説明

脊椎運動療法マシン

【課題】健康体を維持したい老若男女が治療院だけでなく自宅において気軽かつ安全に使用出来て血行促進効果が期待出来る運動療法システムである脊椎運動療法マシン及びシステムを提供する。
【解決手段】先ず使用者100は、就寝時の如く股関節及び膝を曲げた状態にして本脊椎運動療法マシン1の当接体5に身体中心部位を乗せて仰向けに横たわる。脊椎運動療法マシンの当接体は、使用者身体に対して交差する様に左右水平方向に機械的に揺動せしめる運動療法を実施する。当接体は、加速度センサ、荷重センサを備えており揺動運動によって変化する使用者の筋緊張度をリアルタイムに測定する。さらに使用者の筋緊張度をリアルタイムに測定した後、その筋緊張度を表示するだけでなく筋緊張度を弛緩効果の高い揺動速度に制御回路て自動的に制御するようなバイオフィードバックシステムを備えていることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、首、肩背部から腰部まで脊椎全体両側の筋肉の緊張を緩和し血流を良好にすることを目的とする脊椎運動療法マシンで毛細血管現象を利用した血行促進効果を備えた脊椎運動療法マシンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
適度な運動を定期的に実施することが健康体を維持するのに必要不可欠なことは誰もが知っているが高齢者やハンディキャップ者は、概してそれらを実践することが難しい状況である。また健常者であっても居住環境や天候など多くの問題から定期的で適度な運動を実施する事は、容易では無い。運動不足やストレスから体調を崩す事は良くあるが、東洋医学で未病と言ういわゆる病気ではないがその一歩手前の不健康な状態の患者は、肩こり、腰痛など不定愁訴で治療院に訪れる。発明者らは、治療院でその様な不定愁訴を訴える患者に対して次のような治療を実施している。患者を先ず仰向けに寝かせてから股関節および膝を曲げてから身体中心付近を手技で適度なストロークと適度な速度で揺動させると、その揺れが全身に及ぶことで、患者をリラックスさせる効果を有している。そして患者の身体を揺らす効果として毛細血管現象による血行促進や脊柱骨盤の周囲筋肉と神経の興奮を鎮め、凝りや痛みを軽減する。この様な手技治療で大きな効果を上げているが、手技によって患者身体を揺らす作業は、施術者の体力に限界があって連続した治療が困難であることから、この治療法を機械化すれば、前述した様な運動療法による効果を的確に得られる。しかし手技では、身体の微妙な凝りや硬さの変化を手の感触で得るから最適な揺らす速度に可変出来るが、機械化した場合には、全ての患者に対して一定のストローク及び速さを設定すると逆に関節や腰などを痛める恐れがある。したがって本発明に係わる脊推運動療法マシンは、安全性に留意したシステムを構築するため身体中心部位を乗せる当接体内にセンサを備えることが必要である。また身体中心部位を揺らす安全性の高い脊椎運動療法マシンは、治療院向けの業務用としても、一般家庭向けの何れでも市販されていない。よって発明者らは、一般の老若男女が家庭で日常的に使用することで血行促進効果による健康維持が期待出来る脊椎運動療法マシンを考案して提供するものである。さらに夏季に冷房が効いたオフィス内で姿勢が悪いまま長時間椅子に座って仕事をすると下半身部位では、血行不良により体温が低下し上半身は暑いのに下半身が冷えると言う不快な現象となる。本発明者は、開節法と言う整体治療に長年たずさわった結果、不定愁訴を訴える患者の各部位で異常な温度差が生じていることを発見した。例えば、患者の脚や腰を治療すると治療直後における患者の腋下部位は体温が下がるものの下半身部位の足では、逆に体温上昇が見られる。この理由として足腰への血流が悪くなると上半身のリンパ液が不足し充血状態となるため筋肉や神経が過剰に緊張して興奮状態に至り肩こり、腰痛、坐骨神経痛、股関節痛、膝痛、足冷え、静脈瘤などを起こしていると推論した。またこれらの派生的症状として頭痛、不眠症、神経不安定症なども併発していた。多くの場合に血行不良に起因することが分かった。それら症状改善のための治療機器として例えば特許文献1などが公開されている。特許文献1では、揺動箇所が腹部となっており、運動療法機構部がやや大きな装置となり治療院などの業務用としては、あまり問題とは成らないとしても一般家庭向けの運動療法マシンとしては、収納性の悪さやスペースを必要とする大きさなど商品化することが極めて困難である。また特許文献2は、足揺らし健康機器に関するものであるが足部および腹部に各々運動機器を使用するだけでなく各々を同期して往復移動させることを特徴としているが背部機構の高さが大きく身体を乗せるのは些か無理が有るだけでなく足部と同期して大きな揺動幅で機械的に揺動させると身体に与える影響が大きく無理が生じて安全性に問題があると考えられる。よって一般家庭で使用すると前述の様な身体に対して様々な障害が発生する危険性を否定出来ない。
