航空機用シーラント
活性である水硬性液はじき成分と指示薬との被覆物を有する延伸ポリテトラフルオロエチレンから生産されるシーラントであって、そのシーラントが第1非圧縮状態と第2圧縮状態とを有し、そのシーラントが第1非圧縮状態と第2圧縮状態との両方の状態で水硬性液に対してはじき性がある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は航空機用シーラントに関し、特には、水硬性液及びオイルに耐性がある航空機用シーラントに関する。
【背景技術】
【0002】
航空機用シーラントは飛行機フレームの様々な位置に用いられて、腐食、水の進入及び他の環境的な影響に対する保護を提供する。シーラントは、航空機用のパネル、例えば、上下翼の点検用パネル、機体の外側パネル、点検口、フロントガラス、軍隊用及び商業用である固定した翼を有する航空機と回転して突き進む翼を有する航空機とのアンテナ及び床板、水平安定板及びエレベーターの点検用パネル, 垂直の安定板及び方向舵の点検用パネル、翼の補助タンクの点検用パネル、並びに着陸灯を封印するために利用される。
【0003】
1つの公知の航空機用ガスケットはラバーから作られる。ところが、ラバーはある不利な点を有する。好ましいガスケット材料はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。ラバーガスケットと異なり、PTFEは劣化しないし、又は硬くなったり脆くなったりしない。劣化したラバーガスケットは硬くなり、ひびが入り、そして、燃料タンクに落ちる可能性があり、飛行障害を起こし、さらに長いメンテナンスのサイクルを引き起こす。PTFEはこれらの問題を有しない。
【0004】
航空機用シーラントが燃料又はオイルに曝される用途のとき、延伸PTFE(ePTFE)として公知であるPTFEのバージョンは、部分的に又は完全に、例えばシリコーンを含浸する場合に用いられてよい。シリコーン含浸のePTFEは、良好な封印特性を提供し、そして、燃料及びオイルに対して効率的な液バリア性を有する。
【0005】
ところが、ある特有の適用において、PTFEガスケットさえも、ある水硬性液、例えば、炭化水素の水硬性液、リン酸エステルの水硬性液、さらにはエステルに基づいたエンジンオイルによって浸透され得ることが知られている。水硬性液又はオイルは、例えば取り付け中にガスケット上に流出するか、又は漏れる。液はガスケットを浸透し、そのことはガスケット材料特性に影響を与え、不愉快な審美的効果を作り出す。さらに、汚染されたガスケットは航空機用アセンブリ領域で二次汚染を引き起こす。水硬性液に耐性がある航空機用シーラントが好ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1航空機用パネルと、接合部で第1航空機用パネルに接合した第2航空機用パネルと、接合部に配置されるシーラントとを含み、そのシーラントが、ポリパーフルオロメタクリレートと蛍光性指示薬とを含有する被覆物を有する延伸ポリテトラフルオロエチレンを含む。
【0007】
好ましくは、シーラントは第1非圧縮状態と第2圧縮状態とを有し、シーラントは、第1非圧縮状態と第2圧縮状態との両方の状態で水硬性液に対して耐性がある。
【0008】
別の実施態様として、本発明は航空機用シーラントを生産する方法を提供し、その方法は、延伸ポリテトラフルオロエチレン基板を提供する工程、蛍光性指示薬と組み合わせて溶媒中のポリパーフルオロメタクリレートを溶媒とは異なる共溶媒で溶液を調製する工程、溶液で基板を被覆する工程、並びに基板及び溶液の被覆物を熱乾燥する工程を含む。
【0009】
最も広い実施態様として、本発明は活性化合物及び指示薬を含む安定なコーティングシステムを提供し、指示薬は、(少なくとも2ヶ月間)耐久的にコーティングシステム中に存在する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は本発明の典型的な実施形態の1態様の側面の概略図である。
【図2】図2は本発明の典型的な実施形態を生産するための典型的な方法の概略図である。
【図3】図3は本発明のある実施例と比較例とに対するはじき性試験の結果を示す。
【図4】図4は評価システムの形態における本発明のある実施例と比較例とに対するはじき性試験の結果を示す。
【図5a】図5aはロバストネス/はじき性試験のメカニズムの図である。
【図5b】図5bは、図5aのロバストネス/はじき性試験のメカニズムを利用した、本発明のある実施例と比較例とに対するはじき性試験の結果を示す。
【図6a】図6aは非圧縮サンプルに対するエッジ保護試験のメカニズムの側面図である。
【図6b】図6bは、非圧縮サンプルに対するエッジ保護試験のメカニズムの正面図である。
【図6c】図6cは、図6a及び6bのエッジ保護試験のメカニズムを利用した、本発明のある実施例と比較例とに対するはじき性試験の結果を示す。
【図7a】図7aは、圧縮サンプルに対するエッジ保護試験のメカニズムの側面図である。
【図7b】図7bは、圧縮サンプルに対するエッジ保護試験のメカニズムの正面図である。
