説明

自動販売機システム

【課題】 自動販売機の利用者に対し、その利用者の属性(性別、年齢層)にピンポイントで対応するコンテンツを表示できる自動販売機システムを提供することである。
【解決手段】 自動販売機101の正面に、液晶ディスプレイ12と近接者の顔画像16を撮影するCCDカメラ14を取り付ける。属性解析手段17が、CCDカメラ14によって撮影された近接者の顔画像16よりその近接者の属性である性別と年齢層を解析すると、コンテンツ配信手段18がその属性データに対応する特定コンテンツを外部コンピュータ15から取得し、液晶ディスプレイ12に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動販売機の本体に設けられたモニタに広告を表示させる電子看板機能(デジタルサイネージ)を有する自動販売機システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
我が国においては屋外に多数の自動販売機が設置されていて、しかも自動販売機によって販売される商品も飲料、食品、タバコ等の多岐に亘っている。自動販売機にディスプレイと記憶装置を取り付け、記憶装置に格納されている広告コンテンツをディスプレイに表示して(電子看板)、広告主の期待に応えるようにした自動販売機の技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
しかし、従来の自動販売機で表示される広告は、自動販売機の利用者の性別や年齢等に関係なくほぼ一定種類のものである。また、記憶装置に格納される広告コンテンツの数は一定であり、その内容を更新するためにはサービスマンがいちいち自動販売機の設置場所まで出張しなければならない。この結果、自動販売機の利用者に対する広告コンテンツの訴求力が低く、広告主の期待に必ずしも応えていないのが現状である。
【0004】
ここで、広告コンテンツが格納されている記憶装置を、ネットワーク上の外部コンピュータとし、自動販売機に搭載されているネットワーク接続手段により記憶装置にアクセスして広告コンテンツを取得する技術が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。この場合、ネットワークを介して広告コンテンツが更新されるため、サービスマンが出張する手間を省くことができる。しかし、自動販売機の利用者の性別や年齢層とは無関係に広告コンテンツを表示しているため、利用者に対する訴求力は低い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−37341号公報
【特許文献2】特開2008−59091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した事情に鑑み、自動販売機に接近した者に対し、その近接者の属性(性別、年齢層)にピンポイントで対応するコンテンツをモニタに表示する自動販売機システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明は、
販売する商品のサンプルを陳列する商品陳列部、購入する商品を選択するために操作される入力部、商品の代金を決済する代金決済部、選択された商品を取り出す商品取出部が前面に設けられた本体と、
前記本体に設置され、該本体から電波の届く範囲で通信ネットワークと接続可能な無線LANの基地を構成する無線送受信装置と、
その本体において前記商品陳列部に近接して設けられ、所定の文字や画像を表示するとともに、前記無線LANの基地を介して前記通信ネットワークと接続されたモニタと、
前記本体の前面に、その前面に立った近接者の少なくとも顔部分を撮影可能に組み込まれたカメラと、
そのカメラが撮影した画像から近接者の性別・年齢等の属性を解析する属性解析手段と、
前記属性解析手段において解析された属性データに対応するコンテンツを、前記通信ネットワークを通じて前記モニタに送信し表示させるコンテンツ配信手段と、
を含むことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る自動販売機システムは、上記したように構成されている。このため、無線LAN基地としての機能の他に、電子看板としての機能が発揮される。即ち、通常時(自動販売機の周囲に人がいないとき)には、外部コンピュータに格納されている多数のコンテンツのうちから所定のコンテンツ(待機中のコンテンツ)が選択されて表示される。外部コンピュータに格納されているコンテンツは、自動販売機の管理者が外部コンピュータにアクセスすることによって更新したり、追加したりすることができるため、管理者が自動販売機の設置場所に出張する必要はなく、容易である。そして、自動販売機の前面に人(近接者)が立ったとき、カメラ(例えば、CCDカメラ)が近接者を撮影し、属性解析手段がその顔画像から当該近接者の属性(性別、年齢層)を解析する。そして、待機コンテンツを、近接者の属性に対応する特定のコンテンツに切り替えて表示する。これにより、その近接者の属性にピンポイントで対応するコンテンツを当該近接者に向けて表示することができるため、コンテンツの訴求力が向上し、電子看板としての機能がより効率的に発揮される。
【0009】
現在時刻を計時する計時手段を備え、
前記情報コンテンツ配信手段は、前記近接者の属性データと前記計時手段によって計測された現在時刻との双方に対応する情報を前記モニタに送信し表示させるようにしてもよい。これにより、近接者の属性だけでなく、自動販売機が利用された時間帯に対応するコンテンツが配信されるため、更にコンテンツの訴求力が向上する。
【0010】
前記属性解析手段は、前記カメラによって撮影された近接者の顔部分の画像を、予め記憶された顔テンプレート画像と照合することにより、前記近接者の属性を解析するようにしてもよい。
【0011】
また、前記属性解析手段は、認識された顔部分の画像における顔の輪郭線、目、鼻、口、耳等の顔器官の大きさ、顔における皮膚のしわ、しみ又はたるみの有無、同じく皮膚の色、髪の色、長さ又は量のうちの少なくとも1つを検出して近接者の属性を解析するようにしてもよい。
【0012】
そして、前記カメラは、前記本体にその前面に立った近接者から認識できない形で組み込まれていることが望ましい。これにより、近接者は、自身が撮影されていることを意識しなくて済む。
【0013】
前記モニタには、前記本体の前面に近接者がいない状態で待機コンテンツが表示されるとともに、前記本体の前面に近接者が立った状態で前記属性データに対応する特定コンテンツが表示されるようにできる。即ち、近接者がいる状態といない状態で異なるコンテンツを表示するため、各種のコンテンツを表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例の自動販売機101の正面図である。
【図2】同じく側面図である。
【図3】自動販売機101のシステム構成を示すブロック図である。
【図4】(a)は近接者の顔画像16であり、(b)は顔画像16から抽出された輪郭線画像23である。
【図5】自動販売機101の作用を示すフローチャートである。
【図6】(a)は第2実施例の自動販売機102のブロック図、(b)はその作用を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
本発明において、図1は本発明の実施例の自動販売機101の正面図、図2は同じく側面図、図3は自動販売機101のシステム構成を示すブロック図、図4の(a)は近接者の顔画像16であり、(b)は顔画像16から抽出された輪郭線画像23である。
【実施例1】
【0017】
本実施例の自動販売機システムを構成する自動販売機101(本体)について説明する。図1及び図2に示されるように、自動販売機101は地面や床に設置され、正面(前面)側が開口した箱型で商品(本実施例の場合、飲料)をストックする本体部1と、本体部1の一辺に蝶番連結され、閉状態で本体部1の開口を閉塞する扉部2とを備えている。そして、商品の補充・交換や本体部1のメンテナンスのために扉部2が開閉可能である。扉部2の正面側には、商品陳列部3、硬貨投入口4,紙幣投入口5、返却レバー6、釣銭取出口7、商品取出口8等が備えられている。商品陳列部3は3段となって設けられ、その各段に商品である飲料の容器9がサンプルとして収容されていて、その前面が透明パネル板で覆われている。また、商品陳列部3における各飲料の容器9と対応する位置には、自動販売機101の利用者(自動販売機101の商品を購入しようとする者。近接者)が、購入する商品を決定するための押ボタンスイッチ10が設けられている。
【0018】
本体部1の上面には、例えばインターネット等の通信ネットワークに接続するための電波を発信可能な無線送受信装置11が取り付けられている。この無線送受信装置11には、自動販売機101の所定範囲内でのインターネットへの接続を可能とする無線LAN基地としての機能を有している。このため、自動販売機101を利用する、しないに拘らず自動販売機101に接近する者(以下、「近接者」と記載する。)は、自身の有する情報機器(ノートパソコン、携帯電話機、PDA等)からインターネットにアクセスすることができる。
【0019】
本実施例の自動販売機101の場合、最上段の商品陳列部3の左半部に、液晶ディスプレイ12が取り付けられている。また、最下段の商品陳列部3よりも下方で硬貨投入口4の側方に、広告スペース13が設けられている。広告スペース13には、例えば飲料の宣伝ポスターや自動販売機101の宣伝ポスター等の紙媒体が収容される。なお、液晶ディスプレイ12は扉部2に取り付けられているため、商品の収容容量は、液晶ディスプレイ12が取り付けられていない自動販売機101と同一である。
【0020】
自動販売機101の扉部2における幅方向の中央部から少し右寄り(硬貨投入口4に近い側)で、近接者の顔が配置される程度の高さ位置には、CCDカメラ14が取り付けられている。このCCDカメラ14は、近接者の顔部分を撮影するためのものであり、外径が数mm程度で長さが10mm程度の円柱形状である。CCDカメラ14の外径が小さいため、近接者はCCDカメラ14の存在に気付くことなく、自動販売機101に接近したり、利用したりすることができる。なお、CCDカメラ14の視野角θは、想定される近接者の身長に考慮して、顔部分を撮影できるように設定することが望ましい。
【0021】
本実施例の自動販売機101の構成について説明する。図3に示されるように、自動販売機101の本体部1は、インターネット上の外部コンピュータ15に無線で接続するための無線送受信装置11と、近接者の顔の部分を撮影可能なCCDカメラ14と、撮影された近接者の顔画像16(図4参照)からその近接者の属性である性別と年齢層とを解析する属性解析手段17と、属性解析手段17によって解析された属性データに対応するコンテンツ(特定コンテンツ)を配信するコンテンツ配信手段18と、配信されたコンテンツを表示する液晶ディスプレイ12と、上記の各装置の作動を制御するコンピータ19とを備えている。
【0022】
外部コンピュータ15は、例えばインターネット上のウェブサーバであり、音声、画像又はそれらの両方を含んで構成される多数のコンテンツを格納している。この外部コンピュータ15には、自動販売機101の無線送受信装置11からのアクセスが可能であるとともに、第三者(例えば、自動販売機101の管理者)が管理用コンピュータ21からアクセスすることも可能である。このため、自動販売機101の管理者は、外部コンピュータ15に格納されている多数のコンテンツを定期的に更新したり、追加・削除したりすることを容易に行うことができる。
【0023】
液晶ディスプレイ12は、自動販売機101の扉部2に設置される。液晶ディスプレイ12を設置することにより商品サンプルの展示スペースが狭くなってしまうので、液晶ディスプレイ12の大きさは、最大でも20インチ程度とすることが望ましい。
【0024】
前述したように、CCDカメラ14は、自動販売機101の扉部2のほぼ中央部に取り付けられている。このCCDカメラ14は、常時作動している。そして、自動販売機101に接近した者の顔部分を撮影する。なお、本実施例の自動販売機101ではCCDカメラ14を常時作動させているが、自動販売機101の扉部2に近接センサや人間感知センサ(例えば、人間が放出する赤外線を検出する赤外線センサ)を取り付け、自動販売機101の扉部2から設定距離以内に人が接近したことを検出してからCCDカメラ14を作動させるようにしてもよい。
【0025】
属性解析手段17は、CCDカメラ14で撮影された画像から抽出された近接者の顔画像16の中から特徴となる項目を抽出し、近接者の性別と年齢層とを解析するためのものである。図4の(a)に示されるように、撮影された画像の中には、近接者の顔画像16の他に通行人や車両等の背景画像22等が含まれているため、背景画像22を排除する。顔画像16において、特徴となる項目として、顔の輪郭線の形状、目、鼻、口、耳等の顔器官の大きさ、顔における皮膚のしわ、しみ又はたるみの有無、同じく皮膚の色、髪の色、長さ又は量等が挙げられる。図4の(b)に示されるように、CCDカメラ14で撮影された画像から抽出された近接者の顔画像16を、輪郭線のみからなる輪郭線画像23とする。そして、輪郭線画像23における目、鼻、口、耳等の顔器官24の相対的大きさや髪25の長さ又は量から近接者の性別を判別し、輪郭線画像23におけるしわ26やしみ27の数により近接者の年齢層を判別する。撮影された近接者の顔画像16を、予め記憶させた顔テンプレート画像(図示せず)と照合することにより、近接者の性別と年齢層を判別してもよい。
【0026】
なお、属性解析手段17は必ずしも本体部1に設けられていなくてもよい。例えば、外部コンピュータ15に格納されていて、無線送受信装置11によってアクセスされる形態であってもよい。
【0027】
無線送受信装置11は、自動販売機101のコンピュータ19をインターネットにアクセスする機能と、近接者の所持する情報機器をインターネットにアクセスする機能とを備えている。このため、本実施例の自動販売機101は無線LANの基地となり、その周囲には自動販売機101の利用者だけでなく、不特定多数の人物が接近する。
【0028】
コンテンツ配信手段18は、外部コンピュータ15に格納されている各種のコンテンツを配信する機能を有する。通常の状態(自動販売機101の周囲に近接者がいない状態)で、コンテンツ配信手段18は待機コンテンツを配信する。この待機コンテンツは、自動販売機101の近接者の属性と無関係に選択されるものであり、通常の広告コンテンツ、天気予報、ニュース速報、周辺地域情報、行政連絡事項等である。外部コンピュータ15に格納されている各種のコンテンツの中から待機コンテンツが無作為に選択されて、液晶ディスプレイ12に表示される。CCDカメラ14が近接者の顔を撮影し、属性解析手段17が近接者の属性(性別、年齢層)を解析すると、コンテンツ配信手段18は、外部コンピュータ15に格納されている各種のコンテンツの中から近接者の属性に対応するもの(例えば、近接者の興味を引き付けると考えられるもの)を選択し、配信する。これにより、近接者は自分に合ったコンテンツを視認する。換言すれば、近接者にピンポイントで対応するコンテンツが表示される。このコンテンツ配信手段18は、外部コンピュータ15に格納されているコンテンツを配信せず、本体部1の記憶装置(図示せず)に格納されているコンテンツを配信してもよい。
【0029】
上記した各装置の作動は、コンピュータ19によって制御される。このコンピュータ19は、各装置の作動を制御するCPUや、CCDカメラ14によって撮影された近接者の顔画像16を一時的に記憶する記憶装置等(いずれも、図示せず)を備えている。なお、近接者の個人情報保護の観点から、CCDカメラ14によって撮影された近接者の顔画像16を属性解析処理の終了後に消去することが望ましい。
【0030】
第1実施例の自動販売機101の作用について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。自動販売機101に電源が投入されると、コンピュータ19が起動し、無線送受信装置11、液晶ディスプレイ12、CCDカメラ14等を作動させるとともに、無線送受信装置11により外部コンピュータ15と常時接続する(ステップS10)。自動販売機101の周囲に近接者がいないと判断された場合、コンテンツ配信手段18が外部コンピュータ15から待機コンテンツを取得(ダウンロード)し、液晶ディスプレイ12に表示する(ステップS20)。待機コンテンツは、外部コンピュータ15から無作為に選択して表示したり、自動販売機101の設置場所、時刻に応じて有意に選択して表示したり、同一のコンテンツを反復して表示したりすることができる。
【0031】
自動販売機101に近接者が接近すると(ステップSにおける「Yes」)、CCDカメラ14が近接者の顔の部分を撮影する(ステップS40)。そして、属性解析手段17が、撮影された顔画像16からその属性を解析する(ステップS50)。これにより、近接者の性別と年齢層が判別される。CCDカメラ14が近接者の顔の部分を撮影して属性解析手段17がその属性を解析するまでの時間は、0.3秒程度である。
【0032】
次に、コンテンツ配信手段18が、近接者の属性に対応したコンテンツ(特定コンテンツ)を外部コンピュータ15から選択し、取得する(ステップS60)。そして、コンピュータ19が、液晶ディスプレイ12の表示を、待機コンテンツから特定コンテンツに切り替える(ステップS70)。これにより、近接者の属性にピンポイントで対応するコンテンツを、近接者が視認可能に表示することができ、近接者に対する広告の訴求力が向上する。また、殆どの近接者は、自分のためにコンテンツが切り替えられたことに気付かないため、自動販売機101を利用することに対する抵抗を感じることはない、この結果、商品の売上げが低下するおそれはない。
【0033】
特定コンテンツは、例えば設定時間内で複数の特定コンテンツを表示したり、単一の特定コンテンツを所定回数だけ反復して表示したりすることができる。特定コンテンツの表示が終了したら(ステップS80のYes)、コンピュータ19が液晶ディスプレイ12の表示を、待機コンテンツに切り替える(ステップS90)。そして、ステップS20からの工程が繰り返される。
【実施例2】
【0034】
