説明

自走式苗移植機

【課題】本発明は、畝に対して二条或は三条等複数の条列で苗を植え付ける苗移植機を提供することを課題とする。
【解決手段】走行車体2上で、苗カップ19が横長のループ状に平面移動する苗供給装置20の上側に苗載台60を設け、前記苗供給装置20の前後片側に苗載台60上の苗を掻き取って苗カップ19に供給する苗掻取装置74を設け、他側の横複数位置に前記苗供給装置20の苗カップ19から落下する苗を順次受け取って畝面に植え付ける苗植付ホッパー3を設けてなる自走式苗移植機とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マット状苗やポット苗トレイから苗を掻き取って畝へ複数の条で植え付ける自走式苗移植機に関する。
【背景技術】
【0002】
自走式苗移植機として、例えば、特許第4182587号公報や特開2008−154533号公報に記載の自走式苗移植機が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4182587号公報
【特許文献2】特開2008−154533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の自走式苗移植機は、苗載せ台上のポット苗トレイから一植え毎の苗を苗移植装置で掻き取って畝に対して一条に植え付ける構成である。
これに対して、本発明は、畝に対して二条或は三条等複数の条列で苗を植え付ける苗移植機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項1に記載の発明は、走行車体2上で、苗カップ19が横長のループ状に平面移動する苗供給装置20の上側に苗載台60を設け、前記苗供給装置20の前後片側に苗載台60上の苗を掻き取って苗カップ19に供給する苗掻取装置74を設け、他側の横複数位置に前記苗供給装置20の苗カップ19から落下する苗を順次受け取って畝面に植え付ける苗植付ホッパー3を設けてなる自走式苗移植機とした。
【0006】
この構成で、苗載台60上から苗掻取装置74で掻き取った苗を苗供給装置20の前後片側で苗カップ19に供給して苗供給装置20の他側の横複数位置で平面横移動する苗カップ19から苗植付ホッパー3に苗を順次落下し、苗植付ホッパー3で畝面に苗を植え付ける。
【発明の効果】
【0007】
前記の如く、苗載台60上の苗が苗掻取装置74で掻き取られ苗供給装置20の苗カップ19で搬送されて苗植付ホッパー3で畝に植え付けられるが、苗供給装置20の苗カップ19から苗を順次受け取る苗植付ホッパー3を横に二個或は三個設けると、一回の植え付け走行で畝へ苗を二条或は三条に植え付けることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明実施例の苗移植機の全体右側面図である。
【図2】本発明実施例の苗移植機の全体平面図である。
【図3】機体制御機構を説明する概略平面図である。
【図4】苗植付ホッパーの斜視図である。
【図5】一部の拡大側面図である。
【図6】別実施例の苗移植機の全体側面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
この発明の実施一形態として2条植え苗移植機を以下に説明する。尚、以下の説明では、操縦ハンドル8を配置した側を後とし、その反対側、即ちエンジン6を配置した側を前とする。そして、機体後部において機体前部側に向って立つ作業者の右手側を右とし、左手側を左とする。
【0010】
図1に示す如く、車体2は、主フレーム2aの前部にエンジン6、及びミッションケース7を配置して、主フレーム2aの後端部に操縦ハンドル8を設け、このミッションケース7の両側に張り出す左右アクスルハウジング9周りに回動する回動筒部9aに各々上下揺動する左右車輪ケース1を設け、この車輪ケース1の後端部に設けた車軸11に後輪10を軸装して、これら左右の後輪10と、車体2前端部に設けた前輪軸12に軸装した左右の前輪13とによって走行する構成にしている。尚、エンジン6の左側面部には該エンジン6の動力で駆動する油圧ポンプ6aが設けられている。また、エンジン6の上側には燃料タンク6bが設けられ、その上部をボンネット6cで覆っている。また、7aは、ミッションケース7の左右両側に基部が固定された左右回動筒部9aを回動自在に支持する左右支持フレームである。
【0011】
車体2には左右の後輪10を上下動させて左右傾きを制御する機体制御機構が設けられている。この機体制御機構は、図3に示す如く、ミッションケース7の上に配置した油圧バルブユニットBUから後方に向けて昇降アクチュエータとしての昇降油圧シリンダ15が設けられ、該昇降油圧シリンダ15のピストンロッドの先端部に機体左右方向に長いアームとしての連動アーム16が上下方向の軸まわりに回動自在に取り付けられている。連動アーム16は、車体2に固着された取付部材2cに支持されたガイド軸2bに沿って摺動するようになっている。連動アーム16の左右両端部と、回動筒部9aに固着した左右ハウジングアーム14とが、連結体としての左右ロッド18を介して連結されている。左側の左ロッド18は、ローリングアクチュエータとしてのローリングシリンダ17が組み込まれており、該ローリングシリンダ17を伸縮作動させることにより長さを変えられるようになっている。
【0012】
昇降油圧シリンダ15及びローリングシリンダ17は、各々前記油圧ポンプ6aから供給される作動油を油圧バルブユニットBU内の昇降制御バルブ49とローリング制御バルブ48とで制御して作動させられる。昇降油圧シリンダ15を伸縮作動させると、左右後輪10が同方向に同量だけ機体に対し上下動し、機体が昇降する。また、ローリングシリンダ17を伸縮作動させると、左後輪10が機体に対し上下動し、機体が左右に傾斜する。
【0013】
即ち、一方のハウジングアーム14と連動アーム16の側端部との間を連結する一側部の前記ローリングシリンダ17の伸縮によって、この側の後輪10を、他側部の前記ロッド18によって連結された側の後輪10に対して昇降させて、車体2をローリングさせて、車体2の左右傾斜を水平にしたり、土壌面に対して平行状にしたりすることができ、車体2の左右傾斜姿勢を制御することができる。そして、このような昇降制御は、後述の昇降センサ5の検出により行い、ローリング制御は、苗植位置の植付けた苗に対して左右側部から鎮圧作用を行なう鎮圧具4によって左右傾斜状態を検出して行うものである。
【0014】
主フレーム2aの最下部に昇降センサ5が上下回動するように設けられ、該昇降センサ5が上下回動すると、その回動を連結ロッド5dにて昇降制御バルブ49に伝え、昇降センサ5の角度が元に戻る方向に昇降油圧シリンダ15を作動させる(昇降制御)。これにより、畝の上面から主フレーム2aまでの高さを一定に維持するように主フレーム2aを昇降制御し、畝の高さ変更に係わらず常に苗の植付深さが一定になるように制御され、植付後の苗の成育が良い。
【0015】
なお、油圧バルブユニットBU内のローリング制御バルブ48は後述の左右鎮圧具4の相対高さの変動による畝A上面の左右傾斜検出に連動して切り替わるようになっており、機体が左右に傾斜するとローリングシリンダ17が適宜作動し、機体を左右水平に戻すように制御する。すなわち、機体左右方向に2つ並列して配置した左右苗植付ホッパー3の後側に設ける左右鎮圧具4の上下揺動によってローリング制御する構成である。
【0016】
苗植付ホッパー3の昇降によって圃場に植付けた苗の左右側方を鎮圧具4によって鎮圧し、苗植付姿勢を安定した状態とするが、この左右鎮圧具4を、苗植付土壌面の左右傾斜を検出するセンサとして機能する構成にしている。左右の各鎮圧具4は、左右の苗植位置毎に独立的に上下揺動して、この揺動位置の高さの差異によって植付土壌面の左右傾斜を検出して、これらの土壌面の傾斜検出によって前記一方の車輪ケース1を上下に揺動させて、車体2を土壌面と左右平行状に維持するようにローリング制御する。
【0017】
また、前記左右車輪ケース1の非苗植位置への揺動(左右後輪10を最下動させて機体を最も上昇させた状態)によって、左右両鎮圧具4を非接地高さへ上昇するように連動構成している。即ち、機体を高く上昇させるときは、左右車輪ケース1を最下動させて車体2を非苗植姿勢に上昇させ、左右鎮圧具4が非作用姿勢位置へ連動して上昇され、車体2の走行旋回の邪魔にならない状態となり、容易に機体の旋回が行える。
【0018】
操縦ハンドル8の基部には操作パネル8aが設けられ、該操作パネル8aに、昇降制御バルブ49を手動操作して機体を手動にて上下動させると共に植付部の駆動を止める植付昇降レバー8bとメインクラッチの入・切操作をするメインクラッチレバー8cが設けられている。
【0019】
車体2の略中央には、ターンテーブル状に複数の苗カップ19を連接してループ状に回転搬送する苗供給装置20を設け、この苗供給装置20の後側の下側で左右後輪10間の後側幅内に配置して苗植付ホッパー3を左右に2つ配置して2条植え構成としている。
【0020】
苗供給装置20の前側で、車体2上部の苗載台60に予め搭載されている苗トレイから苗を苗掻取装置74で取出しながら各苗カップ19へ供給する。この各苗カップ19が回転して苗植付ホッパー3の上側に移動したときは、まず最初の苗カップ19の底部シャッタが開かれて収容していた苗を左側苗植付ホッパー3に落下し、次に移動してきた苗カップ19の底部シャッタが隣の右側苗植付ホッパー3上位置で開かれて収容していた苗を隣の苗植付ホッパー3に落下供給するように、交互に苗を左右の苗植付ホッパー3,3に供給する構成である。
【0021】
この苗植付ホッパー3は、苗植ブラケット22に対して左右へ開閉回動可能に設けられて、上側に前記苗カップ19から供給される苗を落下案内するホッパー23を有し、苗植伝動ケース24に対して平行リンクアーム25,26を介して昇降駆動する構成としている。前記苗植伝動ケース24は車体2のフレーム部に固着して、前記ミッションケース7部から伝動構成される。この伝動機構の一部によって回転されるクランクアーム軸27によってロッド28を介して上側のリンクアーム25が昇降回動されて、苗植付ホッパー3を上下方向に軌跡Pにて植付作動する。
【0022】
図4に示す如く、前記苗植ブラケット22のレバー29と下側のリンクアーム26の基端部に形成のアーム30との間は操作ワイヤ31で連結して、苗植付ホッパー3の昇降に伴って、この苗植付ホッパー3を開閉するものである。前記クランクアーム軸27の回転によって苗植付ホッパー3を略楕円形状の植付軌跡Pを描いて昇降させると共に、この上死点直前位置から下降する行程ではこの苗植付ホッパー3を閉鎖状態とし、最下降位置で開き上昇行程は開いたままである。
【0023】
左右苗植付ホッパー3は、苗植伝動ケース24に装着した位置から大きく左右外側方に変位した位置になるように構成している。即ち、左苗植付ホッパー3は、苗植伝動ケース24に対して平行リンクアーム25、26を介して昇降駆動する構成としているが、該平行リンクアーム25、26は苗植伝動ケース24に装着された基部から機体左外側に向けて折り曲げた構成としており、該平行リンクアーム25、26の先端部に装着される左苗植付ホッパー3の前方には空間部Kが構成された構造となっている。左後輪10の左右位置調節(トレッド調節)により、この空間部Kに左後輪10を位置させることができ、左苗植付位置のすぐ近傍に左後輪10を配置することができる。同様に、右苗植付ホッパー3は、苗植伝動ケース24に対して平行リンクアーム25、26を介して昇降駆動する構成としているが、該平行リンクアーム25、26は苗植伝動ケース24に装着された基部から機体右外側に向けて折り曲げた構成としており、該平行リンクアーム25、26の先端部に装着される右苗植付ホッパー3の前方には空間部Kが構成された構造となっている。
【0024】
右後輪10の左右位置調節(トレッド調節)により、この空間部Kに右後輪10を位置させることができ、右苗植付位置のすぐ近傍に右後輪10を配置することができる。従って、畝Aの左右端のぎりぎりの位置に苗を植付けが行える。
【0025】
次に、前記苗載台60の構成について説明する。
前記苗供給装置20の上側で、苗載台60の苗移送ベルト64は、側面視で前から後へ向けて前側が水平で後側がやや持ち上がるように設けている。これは前側では苗が潰れないようにし後側では下側を横移動する苗カップ19の移動を妨げないようにするためである。
【0026】
この苗載台60は、左右の立設枠61,61と前後の底板62,63とでできた枠組みの底板空間部に前後方向に巻きかけられて張設される苗移送ベルト64を設けた構造になっている。65はベルト巻回駆動ロ−ル、66はベルト巻回従動ロ−ルである。
【0027】
そして、ベルト巻回駆動ロ−ル65は、苗載台60が左右両端に至ったときに一定量だけ回動すべく、植付部伝動ケース67より延出した駆動軸に固着された駆動カムにて駆動される従動カムを有する適宜間欠駆動機構を介して駆動される。然して、苗移送ベルト64は、苗載台60が左右端に移動したときに一定量(1株の苗巾だけ)回動し、苗載台60上に載置された苗を下記の苗受枠68に向けて移送するように構成されている。
【0028】
苗受枠68は、前記苗載台60の後端側にあって、副植付伝動ケース69に取付けられ、左右中央部には苗取出口68aが設けられている。そして、この苗受枠68は、図5に示すように、その後半分が下方に折れ曲がった形状になっており、後述の苗掻取固定爪70aと苗掻取可動爪70bの先端部軌跡Qがその折れ曲がり部を通過するように構成されている。従って、苗受枠68の後半分が下方に折れ曲がった形状となっていることにより、端のポット苗容器aとその次のポット苗容器aとの間隔bが開いて苗の分離が容易になる。尚、苗受枠68の前半部の傾斜角度は苗載台60の傾斜角度と略同じで水平から15度から20度傾斜する角度に設定され、苗受枠68の後半部の傾斜角度は水平から50度から60度傾斜する角度に設定されている。
【0029】
71…は杆体よりなる苗受杆であって、苗受枠68の上方部の苗載台60の左右立設枠61,61間に横架された取付板72に等間隔に固設され櫛歯状に下端が開放されており、この苗受杆71…の各々が野菜苗の一株毎のポット苗容器aの後側を支持するように設けられている。73…はポリプロピレンにて形成されたブラシ(軟質合成樹脂・動物の毛等の如何なる材質で形成してもよい)であって、苗受杆71…と同様に取付板72に暖簾状に垂れ下げて設けられ、苗受杆71…よりも前側の苗掻取装置74側に配置されている。
【0030】
尚、後述の苗掻取固定爪70aと苗掻取可動爪70bとは、この苗受杆71を間に挾むようにして苗載台60に突入して一株の苗(一株のポット容器)を分割保持するように作動する。
【0031】
75は苗載台60の前部支持ロ−ラを示し、苗載台60はその前部下面に固定されたレ−ル76がこの前部支持ロ−ラ75に乗った状態にて、植付部伝動ケース67の一側にその下部が固設された苗載台移動ケース77にて伝動され回転する螺旋軸と該螺旋軸の螺旋溝に係合して左右動し苗載台60の底面に連結された摺動カムとにより構成される一般的な左右駆動機構により駆動されて左右横往復移動する。尚、苗載台60の後部側は、前記苗受枠68と一体に形成された側面視四角状の案内レール78にて苗載台60の後部下面に固定された摺動体を介して支持されている。
【0032】
苗掻取装置74は、内部が中空になった箱状の掻取具本体79に、苗掻取固定爪70aと苗掻取可動爪70bと苗押し具80を装着し、苗植具本体79の内部に前記苗掻取可動爪70bの作動機構を設け、苗を挾持したり逆に挾持している苗を開放したりする作動が行われるようにしている。そして、苗押し具80は苗掻取固定爪70aと苗掻取可動爪70bが挾持している苗を離した瞬間より苗掻取固定爪70aと苗掻取可動爪70bが上動する速さと同じ速さで下動するように構成されており、苗が苗掻取固定爪70aと苗掻取可動爪70bにて苗カップ19へ供給する位置から苗掻取固定爪70aと苗掻取可動爪70bが上動しても動かないようにしている。
【0033】
そして、この苗掻取装置74の本体79を第1回転ケ−ス81に軸着し、該第1回転ケ−ス81を第2回転ケ−ス82に軸着して、苗掻取装置74の苗掻取固定爪70aと苗掻取可動爪70bの先端が描く軌跡Qが前後方向に狭くて上下方向に長い閉ル−プ状になるように第1回転ケ−ス81及び第2回転ケ−ス82に伝動機構を内蔵して第2回転ケ−ス82の基部を副植付伝動ケース69に枢支軸83にて枢着している。
【0034】
なお、苗掻取固定爪70aと苗掻取可動爪70bの先端の軌跡Qによって苗カップ19の外周と交差するようになるが、苗カップ19に通過用の切欠き部を形成している。
左右苗植付ホッパー3の後方には、各々、これら左右苗植付ホッパー3によって土壌面(畝)Aに植付けられた苗の左右側方を鎮圧及び覆土する左右鎮圧具4を設ける。この鎮圧具4は、各苗植付位置に対して左右一対の、左右対称状構成とし、支軸32の周りに回転自在に構成して、前側及び上側を左右に開くように傾斜させた構成としている。
【0035】
以上の構成で、苗載台60にポット苗トレイを載せ、作業者が操縦ハンドル8を持ってメインクラッチレバー8cを入れ植付昇降レバー8bを作用位置として、車体2を畝A上に位置して走行させて苗の植え付け作業を行う。すると、ポット苗トレイの苗が苗掻取装置74で掻き取られて苗供給装置20の苗カップ19に供給され、左右の苗植付ホッパー3上で苗カップ19から交互に苗が落下し、苗植付ホッパー3が畝Aへ苗を植え付ける。
【0036】
この実施例では、畝Aを二条に植え付けるが、各条の苗植付間隔は後輪10の走行速度と苗供給装置20の周回速度の関係で決まり、左右苗植付ホッパー3が同じ条に苗を植え付けるような速度で走行させなければならない。また、左右苗植付ホッパー3の間隔を変更可能にすることで、条間隔を変更出来る。
【0037】
図6は、後輪10をクローラ走行装置92に変更した実施例を示し、前部フレーム85から下方に向けてフレーム86を延設し、該フレーム86に円弧状に遊転ローラ87…を配置して、駆動ホイル88と従動ホイル89と遊転ローラ87…にクローラ90を装着して、クローラ90が半円状になるようにしたもので、駆動ホイル88を車軸11に装着する。また、苗載台60の支持部を主フレーム2aに設け、左右鎮圧具4を左右クローラ走行装置92の間で主フレーム2aに支持して苗植付ホッパー3に接近させる。
【0038】
この構成にすると、走行装置が軽く出来、トレッド幅を45cmにすることも可能で、簡潔な構成でクローラ90の接地部分を長くすることが出来、クローラ90の接地部分は円弧状であるから、畝の高さに応じて車軸11回りにクローラ走行装置が上下動しても、クローラ90の接地部分の長さは変動しないので、走行安定性能が常に一定で、植付け苗の株間が一定となって、良好な苗の植付け作業が行なえる。
【0039】
また、苗載台60の後端が操縦ハンドル8や操作パネル8aの前側で下方にすることが出来て、苗載台60への苗補給を行い易く、操縦ハンドル8の旋回操作に苗載台60上の苗が邪魔にならない。
【符号の説明】
【0040】
2 走行車体
3 苗植付ホッパー
19 苗カップ
20 苗供給装置
60 苗載台
74 苗掻取装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車体(2)上で、苗カップ(19)が横長のループ状に平面移動する苗供給装置(20)の上側に苗載台(60)を設け、前記苗供給装置(20)の前後片側に苗載台(60)上の苗を掻き取って苗カップ(19)に供給する苗掻取装置(74)を設け、他側の横複数位置に前記苗供給装置(20)の苗カップ(19)から落下する苗を順次受け取って畝面に植え付ける苗植付ホッパー(3)を設けてなる自走式苗移植機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−252633(P2010−252633A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−102858(P2009−102858)
【出願日】平成21年4月21日(2009.4.21)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】