説明

自動車の補助制動および補助加速装置

【目的】 車両走行時の路面勾配または積載量に関連して補助制動および補助加速動作を有効に制御し回生エネルギの効率を向上させる。
【構成】 車軸を駆動する内燃機関に連結されたかご形誘導機の多相交流回路と蓄電手段の直流回路とを双方向に電気エネルギを変換して結合するインバータ回路と、このインバータ回路を制御する制御回路と、車両の傾斜を電気信号として検出する傾斜センサと、車両の重量を電気信号として検出する重量センサとを備え、傾斜センサおよび重量センサの検出出力を取込み、この検出出力にしたがって、所定値を越える上り勾配であるときには補助制動を禁止し、所定値を越える下り勾配であるときには補助加速を禁止する。
【効果】 大きい上り勾配のときには内燃機関の負担をさらに軽減して排気ガスの黒煙を少なくすることができ、大きい下り勾配のときにはエネルギ回生量を多くすることができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関を制動するときに発生する機械的エネルギを電気的エネルギに変換して蓄積し、内燃機関を加速するときに蓄積された電気的エネルギを補助加速装置に供給して機械的エネルギを発生させる装置に利用する。
【0002】本発明は、国際公表公報WO88/06107(国際出願番号PCT/JP88/00157)に開示された自動車の電気制動および補助加速装置の改良に関する。本発明は、HIMRの名称で本願出願人が販売している補助加速および補助制動装置を備えた自動車に搭載するに適する装置である。
【0003】
【従来の技術】自動車の走行用主機関である内燃機関の回転軸にかご形多相誘導機を直結し、このかご形多相誘導機の界磁に供給する交流周波数を制御することにより、補助制動または補助加速を行う装置が知られている。すなわち、かご形多相誘導機の界磁に生じる回転磁界の回転速度を回転軸の回転速度より大きくなるように交流周波数を供給すると、かご形多相誘導機は電動機として動作し補助加速を行う。逆に回転磁界の回転速度を回転軸の回転速度より小さくなるように交流周波数を供給すると、かご形多相誘導機は発電機として動作し補助制動を行う。一般に、回転磁界の回転速度は回転軸の回転速度に対して95%〜105%(すなわち100%±5%)の範囲で制御される。回転磁界の回転速度が回転軸の回転速度に近づくと、補助制動または補助加速の程度は小さくなる。二つの回転速度比が100%±5%を越えると、エネルギ損失が大きくなって効率が悪くなる。
【0004】つまり回転磁界の回転速度をVm、回転軸の回転速度をVsとすると、Vm = Vs(1+α)
と表すことができ、このαの符号(正負)と絶対値を制御回路が制御する。この制御は、運転者のアクセル踏込み量により加減される。すなわち、制御回路は、変速機で選択されているギヤ比をパラメタとして、アクセルの踏込み量に対する機関回転軸の回転速度が小さいときにαの値を補助加速になるように、大きいときにαの値を補助制動になるように制御する。しかも、その補助加速の程度および補助制動の程度、つまりαの絶対値をアクセルの踏込み量に対して機関回転軸の回転速度がどの程度相違するかに応じて制御する。そして、補助制動のときにはかご形多相誘導機は発電機となっているのであるから、得られる電気エネルギを回生蓄積する。補助加速のときにはその蓄積した電気エネルギを消費する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】出願人はこの装置を実際にバスおよびトラックに搭載して多くの経験を重ねているが、補助加速および補助制動をアクセルの踏込み量および機関回転軸によって制御すると、実際の運転操作では矛盾が生じたり、その制御は必ずしも最適値にならないことがある。例えば、車両が下り勾配の道路を走行中であるにもかかわらず、運転者がアクセルを深く踏めば一時的に補助加速になる。その逆に車両が上り勾配の道路にあるのに、制御が補助制動になることがある。
【0006】さらに、補助加速または補助制動の制御の程度については、車両が大きい下り勾配にあるならできるだけ補助制動の程度を大きくしてエネルギ回生量を多くすべきであり、車両が大きい上り勾配にあるなら補助加速の程度を大きくして、内燃機関の負担を軽減して排気ガスの黒煙を軽減すべきである。ところが、アクセル踏込み量および機関回転速度の情報のみでは必ずしもそのエネルギの回生および消費に対する効率が最適値に制御できない。
