説明

自動販売機

【課題】自動販売機側と電子マネー決済制御部側における電子マネー決済サービスのブランドの整合性を図り、自動販売機側からマネーブランド情報を削除した時に、マネーブランドの整合性を図るとともに、マネーブランドに関する各種情報データを再配置を容易にできる自動販売機を提供することを目的とする。
【解決手段】主制御部19に記憶しているいずれかのマネーブランドを消去した時、電子マネー決済制御部と通信を行い、各々の集計テーブル21の内容が一致するよう集計テーブルの再配置を行い、各種情報を再配置することにより、マネーブランドの整合を行い、整合結果に基づいて、自動販売機側の集計テーブルとマネーブランドに対応した各種情報を再配置できるので、マネーブランド毎の価格設定情報、売上情報等の情報管理が容易に行える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICカード等の記録媒体に記憶された複数の電子マネーブランドによる電子マネー決済サービスとの間で決済処理ができる自動販売機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、複数の電子マネーブランドの決済サービス情報が記録された記録媒体(ICカード、携帯電話等)が普及しており、決済時に用いる電子マネー決済サービスを複数のマネーブランドの中から選択して、選択された電子マネー決済サービスにかかる情報を記録媒体から読み出して、決済処理を実施する決済端末機器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−301780号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のように、複数ブランドの電子マネー決済サービスを自動販売機で利用できるようにするにあたり、決済端末機器に搭載している電子マネー決済サービスの電子マネーブランド数に自動販売機側での集計テーブルが対応できない場合に、電子マネー決済制御部とマネーブランド情報が不一致になり、決済処理ができない可能性があった。また、自動販売機側と電子マネー決済制御部側とにおける電子マネー決済サービスの搭載マネーブランドの整合をしていても、自動販売機側の使用できるマネーブランドを削除、追加した時に、電子マネー決済制御部側とのマネーブランド情報が不一致になり、決済処理ができない可能性があった。
【0005】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、自動販売機側で搭載できるマネーブランド数を変更した時でも、自動販売機側と電子マネー決済制御部とにおける電子マネー決済サービスの搭載ブランドの整合性を図り、しかも、電子マネー決済サービス毎の設定データや集計データ等を容易に再配置することができる自動販売機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記従来の課題を解決するために、本発明の自動販売機は、複数のマネーブランドの電子マネー決済サービスを備え、電子マネー搭載の記録媒体にて電子マネー決済サービスを利用して決済処理を行う電子マネー決済制御部と、電子マネー決済制御部にて決済が完了したことで自動販売機内に収容された商品を販売する主制御部とを備え、電子マネー決済制御部と主制御部には、マネーブランド毎のブランド情報を記憶する集計テーブルを個々に備え、主制御部には、マネーブランドに対応した各種情報を記憶するブランド情報記憶手段を備え、主制御部と電子マネー決済制御部が、通信にて、個々の集計テーブルに記憶しているブランド情報を照合し、集計テーブルの整合ができている状態で、主制御部に記憶しているいずれかのマネーブランドを消去した時、主制御部は自身の集計テーブルから消去したマネーブランド情報を削除し、電子マネー決済制御部と通信を行い、各々の集計テーブルの内容が一致するよう集計テーブルの再配置を行い、主制御部は、集計テーブルの再配置した結果に基づいて、ブランド情報記憶手段に記憶されたマネーブランドに対応した各種情報を再配置するものである。
【0007】
これにより、自動販売機側で、いずれかのマネーブランドを消去した時でも、電子マネ