【0003】
【特許文献1】特開2002−35062号公報
【特許文献1】特開2002−272875号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
身体を揺動する運動機器としては、金魚運動器が普及しており公知の事実となっている。金魚運動器は、足を左右に揺動させることで背骨を水平方向に動かす目的の運動機器である。しかしながら、当該方法では、膝、股関節、腰などが固くて動きに問題を有している患者にとっては、脚裏を伸ばした状態で揺らされるため更に痛みを増す恐れがあり、特に変形性関節症や坐骨神経痛の患者には、逆効果である。
【0005】
本発明者は、患者を仰向けに寝かせて股関節及び膝を曲げた状態にして身体中心部位を手技で左右に揺らしたところ、先の金魚運動器で生じる逆効果が発生しないことを確認した。患者の身体中心部位を揺らすと、その揺れが頭部から足先まで、丁度弦が振動するが如く伝達した結果、気持ちよさによるリラクゼーション効果ならびに物理現象の毛細血管現象によって全身の血流促進効果、背中筋肉、脊柱骨盤およびその周囲筋肉だけでなく、神経に作用して鎮静効果や、筋肉硬さから来る凝り、痛みを緩解して、内臓である胃腸の蠕動を高揚して腹部しこりの緩解に効果を有することを突き止めた。勿論足部を揺動させる金魚運動機器も血流促進効果やリラックス効果を有するのであるが、身体の中心を揺らす方が短時間で肩から足まで筋肉を弛緩出来る事を発明者は、手技療法で確認した。
【0006】
この様に患者の体重を支えながら身体中心を揺らす手技の施術行為は、施術者の体力が必要であるばかりでなく持久力など労働的負担を強いられる結果、施術者が疲労して十分なる施術が出来ないことから、これらを機械化して治療院向けだけでなく一般家庭でも気軽に運動療法を実施可能な運動療法マシンとして開発するため、当該脊椎運動療法システムを考案したものである。また本脊椎運動療法システムは、揺動せしめる当接部内に加速度センサ、荷重センサならびに揺動駆動部の電力供給回路に電流検出センサ、電圧検出センサを備えることで当接部上の人体の筋緊張度を検出および表示せしめる装置ならびにそのプログラムを備えて成ることを特徴としている。
【0007】
脊椎運動療法マシンにおける電力供給回路の負荷変動による電流値の変化を制御回路で使用者に知らしめる手段としてLEDなどの表示手段によって色変化で示しても良い。例えば、負荷が大きいときには、赤色LEDを点灯させて、負荷が少し小さくなると黄色LEDを点灯して、更に十分負荷が低下すると緑色LEDを点灯させるなどである。これらは、限定されるものではなく音声合成で使用者に知らすシステムも構築出来るのは言うまでも無い。前述の負荷変動による表示手段で点灯する各色のLEDによって、使用者は、自分の身体の柔軟性に付いて定量的な判断が出来るのである。
【0008】
また従来の金魚運動器では、一般家庭において小さな子供が悪戯あるいは過って電源スイッチを投入すると大変危険な状態に至る。本発明の脊椎運動療法マシンでは、各種センサとして荷重センサを具備しているので、使用者が当該脊椎運動療法マシンの当接体に正しく着座していない場合には、予め設定されたプログラムによって脊椎運動療法マシンは、動作せず、エラー表示または警告表示器が点灯して使用者に注意を知らしめるフェイルセーフを考慮した安全システムが構築出来る。
【課題を解決するための手段】
【0009】
【0010】
上記の目的を達成する為に本発明の脊椎運動療法マシンは、一般家庭で手軽にその運動療法として使用できるコンパクト性と軽量化を意図している。特に使用者の身体中心部を乗せる当接体の表面を弾性体で構成させ左右に揺れる運動でも身体に優しいと共に身体を支える強度の両方を備えている。また一般家庭で使用する際には使用者が寝ころんだ状態で使用するため本脊椎運動療法マシン操作が手元で可能なリモコンを備えるのが良い。
【0011】
当接部には、本発明のインテリジェントな機能を備える為に加速度センサおよび荷重センサならびに制御回路に具備した電動機の電流や電圧を検出する電流検出素子、電圧検出素子ならびに抵抗、コンデンサなどの電子部品から構成されるフィルタ回路などを備えている。これらは、小型ロボットなどに用いられる小型の電子デバイスであるから当接体の動作を妨げる事なく配置出来る。さらに制御回路は、各種センサのI/OポートであるA/D変換回路(アナログ/デジタル変換回路)や中央演算装置から構成されている。また表示装置として赤色LED、黄色LED、緑色LEDが配列される。これらLEDの機能としては、筋緊張度のレベルに応じて点灯するものである。例えば筋緊張度が強い場合には、赤色LED点灯、筋緊張度が弱い場合には、緑色LED点灯と言う具合である。尚黄色LEDは、その中間の演算中に点灯させると良い。
【0012】
図1において駆動用電動機に電力を与えることによって揺動する脊柱運動療法マシンの当接体5に発生する加速度αと人体荷重Mをそれぞれ加速度センサおよび荷重センサで取得して電気信号に変換する。また実際に電動機が消費する電流Im、電圧Vmを電流検出素子および電圧検出素子で取得した後、演算処理する。
【0013】
一般的に上記の駆動手段としてDC電動機を使用した場合や脊椎運動療法マシン近くにノイズ発生源としての例えば調理器具、コンピュータなどが有る場合には、当該発明のセンサを具備したシステムでは、アナログ回路にノイズが混入し易く後の演算精度に大きく影響を及ぼしかねない。したがってセンサ部のフィルタ回路では、センサ検出の筋緊張度演算での不要な周波数成分、例えば高周波ノイズなどを除去するのが目的である。
【0014】
各電気信号は、A/D変換回路によって制御周期毎に制御回路プログラムに取り込むが、図8において、計測速度Vに設定して得た加速度信号αは、プログラムによって累積して速度信号Vとして記録しておく。同様に荷重信号との積を演算して発生力fを図13(式1−1)で算出する。モータ電力算出の仕事Wは、図13(式1−2)で算出する。ここで揺動動作の継続によって人体の筋緊張度が変化すると、その慣性特性が変動して加速度α値が変化するわけであるが、これによって先に説明した仕事W値が変動する。次に人体の筋緊張度として換算する仮想バネ定数kを図13(式1−3)で求める。この様な筋緊張度に相当する仮想バネ定数kを時系列的に反復し以前に取得した仮想バネ定数kと比較して(図4参照)筋緊張度を各種色LEDで表示させるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明で実施する発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0016】
図1は本発明にかかる実施形態である脊柱運動療法マシンの全体の構成を示す図である。使用者100は、図1に示すように股関節及び膝を曲げて脊椎運動療法マシン1の当接体5に身体中心部位を乗せた後、脊椎運動療法マシン1の電源スイッチ90を入れてからスタートボタンを押すと脊椎運動療法マシン1は、初期動作を開始するが、その初期動作では、使用者100の質量をセンサ基板200内の荷重センサで感知した後、メモリに記憶する。
【0017】
次に初期動作として計測速度Vと言う極めて低速でスタートした後、使用者100が乗った、図3に示す当接部5に備えたセンサ基板200内の加速度センサからの信号をメモリに記憶する。それら図2に示す当接部5は、上蓋10および下蓋11から構成される。なお上蓋10の表面は、ゴムの如き弾性体でコーティングされる。DC電動機50の回転伝達力は、ベルト(図示せず)を介して減速装置40にトルクを伝達して、その当接体5を揺動させる十分なトルク増大を成す。さらに減速装置40の出力軸には、カムが具備されており偏芯から誘起される往復揺動運動をスライドガイド機構70上で静かに往復運動する揺動軸受け機構60に伝達される。なお揺動軸受け機構60と当接体5は、ネジなどで一体に締結される。
【0018】
次に各々図4、図5、図6、図7にしめす手順で脊椎運動療法マシン1に予め設定されたプログラムで、使用者の筋緊張度を推論した後、最適な速度VhSで一定時間だけ揺動運動療法を実施する。
【0019】
揺動運動療法を開始して一定時間経過毎に複数回の計測速度モードで加速度センサ信号の値から使用者100の筋緊張度を推論して反復する。一般的に揺動運動を実施すると背中から全身にかけて筋肉が弛緩し筋緊張度が緩和される方向に改善される。
【0020】
使用者100の筋緊張度が緩和されると加速度センサ信号によって推論されて、表示手段の筋緊張度表示LED20を各々点灯する。
【0021】
筋緊張度表示LED20は、5段階または3段階の赤色、黄色、緑色LEDで構成されている。初期段階では、本筋緊張度表示LED20は、赤色からスタートするのが良い。揺動開始後において加速度センサ信号の演算結果で筋緊張度が弛緩したと比較されたならば、順番に赤色→黄色→緑色と変化させる制御を実施するものである。
これら筋緊張度表示LEDの表示色やLED使用は限定するのではなく、他の表示手段の例えば液晶パネルで文字あるいは絵文字で表示しても良いのは、言うまでもない。
【0022】
次に、制御部の構成を説明する。図2は、本脊椎運動療法マシン1における内部機構ならびに制御部を示す図である。同図が示すように、本制御部の本体上面の操作面には制御スイッチ90が設けられている。また、操作面には電源の入/切の為のスイッチ類90が設けられている。切り忘れ防止のため電源が入で自動的にタイマ機能が作動して規定時間に達すると自動的に切にするタイマ制御が実施されるようになっている。
【0023】
操作面には、脊柱運動療法マシンの開始/停止を操作する操作スイッチ(開始/停止)と、動作モードを選択実施可能な動作切替えスイッチ90と、電源の入/切を表示する電源表示手段と、現在選択中の動作切替え状態を表示する動作選択表示手段が備えられている。
【0024】
本図では示していないが、操作リモコンを備えて使用者が遠隔で操作出来るようにしても良い。また筋緊張度表示機能も操作リモコンに備えておくと便利である。
【0025】
尚、操作リモコンは、有線方式でも無線方式の何れを採用しても良い。
【0026】
脊椎運動療法マシンでの揺動ストロークは、使用者の全身を揺らすので大凡20mmから40mmの範囲で設定するのが良い。またDC電動機での可変速度範囲は、最低40回/分から最大120回/分位に設定するのがよい。
【0027】
脊椎運動療法マシンで最適な揺動速度を得るには、その駆動手段としてDC電動機等が非常に都合良い。本DC電動機は、供給電圧だけで容易に可変速出来るので本システムに適合し易い。またDC電動機は、負荷が掛かると速度が低下するのでフェイルセーフとして働くから安全である。
【0028】
速い速度領域では、揺動運動による毛細血管現象によって血行促進が速やかに実施される。逆に遅い速度領域では、使用者をリラックスさせる効果が得られる。勿論毛細血管現象による血行促進効果も得られるが、速度の速いモードより若干緩和される。
【0029】
脊椎運動療法マシンの治療プログラムは、速度可変モードを十分に生かす動作を成すようにプログラムされている。初期段階では、使用者に対する安全性を考慮して身体に与える負担を小さく押さえる為に脊椎運動療法マシンの速度は、十分遅い計測速度モードから開始するようプログラムされる。
【0030】
そして一定時間経過後には、徐々に速度を高めてゆき再度、計測速度Vにした後に加速度センサで筋緊張度をリアルタイムに測定して、より筋緊張度が緩和される様にバイオフィードバックコントロールが成される。
【0031】
上述は、フィジカルな筋緊張度を測定するシステムであるがメンタルな緊張度あるいはリラックス度を測定するために図11の如く脈拍センサ300を使用しても良い。脈拍センサ300で得られる信号は、1分間での心臓の拍動数であり心臓は、自律神経系の交感神経系および副交感神経系の二重支配が成されている。このうち交感神経系は、拍動を高める作用となり副交感神経系は、逆に拍動を低くする。したがって副交感神経系が優位になれば、リラックスして筋肉が弛緩するだけでなく脈拍数は、低下する。そのため脊椎揺動マシンの制御回路で脈拍数が低下する動作をプログラムで学習させればよい。あるいはリラックス度として表示手段で表示しても良い。上述のフィジカル優先かメンタル優先動作のどちらかを選択する操作は、モード選択スイッチ90で実施すればよい。
【0032】
前述の脈拍センサ300は、使用者が自分の耳たぶに挟んで使用するものである。脈拍センサ300の測定原理としては、波長940nmの近赤外線で耳を透過させ反対側に具備した受光素子に組織中の毛細血管内ヘモグロビンに反射吸収された光の強弱信号となることで得られるから当該脊椎運動療法マシンの図5に示す制御回路で演算してリラックス度として表示装置で表示すると良い。
【0033】
本発明は、上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲内で備えるセンサ数および制御方法など変えうるのは言うまでもない。
【0034】
図9は、筋緊張度を得る為の基本式を導き出す手順を説明するものである。使用者の筋緊張度に相当する弾性計算問題としては、寝た状態での人体に相当する両端支持梁問題で解くのが一般的である。両端支持梁問題として計算する場合には、バネ常数kは、図13(式2−1)で与えられるが、その人体のE:ヤング率およびI:弾性二次モーメントを正確に計算することは困難であるから図10に示す等価な仮想バネ常数kを人体の筋緊張度として演算する方が理にかなっている。次に図8を参照して説明する。先ず当接体を揺動する力Fは、図13(式2−2)で与えられる。ここに図13(式2−3)で加速度センサ、荷重センサから力fが特定出来るが、図13(式2−4)と置くと仮想バネ定数は、図13(式2−5)となる。ただし力の総和であるFは、図13(式2−6)とする。
【発明の効果】
本発明の脊椎運動療法マシンで股関節及び膝を曲げた状態にして身体中心部位を揺らすと、その揺れが頭部から足先まで丁度、弦楽器の弦が振動する如く伝達した結果、気持ち良さでの副交感神経優位のリラクゼーション効果ならびに物理現象の毛細血管現象によって全身の血流促進効果、背中筋肉、脊柱骨盤およびその周囲筋肉だけでなく、神経に作用して鎮静効果や、筋肉硬さから来る凝り、痛みを緩解して、内臓である胃腸の蠕動を高揚して腹部しこりの緩解に効果を有することを突き止めた。勿論足部を揺動させる金魚運動機器も血流促進効果やリラックス効果を有するのであるが、身体の中心を揺らす方が短時間に悪影響を及ぼすことなく首から足まで筋肉を弛緩出来る事を確認したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る脊柱運動療法マシン使用状態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係わる脊柱運動療法マシンを構成する各部品の斜視図である。
【図3】本発明に係わる脊柱運動療法マシンにおける当接体及びセンサ基板を示す斜視図である。
【図4】本発明に係わる脊椎運動療法マシンにおける制御ブロック図である。
【図5】本発明に係わる脊椎運動療法マシンにおける構成ブロック図である。
【図6】本発明に係わる筋緊張度計測システムの入力から表示装置までを説明した図である。
【図7】本発明に係わる筋緊張度計測手順を説明した図である。
【図8】本発明に係わる筋緊張度推論のフローチャート図である。
【図9】本発明に係わる人体筋緊張度計算モデルを示す図である。
【図10】本発明に係わる人体筋緊張度計算等価モデルを示す図である。
【図11】本発明に係わる脈拍センサを示す図である。
【図12】本発明に係わる脈拍センサを利用したフローチャートである。
【図13】本発明に係わる基本的計算式の一覧表である。
【符号の説明】
1:脊柱揺動マシン 5:当接体 10:当接上カバー 11:当接下カバー 20:表示手段(LEDなど) 30:本体カバー 40:減速機構部 50:電動機 60:スライド機構部 70:スライドガイド軸部 80:本体下部 90:操作部(表示、操作スイッチなど)
100:使用者 200:センサ基板(荷重センサ、加速度センサ)
300:脈拍センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体を支える当接体とその当接体を水平方向に揺動させる揺動機構と揺動機構を制御するための制御回路で構成される運動機器において当接体に各種センサを具備し得られた信号を制御回路で演算処理後に演算結果を表示又は揺動速度にリアルタイムにフィードバックすることでより運動効果を高めることを特徴とした脊椎運動療法マシンである。
【請求項2】
当接体に加速度センサおよび荷重センサと当接体の揺動機構を駆動させる電動機の電力供給ラインに電流センサおよび電圧センサを具備して得られた各信号からCPUで身体筋肉の緊張度や硬さを推論して表示する機能を備えたことを特徴とした請求項1の脊椎運動療法マシンである。
【請求項3】
脈拍センサで得られる脈拍信号でリラックス効果が高い揺動速度に可変する制御を実施してバイオフィードバックシステムとすることを特徴とした請求項1の脊椎運動療法マシンである。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−36008(P2010−36008A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−224090(P2008−224090)
【出願日】平成20年8月5日(2008.8.5)
【出願人】(500104624)
【出願人】(500344806)
【Fターム(参考)】