説明

自動流量調整バルブ

【目的】飲料水の供給に伴い飲料水容器内の飲料水が減少してその自重が減り、自重で流下する飲料水の流速が減少するようになっても、流下する飲料水の流速を常に一定に保つことができる自動流量調整バルブを提供することを目的とする。
【構成】駆動モータ69と図示しない固定手段で固定される歯車ケース64と、歯車ケース64の内部に設けられる一組の歯車65、66と、を有し、歯車65は駆動モータ69で回転駆動される駆動軸67に固定され、歯車66は歯車65の回転に従動して回転するように従動軸68に回転自在に取り付けられており、駆動モータ69が駆動されると駆動軸67が回転して、歯車65、66を歯車ケース64の内部で図中矢印A方向に回転させる。また、歯車65、66の回転速度を検出するための駆動モータ69の回転と連動してパルスを出力するエンコーダ70を設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シロップやコーヒー等の飲料を提供する飲料提供装置に設けられ、液体の送出量を一定に保つ自動流量調整バルブに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料を提供する装置としては、装置本体内冷蔵庫に収納されたBIB(Bag In Box)下方から伸びる注出チューブに流出したシロップをチューブポンプ等のシロップ供給装置で供給する装置が知られている。このような飲料提供装置には、冷凍装置で冷却される冷却水を貯留する冷却水槽が設けられ、冷却水に浸漬されている冷却コイル内を水道から供給される水道水が通過すると熱交換されて冷やされる。
飲料は、飲料選択ボタンが押されると、電磁弁が開放して冷却コイル内で冷やされた水道水がカップに注がれる。同時に、チューブポンプが駆動され、BIBに充填されるシロップがカップに注がれてシロップ飲料となる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−247194号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、上記特許文献1に提案されている飲料提供装置のように冷凍装置で冷却される冷却水を貯留する冷却水槽を内蔵した装置は装置の寸法が大きくなり、その製造に要するコストも過大になるという問題があった。
さらに、飲料水に対する関心が高くなるにつれ、飲料の調整(希釈)に使用される水についても安全性の確保と、官能面での品質追求が高く要求されるようになってきた。
そこで本願の出願人は、図6に示すように、交換可能なミネラルウオーターなどの飲料水が詰められたBIB(Bag In Box)18を収納し、配管系統の途中にエバポレータ(冷却装置)21を有する冷水タンク20と電気ヒータ(加熱装置)23を有する温水タンク22との2種類の飲料水を貯溜するタンクを備え、自重で流下する飲料水を冷水ノズル14から冷水、温水ノズル15から温水を供給する飲料水ディスペンサ10に併設し、この飲料水ディスペンサ10から飲料水の自重で冷水、温水を導入して、シロップやコーヒー等の飲料を調整して提供する飲料提供装置80を考案した。飲料提供装置80は、シロップが充填され、該シロップが流出する可撓性のシロップチューブ44を備えたBIB49と、BIB49のシロップチューブ44に配設され、複数のローラでシロップチューブ44を押し潰してしごくことによりBIB49に充填されたシロップを一定量ずつ圧送してシロップチューブ44の吐出口から吐出するチューブポンプ50と、を備え、温水バルブ(電磁弁)82に連通する配管81を接続配管31を介して配管30と、配管83を温水ノズル84と連通し、冷水バルブ(電磁弁)86に連通する配管85を接続配管32を介して配管27と、配管87を冷水ノズル88と連通している。
【0004】
そして、利用者が好みの飲料選択ボタン(図示せず)を押すことにより発せられた信号に基づいて制御部(図示せず)がチューブポンプ50、および、温水バルブ82もしくは冷水バルブ86に信号を出力してシロップ飲料を提供する。例えば、ホット飲料を選択する飲料選択ボタンを押すと、制御部が出力する信号でチューブポンプ50が駆動され、BIB49のシロップチューブ44を複数のローラで押し潰してしごくことによりBIB49に充填されたシロップを一定量ずつ圧送してカップCに供給する。同時に温水バルブ82に信号が出力されて弁が開くと、自重でBIB18から流下して温水タンク22で加熱された温水が配管81、温水バルブ82、配管83を通過して温水ノズル84からカップC内のシロップに供給され、カップC内でホット飲料が調整される。