説明

自動精算システムおよび自動精算方法

【課題】社員食堂等で用いられる、RFIDの技術を用いた自動精算システムにおいて、RFIDタグから情報を読み取れない場合の利便性を向上するための技術を提供する。
【解決手段】本発明の自動精算システムは、精算装置とRFIDリーダ装置を備える。精算装置は、オートレジ方式で精算する機能と、オペレーション方式で精算する機能を有し、RFIDリーダ装置がRFIDタグから情報を読み取れない状態になるとオペレーション方式で動作し、RFIDリーダ装置がRFIDタグから読み取れる状態に復旧するとオートレジ方式で動作する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、社員食堂等で用いられる自動精算システムおよび自動精算方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、社員食堂では、短時間に多くの利用者が食事できるように、利用者が販売用に陳列された料理品の中から所望の品を選択し、トレー等に載せて料金精算所に持ち運ぶセルフサービス方式が採用されている。
【0003】
このようなセルフサービス方式の社員食堂では、さらなる効率化に対する要求が高く、この要求に応えるための技術として、特許文献1に開示された技術が知られている。
【0004】
特許文献1に開示された自動精算システムでは、全ての食器の底面に、その食器に盛られた料理品の品名情報および金額情報が予め書き込まれたRFID(Radio Frequency Identification)タグが貼り付けられる。そして、利用者が、販売用に陳列された料理品の中から所望の品を選択し、トレーに載せて料金精算所に持ち運ぶと、料金精算所に設置されたRFID読取り装置が、利用者が持ち運んだトレー上の全ての食器のRFIDタグを読み取り、各料理品の合計金額を算出し、利用者に提示する。一方、利用者は、社員ID(Identification)カードまたはプリペイドカードを用いて提示された料金の支払いを実施する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−102563号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された自動精算システムでは、何らかの要因でRFIDタグから情報を読み取れなくなった場合、料金を算出できなくなるため、精算担当者が電卓等を用いて料金を計算し、利用者に提示する必要があった。しかし、電卓等を用いた料金の計算には多大な時間と労力を要するため、この場合、利便性が低下していた。
【0007】
本発明の目的は、社員食堂等で用いられる、RFIDの技術を用いた自動精算システムにおいて、RFIDタグから情報を読み取れない場合の利便性を向上するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の自動精算システムは、物品の料金を算出する制御手段を有する自動精算システムであって、
物品の容器に貼り付けられた無線タグとの無線通信機能を備え、該無線タグに記録された、該無線タグを識別するためのタグ識別情報を読み取って前記制御手段に送信する読取手段と、
前記読取手段の状態を監視し、該読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れる状態であるか否かを示す状態情報を生成して前記制御手段に送信する監視手段と、
販売する物品毎に、該物品を識別するための物品情報、該物品に対応する前記タグ識別情報ならびに該物品の金額を示す金額情報が対応付けて格納される記憶手段と、
販売する物品の一覧を表示する表示手段と、
操作者によって前記一覧の中から物品が選択されると、該選択された物品の物品情報を前記制御手段に通知する入力手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記読取手段から受信したタグ識別情報ならびに前記金額情報を用いて物品の料金を算出する第1のモードと、前記入力手段から取得した物品情報ならびに前記金額情報を用いて物品の料金を算出する第2のモードのいずれかで料金を算出する機能を備え、前記監視手段から受信した前記状態情報に基づいて前記第1のモードと前記第2のモードを切り替える。
【0009】
また、本発明の他の自動精算システムは、物品の料金を算出する制御手段を有する自動精算システムであって、
物品の容器に貼り付けられた無線タグとの無線通信機能を備え、該無線タグに記録された、該物品の金額を示す金額情報を読み取って前記制御手段に送信する読取手段と、
前記読取手段の状態を監視し、該読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れる状態であるか否かを示す状態情報を生成して前記制御手段に送信する監視手段と、
販売する物品毎に、該物品を識別するための物品情報ならびに該物品の金額情報が対応付けて格納される記憶手段と、
販売する物品の一覧を表示する表示手段と、
操作者によって前記一覧の中から物品が選択されると、該選択された物品の物品情報を前記制御手段に通知する入力手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記読取手段から受信した金額情報を用いて物品の料金を算出する第1のモードと、前記入力手段から取得した物品情報ならびに前記記憶手段に格納された金額情報を用いて物品の料金を算出する第2のモードのいずれかで料金を算出する機能を備え、前記監視手段から受信した前記状態情報に基づいて前記第1のモードと前記第2のモードを切り替える。
【0010】
また、上記目的を達成するために、本発明の自動精算方法は、物品の料金を算出する制御手段を有する自動精算システムの自動精算方法であって、
