説明

自転車の転倒防止器具

【課題】駐輪中の自転車の前車輪の左右への回動を不可能にした転倒防止及び整理整頓に関する金属板を提供する。
【解決手段】自転車の前輪支持二股ホークを貫通してブレーキ装置を取り付けてあるボルト8を利用して、その反対側すなわち運転席側に突き出たボルト部分に金属板部材4の一端に設けた透孔9で金属版部材を二股ホークに固定し支承させ、金属板部材の右或いは左側の立ち上がり部を任意の位置で90度に折り曲げた平面の一端に設けた透孔8に、ヘッドパイプ1に固定したロック部材5の錠杵6を押し込んで前輪の回動をロックすることで駐綸時前車輪が真直ぐ向くよう固定することができ転倒防止、整理整頓が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車の駐輪時に前車輪を真直ぐ向くよう固定し、前輪の回動を不可能にした転倒防止、及び、整理整頓用金属板部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自転車の前輪の接地面は一支点に限られており、その為に駐輪中前車輪が左右のどちらかに向いた状態で駐輪していた。
【0003】
自転車の前輪支持二股ホークには、前輪ブレーキ装置を取り付けるためにパイプを貫通してボルトが通してあり、運転席側に突き出たボルトを利用して支承板で固定した泥除けカバァがとりつけられている。前部のランプ保持用のブラケットには前カゴが取り付けられており、その為に重心の移動が起こり易く前車輪が自ずと左右どちらかに向く。
【0004】
自転車の転倒は前カゴ、泥除けへの風圧、接触、前カゴの荷物の重量等に依って起こり、前輪の回動を抑止していない事が原因であることはよく経験することである。
【0005】
特に片足スタンドの場合、駐輪場所が少し傾斜していても自転車自体がスタンドを支点として回転し転倒にいたる。駐輪の集中するところでの将棋倒し現象は周知であり風の強い折には特に集中転倒現象が起こりやすい。
【0006】
従来の自転車転倒防止装置の技術はこれまで色々と考えられてきた。駐輪時には前車輪、ハンドルが真直ぐ向くように固定しておくのがよいことは良く知られている。
【特許文献1】特開平10−167151号公報の記載では、自転車本体ヘットパイプに着脱自在に固定したラッチ機構を持った器具と前かご保持用ステイを介したラッチ受け器具とからなり、折りたためるラッチ部分を上方に起こしラッチ受けの溝に押し込むことによってハンドルの回動を不可能にした自転車用ハンドル固定装置。
【特許文献2】実開平3−130781号公報の記載では、本体ヘッドパイプに着脱自在に固定したロック器具の錠杵を、二股ホークの左右どちらかの肩に設けた透孔に押込んでハンドルの回動を不可能にした自転車転倒防止装置。
【特許文献3】特開平11−210251号公報の記載では、転倒防止装置を備えた移動可能な自転車受台と、昇降自転車受台併用の駐輪場設置型の整理整頓用装置。
【特許文献4】特開2004−243915号公報の記載では、駐輪場等の地面、壁面に駐輪装置を設置した整理整頓用装置。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
自転車駐輪時の転倒防止、整理整頓には次のような問題点があった。
【特許文献1】特開平10−167151号公報では、ラッチ装置を前カゴの後部とヘッドパイプの間の狭い部分に取り付けるため操作が困難である問題点がった。
【特許文献2】実開平3−130781号公報にいたっては、自転車前輪支持二股ホークの肩部分の、錠杵の先端を受け入れハンドルをロックする為に設けた透孔から水が入り二股支持ホークの内部が腐食にいたる問題点があった。
【特許文献3】特開平11−210251号公報
【特許文献4】特開2004−243915号公報の両文献では、駐輪場等の地面壁面に大掛かりな装置を設置する為にコストが高くつき駐輪の集中する施設周辺では整理整頓の為の労力、人件費が嵩む問題点があった。
本発明は、以上の問題点を解決し自転車の転倒防止、整理整頓ができるようになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】

って、左側へ張り出した面の一端と右側の立ち上がり部分の上部を任意の位置で90度に折り曲げた平面の一端とにそれぞれ透孔を設けた金属板部材と、上下に自在にスライドする錠杵の機構を持つロック部材とからなり、自転車の前輪支持二股ホークの前輪ブレーキ装置を取り付けるために貫通してあるボルトのその後部すなわち運転席側に突き出たボルトに金属板部材の左側へ張り出した一端に設けた透孔を差し込んで固定し支承させ、自転車本体ヘッドパイプの右側面に着脱自在に固定した上下に自在にスライドする錠杵の機構を持つロック部材の錠杵を、90度に折り曲げた平面の一端に設けた透孔に押し込むことによって前輪をロックして自転車の駐輪時前輪を真直ぐ向ける為に前輪の回動を不可能にする。
【0009】
利き腕が左である場合の実施例。任意に幅を持たせてL型に切り抜いた金属板であって、右側へ張り出した面の一端と左側の立ち上がり部分の上部を任意の位置で90度に折り曲げた平面の一端とにそれぞれ透孔を設けた金属板部材と、上下に自在にスライドする錠杵の機構を持つロック部材とからなり、自転車の前輪支持二股ホークの前輪ブレーキ装置を取り付けるために貫通してあるボルトのその後部すなわち運転席側に突き出たボルトに金属板部材の右側へ張り出した一端に設けた透孔を差し込んで固定し支承させ、自転車本体ヘッドパイプの左側面に着脱自在に固定した上下に自在にスライドする錠杵の機構を持つロック部材の錠杵を、90度に折り曲げた平面の一端に設けた透孔に押し込むことによって前輪をロックして自転車の駐輪時前輪を真直ぐ向ける為に前輪の回動を不可能にする。
【0010】

口部を上部と見なし、底部の面の一端と左右の立ち上がり部分の上部を任意の位置で90度に折り曲げた二つの平面に左右対称にそれぞれ透孔を設けた金属板部材と、上下に自在にスライドする錠杵の機構を持つロック部材とからなり、自転車の前輪支持二股ホークの前輪ブレーキ装置を取り付けるために貫通してあるボルトのその後部すなわち運転席側に突き出たボルトに金属板部材の底部の一端に設けた透孔を差し込んで固定し支承させ、自転車本体ヘッドパイプの左ないし右側面に着脱自在に固定した上下に自在にスライドする錠杵の機構を持つロック部材の錠杵を、90度に折り曲げた平面の一端に左右に対象に設けた一方の透孔に押し込むことによって前輪をロックして自転車の駐輪時前輪を真直ぐ向ける為に前輪の回動を不可能にする。
【発明の効果】
【0011】
本発明を使用する事によって、
(1)自転車本体ヘッドパイプの側面に実施する為に操作が楽である。
(2)ロック部材の錠杵のスライドがワンタッチで行える。
(2)自転車本体になんらかの改造を加える必要がなく、自転車本体に不具合が生じない。
(3)ロック部材と金属板部材が着脱自在の構成であるので簡単に取り付けが出来、安価である。
(4)新しく自転車を買い変えても付け替えが簡単にできる。
(5)自転車の転倒防止ができ、整理整頓が楽にできる。
(6)整理整頓が出来るので駐輪時のマナーの啓発にも大いに関与できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
【0013】
図1は左側面に実施する場合の金属部材、図2は右側面に実施する場合の金属部材、図3は左右兼用の金属部材、それぞれの金属部材は任意の幅を持たせてL型、 型及び 型に切り抜いた金属板部材4であって一端に透孔9を設け、他端に透孔8を設けてある。
【0014】
図5の2の二股ホークに貫通してあるボルト10を利用して4の金属板の一端に設けた透孔9で、金属板部材を前輪支持二股ホークに固定し支承させる。
【0015】
図4の1の本体ヘッドパイプに着脱自在に固定した図6の5のロック部材のスライド自在な6の錠杵を4の金属板部材の他端に設けた8の透孔で受け入れ前輪の回動をロックする。
【0016】
以下、上記構成の動作を説明する。自転車のスタンドを立てて駐輪する折り前輪が真直ぐの状態で図4の6の錠杵を下方に押し出すと、自然と金属板部材に設けた透孔8に収まり前輪がロックされ回動は不可能になる。
【0017】
以上のように、本実施形態によれば自転車の転倒防止、整理整頓ができることである。
【実施例】
【0018】
図4の金属板部材4は9の透孔で2の前輪支持二股ホークに支承させてある。5のロック部材は着脱自在に1の本体パイプに10のバンドで固定してある。上下にスライドの自在な6の錠杵を金属板部材に設けた8の透孔に押し込んで前輪をロックし、回動を不可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】左側面実施用金属板部材
【図2】右側面実施用金属板部材
【図3】左右兼用金属板部材
【図4】本発明の右側面一実施例を示す一部切欠斜視図
【図5】一実施例の断面図
【図6】ロック部材
【符号の説明】
【0020】
1 本体ヘッドパイプ
2 前輪支持二股ホーク
3 本体フレーム
4 金属板部材
5 ロック部材
6 上下スライド錠杵
7 錠杵スライド止めスプリング
8 錠杵受け入れ透孔
9 金属板部材取り付け透孔
10 ブレーキ装置取り付けボルト
11 ブレーキ装置
12 ワッシャ
13 スプリングワッシャ
14 締め付けボルトナット
15 ブレーキ金具

【特許請求の範囲】
【請求項1】

端と右側の立ち上がり部分の上部を任意の位置で90度に折り曲げた平面の一端とにそれぞれ透孔を設けた金属板部材と、上下に自在にスライドする錠杵の機構持つロック部材とからなり、自転車の前輪支持二股ホークの前輪ブレーキ装置を取り付けるために貫通してあるボルトのその後部すなわち運転席側に突き出たボルトに金属板部材の左側へ張り出した一端に設けた透孔を差し込んで固定し支承させ、自転車本体ヘッドパイプの右側面に着脱自在に固定した上下に自在にスライドする錠杵の機構を持つロック部材の錠杵を、90度に折り曲げた平面の一端に設けた金属部材の透孔に押し込むことによって、前輪をロックして自転車の駐輪時前輪を真直ぐ向ける為前輪の回動を不可能にすることを特徴とした自転車転倒防止器具。
【請求項2】
任意に幅を持たせてL型に切り抜いた金属板であって、右側へ張り出した面の一端と左側の立ち上がり部分の上部を任意の位置で90度に折り曲げた平面の一端とにそれぞれ透孔を設けた金属板部材と、上下に自在にスライドする錠杵の機構を持つロック部材とからなり、自転車の前輪支持二股ホークの前輪ブレーキ装置を取り付けるために貫通してあるボルトのその後部すなわち運転席側に突き出たボルトに金属板部材の右側へ張り出した一端に設けた透孔で差し込んで固定し支承させ、自転車本体ヘッドパイプの左側面に着脱自在に固定した上下に自在にスライドする錠杵の機構を持つロック部材の錠杵を、90度に折り曲げた平面の一端に設けた金属部材の透孔に押し込むことによって前輪をロックして自転車の駐臨時前輪を真直ぐ向ける為に前輪の回動を不可能にすることを特徴とした自転車転倒防止器具。
【請求項3】

底部の面の一端と左右の立ち上がり部分の上部を任意の位置で90度に折り曲げた二つの平面の一端に左右対称にそれぞれ透孔を設けた金属板部材と、上下に自在にスライドする錠杵の機構を持つロック部材とからなり、自転車の前輪支持二股ホークの前輪ブレーキ装置を取り付けるために貫通してあるボルトのその後部すなわち運転席側に突き出たボルトに金属板部材の底部の一端に設けた透孔を差し込んで固定し支承させ、自転車本体ヘッドパイプの左ないし右側面に着脱自在に固定した上下に自在にスライドする錠杵の機構を持つロック部材の錠杵を、90度に折り曲げた平面の一端に左右に対象に設けた金属部材の一方の透孔に押し込むことによって前輪をロックして自転車の駐輪時前輪を真直ぐ向ける為に前輪の回動を不可能にすることを特徴とした自転車転倒防止器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−22509(P2007−22509A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−232587(P2005−232587)
【出願日】平成17年7月13日(2005.7.13)
【出願人】(505228187)
【Fターム(参考)】