【0007】この制御は車両重量にも関係する。すなわち、乗客や積荷の多い状態と少ない状態とでは車両勾配に対する影響も当然に相違する。例えば、積載荷重が大きいときには、比較的小さい下り勾配であっても補助制動を大きく利用してエネルギ回生量を大きくすることが望ましい。
【0008】本発明は、このような背景に行われたものであって、回生エネルギの効率を向上することができる自動車の補助制動および補助加速装置を提供することを目的とする。本発明は、制御に矛盾を生じることがない制御装置を提供することを目的とする。本発明は、車両の勾配または積載量に関連して、補助制動および補助加速装置を有効に制御することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第一点は、車両に勾配センサを設置し、その勾配センサの検出出力を制御に利用するものである。本発明の第二点は、勾配センサに併せて重量センサを設置し、その重量センサの検出出力も制御に利用するものである。
【0010】すなわち本発明は、車軸を駆動する主機関である内燃機関の回転軸に連結されたかご形誘導機と、蓄電手段と、前記かご形誘導機の多相交流回路と前記蓄電手段の直流回路とを双方向に電気エネルギを変換して結合するインバータ回路と、このインバータ回路を制御する制御回路とを備えた自動車の補助制動および補助加速装置において、車両の傾斜を電気信号として検出する傾斜センサを設け、前記制御回路は、この傾斜センサの検出出力を取り込む手段と、この検出出力にしたがって補助制動または補助加速の程度を制御する手段とを含むことを特徴とする。
【0011】前記制御回路は、前記傾斜センサの検出出力が所定値を越える上り勾配であるときに補助制動を禁止し、または所定値を越える下り勾配であるときに補助加速を禁止する手段を含み、さらに、前記車両の重量を電気信号として検出する重量センサを設け、前記制御回路は、この重量センサの検出出力を取り込む手段と、この重量センサの検出出力にしたがって補助制動または補助加速の程度を制御する手段とを含み、前記重量センサの検出出力をW、前記傾斜センサの検出出力をθとするとき、Wtanθ にしたがって補助制動または補助加速の程度を制御することが望ましい。
【0012】
【作用】傾斜センサが車両の傾斜を電気信号として検出し、この検出出力が所定値を越えているか否かを判断する。所定値を越える上り勾配のときには補助制動を禁止して補助加速の程度を大きくし内燃機関の負担を軽減する。また、所定値を越える下り勾配のときには補助加速を禁止して補助制動の程度を大きくしエネルギ回生量を増加させる。
【0013】それぞれ、補助制動または補助加速の制御では、傾斜センサの出力により車両の傾斜量を取り込み、その制御の程度を変更することができる。すなわち、大きい下り勾配であればアクセルの踏み込み量が小さいときに、傾斜センサの出力に応じて、大きい制動力を与えて回生エネルギを大きくするように制御することができる。大きい上り勾配のときにも、その傾斜センサの出力に応じて小さい上り勾配のときより補助加速の程度を大きく制御する。
【0014】重量センサを設けた場合には、その検出出力にしたがって、積載荷重が大きいときには、比較的小さい下り勾配であっても補助制動の程度を大きくなるようにしてエネルギ回生量を増加させ、積載荷量が小さいときには、比較的大きい上り勾配であっても補助加速の程度を大きくなるようにして内燃機関の負担を軽減する。
【0015】これにより、路面勾配の程度あるいは積載荷量の程度によって制御に矛盾を生じることをなくし、エネルギの回生および消費の効率を向上させることができる。
【0016】
【実施例】次に、本発明実施例を図面に基づいて説明する。
【0017】(第一実施例)図1は本発明第一実施例の要部の構成を示すブロック図、図2(a)は本発明実施例における自重センサとしてストレンゲージを用いた場合の取付位置を示す図、(b)は自重センサとしてリーフスプリングのたわみ量を測定する場合の構成例を示す図である。
