自動車用アシストグリップ
【課題】乗員が握った際の感触が良好で、しかもハンガーを掛けた場合にハンガーのフック部との擦れによる美観の低下を目立ち難くすることができ、あるいは防止することのできるアシストグリップを提供する。
【解決手段】握り部11Aの両端に取付部13Aを有し、合成樹脂からなる基体21Aと、握り部11Aの基体21Aの表面に積層した表皮層23Aと、握り部11Aの表皮層23A表面に設けた植毛層25Aとで構成し、表皮層23Aを基体21Aよりも柔らかい材質とすると共に、握り部11Aの表面には握り部11Aの長さ方向と直交する周方向に沿って植毛層25Aの無いハンガー掛け部15Aを形成して自動車用アシストグリップを構成した。
【解決手段】握り部11Aの両端に取付部13Aを有し、合成樹脂からなる基体21Aと、握り部11Aの基体21Aの表面に積層した表皮層23Aと、握り部11Aの表皮層23A表面に設けた植毛層25Aとで構成し、表皮層23Aを基体21Aよりも柔らかい材質とすると共に、握り部11Aの表面には握り部11Aの長さ方向と直交する周方向に沿って植毛層25Aの無いハンガー掛け部15Aを形成して自動車用アシストグリップを構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車内のルーフサイド等に取り付けられるアシストグリップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車内のルーフサイドには図13に示すようなアシストグリップ80が取り付けられている。前記アシストグリップは、自動車の走行時等の際に乗員が握ることにより乗員の姿勢を保持できるように設けられている。
【0003】
前記アシストグリップ80は握り部81とその両端の取付部83とよりなる。前記握り部81は乗員が握る部分であり、一方、前記取付部83はアシストグリップを車体等へ取り付ける部分である。
【0004】
しかし、従来のアシストグリップ80は、ポリプロピレン等の硬質合成樹脂で構成されており、乗員が握り部を握った際に硬く感じ、感触が悪い問題がある。そこで、握った際の感触をソフトにするため、硬質合成樹脂製の基体の表面にエラストマー製のソフトタッチ部や表皮材を設けたものが提案されている。
【0005】
しかしながら、基体の表面にエラストマー製のソフトタッチ部や表皮材を設けたアシストグリップにあっても、握った際の感触は満足のできるものとは言い難かった。
【0006】
また、前記アシストグリップにはハンガーが掛けられることも多く、その場合は自動車の走行時の振動等によってハンガーがアシストグリップ上をスライドしてアシストグリップの表面がハンガーのフック部で擦られるため、アシストグリップの表面が柔らかいエラストマーで構成されていると、アシストグリップの表面に擦り傷が発生し、しかもその擦り傷が目立やすいことから、美観が損なわれる問題がある。
【0007】
【特許文献1】実開平1−150139号公報
【特許文献2】特開平8−252836号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、握った際の感触が良好で、しかもハンガーを掛けた場合にハンガーのフック部との擦れを目立ち難くすることができ、あるいは防止することができ、美観の低下を生じにくいアシストグリップの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、握り部の両端に取付部を有する自動車用アシストグリップにおいて、合成樹脂からなる基体と、前記基体よりも柔らかい材質とされて前記基体の表面に積層された表皮層と、前記表皮層の表面に設けられた植毛層とよりなり、前記表皮層および前記植毛層が前記握り部のみに設けられ、前記握り部の表面には握り部の長さ方向と直交する周方向に沿って前記植毛層の無いハンガー掛け部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1において、前記ハンガー掛け部の端には前記表皮層の表面にハンガースライド防止用リブが突設されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1において、前記ハンガー掛け部では前記表皮層および前記植毛層が無く前記基体が露出していることを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3において、前記ハンガー掛け部の端には前記基体の表面にハンガースライド防止用リブが突設されていることを特徴とする。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1から4の何れか一項において、前記ハンガー掛け部は、前記握り部の端部に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、アシストグリップの握り部は、基体の表面に基体よりも柔らかい材質からなる表皮層が設けられ、さらに表皮層の表面に植毛層が設けられているため、乗員が握り部を握った際には、植毛層と表皮層との両方の相乗作用によって良好な感触が得られる。また、握り部の表面には握り部の長さ方向と直交する周方向に沿って植毛層の無いハンガー掛け部が形成されているため、アシストグリップにハンガーを掛ける際には、植毛層の無いハンガー掛け部にハンガーのフック部を掛けることにより、植毛層の表面がハンガーのフック部で擦られて植毛繊維が寝たり、植毛繊維が脱落したりたりするのを生じ難くでき、アシストグリップの美観低下を抑えることができる。