船倉側壁構造部材の点検装置
【課題】 簡単な構造で構造部材の点検を容易かつ確実に行うことができ、点検終了後は荷役に支障のない場所に保管することのできる船倉側壁構造部材の点検装置を提供する。
【解決手段】 下梯子２２と上梯子２３とにより折り畳み可能に形成され、下梯子２２の上部に隣接する構造部材１０に係止する係止棒４０ａ，４０ｂを有するリンク装置からなる下部係止装置３０ａが取付けられ、上梯子２４の上部に隣接する構造部材１０に係止する係止棒４０ａ，４０ｂを有するリンク装置３５からなる上部係止装置３０ｂが取付けられた点検用梯子２１と、一端が点検用梯子２１の上部に連結されるワイヤ５５が掛けられ、隣接する構造部材１０に設けた滑車取付穴１３に着脱可能に装着される滑車４２とを備えた。
【解決手段】 下梯子２２と上梯子２３とにより折り畳み可能に形成され、下梯子２２の上部に隣接する構造部材１０に係止する係止棒４０ａ，４０ｂを有するリンク装置からなる下部係止装置３０ａが取付けられ、上梯子２４の上部に隣接する構造部材１０に係止する係止棒４０ａ，４０ｂを有するリンク装置３５からなる上部係止装置３０ｂが取付けられた点検用梯子２１と、一端が点検用梯子２１の上部に連結されるワイヤ５５が掛けられ、隣接する構造部材１０に設けた滑車取付穴１３に着脱可能に装着される滑車４２とを備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ばら積み貨物船の船倉側壁構造部材の点検装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
ばら積み貨物船（以下、バルクキャリアという）の船倉側壁の構造部材、すなわちホールドフレームは船倉内に露出しているため、隅肉溶接部の腐食衰耗を発生することは避けられない。その結果、フレーム強度や溶接強度が低下するため、沈没等の事故が発生している。
【０００３】
従来、ホールドフレームの点検のために、固定式の足場や梯子が用いられていたが、固定式の足場や梯子では、点検箇所ごとに設置する必要があるという設備上の問題があるだけでなく、それらの足場や梯子と船倉側壁との隙間にばら積みの貨物（鉄鉱石、石炭、穀物類）が残存したり、足場や梯子それ自体が障害物となるため、貨物の荷役作業の際の邪魔になるという問題がある。
一方、このような問題点を解決するために、船側外板の内面または内壁に船首尾方向に設けられた縦骨を利用し、点検のための作業用ゴンドラを吊り下げて移動するようにした走行揚重装置が提案されている（例えば、特許文献１参照）。
【０００４】
【特許文献１】特開平７−１４４６８８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、特許文献１に示されるような点検装置では、縦骨方式の船体構造にしか適用できず、ホールドフレーム方式（肋骨方式）の船体構造には適用できないという問題がある。
一方、バルクキャリアの沈没事故等に鑑み、バルクキャリアの安全性に関し、船側を二重構造にする提案もあったが合意に至らず、本年５月の国際海事機関（ＩＭＯ）の決議では、船倉側壁の構造部材の点検手段としてポータブル梯子の使用が認められることになった。
【０００６】
本発明は、上記ＩＭＯの決議に伴って案出されたもので、簡単な構成で構造部材の点検を容易かつ確実に行うことができ、点検終了後は荷役に支障のない場所に保管することのできる船倉側壁構造部材の点検装置を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明に係る船倉側壁構造部材の点検装置は、下梯子と上梯子とにより折り畳み可能に形成され、前記下梯子を隣接する前記構造部材に係止させる下部係止装置、及び前記上梯子を隣接する前記構造部材に係止させる上部係止装置を有する点検用梯子と、前記隣接する構造部材に着脱可能に取付けられ、前記折り畳まれた上梯子を上方に引き上げる手段とを備えたものである。
【０００８】
また、本発明に係る船倉側壁構造部材の点検装置は、下梯子と上梯子とにより折り畳み可能に形成され、前記下梯子の上部に隣接する前記構造部材に係止する係止棒を有するリンク装置からなる下部係止装置が取付けられ、前記上梯子の上部に隣接する前記構造部材に係止する係止棒を有するリンク装置からなる上部係止装置が取付けられた点検用梯子と、一端が前記点検用梯子の上部に連結されるワイヤが掛けられ、前記隣接する構造部材に設けた滑車取付穴に着脱可能に装着される滑車とを備えたものである。
【０００９】
また、上記の下部係止装置及び上部係止装置は、下梯子と上梯子の上部にそれぞれ取付けられたガイド部材と、該ガイド部材に沿って上下に移動する駆動部、該駆動部に回動自在に連結された一対の第１のリンク、及び該第１のリンクに回動自在に連結され前記下梯子及び上梯子のガイド穴からそれぞれ突出する係止棒からなるリンク装置と、一端が前記リンク装置の駆動部に取付けられた下紐、及び一端が前記駆動部に取付けられ前記ガイド部材の上部に設けた滑車に掛けられた上紐とからなり、前記下紐を下方に引いて駆動部を下降させ、前記リンク装置の係止棒を前記構造部材に係止させるように構成したものである。