【図7c】図7cは、図7a及び7bのエッジ保護試験のメカニズムを利用した、本発明のある実施例と比較例とに対するはじき性試験の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は本発明の実施形態を示す。第1の航空機部分10は第2の航空機部分11に接合されて、接合部12を形成する。航空機用シーラント13は接合部12に配置される。航空機用シーラント13は第1及び第2の航空機部分の間の接合部12に配置されてもよいし、又は接合部12の上方に配置されてもよい。航空機用シーラント13は、航空機部分に配置される前は非圧縮状態を有し、使用時に圧縮状態になる。
【0012】
本発明の航空機用シーラントは優れた組成物から作られており、その組成物は、水硬性液の耐性を保証するために効率的な検出機構を提供することは勿論のこと、水硬性液に対して耐性があるシーラントを提供するように設計される。シーラントの基本骨格はePTFEの構造である。適切である典型的なePTFEのシーラント材料は、商標GORETMSKYFLEXTMでW.L Gore & Associatesから入手可能である。ePTFEは、シーラントに強度、適合性、及び環境的な安定性を提供する。代替的な実施形態としては、ePTFEはシリコーンを吸収して、航空機の機内室に燃料進入の抑制を促進する。
【0013】
ePTFEは、極性及び非極性液をはじく低表面エネルギーの化合物で被覆される。好ましくは、この化合物はポリパーフルオロメタクリレートである。適切である典型的なポリパーフルオロメタクリレートは、商標Fluoropel PFC 604AFAでCytonixから入手可能である。ePTFEに対する適用に対して、ポリパーフルオロメタクリレートは溶媒に溶解することが好ましい。この溶媒は低極性を有する有機溶媒であり、好ましくはフッ素化溶媒である。適切である典型的な溶媒はハイドロフルオロエーテルであり、ハイドロフルオロエーテルは、is a 混合物 of メチルノナフルオロブチルエーテルとメチルノナフルオロイソブチルエーテルとの混合物であり、各々、30-50%と50-70%との割合である。典型的には、Fluoropel PFC 604AFAは、ハイドロフルオロエーテルに溶解したポリパーフルオロメタクリレートの溶液である。適切である典型的なハイドロフルオロエーテルは、商標Novec HFE 7100で3Mから入手可能である。好ましくは、ポリパーフルオロメタクリレート溶液は、約4%のポリパーフルオロメタクリレートと約96%のハイドロフルオロエーテルであるが、更に低濃度でもよい(4%以下が効果的である。)。
【0014】
図2に示されるように、ポリパーフルオロメタクリレート溶液が、ディップコーティング工程によってePTFEに好ましく適用される。本発明の被覆物の1つの利点は、その被覆物が容易、かつ、迅速に乾燥されることである。例えば、15時間の空気乾燥後、ポリパーフルオロメタクリレート被覆のePTFEは、図3に示されるように水硬性液とオイルとに対してはじき性がある。図3において、ポリパーフルオロメタクリレートの被覆サンプルは"23RT"とラベルして、リン酸エステルの水硬性液(図の"LD4"及び"500B4")、炭化水素の水硬性液(図の"H-515")、及びエステルに基づいたエンジンオイル(図の"0-156")のはじき性を示す。図のサンプルの表面上の液滴の存在がその液滴に対するサンプルのはじき性を示す。図3に示されているように、代替の被覆物の比較例(図において"12RT"及び"14RT"とラベルされて、それらは、各々、下記の表に表されるようにサンプル12-8072及び13-8270である。)は、試験に不合格か、又は不充分であることを示し、いずれにしても、本発明の被覆物ほど良好な性能を示さなかった。
【0015】
好ましい実施形態として、ポリパーフルオロメタクリレート溶液は指示薬を含む。指示薬は、電気的、光学的、磁気的又は粒子カウント方法を用いることによって検出される環境とエネルギーを交換する材料を含む。最も好ましくは、指示薬は、例えば、蛍光染料のような蛍光性指示薬である。蛍光性指示薬は、好ましくは、300-400nmの光を吸収し、400-500nmの光を放射する。例えば、ブラックライト(不可視光線)下で、蛍光性指示薬は可視的であるので、指示薬が用いられるポリパーフルオロメタクリレートをシーラントが含むかどうかを容易に決めることができる。典型的である安定な蛍光性指示薬は、商標Tinopal OBCで、Ciba Geigy社から販売されている。
【0016】
蛍光性指示薬を含む、この好ましい実施形態は、(ハイドロフルオロエーテル溶媒中の)ポリパーフルオロメタクリレートと蛍光性指示薬との両方が溶解状態であるように、ポリパーフルオロメタクリレート溶液の極性を調節するために共溶媒が必要とされる。この共溶媒は、中間の又は高い極性の有機溶媒である。この目的のための好ましい共溶媒は塩化メチレンであり、例えば、Aldrich Chemicalsから入手可能である。
【0017】
驚くべきことであって予想外のこととしては、(活性成分及び指示薬を含む)2つの成分のコーティングシステムは、ePTFE構造体と組み合わさって耐久的に、かつ、効果的に利用され得る。第一に、ePTFEテープ又は膜の内部の多孔性構造が被膜されるならば、活性成分が最も効果的である。ePTFEの微細構造のフィブリル及びノード(節)に均一な被覆物を作り出すことによって、充分に機能的な生産物が生み出されて、その生産物は、たとえ微小の多孔性の構造物が外部の力によって伸長されたり曲げられたりしてもロバスト性能を示す。一方では、上部側の層状被覆物は、高確率の割合で伸張時にひびが入り、それによって、被覆されていない表面を剥き出しにするが、その表面は非常に好ましくない。
【0018】
優先的に、第2成分(指示薬)は、長期間の性能を有する検出膜を作り出すために内部の多孔性構造を通って均一に含浸される。そうでないと、指示薬は、その指示薬と接触して、微小の多孔性材料からその指示薬を抽出する液体に対して脆弱である。
【0019】
様々な被覆物は油はじき性材料であり、燃料、オイル、油脂及び水を含む溶媒をはじくために利用される。油はじき性材料及び油はじき材料の溶液は、極性が極端にない。一方で、染料のような指示薬は高い極性を示し、それゆえ、油はじき性処方物と混ざらない。結果として、非常に驚くべきことは、本発明者によって見出されたように、極性である理由により、被覆物にすることを目的として同種の溶媒に基づいた2つの成分処方を作り出したことである。
【0020】
自己指示する生成物の実現のための別の障害は、複数の指示薬又は指示薬/溶媒の処方物が処理されるべき低い極性のePTFE表面と適合しないことである。それゆえ、指示薬がはじかれる蓋然性が高く、浸透しない。ほとんどの場合において、指示薬の浸透は、ePTFE及び指示薬の異なる表面エネルギーのために不可能である。
【0021】
本発明は微小の多孔性PTFEを述べ、そのPTFEは、構造に追加的な特性を提供する活性成分と、活性成分の存在と活性との各々について情報を提供する指示薬との相乗的な処方で改良される。
【0022】
相乗的な被覆物処方の使用により、PTFEのフィブリルとノード(節)上に充分に分散された被覆物層が形成される。結果として、被覆されたシーラントは長期間の改良された性能と機械的なロバストネスを示す。油はじき性活性成分から誘導される、フィブリル及びノード(節)の油はじき性被覆物は、たとえ、100%の倍数で被覆されたePTFEを伸長した後でさえも完全なるはじき性を示す。
【0023】
さらに、ePTFEの相乗的な処方物を適用することによって、第一に、活性成分は腸機関の改良された性能を示し、第二に、指示薬は溶媒抽出に対して極めて改良された耐性を示す。
【0024】
本発明の被覆されたePTFEの航空機用シーラントは複数の重要な基準を満たす必要がある。本発明のシーラントは、(下記に述べられた様々な試験に合格することによって明確化されるように)水硬性液及びオイルにはじき性が必要であり、曲げたり又は応力をかけたりした後にはじき性を維持するための充分なロバスト性がある必要があり、エッジを含めて、シーラントの全表面からはじく必要があり、そして、非圧縮状態及び圧縮状態ではじく必要がある(このことは非常に重要である。なぜならば、水硬性液又はオイルは、シーラントが設置する前(圧縮状態)の非圧縮状態でシーラントに流出する可能性があり、この非圧縮状態の場合は特に、耐性が必要である。-現在入手可能なシーラントはこの耐性を提供しない。)。
【実施例】
【0025】
実施例1
被覆組成物は、1000gのFluoropel PFC 604AFAを、250gの塩化メチレンと10mgのTinopal OBとを混合することによって調製した。その後、この被覆物を、図2に示されるように、ディップコーティング及び熱乾燥(30分間で100℃)を実施することによって、W.L. Gore & Associatesから得られる、GORETM SKYFLEXTM Aircraft Sealant(シーラントの環境グレード)と称されるePTFE材料に塗装した。
【0026】
実施例2
被覆組成物は、1000gのFluoropel PFC 604AFAを、250gの塩化メチレンと10mgのTinopal OBとを混合することによって調製した。その後、この被覆物を、図2に示されるように、ディップコーティング及び熱乾燥(30分間で100℃)を実施することによって、W.L. Gore & Associatesから得られる、GORETM SKYFLEXTM Fuel Resistant Sealantと称される、シリコーン吸収ePTFE材料に塗装した。
【0027】
本実施例の航空機用シーラントが必要な基準を満たすかどうかを決定するために、それらのシーラントについて様々な試験を実行した。第一に、実施例1から得られたサンプルについて、はじき性試験を実施した。この試験において、サンプルを、193.5時間の間、様々な液滴に曝した。図4に示されるように、液滴が高接触角で安定であるならば、サンプルは"+"で示され、液滴が低接触角で安定であるか、又は液滴が広がるがサンプルに浸透しないならば、サンプルは"0"で示され、そして、液滴がサンプルの表面に浸透するならば、サンプルは"−"で示される。次の表1は、本発明の実施例1(チャートにおいて"23-AFA"とラベルされた。)と、幾つかの比較例(サンプルナンバーを材料説明と相互に関連付けた次の表2を参照)とによって作り出されたデータの纏めである。表1において、LD4及び500B4はリン酸エステルの水硬性液であり、H-515は炭化水素の水硬性液であり、そして、0-156はエステルに基づいたエンジンオイルである。表1で確認されるように、本発明の実施例1(サンプル23-AFA)は試験をした全ての液をはじいた。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
次に、本発明の実施例2についてロバストネスの試験を実施した。図5aに示されるように、サンプルを軸上で180度曲げて、軸の周りで前後したりせずに、3回にわたって充分に360度曲げて、その後180度後ろに曲げた。試験液の液滴を、応力地点(回転軸のところ))に滴下した。図5bに示されるように、本発明の実施例2("23-AFA")は合格した(全ての液滴は適切にはじいた。)、一方、比較例(それは上記で述べた30-NFIサンプルである。)は不合格であった。
【0031】
次に、本発明の実施例2について、非圧縮状態(図6aと6b)と圧縮状態(図7aと7b)との両方の状態のエッジ保護試験を実施した。図6cで確認されるように、本発明の実施例2は非圧縮試験に合格した。一方、比較例(それは上記で述べた30-NFIサンプルである。)は、不合格であった。同様に、図7cで確認されるように、本発明の実施例2は液浸透がないことを示した(シーラントの半透明な部分は圧縮の影響によるものであり、液の浸透によるものではない。)。
【0032】
更なる追加的な試験は、実施例1のサンプルが実施例2のサンプルよりも更に高い腐食性液に対して長いはじき寿命を有していることを示す。それゆえ、実施例1は、本発明の好ましい実施形態を表す。さらに、驚くべきことに、本明細書の教示にしたがって適用された蛍光染料がシーラントを作り出して、そのシーラントの染料が、試験をして示された寿命が少なくとも2ヶ月間延びることを本発明者らは見出した。すなわち、試験液に2ヶ月間曝露された後、蛍光染料は未だに本発明の物品中に存在し、それによって、シーラント材料中の液耐性保護を長期にわたって検出することが可能となった。そのようなものなので、本件出願人の発明は、上記で述べたような安定的なコーティングシステムを広範に包含し、活性化合物(例えば、ポリパーフルオロメタクリレート)及び指示薬(例えば、蛍光性指示薬)を含み、指示薬はその被膜システムに耐久的に存在する(少なくとも2ヶ月間)。
【0033】
本発明の特定の実施形態は本明細書において例示されて述べられたが、本発明はそのような例示及び記述に制限されるべきではない。変更及び改良は、本発明の1部として、次の特許請求の範囲内で組み込まれ、具体化されてよいことは明らかである。
【技術分野】
【0001】
本発明は航空機用シーラントに関し、特には、水硬性液及びオイルに耐性がある航空機用シーラントに関する。
【背景技術】
【0002】
航空機用シーラントは飛行機フレームの様々な位置に用いられて、腐食、水の進入及び他の環境的な影響に対する保護を提供する。シーラントは、航空機用のパネル、例えば、上下翼の点検用パネル、機体の外側パネル、点検口、フロントガラス、軍隊用及び商業用である固定した翼を有する航空機と回転して突き進む翼を有する航空機とのアンテナ及び床板、水平安定板及びエレベーターの点検用パネル, 垂直の安定板及び方向舵の点検用パネル、翼の補助タンクの点検用パネル、並びに着陸灯を封印するために利用される。
【0003】
1つの公知の航空機用ガスケットはラバーから作られる。ところが、ラバーはある不利な点を有する。好ましいガスケット材料はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。ラバーガスケットと異なり、PTFEは劣化しないし、又は硬くなったり脆くなったりしない。劣化したラバーガスケットは硬くなり、ひびが入り、そして、燃料タンクに落ちる可能性があり、飛行障害を起こし、さらに長いメンテナンスのサイクルを引き起こす。PTFEはこれらの問題を有しない。
【0004】
航空機用シーラントが燃料又はオイルに曝される用途のとき、延伸PTFE(ePTFE)として公知であるPTFEのバージョンは、部分的に又は完全に、例えばシリコーンを含浸する場合に用いられてよい。シリコーン含浸のePTFEは、良好な封印特性を提供し、そして、燃料及びオイルに対して効率的な液バリア性を有する。
【0005】
ところが、ある特有の適用において、PTFEガスケットさえも、ある水硬性液、例えば、炭化水素の水硬性液、リン酸エステルの水硬性液、さらにはエステルに基づいたエンジンオイルによって浸透され得ることが知られている。水硬性液又はオイルは、例えば取り付け中にガスケット上に流出するか、又は漏れる。液はガスケットを浸透し、そのことはガスケット材料特性に影響を与え、不愉快な審美的効果を作り出す。さらに、汚染されたガスケットは航空機用アセンブリ領域で二次汚染を引き起こす。水硬性液に耐性がある航空機用シーラントが好ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1航空機用パネルと、接合部で第1航空機用パネルに接合した第2航空機用パネルと、接合部に配置されるシーラントとを含み、そのシーラントが、ポリパーフルオロメタクリレートと蛍光性指示薬とを含有する被覆物を有する延伸ポリテトラフルオロエチレンを含む。
【0007】
好ましくは、シーラントは第1非圧縮状態と第2圧縮状態とを有し、シーラントは、第1非圧縮状態と第2圧縮状態との両方の状態で水硬性液に対して耐性がある。
【0008】
別の実施態様として、本発明は航空機用シーラントを生産する方法を提供し、その方法は、延伸ポリテトラフルオロエチレン基板を提供する工程、蛍光性指示薬と組み合わせて溶媒中のポリパーフルオロメタクリレートを溶媒とは異なる共溶媒で溶液を調製する工程、溶液で基板を被覆する工程、並びに基板及び溶液の被覆物を熱乾燥する工程を含む。
【0009】
最も広い実施態様として、本発明は活性化合物及び指示薬を含む安定なコーティングシステムを提供し、指示薬は、(少なくとも2ヶ月間)耐久的にコーティングシステム中に存在する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は本発明の典型的な実施形態の1態様の側面の概略図である。
【図2】図2は本発明の典型的な実施形態を生産するための典型的な方法の概略図である。
【図3】図3は本発明のある実施例と比較例とに対するはじき性試験の結果を示す。
【図4】図4は評価システムの形態における本発明のある実施例と比較例とに対するはじき性試験の結果を示す。
【図5a】図5aはロバストネス/はじき性試験のメカニズムの図である。
【図5b】図5bは、図5aのロバストネス/はじき性試験のメカニズムを利用した、本発明のある実施例と比較例とに対するはじき性試験の結果を示す。
【図6a】図6aは非圧縮サンプルに対するエッジ保護試験のメカニズムの側面図である。
【図6b】図6bは、非圧縮サンプルに対するエッジ保護試験のメカニズムの正面図である。
【図6c】図6cは、図6a及び6bのエッジ保護試験のメカニズムを利用した、本発明のある実施例と比較例とに対するはじき性試験の結果を示す。
【図7a】図7aは、圧縮サンプルに対するエッジ保護試験のメカニズムの側面図である。
【図7b】図7bは、圧縮サンプルに対するエッジ保護試験のメカニズムの正面図である。
【図7c】図7cは、図7a及び7bのエッジ保護試験のメカニズムを利用した、本発明のある実施例と比較例とに対するはじき性試験の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は本発明の実施形態を示す。第1の航空機部分10は第2の航空機部分11に接合されて、接合部12を形成する。航空機用シーラント13は接合部12に配置される。航空機用シーラント13は第1及び第2の航空機部分の間の接合部12に配置されてもよいし、又は接合部12の上方に配置されてもよい。航空機用シーラント13は、航空機部分に配置される前は非圧縮状態を有し、使用時に圧縮状態になる。
【0012】
本発明の航空機用シーラントは優れた組成物から作られており、その組成物は、水硬性液の耐性を保証するために効率的な検出機構を提供することは勿論のこと、水硬性液に対して耐性があるシーラントを提供するように設計される。シーラントの基本骨格はePTFEの構造である。適切である典型的なePTFEのシーラント材料は、商標GORETMSKYFLEXTMでW.L Gore & Associatesから入手可能である。ePTFEは、シーラントに強度、適合性、及び環境的な安定性を提供する。代替的な実施形態としては、ePTFEはシリコーンを吸収して、航空機の機内室に燃料進入の抑制を促進する。
【0013】
ePTFEは、極性及び非極性液をはじく低表面エネルギーの化合物で被覆される。好ましくは、この化合物はポリパーフルオロメタクリレートである。適切である典型的なポリパーフルオロメタクリレートは、商標Fluoropel PFC 604AFAでCytonixから入手可能である。ePTFEに対する適用に対して、ポリパーフルオロメタクリレートは溶媒に溶解することが好ましい。この溶媒は低極性を有する有機溶媒であり、好ましくはフッ素化溶媒である。適切である典型的な溶媒はハイドロフルオロエーテルであり、ハイドロフルオロエーテルは、is a 混合物 of メチルノナフルオロブチルエーテルとメチルノナフルオロイソブチルエーテルとの混合物であり、各々、30-50%と50-70%との割合である。典型的には、Fluoropel PFC 604AFAは、ハイドロフルオロエーテルに溶解したポリパーフルオロメタクリレートの溶液である。適切である典型的なハイドロフルオロエーテルは、商標Novec HFE 7100で3Mから入手可能である。好ましくは、ポリパーフルオロメタクリレート溶液は、約4%のポリパーフルオロメタクリレートと約96%のハイドロフルオロエーテルであるが、更に低濃度でもよい(4%以下が効果的である。)。
【0014】
図2に示されるように、ポリパーフルオロメタクリレート溶液が、ディップコーティング工程によってePTFEに好ましく適用される。本発明の被覆物の1つの利点は、その被覆物が容易、かつ、迅速に乾燥されることである。例えば、15時間の空気乾燥後、ポリパーフルオロメタクリレート被覆のePTFEは、図3に示されるように水硬性液とオイルとに対してはじき性がある。図3において、ポリパーフルオロメタクリレートの被覆サンプルは"23RT"とラベルして、リン酸エステルの水硬性液(図の"LD4"及び"500B4")、炭化水素の水硬性液(図の"H-515")、及びエステルに基づいたエンジンオイル(図の"0-156")のはじき性を示す。図のサンプルの表面上の液滴の存在がその液滴に対するサンプルのはじき性を示す。図3に示されているように、代替の被覆物の比較例(図において"12RT"及び"14RT"とラベルされて、それらは、各々、下記の表に表されるようにサンプル12-8072及び13-8270である。)は、試験に不合格か、又は不充分であることを示し、いずれにしても、本発明の被覆物ほど良好な性能を示さなかった。
【0015】
好ましい実施形態として、ポリパーフルオロメタクリレート溶液は指示薬を含む。指示薬は、電気的、光学的、磁気的又は粒子カウント方法を用いることによって検出される環境とエネルギーを交換する材料を含む。最も好ましくは、指示薬は、例えば、蛍光染料のような蛍光性指示薬である。蛍光性指示薬は、好ましくは、300-400nmの光を吸収し、400-500nmの光を放射する。例えば、ブラックライト(不可視光線)下で、蛍光性指示薬は可視的であるので、指示薬が用いられるポリパーフルオロメタクリレートをシーラントが含むかどうかを容易に決めることができる。典型的である安定な蛍光性指示薬は、商標Tinopal OBCで、Ciba Geigy社から販売されている。
【0016】
蛍光性指示薬を含む、この好ましい実施形態は、(ハイドロフルオロエーテル溶媒中の)ポリパーフルオロメタクリレートと蛍光性指示薬との両方が溶解状態であるように、ポリパーフルオロメタクリレート溶液の極性を調節するために共溶媒が必要とされる。この共溶媒は、中間の又は高い極性の有機溶媒である。この目的のための好ましい共溶媒は塩化メチレンであり、例えば、Aldrich Chemicalsから入手可能である。
【0017】
驚くべきことであって予想外のこととしては、(活性成分及び指示薬を含む)2つの成分のコーティングシステムは、ePTFE構造体と組み合わさって耐久的に、かつ、効果的に利用され得る。第一に、ePTFEテープ又は膜の内部の多孔性構造が被膜されるならば、活性成分が最も効果的である。ePTFEの微細構造のフィブリル及びノード(節)に均一な被覆物を作り出すことによって、充分に機能的な生産物が生み出されて、その生産物は、たとえ微小の多孔性の構造物が外部の力によって伸長されたり曲げられたりしてもロバスト性能を示す。一方では、上部側の層状被覆物は、高確率の割合で伸張時にひびが入り、それによって、被覆されていない表面を剥き出しにするが、その表面は非常に好ましくない。
【0018】
優先的に、第2成分(指示薬)は、長期間の性能を有する検出膜を作り出すために内部の多孔性構造を通って均一に含浸される。そうでないと、指示薬は、その指示薬と接触して、微小の多孔性材料からその指示薬を抽出する液体に対して脆弱である。
【0019】
様々な被覆物は油はじき性材料であり、燃料、オイル、油脂及び水を含む溶媒をはじくために利用される。油はじき性材料及び油はじき材料の溶液は、極性が極端にない。一方で、染料のような指示薬は高い極性を示し、それゆえ、油はじき性処方物と混ざらない。結果として、非常に驚くべきことは、本発明者によって見出されたように、極性である理由により、被覆物にすることを目的として同種の溶媒に基づいた2つの成分処方を作り出したことである。
【0020】
自己指示する生成物の実現のための別の障害は、複数の指示薬又は指示薬/溶媒の処方物が処理されるべき低い極性のePTFE表面と適合しないことである。それゆえ、指示薬がはじかれる蓋然性が高く、浸透しない。ほとんどの場合において、指示薬の浸透は、ePTFE及び指示薬の異なる表面エネルギーのために不可能である。
【0021】
本発明は微小の多孔性PTFEを述べ、そのPTFEは、構造に追加的な特性を提供する活性成分と、活性成分の存在と活性との各々について情報を提供する指示薬との相乗的な処方で改良される。
【0022】
相乗的な被覆物処方の使用により、PTFEのフィブリルとノード(節)上に充分に分散された被覆物層が形成される。結果として、被覆されたシーラントは長期間の改良された性能と機械的なロバストネスを示す。油はじき性活性成分から誘導される、フィブリル及びノード(節)の油はじき性被覆物は、たとえ、100%の倍数で被覆されたePTFEを伸長した後でさえも完全なるはじき性を示す。
【0023】
さらに、ePTFEの相乗的な処方物を適用することによって、第一に、活性成分は腸機関の改良された性能を示し、第二に、指示薬は溶媒抽出に対して極めて改良された耐性を示す。
【0024】
本発明の被覆されたePTFEの航空機用シーラントは複数の重要な基準を満たす必要がある。本発明のシーラントは、(下記に述べられた様々な試験に合格することによって明確化されるように)水硬性液及びオイルにはじき性が必要であり、曲げたり又は応力をかけたりした後にはじき性を維持するための充分なロバスト性がある必要があり、エッジを含めて、シーラントの全表面からはじく必要があり、そして、非圧縮状態及び圧縮状態ではじく必要がある(このことは非常に重要である。なぜならば、水硬性液又はオイルは、シーラントが設置する前(圧縮状態)の非圧縮状態でシーラントに流出する可能性があり、この非圧縮状態の場合は特に、耐性が必要である。-現在入手可能なシーラントはこの耐性を提供しない。)。
【実施例】
【0025】
実施例1
被覆組成物は、1000gのFluoropel PFC 604AFAを、250gの塩化メチレンと10mgのTinopal OBとを混合することによって調製した。その後、この被覆物を、図2に示されるように、ディップコーティング及び熱乾燥(30分間で100℃)を実施することによって、W.L. Gore & Associatesから得られる、GORETM SKYFLEXTM Aircraft Sealant(シーラントの環境グレード)と称されるePTFE材料に塗装した。
【0026】
実施例2
被覆組成物は、1000gのFluoropel PFC 604AFAを、250gの塩化メチレンと10mgのTinopal OBとを混合することによって調製した。その後、この被覆物を、図2に示されるように、ディップコーティング及び熱乾燥(30分間で100℃)を実施することによって、W.L. Gore & Associatesから得られる、GORETM SKYFLEXTM Fuel Resistant Sealantと称される、シリコーン吸収ePTFE材料に塗装した。
【0027】
本実施例の航空機用シーラントが必要な基準を満たすかどうかを決定するために、それらのシーラントについて様々な試験を実行した。第一に、実施例1から得られたサンプルについて、はじき性試験を実施した。この試験において、サンプルを、193.5時間の間、様々な液滴に曝した。図4に示されるように、液滴が高接触角で安定であるならば、サンプルは"+"で示され、液滴が低接触角で安定であるか、又は液滴が広がるがサンプルに浸透しないならば、サンプルは"0"で示され、そして、液滴がサンプルの表面に浸透するならば、サンプルは"−"で示される。次の表1は、本発明の実施例1(チャートにおいて"23-AFA"とラベルされた。)と、幾つかの比較例(サンプルナンバーを材料説明と相互に関連付けた次の表2を参照)とによって作り出されたデータの纏めである。表1において、LD4及び500B4はリン酸エステルの水硬性液であり、H-515は炭化水素の水硬性液であり、そして、0-156はエステルに基づいたエンジンオイルである。表1で確認されるように、本発明の実施例1(サンプル23-AFA)は試験をした全ての液をはじいた。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
次に、本発明の実施例2についてロバストネスの試験を実施した。図5aに示されるように、サンプルを軸上で180度曲げて、軸の周りで前後したりせずに、3回にわたって充分に360度曲げて、その後180度後ろに曲げた。試験液の液滴を、応力地点(回転軸のところ))に滴下した。図5bに示されるように、本発明の実施例2("23-AFA")は合格した(全ての液滴は適切にはじいた。)、一方、比較例(それは上記で述べた30-NFIサンプルである。)は不合格であった。
【0031】
次に、本発明の実施例2について、非圧縮状態(図6aと6b)と圧縮状態(図7aと7b)との両方の状態のエッジ保護試験を実施した。図6cで確認されるように、本発明の実施例2は非圧縮試験に合格した。一方、比較例(それは上記で述べた30-NFIサンプルである。)は、不合格であった。同様に、図7cで確認されるように、本発明の実施例2は液浸透がないことを示した(シーラントの半透明な部分は圧縮の影響によるものであり、液の浸透によるものではない。)。
【0032】
更なる追加的な試験は、実施例1のサンプルが実施例2のサンプルよりも更に高い腐食性液に対して長いはじき寿命を有していることを示す。それゆえ、実施例1は、本発明の好ましい実施形態を表す。さらに、驚くべきことに、本明細書の教示にしたがって適用された蛍光染料がシーラントを作り出して、そのシーラントの染料が、試験をして示された寿命が少なくとも2ヶ月間延びることを本発明者らは見出した。すなわち、試験液に2ヶ月間曝露された後、蛍光染料は未だに本発明の物品中に存在し、それによって、シーラント材料中の液耐性保護を長期にわたって検出することが可能となった。そのようなものなので、本件出願人の発明は、上記で述べたような安定的なコーティングシステムを広範に包含し、活性化合物(例えば、ポリパーフルオロメタクリレート)及び指示薬(例えば、蛍光性指示薬)を含み、指示薬はその被膜システムに耐久的に存在する(少なくとも2ヶ月間)。
【0033】
本発明の特定の実施形態は本明細書において例示されて述べられたが、本発明はそのような例示及び記述に制限されるべきではない。変更及び改良は、本発明の1部として、次の特許請求の範囲内で組み込まれ、具体化されてよいことは明らかである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性である水硬性液はじき成分と、指示薬とを含有する被覆物を有する延伸ポリテトラフルオロエチレンを含むシーラントであって、該シーラントが第1非圧縮状態と第2圧縮状態とを有し、該シーラントが該第1非圧縮状態と該第2圧縮状態との両方の状態で該水硬性液に対してはじき性がある、シーラント。
【請求項2】
前記活性である水硬性液はじき成分がポリパーフルオロメタクリレートである、請求項1に記載のシーラント。
【請求項3】
前記指示薬が蛍光性指示薬である、請求項1に記載のシーラント。
【請求項4】
前記延伸ポリテトラフルオロエチレンがシリコーンで吸収される、請求項1に記載のシーラント。
【請求項5】
前記シーラントが表面とエッジとを有し、該表面と該エッジとの全てが前記第1非圧縮状態と前記第2圧縮状態との両方の状態で前記水硬性液に対してはじき性がある、請求項1に記載のシーラント。
【請求項6】
第1航空機用パネルと、接合部で該第1航空機用パネルに接合した第2航空機用パネルと、該接合部に配置される請求項1に記載のシーラントとを含む、装置。
【請求項7】
延伸ポリテトラフルオロエチレン基板を提供する工程、蛍光性指示薬と組み合わせて溶媒中のポリパーフルオロメタクリレートを該溶媒とは異なる共溶媒で溶液を調製する工程、該溶液で該基板を被覆する工程、並びに該基板及び該溶液の被覆物を熱乾燥する工程を含む、
航空機用シーラントを生産する方法。
【請求項8】
前記溶媒がハイドロフルオロエーテルであり、前記共溶媒が塩化メチレンである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
延伸PTFEのフィブリル及びノード(節)に均一な被覆物を提供するように適合される、異なる極性を有する2つの有機溶媒と、活性成分と、指示薬とを含む、コーティングシステム。
【請求項10】
前記活性成分が水硬性液はじき剤を含み、そして前記指示薬が蛍光性指示薬である、請求項9に記載のコーティングシステム。
【請求項1】
活性である水硬性液はじき成分と、指示薬とを含有する被覆物を有する延伸ポリテトラフルオロエチレンを含むシーラントであって、該シーラントが第1非圧縮状態と第2圧縮状態とを有し、該シーラントが該第1非圧縮状態と該第2圧縮状態との両方の状態で該水硬性液に対してはじき性がある、シーラント。
【請求項2】
前記活性である水硬性液はじき成分がポリパーフルオロメタクリレートである、請求項1に記載のシーラント。
【請求項3】
前記指示薬が蛍光性指示薬である、請求項1に記載のシーラント。
【請求項4】
前記延伸ポリテトラフルオロエチレンがシリコーンで吸収される、請求項1に記載のシーラント。
【請求項5】
前記シーラントが表面とエッジとを有し、該表面と該エッジとの全てが前記第1非圧縮状態と前記第2圧縮状態との両方の状態で前記水硬性液に対してはじき性がある、請求項1に記載のシーラント。
【請求項6】
第1航空機用パネルと、接合部で該第1航空機用パネルに接合した第2航空機用パネルと、該接合部に配置される請求項1に記載のシーラントとを含む、装置。
【請求項7】
延伸ポリテトラフルオロエチレン基板を提供する工程、蛍光性指示薬と組み合わせて溶媒中のポリパーフルオロメタクリレートを該溶媒とは異なる共溶媒で溶液を調製する工程、該溶液で該基板を被覆する工程、並びに該基板及び該溶液の被覆物を熱乾燥する工程を含む、
航空機用シーラントを生産する方法。
【請求項8】
前記溶媒がハイドロフルオロエーテルであり、前記共溶媒が塩化メチレンである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
延伸PTFEのフィブリル及びノード(節)に均一な被覆物を提供するように適合される、異なる極性を有する2つの有機溶媒と、活性成分と、指示薬とを含む、コーティングシステム。
【請求項10】
前記活性成分が水硬性液はじき剤を含み、そして前記指示薬が蛍光性指示薬である、請求項9に記載のコーティングシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【公表番号】特表2011−527352(P2011−527352A)
【公表日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517037(P2011−517037)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【国際出願番号】PCT/EP2009/005026
【国際公開番号】WO2010/003686
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(391018178)ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエーツ,ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (40)
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【国際出願番号】PCT/EP2009/005026
【国際公開番号】WO2010/003686
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(391018178)ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエーツ,ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (40)
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【Fターム(参考)】
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