説明

自動改札機

【課題】無賃扱いの乳幼児を装って不正に通行しようとする利用者を検出することができる自動改札機を提供する。
【解決手段】自動改札機1は、通路内で通行者の有無を検知する通行検知部12と、通行検知部12によって検知された通行者が、料金不要の乳幼児か有料の通行者かを判定する料金要否判断部13と、通行者が所持する記録媒体から通行券情報を取得する乗車券情報取得部9と、料金の必要な通行者が検出された際に有効な通行券情報を取得できたか否かに応じて扉21を開制御又は閉制御する開閉制御部14と、料金要否判断部13によって通行検知部の検知した通行者が料金不要と判定された場合に、当該通行者を検知した時刻の前後の所定期間に、通行検知部12の検知した別の通行者が所持する記録媒体から乗車券情報取得部9が有効な通行券情報を取得できなければ、乳幼児と判定された通行者が不正通行であると判定する不正通行判定部15とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道等の駅の改札口や施設の出入口に設置されて、利用者の通行を許可または禁止する処理を行う自動改札機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の自動改札機としては、鉄道のような公共交通機関の駅の改札口に設置されて、改札口を通行する利用者の通行を許可したり禁止したりする処理を行うものが従来提供されている。図5(a)(b)は従来の自動改札機の外観図を示し、通行方向に沿って並置され、両者の間に利用者が通行する通路を形成する一対の改札機本体20を備えるとともに、改札機本体20に、通路内を通行する利用者の有無を検知する通行検知手段と、利用者が所持している通行券に記録された乗車券情報を取得する乗車券情報取得手段と、改札機本体の出口側に設置された扉21,21を開閉させる開閉制御手段とを備えている。尚、図5中の右側から左側へ向かって通行する場合は改札機本体20の左側が出口となり、左側から右側へ向かって通行する場合は改札機本体20の右側が出口となる。ここで、通行検知手段が右側から通路内に進入する利用者を検知した際に、開閉制御手段では、乗車券情報取得手段が取得した乗車券情報に基づいて、当該利用者の通行を許可するか否かの判断を行っており、通行を許可する場合は扉21を開けたままにし、通行を禁止する場合は扉21を閉じている。
【0003】
ところで、6歳未満(小学校に入学する前)の幼児および乳児の運賃は、営業制度上、無料(但し幼児が単独で乗車する場合は有料)となっているので、従来の自動改札機では、通路を通行する利用者の身長を検出する身長検出手段を設け、利用者の身長が所定のしきい値H(例えば900mm)未満の場合には無賃扱いの乳幼児とみなしており、図5(a)のように幼児Aが通行する場合は、乗車券情報取得手段が有効な乗車券情報を取得できない場合でも、扉を開けたままにして通行を許可していた(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−220525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の自動改札機では、通路を通行する利用者の身長が所定のしきい値H未満の場合、無賃扱いの乳幼児とみなして通行を許可していたため、図5(b)に示すように乗車券の必要な利用者B(大人や就学年齢に達した子供)がしゃがみ込んだ状態で自動改札機を通過すると、高さが上記のしきい値H未満であることから乳幼児であると誤検知してしまい、不正通行を検知できないという問題があった。また6歳以下の幼児でも単独で乗車する場合は乗車券が必要になるが、従来の自動改札機では、有効な乗車券を持たずに単独で通過しようとする幼児を検出することはできなかった。
【0006】
上記のような不正通行による減収分は、運賃収入の1%程度に相当すると見込まれており、不正通行を検知して、不正通行を抑止する対策をとることで、運賃の収受を確実に行いたいという要望があった。