ー決済制御部と通信にて、マネーブランドの整合を行い、整合結果に基づいて、自動販売機側の集計テーブルとマネーブランドに対応した各種情報を再配置できるので、マネーブランド毎の価格設定情報、売上情報等の情報管理が容易に行える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の自動販売機は、複数ブランドの電子決済サービスを搭載し、電子マネー決済サービスの処理可能なブランドを自動販売機側と電子マネー決済制御部とで一致させることにより、確実に電子マネー決済サービスを実行できるだけでなく、自動販売機側で、いずれかのマネーブランドを消去した時でも、電子マネー決済制御部と通信にて、マネーブランドの整合を行い、整合結果に基づいて、自動販売機側の集計テーブルとマネーブランドに対応した各種情報を再配置できるので、マネーブランド毎の価格設定情報、売上情報等の情報管理が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態を示す自動販売機の正面図
【図2】本発明の実施の形態1による自動販売機の機能ブロック図
【図3】本発明の実施の形態1による電子マネー決済サービスの処理制御を示すシーケンス図
【図4】本発明の実施の形態1による電子マネーブランドのいずれかを消去した時の処理制御を示すシーケンス図
【図5】本発明の実施の形態2による自動販売機の機能ブロック図
【図6】本発明の実施の形態3による自動販売機の機能ブロック図
【図7】本発明の実施の形態4による自動販売機の機能ブロック図
【図8】本発明の実施の形態5による自動販売機の機能ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0010】
請求項1に記載の発明は、複数のマネーブランドの電子マネー決済サービスを備え、電子マネー搭載の記録媒体にて電子マネー決済サービスを利用して決済処理を行う電子マネー決済制御部と、電子マネー決済制御部にて決済が完了したことで自動販売機内に収容された商品を販売する主制御部とを備え、電子マネー決済制御部と主制御部には、マネーブランド毎のブランド情報を記憶する集計テーブルを個々に備え、主制御部には、マネーブランドに対応した各種情報を記憶するブランド情報記憶手段を備え、主制御部と電子マネー決済制御部が、通信にて、個々の集計テーブルに記憶しているブランド情報を照合し、集計テーブルの整合ができている状態で、主制御部に記憶しているいずれかのマネーブランドを消去した時、主制御部は自身の集計テーブルから消去したマネーブランド情報を削除し、電子マネー決済制御部と通信を行い、各々の集計テーブルの内容が一致するよう集計テーブルの再配置を行い、主制御部は、集計テーブルの再配置した結果に基づいて、ブランド情報記憶手段に記憶されたマネーブランドに対応した各種情報を再配置することにより、自動販売機側で、いずれかのマネーブランドを消去した時でも、電子マネー決済制御部と通信にて、マネーブランドの整合を行い、整合結果に基づいて、自動販売機側の集計テーブルとマネーブランドに対応した各種情報を再配置できるので、マネーブランド毎の価格設定情報、売上情報等の情報管理が容易に行える。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、主制御部には前回マネーブランド整合時のマネーブランド情報を記憶する前回集計テーブルを備え、主制御部は、消去したマネーブランド情報を再設定した時、前回集計テーブルを基に、主制御部と電子マネー決済制御部の集計テーブルの再配置を行うものであり、誤ってマネーブランドを消去しても、再設定すれば、消去前情報を容易に復活することができるので、再設定の手間が省ける。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前回集計テーブルの情報を活用するか否かの選択手段を備えたものであり、自動販売機管理者の意図で、前回使用したマネーブランド情報を再活用するかどうか選択できる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明にさらに、自動販売機に表示手段を備え、ブランド情報記憶手段にマネーブランド表示データを付加し、ブランド情報記憶手段に配置された順序で、マネーブランド表示データを表示手段に表示させるものであり、マネーブランド変更時、マネー選択ボタンの再設定作業を軽減できる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、過去に設定したマネーブランド情報を記憶するマネーブランド履歴情報記憶手段と、追加したマネーブランドが過去に使用した履歴があるかどうか判定するマネーブランド履歴判定手段を備え、マネーブランドを追加した時、マネーブランド履歴判定手段で、過去に使用したマネーブランドと判定した時、マネーブランド履歴情報記憶手段に記憶されているマネーブランド情報を、主制御部の集計テーブルとブランド情報記憶手段に再配置するものであり、過去に使用したマネーブランドを設定した時、過去の設定情報を再配置することで、マネーブランド情報の再設定作業を軽減できる。
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0016】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1を示す自動販売機の正面図である。図2は、本実施の形態1における自動販売機の機能ブロック図である。
【0017】
図1、図2において、筐体1は自動販売機本体であり、前部開口部には外扉2が販売対応面として配置されている。筐体1の内部には、図示しない複数のコラムが収納されている。外扉2の上部に販売商品を表示するサンプル商品3が複数配置されている。各々のサンプル商品3の下部には、商品選択手段4が配置されている。サンプル商品3の下方には、金銭投入口5、金銭返却口6、商品取出し口7、電子マネー選択表示部8が備えられている。電子マネー選択表示部8は、電子マネー選択ボタン9A、9B、9C、金額表示手段10、アンテナ部11からなる。電子マネー選択ボタン9A、9B、9Cは、対象となる電子マネーブランドの電子マネー決済サービス、例えば、マネーA、マネーB、マネーCの3ブランドの電子マネー決済サービス毎に設けられ、どの電子マネーブランドの電子マネー決済サービスを利用するか選択するものである。金額表示手段10は、投入金額の表示、電子マネーによる商品の決済金額の表示、利用者への操作ガイダンスの表示等を行う。アンテナ部11は、電子マネーカード12が通信可能領域に配置された時に、電子マネーカード12のICチップに対して情報の読み書きが可能となるとともに、後述する電子マネー決済制御部13に対して、情報の送受信が可能になるものである。アンテナ部11は、電子マネーカード12が通信可能領域に配置されると、電子マネーカード12が保持された旨を信号として、電子マネー決済制御部13に出力するものである。
【0018】
自動販売機主制御部19は、設定データや売上データ等を記憶するメモリ20を備え、自動販売機の基本動作、例えば、金銭処理、商品選択、商品搬出、設定集計等の各動作の統括的な制御を行うものであり、金銭識別装置23、商品選択手段4、商品搬出装置24、各種データ設定手段25などが接続されている。各種データ設定手段25は、自動販売機の各種機能の設定を行うとともに、自動販売機主制御部19を介して電子マネー決裁サービス毎の商品販売価格をメモリ20に設定記憶できるようになっている。また、メモリ20には、マネーブランド毎のブランド情報を記憶する集計テーブル21とマネーブラン
ドに対応した各種情報を記憶するブランド情報記憶手段22が備えられている。集計テーブル21には、電子マネー決済制御部13へ送信する情報、即ち、マネーブランド毎のブランド番号データ、ブランド設定データ、価格等のデータが記憶されている。ブランド情報記憶手段22には、自動販売機側で単独に記憶するマネーブランドに関する情報、即ち、マネーブランド毎の販売数、売上情報、各種設定データ等が記憶されている。
【0019】
電子マネー決済制御部13は、各電子マネーブランドの電子マネー決済サービス毎に、決済制御部13A、13B、13C、・・・を備えるとともに、マネーブランド毎のブランド情報を記憶する集計テーブル14が備えられており、自動販売機主制御部19から与えられた指令や情報に従って、電子決済処理の統括的な制御を行うもので、また、上位センターである電子マネー管理サーバーと開局/閉局/締め管理に関する通信処理を行うものであり、開局処理にて、電子マネー決済サービスが使用可能となるものである。集計テーブル14には、自動販売機主制御部19と通信する情報、即ち、マネーブランド毎のブランド番号データ、ブランド情報等のデータが記憶されている。この電子マネー決済制御部13には、電子マネー選択ボタン9A、9B、9C、金額表示手段10、アンテナ部11などの電子マネー選択表示部8が接続され、電子マネーの決済端末としての機能を果たす。