【００１０】
上記の下部係止装置の係止棒を、船倉のブリッジホッパープレートと構造部材のフェースプレートとによって形成されたほぼＶ字状の領域に係止させるようにした。
また、上記の点検用梯子の下端部に車輪を設けた。
【発明の効果】
【００１１】
本発明に係る船倉側壁構造部材の点検装置は、下梯子と上梯子とにより折り畳み可能に形成され、下梯子を隣接する構造部材に係止させる下部係止装置、及び上梯子を上記隣接する構造部材に係止させる上部係止装置を有する点検用梯子と、隣接する構造部材に着脱可能に取付けられ、折り畳まれた上梯子を上方に引き上げる手段とを備え、この点検装置を順次隣接する構造部材の間に設置して当該構造部材を点検し、点検が終ったときは荷役の邪魔にならない場所に移動して保管するようにしたので、構造部材の点検を容易かつ確実に行えるばかりでなく、船倉への積荷作業や揚荷作業に支障を来たすことがないため、点検及び荷役の作業性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１２】
図１０はばら積み貨物船を縦断面で表わした模式図である。図において、１は船体、２は外側板（船倉側壁）３、船底外板４及び甲板５で囲まれた船倉で、甲板５にはハッチ６が設けられている。７ａ，７ｂは船倉２の上部両側に設けた上部バラストタンク、８ａ，８ｂは船倉２の底部及びその両側に設けた下部バラストタンク、９は船倉底板（以下、船底という）、９ａは船底９に連続するブリッジホッパープレートである。そして、上下のバラストタンク７ａと８ａ、７ｂと８ｂの間の外側板３の内壁の船首尾方向には、補強のために所定の間隔（例えば、８００〜８５０ｍｍ）で、ウェブプレート１１とフェイスプレート１２からなる構造部材であるＴ字状のホールドフレーム１０が上下方向に設けられている。１３はホールドフレーム１０のウェブプレート１１の下部に設けられた滑車取付穴である。なお、必要に応じて、滑車取付穴１３をダブリングプレートあるいはコーミングにより補強してもよい。２０は船底９と上部バラストタンク７ａ（又は７ｂ）の下端部との間に、着脱可能に配設された船倉側壁構造部材の点検装置である。以下、この点検装置２０について詳細に説明する。
【００１３】
図１は本発明の一実施の形態に係る点検装置を構成する点検用梯子の模式的正面図である。
図において、２１は軽量で強度の高い例えばＦＲＰの如き材料からなり、点検装置２０を構成する点検用梯子で、第１の梯子である下梯子２２と第２の梯子である上梯子２３とからなり、両梯子２２，２３はヒンジ２４により回動（折り畳み）可能に連結されている。この下梯子２２の幅ｗは、ホールドフレーム１０の間隔より狭く形成されている（図２参照）。なお、点検用梯子２１に手摺りを設けてもよく、また、ヒンジ２４にロック手段を設けてもよい。
【００１４】
２５はヒンジ２４の下方において下梯子２２の前面に設けた例えばΩ字状のガイド金具、２６は同じく上梯子２３の上端部近傍に設けたガイド金具、２７は上梯子２３の最上部の踏板の背面に設けたフック継手である（図６参照）。なお、この点検用梯子２１の長さは、船倉の大きさによって異なるが、１０ｍ以上に達することもあり、このため、図には短かくして示してある。
３０ａは下梯子２２の上部に配設された下部係止装置、３０ｂは上梯子２３の上部に配設された上部係止装置である。
【００１５】
図２は下部係止装置３０ａの模式的説明図、図３は図２の要部の断面図である。なお、上部係止装置３０ｂも同じ構造なので、以下下部係止装置３０ａにつき、係止装置３０として説明する。
係止装置３０は、下梯子２２（上梯子２３の場合も同様）の踏板２８の前面側に固定されたガイド部材３１と、このガイド部材３１に沿って上下方向に移動する駆動部３６を備えたリンク装置３５とからなっている。
ガイド部材３１は、例えば断面コ字状の溝材３２ａ，３２ｂの開口部を対向し、かつ両者の間にガイド溝３３ａ，３３ｂを介してそれぞれ踏み板２８に固定されている。
【００１６】
リンク装置３５は、軸３７とこの軸３７に取付けられた円板３８からなり、円板３８がガイド部材３１の中空部３４内に収容され、軸３７がガイド溝３３ａ，３３ｂから突出して上下方向に摺動自在に設けられた駆動部３６と、ガイド部材３１の前面側において軸３７に回動自在に連結された第１のリンク３９ａ，３９ｂと、この第１のリンク３９ａ，３９ｂに回動自在に連結された第２のリンク４０ａ，４０ｂ（以下、係止棒という）とからなり、係止棒４０ａ，４０ｂは下梯子２２に設けたガイド金具２５に挿通されて突出している。４１はガイド部材３１の後面側において軸３７に設けた紐取付部である。
【００１７】
４３は例えばナイロンロープ等からなる紐（１点鎖線で示す）で、一端がリンク装置３５の軸３７に設けた紐取付部４１に取付けられた下紐４４ａと、一端が紐取付部４１に取付けられた上紐４４ｂとからなり、上紐４４ｂはガイド部材３１の上部に設けた滑車４２に掛けられている。
