説明

自動車用ガラスの再利用方法

【課題】より簡単で、より低コストの自動車用合わせガラス及び強化ガラスの再利用方法を提供する。
【解決手段】 ガラスと熱可塑性高分子フィルムからなる自動車用合わせガラスを破砕して得られたガラス片を加熱撹拌し、熱可塑性高分子フィルムの軟化温度または流動点温度に達する熱履歴を与え、その後圧縮成形または集合成形した後、冷却結合することにより固形生成物を製造することにより、より簡単で低コストで自動車用ガラスの再利用方法を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のウィンドウに使用される合わせガラスおよび強化ガラスの再利用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のウィンドウに使用されているガラスには、合わせガラスと強化ガラスが主に使用されている。合わせガラスは、ガラスとその中間層である熱可塑性高分子フィルム層から構成された積層板ガラスであり、その構成から、合わせガラスを再利用するには、ガラスとフィルムを分離する必要があった。
【0003】
ガラスとフィルムの分離方法には様々な方法があるが、分離方法によっては、ガラスだけしか再利用できない方法や、ガラスとフィルムの両方を再利用できるが、非常に費用の掛かる方法しかなかった。
【0004】
前記分離方法としては、有機溶剤にガラス片を浸し、有機溶剤からガラス片を取り出し、フィルムが溶解した溶液から樹脂を取り出して、ガラスとフィルムをそれぞれ再利用する方等がある。
【0005】
合わせガラスを分離せずに再利用する方法としては、舗装用アスファルトの混合用に用いる方法が利用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の合わせガラスの再利用には、ガラスとフィルムの分離に費用が掛かると言う問題点と、分離せずに利用するには、利用範囲が非常に限られているという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するために、合わせガラスをガラスとフィルムに分離することなく、様々な用途での廃合わせガラスの再利用方法を提供することを目的とし、また強化ガラスの新しい再利用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の、自動車用ガラスの再利用方法は、ガラスと熱可塑性高分子フィルムからなる合わせガラスを破砕して得られたガラス片を加熱撹拌し、熱可塑性高分子フィルムの軟化温度または流動点温度に達する熱履歴を与え、その後圧縮成形または集合成形した後、冷却結合することにより固形生成物を製造することを特徴とする。
【0009】
本発明の自動車用ガラスの再利用方法において、前記ガラス片が、6ミリ±5ミリの粒径を有する粗粒子、および/又は0.5μm以上1ミリ以下の粒径を有する微細粒子であることが好ましい。
【0010】
さらに、前記加熱撹拌の時に、熱可塑性高分子を添加することが好ましい。
【0011】
また、前記固形生成物の表面に光触媒をコーティングすることが好ましい。
【0012】
本発明のガラスの再利用方法は、ガラスと熱可塑性高分子フィルムからなる合わせガラスを破砕して得られたガラス片と、1種類以上の無機物に、水溶性の有機または無機のゲル化剤を水溶性バインダーとして添加して加熱撹拌し、熱可塑性高分子フィルムの軟化温度または流動点温度に達する熱履歴を与え、その後圧縮成形または集合成形した後、冷却結合し固形生成物を生成し、該固形生成物に水を加えて該水溶性バインダーを融解させ、該固形生成物の結合力を解除し、人造土壌を製造することを特徴とする。
【0013】
前記無機物として、砂、珪藻土から選択することが好ましい。
【0014】
また本発明の自動車用ガラスの再利用方法は、ガラスを高温加熱することにより得られる自動車用強化ガラスを破砕して得られたガラス片と、架橋済みシリコーンの破砕片と、新規のシリコーンと架橋剤を含むコンパウンドを混合し、加熱成形することにより、粘弾性性状を有する固形成形物を製造することを特徴とする。
【0015】
前記ガラス片100重量部に対して、5ミリ±4ミリの粒径を有する架橋済みシリコーンの破砕片を20〜100重量部、新規のシリコーン+架橋剤を5〜50重量部を混合することが好ましい。
【0016】
本発明の自動車用ガラスの再利用方法は、上述の自動車用ガラスを破砕したガラス片からなる固形生成物の層と、架橋済みシリコーン片からなる層から構成される固形生成物を生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の、自動車用ガラスの再利用方法は、ガラスと熱可塑性高分子フィルムからなる合わせガラスを破砕して得られたガラス片を加熱撹拌し、熱可塑性高分子フィルムの軟化温度または流動点温度に達する熱履歴を与え、その後圧縮成形または集合成形した後、冷却結合することにより固形生成物を製造することにより、より簡単で低コストな方法で、合わせガラスを再利用することが可能となる。
【0018】
前記ガラス片が、6ミリ±5ミリの粒径を有する粗粒子および/又は0.5μm以上1ミリ以下の粒径を有する微細粒子からなることにより、より屈強性を調整することができる。
【0019】
前記加熱撹拌の時に、熱可塑性高分子を添加することにより、高分子によるガラス片のコーティング厚さを制御し、固形生成物の結合力、物理的強度および粘弾性の調整が可能となる。
【0020】
また、前記固形生成物の表面に光触媒をコーティングすることにより、前記固形生成物がNOおよびSO分解機能を有することができる。
【0021】
本発明のガラスの再利用方法は、ガラスと熱可塑性高分子フィルムからなる合わせガラスを破砕して得られたガラス片と、1種類以上の無機物に、水溶性の有機または無機のゲル化剤を水溶性バインダーとして添加して加熱撹拌し、熱可塑性高分子フィルムの軟化温度または流動点温度に達する熱履歴を与え、その後圧縮成形または集合成形した後、冷却結合し固形生成物を生成し、該固形生成物に水を加えて該水溶性バインダーを融解させ、該固形生成物の結合力を解除し、人造土壌を製造することにより、最初に得られる固形生成物の状態では、貯蔵、運搬等に便利であり、その後、結合力を解除されることにより、植物種子の発芽および育成に適した環境を提供可能な人造土壌を製造可能となる。
【0022】
前記無機物として、砂、珪藻土から選択することにより、より天然の土壌に似た性質を有する人造土壌を実現可能となる。
【0023】
また本発明の自動車用ガラスの再利用方法は、自動車用強化ガラスを破砕して得られたガラス片と、架橋済みシリコーンの破砕片と、新規のシリコーンと架橋剤を含むコンパウンドを混合し、加熱成形することにより、粘弾性性状を有する固形成形物を製造することにより、低コストの弾性ガラスを得ることができる。
【0024】
前記ガラス片100重量部に対して、5ミリ±4ミリの粒径を有する架橋済みシリコーンの破砕片を20〜100重量部、新規のシリコーン+架橋剤を5〜50重量部を混合することにより、より曲げに強い弾性ガラスを得ることが出きる。
【0025】
本発明の自動車用ガラスの再利用方法は、上述の自動車用ガラスを破砕したガラス片からなる固形生成物の層と、架橋済みシリコーン片からなる層から構成される固形生成物を生成することにより、人畜無害で難燃性または不燃性の性質を有し、砂漠化防止用マットや水耕栽培装置にも利用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施例1の固形生成物の製造工程を示す図である。
【図2】本発明の実施例2の光触媒層を有する固形生成物の構成の概略断面図である。
【図3】本発明の実施例3の表面にチタン粒子の層を有する固形生成物の構成の概略断面図である。
【図4】本発明の実施例4の人造土壌を使用したビル屋上緑化施工例の概略断面図である。
【図5】本発明の実施例5の弾性ガラスの構成を示す概略図である。
【図6】本発明の実施例6のシリコーン片からなる層を有する固形生成物の断面を示す図である。
【図7】本発明の実施例7の人造土壌の断面を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、図を用いて本発明の自動車用ガラスの再利用方法の実施例について説明する。
【実施例1】
【0028】
本実施例では、自動車用合わせガラスから固形生成物を製造する、ガラスの再利用方法について説明する。図1に固形生成物の製造工程を示す。
【0029】
使用済み自動車用合わせガラスを破砕し、粒径3〜5mmのガラス片3を取り出し、加熱撹拌する。