【0020】
図3は電子マネー決済サービスの処理制御を示すシーケンス図であり、電源投入時の処理手順について説明する。
【0021】
まず、自動販売機本体1の電源を投入すると(ST1)、電子マネー決済制御部13から電子マネー管理サーバーへ開局要求を送信する(ST2)。電子マネー管理サーバーは、電子マネー決済制御部13が正当な端末であることを確認すると、電子マネー決済制御部13へ鍵情報等を送信することで、開局状態になる(ST3)。
【0022】
ここで、本実施例の説明をするにあたり、自動販売機主制御部19が対応可能な電子マネーブランド数を6、電子マネー決済制御部13で利用可能なマネーブランドを、Aマネー、Bマネー、Cマネーの3マネーブランドとする。
【0023】
まず、自動販売機主制御部19、自動販売機側で対応可能な電子マネーブランドの電子マネー決済サービスの集計テーブル数が「6」であることを電子マネー決済制御部13に送信する(ST4)。この状態を受けて、電子マネー決済制御部13は、利用可能な電子マネーブランド数が「6」より小さい「3」であるため、利用可能な3種類の電子マネーブランド(Aマネー、Bマネー、Cマネー)の電子マネー決済サービス毎に割り付けられた管理番号(例:1、2、3)と管理番号に応じたブランド情報を集計テーブル14の14a、14b、14cに割付けるとともに、管理番号とブランド情報を自動販売機主制御部19に送信する(ST5)。
【0024】
自動販売機主制御部19では、この3種類の電子マネーブランド(Aマネー、Bマネー、Cマネー)の電子マネー決済サービスを管理番号と管理番号に対応したブランド情報とともに、集計テーブル21の21a、21b、21cに割り当てる(ST6)。集計テーブル21にマネーブランド情報を正常に割り当てが完了すると、正常完了として、自動販売機主制御部19から電子マネー決済制御部13に、電子マネーカード12の受付可を送信する(ST7)とともに、ブランド情報記憶手段22の22a、22b、22cにマネーブランドに対応した管理番号とマネーブランドに対応した各種情報を割り当て、記憶する(ST8)。22a、22b、22cには、各電子マネーブランドに応じたコラム別のカード価格や販売情報等が記憶される。以上のことにより、自動販売機主制御部19とカード決済制御部13のマネーブランドの照合と整合が完了する。
【0025】
次に、自動販売機主制御部19に接続された各種データ設定手段25にて、自動販売機主制御部19に記憶されている電子マネーブランドのいずれかを消去した時の動作について、図4のシーケンス図を用いて説明する。
【0026】
現在使用可能な電子マネーブランド(Aマネー、Bマネー、Cマネー)の中から、マネーBを使用不可にしたい時、各種データ設定手段25にて、Bマネーを集計テーブル21から削除する(ST10)と、自動販売機主制御部19は集計テーブル21に設定されている電子マネーブランド情報21a、21b、22cの中から、Bマネーに関するマネーブランド情報を削除し、集計テーブル21の21a、21b、21cに対して電子マネーブランド情報の並び替えを行う。つまり、21aには、Aマネーの管理番号とブランド情報をそのまま配置し、Bマネーを消去したので、21cに記憶されていたCマネーの管理番号とブランド情報を21bに移動し、21cに記憶されていたCマネーの管理番号とブランド情報は削除する(ST11)。次に、自動販売機主制御部19は、集計テーブル21に記憶した電子マネーの管理番号とブランド情報を、電子マネー決済制御部13に送信する(ST12)。電子マネー決済制御部13は、自動販売機主制御部19から送信されてきた電子マネーの管理番号とブランド情報と、集計テーブル14に記憶されている電子マネーの管理番号とブランド情報とを比較する(ST13)。自動販売機主制御部19から送信されてきた電子マネー情報はAマネーとCマネーの2ブランド情報であり、集計テーブル14に記憶されている電子マネー情報はAマネー、Bマネー、Cマネーの3ブランド情報であり、食い違うため、ST14にて、集計テーブル14の14a、14bに、自動販売機主制御部19から送信されてきたAマネーとCマネーの管理番号とブランド情報を割り当てる。ここで、電子マネー決済制御部13は、Bマネーに関するブランド情報がなくなっているため、Bマネーを未登録状態として、使用不可にする。次に、電子マネー決済制御部13は、ST14で再構築した管理番号とブランド情報を、自動販売機主制御部19に送信する(ST15)。そして、自動販売機主制御部19は、集計テーブル21に記憶されている管理番号とブランド情報とを照合(ST16)し、電子マネー決済制御部13から送信されてきた管理番号とブランド情報と一致しているため、正常完了として、ST17にて、電子マネー決済制御部13に、電子マネーカード12の受付可を送信するとともに、ブランド情報記憶手段22の22a、22bにマネーブランドに対応した管理番号とマネーブランドに対応した各種情報を割り当て、記憶する(ST18)。つまり、22aにはAマネー、22bにはCマネーに応じた各種情報が再構築される。以上のことにより、自動販売機主制御部19とカード決済制御部13のマネーブランドの照合と再整合が完了する。
【0027】
以上のように本実施の形態の自動販売機によれば、複数のマネーブランドの電子マネー決済サービスを備え、電子マネー搭載の記録媒体12にて電子マネー決済サービスを利用して決済処理を行う電子マネー決済制御部13と、電子マネー決済制御部13にて決済が完了したことで自動販売機1内に収容された商品を販売する主制御部19とを備え、電子マネー決済制御部13と主制御部19には、マネーブランド毎のブランド情報を記憶する集計テーブル14と集計テーブル21を個々に備え、主制御部19には、マネーブランドに対応した各種情報を記憶するブランド情報記憶手段22を備え、主制御部19と電子マネー決済制御部13が、通信にて、個々の集計テーブル14、21に記憶しているブランド情報を照合し、集計テーブル14と21の整合ができている状態で、主制御部19に記憶しているいずれかのマネーブランドを消去した時、主制御部19は自身の集計テーブル21から消去したマネーブランド情報を削除し、電子マネー決済制御部13と通信を行い、各々の集計テーブル14と21の内容が一致するよう集計テーブルの再配置を行い、主制御部19は、集計テーブル21の再配置した結果に基づいて、ブランド情報記憶手段22に記憶されたマネーブランドに対応した各種情報を再配置することにより、自動販売機側で、いずれかのマネーブランドを消去した時でも、電子マネー決済制御部13と通信にて、マネーブランドの整合を行い、整合結果に基づいて、自動販売機側の集計テーブル2
1とマネーブランドに対応した各種情報を再配置できるので、マネーブランド毎の価格設定情報、売上情報等の情報管理が容易に行える。
【0028】
(実施の形態2)
図5は、本発明の第2の実施の形態における自動販売機の機能ブロック図である。尚、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0029】
図5において、前回集計テーブル31は、自動販売機主制御部19のメモリ20内に配置されており、電子マネー決済制御部13とマネーブランドの整合を行った時に、集計テーブル21とブランド情報記憶手段22に記憶するマネー管理番号と、管理番号に対応するブランド情報、マネーブランドに対応した各種情報を記憶する。
【0030】
以上のように構成された自動販売機の制御装置について、以下、その動作を実施の形態1で使用した図3と図4を用いて説明する。
【0031】
図3のST6で集計テーブル21の21a、21b、21cに電子マネー決済サービスを管理番号と管理番号に対応したブランド情報を割り当てた時、前回集計テーブル31に記憶されている管理番号を検索後、管理番号に対応したブランド情報とブランド情報記憶手段22に記憶されているマネーブランドに対応した各種情報を、前回集計テーブル31の該当管理番号の領域に書き換える。管理番号を検索した時、新規の管理番号の場合、前回集計テーブル31の新規領域に管理番号に対応したブランド情報とブランド情報記憶手段22に記憶されているマネーブランドに対応した各種情報を記憶する。
【0032】
次に、図4で、Bマネーを消去処理が完了(ST18)後に、再度、各種データ設定手段25にて、Bマネーを追加した時の動作を説明する。
【0033】
各種データ設定手段25にて、Bマネーを追加した時、自動販売機主制御部19は、伝マネー決済制御手段13とマネーブランドの整合を完了した後に、前回集計テーブル31にBマネーに対応する該当管理番号が記憶されているかどうかチェックする。前回集計テーブル31に、Bマネーに対応する管理番号が記憶されていた場合、前回集計テーブル31の該当管理番号の領域に記憶されているブランド情報を集計テーブル21のBマネーに対応する領域に書き込むとともに、前回集計テーブル31の該当管理番号の領域に記憶されているマネーブランドに対応した各種情報を、ブランド情報記憶手段22のBマネーに対応する領域に書き込む。
【0034】
以上のように、本実施の形態の自動販売機によれば、自動販売機主制御部19に前回マネーブランド整合時のマネーブランド情報を記憶する前回集計テーブル31を備え、主制御部19は、消去したマネーブランド情報(Bマネー)を再設定した時、前回集計テーブル31を基に、自動販売機主制御部19と電子マネー決済制御部13の集計テーブルの再配置を行うものであり、誤ってマネーブランドを消去しても、再設定すれば、消去前情報を容易に復活することができるので、再設定の手間が省ける。
【0035】
(実施の形態3)
図6は、本発明の第3の実施の形態における自動販売機の機能ブロック図である。
【0036】
図6において、前回集計テーブル活用可否選択手段32は、前回集計テーブル31の情報を活用するか否かの選択手段である。
【0037】
実施の形態2において、一度消去したマネーブランド(Bマネー)を再設定した時に、前回集計テーブル31に記憶されているマネーブランド(Bマネー)の各種情報を活用す
るかどうか、前回集計テーブル活用可否選択手段32にて、選択できるようにすることで、自動販売機管理者の意図で、前回使用したマネーブランド情報を再活用するかどうか選択できる。
【0038】
(実施の形態4)
図7は、本実施の形態4における自動販売機の機能ブロック図である。
【0039】
図7において、表示手段33は自動販売機主制御部19に接続されている。また、メモリ20内のブランド情報記憶手段22に記憶されているマネーブランドに対応した各種情報には、マネーブランド表示データが付与されている。そして、ブランド情報記憶手段22に記憶されたマネーブランド表示データを表示手段33に表示する時は、ブランド情報記憶手段22に配置された順序で、自動販売機主制御部19が、マネーブランド表示データを表示手段に表示させる。
【0040】
以上のように、本実施の形態の自動販売機によれば、自動販売機主制御部19に表示手段33を備え、ブランド情報記憶手段22にマネーブランド表示データを付加し、ブランド情報記憶手段22に配置された順序で、マネーブランド表示データを表示手段33に表示させるものであり、表示手段を、マネー選択ボタンの近傍に配置すれば、マネーブランド変更時、マネー選択ボタンの再設定作業を軽減できる。
【0041】
(実施の形態5)
図8は、本実施の形態5における自動販売機の機能ブロック図である。
【0042】
図8において、マネーブランド履歴情報記憶手段34は自動販売機主制御部19に接続され、電子マネー決済制御部13とマネーブランドの整合を行った時に、設定されたマネーブランド情報を記憶する。マネーブランド履歴判定手段35は、マネーブランドを追加したり、削除した場合、電子マネー決済制御部13とマネーブランドの整合を行うが、今回のマネーブランド整合において、マネーブランド情報が追加したと判断した時に、マネーブランド履歴判定手段35で、過去に使用したマネーブランドがあるか、マネーブランド履歴情報記憶手段34をチェックし、過去に使用したマネーブランドがあると判定した時は、マネーブランド履歴情報記憶手段34に記憶されているマネーブランド情報を、自動販売機主制御部19の集計テーブル21とブランド情報記憶手段22の該当マネーブランドに対応する領域に再配置する。
【0043】
以上のように、過去に設定したマネーブランド情報を記憶するマネーブランド履歴情報記憶手段34と、追加したマネーブランドが過去に使用した履歴があるかどうか判定するマネーブランド履歴判定手段35を備え、マネーブランドを追加した時、マネーブランド履歴判定手段35で、過去に使用したマネーブランドがあると判定した時、マネーブランド履歴情報記憶手段34に記憶されている該当マネーブランドのマネーブランド情報を、主制御部19の集計テーブル21とブランド情報記憶手段22の該当領域に再配置するものであり、過去に使用したマネーブランドを設定した時、過去の設定情報を再利用することで、マネーブランド情報の再設定作業を軽減できる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
以上のように、本発明にかかる自動販売機は、自動販売機側で搭載できるマネーブランド数を変更した時でも、自動販売機側と電子マネー決済制御部とにおける電子マネー決済サービスの搭載ブランドの整合性を図り、しかも、電子マネー決済サービス毎の設定データや集計データ等を容易に再配置することができるので、あらゆる電子マネー決済サービスを備えた自動販売機器の用途に適用できる。
【符号の説明】
【0045】
8 電子マネー選択表示部
9A、9B、9C 電子マネー選択ボタン
12 電子マネーカード
14 集計テーブル
19 自動販売機主制御部
21 集計テーブル
22 ブランド情報記憶手段
31 前回集計テーブル
32 前回集計テーブル活用可否選択手段
33 表示手段
34 マネーブランド履歴情報記憶手段
35 マネーブランド履歴判定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のマネーブランドの電子マネー決済サービスを備え、電子マネー搭載の記録媒体にて前記電子マネー決済サービスを利用して決済処理を行う電子マネー決済制御部と、前記電子マネー決済制御部にて決済が完了したことで自動販売機内に収容された商品を販売する主制御部とを備え、前記電子マネー決済制御部と前記主制御部には、マネーブランド毎のブランド情報を記憶する集計テーブルを個々に備え、前記主制御部には、マネーブランドに対応した各種情報を記憶するブランド情報記憶手段を備え、前記主制御部と前記電子マネー決済制御部が、通信にて、個々の集計テーブルに記憶しているブランド情報を照合し、集計テーブルの整合ができている状態で、前記主制御部に記憶しているいずれかのマネーブランドを消去した時、前記主制御部は自身の集計テーブルから消去したマネーブランド情報を削除し、前記電子マネー決済制御部と通信を行い、各々の集計テーブルの内容が一致するよう集計テーブルの再配置を行い、前記主制御部は、集計テーブルの再配置した結果に基づいて、前記ブランド情報記憶手段に記憶されたマネーブランドに対応した各種情報を再配置することを特徴とする自動販売機。
【請求項2】
前記主制御部には前回マネーブランド整合時のマネーブランド情報を記憶する前回集計テーブルを備え、前記主制御部は、消去したマネーブランド情報を再設定した時、前記前回集計テーブルを基に、前記主制御部と前記電子マネー決済制御部の集計テーブルの再配置を行うことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
前記前回集計テーブルの情報を活用するか否かの選択手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の自動販売機。
【請求項4】
自動販売機に表示手段を備え、前記ブランド情報記憶手段にマネーブランド表示データを付加し、前記ブランド情報記憶手段に配置された順序で、前記マネーブランド表示データを前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の自動販売機。
【請求項5】
過去に設定したマネーブランド情報を記憶するマネーブランド履歴情報記憶手段と、追加したマネーブランドが過去に使用した履歴があるかどうか判定するマネーブランド履歴判定手段を備え、マネーブランドを追加した時、前記マネーブランド履歴判定手段で、過去に使用したマネーブランドと判定した時、前記マネーブランド履歴情報記憶手段に記憶されているマネーブランド情報を、前記主制御部の集計テーブルと前記ブランド情報記憶手段に再配置することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の自動販売機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate