP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物を用いれば、脊柱管狭窄症を予防および/または治療することが可能である。結果を図1に示す。
製剤例1:
以下の各成分を常法により混合したのち、打錠して、1錠中に0.5mg(化合物A:0.12mg、化合物B:0.38mg)の活性成分を含有する錠剤10万錠を得た。
・化合物A ・・・・・12g
・化合物B ・・・・・38g
・カルボキシメチルセルロース カルシウム ・・・・200g
・ステアリン酸マグネシウム ・・・・100g
・微結晶セルロース ・・・・9.2kg
製剤例2:
以下の各成分を常法により混合したのち、溶液を常法により滅菌し、1mlづつバイアルに充填し、常法により凍結乾燥し、1バイアル中0.2mg(化合物A:0.05mg、化合物B:0.15mg)の活性成分を含有するバイアル10万本を得た。
・化合物A ・・・・・・5g
・化合物B ・・・・・15g
・マンニット ・・・・・5kg
・蒸留水 ・・・・100L
製剤例3:
以下の各成分を常法により混合したのち、打錠して、1錠中に0.5mgの活性成分を含有する錠剤10万錠を得た。
・化合物A ・・・・・50g
・カルボキシメチルセルロース カルシウム ・・・・200g
・ステアリン酸マグネシウム ・・・・100g
・微結晶セルロース ・・・・9.2kg
製剤例4:
以下の各成分を常法により混合したのち、溶液を常法により滅菌し、1mlづつバイアルに充填し、常法により凍結乾燥し、1バイアル中0.2mgの活性成分を含有するバイアル10万本を得た。
・化合物A ・・・・・20g
・マンニット ・・・・・5kg
・蒸留水 ・・・・100L
製剤例5:
以下の各成分を常法により混合したのち、打錠して、1錠中に0.5mgの活性成分を含有する錠剤10万錠を得た。
・化合物B ・・・・・50g
・カルボキシメチルセルロース カルシウム ・・・・200g
・ステアリン酸マグネシウム ・・・・100g
・微結晶セルロース ・・・・9.2kg
製剤例6:
以下の各成分を常法により混合したのち、溶液を常法により滅菌し、1mlづつバイアルに充填し、常法により凍結乾燥し、1バイアル中0.2mgの活性成分を含有するバイアル10万本を得た。
・化合物B ・・・・・20g
・マンニット ・・・・・5kg
・蒸留水 ・・・・100L
製剤例7:
製剤例1と同様にして、1錠中に1mg(化合物A:0.24mg、化合物B:0.76mg)の活性成分を含有する錠剤10万錠を得た。
・化合物A ・・・・・24g
・化合物B ・・・・・76g
・カルボキシメチルセルロース カルシウム ・・・・200g
・ステアリン酸マグネシウム ・・・・100g
・微結晶セルロース ・・・・9.2kg
製剤例8:
製剤例2と同様にして、1バイアル中1mg(化合物A:0.25mg、化合物B:0.75mg)の活性成分を含有するバイアル10万本を得た。
・化合物A ・・・・・25g
・化合物B ・・・・・75g
・マンニット ・・・・・5kg
・蒸留水 ・・・・100L
【図1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
EP2アゴニスト作用を有する化合物およびEP3アゴニスト作用を有する化合物を組み合わせてなる脊柱管狭窄症予防および/または治療剤。
【請求項2】
EP2アゴニスト作用を有する化合物とEP3アゴニスト作用を有する化合物とをそれぞれ投与することを特徴とする請求の範囲1の脊柱管狭窄症予防および/または治療剤。
【請求項3】
EP2アゴニスト作用を有する化合物とEP3アゴニスト作用を有する化合物とを同一製剤中に含有することを特徴とする請求の範囲1記載の脊柱管狭窄症予防および/または治療剤。
【請求項4】
EP2アゴニスト作用を有する化合物が、一般式(I)

(式中、Rは、カルボキシ基またはヒドロキシメチル基を表わし、R1−1は、オキソ基、メチレン基、またはハロゲン原子を表わし、R1−2は、水素原子、水酸基、またはC1〜4のアルコキシ基を表わし、R1−3は、水素原子、C1〜8のアルキル基、C2〜8のアルケニル基、C2〜8のアルキニル基、または1〜3個の以下の(1)〜(5)の基で置換されているC1〜8のアルキル基、C2〜8のアルケニル基、またはC2〜8のアルキニル基を表わし:(1)ハロゲン原子、(2)C1〜4のアルコキシ基、(3)C3〜7のシクロアルキル基、(4)フェニル基、または(5)1〜3個のハロゲン原子、C1〜4のアルキル基、C1〜4のアルコキシ基、ニトロ基またはトリフルオロメチル基で置換されて

またはそれらの混合物であることを表わす。)
で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそのプロドラッグ、またはそのシクロデキストリン包接化合物である請求の範囲1記載の脊柱管狭窄症予防および/または治療剤。
【請求項5】
EP3アゴニスト作用を有する化合物が、一般式(II)

(式中、Rは、オキソ基またはハロゲン原子を表わし、R2−1およびR2−2は、それぞれ独立してC1〜4アルキル基を表わし、R2−3は、C1〜10アルキル基、C2〜10アルケニレン基、C2〜10アルキニレン基、フェニル、フェノキシ、C3〜7シクロアルキル、またはC3〜7シクロアルキルオキシで置換されているC1〜10アルキル基、C2〜10アルケニレン基、またはC2〜10アルキニレン基を表わす。フェニルおよびシクロアルキル基は、1〜3個のC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、トリ

二重結合を表わす。)
で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそのプロドラッグ、またはそのシクロデキストリン包接化合物である請求の範囲1記載の脊柱管狭窄症予防および/または治療剤。
【請求項6】
EP2アゴニスト作用を有する化合物が、一般式(III)

(式中、Tは、(1)酸素原子、または(2)硫黄原子を表わし、
は、(1)−CH−基、(2)−O−基、または(3)−S−基を表わし、
は、A3−1またはA3−2を表わし、A3−1は、(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキニレン基を表わし、A3−2は、−G3−1−G3−2−G3−3−基を表わし、G3−1は、(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表わし、G3−2は、(1)−Y−基、(2)−環1−基、(3)−Y−環1−基、(4)−環1−Y−基、または(5)−Y−C1〜4アルキレン−環1−基を表わし、Yは、(1)−S−基、(2)−SO−基、(3)−SO−基、(4)−O−基、または(5)−NR3−1−基を表わし、R3−1は、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)C2〜10アシル基を表わし、G3−3は、(1)単結合、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(4)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表わし、
は、D3−1またはD3−2を表わし、D3−1は、(1)−COOH基、(2)−COOR3−2基、(3)テトラゾール−5−イル基、または(4)−CONR3−3SO3−4基を表わし、R3−2は、(1)C1〜10アルキル基、(2)フェニル基、(3)フェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(4)ビフェニル基を表わし、R3−3は、(1)水素原子、または(2)C1〜10アルキル基を表わし、R3−は、(1)C1〜10アルキル基、または(2)フェニル基を表わし、D3−2は、(1)−CHOH基、(2)−CHOR3−5基、(3)水酸基、(4)−OR3−5基、(5)ホルミル基、(6)−CONR3−63−7基、(7)−CONR3−6SO3−8基、(8)−CO−(NH−アミノ酸残基−CO)m3−OH基、(9)−O−(CO−アミノ酸残基−NH)m3−H基、(10)−COOR3−9基、(11)−OCO−R3−10基、(12)−COO−Z3−1−Z3−2−Z3−3基、または