記憶手段に、販売する物品毎に、該物品を識別するための物品情報、該物品の容器に貼り付けられた無線タグを識別するためのタグ識別情報ならびに該物品の金額を示す金額情報が対応付けて格納されており、
前記無線タグとの無線通信機能を備えた読取手段が、前記無線タグに記録されたタグ識別情報を読み取って前記制御手段に送信し、
前記制御手段が、前記読取手段から受信したタグ識別情報ならびに前記金額情報を用いて物品の料金を算出する第1のモードと、販売する物品の一覧を表示手段に表示させ、入力手段を介して操作者によって前記一覧の中から物品が選択されると、該選択された物品の物品情報ならびに前記金額情報を用いて物品の料金を算出する第2のモードのいずれかで料金を算出し、
監視手段が、前記読取手段の状態を監視し、前記読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れる状態であるか否かを示す状態情報を生成して前記制御手段に送信し、
前記制御手段が、前記監視手段から受信した前記状態情報に基づいて前記第1のモードと前記第2のモードを切り替える。
【0011】
また、本発明の他の自動精算方法は、物品の料金を算出する制御手段を有する自動精算システムの自動精算方法であって、
記憶手段に、販売する物品毎に、該物品を識別するための物品情報ならびに該物品の金額を示す金額情報が対応付けて格納されており、
前記物品の容器に貼り付けられた無線タグとの無線通信機能を備えた読取手段が、前記無線タグに記録された、該物品の金額情報を読み取って前記制御手段に送信し、
前記制御手段が、前記読取手段から受信した金額情報を用いて物品の料金を算出する第1のモードと、販売する物品の一覧を表示手段に表示させ、入力手段を介して操作者によって前記一覧の中から物品が選択されると、該選択された物品の物品情報ならびに前記精算装置に格納された金額情報を用いて物品の料金を算出する第2のモードのいずれかで料金を算出し、
監視手段が、前記読取手段の状態を監視し、前記読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れる状態であるか否かを示す状態情報を生成して前記制御手段に送信し、
前記制御手段が、前記監視手段から受信した前記状態情報に基づいて前記第1のモードと前記第2のモードを切り替える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、社員食堂等で用いられる、RFIDの技術を用いた自動精算システムにおいて、RFIDタグから情報を読み取れない場合の利便性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態の自動精算システムの構成を示す図である。
【図2】精算装置1がオートレジ方式で動作するときの表示画面の例を示す図である。
【図3】精算装置1がオペレーション方式で動作するときの表示画面の例を示す図である。
【図4】本実施形態のRFIDリーダ装置2の構成を示す構成図である。
【図5】読取部21が備えるコンパレータ25を示す図である。
【図6】本実施形態の制御装置11の構成を示す構成図である。
【図7】図1に示したRFIDリーダ装置2がRFIDタグ7からタグ情報を読み取れる状態であるか否かを判定するときの処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図1に示したRFIDリーダ装置2が、オートレジ方式とオペレーション方式のいずれのモードで動作するかを決定するときの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の最小構成の実施の形態の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に本発明について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1は本実施形態の自動精算システムの構成を示す図である。
【0016】
図1に示すように、本実施形態の自動精算システムは、精算装置1と、RFIDリーダ装置2と、RFIDアンテナ3と、光電センサ4と、料理品が盛られる茶碗、皿等の食器である容器5と、容器5を持ち運ぶためのトレー6と、容器5の底面(裏面)に貼り付けられるRFIDタグ7と、RFIDリーダ装置2がRFIDタグ7から情報を読み出すためのトレー6および容器5の設置場所であるトレー台8と、カード9を有する。なお、精算装置1はRFIDリーダ装置2と接続され、RFIDリーダ装置2はRFIDアンテナ3および光電センサ4とそれぞれ接続される。
【0017】
RFIDタグ7は、電池を内蔵しないパッシブタイプの無線タグであり、アンテナコイルを内蔵し、電磁誘導方式でRFIDリーダ装置2と通信する。なお、RFIDタグ7にはRFIDタグを識別するためのタグ識別情報を含むタグ情報が予め記録される。
【0018】
RFIDアンテナ3は、RFIDタグ7と無線通信を行うためのアンテナコイルである。なお、RFIDアンテナ3は、トレー台8上に配置される。
【0019】
RFIDリーダ装置2は、RFIDアンテナ3を介して、容器5の底面(裏面)に貼り付けられたRFIDタグ7に記録された情報を読み取り、読み取った情報を精算装置1に送信する。また、RFIDリーダ装置2は、自装置の状態を監視し、RFIDタグ7に記録された情報を読み取れる状態であるか否かを示す状態情報を生成して精算装置1に送信する。
【0020】
光電センサ4は、可視光線、赤外線等を発射し、反射する光量や遮光される光量の変化に応じて物体を検知する周知の検知装置であり、トレー台8に物体(トレー6および容器5)が置かれているか否かを検知し、トレー台8上の物体の設置状態を示す設置情報をRFIDリーダ装置2に送信する。なお、光電センサ4は、トレー台8上に設置される。