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、無賃扱いの乳幼児を装って不正に通行しようとする利用者を検出することができる自動改札機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、通路と並行して配置される改札機本体と、通路内で通行者の有無を検知する通行検知手段と、通行検知手段によって検知された通行者が、料金不要の乳幼児か有料の通行者かを判定する料金要否判定手段と、通行者が所持する、通行券情報を記憶した記録媒体から通行券情報を取得する通行券情報取得手段と、改札機本体の出口側に設けられて出口を開閉する扉と、通行検知手段によって通行者が検知されるとともに、当該通行者が有料の通行者であると料金要否判定手段によって判定された場合に、通行券情報取得手段が有効な通行券情報を取得できたか否かに応じて扉を開制御又は閉制御する開閉制御手段と、料金要否判定手段によって通行検知手段の検知した通行者が料金不要の乳幼児と判定された場合に、当該通行者を通行検知手段が検知した時刻の前後の所定期間に、通行検知手段によって検知された別の通行者が所持する記録媒体から通行券情報取得手段が有効な通行券情報を取得できなければ、乳幼児と判定された通行者が不正通行であると判定する不正通行判定手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、所定期間とは、乳幼児と当該乳幼児を同伴する通行者とが通路を1人ずつ通行する際の時間間隔を統計的に求めた結果に基づいて設定された時間であることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は2の何れか1つの発明において、不正通行判定手段によって不正通行と判定されたことを表示する表示手段を改札機本体に設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか1つの発明において、通行検知手段は、通行方向に沿って改札機本体にそれぞれ取着され、通路内における通行者の位置を検知する複数の位置検知センサからなり、複数の位置検知センサの検知情報の履歴に基づいて通路内を通行する通行者の位置を追従して検知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、無賃扱いの乳幼児を装って不正に通行しようとする利用者を検出することを目的としているが、無賃扱いの乳幼児が大人や子供に伴われて自動改札機を通過する場合、この乳幼児を伴っている同伴者は、乳幼児の通過する前後で、乳幼児との距離を開けずに自動改札機を通過するものと考えられる。一方、乳幼児を装って不正に通行しようとうする不正通行者は、背を低くするためにしゃがみ込んだ状態で自動改札機を通過しようとするため、自動改札機を通過する人がいない頃合いを見計らって、不正に通り抜けようとする。請求項1の発明によれば、通行者が乳幼児と判定された場合に、乳幼児と判定された通行者を検知した時刻の前後の所定期間に有効な通行券情報が記憶された記録媒体を所持する別の通行者が通過しなければ、乳幼児と判定された通行者は不正通行であると判断しているので、乳幼児を装って不正に通行しようとする利用者を検出することができるという効果がある。
【0013】
ここにおいて、同伴者の有無を判断する所定期間は、乳幼児と当該乳幼児を同伴する通行者とが通路を1人ずつ通行する際の時間間隔を統計的に求めた結果に基づいて設定されるのが好ましい。
【0014】
また、請求項3の発明によれば、表示手段の表示によって、通路を通過した通行者が不正通行と判定されたことを、通路の通行を監視する監視者に知らしめることができる。また不正通行者自身も、表示手段の表示から不正通行と判定されたことが判るので、不正通行に対する抑止効果を発揮することができる。
【0015】
また更に、請求項4の発明によれば、通行方向に沿って設けられた各位置検知手段の検知情報の履歴から通路内の通行者を追従して検知しているので、通路内で通行者が停止したり逆行したりするような不規則な動きをした場合でも、通路内に進入した通行者が通路から出るまでの動きを正確に検出することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施形態の自動改札機のブロック図である。
【図2】同上の設置状態を示し、(a)は側面図、(b)は上面図である。
【図3】(a)(b)は同上の検知動作を説明する説明図である。
【図4】(a)(b)は同上の検知動作を説明する説明図である。
【図5】(a)(b)は従来の自動改札機の検知動作を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、本発明の技術思想を鉄道の駅の改札に設置された自動改札機に適用した実施形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図2(a)は自動改札機1の側面図、同図(b)は自動改札機1の上面図である。自動改札機1は、図2中の左右方向に延びる通路100の通行を許可又は禁止するものであり、通路100の左右両側に設置される一対の改札機本体20a,20bを備えている。改札機本体20a,20bは、通行方向(図2(a)中の左右方向)に沿って細長い形状に形成されている。改札機本体20a,20bの通路100側の面には通行方向における両端側に扉21,21が開閉自在に設けられており、扉21,21の開閉によって通路100の通行が許可又は禁止される。