を表わし、R3−5はC1〜10アルキル基を表わし、R3−6およびR3−7は、それぞれ独立して(1)水素原子、または(2)C1〜10アルキル基を表わし、R−8はフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基を表わし、R3−9は、(1)C1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基、およびハロゲン原子から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいビフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(2)C1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基、およびハロゲン原子から選ばれる1〜3個の置換基で置換されたビフェニル基を表わし、R3−10は、(1)フェニル基、または(2)C1〜10アルキル基を表わし、mは1または2を表わし、Z3−1は、(1)C1〜15アルキレン基、(2)C2〜15アルケニレン基、または(3)C2〜15アルキニレン基を表わし、Z3−2は、(1)−CO−基、(2)−OCO−基、(3)−COO−基、(4)−CONRZ3−1−基、(5)−NRZ3−2CO−基、(6)−O−基、(7)−S−基、(8)−SO−基、(9)−SO−NRZ3−2−基、(10)−NRZ3−2SO−基、(11)−NRZ3−3−基、(12)−NRZ3−4CONRZ3−5−基、(13)−NRZ3−6COO−基、(14)−OCONRZ3−7−基、または(15)−OCOO−基を表わし、Z−3は、(1)水素原子、(2)C1〜15アルキル基、(3)C2〜15アルケニル基、(4)C2〜15アルキニル基、(5)環Z、または(6)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基、C1〜10アルキル−NRZ3−8−基、または環Zで置換されたC1〜10アルキル基を表わし、環Zは、(1)一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式炭素環アリール、または(2)酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールを表わし、RZ3−1、RZ3−2、RZ3−3、RZ3−4、RZ3−5、RZ3−6、RZ3−7、およびRZ3−8は、それぞれ独立して水素原子またはC1〜15アルキル基を表わし、RZ3−1とZ3−3基は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、5〜7員の単環飽和ヘテロ環を表わしてもよく、上記ヘテロ環はさらに酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される1個のヘテロ原子を含んでもよく、環Z、およびRZ3−1とZ3−3が結合している窒素原子と一緒になって表わされる単環飽和ヘテロ環は、下記(1)〜(4)から選択される、1〜3個の基で置換されてもよく;(1)C1〜15アルキル基、(2)C2〜15アルケニル基、(3)C2〜15アルキニル基、(4)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基、またはC1〜10アルキル−NRZ3−9−基で置換されたC1〜10アルキル基;RZ3−9は水素原子、またはC1〜10アルキル基を表わし、

3−11は、(1)C1〜10アルキル基、(2)C1〜10アルキルチオ基、(3)C3〜8シクロアルキル基で置換されたC1〜10アルキル基、(4)環2で置換されたC1〜10アルキル基、または(5)−W3−1−W3−2−環2で置換されたC1〜10アルキル基を表わし、W3−1は、(1)−O−基、(2)−S−基、(3)−SO−基、(4)−SO−基、(5)−NR3−11−1−基、(6)カルボニル基、(7)−NR3−11−1SO−基、(8)カルボニルアミノ基、または(9)アミノカルボニル基を表わし、R3−11−1は、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)C2〜10アシル基を表わし、W3−2は、(1)単結合、または(2)C1〜4アルキル基、ハロゲン原子、または水酸基で置換されていてもよいC1〜8アルキル基を表わし、E3−2は、(1)U3−1−U3−2−U3−3基、または(2)環4基を表わし、U3−1は、(1)C1〜4アルキレン基、(2)C2〜4アルケニレン基、(3)C2〜4アルキニレン基、(4)−環3−基、(5)C1〜4アルキレン基−環3−基、(6)C2〜4アルケニレン基−環3−基、または(7)C2〜4アルキニレン基−環3−基を表わし、U3−2は、(1)単結合、(2)−CH−基、(3)−CHOH−基、(4)−O−基、(5)−S−基、(6)−SO−基、(7)−SO−基、(8)−NR3−12−基、(9)カルボニル基、(10)−NR3−12SO−基、(11)カルボニルアミノ基、または(12)アミノカルボニル基を表わし、R3−12は、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)C2〜10アシル基を表わし、U3−3は、(1)C1〜10アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ基、およびNR3−133−14基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1〜8アルキル基、(2)C1〜10アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ基、および−NR3−133−14基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC2〜8アルケニル基、(3)C1〜10アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ基、および−NR3−133−14基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC2〜8アルキニル基、(4)環4基で置換されているC1〜8アルキル基、または(5)環4基を表わし、R3−13およびR3−14は、それぞれ独立して、(1)水素原子、または(2)C1〜10アルキル基を表わし、環1、環2、環3、または環4は、1〜5個のRで置換されていてもよく、Rは、(1)C1〜10アルキル基、(2)C2〜10アルケニル基、(3)C2〜10アルキニル基、(4)C1〜10アルコキシ基、(5)C1〜10アルキルチオ基、(6)ハロゲン原子、(7)水酸基、(8)ニトロ基、(9)−NR3−153−16基、(10)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(11)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、(12)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(13)−NR3−153−16基で置換されたC1〜10アルキル基、(14)環5基、(15)−O−環5基、(16)環5基で置換されたC1〜10アルキル基、(17)環5基で置換されたC2〜10アルケニル基、(18)環5基で置換されたC2〜10アルキニル基、(19)環5基で置換されたC1〜10アルコキシ基、(20)−O−環5基で置換されたC1〜10アルキル基、(21)COOR3−17基、(22)1〜4個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基、(23)ホルミル基、(24)ヒドロキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、または(25)C2〜10アシル基を表わし、R3−15、R3−16、およびR3−17は、それぞれ独立して(1)水素原子、または(2)C1〜10アルキル基を表わし、環5は、下記(1)〜(9)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;(1)C1〜10アルキル基、(2)C2〜10アルケニル基、(3)C2〜10アルキニル基、(4)C1〜10アルコキシ基、(5)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(6)ハロゲン原子、(7)水酸基、(8)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、(9)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基;環1、環2、環3、環4、および環5は、それぞれ独立して(1)一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式炭素環アリール、または(2)1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい

−配置、β−配置またはそれらの混合物であることを表わす。)
で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそのプロドラッグ、またはそのシクロデキストリン包接化合物である請求の範囲1記載の脊柱管狭窄症予防および/または治療剤。
【請求項7】
EP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物を含有する脊柱管狭窄症予防および/または治療剤。
【請求項8】
脊柱管狭窄症が、頸部脊柱管狭窄症、胸部脊柱管狭窄症、腰部脊柱管狭窄症、または広範脊柱管狭窄症である請求の範囲1または7記載の脊柱管狭窄症の予防および/または治療剤。
【請求項9】
麻痺、知覚鈍麻、疼痛、またはしびれ症状の改善剤である請求の範囲1または7記載の脊柱管狭窄症の予防および/または治療剤。
【請求項10】
運動能力改善剤である請求の範囲1または7記載の脊柱管狭窄症の予防および/または治療剤。
【請求項11】
運動能力改善が、筋力低下改善、間歇跛行改善または歩行能力改善である請求の範囲10記載の脊柱管狭窄症の予防および/または治療剤。
【請求項12】
膀胱障害、または直腸障害治療剤である請求の範囲1または7記載の脊柱管狭窄症の予防および/または治療剤。
【請求項13】
請求の範囲1または7記載の脊柱管狭窄症予防および/または治療剤と、プロスタグランジン類、プロスタグランジン誘導体製剤、非ステロイド系抗炎症薬、ビタミン薬、筋弛緩薬、抗うつ薬、ポリADP−リボースポリメラーゼ阻害薬、興奮性アミノ酸受容体拮抗薬、ラジカルスカベンジャー、アストロサイト機能改善薬、IL−8受容体拮抗薬、免疫抑制薬、一酸化窒素合成酵素阻害薬およびアルドース還元酵素阻害薬から選択される一種以上との組み合わせからなる医薬。
【請求項14】
EP2アゴニスト作用を有する化合物およびEP3アゴニスト作用を有する化合物、またはEP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物における脊柱管狭窄症の予防および/または治療方法。
【請求項15】
脊柱管狭窄症予防および/または治療剤を製造するためのEP2アゴニスト作用を有する化合物およびEP3アゴニスト作用を有する化合物、またはEP2アゴニスト作用とEP3アゴニスト作用とを併せ持つ化合物の使用。

【国際公開番号】WO2004/089411
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【発行日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−505264(P2005−505264)
【国際出願番号】PCT/JP2004/004836
【国際出願日】平成16年4月2日(2004.4.2)
【出願人】(000185983)小野薬品工業株式会社 (180)
【Fターム(参考)】