【0021】
精算装置1は、利用者が料金精算所に持ち運んだ料理品の合計金額を算出して利用者に提示し、決済する装置であり、制御装置11、表示装置12、入力装置13、保守入力装置14、プリンタ装置15、カードリーダ装置16および記憶装置17を有する。なお、制御装置11は、表示装置12、入力装置13、保守入力装置14、プリンタ装置15、カードリーダ装置16、記憶装置17およびRFIDリーダ装置2と、それぞれ接続される。
【0022】
記憶装置17には、食堂で販売している料理品毎に、その料理品を識別するための物品情報と、その料理品が盛られる容器に貼り付けられるRFIDタグのタグ識別情報と、その料理品の金額を示す金額情報と、その料理品の品名を示す品名情報と、その料理品の熱量を示す熱量情報が対応付けて格納される。
【0023】
表示装置12は、食堂で販売している料理品の一覧や、利用者が料金精算所に持ち運んだ料理品の品名、金額、熱量等の情報を表示する装置であり、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等がある。
【0024】
入力装置13は、操作者の指示を入力するための装置であり、操作者によって、表示装置12が表示する料理品の一覧の中の料理品が選択されると、その選択された料理品に対応する物品情報を制御装置11に通知する。なお、入力装置13の例として、キーボード、マウス、タッチパネル等がある。
【0025】
保守入力装置14は、保守用の操作を入力するための装置であり、例えば、キーボード、マウス等がある。
【0026】
プリンタ装置15は、利用者に提供するレシートを印刷するための装置であり、周知の自動精算システムで用いられるレシートジャーナルプリンタである。
【0027】
カードリーダ装置16は、利用者がカード9を使用して決済するための装置であり、例えば、磁気カードリーダ、非接触IC(Integrated Circuit)カードリーダ等がある。なお、決済のために使用されるカード9は、カードリーダ装置16に対応したカードである。
【0028】
制御装置11は、利用者が料金精算所に持ち運んだ料理品の合計金額を算出する機能を有する。
【0029】
なお、精算装置1は、利用者が持ち運んだトレー6上の全ての容器のRFIDタグからRFIDリーダ装置2が読み取ったタグ情報を用いて料金を算出するモード(以降、オートレジ方式と称する)と、食堂で販売している料理品の一覧を表示装置12に表示し、入力装置13から取得した、操作者が選択した料理品の物品情報を用いて料金を算出するモード(以降、オペレーション方式と称する)のいずれかで動作する。
【0030】
図2に精算装置1がオートレジ方式で動作するときの表示画面の例を示す。図2に示すように、精算装置1は、オートレジ方式で動作するとき、利用者が持ち運んだ料理品の合計金額を算出すると、算出した合計金額と共に、各料理品の品名、単価、個数、小計、熱量等の情報を表示する。
【0031】
また、図3に精算装置1がオペレーション方式で動作するときの表示画面の例を示す。図3に示すように、精算装置1は、オペレーション方式で動作するとき、食堂で販売している料理品の一覧を表示し、操作者によって選択された料理品の合計金額を算出すると、さらに、算出した合計金額と共に、各料理品の品名、単価、個数、金額、熱量等の情報を表示する。
【0032】
また、制御装置11は、RFIDリーダ装置2から受信した状態情報に基づいて、料金を算出するモードを切り替える。例えば、制御装置11は、RFIDリーダ装置2がRFIDタグ7に記録された情報を読み取れる状態である場合、オートレジ方式で精算処理を実施し、RFIDリーダ装置2がRFIDタグ7に記録された情報を読み取れない状態である場合、オペレーション方式で精算処理を実施する。
【0033】
次に、本実施形態のRFIDリーダ装置2の構成について、図4に示す構成図を用いて説明する。
【0034】
図4に示すように、本実施形態のRFIDリーダ装置2は、読取部21、センサ通信部22、監視部23および送信部24を備えている。そして、読取部21はRFIDアンテナ3と接続され、センサ通信部22は光電センサ4と接続され、送信部24は精算装置1と接続される。なお、監視部23は、例えば論理回路等から構成されるLSI(Large Scale Integration)あるいはプログラムにしたがって動作するCPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等によって実現され、読取部21、センサ通信部22および送信部24は、例えば論理回路等から構成されるLSIによって実現される。
【0035】
センサ通信部22は、光電センサ4との通信機能を有し、光電センサ4から設置情報を受信すると、受信した設置情報を読取部21および監視部23に転送する。
【0036】
読取部21は、RFIDタグ7との無線通信機能を有し、センサ通信部22から受信した設置情報に基づいてトレー台8に物体(トレー6および容器5)が置かれているか否かを判別し、トレー台8に物体が置かれていると判別すると、RFIDアンテナ3を介して、容器5に貼り付けられたRFIDタグ7からタグ情報を読み取る。
【0037】
具体的には、読取部21は、まず、RFIDアンテナ3に電流を流して磁界を発生させる。一方、RFIDアンテナ3の上に置かれたRFIDタグ7では、RFIDアンテナ3が発生させた磁界による電磁誘導によって内蔵するコイルアンテナに電流が流れる。これによりRFIDタグ7が起動し、予め記録されたタグ情報をRFIDアンテナ3に送信する。これにより、読取部21は、RFIDアンテナ3を介してRFIDタグ7に記録されたタグ情報を読み取ることができる。
【0038】