【0030】
自動車用合わせガラスの中間層として用いられる熱可塑性高分子フィルムは、主にポリビニールブチラル(PVB)または、ポリビニールアルコール(PVA)からなっており、本実施例では、ポリビニールブチラル(PVB)をガラス片3の加熱撹拌の際に添加する。
【0031】
前記ガラス片と前記ポリビニールブチラルを以下の配合で過熱撹拌する。
ガラス片(粒度分布3〜5mm):100重量部
PVB20%溶液:40重量部
【0032】
上記配合で、ガラス片3とPVB4を、撹拌器1を用いて撹拌しながら、バーナー2にて加熱する。加熱温度が160℃に達すると、ガラス片3に含まれるPVBが溶け出し、これに新たに添加されたPVBの溶融が加わり、ガラス片の表面がPVB4によりコーティングされたガラス片3の集合体5となる。
【0033】
PVB4によりコーティングされたガラス片3の集合体5を、ゴム製容器6に装填し、冷却する。その結果、冷却結合により、固形生成物7を得ることができる。
【実施例2】
【0034】
ここでは、実施例1で得られた固形生成物を用いて、表面に光触媒層を有する固形生成物を製造する、自動車用ガラスの再利用方法について説明する。
【0035】
図2に示すように、実施例1で得られた固形生成物7の表面に、接着層8を塗布し、前記接着層8に光触媒として酸化チタン9(アナターゼ型・ルチル型)を散布する。酸化チタン9により、固形生成物7に、NOおよびSO分解機能を付加することができる。
【0036】
前記接着層8としては、PVB、PVAおよび熱可塑性樹脂(ホットメルト型)の他、エマルジョンラテックス等が適しているが、特に耐候性および耐久性の観点から、縮合型および付加型の透明液状シリコーンが好ましく、本実施例では、接着層8の材料として、東芝シリコーン(株)製の縮型シリコーンTSE3946を使用し、これにより難燃性規格UL94V−1を得ることができた。
【実施例3】
【0037】
本実施例は、実施例2で使用した接着層8を使用せずに、実施例1で得られた固形生成物7の表面に、光触媒をコーティングする、自動車用ガラスの再利用方法について説明する。
【0038】
まずはじめに、ガラス片100重量部と熱可塑性樹脂0〜30重量部を撹拌器で撹拌しながら160℃まで加熱する。160℃まで加熱したら、酸化チタン5〜30重量部を添加し、さらに撹拌しながら、冷却する。すると、表面がチタンでコーティングされたガラス片(チタン粒子)10が得られる。
【0039】
次に、実施例1で得られた固形生成物7の表面を、バーナーを用い600℃の軟化領域まで加熱する。軟化領域まで加熱された固形生成物7の表面に前記ガラス片(チタン粒子)10を散布する。これにより、固形生成物7の表面に光触媒が露出型コーティングされ(図3参照)、固形生成物7に、NOおよびSO分解機能の面積を大幅に確保、付加することができる。
【実施例4】
【0040】
本実施例では、自動車用合わせガラスを用いて、人造土壌を製造する、自動車用ガラスの再利用方法について説明する。
【0041】
自動車用ガラスの主成分は、珪酸ソーダであり、これは自然界の土の主成分珪酸と同じであるので、破砕されたガラス片は、その粒子径により、小石、砂利、砂と類似した性質を有する。この性質を利用し、ガラス片に珪藻土(微孔構造)を添加することにより、通水性および保水性を有したり、ガラス片にクレーを添加することにより粘土質へ改質したり、おが屑、籾殻または枯草を添加することにより多孔性を有し肥料として機能することにより、人造土壌として利用可能となる。
【0042】
また、これに、石灰石、胡粉を原料とする炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムを主成分とするSiO、Al、Fe、Mg(OH)を含む粉類に化学肥料を適宜組合わせ、さらに種子を調合することで、人造土壌としての性質が強化される。
【0043】
ここで、具体的な人造土壌の製造方法について説明する。ガラス片50重量部、珪藻土30重量部、砂20重量部に、水溶性バインダーである寒天30%溶液20重量部を加え、アルミ製トレーに装填し、オーブンで120℃、5分間の熱履歴を加え、その後、冷却し固形生成物を得る。24時間後、前記固形生成物に散水すると、バインダーが徐々に溶解する。合計9回の散水によりバインダーがほとんど溶解され、固形物の結合が解除され、非固形化人造土壌を得ることができる。
【0044】
本実施例の人造土壌は、前記固形生成物の状態だと、貯蔵、運搬、移動に便利であり、施工後の散水によりバインダーが溶解され、結合が解除されることにより、人造土壌として、植物種子の発芽および育成の環境を確保できるので、ビル屋上緑化施工に最適な人造土壌が実現できる。
【0045】
本実施例の人造土壌を用いた、ビル屋上緑化施工例について説明する。
【0046】
図4に、本実施例の人造土壌を用いた、ビル屋上緑化施工例の断面図を示す。
【0047】
屋上緑化に使用するトレーは、屋上の耐久重量制限(180kg/m)を考慮し、より軽量なものが求められるので、本施工例では、コルク製トレー11を使用する。コルク製トレー11は、コルク廃材を、結合材(シンジオタック1,2−ポリブタジエン)を用いて製造し、断熱効果、緩衝効果を有している。また、前記トレー11には、通水のための通水孔12が設けられている。
【0048】
前記トレーの中は、下から順に、ガラス片層13、人造土壌14、種苗15が層状に積み重ねられて構成されている。
【0049】
一番下のガラス片層13は、ガラス片に、ポリビニルアルコールを添加して、加熱撹拌後、冷却成形したものであり、手順としては、実施例1と同様である。また、このガラス片層13は2層からなり、下部層は粒径が5〜10mmのガラス片で構成されており、上部層は粒径が3〜5mmのガラス片で構成されている。
【0050】
下から2番目の人造土壌14は、粒径1mm以下のガラス片、砂、珪藻土にバインダーとして寒天を加え、加熱した後、冷却して得られた固形成形物を、散水により結合力を解除したものである。
【0051】
一番上には、種苗15として砂苔を、育成を阻害しない米の糊を用いて人造土壌14の上に接着してある。
【0052】
上記構成により、ビル屋上緑化に求められる、軽量化(40kg/m)、メンテナンスの容易性を実現することができる。
【実施例5】
【0053】
本実施例では、自動車用強化ガラスの再利用方法について説明する。
【0054】
自動車用強化ガラスは、合わせガラスとは異なり熱可塑性高分子フィルムを含んでおらず、シリコーンをバインダーとして使用しても、シリコーンの架橋反応を阻害する要因(有機物)が含まれないので、十分な結合がもたらされる。これにより、バインダーとしてシリコーンを用いて、自動車用強化ガラスから弾性ガラスを製造する事が可能となる。
【0055】
自動車用強化ガラス片17、100重量部に対し、架橋済みシリコーン製品を破砕したシリコーン破砕片18を50重量部混合し、バインダーとして新規のシリコーンと架橋剤を含むコンパウンド19を10重量部添加する。
【0056】
上記混合物を300×300×20mmの金型に装填し、180℃の温度で15分間プレス成形を行う。その後、熱風乾燥機を用い200℃の温度の雰囲気で8時間、2次架橋を行い、図5に示す構造を有する弾性ガラス16を得る。
【0057】
本実施例の弾性ガラス16の性質を実験により確認すると、折り曲げ角度20度に耐える事が可能であり、荷重20MPaでの圧縮ひずみ率が以下の式より10%であることがわかった。
圧縮ひずみ率=[20mm(試験片の無荷重時の厚み)−17mm(荷重20MPa時の厚み)]/20mm(試験片の無荷重時の厚み)×100=10%
【実施例6】
【0058】
本実施例は、実施例5で使用した混合物(自動車用強化ガラス片100重量部に対し、架橋済みシリコーン製品を破砕したシリコーン破砕片50重量部を混合し、バインダーとして新規のシリコーンと架橋剤を含むコンパウンド10重量部を添加したもの)を使用し、架橋済みシリコーン片からなる層を有する固形生成物を得る、自動車ガラスの再利用方法に関する。
【0059】
シリコーン破砕片100重量部、ミラブル型シリコーンゴムTSE−270−5U(東芝シリコーン(株)製)20重量部、2,5−ジメチル−2,5ジ(tert−ブチルパーオキシン)ヘキサン0.4重量部、弁柄5重量部をニーダーで混練りし、シリコーン破砕片が弁柄(茶)色のミラブル型シリコーンゴムで包含された状態にする。
【0060】
300×300×12mmに上記シリコーン破砕片の混練り組成物200gを装填し、金型の底に均一の厚さに敷き均し、その上に実施例5で使用した混合物(自動車用強化ガラス片100重量部に対し、架橋済みシリコーン製品を破砕したシリコーン破砕片50重量部を混合し、バインダーとして新規のシリコーンと架橋剤を含むコンパウンド10重量部を添加したもの)のコンパウンドを750g中間層として装填し、さらに上層部として、前記シリコーン破砕片の混練り組成物200gを装填し、圧力50kg/cm2、温度170℃で10分間プレス成形を行った。これにより図6(a)に示すような2層のシリコーン破砕片層20と1層のガラス片層21からなる3層構造の弾性マット22ができる。
【0061】
本実施例では、実施例5の混合物を使用したが、他の実施例に使用している混合物を用いる事も可能である。また、本実施例では、3層構造としたが、図6(b)に示す2層構造でもよく、また図6(c)に示すようなシリコーン破砕片からなる層が中間層となる構造も可能である。
【実施例7】
【0062】
本実施例では、自動車用ガラスの破砕片を用いた人造土壌の別の実施形態について説明する。
【0063】
自動車用ガラスを破砕して得られる粗ガラス片および細ガラス片、砂、珪藻土、おが屑または枯草等の堆肥または化学肥料、自然土、保水剤、水溶性ゲル化剤からなる混合物を固形化または固形化しない状態で、人造土壌26を製造し、図7に示す容器23に装填する。
【0064】
容器には、排水のための排水溝24および植物の発芽孔25を有しており、材質としては、ゴムまたはコルクを含む材質で構成されていることが好ましい。
【0065】
上記混合物が固形化されない場合は、運搬や保存の為に、容器に混合物を装填後、容器の開口をオブラート等のフィルムで塞ぐ必要がある。また種子を同時に装填する場合は、前記フィルムを黒または赤色のフィルムを使用して、保存中の日光を遮蔽する必要がある。
【0066】
前記混合物の各材料の種類、組合わせ比率等は、任意に調節可能であり人造土壌に必要な性質を満たすために、様々な組合わせが可能である。
【0067】
各実施例に述べてきた条件は、あくまで例であり、本発明の範囲内での様々変更や、改良が可能である事はいうまでも無い。
【符号の説明】
【0068】
1 撹拌器
2 バーナー
3 ガラス片
4 PVB
5 集合体
6 ゴム製容器
7 固形生成物
8 接着層
9 酸化チタン
10 ガラス片(チタン粒子)
11 トレー
12 通水孔
13 ガラス片固形生成物
14 人造土壌
15 種苗
16 弾性ガラス
17 ガラス片
18 シリコーン破砕片
19 コンパウンド
20 シリコーン破砕片層
21 ガラス片層
22 弾性マット
23 容器
24 排水溝
25 発芽孔
26 人造土壌

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスを高温加熱することにより得られる自動車用強化ガラスを破砕して得られたガラス片と、架橋済みシリコーンの破砕片と、新規のシリコーンと架橋剤を含むコンパウンドを混合し、加熱成形することにより、粘弾性性状を有する固形成形物を製造することを特徴とする、自動車用ガラスの再利用方法。
【請求項2】
前記ガラス片100重量部に対して、5ミリ±4ミリの粒径を有する架橋済みシリコーンの破砕片を20〜100重量部、新規のシリコーン+架橋剤を5〜50重量部を混合することを特徴とする、請求項1に記載の自動車用ガラスの再利用方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載されている自動車用ガラスを破砕したガラス片からなる固形生成物の層と、架橋済みシリコーン片からなる層から構成される固形生成物を生成することを特徴とする、自動車用ガラスの再利用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−193892(P2010−193892A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−65509(P2010−65509)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【分割の表示】特願2004−293171(P2004−293171)の分割
【原出願日】平成16年10月6日(2004.10.6)
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【Fターム(参考)】