説明

自動取引装置

【課題】顧客操作の確実性を向上するための自動取引装置を提供する。
【解決手段】顧客との間で媒体の授受が行われる接客口と、前記顧客による入力操作が行われる入力部と、前記接客口および前記入力部が設けられる筐体の内部に配置される内部光源と、前記内部光源から前記接客口に向かう第1の光経路と、前記内部光源から前記入力部に向かう第2の光経路と、を備える自動取引装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動取引装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近日、銀行、駅構内、およびコンビニエンスストアなど、多様な場所に自動取引装置(ATM:automated−teller machine)が設置されている。顧客は、この自動取引装置に表示される表示画面において各種操作を行うことにより、入金、出金および残高照会などの取引を行うことができる。
【0003】
この自動取引装置には、一般的に、暗証番号を入力するためのキーパッドが設けられている。また、特許文献1には、キーパッドの第三者による覗き見を防止するための遮蔽カバーが設けられた自動取引装置が開示されている。さらに、特許文献2には、防雨対策のために防雨シャッタが設けられた自動取引装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−287646号公報
【特許文献2】特開2006−195601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、キーパッドの周囲に遮蔽カバーを設けると、キーパッドに外光が入りにくくなるので、キーパッドが暗くなってしまう。特に、中国等の海外では、周囲の暗い屋外の外壁に自動取引装置が設置される場合が多い。このため、キー入力ミスが誘発されてしまうという問題があった。さらに、防雨シャッタを設けると、実装スペースの制約から、顧客操作面と、現金が入出金される接客口までの距離が長くなる。このため、外光不足により紙弊の取り忘れが誘発されてしまうという問題もあった。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、顧客操作の確実性を向上することが可能な、新規かつ改良された自動取引装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、顧客との間で媒体の授受が行われる接客口と、前記顧客による入力操作が行われる入力部と、前記接客口および前記入力部が設けられる筐体の内部に配置される内部光源と、前記内部光源から前記接客口に向かう第1の光経路と、前記内部光源から前記入力部に向かう第2の光経路と、を備える自動取引装置が提供される。
【0008】
前記自動取引装置は、前記入力部を少なくとも一方向から遮蔽するカバー部材をさらに備えてもよい。
【0009】
前記カバー部材は、前記入力部に対する開口部を有し、前記第2の光経路を通る光は前記開口部を介して前記入力部に到達してもよい。
【0010】
前記自動取引装置は、顧客操作を誘導する表示が形成された誘導表示部材と、前記内部光源から前記誘導表示部材に向かう第3の光経路と、をさらに備えてもよい。
【0011】
前記自動取引装置は、前記入力部への顧客への入力操作が行われる間は前記内部光源を点灯させ、前記入力操作の後は前記内部光源を消灯させ、前記接客口において前記媒体の授受が行われる時に前記内部光源を再度点灯させる制御部をさらに備えてもよい。
【0012】
前記制御部は、前記筐体を照らす外部光源が点灯している間は前記内部光源を点灯させなくてもよい。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本発明によれば、顧客操作の確実性を向上することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施形態による自動取引装置の外観斜視図である。
【図2】第1の実施形態による自動取引装置の正面図である。
【図3】第1の実施形態による自動取引装置の側面図である。
【図4】第1の実施形態による自動取引装置の平面図である。
【図5】本発明の実施形態による自動取引装置の機能ブロック図である。
【図6】図4のA−A線断面の端面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態による自動取引装置の動作を示したフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態による自動取引装置の外観斜視図である。
【図9】第2の実施形態による自動取引装置の正面図である。
【図10】第2の実施形態による自動取引装置の平面図である。
【図11】誘導ランプシート付近の平面図の拡大図である。