そして、所定時間経過後チューブポンプ50と温水バルブ82に出力している信号を停止してシロップと温水の供給を止める。また、コールド飲料を選択する飲料選択ボタンが押されると、チューブポンプ50が駆動されてシロップが一定量ずつカップCに供給される。同時に冷水バルブ86に信号が出力されて弁が開くと、自重でBIB18から流下して冷水タンク20で冷却された冷水が配管85、冷水バルブ86、配管87を通過して冷水ノズル88からカップC内のシロップに供給され、カップC内でコールド飲料が調整され、所定時間経過するとチューブポンプ50と冷水バルブ86に出力している信号を停止してその供給を止める。
【0005】
しかしながら、飲料水の供給に伴いBIB18内の飲料水(飲料水嵩)がh1からh2(図7参照)に減少すると、その自重で流下する飲料水の流速が減少して(図8参照)時間当たりの飲料水供給量が減少する。このようにBIB18内の飲料水(飲料水嵩)が減ると飲料水の供給量が減少して、シロップと希釈水としての飲料水の希釈比率を所定の比率に保つことができなくなり、希釈水が少なくシロップ濃度の濃い飲料を提供することになるという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みて、飲料水の供給に伴い飲料水容器内の飲料水(飲料水嵩)が減少してその自重が減り、自重で流下する飲料水の流速が減少するようになっても、流下する飲料水の流速を常に一定に保つことができる自動流量調整バルブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る自動流量調整バルブは、駆動歯車を含む噛合する一組の歯車を歯車ケースに内設し、前記歯車ケースの液体流入口から流入する液体を前記歯車の歯間と歯車ケースの内壁で形成する空間に保持し、前記歯車ケースの内壁に沿って液体出口側へ移動させる流量調整部と、弁を開閉することで前記液体の供給、停止を行う電磁弁と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る自動流量調整バルブは、上述した請求項1において、前記駆動歯車を一定の回転速度で駆動する駆動モータと、該駆動モータの回転パルスを出力するエンコーダと、を設けたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る自動流量調整バルブは、上述した請求項1または請求項2において、前記自動流量調整バルブは、飲料水容器から供給される飲料水と原料容器から供給される原料を調整してシロップやコーヒー等の飲料を提供する飲料提供装置の前記飲料水が流下する飲料水配管に配設したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、飲料水の供給に伴い飲料水容器内の飲料水(飲料水嵩)が減少してその自重が減り、自重で流下する飲料水の流速が減少するようになっても、流下する飲料水の流速を常に一定に保つことができる自動流量調整バルブを実現することが可能になる。
請求項2の発明によれば、エンコーダが出力するパルス数とメモリが記憶している基準パルス数とを比較してパルス数が異なる場合には、エンコーダが出力するパルス数がメモリが記憶している基準パルス数と同じになるように自動流量調整バブルの駆動モータに出力する信号を制御して、駆動モータの回転速度を一定にし、歯車の回転速度を一定にすることができる。
請求項3の発明によれば、飲料水容器からの飲料水流速を常に一定に保ち、一定量の飲料水を供給することができるので、シロップと希釈水としての飲料水の希釈比率を常に一定に保った飲料を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る飲料提供装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る飲料提供装置の構成を模式的に示した図である。図1において、飲料提供装置40は飲料水ディスペンサ10に併設してあり、飲料水ディスペンサ10は、交換可能なミネラルウオーターなどの飲料水が詰められたBIB(Bag In Box)等の飲料水容器を収納し、配管系統の途中に冷却装置を有する冷水タンクと加熱装置を有する温水タンクとの2種類の飲料水を貯溜するタンクを備え、冷水ノズル、温水ノズルから飲料水としての冷水、温水を供給する。
まず、飲料水ディスペンサ10について説明する。飲料水ディスペンサ10は、BIB(飲料水容器)18の下方に冷水タンク20と温水タンク22とを配置するとともに、BIB18を接続したコネクタ19を介して冷水タンク20、温水タンク22の上部に配管24で連通している。冷水ノズル14は冷水バルブ(電磁弁)25を介して冷水タンク20と配管26で連通し、配管26の途中には冷水タンク20の冷水を飲料提供装置40に供給するための配管27を連通させている。また、温水ノズル15は温水バルブ(電磁弁)28を介して温水タンク22と配管29で連通し、配管29の途中には温水タンク22の温水を飲料提供装置40に供給するための配管30を連通させている。BIB18に詰められた飲料水Wはその自重で流下しコネクタ19から冷水タンク20、温水タンク22へと導かれ、冷水タンク20に付設したエバポレータ(冷却装置)21で飲料水Wを冷却して冷水(例えば、5℃)とし、温水タンク22に付設した電気ヒータ(加熱装置)23で飲料水Wを加熱して温水(例えば、90℃)としている。そして、飲料水(冷水)選択ボタン(図示せず)が押されて給水制御部(図示せず)が冷水バルブ25に信号を出力すると、冷水バルブ25が開いて飲料水Wの自重で冷水が冷水ノズル14から注がれ、また、飲料水(温水)選択ボタン(図示せず)が押されると給水制御部から温水バルブ28に信号が出力されて、温水バルブ28が開き飲料水Wの自重で温水が温水ノズル15から注がれる。
【0009】
次に、本発明の実施の形態に係る飲料提供装置40について説明する。飲料提供装置40は、シロップが充填され、一端がその底部に連通されるとともに他端に吐出口が形成され、該シロップが流出する可撓性のシロップチューブ44を備えたBIB49と、例えば、特開平10−141237号公報に示されているように、BIB49のシロップチューブ44の一端および他端間に配設され、複数のローラでシロップチューブ44を押し潰してしごくことによりBIB49に充填されたシロップを一定量ずつ圧送してシロップチューブ44の吐出口から吐出するチューブポンプ50と、カップC内のシロップを希釈する温水もしくは冷水の供給開始および停止とその供給量を調整する自動流量調整バブル60a、60bと、を備え、温水用の自動流量調整バルブ60aはその上流側に連通している配管51で接続配管31を介して配管30と連通し、下流側に連通している配管52で温水ノズル45と連通している。また、冷水用の自動流量調整バルブ60bはその上流側に連通している配管53で接続配管32を介して配管27と連通し、下流側に連通している配管54で冷水ノズル46と連通している。
【0010】
図2は、本発明の実施の形態に係る飲料提供装置の自動流量調整バルブを示した断面正面図であり、駆動歯車を含む噛合する一組の歯車を歯車ケースに内設し、歯車ケースの液体流入口から流入する飲料水(液体)を歯車の歯間と歯車ケースの内壁で形成する空間に保持し、歯車ケースの内壁に沿って液体出口側へ移動させる流量調整部61と、弁を開閉することで飲料水の供給、停止を行う飲料水バルブ(電磁弁)71と、飲料水が流入する流入部62、飲料水を飲料水バルブ71へ送り出す送出部63、飲料水が流出する流出部72、で構成する自動流量調整バルブ60(60a、60b)を示す図である。流量調整部61は、自重で流下してBIB18から冷水タンク20、温水タンク22へと導かれ、冷水タンク20ではエバポレータ21で冷やされて冷水(例えば、5℃)となり、温水タンク22では電気ヒータ23で温められて温水(例えば、90℃)となり貯留されている冷水、温水を歯車の歯間と歯車ケースの内壁で形成する空間に保持し、歯車ケースの内壁に沿って送出部側へ移動させることにより一定容積の冷水もしくは温水を連続して送出するものであり、駆動モータ69と図示しない固定手段で固定される歯車ケース64と、歯車ケース64の内部に設けられる一組(2個)の歯車65、66と、を有している。歯車65は駆動モータ69で回転駆動される駆動軸67に固定され、歯車66は歯車65の回転に従動して回転するように従動軸68に回転自在に取り付けられており、駆動モータ69が駆動されると駆動軸67が回転して、歯車65、66を歯車ケース64の内部で図中矢印A方向に回転させる。また、歯車65、66の回転速度を検出するための駆動モータ69の回転と連動してパルスを出力するエンコーダ70を設けている。
【0011】
上述した流量調整部61は、駆動モータ69を駆動して一組の歯車65、66を図中矢印A方向に回転させると、自重でBIB18から流下した飲料水が流入部62から歯車ケース64内部に流入し、歯車65、66の歯間と歯車ケース64の内壁で形成する空間Bに保持されて歯車ケース64の内壁に沿って図中左方向(矢印方向)に送られて送出部63から飲料水バルブ71側に達する。したがって、歯車65、66の歯間と歯車ケース64の内壁で形成する空間Bの容積と歯車65、66の歯数との積から求められる容積と、歯車65、66の回転速度(単位時間当たりの回転数)とにより、飲料水の送出量を管理することができるので、歯車65、66を一定の回転速度に制御することにより常に一定容積の飲料水を連続して送出できる。
このように、飲料水Wの供給に伴いBIB18内の飲料水W(飲料水嵩)がh1(図1参照)からh2(図4参照)に減少すると、飲料水Wの自重が減ってその自重で流下する飲料水Wの流速が減少して時間当たりの飲料水供給量が減少するが、自動流量調整バルブ60を備えることにより、BIB18からの飲料水流速を常に一定に保ち、一定量の飲料水Wを供給することができる。
【0012】
次に、本発明の実施の形態に係る飲料提供装置の制御について図3に示す制御ブロック図で説明する。符号は、図1、図2のものに対応している。制御は、供給制御部90により行われ、飲料提供装置40の各部の制御データを記憶するメモリ91と、基準クロック発生部(図示せず)で発生するクロックをカウントして、チューブポンプ50、自動流量調整バルブ60a、60bの駆動時間を計数するタイマー92を有する。メモリ91は所定量のシロップと飲料水を供給するのに要するチューブポンプ50、自動流量調整バルブ60a、60bの駆動時間とエンコーダ70が出力するパルス数と比較するための基準パルス数を記憶している。
ホット飲料の選択信号を出力するホット飲料選択ボタン42、コールド飲料の選択信号を出力するコールド飲料選択ボタン43、駆動モータ69が回転するとパルスを出力するエンコーダ70、飲料提供装置40各部の制御データを入力する入力ボタンと表示部を有するデータ入力装置93、供給制御部90が出力する信号で各々動作する、BIB49に充填されたシロップを一定量ずつ圧送するチューブポンプ50、カップC内のシロップに供給する温水もしくは冷水の供給開始および停止とその供給量を調整する自動流量調整バブル60a、60bを有する。
【0013】
供給制御部90は、メモリ91が記憶している制御データに基づいて飲料提供装置40を制御する。エンコーダ70が出力するパルス数とメモリ91が記憶している基準パルス数とを比較してパルス数が異なる場合には、エンコーダ70が出力するパルス数がメモリ91が記憶している基準パルス数と同じになるように自動流量調整バブル60a、60bの駆動モータ69に出力する信号を制御して、駆動モータ69の回転速度を一定にし、歯車65、66の回転速度を一定にする。
以上のような構成の飲料提供装置40においては、次のようにしてシロップ飲料をカップCに提供することができる。
ここに、温水は温水タンク22で加熱されて自動流量調整バブル60aの配設位置まで、冷水は冷水タンク20で冷却されて自動流量調整バブル60bの配設位置まで供給されているものとして説明する。
【0014】
利用者が好みのシロップ飲料を表示するホット飲料選択ボタン42もしくはコールド飲料選択ボタン43を押すことにより発せられた信号に基づいて供給制御部90がチューブポンプ50、および、自動流量調整バブル60aもしくは自動流量調整バブル60bに信号を出力してシロップ飲料を提供する。例えば、ホット飲料を選択するホット飲料選択ボタン42を押すと、供給制御部90が出力する信号でチューブポンプ50が駆動され、BIB49のシロップチューブ44を複数のローラで押し潰してしごくことによりBIB49に充填されたシロップを一定量ずつ圧送してカップCに供給する。同時に自動流量調整バブル60aに信号が出力され、飲料水バルブ71の弁を開放すると同時に駆動モータ69が駆動されて一組の歯車65、66が回転すると、自重でBIB18から流下して温水タンク22で加熱された温水が流入部62から歯車ケース64内部に流入し、歯車65、66の歯間と歯車ケース64の内壁で形成する空間Bに保持されて歯車ケース64の内壁に沿って送られて、送出部63から弁が開放している飲料水バルブ71、流出部72を通過して、配管52を介して温水ノズル45からカップC内のシロップに供給され、カップC内でホット飲料が調整される。そして、所定量のシロップと温水を供給するとチューブポンプ50と自動流量調整バブル60aに出力している信号を停止してシロップと温水の供給を止める。その結果、予め設定された所定量のホット飲料が提供されたことになる。また、コールド飲料選択ボタン43が押されると、チューブポンプ50が駆動されてシロップが一定量ずつカップCに供給される。同時に自動流量調整バブル60bに信号が出力され、飲料水バルブ71の弁を開放するとともに、駆動モータ69が駆動されて、自重でBIB18から流下して冷水タンク20で冷却された冷水が冷水ノズル46からカップC内のシロップに供給され、カップC内でコールド飲料が調整され、所定量のシロップと冷水を供給するとチューブポンプ50と自動流量調整バブル60bに出力している信号を停止してその供給を止める。その結果、予め設定された所定量のコールド飲料が提供されたことになる。尚、飲料選択ボタンが押されると所定量の飲料が提供される例で説明したが、これは一例であって、飲料選択ボタンが押されている間飲料を提供するようにしてもよい。この場合にも常に一定の希釈比率の飲料がカップC内で調整されるので、飲料の注出を途中で止めた場合にも一定の希釈比率の飲料を提供することができる。
【0015】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る飲料提供装置40によれば、ホット飲料選択ボタン42もしくはコールド飲料選択ボタン43が押されてホット飲料もしくはコールド飲料を提供する場合に、飲料水Wの供給に伴いBIB18内の飲料水(飲料水嵩)が減少すると、飲料水Wの自重が減ってその自重で流下する飲料水Wの流速が減少し、時間当たりの飲料水供給量が減少するが、自動流量調整バルブ60を飲料水配管に配設することにより、BIB18からの飲料水流速を常に一定に保ち(図5参照)、一定量の飲料水Wを供給することができるので、シロップと希釈水としての飲料水Wの希釈比率を常に一定に保った飲料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に係る飲料提供装置の構成を模式的に示した説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る飲料提供装置の自動流量調整バルブを示した断面正面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る飲料提供装置の制御ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る飲料提供装置の飲料水が減少した図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る飲料提供装置を通過する飲料水の流速を示す図である。
【図6】従来の飲料提供装置の構成を模式的に示した説明図である。
【図7】従来の飲料提供装置の飲料水が減少した図である。
【図8】従来の飲料提供装置の飲料水減少による流速の変化を示す図である。
【符号の説明】
【0017】
10 飲料水ディスペンサ
18 BIB
20 冷水タンク
22 温水タンク
40 飲料提供装置
49 BIB
50 チューブポンプ
60 自動流量調整バルブ
60a 自動流量調整バルブ(温水用)
60b 自動流量調整バルブ(冷水用)
90 供給制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動歯車を含む噛合する一組の歯車を歯車ケースに内設し、前記歯車ケースの液体流入口から流入する液体を前記歯車の歯間と歯車ケースの内壁で形成する空間に保持し、前記歯車ケースの内壁に沿って液体出口側へ移動させる流量調整部と、弁を開閉することで前記液体の供給、停止を行う電磁弁と、を備えたことを特徴とする自動流量調整バルブ。
【請求項2】
前記駆動歯車を一定の回転速度で駆動する駆動モータと、該駆動モータの回転パルスを出力するエンコーダと、を設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動流量調整バルブ。
【請求項3】
前記自動流量調整バルブは、飲料水容器から供給される飲料水と原料容器から供給される原料を調整してシロップやコーヒー等の飲料を提供する飲料提供装置の前記飲料水が流下する飲料水配管に配設したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動流量調整バルブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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