図6の(a)に示される第2実施例の自動販売機102のように、上記した第1実施例の自動販売機101に、現在時刻を計時するための計時手段28を搭載し、近接者が自動販売機102に接近した又は自動販売機102を利用した時刻のデータを取得してもよい。このときのフローチャートの変更部分のみを、図6の(b)に示す。属性解析手段17が近接者の属性を解析するとともに(ステップS50)、近接者が商品を購入した(利用した)時刻のデータを取得する(ステップS55)。そして、コンテンツ配信手段18が、近接者の属性と利用時刻との双方に対応するコンテンツ(特定コンテンツ)を選択し(ステップS60)、液晶ディスプレイ12にその特定コンテンツを表示する(ステップS70)。この場合、近接者に更にピンポイントで対応するコンテンツを表示することができ、近接者に対する広告の訴求力が一層向上する。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明により、自動販売機を電子看板(デジタルサイネージ)として利用することができる。
【符号の説明】
【0036】
101,102 自動販売機
1 本体部(自動販売機)
2 扉部(自動販売機)
3 商品陳列部
4 硬貨投入口(代金決済部)
5 紙幣投入口(代金決済部)
7 釣銭取出口(代金決済部)
8 商品取出口(商品取出部)
10 押ボタンスイッチ(入力部)
11 無線送受信装置
12 液晶ディスプレイ(モニタ)
14 CCDカメラ(カメラ)
16 顔画像(顔部分の画像)
17 属性解析手段
18 コンテンツ配信手段
28 計時手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売する商品のサンプルを陳列する商品陳列部、購入する商品を選択するために操作される入力部、商品の代金を決済する代金決済部、選択された商品を取り出す商品取出部が前面に設けられた本体と、
前記本体に設置され、該本体から電波の届く範囲で通信ネットワークと接続可能な無線LANの基地を構成する無線送受信装置と、
その本体において前記商品陳列部に近接して設けられ、所定の文字や画像を表示するとともに、前記無線LANの基地を介して前記通信ネットワークと接続されたモニタと、
前記本体の前面に、その前面に立った近接者の少なくとも顔部分を撮影可能に組み込まれたカメラと、
そのカメラが撮影した画像から近接者の性別・年齢等の属性を解析する属性解析手段と、
前記属性解析手段において解析された属性データに対応するコンテンツを、前記通信ネットワークを通じて前記モニタに送信し表示させるコンテンツ配信手段と、
を含むことを特徴とする自動販売機システム。
【請求項2】
現在時刻を計時する計時手段を備え、
前記コンテンツ配信手段は、前記近接者の属性データと前記計時手段によって計測された現在時刻との双方に対応するコンテンツを前記モニタに送信し表示させることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機システム。
【請求項3】
前記属性解析手段は、前記カメラによって撮影された近接者の顔部分の画像を、予め記憶された顔テンプレート画像と照合することにより、前記近接者の属性を解析することを特徴とする請求項1又は2に記載の自動販売機システム。
【請求項4】
前記属性解析手段は、認識された顔部分の画像における顔の輪郭線、目、鼻、口、耳等の顔器官の大きさ、顔における皮膚のしわ、しみ又はたるみの有無、同じく皮膚の色、髪の色、長さ又は量のうちの少なくとも1つを検出して近接者の属性を解析することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動販売機システム。
【請求項5】
前記カメラは、前記本体にその前面に立った近接者から認識できない形で組み込まれていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の自動販売機システム。
【請求項6】
前記モニタには、前記本体の前面に近接者がいない状態で待機コンテンツが表示されるとともに、前記本体の前面に近接者が立った状態で前記属性データに対応する特定コンテンツが表示されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の自動販売機システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−18125(P2011−18125A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−161018(P2009−161018)
【出願日】平成21年7月7日(2009.7.7)
【特許番号】特許第4447652号(P4447652)
【特許公報発行日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【出願人】(504395154)タケショウ株式会社 (3)
【Fターム(参考)】