なお、読取部21は、入力電圧の電圧レベルを測定するために、図5に示すコンパレータ25を備えている。図5に示すように、コンパレータ25は、RFIDアンテナ3からの入力電圧Viと基準電圧Vrefとを比較し、入力電圧Viが基準電圧Vrefを越えたとき、出力電圧Voとして正の電源電圧を出力し、入力電圧Viが基準電圧Vrefを越えていないとき、出力電圧Voとして負の電源電圧を出力する。
【0039】
監視部23は、読取部21の状態を監視し、読取部21がRFIDタグ7に記録された情報を読み取れる状態であるか否かを示す状態情報を生成する。
【0040】
送信部24は、精算装置1との通信機能を有し、読取部21がRFIDタグ7から読み取ったタグ情報と、監視部23が生成した状態情報を精算装置1に送信する。
【0041】
次に、本実施形態の制御装置11の構成について、図6に示す構成図を用いて説明する。
【0042】
図6に示すように、本実施形態の制御装置11は、入出力インタフェース部31、受信部32、算出部33および切替部34を有する。そして、入出力インタフェース部31は、表示装置12、入力装置13、保守入力装置14、プリンタ装置15およびカードリーダ装置16とそれぞれ接続され、算出部33は記憶装置17と接続され、受信部32はRFIDリーダ装置2と接続される。なお、算出部33および切替部34は、例えば論理回路等から構成されるLSIあるいはプログラムにしたがって動作するCPUやDSP等によって実現され、入出力インタフェース部31および受信部32は、例えば論理回路等から構成されるLSIによって実現される。
【0043】
入出力インタフェース部31は、入力装置13、保守入力装置14、プリンタ装置15およびカードリーダ装置16とのインタフェース装置である。
【0044】
受信部32は、RFIDリーダ装置2との通信機能を有し、RFIDリーダ装置2から受信したタグ情報を算出部33に転送し、RFIDリーダ装置2から受信した状態情報を切替部34に転送する。
【0045】
算出部33は、利用者が持ち運んだ料理品の合計金額を、オートレジ方式かオペレーション方式のいずれかで算出する。
【0046】
切替部34は、受信部32から受信した状態情報に基づいて、精算装置1がオートレジ方式とオペレーション方式のいずれのモードで動作すべきかを決定し、決定したモードで料金を算出するための要求を算出部33に送信する。
【0047】
次に精算装置1がオートレジ方式で動作するときの精算処理の手順について説明する。
【0048】
本実施形態の自動精算システムで用いられる全ての容器の底面(裏面)には、予め、タグ識別情報を含むタグ情報が記録されたRFIDタグが貼り付けられている。また、記憶装置17には、予め、食堂で販売している料理品毎に、物品情報、タグ識別情報、金額情報、品名情報および熱量情報が対応付けて格納されている。
【0049】
利用者は、まず、販売用に陳列された、料理品が盛られた容器の中から所望の料理品が盛られた容器を選択し、トレー6に載せて料金精算所に持ち運び、トレー6をトレー台8の上に置く。トレー台8にトレー6が置かれると、光電センサ4は、トレー6およびトレー6に載せられた容器を検知し、トレー台8に物体が置かれたことを示す設置情報をRFIDリーダ装置2に送信する。
【0050】
光電センサ4から設置情報を受信すると、RFIDリーダ装置2のセンサ通信部22は、受信した設置情報を読取部21に転送する。センサ通信部22から設置情報を受信すると、読取部21は、受信した設置情報に基づいてトレー台8に物体が置かれているか否かを判別する。そして、トレー台8に物体が置かれていると判別すると、読取部21は、RFIDアンテナ3を介してトレー6上の全ての容器に貼り付けられたRFIDタグからタグ情報を読み取り、読み取ったタグ情報を送信部24を介して精算装置1の制御装置11に送信する。
【0051】
RFIDリーダ装置2の送信部24からタグ情報を受信すると、制御装置11の受信部32は、受信した全てのタグ情報を算出部33に転送する。受信部32からタグ情報を受信すると、算出部33は、受信した各タグ情報に含まれるタグ識別情報に対応する料理品の金額情報を記憶装置17から読み出し、利用者が持ち運んだ料理品の合計金額を算出する。さらに、算出部33は、各料理品の品名情報および熱量情報を記憶装置17から読み出し、算出した合計金額と共に、利用者が持ち運んだ各料理品の品名、単価、個数、小計、熱量等の情報を示した画像データを生成し、入出力インタフェース部31を介して表示装置12に出力する。
【0052】
一方、利用者は、カードリーダ装置16に、磁気カードを挿入、または非接触ICカードをかざして、表示装置12に表示された料金の決済を実施する。そして、料金の決済が完了すると、制御装置11は、利用者に提供するためのレシートをプリンタ装置15に印刷させる。
【0053】
次に精算装置1がオペレーション方式で動作するときの精算処理の手順について説明する。
【0054】
制御装置11は、オペレーション方式で動作するとき、食堂で販売している料理品の一覧を、常時、表示装置12に表示させる。
【0055】
そして、オートレジ方式のときと同様に、利用者は、販売用に陳列された、料理品が盛られた容器の中から所望の料理品が盛られた容器を選択し、トレー6に載せて料金精算所に持ち運び、トレー6をトレー台8の上に置く。
【0056】
料金精算所では、操作者が、表示装置12に表示された料理品の一覧から、利用者が持ち運んだ全ての料理品を、入力装置13を用いて選択する。
【0057】
操作者によって料理品が選択されると、入力装置13は、選択された全ての料理品に対応する物品情報を制御装置11に通知する。
【0058】