【００１８】
上記のように構成した係止装置３０において、図２の状態から、図４に示すように、下紐４４ａを矢印ａ方向（下方）に引くと、リンク装置３５の駆動部３６がガイド部材３１のガイド溝３３ａ，３３ｂに沿って下降し、第１のリンク３９ａ，３９ｂと係止棒４０ａ，４０ｂがほぼ水平状態になって停止する（図示してないが、ガイド部材３１のこの位置にストッパが設けてある）。これにより、係止棒４０ａ，４０ｂは下梯子２２のガイド金具２５から両側に大きく突出し、先端部がホールドフレーム１０のウェブプレート１１に圧接され、係止される。なお、なんらかの理由でリンク装置３５の駆動部３６が上昇して係止棒４０ａ，４０ｂが後退するのを防止するため、ロック装置を設けてもよい。
この状態で上紐４０ｂを矢印ｂ方向（下方）に引くと、駆動部３６がガイド溝３３ａ，３３ｂに沿って上昇し、係止棒４０ａ，４０ｂがホールドフレーム１０から離れて図２の状態に戻る。
【００１９】
図５は隣接するホールドフレーム１０の滑車取付穴１３に着脱可能に取付けられる滑車５０（図８参照）の一例を示すもので、支持軸５１のほぼ中央部には滑車５０が回転自在に取付けられている。また、支持軸５０の両端部にはヒンジ５３を介してロック腕５２が設けられており、このロック腕５２を軸５１と同方向に延して滑車取付穴１３に挿入し、ロック腕５２をほぼ９０°折曲げることにより軸５１がロックされ、滑車取付穴１３から抜け出すことがないようになっている。
【００２０】
次に、上記のように構成した点検装置２０によるホールドフレーム１０の点検手順の一例について説明する。
先ず、図６（ａ）に示すように、ヒンジ２４を中心に下梯子２２と上梯子２３をほぼ平行に折り畳んだ点検用梯子２１を、隣接するホールドフレーム１０の間に、ブリッジホッパーフレーム９ａに沿って、位置させ、その下部係止装置３０ａのリンク装置３５の係止棒４０ａ，４０ｂを、船倉２のブリッジホッパーフレーム９ａとホールドフレーム１０のフェイスプレート１２の下部との間に形成されたほぼＶ字状の領域１４に位置合わせする。そして、下部係止装置３０ａの下紐４４ａを下方に引き、係止棒４０ａ，４０ｂを突出させてＶ字状の領域１４のウェブプレート１１に圧接させる。これにより係止棒４０ａ，４０ｂはＶ字状の領域１４に挟み込まれ、固定される。
【００２１】
次に、図６（ｂ）に示すように、点検者又は作業者が点検用梯子２１に昇って、滑車５０の軸５１を滑車取付穴１３に挿入してロックし、滑車５０を隣接するホールドフレーム１０の間に装着する。このように滑車５０は点検用梯子２１に昇った点検者等がホールドフレーム１０に装着するので、滑車取付穴１３は作業し易い高さ位置に設けることが望ましい。
この状態で、ワイヤやナイロンロープ等５５（以下、ワイヤといい、破線で示す）を滑車５０に掛け、一端に設けたフック（図示せず）を上梯子２３のフック継手２７に掛けて、他端を船底９の近傍に位置させる。
【００２２】
ついで、図７（ａ）に示すように、ワイヤ５５の他端を人力又はウインチのような機械力により矢印ａ方向に引いて、上梯子２３をヒンジ２４を中心に回動させて矢印ｂ方向に引上げる。そして、図７（ｂ）に示すように、上部係止装置３０ｂの下紐４４ａを下方に引き、係止棒４０ａ，４０ｂを突出させてホールドフレーム１０のウェブプレート１１に圧着させる。
これにより、点検用梯子２１は、隣接するホールドフレーム１０の間に確実に取付けられる。このときの状態を図８に示す。
この状態で点検者は点検用梯子２１に昇り、両側のホールドフレーム１０を下から上まで順次点検する。
【００２３】
点検が終ったときは、点検者等は、先ず、上部係止装置３０ｂの上紐４４ｂを下方に引き、リンク装置３５を元の状態に戻して係止棒４０ａ，４０ｂを後退させ、ホールドフレーム１０への係止を解除する。そして、ワイヤ５５を緩めて上梯子２３を自重によりヒンジ２４を中心に、図７（ａ）の反矢印ｂ方向に回動させて折り畳み、図６（ｂ）の状態に戻す。ついで、点検者等が点検用梯子２１に昇って滑車５０を取外し、図６（ａ）の状態にする。次に、下部係止装置３０ａの上紐４４ｂを下方に引き、リンク装置３５を元の状態に戻して係止棒４０ａ，４０ｂを後退させ、ホールドフレーム１０への係止を解除するるこれにより、点検用梯子２１はフリー状態になる。
【００２４】
このようにして、順次隣接するホールドフレーム１０の間に点検装置２０を設置して、両側のホールドフレーム１０を点検する。すべてのホールドフレーム１０の点検が終ったときは、折り畳んだ点検用梯子２１及び滑車５０を、荷役作業の邪魔にならない場所に移動し、保管する。
【００２５】
図９は点検用梯子２１の他の例の要部を示すもので、本例においては、点検用梯子２１の下梯子２２の下端部に、車輪２９ａ，２９ｂを旋回可能に設けたものである。なお、車輪２９ａ，２９ｂにロック機構を設けてもよい。
このように構成することにより、点検用梯子２１を円滑かつ迅速に移動させることができるので、ホールドフレーム１０の点検作業性を向上することができる。
【００２６】
上記の説明では、点検装置２０の点検用梯子２１を軽量化するために、ＦＲＰで構成した場合を示したが、その一部又は全部をアルミニウム合金等の金属材料で構成してもよい。また、下部係止装置３０ａ及び上部係止装置３０ｂを点検用梯子２１の前面側に設けた場合を示したが、点検用梯子２１の背面側に設けてもよい。
【００２７】
本発明に係る船倉側壁構造部材の点検装置は、下梯子２２と上梯子２３とにより折り畳み可能に形成され、下梯子２２の上部に隣接する構造部材１０に係止する係止棒４０ａ，４０ｂを有するリンク装置３５からなる下部係止装置３０ａが取付けられ、上梯子２３の上部に隣接する構造部材１０に係止する係止棒４０ａ，４０ｂを有するリンク装置３５からなる上部係止装置３０ｂが取付けられた点検用梯子２１と、一端が点検用梯子２１の上部に連結されるワイヤ５５が掛けられ、隣接する構造部材１０に設けた滑車取付穴１３に着脱可能に装着される滑車５０とを備え、この点検装置２０を順次隣接する構造部材１０の間に設置して当該構造部材１０を点検し、点検が終ったときは荷役の邪魔にならない場所に移動して保管するようにしたので、構造部材１０の点検を容易かつ確実に行えるばかりでなく、船倉への積荷作業や揚荷作業に支障を来すことがないため、点検及び荷役の作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２８】
【図１】本発明の一実施の形態に係る点検装置を構成する点検用梯子の一例の模式的正面図である。
【図２】図１の係止装置の模式的説明図である。
【図３】図２の要部の説明図である。
【図４】図２の係止装置の作用説明図である。
【図５】点検装置を構成する滑車の模式的説明図である。
【図６】点検装置を構造部材の間に取付ける手順の一例を示す説明図である。
【図７】点検装置を構造部材の間に取付ける手順の一例を示す説明図である。
【図８】点検装置を構造部材の間に取付けた状態を示す正面図である。
【図９】点検用梯子の他の例の要部を示す模式図である。
【図１０】ばら積み貨物船を縦断面で示した模式図である。
【符号の説明】
【００２９】
２ 船倉、３ 側壁、５ 甲板、７ａ，７ｂ 上部バラストタンク、８ａ，８ｂ 下部バラストタンク、１０ 構造部材（ホールドフレーム）、１１ ウェブプレート、１２ フェイスプレート、１３ 滑車取付穴、１４ Ｖ字状の領域、２０ 点検装置、２１ 点検用梯子、２２ 下梯子、２３ 上梯子、２４ ヒンジ、２５，２６ ガイド金具、２９ａ，２９ｂ 車輪、３０ａ，３０ｂ 係止装置、３１ ガイド部材、３５ リンク装置、３６ 駆動部、４０ａ，４０ｂ 係止棒、４２ 滑車、４４ａ 下紐、４４ｂ 上紐、５０ 滑車、５５ ワイヤ。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ばら積み貨物船の船倉側壁構造部材の点検装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
ばら積み貨物船（以下、バルクキャリアという）の船倉側壁の構造部材、すなわちホールドフレームは船倉内に露出しているため、隅肉溶接部の腐食衰耗を発生することは避けられない。その結果、フレーム強度や溶接強度が低下するため、沈没等の事故が発生している。
【０００３】
従来、ホールドフレームの点検のために、固定式の足場や梯子が用いられていたが、固定式の足場や梯子では、点検箇所ごとに設置する必要があるという設備上の問題があるだけでなく、それらの足場や梯子と船倉側壁との隙間にばら積みの貨物（鉄鉱石、石炭、穀物類）が残存したり、足場や梯子それ自体が障害物となるため、貨物の荷役作業の際の邪魔になるという問題がある。
一方、このような問題点を解決するために、船側外板の内面または内壁に船首尾方向に設けられた縦骨を利用し、点検のための作業用ゴンドラを吊り下げて移動するようにした走行揚重装置が提案されている（例えば、特許文献１参照）。
【０００４】
【特許文献１】特開平７−１４４６８８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、特許文献１に示されるような点検装置では、縦骨方式の船体構造にしか適用できず、ホールドフレーム方式（肋骨方式）の船体構造には適用できないという問題がある。
一方、バルクキャリアの沈没事故等に鑑み、バルクキャリアの安全性に関し、船側を二重構造にする提案もあったが合意に至らず、本年５月の国際海事機関（ＩＭＯ）の決議では、船倉側壁の構造部材の点検手段としてポータブル梯子の使用が認められることになった。
【０００６】
本発明は、上記ＩＭＯの決議に伴って案出されたもので、簡単な構成で構造部材の点検を容易かつ確実に行うことができ、点検終了後は荷役に支障のない場所に保管することのできる船倉側壁構造部材の点検装置を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明に係る船倉側壁構造部材の点検装置は、下梯子と上梯子とにより折り畳み可能に形成され、前記下梯子を隣接する前記構造部材に係止させる下部係止装置、及び前記上梯子を隣接する前記構造部材に係止させる上部係止装置を有する点検用梯子と、前記隣接する構造部材に着脱可能に取付けられ、前記折り畳まれた上梯子を上方に引き上げる手段とを備えたものである。
【０００８】
また、本発明に係る船倉側壁構造部材の点検装置は、下梯子と上梯子とにより折り畳み可能に形成され、前記下梯子の上部に隣接する前記構造部材に係止する係止棒を有するリンク装置からなる下部係止装置が取付けられ、前記上梯子の上部に隣接する前記構造部材に係止する係止棒を有するリンク装置からなる上部係止装置が取付けられた点検用梯子と、一端が前記点検用梯子の上部に連結されるワイヤが掛けられ、前記隣接する構造部材に設けた滑車取付穴に着脱可能に装着される滑車とを備えたものである。
【０００９】
また、上記の下部係止装置及び上部係止装置は、下梯子と上梯子の上部にそれぞれ取付けられたガイド部材と、該ガイド部材に沿って上下に移動する駆動部、該駆動部に回動自在に連結された一対の第１のリンク、及び該第１のリンクに回動自在に連結され前記下梯子及び上梯子のガイド穴からそれぞれ突出する係止棒からなるリンク装置と、一端が前記リンク装置の駆動部に取付けられた下紐、及び一端が前記駆動部に取付けられ前記ガイド部材の上部に設けた滑車に掛けられた上紐とからなり、前記下紐を下方に引いて駆動部を下降させ、前記リンク装置の係止棒を前記構造部材に係止させるように構成したものである。
【００１０】
上記の下部係止装置の係止棒を、船倉のブリッジホッパープレートと構造部材のフェースプレートとによって形成されたほぼＶ字状の領域に係止させるようにした。
また、上記の点検用梯子の下端部に車輪を設けた。
【発明の効果】
【００１１】
本発明に係る船倉側壁構造部材の点検装置は、下梯子と上梯子とにより折り畳み可能に形成され、下梯子を隣接する構造部材に係止させる下部係止装置、及び上梯子を上記隣接する構造部材に係止させる上部係止装置を有する点検用梯子と、隣接する構造部材に着脱可能に取付けられ、折り畳まれた上梯子を上方に引き上げる手段とを備え、この点検装置を順次隣接する構造部材の間に設置して当該構造部材を点検し、点検が終ったときは荷役の邪魔にならない場所に移動して保管するようにしたので、構造部材の点検を容易かつ確実に行えるばかりでなく、船倉への積荷作業や揚荷作業に支障を来たすことがないため、点検及び荷役の作業性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１２】
図１０はばら積み貨物船を縦断面で表わした模式図である。図において、１は船体、２は外側板（船倉側壁）３、船底外板４及び甲板５で囲まれた船倉で、甲板５にはハッチ６が設けられている。７ａ，７ｂは船倉２の上部両側に設けた上部バラストタンク、８ａ，８ｂは船倉２の底部及びその両側に設けた下部バラストタンク、９は船倉底板（以下、船底という）、９ａは船底９に連続するブリッジホッパープレートである。そして、上下のバラストタンク７ａと８ａ、７ｂと８ｂの間の外側板３の内壁の船首尾方向には、補強のために所定の間隔（例えば、８００〜８５０ｍｍ）で、ウェブプレート１１とフェイスプレート１２からなる構造部材であるＴ字状のホールドフレーム１０が上下方向に設けられている。１３はホールドフレーム１０のウェブプレート１１の下部に設けられた滑車取付穴である。なお、必要に応じて、滑車取付穴１３をダブリングプレートあるいはコーミングにより補強してもよい。２０は船底９と上部バラストタンク７ａ（又は７ｂ）の下端部との間に、着脱可能に配設された船倉側壁構造部材の点検装置である。以下、この点検装置２０について詳細に説明する。
【００１３】
図１は本発明の一実施の形態に係る点検装置を構成する点検用梯子の模式的正面図である。
図において、２１は軽量で強度の高い例えばＦＲＰの如き材料からなり、点検装置２０を構成する点検用梯子で、第１の梯子である下梯子２２と第２の梯子である上梯子２３とからなり、両梯子２２，２３はヒンジ２４により回動（折り畳み）可能に連結されている。この下梯子２２の幅ｗは、ホールドフレーム１０の間隔より狭く形成されている（図２参照）。なお、点検用梯子２１に手摺りを設けてもよく、また、ヒンジ２４にロック手段を設けてもよい。
【００１４】
２５はヒンジ２４の下方において下梯子２２の前面に設けた例えばΩ字状のガイド金具、２６は同じく上梯子２３の上端部近傍に設けたガイド金具、２７は上梯子２３の最上部の踏板の背面に設けたフック継手である（図６参照）。なお、この点検用梯子２１の長さは、船倉の大きさによって異なるが、１０ｍ以上に達することもあり、このため、図には短かくして示してある。
３０ａは下梯子２２の上部に配設された下部係止装置、３０ｂは上梯子２３の上部に配設された上部係止装置である。
【００１５】
図２は下部係止装置３０ａの模式的説明図、図３は図２の要部の断面図である。なお、上部係止装置３０ｂも同じ構造なので、以下下部係止装置３０ａにつき、係止装置３０として説明する。
係止装置３０は、下梯子２２（上梯子２３の場合も同様）の踏板２８の前面側に固定されたガイド部材３１と、このガイド部材３１に沿って上下方向に移動する駆動部３６を備えたリンク装置３５とからなっている。
ガイド部材３１は、例えば断面コ字状の溝材３２ａ，３２ｂの開口部を対向し、かつ両者の間にガイド溝３３ａ，３３ｂを介してそれぞれ踏み板２８に固定されている。
【００１６】
リンク装置３５は、軸３７とこの軸３７に取付けられた円板３８からなり、円板３８がガイド部材３１の中空部３４内に収容され、軸３７がガイド溝３３ａ，３３ｂから突出して上下方向に摺動自在に設けられた駆動部３６と、ガイド部材３１の前面側において軸３７に回動自在に連結された第１のリンク３９ａ，３９ｂと、この第１のリンク３９ａ，３９ｂに回動自在に連結された第２のリンク４０ａ，４０ｂ（以下、係止棒という）とからなり、係止棒４０ａ，４０ｂは下梯子２２に設けたガイド金具２５に挿通されて突出している。４１はガイド部材３１の後面側において軸３７に設けた紐取付部である。
【００１７】
４３は例えばナイロンロープ等からなる紐（１点鎖線で示す）で、一端がリンク装置３５の軸３７に設けた紐取付部４１に取付けられた下紐４４ａと、一端が紐取付部４１に取付けられた上紐４４ｂとからなり、上紐４４ｂはガイド部材３１の上部に設けた滑車４２に掛けられている。
【００１８】
上記のように構成した係止装置３０において、図２の状態から、図４に示すように、下紐４４ａを矢印ａ方向（下方）に引くと、リンク装置３５の駆動部３６がガイド部材３１のガイド溝３３ａ，３３ｂに沿って下降し、第１のリンク３９ａ，３９ｂと係止棒４０ａ，４０ｂがほぼ水平状態になって停止する（図示してないが、ガイド部材３１のこの位置にストッパが設けてある）。これにより、係止棒４０ａ，４０ｂは下梯子２２のガイド金具２５から両側に大きく突出し、先端部がホールドフレーム１０のウェブプレート１１に圧接され、係止される。なお、なんらかの理由でリンク装置３５の駆動部３６が上昇して係止棒４０ａ，４０ｂが後退するのを防止するため、ロック装置を設けてもよい。
この状態で上紐４０ｂを矢印ｂ方向（下方）に引くと、駆動部３６がガイド溝３３ａ，３３ｂに沿って上昇し、係止棒４０ａ，４０ｂがホールドフレーム１０から離れて図２の状態に戻る。
【００１９】
図５は隣接するホールドフレーム１０の滑車取付穴１３に着脱可能に取付けられる滑車５０（図８参照）の一例を示すもので、支持軸５１のほぼ中央部には滑車５０が回転自在に取付けられている。また、支持軸５０の両端部にはヒンジ５３を介してロック腕５２が設けられており、このロック腕５２を軸５１と同方向に延して滑車取付穴１３に挿入し、ロック腕５２をほぼ９０°折曲げることにより軸５１がロックされ、滑車取付穴１３から抜け出すことがないようになっている。
【００２０】
次に、上記のように構成した点検装置２０によるホールドフレーム１０の点検手順の一例について説明する。
先ず、図６（ａ）に示すように、ヒンジ２４を中心に下梯子２２と上梯子２３をほぼ平行に折り畳んだ点検用梯子２１を、隣接するホールドフレーム１０の間に、ブリッジホッパーフレーム９ａに沿って、位置させ、その下部係止装置３０ａのリンク装置３５の係止棒４０ａ，４０ｂを、船倉２のブリッジホッパーフレーム９ａとホールドフレーム１０のフェイスプレート１２の下部との間に形成されたほぼＶ字状の領域１４に位置合わせする。そして、下部係止装置３０ａの下紐４４ａを下方に引き、係止棒４０ａ，４０ｂを突出させてＶ字状の領域１４のウェブプレート１１に圧接させる。これにより係止棒４０ａ，４０ｂはＶ字状の領域１４に挟み込まれ、固定される。
【００２１】
次に、図６（ｂ）に示すように、点検者又は作業者が点検用梯子２１に昇って、滑車５０の軸５１を滑車取付穴１３に挿入してロックし、滑車５０を隣接するホールドフレーム１０の間に装着する。このように滑車５０は点検用梯子２１に昇った点検者等がホールドフレーム１０に装着するので、滑車取付穴１３は作業し易い高さ位置に設けることが望ましい。
この状態で、ワイヤやナイロンロープ等５５（以下、ワイヤといい、破線で示す）を滑車５０に掛け、一端に設けたフック（図示せず）を上梯子２３のフック継手２７に掛けて、他端を船底９の近傍に位置させる。
【００２２】
ついで、図７（ａ）に示すように、ワイヤ５５の他端を人力又はウインチのような機械力により矢印ａ方向に引いて、上梯子２３をヒンジ２４を中心に回動させて矢印ｂ方向に引上げる。そして、図７（ｂ）に示すように、上部係止装置３０ｂの下紐４４ａを下方に引き、係止棒４０ａ，４０ｂを突出させてホールドフレーム１０のウェブプレート１１に圧着させる。
これにより、点検用梯子２１は、隣接するホールドフレーム１０の間に確実に取付けられる。このときの状態を図８に示す。
この状態で点検者は点検用梯子２１に昇り、両側のホールドフレーム１０を下から上まで順次点検する。
【００２３】
点検が終ったときは、点検者等は、先ず、上部係止装置３０ｂの上紐４４ｂを下方に引き、リンク装置３５を元の状態に戻して係止棒４０ａ，４０ｂを後退させ、ホールドフレーム１０への係止を解除する。そして、ワイヤ５５を緩めて上梯子２３を自重によりヒンジ２４を中心に、図７（ａ）の反矢印ｂ方向に回動させて折り畳み、図６（ｂ）の状態に戻す。ついで、点検者等が点検用梯子２１に昇って滑車５０を取外し、図６（ａ）の状態にする。次に、下部係止装置３０ａの上紐４４ｂを下方に引き、リンク装置３５を元の状態に戻して係止棒４０ａ，４０ｂを後退させ、ホールドフレーム１０への係止を解除するるこれにより、点検用梯子２１はフリー状態になる。
【００２４】
このようにして、順次隣接するホールドフレーム１０の間に点検装置２０を設置して、両側のホールドフレーム１０を点検する。すべてのホールドフレーム１０の点検が終ったときは、折り畳んだ点検用梯子２１及び滑車５０を、荷役作業の邪魔にならない場所に移動し、保管する。
【００２５】
図９は点検用梯子２１の他の例の要部を示すもので、本例においては、点検用梯子２１の下梯子２２の下端部に、車輪２９ａ，２９ｂを旋回可能に設けたものである。なお、車輪２９ａ，２９ｂにロック機構を設けてもよい。
このように構成することにより、点検用梯子２１を円滑かつ迅速に移動させることができるので、ホールドフレーム１０の点検作業性を向上することができる。
【００２６】
上記の説明では、点検装置２０の点検用梯子２１を軽量化するために、ＦＲＰで構成した場合を示したが、その一部又は全部をアルミニウム合金等の金属材料で構成してもよい。また、下部係止装置３０ａ及び上部係止装置３０ｂを点検用梯子２１の前面側に設けた場合を示したが、点検用梯子２１の背面側に設けてもよい。
【００２７】
本発明に係る船倉側壁構造部材の点検装置は、下梯子２２と上梯子２３とにより折り畳み可能に形成され、下梯子２２の上部に隣接する構造部材１０に係止する係止棒４０ａ，４０ｂを有するリンク装置３５からなる下部係止装置３０ａが取付けられ、上梯子２３の上部に隣接する構造部材１０に係止する係止棒４０ａ，４０ｂを有するリンク装置３５からなる上部係止装置３０ｂが取付けられた点検用梯子２１と、一端が点検用梯子２１の上部に連結されるワイヤ５５が掛けられ、隣接する構造部材１０に設けた滑車取付穴１３に着脱可能に装着される滑車５０とを備え、この点検装置２０を順次隣接する構造部材１０の間に設置して当該構造部材１０を点検し、点検が終ったときは荷役の邪魔にならない場所に移動して保管するようにしたので、構造部材１０の点検を容易かつ確実に行えるばかりでなく、船倉への積荷作業や揚荷作業に支障を来すことがないため、点検及び荷役の作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２８】
【図１】本発明の一実施の形態に係る点検装置を構成する点検用梯子の一例の模式的正面図である。
【図２】図１の係止装置の模式的説明図である。
【図３】図２の要部の説明図である。
【図４】図２の係止装置の作用説明図である。
【図５】点検装置を構成する滑車の模式的説明図である。
【図６】点検装置を構造部材の間に取付ける手順の一例を示す説明図である。
【図７】点検装置を構造部材の間に取付ける手順の一例を示す説明図である。
【図８】点検装置を構造部材の間に取付けた状態を示す正面図である。
【図９】点検用梯子の他の例の要部を示す模式図である。
【図１０】ばら積み貨物船を縦断面で示した模式図である。
【符号の説明】
【００２９】
２ 船倉、３ 側壁、５ 甲板、７ａ，７ｂ 上部バラストタンク、８ａ，８ｂ 下部バラストタンク、１０ 構造部材（ホールドフレーム）、１１ ウェブプレート、１２ フェイスプレート、１３ 滑車取付穴、１４ Ｖ字状の領域、２０ 点検装置、２１ 点検用梯子、２２ 下梯子、２３ 上梯子、２４ ヒンジ、２５，２６ ガイド金具、２９ａ，２９ｂ 車輪、３０ａ，３０ｂ 係止装置、３１ ガイド部材、３５ リンク装置、３６ 駆動部、４０ａ，４０ｂ 係止棒、４２ 滑車、４４ａ 下紐、４４ｂ 上紐、５０ 滑車、５５ ワイヤ。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
貨物船の船倉側壁に設けた構造部材を点検する装置であって、
下梯子と上梯子とにより折り畳み可能に形成され、前記下梯子を隣接する前記構造部材に係止させる下部係止装置、及び前記上梯子を隣接する前記構造部材に係止させる上部係止装置を有する点検用梯子と、
前記隣接する構造部材に着脱可能に取付けられ、前記折り畳まれた上梯子を上方に引き上げる手段とを備えたことを特徴とする船倉側壁構造部材の点検装置。
【請求項２】
貨物船の船倉側壁に設けた構造部材を点検する装置であって、
下梯子と上梯子とにより折り畳み可能に形成され、前記下梯子の上部に隣接する前記構造部材に係止する係止棒を有するリンク装置からなる下部係止装置が取付けられ、前記上梯子の上部に隣接する前記構造部材に係止する係止棒を有するリンク装置からなる上部係止装置が取付けられた点検用梯子と、
一端が前記点検用梯子の上部に連結されるワイヤが掛けられ、隣接する前記構造部材に設けた滑車取付穴に着脱可能に装着される滑車とを備えたことを特徴とする船倉側壁構造部材の点検装置。
【請求項３】
前記下部係止装置及び上部係止装置は、下梯子と上梯子の上部にそれぞれ取付けられたガイド部材と、
該ガイド部材に沿って上下に移動する駆動部、該駆動部に回動自在に連結された一対の第１のリンク、及び該第１のリンクに回動自在に連結され前記下梯子及び上梯子のガイド穴からそれぞれ突出する係止棒からなるリンク装置と、
一端が前記リンク装置の駆動部に取付けられた下紐、及び一端が前記駆動部に取付けられ前記ガイド部材の上部に設けた滑車に掛けられた上紐とからなり、
前記下紐を下方に引いて駆動部を下降させ、前記リンク装置の係止棒を隣接する前記構造部材に係止させるように構成したことを特徴とする請求項１又は２記載の船倉側壁構造部材の点検装置。
【請求項４】
前記下部係止装置の係止棒を、船倉のブリッジホッパープレートと構造部材のフェースプレートとによって形成されたほぼＶ字状の領域に係止させることを特徴とする請求項３記載の船倉側壁構造部材の点検装置。
【請求項５】
前記点検用梯子の下端部に車輪を設けたことを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載の船倉側壁構造部材の点検装置。
【請求項１】
貨物船の船倉側壁に設けた構造部材を点検する装置であって、
下梯子と上梯子とにより折り畳み可能に形成され、前記下梯子を隣接する前記構造部材に係止させる下部係止装置、及び前記上梯子を隣接する前記構造部材に係止させる上部係止装置を有する点検用梯子と、
前記隣接する構造部材に着脱可能に取付けられ、前記折り畳まれた上梯子を上方に引き上げる手段とを備えたことを特徴とする船倉側壁構造部材の点検装置。
【請求項２】
貨物船の船倉側壁に設けた構造部材を点検する装置であって、
下梯子と上梯子とにより折り畳み可能に形成され、前記下梯子の上部に隣接する前記構造部材に係止する係止棒を有するリンク装置からなる下部係止装置が取付けられ、前記上梯子の上部に隣接する前記構造部材に係止する係止棒を有するリンク装置からなる上部係止装置が取付けられた点検用梯子と、
一端が前記点検用梯子の上部に連結されるワイヤが掛けられ、隣接する前記構造部材に設けた滑車取付穴に着脱可能に装着される滑車とを備えたことを特徴とする船倉側壁構造部材の点検装置。
【請求項３】
前記下部係止装置及び上部係止装置は、下梯子と上梯子の上部にそれぞれ取付けられたガイド部材と、
該ガイド部材に沿って上下に移動する駆動部、該駆動部に回動自在に連結された一対の第１のリンク、及び該第１のリンクに回動自在に連結され前記下梯子及び上梯子のガイド穴からそれぞれ突出する係止棒からなるリンク装置と、
一端が前記リンク装置の駆動部に取付けられた下紐、及び一端が前記駆動部に取付けられ前記ガイド部材の上部に設けた滑車に掛けられた上紐とからなり、
前記下紐を下方に引いて駆動部を下降させ、前記リンク装置の係止棒を隣接する前記構造部材に係止させるように構成したことを特徴とする請求項１又は２記載の船倉側壁構造部材の点検装置。
【請求項４】
前記下部係止装置の係止棒を、船倉のブリッジホッパープレートと構造部材のフェースプレートとによって形成されたほぼＶ字状の領域に係止させることを特徴とする請求項３記載の船倉側壁構造部材の点検装置。
【請求項５】
前記点検用梯子の下端部に車輪を設けたことを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載の船倉側壁構造部材の点検装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【公開番号】特開２００６−１５１０６２（Ｐ２００６−１５１０６２Ａ）
【公開日】平成１８年６月１５日（２００６．６．１５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−３４１４３５（Ｐ２００４−３４１４３５）
【出願日】平成１６年１１月２６日（２００４．１１．２６）
【出願人】（５０２１１６９２２）ユニバーサル造船株式会社 (172)
【公開日】平成１８年６月１５日（２００６．６．１５）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年１１月２６日（２００４．１１．２６）
【出願人】（５０２１１６９２２）ユニバーサル造船株式会社 (172)
[ Back to top ]