また、ハンガー掛け部に掛けられたハンガーが、自動車の振動等によりスライドしようとしても、植毛層側は植毛分だけハンガー掛け部よりも高くなってハンガー掛け部との間に僅かでも段差を生じているため、ハンガーのフック部が前記段差部に妨げられてハンガー掛け部から植毛層側へスライドするのが抑えられ、ハンガー掛け部の範囲内でのスライドにとどまり易い。そのため、ハンガーによる擦り傷の発生を握り部におけるハンガー掛け部の範囲に限定することができ、美観低下を抑えることができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、ハンガー掛け部の端には表皮層の表面にハンガースライド防止用リブが突設されているため、ハンガー掛け部に掛けられたハンガーが自動車走行時の振動等によってスライドすることがあっても、ハンガー掛け部の端のハンガースライド防止用リブによってハンガー掛け部から植毛層側へスライドするのが規制され、植毛層の表面がハンガーのフック部で擦られて植毛繊維が寝たり、植毛繊維が脱落したりたりするのを、一層生じ難くでき、アシストグリップの美観低下を、より確実に抑えることができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、ハンガー掛け部では表皮層および植毛層が無く、表皮層よりも硬い基体が露出しているため、ハンガー掛け部にハンガーのフック部を掛けた場合には、ハンガー掛け部の表面にハンガーのフック部による擦り傷等を生じ難くでき、アシストグリップの美観低下を抑えることができる。
【0017】
請求項4の発明によれば、ハンガー掛け部の端には基体の表面にハンガースライド防止用リブが突設されているため、ハンガー掛け部に掛けられたハンガーが自動車走行時の振動等によってスライドすることがあっても、ハンガー掛け部の端のハンガースライド防止用リブによってハンガー掛け部から植毛層側へハンガーがスライドするのが規制され、植毛層の表面がハンガーのフック部で擦られて植毛繊維が寝たり、植毛繊維が脱落したりたりするのを、一層生じ難くでき、アシストグリップの美観低下を、より確実に抑えることができる。しかも、ハンガーのフック部で擦られるハンガー掛け部は、表皮層よりも硬い基体が露出しているため、ハンガーのフック部による擦り傷が付き難く、アシストグリップの美観低下をより確実に抑えることができる。
【0018】
請求項5の発明によれば、握り部を握った際に、ハンガー掛け部が手に当たり難くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の第一実施例に係るアシストグリップの斜視図、図2は第一実施例の握り部の断面図、図3は第一実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図、図4は本発明の第二実施例に係るアシストグリップの斜視図、図5は第二実施例の握り部の断面図、図6は第二実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図、図7は本発明の第三実施例に係るアシストグリップの斜視図、図8は第三実施例の握り部の断面図、図9は第三実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図、図10は本発明の第四実施例に係るアシストグリップの斜視図、図11は第四実施例の握り部の断面図、図12は第四実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図である。
【0020】
図1〜図3に示す第一実施例のアシストグリップ10Aは、自動車内のルーフサイドに取り付けられるものであって、握り部11Aとその両端に形成された取付部13Aとよりなり、略弓形状に賦形されている。前記握り部11Aは、乗員が握る部分であり、一方、取付部13Aは、アシストグリップ10Aを自動車内のルーフサイドへネジ等で取り付けるための部分である。
【0021】
前記アシストグリップ10Aは、ポリプロピレン等の硬質合成樹脂製の基体21Aと、前記基体21Aよりも柔らかい(硬度が低い)材質からなる表皮層23Aと、前記表皮層23Aの表面に設けられた植毛層25Aとよりなる。
【0022】
前記基体21Aは、アシストグリップ10Aの基本骨格を構成し、前記握り部11Aおよびその両側の取付部13Aにおいて一連に形成されている。前記取付部13Aは基体21Aのみで構成されて前記基体21Aが露出し、一方、前記握り部11Aは前記基体21Aに表皮層23Aと植毛層25Aが積層されている。また、この実施例の基体21Aは、公知のガスインジェクション成形で賦形され、前記握り部11Aおよび取付部13Aが中空形状とされている。さらに前記握り部11Aは管形状となっている。
【0023】
前記表皮層23Aは、前記基体21Aの材質よりも柔らかい材質、例えばオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)からなり、前記握り部11Aの基体21A表面に積層され、前記取付部13Aには設けられていない。前記表皮層23Aの成形は、前記基体21Aを成形型にセットし、公知のインジェクション成形によって、前記握り部11Aの基体21A表面に表皮層樹脂を射出することにより行うことができる。前記表皮層23Aの厚みは適宜決定されるが、例として1.0〜1.5mm程度を挙げる。
【0024】
前記植毛層25Aは、前記握り部11Aにおける表皮層23Aの表面にハンガー掛け部15Aを除いて設けられている。前記植毛層25Aは、公知の植毛方法によって前記表皮層23Aの表面に形成される。例えば、前記ハンガー掛け部15Aおよび取付部13A等、植毛を行わない部分をマスキングし、植毛する部分には接着剤、例えばポリウレタン系接着剤を塗布して短繊維等のパイルからなる植毛繊維を吹き付けることにより前記植毛層25Aを形成することができる。前記パイルは、例えばパイル径0.5〜0.8dx程度の細いものが好ましく、また、長さは0.3〜0.7mm程度が好ましい。
【0025】
前記ハンガー掛け部15Aは、前記握り部11Aの表面に、握り部11Aの長さ方向と直交する周方向に沿って所定幅、例えば10〜20mm程度の環状に形成されている。前記ハンガー掛け部15Aの位置は、前記握り部11Aの長さ方向において適宜の位置、例えば一端または両端(請求項5における握り部の端部)、あるいは図示のような中央等とされる。
【0026】
前記実施例のアシストグリップ10Aにおいては、乗員が前記握り部11Aを握った際に、前記植毛層25Aの柔らかな触感と前記表皮層23Aの柔軟さの相乗作用によって、良好な感触が得られる。
【0027】
また、ハンガーを前記アシストグリップ10Aに掛ける際には、図3のように、前記ハンガー掛け部15AにハンガーHのフック部H1が掛けられる。その場合、前記ハンガー掛け部15Aには植毛層25Aが存在しないため、ハンガーのフック部H1によって植毛層25Aが擦られて繊維が倒れたりするのを生じ難くできる。また、前記植毛層25Aの部分は植毛分だけハンガー掛け部15Aよりも高くなっており、前記ハンガー掛け部15Aとの間に僅かでも段差を生じている。そのため、ハンガーのフック部H1が前記段差部に妨げられてハンガー掛け部15Aから植毛層25A側へスライドするのが抑えられ、ハンガー掛け部15Aの範囲内でのスライドにとどまり易い。そのため、ハンガーHによる擦り傷の発生を握り部11Aにおけるハンガー掛け部15Aの範囲に限定することができ、美観低下を抑えることができる。
【0028】
図4〜図6に第二実施例のアシストグリップ10Bを示す。アシストグリップ10Bは、ハンガー掛け部15Bの端における表皮層23Bの表面にはハンガースライド防止用リブ24Bが突設されている。前記ハンガースライド防止用リブ24Bは、植毛層25Bの表面よりも高くされるが、高くしすぎると握り部11Bを握った際にハンガースライド防止用リブ24Bが手のひらに当たって違和感を生じるため、植毛層25Bの表面より僅かに高くするのが好ましい。前記ハンガースライド防止用リブ24Bの高さとして、例えば1〜2mm程度を挙げる。
【0029】
なお、前記第二実施例のアシストグリップ10Bにおける他の構成は、前記第一実施例のアシストグリップ10Aと同様である。符号13Bは取付部、21Bは基体である。
【0030】
前記第二実施例のアシストグリップ10Bにおいては、前記握り部11Bを握った際の良好な感触が第一実施例と同様に得られる他に、次の効果が得られる。すなわち、図6のように、ハンガーHを前記アシストグリップ10Aに掛ける際には、前記ハンガー掛け部15BにハンガーHのフック部H1が掛けられる。その場合、前記ハンガー掛け部15Bには植毛層25Bが存在しないため、ハンガーのフック部H1によって植毛層25Bが擦られて繊維が倒れたりすることを生じ難くできる。しかも、前記ハンガー掛け部15Bに掛けられたハンガーのフック部H1が自動車走行時の振動等によってスライドすることがあっても、前記ハンガー掛け部15Bの端のハンガースライド防止用リブ24Bによってハンガー掛け部15Bから植毛層25Bへスライドするのが規制され、前記植毛層25Bの表面がハンガーのフック部H1で擦られて植毛繊維が寝たり、植毛繊維が脱落したりたりするのを、一層生じ難くでき、アシストグリップ10Bの美観低下を、より確実に抑えることができる。また、前記ハンガースライド防止用リブ24Bの存在によって、ハンガーHのスライドがハンガー掛け部15Bの範囲内にとどまり易い。そのため、ハンガーHによる擦り傷の発生を握り部11Bにおけるハンガー掛け部15Bの範囲に限定することができ、美観低下を抑えることができる。
【0031】
図7〜図9に第三実施例のアシストグリップ10Cを示す。前記アシストグリップ10Cは、表皮層23Cが握り部11Cの基体21Cの表面にハンガー掛け部15Cを除いて積層されている。前記ハンガー掛け部15Cにおいては、表皮層23Cおよび植毛層25Cが無く、基体21Cが露出している。第三実施例におけるその他の構成は、前記第一実施例のアシストグリップ10Aと同様である。符号13Cは取付部である。
【0032】
前記第三実施例のアシストグリップ10Cにおいては、前記握り部11Cを握った際の良好な感触が第一実施例と同様に得られる他に、次の効果が得られる。すなわち、図9のように、ハンガーHを前記アシストグリップ10Cに掛ける際には、前記ハンガー掛け部15CにハンガーHのフック部H1が掛けられる。その場合、前記ハンガー掛け部15Cには植毛層25Cが存在しないため、ハンガーのフック部H1によって植毛層25Cが擦られて繊維が倒れたりすることを生じ難くできる。また、前記ハンガー掛け部15Cでは前記表皮層23Cよりも硬い基体21Cが露出しているため、前記ハンガー掛け部15CにハンガーHによる擦れ傷等を生じ難く、アシストグリップ10Cの美観低下を抑えることができる。
【0033】
図10〜図12に第四実施例のアシストグリップ10Dを示す。アシストグリップ10Dは、ハンガー掛け部15Dの端に基体21Dから突出したハンガースライド防止用リブ24Dが形成されている。前記ハンガースライド防止用リブ24Dは、植毛層25Dの表面よりも高くされるが、高くしすぎると握り部11Dを握った際にハンガースライド防止用リブ24Dが手のひらに当たって違和感を生じるため、植毛層25Dの表面より僅かに高くするのが好ましい。前記ハンガースライド防止用リブ24Dの高さとして、例えば1〜2mm程度を挙げる。
【0034】
なお、第四実施例のアシストグリップ10Dにおける他の構成は、前記第三実施例のアシストグリップ10Cと同様であり、符号13Dは取付部、23Dは表皮層、25Dは植毛層であり、それぞれ第一実施例および第三実施例で記載したとおりである。
【0035】
前記第四実施例のアシストグリップ10Dにおいては、前記握り部11Dを握った際の良好な感触が第一実施例および第三実施例と同様に得られる他に、次の効果が得られる。すなわち、図12のように、ハンガーHを前記アシストグリップ10Dに掛ける際には、前記ハンガー掛け部15DにハンガーHのフック部H1が掛けられる。その場合、前記ハンガー掛け部15Dには植毛層25Dが存在しないため、ハンガーのフック部H1によって植毛層25Dが擦られて繊維が倒れたりすることを生じ難くできる。また、前記ハンガー掛け部15Dでは前記表皮層23Dよりも硬い基体21Dが露出しているため、前記ハンガー掛け部15DにハンガーHによる擦れ傷等が生じ難く、アシストグリップ10Dの美観低下を抑えることができる。さらに、前記ハンガー掛け部15Dに掛けられたハンガーのフック部H1が自動車走行時の振動等によってスライドすることがあっても、前記ハンガー掛け部15Dの端のハンガースライド防止用リブ24Dによってハンガー掛け部15Dから植毛層25D側へスライドするのが規制され、前記植毛層25Dの表面がハンガーのフック部H1で擦られて植毛繊維が寝たり、植毛繊維が脱落したりたりするのを、一層生じ難くでき、アシストグリップ10Dの美観低下を、より確実に抑えることができる。
【0036】
なお、前記の各実施例では、基体を中空に賦形したが、基体は中実であってもよい。また、ハンガー掛け部の位置は、前記握り部の長さ方向において握り部の端部であってもよい。さらに、アシストグリップは、自動車内のルーフサイドに取り付けられるものに限られず、自動車内の他の位置に取り付けられるものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第一実施例に係るアシストグリップの斜視図である。
【図2】第一実施例の握り部の断面図である。
【図3】第一実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図である。
【図4】第二実施例に係るアシストグリップの斜視図である。
【図5】第二実施例の握り部の断面図である。
【図6】第二実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図である。
【図7】第三実施例に係るアシストグリップの斜視図である。
【図8】第三実施例の握り部の断面図である。
【図9】第三実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図である。
【図10】第四実施例に係るアシストグリップの斜視図である。
【図11】第四実施例の握り部の断面図である。
【図12】第四実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図である。
【図13】従来のアシストグリップの斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
10A,10B,10C,10D アシストグリップ
11A,11B,11C,11D 握り部
13A,13B,13C,13D 取付部
15A,15B,15C,15D ハンガー掛け部
21A,21B,21C,21D 基体
23A,23B,23C,23D 表皮層
24B,24D ハンガースライド防止用リブ
25A,25B,25C,25D 植毛層
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車内のルーフサイド等に取り付けられるアシストグリップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車内のルーフサイドには図13に示すようなアシストグリップ80が取り付けられている。前記アシストグリップは、自動車の走行時等の際に乗員が握ることにより乗員の姿勢を保持できるように設けられている。
【0003】
前記アシストグリップ80は握り部81とその両端の取付部83とよりなる。前記握り部81は乗員が握る部分であり、一方、前記取付部83はアシストグリップを車体等へ取り付ける部分である。
【0004】
しかし、従来のアシストグリップ80は、ポリプロピレン等の硬質合成樹脂で構成されており、乗員が握り部を握った際に硬く感じ、感触が悪い問題がある。そこで、握った際の感触をソフトにするため、硬質合成樹脂製の基体の表面にエラストマー製のソフトタッチ部や表皮材を設けたものが提案されている。
【0005】
しかしながら、基体の表面にエラストマー製のソフトタッチ部や表皮材を設けたアシストグリップにあっても、握った際の感触は満足のできるものとは言い難かった。
【0006】
また、前記アシストグリップにはハンガーが掛けられることも多く、その場合は自動車の走行時の振動等によってハンガーがアシストグリップ上をスライドしてアシストグリップの表面がハンガーのフック部で擦られるため、アシストグリップの表面が柔らかいエラストマーで構成されていると、アシストグリップの表面に擦り傷が発生し、しかもその擦り傷が目立やすいことから、美観が損なわれる問題がある。
【0007】
【特許文献1】実開平1−150139号公報
【特許文献2】特開平8−252836号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、握った際の感触が良好で、しかもハンガーを掛けた場合にハンガーのフック部との擦れを目立ち難くすることができ、あるいは防止することができ、美観の低下を生じにくいアシストグリップの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、握り部の両端に取付部を有する自動車用アシストグリップにおいて、合成樹脂からなる基体と、前記基体よりも柔らかい材質とされて前記基体の表面に積層された表皮層と、前記表皮層の表面に設けられた植毛層とよりなり、前記表皮層および前記植毛層が前記握り部のみに設けられ、前記握り部の表面には握り部の長さ方向と直交する周方向に沿って前記植毛層の無いハンガー掛け部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1において、前記ハンガー掛け部の端には前記表皮層の表面にハンガースライド防止用リブが突設されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1において、前記ハンガー掛け部では前記表皮層および前記植毛層が無く前記基体が露出していることを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3において、前記ハンガー掛け部の端には前記基体の表面にハンガースライド防止用リブが突設されていることを特徴とする。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1から4の何れか一項において、前記ハンガー掛け部は、前記握り部の端部に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、アシストグリップの握り部は、基体の表面に基体よりも柔らかい材質からなる表皮層が設けられ、さらに表皮層の表面に植毛層が設けられているため、乗員が握り部を握った際には、植毛層と表皮層との両方の相乗作用によって良好な感触が得られる。また、握り部の表面には握り部の長さ方向と直交する周方向に沿って植毛層の無いハンガー掛け部が形成されているため、アシストグリップにハンガーを掛ける際には、植毛層の無いハンガー掛け部にハンガーのフック部を掛けることにより、植毛層の表面がハンガーのフック部で擦られて植毛繊維が寝たり、植毛繊維が脱落したりたりするのを生じ難くでき、アシストグリップの美観低下を抑えることができる。また、ハンガー掛け部に掛けられたハンガーが、自動車の振動等によりスライドしようとしても、植毛層側は植毛分だけハンガー掛け部よりも高くなってハンガー掛け部との間に僅かでも段差を生じているため、ハンガーのフック部が前記段差部に妨げられてハンガー掛け部から植毛層側へスライドするのが抑えられ、ハンガー掛け部の範囲内でのスライドにとどまり易い。そのため、ハンガーによる擦り傷の発生を握り部におけるハンガー掛け部の範囲に限定することができ、美観低下を抑えることができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、ハンガー掛け部の端には表皮層の表面にハンガースライド防止用リブが突設されているため、ハンガー掛け部に掛けられたハンガーが自動車走行時の振動等によってスライドすることがあっても、ハンガー掛け部の端のハンガースライド防止用リブによってハンガー掛け部から植毛層側へスライドするのが規制され、植毛層の表面がハンガーのフック部で擦られて植毛繊維が寝たり、植毛繊維が脱落したりたりするのを、一層生じ難くでき、アシストグリップの美観低下を、より確実に抑えることができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、ハンガー掛け部では表皮層および植毛層が無く、表皮層よりも硬い基体が露出しているため、ハンガー掛け部にハンガーのフック部を掛けた場合には、ハンガー掛け部の表面にハンガーのフック部による擦り傷等を生じ難くでき、アシストグリップの美観低下を抑えることができる。
【0017】
請求項4の発明によれば、ハンガー掛け部の端には基体の表面にハンガースライド防止用リブが突設されているため、ハンガー掛け部に掛けられたハンガーが自動車走行時の振動等によってスライドすることがあっても、ハンガー掛け部の端のハンガースライド防止用リブによってハンガー掛け部から植毛層側へハンガーがスライドするのが規制され、植毛層の表面がハンガーのフック部で擦られて植毛繊維が寝たり、植毛繊維が脱落したりたりするのを、一層生じ難くでき、アシストグリップの美観低下を、より確実に抑えることができる。しかも、ハンガーのフック部で擦られるハンガー掛け部は、表皮層よりも硬い基体が露出しているため、ハンガーのフック部による擦り傷が付き難く、アシストグリップの美観低下をより確実に抑えることができる。
【0018】
請求項5の発明によれば、握り部を握った際に、ハンガー掛け部が手に当たり難くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の第一実施例に係るアシストグリップの斜視図、図2は第一実施例の握り部の断面図、図3は第一実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図、図4は本発明の第二実施例に係るアシストグリップの斜視図、図5は第二実施例の握り部の断面図、図6は第二実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図、図7は本発明の第三実施例に係るアシストグリップの斜視図、図8は第三実施例の握り部の断面図、図9は第三実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図、図10は本発明の第四実施例に係るアシストグリップの斜視図、図11は第四実施例の握り部の断面図、図12は第四実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図である。
【0020】
図1〜図3に示す第一実施例のアシストグリップ10Aは、自動車内のルーフサイドに取り付けられるものであって、握り部11Aとその両端に形成された取付部13Aとよりなり、略弓形状に賦形されている。前記握り部11Aは、乗員が握る部分であり、一方、取付部13Aは、アシストグリップ10Aを自動車内のルーフサイドへネジ等で取り付けるための部分である。
【0021】
前記アシストグリップ10Aは、ポリプロピレン等の硬質合成樹脂製の基体21Aと、前記基体21Aよりも柔らかい(硬度が低い)材質からなる表皮層23Aと、前記表皮層23Aの表面に設けられた植毛層25Aとよりなる。
【0022】
前記基体21Aは、アシストグリップ10Aの基本骨格を構成し、前記握り部11Aおよびその両側の取付部13Aにおいて一連に形成されている。前記取付部13Aは基体21Aのみで構成されて前記基体21Aが露出し、一方、前記握り部11Aは前記基体21Aに表皮層23Aと植毛層25Aが積層されている。また、この実施例の基体21Aは、公知のガスインジェクション成形で賦形され、前記握り部11Aおよび取付部13Aが中空形状とされている。さらに前記握り部11Aは管形状となっている。
【0023】
前記表皮層23Aは、前記基体21Aの材質よりも柔らかい材質、例えばオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)からなり、前記握り部11Aの基体21A表面に積層され、前記取付部13Aには設けられていない。前記表皮層23Aの成形は、前記基体21Aを成形型にセットし、公知のインジェクション成形によって、前記握り部11Aの基体21A表面に表皮層樹脂を射出することにより行うことができる。前記表皮層23Aの厚みは適宜決定されるが、例として1.0〜1.5mm程度を挙げる。
【0024】
前記植毛層25Aは、前記握り部11Aにおける表皮層23Aの表面にハンガー掛け部15Aを除いて設けられている。前記植毛層25Aは、公知の植毛方法によって前記表皮層23Aの表面に形成される。例えば、前記ハンガー掛け部15Aおよび取付部13A等、植毛を行わない部分をマスキングし、植毛する部分には接着剤、例えばポリウレタン系接着剤を塗布して短繊維等のパイルからなる植毛繊維を吹き付けることにより前記植毛層25Aを形成することができる。前記パイルは、例えばパイル径0.5〜0.8dx程度の細いものが好ましく、また、長さは0.3〜0.7mm程度が好ましい。
【0025】
前記ハンガー掛け部15Aは、前記握り部11Aの表面に、握り部11Aの長さ方向と直交する周方向に沿って所定幅、例えば10〜20mm程度の環状に形成されている。前記ハンガー掛け部15Aの位置は、前記握り部11Aの長さ方向において適宜の位置、例えば一端または両端(請求項5における握り部の端部)、あるいは図示のような中央等とされる。
【0026】
前記実施例のアシストグリップ10Aにおいては、乗員が前記握り部11Aを握った際に、前記植毛層25Aの柔らかな触感と前記表皮層23Aの柔軟さの相乗作用によって、良好な感触が得られる。
【0027】
また、ハンガーを前記アシストグリップ10Aに掛ける際には、図3のように、前記ハンガー掛け部15AにハンガーHのフック部H1が掛けられる。その場合、前記ハンガー掛け部15Aには植毛層25Aが存在しないため、ハンガーのフック部H1によって植毛層25Aが擦られて繊維が倒れたりするのを生じ難くできる。また、前記植毛層25Aの部分は植毛分だけハンガー掛け部15Aよりも高くなっており、前記ハンガー掛け部15Aとの間に僅かでも段差を生じている。そのため、ハンガーのフック部H1が前記段差部に妨げられてハンガー掛け部15Aから植毛層25A側へスライドするのが抑えられ、ハンガー掛け部15Aの範囲内でのスライドにとどまり易い。そのため、ハンガーHによる擦り傷の発生を握り部11Aにおけるハンガー掛け部15Aの範囲に限定することができ、美観低下を抑えることができる。
【0028】
図4〜図6に第二実施例のアシストグリップ10Bを示す。アシストグリップ10Bは、ハンガー掛け部15Bの端における表皮層23Bの表面にはハンガースライド防止用リブ24Bが突設されている。前記ハンガースライド防止用リブ24Bは、植毛層25Bの表面よりも高くされるが、高くしすぎると握り部11Bを握った際にハンガースライド防止用リブ24Bが手のひらに当たって違和感を生じるため、植毛層25Bの表面より僅かに高くするのが好ましい。前記ハンガースライド防止用リブ24Bの高さとして、例えば1〜2mm程度を挙げる。
【0029】
なお、前記第二実施例のアシストグリップ10Bにおける他の構成は、前記第一実施例のアシストグリップ10Aと同様である。符号13Bは取付部、21Bは基体である。
【0030】
前記第二実施例のアシストグリップ10Bにおいては、前記握り部11Bを握った際の良好な感触が第一実施例と同様に得られる他に、次の効果が得られる。すなわち、図6のように、ハンガーHを前記アシストグリップ10Aに掛ける際には、前記ハンガー掛け部15BにハンガーHのフック部H1が掛けられる。その場合、前記ハンガー掛け部15Bには植毛層25Bが存在しないため、ハンガーのフック部H1によって植毛層25Bが擦られて繊維が倒れたりすることを生じ難くできる。しかも、前記ハンガー掛け部15Bに掛けられたハンガーのフック部H1が自動車走行時の振動等によってスライドすることがあっても、前記ハンガー掛け部15Bの端のハンガースライド防止用リブ24Bによってハンガー掛け部15Bから植毛層25Bへスライドするのが規制され、前記植毛層25Bの表面がハンガーのフック部H1で擦られて植毛繊維が寝たり、植毛繊維が脱落したりたりするのを、一層生じ難くでき、アシストグリップ10Bの美観低下を、より確実に抑えることができる。また、前記ハンガースライド防止用リブ24Bの存在によって、ハンガーHのスライドがハンガー掛け部15Bの範囲内にとどまり易い。そのため、ハンガーHによる擦り傷の発生を握り部11Bにおけるハンガー掛け部15Bの範囲に限定することができ、美観低下を抑えることができる。
【0031】
図7〜図9に第三実施例のアシストグリップ10Cを示す。前記アシストグリップ10Cは、表皮層23Cが握り部11Cの基体21Cの表面にハンガー掛け部15Cを除いて積層されている。前記ハンガー掛け部15Cにおいては、表皮層23Cおよび植毛層25Cが無く、基体21Cが露出している。第三実施例におけるその他の構成は、前記第一実施例のアシストグリップ10Aと同様である。符号13Cは取付部である。
【0032】
前記第三実施例のアシストグリップ10Cにおいては、前記握り部11Cを握った際の良好な感触が第一実施例と同様に得られる他に、次の効果が得られる。すなわち、図9のように、ハンガーHを前記アシストグリップ10Cに掛ける際には、前記ハンガー掛け部15CにハンガーHのフック部H1が掛けられる。その場合、前記ハンガー掛け部15Cには植毛層25Cが存在しないため、ハンガーのフック部H1によって植毛層25Cが擦られて繊維が倒れたりすることを生じ難くできる。また、前記ハンガー掛け部15Cでは前記表皮層23Cよりも硬い基体21Cが露出しているため、前記ハンガー掛け部15CにハンガーHによる擦れ傷等を生じ難く、アシストグリップ10Cの美観低下を抑えることができる。
【0033】
図10〜図12に第四実施例のアシストグリップ10Dを示す。アシストグリップ10Dは、ハンガー掛け部15Dの端に基体21Dから突出したハンガースライド防止用リブ24Dが形成されている。前記ハンガースライド防止用リブ24Dは、植毛層25Dの表面よりも高くされるが、高くしすぎると握り部11Dを握った際にハンガースライド防止用リブ24Dが手のひらに当たって違和感を生じるため、植毛層25Dの表面より僅かに高くするのが好ましい。前記ハンガースライド防止用リブ24Dの高さとして、例えば1〜2mm程度を挙げる。
【0034】
なお、第四実施例のアシストグリップ10Dにおける他の構成は、前記第三実施例のアシストグリップ10Cと同様であり、符号13Dは取付部、23Dは表皮層、25Dは植毛層であり、それぞれ第一実施例および第三実施例で記載したとおりである。
【0035】
前記第四実施例のアシストグリップ10Dにおいては、前記握り部11Dを握った際の良好な感触が第一実施例および第三実施例と同様に得られる他に、次の効果が得られる。すなわち、図12のように、ハンガーHを前記アシストグリップ10Dに掛ける際には、前記ハンガー掛け部15DにハンガーHのフック部H1が掛けられる。その場合、前記ハンガー掛け部15Dには植毛層25Dが存在しないため、ハンガーのフック部H1によって植毛層25Dが擦られて繊維が倒れたりすることを生じ難くできる。また、前記ハンガー掛け部15Dでは前記表皮層23Dよりも硬い基体21Dが露出しているため、前記ハンガー掛け部15DにハンガーHによる擦れ傷等が生じ難く、アシストグリップ10Dの美観低下を抑えることができる。さらに、前記ハンガー掛け部15Dに掛けられたハンガーのフック部H1が自動車走行時の振動等によってスライドすることがあっても、前記ハンガー掛け部15Dの端のハンガースライド防止用リブ24Dによってハンガー掛け部15Dから植毛層25D側へスライドするのが規制され、前記植毛層25Dの表面がハンガーのフック部H1で擦られて植毛繊維が寝たり、植毛繊維が脱落したりたりするのを、一層生じ難くでき、アシストグリップ10Dの美観低下を、より確実に抑えることができる。
【0036】
なお、前記の各実施例では、基体を中空に賦形したが、基体は中実であってもよい。また、ハンガー掛け部の位置は、前記握り部の長さ方向において握り部の端部であってもよい。さらに、アシストグリップは、自動車内のルーフサイドに取り付けられるものに限られず、自動車内の他の位置に取り付けられるものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第一実施例に係るアシストグリップの斜視図である。
【図2】第一実施例の握り部の断面図である。
【図3】第一実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図である。
【図4】第二実施例に係るアシストグリップの斜視図である。
【図5】第二実施例の握り部の断面図である。
【図6】第二実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図である。
【図7】第三実施例に係るアシストグリップの斜視図である。
【図8】第三実施例の握り部の断面図である。
【図9】第三実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図である。
【図10】第四実施例に係るアシストグリップの斜視図である。
【図11】第四実施例の握り部の断面図である。
【図12】第四実施例のアシストグリップにハンガーを掛けた状態の斜視図である。
【図13】従来のアシストグリップの斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
10A,10B,10C,10D アシストグリップ
11A,11B,11C,11D 握り部
13A,13B,13C,13D 取付部
15A,15B,15C,15D ハンガー掛け部
21A,21B,21C,21D 基体
23A,23B,23C,23D 表皮層
24B,24D ハンガースライド防止用リブ
25A,25B,25C,25D 植毛層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
握り部の両端に取付部を有する自動車用アシストグリップにおいて、
合成樹脂からなる基体と、前記基体よりも柔らかい材質とされて前記基体の表面に積層された表皮層と、前記表皮層の表面に設けられた植毛層とよりなり、
前記表皮層および前記植毛層が前記握り部のみに設けられ、
前記握り部の表面には握り部の長さ方向と直交する周方向に沿って前記植毛層の無いハンガー掛け部が形成されていることを特徴とする自動車用アシストグリップ。
【請求項2】
前記ハンガー掛け部の端には前記表皮層の表面にハンガースライド防止用リブが突設されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用アシストグリップ。
【請求項3】
前記ハンガー掛け部では前記表皮層および植毛層が無く前記基体が露出していることを特徴とする請求項1に記載の自動車用アシストグリップ。
【請求項4】
前記ハンガー掛け部の端には前記基体の表面にハンガースライド防止用リブが突設されていることを特徴とする請求項3に記載の自動車用アシストグリップ。
【請求項5】
前記ハンガー掛け部は、前記握り部の端部に設けられていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の自動車用アシストグリップ。
【請求項1】
握り部の両端に取付部を有する自動車用アシストグリップにおいて、
合成樹脂からなる基体と、前記基体よりも柔らかい材質とされて前記基体の表面に積層された表皮層と、前記表皮層の表面に設けられた植毛層とよりなり、
前記表皮層および前記植毛層が前記握り部のみに設けられ、
前記握り部の表面には握り部の長さ方向と直交する周方向に沿って前記植毛層の無いハンガー掛け部が形成されていることを特徴とする自動車用アシストグリップ。
【請求項2】
前記ハンガー掛け部の端には前記表皮層の表面にハンガースライド防止用リブが突設されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用アシストグリップ。
【請求項3】
前記ハンガー掛け部では前記表皮層および植毛層が無く前記基体が露出していることを特徴とする請求項1に記載の自動車用アシストグリップ。
【請求項4】
前記ハンガー掛け部の端には前記基体の表面にハンガースライド防止用リブが突設されていることを特徴とする請求項3に記載の自動車用アシストグリップ。
【請求項5】
前記ハンガー掛け部は、前記握り部の端部に設けられていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の自動車用アシストグリップ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−230321(P2008−230321A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−69820(P2007−69820)
【出願日】平成19年3月19日(2007.3.19)
【出願人】(000119232)株式会社イノアックコーポレーション (1,145)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月19日(2007.3.19)
【出願人】(000119232)株式会社イノアックコーポレーション (1,145)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]