入出力インタフェース部31を介して入力装置13から物品情報を取得すると、算出部33は、取得した各物品情報に対応する料理品の金額情報を記憶装置17から読み出し、利用者が持ち運んだ料理品の合計金額を算出する。さらに、算出部33は、各料理品の品名情報および熱量情報を記憶装置17から読み出し、算出した合計金額と共に、利用者が持ち運んだ各料理品の品名、単価、個数、小計、熱量等の情報を示した画像データを生成し、入出力インタフェース部31を介して表示装置12に出力する。
【0059】
一方、利用者は、カードリーダ装置16に、磁気カードを挿入、または非接触ICカードをかざして、表示装置12に表示された料金の決済を実施する。そして、料金の決済が完了すると、制御装置11は、利用者に提供するためのレシートをプリンタ装置15に印刷させる。
【0060】
次に図1に示したRFIDリーダ装置2がRFIDタグ7に記録された情報を読み取れる状態であるか否かを判定するときの処理手順について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。
【0061】
監視部23は、まず、センサ通信部22を介して光電センサ4から受信する設置情報に基づいてトレー台8に物体が置かれているか否かを判別する(ステップS1)。
【0062】
トレー台8に物体が置かれていないと判別すると(ステップS1;No)、監視部23は、読取部21が備えるコンパレータ25の出力電圧Voが正の電源電圧であるか否かを判別する(ステップS2)。
【0063】
コンパレータ25の出力電圧Voが正の電源電圧である場合(ステップS2;Yes)、トレー台8に物体が置かれていないにも関わらず、読取部21に基準電圧Vref以上の電圧が入力している。この場合、RFIDリーダ装置2は、外来ノイズの影響を強く受けている可能性が高く、容器5を載せたトレー6がトレー台8に置かれたときに容器5に貼り付けられたRFIDタグ7に記録された情報を読み取れない可能性が高い。したがって、この場合、監視部23は、読取部21が外来ノイズによりRFIDタグ7に記録された情報を読み取れない状態であることを示す状態情報を送信部24を介して精算装置1の制御装置11に送信する(ステップS3)。
【0064】
一方、コンパレータ25の出力電圧Voが正の電源電圧でない場合(ステップS2;Yes)、監視部23は、読取部21がRFIDタグ7に記録された情報を読み取れる状態であることを示す状態情報を送信部24を介して精算装置1の制御装置11に送信する(ステップS4)。
【0065】
前述の通り、トレー台8に物体が置かれている場合、読取部21は、RFIDアンテナ3を介してRFIDタグ7からタグ情報の読み取りを実施する。そこで、監視部23は、トレー台8に物体が置かれていると判別すると(ステップS1;Yes)、読取部21によるタグ情報の読み取りが成功したか否かを判別する(ステップS5)。トレー台8に物体が置かれているにも関わらず、タグ情報を読み取れなかった場合(ステップS5;No)、RFIDリーダ装置2に何らかの不具合が発生している可能性が高い。そこで、例えば、読取部21が予め定められた回数連続してタグ情報の読み取りを失敗した場合、監視部23は、読取部21が不具合によりRFIDタグ7に記録された情報を読み取れない状態であることを示す状態情報を送信部24を介して精算装置1の制御装置11に送信する(ステップS6)。
【0066】
一方、読取部21によるタグ情報の読み取りが成功した場合(ステップS5;Yes)、監視部23は、読取部21がRFIDタグ7に記録された情報を読み取れる状態であることを示す状態情報を送信部24を介して精算装置1の制御装置11に送信する(ステップS7)。
【0067】
次に図1に示した精算装置1が、オートレジ方式とオペレーション方式のいずれのモードで動作するかを決定するときの処理手順について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
【0068】
図8に示すように、切替部34は、RFIDリーダ装置2から受信部32を介して状態情報を受信するまで待機する(ステップS11)。そして、状態情報を受信すると、切替部34は、受信した状態情報に基づいて、RFIDリーダ装置2が異常状態であるか正常状態であるかを判別する(ステップS12)。
【0069】
RFIDリーダ装置2が異常状態であると判別した場合(ステップS12;Yes)、切替部34は、精算装置1が現在オートレジ方式で動作しているか否かを判別する(ステップS13)。精算装置1が現在オートレジ方式で動作している場合(ステップS13;Yes)、切替部34は、オペレーション方式に切り替えるための切替要求を算出部33に送信する。そして、オペレーション方式に切り替えるための切替要求を受信した算出部33は、以降の精算処理をオペレーション方式で実施する(ステップS14)。
【0070】
なお、算出部33は、精算処理をオペレーション方式に切り替える前に「外来ノイズの影響を受けているため、オペレーション方式に切り替えます」というメッセージや、「RFIDタグの情報を読み取れないため、オペレーション方式に切り替えます」というメッセージを表示装置12に出力してもよい。あるいは、「外来ノイズの影響を受けています。オペレーション方式に切り替えますか?」というメッセージや、「RFIDタグの情報を読み取れません。オペレーション方式に切り替えますか?」というメッセージを出力し、操作者から入力装置13を介してオペレーション方式への切り替えの指示が入力されてから、オペレーション方式に切り替えてもよい。
【0071】
一方、RFIDリーダ装置2が正常状態であると判別した場合(ステップS12;No)、切替部34は、精算装置1が現在オペレーション方式で動作しているか否かを判別する(ステップS15)。精算装置1が現在オペレーション方式で動作している場合(ステップS15;Yes)、切替部34は、オートレジ方式に切り替えるための切替要求を算出部33に送信する。そして、オートレジ方式に切り替えるための切替要求を受信した算出部33は、以降の精算処理をオートレジ方式で実施する(ステップS16)。
【0072】
なお、精算装置1の保守機能として、操作者からの指示によってオートレジ方式とオペレーション方式を切り替える機能を備えておいてもよい。この場合、操作者は、入力装置13または保守入力装置14を用いて、オートレジ方式とオペレーション方式を切り替えることができる。
【0073】
また、本実施形態のオートレジ方式では、RFIDタグにタグ識別情報を含むタグ情報を記録しておき、タグ識別情報と記憶装置17に格納された金額情報を用いて料金を算出する例を示したが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0074】
例えば、RFIDタグに、そのRFIDタグが貼り付けられる容器を識別するための容器情報を含むタグ情報を記録しておいてもよい。その場合、記憶装置17に、容器情報と、その容器に盛られる料理品の金額情報、品名情報および熱量情報を対応付けて格納しておけば、精算装置1は、容器情報を用いて、利用者が持ち運んだ料理品の合計金額を算出でき、さらに、算出した合計金額と、各料理品の品名、単価、個数、小計、熱量等の情報を表示できる。
【0075】
また、例えば、RFIDタグに、そのRFIDタグが貼り付けられる容器に盛られる料理品の金額情報を含むタグ情報を記録しておいてもよい。その場合、精算装置1は、記憶装置17を参照することなく、RFIDリーダ装置2から受信したタグ情報に含まれる金額情報を用いて、利用者が持ち運んだ料理品の合計金額を算出できるので、記憶装置17にタグ識別情報を格納しておく必要がない。
【0076】
この場合、さらに、RFIDタグに、そのRFIDタグが貼り付けられる容器に盛られる料理品の品名情報および熱量情報を含むタグ情報を記録しておけば、料理品の金額を算出したときに、記憶装置17を参照することなく、各料理品の品名、単価、個数、小計、熱量等の情報を表示できる。
【0077】
また、本実施形態では、RFIDタグ7は、電池を内蔵しないパッシブタイプの無線タグであり、アンテナコイルを内蔵し、電磁誘導方式でRFIDリーダ装置2と通信する例を示したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、RFIDタグ7として電池を内蔵したアクティブタイプの無線タグを用いてもよいし、RFIDタグ7とRFIDリーダ装置2との間の通信方式として電磁結合方式または電波方式を採用してもよい。
【0078】
以上説明したように、本実施形態によれば、精算装置は、オートレジ方式で精算する機能と、オペレーション方式で精算する機能を有し、RFIDリーダ装置がRFIDタグに記録された情報を読み取れる状態であるか否かに基づいて精算方式を決定する。そして、精算装置は、RFIDリーダ装置がRFIDタグに記録された情報を読み取れない状態になるとオペレーション方式で動作し、RFIDタグに記録された情報を読み取れる状態に復旧するとオートレジ方式で動作する。
【0079】
これにより、自動精算システムは、RFIDタグから情報を読み取れなくなった場合でも、オペレーション方式に切り替わって精算処理を継続するので、精算担当者が電卓等を用いて料金を計算する必要がなくなる。従って、社員食堂等で用いられる、RFIDの技術を用いた自動精算システムにおいて、RFIDタグから情報を読み取れない場合の利便性を向上できる。
【0080】
また、自動精算システムを、RFIDタグにタグ識別情報を記録し、精算装置の記憶装置に物品情報、タグ識別情報および金額情報を対応付けて格納する構成とした場合、販売する料理品の金額を変更するためには、記憶装置のみ更新すればよく、各RFIDタグの情報を書き換える必要がない。従って、自動精算システムにおいて容易に料金体系を変更できる。
【0081】
一方、自動精算システムを、RFIDタグに金額情報を記録する構成とした場合、販売する食料品数を増やすためには、RFIDタグ(容器)の数を増やせばよく、記憶装置を更新する必要がない。従って、自動精算システムにおいて販売する食料品数を柔軟に変更できる。
【0082】
また、本実施形態の精算装置は、トレー台に物体が置かれていない状態で、RFIDリーダ装置に予め設定された値以上の電圧が入力されると、オペレーション方式で動作する。これにより、自動精算システムは、RFIDリーダ装置が外来ノイズの影響を強く受けているとき、自動的にオートレジ方式に切り替わるため、利便性を向上できる。
【0083】
また、本実施形態の精算装置は、トレー台に物体が置かれている状態で、RFIDリーダ装置が予め定められた回数連続してRFIDタグから情報を読み取れない場合、オペレーション方式で動作する。これにより、自動精算システムは、RFIDリーダ装置に何らかの不具合が発生したとき、自動的にオートレジ方式に切り替わるため、利便性を向上できる。
【0084】
(本発明の最小構成の実施の形態)
図9は、本発明の最小構成の実施の形態の構成を示す図である。
【0085】
本発明の最小構成の実施の形態の自動精算システムは、物品の容器に貼り付けられたRFIDタグ7との無線通信機能を備え、RFIDタグ7に記録された、RFIDタグ7を識別するためのタグ識別情報を読み取って制御装置11に送信する読取部21と、読取部21の状態を監視し、読取部21がRFIDタグ7に記録された情報を読み取れる状態であるか否かを示す状態情報を生成して制御装置11に送信する監視部23と、販売する物品毎に、物品を識別するための物品情報、その物品に対応するタグ識別情報ならびにその物品の金額を示す金額情報が対応付けて格納される記憶装置17と、販売する物品の一覧を表示する表示装置12と、表示装置12に表示された一覧の中から操作者によって物品が選択されると、その選択された物品の物品情報を制御装置11に通知する入力装置13と、読取部21から受信したタグ識別情報ならびに記憶装置17に格納された金額情報を用いて物品の料金を算出する第1のモードと、入力装置13から取得した物品情報ならびに記憶装置17に格納された金額情報を用いて物品の料金を算出する第2のモードのいずれかで料金を算出する機能を備え、監視部23から受信した状態情報に基づいて第1のモードと第2のモードを切り替える制御装置11と、を有する。
【0086】
または、自動精算システムは、物品の容器に貼り付けられたRFIDタグ7との無線通信機能を備え、RFIDタグ7に記録された、その物品の金額を示す金額情報を読み取る読取部21と、読取部21の状態を監視し、読取部21がRFIDタグ7に記録された情報を読み取れる状態であるか否かを示す状態情報を生成する監視部23と、販売する物品毎に、物品を識別するための物品情報ならびにその物品の金額情報が対応付けて格納される記憶装置17と、販売する物品の一覧を表示する表示装置12と、表示装置12に表示された一覧の中から操作者によって物品が選択されると、その選択された物品の物品情報を制御装置11に通知入力装置13と、読取部21から受信した金額情報を用いて物品の料金を算出する第1のモードと、入力装置13から取得した物品情報ならびに記憶装置17に格納された金額情報を用いて物品の料金を算出する第2のモードのいずれかで料金を算出する機能を備え、監視部23から受信した状態情報に基づいて第1のモードと第2のモードを切り替える制御装置11と、を有する。
【0087】
以上、本発明の最小構成の実施の形態でも本発明の作用・効果を生じて課題を解決でき
る。
【符号の説明】
【0088】
1 精算装置
2 RFIDリーダ装置
3 RFIDアンテナ
4 光電センサ
5 容器
6 トレー
7 RFIDタグ
8 トレー台
9 カード
11 制御装置
12 表示装置
13 入力装置
14 保守入力装置
15 プリンタ装置
16 カードリーダ装置
17 記憶装置
21 読取部
22 センサ通信部
23 監視部
24 送信部
25 コンパレータ
26 基準電圧Vref
27 入力電圧Vi
28 出力電圧Vo
31 入出力インタフェース部
32 受信部
33 算出部
34 切替部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の料金を算出する制御手段を有する自動精算システムであって、
物品の容器に貼り付けられた無線タグとの無線通信機能を備え、該無線タグに記録された、該無線タグを識別するためのタグ識別情報を読み取って前記制御手段に送信する読取手段と、
前記読取手段の状態を監視し、該読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れる状態であるか否かを示す状態情報を生成して前記制御手段に送信する監視手段と、
販売する物品毎に、該物品を識別するための物品情報、該物品に対応する前記タグ識別情報ならびに該物品の金額を示す金額情報が対応付けて格納される記憶手段と、
販売する物品の一覧を表示する表示手段と、
操作者によって前記一覧の中から物品が選択されると、該選択された物品の物品情報を前記制御手段に通知する入力手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記読取手段から受信したタグ識別情報ならびに前記金額情報を用いて物品の料金を算出する第1のモードと、前記入力手段から取得した物品情報ならびに前記金額情報を用いて物品の料金を算出する第2のモードのいずれかで料金を算出する機能を備え、前記監視手段から受信した前記状態情報に基づいて前記第1のモードと前記第2のモードを切り替える自動精算システム。
【請求項2】
物品の料金を算出する制御手段を有する自動精算システムであって、
物品の容器に貼り付けられた無線タグとの無線通信機能を備え、該無線タグに記録された、該物品の金額を示す金額情報を読み取って前記制御手段に送信する読取手段と、
前記読取手段の状態を監視し、該読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れる状態であるか否かを示す状態情報を生成して前記制御手段に送信する監視手段と、
販売する物品毎に、該物品を識別するための物品情報ならびに該物品の金額情報が対応付けて格納される記憶手段と、
販売する物品の一覧を表示する表示手段と、
操作者によって前記一覧の中から物品が選択されると、該選択された物品の物品情報を前記制御手段に通知する入力手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記読取手段から受信した金額情報を用いて物品の料金を算出する第1のモードと、前記入力手段から取得した物品情報ならびに前記記憶手段に格納された金額情報を用いて物品の料金を算出する第2のモードのいずれかで料金を算出する機能を備え、前記監視手段から受信した前記状態情報に基づいて前記第1のモードと前記第2のモードを切り替える自動精算システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の自動精算システムにおいて、
前記読取手段が前記無線タグから情報を読み出すための前記容器の設置場所に前記容器が置かれているか否かを検知し、該容器の設置状態を示す情報を前記監視手段に送信する検知手段をさらに有し、
前記監視手段は、前記設置場所に前記容器が置かれていない状態で、前記読取手段に予め設定された値以上の電圧が入力されると、前記読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れない状態であることを示す状態情報を生成して前記制御手段に送信し、