【図12】図10のB−B線断面の端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0016】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
【0017】
<自動取引装置の基本構成>
本発明は、以下に説明する第1の実施形態および第2の実施形態に代表されるように、多様な形態で実施され得る。また、各実施形態による自動取引装置(1、2)は、
A.顧客との間で媒体(現金)の授受が行われる接客口(34)と、
B.顧客による入力操作が行われる入力部(キーパッド33)と、
C.接客口および入力部が設けられる筐体の内部に配置される内部光源(50)と、
D.内部光源から接客口に向かう第1の光経路(51)と、
E.内部光源から入力部に向かう第2の光経路(52)と、
を備える。
【0018】
かかる構成においては、内部光源から発せられる光が、第1の光経路を通じて接客口に到達し、第2の光経路を通じて入力部に到達する。その結果、接客口および入力部に対する光量が増加するので、接客口からの媒体の取り忘れや、入力部への操作ミスを抑制することが可能である。
【0019】
以下、このような基本構成を有する第1の実施形態による自動取引装置1、および第2の実施形態による自動取引装置2について順次詳細に説明する。
【0020】
<第1の実施形態>
(自動取引装置の構成)
図1は、本発明の第1の実施形態による自動取引装置1の外観斜視図であり、図2は、第1の実施形態による自動取引装置1の正面図であり、図3は、第1の実施形態による自動取引装置1の側面図であり、図4は、第1の実施形態による自動取引装置1の平面図である。
【0021】
図1〜図4に示したように、第1の実施形態による自動取引装置1は、顧客操作を受け付けるための顧客操作部3と、紙幣の入出金処理を行う紙幣入出金機構7と、を備える。また、顧客操作部3は、図1および図4に示したように、タッチパネル31、ディスプレイ32、キーパッド33、および筐体シャッタ37を有する。なお、図1においては、筐体シャッタ37付近の構成を簡略化している。
【0022】
ディスプレイ32は、タッチパネル31と重ねて配置されており、顧客操作を誘導するための各種画面を表示する。例えば、ディスプレイ32は、入金、出金、振込、または残高照会などの取引項目を選択するためのメニュー画面、暗証番号を入力するための暗証番号入力画面、取引金額を入力するための金額入力画面などを表示する。
【0023】
タッチパネル31は、タッチパネル31に対する顧客操作を検出する。顧客は、このタッチパネル31に触れることにより、例えばメニュー画面において所望の取引項目を選択することや、金額入力画面において取引金額を入力することができる。
【0024】
キーパッド33は、顧客が顧客認証のために要求される暗証番号の入力操作を行う入力部である。なお、キーパッド33は入力部の一例に過ぎず、暗証番号を入力するための入力部は、タッチパッドで構成されてもよいし、ダイヤルとして構成されてもよい。
【0025】
筐体シャッタ37は、通常時には紙幣が入出金され、顧客との間で紙幣の授受が行われる接客口71を閉じるように位置しており、紙幣の入出金時には接客口71を開くように移動する。
【0026】
紙幣入出金機構7は、紙幣の格納庫、紙幣の計数手段、接客口71と格納庫の間での紙幣の搬送手段などからなる。
【0027】
また、本発明の実施形態による自動取引装置1は、図1に示したように、外枠(周囲枠)としての機能を有するブースマスク9を介して外壁4に設置されている。特に中国などの海外では、図1に示したように外壁設置型の自動取引装置1が多い。このような自動取引装置1の顧客操作部3の周囲は外壁4に覆われている。このため、ブースマスク9は、顧客操作部3を照らすための外部光源としての蛍光灯91および半透明の蛍光灯カバー92を備える。
【0028】
しかし、比較例による自動取引装置では、蛍光灯が故障している場合にはキーパッドが暗くなり、キーパッドに対する入力操作ミスが発生し易い。また、蛍光灯が点灯していても、キーパッドの明るさが十分でない場合もある。このような事情を一着眼点にして本発明の実施形態による自動取引装置1が創作されるに至った。以下、図5および図6を参照し、上記の事情に対処することが可能な本発明の実施形態による自動取引装置1の構成を引き続き説明する。
【0029】
図5は、本発明の実施形態による自動取引装置1の機能ブロック図である。図5に示したように、自動取引装置1は、顧客操作部3と、制御部5と、紙幣入出金機構7と、インタフェース部10と、内部光源50と、を備える。顧客操作部3および紙幣入出金機構7については上記で説明したので、以下では制御部5、インタフェース部10、および内部光源50に重きをおいて説明する。
【0030】
制御部5は、自動取引装置1の動作全般を制御する。例えば、顧客操作部3のディスプレイ32に表示するための画面を生成したり、紙幣入出金機構7による入金処理や出金処理などを制御したりする。また、制御部5は、自動取引装置1やブースマスク9の蛍光灯91の状態等に応じて内部光源50の点灯および消灯を制御する。
【0031】
インタフェース部10は、ブースマスク9と自動取引装置1を接続し、ブースマスク9との間で情報を送受信する。例えば、インタフェース部10は、ブースマスク9から蛍光灯91が点灯しているか否かを示す情報を受信してもよい。
【0032】
内部光源50は、例えばLEDで構成され、自動取引装置1の筐体内部に配置される。以下、図6を参照し、内部光源50の配置位置および機能を詳細に説明する。
【0033】
図6は、図4のA−A線断面の端面図である。図6に示したように、内部光源50は、接客口71およびキーパッド33の間に配置される。また、自動取引装置1は、内部光源50から接客口71に向かう第1の光経路51、および内部光源50からキーパッド33に向かう第2の光経路52を有する。第1の光経路51および第2の光経路52は、アクリルなどの透明管であってもよいし、空洞であってもよい。なお、図6においては、接客口71を閉じた状態の筐体シャッタ37を実線で示し、接客口71を開いた状態の筐体シャッタ37を破線で示している。
【0034】
かかる構成によれば、内部光源50から発せられた光が第2の光経路52を通ってキーパッド33に到達するので、キーパッド33の明るさが向上する。このため、キーパッド33への入力操作ミスを抑制することができる。
【0035】
さらに、内部光源50から発せられた光が第1の光経路51を通って接客口71に到達するので、接客口71の中の明るさが向上する。このため、接客口71に顧客の注意を向けることにより、例えば紙幣入出金機構7から接客口71に出金された紙幣72の顧客による取り忘れを防止することが可能となる。
【0036】
なお、図6ではキーパッド33、内部光源50、および接客口71がユーザから見た奥行き方向に一列に配置される例を示しているが、当該配置は、第1の光経路51および第2の光経路52の実装を可能とする配置の一例に過ぎない。例えば、キーパッド33および接客口71はユーザから見た横方向に並んで配置されてもよい。この場合であっても、内部光源50を例えばキーパッド33および接客口71の間に配置することにより、第1の光経路51および第2の光経路52を簡素な構成で設けることが可能である。
【0037】
(自動取引装置の動作)
以上、図1〜図6を参照して本発明の第1の実施形態による自動取引装置1の構成を説明した。続いて、図7を参照し、本発明の第1の実施形態による自動取引装置1の動作を説明する。
【0038】
図7は、本発明の第1の実施形態による自動取引装置1の動作を示したフローチャートである。図7に示したように、自動取引装置1は、まず顧客の口座番号を特定するキャッシュカードがカード挿入口に挿入されると(S104)、取引項目の選択画面をディスプレイ32に表示する。なお、キャッシュカードは口座番号を特定するための媒体の一例に過ぎず、媒体は例えば通帳であってもよい。
【0039】
そして、取引項目の選択画面において顧客により取引項目が選択されると(S108)、自動取引装置1は、暗証番号の入力画面をディスプレイ32に表示すると共に(S112)、内部光源50を点灯させる(S116)。これにより、内部光源50から発せられた光が第2の光経路52を通って暗証番号を入力するためのキーパッド33に到達する。
【0040】
その後、キーパッド33に対する暗証番号の入力操作が終了すると(S120)、自動取引装置1は内部光源50を消灯する(S124)。続いて、自動取引装置1は、顧客の本人認証に成功し、S108において選択された取引項目が出金でない場合(S128/no)、自動取引装置1は選択された取引を実行する(S132)。
【0041】
一方、S108において選択された取引項目が出金である場合(S128/yes)、自動取引装置1は顧客に指定された金額の紙幣を接客口71に出金し、接客口71が開くように筐体シャッタ37を移動させる(S136)。
【0042】
さらに、自動取引装置1は、内部光源50を再度点灯し(S140)、顧客により接客口71から紙幣が取り出されると(S144)、筐体シャッタ37を移動させて接客口71を閉じる(S148)。その後、自動取引装置1は内部光源50を消灯する(S152)。
【0043】
なお、自動取引装置1は、ブースマスク9の蛍光灯91が点灯しない場合にのみ内部光源50を点灯させてもよい。かかる構成によれば、消費電力の軽減を図ると共に、内部光源50のMTBF(Mean Time Between Failures)を大きくすることが可能である。また、上記では、内部光源50を消灯後、再度点灯する例を説明したが、内部光源50は点灯し続けていてもよい。
【0044】
<第2の実施形態>
以上、本発明の第1の実施形態を説明した。続いて、図8〜図12を参照し、本発明の第2の実施形態を説明する。
【0045】
図8は、本発明の第2の実施形態による自動取引装置2の外観斜視図であり、図9は、第2の実施形態による自動取引装置2の正面図であり、図10は、第2の実施形態による自動取引装置2の平面図であり、図11は、誘導ランプシート38付近の平面図の拡大図である。なお、第2の実施形態による自動取引装置2の側面図は第1の実施形態による自動取引装置1の側面図と実質的に同一であるので、第2の実施形態による自動取引装置2の側面図として図3を援用する。
【0046】
図8〜図11に示したように、第2の実施形態による自動取引装置2は、キーパッド33を少なくとも一方向から遮蔽するキーパッドカバー34(カバー部材)を備える。かかる構成により、顧客によるキーパッド33に対する操作が第三者により覗き見されてしまう場合を防止できる。
【0047】
また、キーパッドカバー34は、図8などに示したように、後ろ面に開口部34aを有する。詳細については後述するが、内部光源50から発せられた光がこの開口部34aを介してキーパッドカバー34内部に到達するので、キーパッド33の明るさを向上する事が可能である。
【0048】
また、第2の実施形態による自動取引装置2は、顧客操作を誘導する表示が形成された誘導表示部材として、誘導ランプシート38を備える。具体的には、図11に示したように、誘導ランプシート38は楕円形の透明領域38aを含み、透明領域38aの付近に「キーパッド」および「紙幣」という文字が刻印されている。詳細については後述するが、この透明領域38aには内部光源50から発せられる光が到達するので、顧客は、光に照らされた「キーパッド」や「紙幣」という文字を確認することにより、キーパッド33に暗証番号を入力したり、接客口71から紙幣を取り出したりすることができる。
【0049】
なお、誘導ランプシート38の構成は図11に示した例に限定されず、例えば、「キーパッド」および「紙幣」という文字を透明部材で構成してもよい。この場合、内部光源50から発せられる光により「キーパッド」および「紙幣」という文字を直接的に明るくすることができる。また、誘導ランプシート38に形成される表示は文字に限定されない。例えば、顧客操作を誘導するイラストやマークなどが誘導ランプシート38に形成されてもよい。
【0050】
ここで、図12を参照し、内部光源50から発せられた光を誘導ランプシート38に到達させるための構成を具体的に説明する。
【0051】
図12は、図10のB−B線断面の端面図である。図12に示したように、第2の実施形態による自動取引装置2は、内部光源50から接客口71に向かう第1の光経路51、内部光源50からキーパッド33に向かう第2の光経路52に加え、内部光源50から誘導ランプシート38に向かう第3の光経路53を有する。
【0052】
第1の光経路51に関しては、第1の実施形態と同様に、内部光源50から発せられた光が第1の光経路51を通って接客口71に到達するので、接客口71の中の明るさが向上する。このため、接客口71に顧客の注意を向けることにより、例えば接客口71に紙幣入出金機構7から出金された紙幣72の取り忘れを防止することが可能となる。
【0053】
また、内部光源50から発せられた光は、第2の光経路52を通り、キーパッドカバー34の開口部34aを介してキーパッドカバー34内部に到達するので、キーパッド33の明るさを向上する事が可能である。
【0054】
さらに、内部光源50から発せられた光は、第3の光経路53を通って誘導ランプシート38の透明領域38aに到達する。かかる構成により、顧客は、光に照らされた「キーパッド」や「紙幣」という誘導ランプシート38に形成された文字を確認することにより、キーパッド33に暗証番号を入力したり、接客口71から紙幣を取り出したりすることが可能となる。
【0055】
<むすび>
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、内部光源50から発せられた光が第2の光経路52を通ってキーパッド33に到達するので、キーパッド33の明るさが向上する。また、内部光源50から発せられた光が第1の光経路51を通って接客口71に到達するので、接客口71の中の明るさが向上する。このため、キーパッド33への入力操作ミスを抑制すると同時に、紙幣入出金機構7から接客口71に出金された紙幣72の顧客による取り忘れを防止することが可能となる。
【0056】
さらに、本発明の第2の実施形態によれば、内部光源50から発せられた光が、第3の光経路53を通って誘導ランプシート38の透明領域38aに到達する。かかる構成により、顧客は、光に照らされた「キーパッド」や「紙幣」という誘導ランプシート38に形成された文字を確認することにより、キーパッド33に暗証番号を入力したり、接客口71から紙幣を取り出したりすることが可能となる。
【0057】
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0058】
例えば、第2の実施形態においては、キーパッドカバー34の後面に開口部34aが形成される構成を説明したが、本発明はかかる例に限定されず、開口部34aはキーパッドカバー34のどの位置に形成されてもよい。例えば、開口部34aは、顧客から見たキーパッドカバー34の右側面に形成されてもよいし、キーパッドカバー34の左側面に形成されてもよい。
【0059】
ただし、開口部34aは、内部光源50から発せられる光をより多く通すために、第2の光経路52と交差する方向に形成されることが望ましい。このため、内部光源50が顧客から見てキーパッドカバー34の右側に配置され、第2の光経路52がキーパッドカバー34の右側から光を供給する場合、開口部34aは、顧客から見たキーパッドカバー34の右側面に形成されることが望ましい。
【0060】
同様に、内部光源50が顧客から見てキーパッドカバー34の左側に配置され、第2の光経路52がキーパッドカバー34の左側から光を供給する場合、開口部34aは、顧客から見たキーパッドカバー34の左側面に形成されることが望ましい。
【0061】
さらに、図8においては開口部34aの形状が長方形である例を示しているが、開口部34aの形状は長方形に限定されず、内部光源50から発せられる光を通過させられるように開いていればよい。例えば、開口部34aの形状は円形であってもよい。また、キーパッドカバー34には複数の開口部34aが形成されてもよい。また、キーパッドカバー34の一面全体が形成されなくてもよい。
【0062】
また、本明細書の自動取引装置1の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、自動取引装置1の処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0063】
また、自動取引装置1および2に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述した自動取引装置1および2の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【符号の説明】
【0064】
1、2 自動取引装置
3 顧客操作部
4 外壁
5 制御部
7 紙幣入出金機構
9 ブースマスク
10 インタフェース部
31 タッチパネル
32 ディスプレイ
33 キーパッド
34 キーパッドカバー
34a 開口部
37 筐体シャッタ
38 誘導ランプシート
50 内部光源
51 第1の光経路
52 第2の光経路
53 第3の光経路
71 接客口
91 蛍光灯
92 蛍光灯カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客との間で媒体の授受が行われる接客口と、
前記顧客による入力操作が行われる入力部と、
前記接客口および前記入力部が設けられる筐体の内部に配置される内部光源と、
前記内部光源から前記接客口に向かう第1の光経路と、
前記内部光源から前記入力部に向かう第2の光経路と、
を備える、自動取引装置。
【請求項2】
前記入力部を少なくとも一方向から遮蔽するカバー部材をさらに備える、請求項1に記載の自動取引装置。
【請求項3】
前記カバー部材は、前記入力部に対する開口部を有し、前記第2の光経路を通る光は前記開口部を介して前記入力部に到達する、請求項2に記載の自動取引装置。
【請求項4】
顧客操作を誘導する表示が形成された誘導表示部材と、
前記内部光源から前記誘導表示部材に向かう第3の光経路と、
をさらに備える、請求項3に記載の自動取引装置。
【請求項5】
前記入力部への顧客への入力操作が行われる間は前記内部光源を点灯させ、前記入力操作の後は前記内部光源を消灯させ、前記接客口において前記媒体の授受が行われる時に前記内部光源を再度点灯させる制御部をさらに備える、請求項4に記載の自動取引装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記筐体を照らす外部光源が点灯している間は前記内部光源を点灯させない、請求項1〜5のいずれか一項に記載の自動取引装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−160074(P2012−160074A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19962(P2011−19962)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】