自動車用エアージャッキ
【課題】保管に便にして、使用勝手の良好な自動車用エアージャッキを提供する。
【解決手段】バルブ４を通じて注入するエアーによって膨張する袋主体１に台盤材３と、これに相対する荷受材２を設ける。前記台盤材３を、底壁材３ａと該底壁材３ａの周端に沿わせて立設した周壁材３ｂとで構成し、周壁材３ｂで囲む空間域を折り畳み状態の袋主体１が納まる収納室６とする。また、荷受材２を収納室６の上面開口を閉塞する蓋材とする。
【解決手段】バルブ４を通じて注入するエアーによって膨張する袋主体１に台盤材３と、これに相対する荷受材２を設ける。前記台盤材３を、底壁材３ａと該底壁材３ａの周端に沿わせて立設した周壁材３ｂとで構成し、周壁材３ｂで囲む空間域を折り畳み状態の袋主体１が納まる収納室６とする。また、荷受材２を収納室６の上面開口を閉塞する蓋材とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、積雪時のチェーン装着、タイヤ交換或いは脱輪時等に際し、自動車をジャッキアップするために用いる自動車用エアージャッキに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
密封袋内にエアーを注入して該密封袋を膨張させ、その膨張圧（エアーの圧力）で自動車をジャッキアップする、エアージャッキは公知である。
【０００３】
エアージャッキも例えば、パンタグラフジャッキ等と同様、車両と地上との間に介在させて密封袋体をエアー注入により膨張させて前記車両のジャッキアップを図るものであるが、概して、密封袋体を織物と樹脂フィルムで成る可撓性シートで構成するため、不使用時には折り畳んで、物品との接触による損傷を防ぐため、別途用意した袋体に収納しているのが一般である。（例えば、特許文献１）。
【０００４】
【特許文献１】特開２００４−１６１０３８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
従来例は、袋体に収納した状態で保管することにより物品との接触による損傷率を低減でき、また、管理取扱い上にも好適ではあるが、使用に際しては、袋体から取り出して所定の場所（自動車と地上間）に設定しなければならず、また、折り畳み方次第では、ジャッキアップ機能を果たすような態様に畳み直さなければならない場合がある。
【０００６】
本発明は、斯様な従来例の欠点に着目し、保管に便にして使用勝手の良好な自動車用エアージャッキを提供することを目的として創案したものである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
バルブを通じて注入するエアーによって膨張する袋主体に台盤材と、これに相対する荷受材を設け、前記台盤材を、底壁材と該底壁材の周端に沿わせて立設した周壁材とで構成し、周壁材で囲む空間域を折り畳み状態の袋主体が納まる収納室としたことを基本的手段とする。
【０００８】
なお、この基本的手段に荷受材を収納室の上面開口を閉塞する蓋材とした点を付加することにより物品を載せても支障のない、従って、保管管理に不都合のない自動車用エアージャッキを提供できる。
【実施例】
【０００９】
図面は本発明に係る車両用エアージャッキの一実例を示し、図１は縦断面図、図２は折り畳んだ状態の縦断面図、図３は図２の平面図、図４は図３の正面図である。
【００１０】
図中、Ａは本発明に係る車両用エアージャッキで、エアージャッキＡは袋主体１と、該袋主体１の上端に設けた荷受材２および下端部に設けた台盤材３とで構成したものである。
【００１１】
袋主体１は、袋主体１の下端部に対応する部分に袋主体１の内外を連通するエアーバルブ４を固着するようにして、積層樹脂シートを角筒袋状に二次加工して構成したもので、素材である積層樹脂シートは、ことの性質上、高気密性を備え、軽量で、しかも、折り畳みのできるもので構成する（例えば、特開２００４−１６１３０８号公報には袋主体に用いるに好適とする積層シートが提案されている）。
【００１２】
前記荷受材２は、本体２ａと該本体２ａの下面に周端部を残して突出した嵌合部２ｂとで成り、嵌合部２ｂの下面を袋主体１の上壁部片１ａの表（上）面に重ね合わせて接着剤で止着して袋主体１と一体的にしたもので、ゴム又は樹脂より成る弾性材で構成し、本体２ａに設けた、自動車のジャッキポイントａの受部２ａ´の隣接位置の上面位置に挟入溝８を設け、該挟入溝８に自動車のジャッキポイントａ（ロッカーフランジ）を強制的に挟入する（相対的）ようにしてジャッキポイントａに止着するようにしたものである。
【００１３】