前記制御手段は、前記第1のモードで料金を算出しているとき、前記監視手段から、前記読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れない状態であることを示す状態情報を受信すると、前記第2のモードに切り替えることを特徴とする自動精算システム。
【請求項4】
請求項1または2に記載の自動精算システムにおいて、
前記読取手段が前記無線タグから情報を読み出すための前記容器の設置場所に前記容器が置かれているか否かを検知し、該容器の設置状態を示す情報を前記監視手段に送信する検知手段をさらに有し、
前記監視手段は、前記設置場所に前記容器が置かれた状態で、前記読取手段が予め定められた回数連続して前記無線タグに記録された情報を読み取れない場合、前記読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れない状態であることを示す状態情報を生成して前記制御手段に送信し、
前記制御手段は、前記第1のモードで料金を算出しているとき、前記監視手段から、前記読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れない状態であることを示す状態情報を受信すると、前記第2のモードに切り替えることを特徴とする自動精算システム。
【請求項5】
物品の料金を算出する制御手段を有する自動精算システムの自動精算方法であって、
記憶手段に、販売する物品毎に、該物品を識別するための物品情報、該物品の容器に貼り付けられた無線タグを識別するためのタグ識別情報ならびに該物品の金額を示す金額情報が対応付けて格納されており、
前記無線タグとの無線通信機能を備えた読取手段が、前記無線タグに記録されたタグ識別情報を読み取って前記制御手段に送信し、
前記制御手段が、前記読取手段から受信したタグ識別情報ならびに前記金額情報を用いて物品の料金を算出する第1のモードと、販売する物品の一覧を表示手段に表示させ、入力手段を介して操作者によって前記一覧の中から物品が選択されると、該選択された物品の物品情報ならびに前記金額情報を用いて物品の料金を算出する第2のモードのいずれかで料金を算出し、
監視手段が、前記読取手段の状態を監視し、前記読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れる状態であるか否かを示す状態情報を生成して前記制御手段に送信し、
前記制御手段が、前記監視手段から受信した前記状態情報に基づいて前記第1のモードと前記第2のモードを切り替える自動精算方法。
【請求項6】
物品の料金を算出する制御手段を有する自動精算システムの自動精算方法であって、
記憶手段に、販売する物品毎に、該物品を識別するための物品情報ならびに該物品の金額を示す金額情報が対応付けて格納されており、
前記物品の容器に貼り付けられた無線タグとの無線通信機能を備えた読取手段が、前記無線タグに記録された、該物品の金額情報を読み取って前記制御手段に送信し、
前記制御手段が、前記読取手段から受信した金額情報を用いて物品の料金を算出する第1のモードと、販売する物品の一覧を表示手段に表示させ、入力手段を介して操作者によって前記一覧の中から物品が選択されると、該選択された物品の物品情報ならびに前記精算装置に格納された金額情報を用いて物品の料金を算出する第2のモードのいずれかで料金を算出し、
監視手段が、前記読取手段の状態を監視し、前記読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れる状態であるか否かを示す状態情報を生成して前記制御手段に送信し、
前記制御手段が、前記監視手段から受信した前記状態情報に基づいて前記第1のモードと前記第2のモードを切り替える自動精算方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載の自動精算方法において、
検知手段が、前記読取手段が前記無線タグから情報を読み出すための前記容器の設置場所に前記容器が置かれているか否かを検知し、該容器の設置状態を示す情報を前記監視手段に送信し、
前記監視手段が、前記設置場所に前記容器が置かれていない状態で、前記読取手段に予め設定された値以上の電圧が入力されると、前記読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れない状態であることを示す状態情報を生成して前記制御手段に送信し、
前記制御手段が、前記第1のモードで料金を算出しているとき、前記監視手段から、前記読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れない状態であることを示す状態情報を受信すると、前記第2のモードに切り替えることを特徴とする自動精算方法。
【請求項8】
請求項5または6に記載の自動精算方法において、
検知手段が、前記読取手段が前記無線タグから情報を読み出すための前記容器の設置場所に前記容器が置かれているか否かを検知し、該容器の設置状態を示す情報を前記監視手段に送信し、
前記監視手段が、前記設置場所に前記容器が置かれた状態で、前記読取手段が予め定められた回数連続して前記無線タグに記録された情報を読み取れない場合、前記読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れない状態であることを示す状態情報を生成して前記制御手段に送信し、
前記制御手段が、前記第1のモードで料金を算出しているとき、前記監視手段から、前記読取手段が前記無線タグに記録された情報を読み取れない状態であることを示す状態情報を受信すると、前記第2のモードに切り替えることを特徴とする自動精算方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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