【0019】
図1は自動改札機1のブロック図であり、自動改札機1は、全体的な制御を行うCPU2と、各改札機本体20a,20bに設けられた扉21,21を開閉する扉駆動部3と、各種の動作表示を行う表示ランプ4、表示ディスプレイ5およびスピーカ6と、通路100に沿って複数設置された透過型センサ7と、身長が所定のしきい値以上の通行者を検知する反射型センサ8と、通行者の所持する記録媒体から乗車券情報を取得する乗車券情報取得部9と、後述の不正通行判定部15によって不正通行が検知されると不正通行の検知信号を外部の監視盤30に出力する信号出力部10と、書き換え可能な不揮発性メモリからなり不正通行の検知データなどを記憶するメモリ11とを備えている。またCPU2の演算機能により、複数の透過型センサ7の検知結果に基づいて通路100内で通行者の有無を検知する通行検知部12と、反射型センサ8の検知結果に基づいて通行検知部12によって検知された通行者が、料金不要の乳幼児か有料の通行者かを判定する料金要否判断部13と、料金要否判断部13の判定結果および乗車券情報取得部9が取得した乗車券情報に基づいて扉を開閉させる制御信号を扉駆動部3に出力する開閉制御部14と、透過型センサ7及び反射型センサ8の検知情報と乗車券情報取得部9が取得した乗車券情報に基づいて不正通行を判定する不正通行判定部15とが実現されている。
【0020】
なお乗車券情報を記録する記録媒体(乗車券)としては、乗車券情報が磁気情報として記録された磁気券(片面に磁気テープが貼られた切符、磁気カード式乗車券または磁気定期券)や、自動改札機1に内蔵された所謂リーダ・ライタ(後述の無線通信部9b)との間で近距離の無線通信を行うことによって乗車券情報の読み取り及び書き込みが行われるICカード(ICカード式乗車券またはICカード式定期券)があり、本実施形態では乗車券情報取得部9として、通行者が所持する磁気券から磁気情報で記録された乗車券情報を読み取る磁気情報読取部9aと、通行者が所持するICカードとの間で近距離の無線通信を行うことによって乗車券情報の読み取り又は書き込みを行う無線通信部9bとを備えている。
【0021】
ここで、進行方向に向かって右手側(図2(b)中の上側)に配置された改札機本体20aの上面には、入口寄り(同図中の右側寄り)の部位に、磁気券を投入するための磁気券投入口23が開口している。この磁気券投入口23から投入された磁気券は内部の搬送機構(図示せず)によって、改札機本体20aに内蔵された磁気情報読取部9aに送られ、磁気券から乗車券情報が読み取られる。その後、磁気券は、搬送機構によって改札機本体20a上面の中央付近に開口する磁気券取出口24へ送出され、磁気券取出口24から外部へ排出される。また、進行方向に向かって右手側に配置された改札機本体20aの上面には、磁気券投入口23の近傍に無線通信のためのアンテナコイル25が配置されており、このアンテナコイル25にICカードを近接させると、アンテナコイル25を介して無線通信部9bとICカードとの間で非接触の近距離無線通信が行われ、ICカードからの情報の読み込みや、ICカードへの情報の書き込みが行われる。
【0022】
複数の透過型センサ7の各々は発光部26と当該発光部26からの光を受光する受光部27とで構成される。複数の発光部26は、一方の改札機本体20aにおける通路100側の面に、通行方向に沿って所定の距離間隔を開けて配置されており、他方の改札機本体20bに向かって水平方向へ光を照射する。また複数の受光部27は、他方の改札機本体20bにおいて、発光部26に対向する部位に配置されている。発光部26および受光部27は、無賃扱いの幼児も含めて通路100を通行する全ての通行者を検出できるような高さ位置(例えば1歳児の平均身長と同程度の高さ位置)に設置されている。而して、通路100内に通行者がいない状態では受光部27は発光部26からの光を受光できるのに対して、通路100内に通行者がいると、発光部26からの光が通行者に遮られることで、受光部27が発光部26からの光を受光できなくなる。したがって、通行検知部12では、複数の受光部27の出力を所定の時間間隔で取り込むことによって、各々の検出時点における通行者の位置を検知でき、通行者が通路100内で停止したり逆行したりするといった不規則な動きをした場合でも、通路100内に進入した通行者が通路100から外に出るまでの動きを追従して検出することができる。
【0023】
反射型センサ8は各々の改札機本体20a,20bの左右両側部にそれぞれ設置されている。反射型センサ8は斜め上方に向かって光を照射しており、通路100内にいる通行者に反射された光を受光することによって、通路100内に通行者がいることを検出する。ここにおいて、運賃が必要な通行者(大人及び6歳以上の子供)と、無賃扱いとなる乳幼児を識別するため、身長が所定のしきい値(例えば900mm)以上の通行者は運賃が必要な通行者と判断することにしてあり、反射型センサ8では、通路100の中央付近でしきい値以上の高さに光が到達するように、斜め上方に向かって光を照射している。
【0024】
自動改札機1は上記のような構成を有しており、その動作について以下に説明する。先ず、運賃が必要な通行者(大人および6歳以上の子供)が自動改札機1を通過する場合について説明する。自動改札機1を通過しようとする通行者は、自らが所持する磁気券を磁気券投入口23に投入するか、又は、ICカードをアンテナコイル25にかざすことによって、乗車券情報取得部9(磁気情報読取部9a、無線通信部9b)に乗車券情報を読み取らせた後、通路100内に進入する。通路100内に運賃が必要な通行者が進入すると、この通行者は身長がしきい値以上であるから、透過型センサ7および反射型センサ8の両方で検知され、両センサ7,8の検知信号がCPU2に出力される。この時、CPU2の通行検知部12が、透過型センサ7から入力される検知信号に基づいて通路100内に通行者がいることを検知するとともに、CPU2の料金要否判断部13が、反射型センサ8から入力される検知信号に基づいて、通路100内にいる通行者が運賃の必要な通行者であると判定する。料金要否判断部13によって通路100内にいる通行者が運賃の必要な通行者であると判定されると、CPU2の開閉制御部14が、乗車券情報取得部9の取得した乗車券情報をもとに扉21の開閉を制御しており、乗車券に記録された乗車券情報が有効であれば開閉制御部14が扉駆動部3に開制御信号を出力し、扉駆動部3に扉21を開けさせることで、通行者の通行を許可する。一方、乗車券に記録された乗車券情報が無効であれば、CPU2の開閉制御部14は扉駆動部3に閉制御信号を出力し、扉駆動部3に扉21を閉じさせることで、通行者の通行を禁止する。
【0025】
次に、無賃扱いの乳幼児が自動改札機1を通過する場合について説明する。乗車券を持たない乳幼児が通路100内に進入すると、この乳幼児は透過型センサ7によって検知されるものの、身長がしきい値未満のため反射型センサ8によっては検知されない。したがって、CPU2の料金要否判断部13では、通行検知部12によって検知された通行者が運賃の不要な乳幼児であるとの判断を暫定的に行い、開閉制御部14は扉21を開ける開制御信号を扉駆動部3に出力するので、扉21が遮断されることはなく、通行者はそのまま自動改札機1を通り抜けることができる。
【0026】
ところで、しゃがみ込んだ状態で自動改札機1を通過することによって、運賃を払わずに不正に乗車しようとする者があり、本実施形態では以下のような方法で、乳幼児を装った不正通行を検出している。すなわち、乳幼児が乗車する場合は乳幼児を伴った大人や6際以上の子供がいると考えられ、乳幼児が自動改札機1を通過する前後で、この乳幼児の同伴者が自動改札機1を通過するものと考えられる。一方、乳幼児を装うために不正通行者がしゃがみ込んで通過する場合、前後に他の通行者がいれば、通路100内でしゃがみ込むような不審な行動は行えないと考えられるので、不正に通行しようとする者の前後には他の通行者がいないと推定される。また乳幼児であっても単独で乗車する場合には料金が必要になる。
【0027】
このような条件を考慮し、CPU2の不正通行判定部15では、乳幼児の通過を検出した時刻の前後で所定期間内に有効な乗車券を持った別の通行者が検知できれば、乳幼児との判定は正しかったと判断する。ここにおいて、上記所定期間とは、乳幼児と当該乳幼児を同伴する通行者とが通路100を1人ずつ通行する際の時間間隔を統計的に求めた結果に基づいて設定された時間であり、本実施形態では例えば2秒以上且つ4秒以下の時間に設定されている。
【0028】
一方、CPU2の不正通行判定部15では、乳幼児の通過を検出した時刻の前後で所定期間内に有効な乗車券を持った別の通行者を検知できなければ、乳幼児と判定された通行者が不正通行者であると判断し、CPU2が表示ランプ4を構成する白色ランプおよび赤色ランプを同時に点灯させて、不正通行の検知を改札口にいる駅員に報知する。このとき、表示ランプ4の点灯状態から不正通行を行った当人や周囲にいる他の通行者も、不正通行が検知されたことが判るので、不正通行に対する抑止効果を発揮することができる。またCPU2の不正通行判定部15は、しゃがみ込みによる不正通行を示すエラーコードを設定して、表示ディスプレイにエラーコードを表示させるとともに、メモリ11にエラーコードとその発生時刻を記憶させる。尚、CPU2は、次の通行者が通路100内に入るか、又は、所定の点灯時間を限時するタイマ(図示せず)がカウントアップすると、表示ランプ4を消灯させている。またCPU2の不正通行判定部15が不正通行を検知すると、CPU2は信号出力部10から不正通行を知らせるエラーコードを監視盤30に出力させており、例えば監視盤30でモニタ画面に不正通行の表示を行ったり、ブザーを鳴動させたりする報知動作を行うことによって、監視盤30で監視を行っている担当者に不正通行の発生を報知することができる。
【0029】
なお、上述の実施形態では鉄道の改札に設置される自動改札機を例に説明を行ったが、例えば遊園地や水族館や動物園などの施設の出入口に設置されて入場券の改札処理を行う自動改札機に本発明の技術思想を適用してもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0030】
1 自動改札機
2 CPU
3 扉駆動部
4 表示ランプ
5 表示ディスプレイ
6 スピーカ
7 透過型センサ
8 反射型センサ
9 乗車券情報取得部
9a 磁気情報読取部
9b 無線通信部
10 信号出力部
11 メモリ
12 通行検知部
13 料金要否判断部
14 開閉制御部
15 不正通行判定部
21 扉
30 監視盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通路と並行して配置される改札機本体と、
前記通路内で通行者の有無を検知する通行検知手段と、
前記通行検知手段によって検知された通行者が、料金不要の乳幼児か有料の通行者かを判定する料金要否判定手段と、
通行者が所持する、通行券情報を記憶した記録媒体から前記通行券情報を取得する通行券情報取得手段と、
前記改札機本体の出口側に設けられて前記出口を開閉する扉と、
前記通行検知手段によって通行者が検知されるとともに、当該通行者が有料の通行者であると前記料金要否判定手段によって判定された場合に、前記通行券情報取得手段が有効な通行券情報を取得できたか否かに応じて前記扉を開制御又は閉制御する開閉制御手段と、
前記料金要否判定手段によって前記通行検知手段の検知した通行者が料金不要の乳幼児と判定された場合に、当該通行者を前記通行検知手段が検知した時刻の前後の所定期間に、前記通行検知手段によって検知された別の通行者が所持する記録媒体から前記通行券情報取得手段が有効な通行券情報を取得できなければ、前記乳幼児と判定された通行者が不正通行であると判定する不正通行判定手段とを備えたことを特徴とする自動改札機。
【請求項2】
前記所定期間とは、乳幼児と当該乳幼児を同伴する通行者とが前記通路を1人ずつ通行する際の時間間隔を統計的に求めた結果に基づいて設定された時間であることを特徴とする請求項1記載の自動改札機。
【請求項3】
前記不正通行判定手段によって不正通行と判定されたことを表示する表示手段を前記改札機本体に設けたことを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載の自動改札機。
【請求項4】
前記通行検知手段は、通行方向に沿って前記改札機本体にそれぞれ取着され、通路内における通行者の位置を検知する複数の位置検知センサからなり、複数の位置検知センサの検知情報の履歴に基づいて通路内を通行する通行者の位置を追従して検知することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の自動改札機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−282564(P2010−282564A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−137441(P2009−137441)
【出願日】平成21年6月8日(2009.6.8)
【出願人】(000196587)西日本旅客鉄道株式会社 (202)
【出願人】(509335144)株式会社JR西日本テクシア (5)
【Fターム(参考)】