また、前記台盤材３は、底壁材３ａと該底壁材３ａの周端に沿わせて立設した周壁材３ｂとで構成し、底壁材３ａの上面に袋主体１の底面を接着材（図示省略）で接着して袋主体１と一体的にし、周壁材３ｂで取り囲む空間域を折り畳んだときの袋主体１を収納するに充分な収納室６と成し、袋主体１を収納室６に収納したとき、前記荷受材２は、嵌合部２ｂが周壁材３ｂで取り囲んで構成する収納室６の上面開口に係合してこれを閉塞して収納室６の蓋材を構成する。
【００１４】
なお、袋主体１、荷受材２および台盤材３は平面視方形状を成すが、その他の多角形或いは円形でも差し支えのないことは勿論である。
【００１５】
荷受材２の弾性変形を利用してジャッキポイントａを挟入溝８に挟挿して挟入溝８においてジャッキポイントａ（ロッカーフランジ）を挟持させると、袋主体１は台盤材３の存在によって自重で伸展して自動車と地上面間にエアージャッキＡは配され、バルブ４を通じてエアーを袋主体１内に圧入すると、袋主体１は膨張して自動車をジャッキアップするのである。
【００１６】
このジャッキアップ操作時に、荷受材２の直下に台盤材３が存在することによって、安定的な操作が行われる。
【００１７】
そして、ジャッキアップ操作後、袋主体１よりエアーを抜いて荷受材２を降下させると、袋主体１は、荷受材２の嵌合部２ｂの下面に止着されているので、荷受材２の降下に伴って積極的に折り畳む必要もなく、台盤材３の収納室６に納まり、該収納室６は台盤材３上に荷受材２が載ることにより閉塞され、保管状態時のエアージャッキを得られる。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】縦断面図。
【図２】折り畳んだ状態の縦断面図。
【図３】図２の平面図。
【図４】図３の正面図。
【符号の説明】
【００１９】
１ 袋主体
２ 荷受材
３ 台盤材
３ａ 底壁材
３ｂ 周壁材
６ 収納室
【技術分野】
【０００１】
本発明は、積雪時のチェーン装着、タイヤ交換或いは脱輪時等に際し、自動車をジャッキアップするために用いる自動車用エアージャッキに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
密封袋内にエアーを注入して該密封袋を膨張させ、その膨張圧（エアーの圧力）で自動車をジャッキアップする、エアージャッキは公知である。
【０００３】
エアージャッキも例えば、パンタグラフジャッキ等と同様、車両と地上との間に介在させて密封袋体をエアー注入により膨張させて前記車両のジャッキアップを図るものであるが、概して、密封袋体を織物と樹脂フィルムで成る可撓性シートで構成するため、不使用時には折り畳んで、物品との接触による損傷を防ぐため、別途用意した袋体に収納しているのが一般である。（例えば、特許文献１）。
【０００４】
【特許文献１】特開２００４−１６１０３８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
従来例は、袋体に収納した状態で保管することにより物品との接触による損傷率を低減でき、また、管理取扱い上にも好適ではあるが、使用に際しては、袋体から取り出して所定の場所（自動車と地上間）に設定しなければならず、また、折り畳み方次第では、ジャッキアップ機能を果たすような態様に畳み直さなければならない場合がある。
【０００６】
本発明は、斯様な従来例の欠点に着目し、保管に便にして使用勝手の良好な自動車用エアージャッキを提供することを目的として創案したものである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
バルブを通じて注入するエアーによって膨張する袋主体に台盤材と、これに相対する荷受材を設け、前記台盤材を、底壁材と該底壁材の周端に沿わせて立設した周壁材とで構成し、周壁材で囲む空間域を折り畳み状態の袋主体が納まる収納室としたことを基本的手段とする。
【０００８】
なお、この基本的手段に荷受材を収納室の上面開口を閉塞する蓋材とした点を付加することにより物品を載せても支障のない、従って、保管管理に不都合のない自動車用エアージャッキを提供できる。
【実施例】
【０００９】
図面は本発明に係る車両用エアージャッキの一実例を示し、図１は縦断面図、図２は折り畳んだ状態の縦断面図、図３は図２の平面図、図４は図３の正面図である。
【００１０】
図中、Ａは本発明に係る車両用エアージャッキで、エアージャッキＡは袋主体１と、該袋主体１の上端に設けた荷受材２および下端部に設けた台盤材３とで構成したものである。
【００１１】
袋主体１は、袋主体１の下端部に対応する部分に袋主体１の内外を連通するエアーバルブ４を固着するようにして、積層樹脂シートを角筒袋状に二次加工して構成したもので、素材である積層樹脂シートは、ことの性質上、高気密性を備え、軽量で、しかも、折り畳みのできるもので構成する（例えば、特開２００４−１６１３０８号公報には袋主体に用いるに好適とする積層シートが提案されている）。
【００１２】
前記荷受材２は、本体２ａと該本体２ａの下面に周端部を残して突出した嵌合部２ｂとで成り、嵌合部２ｂの下面を袋主体１の上壁部片１ａの表（上）面に重ね合わせて接着剤で止着して袋主体１と一体的にしたもので、ゴム又は樹脂より成る弾性材で構成し、本体２ａに設けた、自動車のジャッキポイントａの受部２ａ´の隣接位置の上面位置に挟入溝８を設け、該挟入溝８に自動車のジャッキポイントａ（ロッカーフランジ）を強制的に挟入する（相対的）ようにしてジャッキポイントａに止着するようにしたものである。
【００１３】
また、前記台盤材３は、底壁材３ａと該底壁材３ａの周端に沿わせて立設した周壁材３ｂとで構成し、底壁材３ａの上面に袋主体１の底面を接着材（図示省略）で接着して袋主体１と一体的にし、周壁材３ｂで取り囲む空間域を折り畳んだときの袋主体１を収納するに充分な収納室６と成し、袋主体１を収納室６に収納したとき、前記荷受材２は、嵌合部２ｂが周壁材３ｂで取り囲んで構成する収納室６の上面開口に係合してこれを閉塞して収納室６の蓋材を構成する。
【００１４】
なお、袋主体１、荷受材２および台盤材３は平面視方形状を成すが、その他の多角形或いは円形でも差し支えのないことは勿論である。
【００１５】
荷受材２の弾性変形を利用してジャッキポイントａを挟入溝８に挟挿して挟入溝８においてジャッキポイントａ（ロッカーフランジ）を挟持させると、袋主体１は台盤材３の存在によって自重で伸展して自動車と地上面間にエアージャッキＡは配され、バルブ４を通じてエアーを袋主体１内に圧入すると、袋主体１は膨張して自動車をジャッキアップするのである。
【００１６】
このジャッキアップ操作時に、荷受材２の直下に台盤材３が存在することによって、安定的な操作が行われる。
【００１７】
そして、ジャッキアップ操作後、袋主体１よりエアーを抜いて荷受材２を降下させると、袋主体１は、荷受材２の嵌合部２ｂの下面に止着されているので、荷受材２の降下に伴って積極的に折り畳む必要もなく、台盤材３の収納室６に納まり、該収納室６は台盤材３上に荷受材２が載ることにより閉塞され、保管状態時のエアージャッキを得られる。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】縦断面図。
【図２】折り畳んだ状態の縦断面図。
【図３】図２の平面図。
【図４】図３の正面図。
【符号の説明】
【００１９】
１ 袋主体
２ 荷受材
３ 台盤材
３ａ 底壁材
３ｂ 周壁材
６ 収納室
【特許請求の範囲】
【請求項１】
バルブを通じて注入するエアーによって膨張する袋主体に台盤材と、これに相対する荷受材を設け、前記台盤材を、底壁材と該底壁材の周端に沿わせて立設した周壁材とで構成し、周壁材で囲む空間域を折り畳み状態の袋主体が納まる収納室とした、自動車用エアージャッキ。
【請求項２】
荷受材を収納室の上面開口を閉塞する蓋材とした、請求項１記載の自動車用エアージャッキ。
【請求項１】
バルブを通じて注入するエアーによって膨張する袋主体に台盤材と、これに相対する荷受材を設け、前記台盤材を、底壁材と該底壁材の周端に沿わせて立設した周壁材とで構成し、周壁材で囲む空間域を折り畳み状態の袋主体が納まる収納室とした、自動車用エアージャッキ。
【請求項２】
荷受材を収納室の上面開口を閉塞する蓋材とした、請求項１記載の自動車用エアージャッキ。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２００９−２４８８４５（Ｐ２００９−２４８８４５Ａ）
【公開日】平成２１年１０月２９日（２００９．１０．２９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−１０１３３４（Ｐ２００８−１０１３３４）
【出願日】平成２０年４月９日（２００８．４．９）
【出願人】（３９０００３４４７）川▲崎▼工業株式会社 (13)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年１０月２９日（２００９．１０．２９）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年４月９日（２００８．４．９）
【出願人】（３９０００３４４７）川▲崎▼工業株式会社 (13)
【Ｆターム（参考）】
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