【0018】本発明第一実施例は、車軸を駆動する主機関である内燃機関1の回転軸に連結されたかご形誘導機2と、蓄電手段としての二次電池回路3と、かご形誘導機2の多相交流回路と二次電池回路3とを双方向に電気エネルギを変換するために、二次電池回路3の直流電圧をかご形誘導機2の軸回転速度より低い回転速度の回転磁界を誘起するのに適合した周波数の交流電圧に変換して、これをかご形誘導機2に与え、またかご形誘導機2からの交流電力を直流電力に変換するインバータ回路4と、このインバータ回路4の交流側電圧の周波数を設定する制御信号を生成する制御回路5とを備える。このインバータ制御回路5には自動車の運転に応じて運転者により制御指令を発生する手段を含む。
【0019】また、かご形誘導機2には回転センサ6が取付けられていて、この回転センサ6からの信号は制御回路5に与えられ、さらに二次電池の充電状態に関する二次電池回路3からの情報が入力する。
【0020】インバータ回路4の出力側にはコンデンサ7および半導体スイッチ回路12が接続され、この半導体スイッチ回路12を介して抵抗器11が接続される。この抵抗器11は自動車に大きい制動が行われ回生することができないほどの過剰な電気エネルギが発生したときに、これを消散させるように構成されている。
【0021】さらに、二次電池回路3および半導体スイッチ回路12にはインバータ回路4の出力電圧を検出する検出回路13が接続され、抵抗器11には電流の変化を検出する電流検出器15が備えられる。この電流検出器15にはその検出信号にしたがって半導体スイッチ回路12を制御するスイッチ制御回路14が接続される。このスイッチ制御回路14には検出回路13が接続される。
【0022】さらに、本発明の特徴として、車両の傾斜を電気信号として検出する傾斜センサ8が設けられ、制御回路5には、この傾斜センサ8の検出出力を取り込む手段と、この検出出力にしたがって補助制動または補助加速の程度を制御する手段と、傾斜センサ8の検出出力が所定値を越える上り勾配であるときに補助制動を禁止し、または所定値を越える下り勾配であるときに補助加速を禁止する手段とが含まれる。また、車両の重量を電気信号として検出する重量センサ9が設けられ、制御回路5には、この重量センサ9の検出出力を取り込む手段と、この重量センサ9の検出出力にしたがって補助制動または補助加速の程度を制御する手段とが含まれる。重量センサ9の検出出力をW、傾斜センサ8の検出出力をθとするとき、Wtanθ にしたがって補助制動または補助加速の程度が制御される。
【0023】重量センサとしては、図2(a)に示すように積載荷量の変化に伴って生じるアクスルハウジング21の歪量を検出するストレンゲージ9aを用いるか、あるいは図2(b)に示すように積載荷量の変化に伴って生じるリーフスプリング9bのたわみ量を検出するたわみ量検出手段9bを用いる。たわみ量検出手段9bには測長分野ですでに利用されている測定器やゲージ類を用いることができる。
【0024】次に、本発明第一実施例の動作について説明する。まず、本発明第一実施例の通常動作について説明する。
【0025】制動力を回転系に発生する補助制動モードの場合には、制御回路5は回転センサ6で検出されるかご形誘導機2の回転子部の回転速度より小さい速度の回転磁界をかご形誘導機2の固定子部に与えるように制御信号を発生する。このとき、かご形誘導機2は発電機として動作し、発電された電気エネルギはインバータ回路4により直流エネルギに変換されて、二次電池回路3に充電電流として供給される。ブレーキトルクが大きく、二次電池回路3がこの直流エネルギを吸収しきれないときには、直流端子電圧が所定値を越えて上昇し、半導体スイッチ回路12がこれを検出して二次電池回路3の端子に抵抗器11を接続するように閉成する。
【0026】一方、駆動力を回転系に付与する補助加速モードの場合には、制御回路5は回転センサ6で検出されるかご形誘導機2の回転子部の回転速度より大きい速度の回転磁界をかご形誘導機2の固定子部に与えるように制御信号を発生する。このときには、二次電池回路3から直流電流が取り出され、インバータ回路4により回転磁界に相応の多相交流に変換されてかご形誘導機2に供給される。
【0027】回転磁界の回転速度と軸回転速度との差が大きいほど、ブレーキトルクおよび駆動力は大きい。その差と回転磁界の回転速度との比率、すなわちかご形誘導機2のすべりがほぼ±10%の範囲になるように設定される。
【0028】次に、二次電池回路3への充電制御について説明する。インバータ回路4にはかご形誘導機2の固定子にその回転子の回転に対応する回転磁界を与えるための制御信号が制御回路5から供給されている。この制御回路5には回転センサ6からの回転情報が入力し、また二次電池回路3の充電状態に関する情報が入力する。この制御回路5にはマイクロプロセッサが含まれ、さらに、運転者の操作により運転状況により変化する操作制御信号を取り込む手段が含まれる。
【0029】インバータ回路4は直流側端子のエネルギを交流側端子に与えるとともに、交流側端子には発生するエネルギを直流側端子に与え、さらに、制御回路5の制御によりかご形誘導機2が電動機となるように回転磁界の回転速度を制御して、かご形誘導機2の回転軸に駆動力を与え、内燃機関1の補助駆動装置として動作させる。このときには、二次電池回路3に充電された電気エネルギが用いられる。
【0030】ここで、本発明の特徴とするところの路面傾斜および積載重量の変化に応じた制御回路5の制御動作について説明する。
【0031】まず、前述の補助制動モード時の制御動作について説明する。図3は本発明第一実施例における補助制動モード時の制御動作の流れを示す流れ図である。
【0032】傾斜センサ8が傾斜角度θを検出しその検出信号を制御回路5に出力する。出力された検出信号はアナログ信号として検出されるので、これはインタフェースにてディジタル信号に変換され制御回路5に入力される。制御回路5はこの検出出力から傾斜角度θが所定値を越えているか否かを判断する。所定値を越えていない場合はそのまま通常の補助制動モードを継続する。
【0033】傾斜角度θが所定値を越えている場合には、その傾斜が下り勾配であるか上り勾配であるかを判断する。上り勾配であれば補助制動は必要ないので補助制動モードを禁止して通常走行モードで車両を走行させる。下り勾配であれば重量センサ9から総重量Wを取込む。総重量Wは車両の自重と積載荷重の和である。この場合も重量センサ9からの検出信号はアナログ信号として検出されるので、インタフェースにてディジタル信号に変換され制御回路5に出力される。
【0034】制御回路5は入力した傾斜角度θおよび総重量Wにより識別ランクの選択基準としてW・tanθを演算し、この識別ランクにしたがって最適の制御パターンを取込み、その制御パターンにしたがって補助制動を実施する。総重量Wが同じである場合に傾斜角度θが大きければ識別ランクは大きくなり、それにしたがって補助制動力を大きくする。また、傾斜角度θが小さければ識別ランクは小さくなるので補助制動力を小さくする。
【0035】次に、補助加速モード時の制御動作について説明する。図4は本発明実施例における補助加速モード時の制御動作の流れを示す流れ図である。
【0036】補助制動モード時同様に、制御回路5は傾斜センサ8からの検出出力をインタフェースを介して入力する。この入力した検出出力から傾斜角度θが所定値を越えているか否かを判断し、所定値を越えていない場合はそのまま通常の補助加速モードを継続する。
【0037】傾斜角度が所定値を越えている場合は、その傾斜が下り勾配であるか上り勾配であるかを判断する。下り勾配であれば補助加速は必要ないので補助加速モードを禁止して通常走行モードで車両を走行させる。上り勾配であれば重量センサ9から総重量Wを取り込み、先に入力した傾斜角度θを用いて識別ランクW・tanθを演算し、この識別ランクにしたがって補助加速を実施する。
【0038】この補助加速モードの場合も、総重量Wが同じである場合に傾斜角度が大きければ識別ランクは大きくなり、それにしたがって補助加速を大きくする。また、傾斜角度が小さければ識別ランクは小さくなるので補助加速を小さくする。
【0039】(第二実施例)本発明第二実施例は図1に示す重量センサ9が取除かれたもので、その他は第一実施例同様に構成される。
【0040】図5は本発明第二実施例における補助制動モード時の制御動作の流れを示す流れ図である。
【0041】傾斜センサ8が傾斜角度θを検出しその検出信号を制御回路5に出力する。制御回路5はこの検出出力から傾斜角度が所定値を越えているか否かを判断する。所定値を越えていない場合はそのまま通常の補助制動モードを継続する。
【0042】傾斜角度が所定値を越えている場合には、その傾斜が下り勾配であるか上り勾配であるかを判断する。上り勾配であれば補助制動は不必要なので補助制動モードを禁止して通常走行モードにより車両を走行させる。下り勾配であれば勾配の傾斜角度に応じたランクを識別し、その識別されたランクにしたがって最適の制御パターンを取込み、その制御パターンにより補助制動を実施する。
【0043】図6は本発明第二実施例における補助加速モード時の制御動作の流れを示す流れ図である。
【0044】この場合も補助制動モード同様に、制御回路5は傾斜センサ8から検出出力を入力し、この入力した検出出力から傾斜角度θが所定値を越えているか否かを判断する。所定値を越えていない場合はそのまま通常の補助加速モードを継続する。
【0045】傾斜値が所定値を越えている場合は、その傾斜が下り勾配であるか上り勾配であるかを判断する。下り勾配であれば補助加速は必要ないので、補助加速モードを禁止して通常走行モードで車両を走行させる。上り勾配であれば勾配の傾斜角度に応じたランクを識別し、その識別されたランクにしたがって最適の制御パターンを取込み、その制御パターンにより補助加速を実施する。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、車両走行時の路面勾配または積載量に関連して補助制動および補助加速動作を制御に矛盾を生じさせることなく有効に行うことができるので、大きい上り勾配のときには内燃機関の負担をより軽減して排気ガスの黒煙を少なくすることができ、大きい下り勾配のときにはエネルギ回生量をさらに増加させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例の要部の構成を示すブロック図。
【図2】(a)は本発明第一実施例における自重センサとしてストレンゲージを用いた場合の取付位置を示す図、(b)は自重センサとしてリーフスプリングのたわみ量を測定する場合の構成例を示す図。
【図3】本発明第一実施例における補助制動モード時の制御動作の流れを示す流れ図。
【図4】本発明第一実施例における補助加速モード時の制御動作の流れを示す流れ図。
【図5】本発明第二実施例における補助制動モード時の制御動作の流れを示す流れ図。
【図6】本発明第二実施例における補助加速モード時の制御動作の流れを示す流れ図。
【符号の説明】
1 内燃機関
2 かご形誘導機
3 二次電池回路
4 インバータ回路
5 制御回路
6 回転センサ
7 コンデンサ
8 傾斜センサ
9 重量センサ
9a ストレンゲージ
9b たわみ量検出手段
11 抵抗器
12 半導体スイッチ回路
13 検出回路
14 スイッチ制御回路
15 電流検出器
21 アクスルハウジング
22 リーフスプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】 車軸を駆動する主機関である内燃機関の回転軸に連結されたかご形誘導機と、蓄電手段と、前記かご形誘導機の多相交流回路と前記蓄電手段の直流回路とを双方向に電気エネルギを変換して結合するインバータ回路と、このインバータ回路を制御する制御回路とを備えた自動車の補助制動および補助加速装置において、車両の傾斜を電気信号として検出する傾斜センサを設け、前記制御回路は、この傾斜センサの検出出力を取り込む手段と、この検出出力にしたがって補助制動または補助加速の程度を制御する手段とを含むことを特徴とする自動車の補助制動および補助加速装置。
【請求項2】 前記制御回路は、前記傾斜センサの検出出力が所定値を越える上り勾配であるときに補助制動を禁止し、または所定値を越える下り勾配であるときに補助加速を禁止する手段を含む請求項1記載の自動車の補助制動および補助加速装置。
【請求項3】 前記車両の重量を電気信号として検出する重量センサを設け、前記制御回路は、この重量センサの検出出力を取り込む手段と、この重量センサの検出出力にしたがって補助制動または補助加速の程度を制御する手段とを含む請求項1記載の自動車の補助制動および補助加速装置。
【請求項4】 前記重量センサの検出出力をW、前記傾斜センサの検出出力をθとするとき、Wtanθ にしたがって補助制動または補助加速の程度を制御する請求項3記載の自動車の補助制動および補助加速装置。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate