説明

色信号処理装置およびその方法

【課題】 色信号処理装置およびその処理方法に関する。
【解決手段】 本発明に係る色信号処理装置は、入力映像の各ピクセルの色信号値を全て含むターゲット色帯域を算出し、算出されたターゲット色帯域に対応するターゲット原色(target primary)を算出する。そして、入力映像の原色を混合して算出されたターゲット原色を生成し、入力映像の各ピクセルの色信号値を、算出されたターゲット原色により決定される色帯域にマッチングされるように変換させ出力する。本発明によると、入力映像に適応的に再現される映像の色帯域を変換することができるため、再現される映像は光量の上昇およびコントラストの上昇といった効果が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色信号処理装置およびその方法に関し、詳細には入力映像に応じて適応的に再現される映像の色帯域を変換することのできる色信号処理装置およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、モニター、スキャナー、プリンタのような色再現装置は、それぞれの使用分野に適合した色空間(color space)、あるいはカラーモデルを使用している。例えば、カラー映像の印刷装置ではCMY色空間を使用し、カラーCRTモニターやコンピューターグラフィック装置ではRGB色空間を使用する。色、彩度、明度をそれぞれ扱わなければならない装置はHSI色空間を使用する。さらに、いずれの装置においても正確に再生できる、言わば、装置独立的なカラーを定義するためにCIE色空間が使用されることもできるが、代表的にはCIE−XYZ、CIEL*a*b、CIE L*u*v色空間などがある。
【0003】
色を再現する色再現装置は、使用される色空間に応じてその種類が異なってくるが、基本的に3つの原色を使用する。即ち、カラーCRTモニターやコンピューターグラフィック装置などで使用されるRGB色空間の場合には互いに加算され得る赤(red)、緑(green)、および青(blue)の3つの原色を使用する。カラー映像の印刷装置で使用されるCMY色空間の場合には、シアン、マゼンター、イェローといった3つの原色が使用される。
【0004】
一方、色再現装置間では係る色空間以外にも、色帯域が互いに異なり得る。色空間が色を定義する方法、即ち、いずれの色と他の色との関係を示す方法を意味する一方、色帯域は色再現範囲を意味する。従って、色再現装置で再現できる色再現の範囲である色帯域は、その装置が使用する原色により決定される。
【0005】
例えば、図1に示したように、CIE−XYZ色空間で色再現装置が使用する原色を連結する領域が該当装置の有している色再現範囲となる。
即ち、P1、P2、P3の原色を使用する色再現装置の場合には、GAMUT1で表示された三角の内部領域がこの装置の色再現範囲あるいは色帯域になる。同様、P1’、P2’、P3’の原色を使用する装置ではGAMUT2で表示された三角の内部領域が色再現範囲となる。
【0006】
ところで、従来の色再現装置で一般の放送規格や標準色信号規格の入力映像を再現する場合、規定された原色をそのまま使用して入力映像の表現を行っている。これにより、入力映像の色分布が全体色帯域の一部領域に限られる場合であっても、従来の色再現装置では規定された原色を同一に使用することによって、再現される映像は、制限された明るさ、または制限されたコントラストのみで表現できた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前述した問題点を解決するために案出されたもので、本発明の目的は、入力映像に応じて色再現装置の再現できる色帯域を適応的に調節するし使用することのできる色信号処理装置およびその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の目的を達成するための本発明の一実施形態に係る色信号処理装置は、入力映像の各ピクセルの色信号値を全て含むターゲット色帯域を算出し、算出された前記ターゲット色帯域に対応するターゲット原色を算出するターゲット原色算出部と、前記入力映像の原色を混合し、算出された前記ターゲット原色を生成する原色再構成部と、前記入力映像の各ピクセルの色信号値を、算出された前記ターゲット原色により決定される色帯域にマッチングされるように変換させ出力する映像データ変換部と、を含む。
【0009】
好ましくは、入力される映像の各ピクセルの色座標を装置独立的な色空間であるCIE−XYZ色空間の色座標値に変換し、前記ターゲット原色算出部へ前記入力映像に提供する色座標変換部を更に含む。
【0010】
前記入力映像はRGB色空間の映像であり、前記装置独立的な色空間はCIE−XYZ色空間であることができる。なお、前記ターゲット原色算出部は、CIE−xy色空間で、前記入力映像の原色を繋ぐ直線を算出し、前記算出された直線と同一な勾配を有し、前記入力映像角ピクセルの色信号値を全て含む直線の交点から前記ターゲット原色を算出することができる。さらに、前記原色再構成部は、前記ターゲット原色の色座標とホワイト三刺激値を用いた色体系ディスプレーモデルに基づいて算出された前記入力映像の原色混合比に基づいて前記ターゲット原色を生成することができる。
このような色信号処理装置は、色信号処理装置をディスプレー装置のような色再現装置に使用でき、入力される映像の色信号値を変化させ再現できる。
【0011】
一方、色信号処理方法、入力映像の各ピクセルの色信号値を全て含むターゲット色帯域を算出し、算出された前記ターゲット色帯域に対応するターゲット原色を算出するステップと、前記入力映像の原色を混合し、算出された前記ターゲット原色を生成するステップと、前記入力映像の各ピクセルの色信号値を、算出された前記ターゲット原色により決定される色帯域にマッチングされるように変換させ出力するステップと、を含む。
好ましくは、入力される映像の各ピクセルの色座標を装置独立的な色空間であるCIE−XYZ色空間の色座標値に変換し、前記入力映像に提供するステップを更に含む。
【0012】
前記入力映像はRGB色空間の映像であり、前記装置独立的な色空間はCIE−XYZ色空間であることができる。なお、前記ターゲット原色を生成するステップは、前記CIE−xy色空間において、前記入力映像の原色を繋ぐ直線を算出するステップと、算出された直線と最短距離に位置した前記入力映像のピクセルに対する色座標を算出するステップと、前記算出された直線と同一な勾配を有し、前記算出された色座標を通過する直線の交点から前記ターゲット原色を算出するステップと、を含むことができる。さらに、前記出力するステップにおいて、前記ターゲット原色の色座標とホワイト三刺激値を用いた色体系ディスプレーモデルに基づいて、算出された前記入力映像の原色の混合比に応じて前記ターゲット原色を算出することができる。
【0013】
本発明に係るコンピューター判読可能な媒体は、色信号処理のための色信号処理方法をコンピューターに実行させるための命令語を提供し、入力映像の各ピクセルの色信号値を全て含むターゲット色帯域を算出し、算出された前記ターゲット色帯域に対応するターゲット原色を算出するステップと、前記入力映像の原色を混合し、算出された前記ターゲット原色を生成するステップと、前記入力映像の各ピクセルの色信号値を算出された前記ターゲット原色により決定される色帯域にマッチングされるよう変換させ出力するステップと、を含む。そして、入力される映像の各ピクセルの色座標を装置独立的な色空間であるCIE−XYZ色空間の色座標値に変換し、前記入力映像に提供するステップを更に含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、入力映像に適応的に再現される映像の色帯域を変更することができる。従って、本発明をディスプレー装置に適用する場合、1つのディスプレー装置で様々な色帯域を入力映像に適応変更して再現することができる。これによって、ディスプレー装置において再現される映像の光量上昇の効果およびコントラスト向上の効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付の図面に基づいて本発明の好適な実施形態を詳述する。
[実施例]
図2は本発明の一実施形態に係る色信号処理装置のブロック図である。同図に示したように、本色信号処理装置100は、色座標変換部110、ターゲット原色算出部120、原色再構成部130、および映像データ変換部140を含む。
【0016】
色座標変換部110は入力映像の各ピクセルに対する色座標を装置独立的な色空間であるCIE−XYZ色空間の色座標に変換する。入力映像はNTSC(National Television System Committee)、PAL(Phase Alternation by Line system)、SMPTE−Cのような放送規格、あるいはIEC(Internation Electro−Technical Commission)のsRGBのような標準色信号規格を使用し、入力映像が標準非線形色信号に該当する場合には標準線型色信号に線型補正した後、装置独立的な色空間の色座標に変換する。
【0017】
ターゲット原色算出部120は色座標変換部110で色座標変換され出力される入力映像の各ピクセルの色信号値を全て含むことのできるターゲット原色(target primary)を算出する。
【0018】
原色再構成部130は、入力映像が使用する放送規格あるいは標準色信号で規定された原色を混合しターゲット原色算出部120で算出されたターゲット原色を生成する。
映像データ変換部140は入力映像の各ピクセルの色信号値を、算出されたターゲット原色に基づいて変換させ出力する。
【0019】
図3は本発明の一実施形態に係る色信号処理装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。図2および図3に示したよに、本発明の一実施形態に係る色信号処理装置100の動作方法は次の通りである。先ず、色座標変換部110は、入力映像の各ピクセルに対する色座標を装置独立的な色空間であるCIE−XYZ色空間の色座標に変換する(S200)。入力映像は前述した通りに放送規格または標準色信号規格を使用する。以下で入力映像がsRGB標準色信号規格を使用する場合について説明する。
【0020】
ターゲット原色算出部120は、色座標変換部110で色座標変換され出力される入力映像の色分布、即ち、入力映像の各ピクセルの色信号値を全て含むことができるターゲット原色を算出する(S205)。入力映像の原色をCIE−xy色空間で、図4に示したように、P1、P2、P3とすると、入力映像の色帯域はP1,P2、P3を頂点とするGAMUT1で表示された三角型の内部領域になる。なお、CIE−xy色空間とCIE−XYZ色空間は、x=X/(X+Y+Z)、y=Y/(X+Y+Z)の関係を有しながら、色座表変換部110で色座標変換され出力される入力映像の各ピクセルの色信号値に対応する色座標が、図4に示したような点で分布されていると仮定すると、入力映像の各ピクセルの色信号値を全て含むターゲット原色はP1’、P2’、P3’になる。
【0021】
ターゲット原色1’、P2’、P3’は、様々な方法により算出可能である。図4に示したように、入力映像の原色であるP1、P2、P3を繋ぐ第1直線L1、L2、L3とそれぞれ最短距離に配した入力映像のピクセルの色座標である3つのPmを探し、第1直線 L1、L2、L3と同一な勾配を有し、それぞれPmを通る3つの第2直線L1’、L2’、 L3’を算出する。なお、算出される3つの直線が合う点がターゲット原色 P1’、P2’、P3’になる。
【0022】
ターゲット原色算出部120でターゲット原色が算出されれば、原色再構成部130は原色を用いてターゲット原色を生成する(S210)。ターゲット原色を生成する過程は次の通りである。
先ず、入力映像の原色
【0023】
【数1】

【0024】
の色座標行列をPsとし、ホワイト3刺激値(tristimulus values)が
【0025】
【数2】

【0026】
と仮定すると、これに対する色体系ディスプレーモデルは次の通りである。
【0027】
【数3】

【0028】
なお、正規化された行列NsはR=G=B=1であり最大時、即ちホワイトである場合Fs=Fwsになるよう設定する。レッド(R)原色ベクトル
【0029】
【数4】

【0030】
は(R、G、B)=(1,0,0)時に再現されるレッドカラーの三刺激値になる。同様にグリーン(G)原色ベクトル
【0031】
【数5】

【0032】
は(R、G、B)=(0,1,0)時に再現されるグリーンカラーの三刺激値になり、ブル(B)原色ベクトル
【0033】
【数6】

【0034】
は(R、G、B)=(0,0,1)時に再現されるブルカラーの三刺激値になる。従って、入力映像の色帯域は数(1)のように定義される。
同様に、ターゲット原色の算出により決定される色帯域GAMUT2のターゲット原色
【0035】
【数7】

【0036】
の色座標行列をPtとし、ターゲットホワイトを
【0037】
【数8】

【0038】
とすると、算出されたターゲット原色によるディスプレーのモデルは次の通りである。
【0039】
【数9】

【0040】
なお、正規化された行列Ntは数(1)で示したように、ターゲットホワイトから算出することができる。同様に、ターゲットレッド原色ベクトル
【0041】
【数10】

【0042】
、ターゲットグリーン原色ベクトル
【0043】
【数11】

【0044】
、およびターゲットブル原色ベクトル
【0045】
【数12】

【0046】
になる。
原色ベクトル(Frs、Fgs、Fbs)から数(2)を満たすターゲット原色ベクトル(Frt、Fgt、Fbt)を算出すれば次のとおりである。
【0047】
【数13】

【0048】
これを書き直せば次のとおりである。
【0049】
【数14】

【0050】
従って、数(4)でターゲット原色を生成する行列Gは原色の混合比になる。ところで、行列Gにおいてmajor signal、即ち、対角成分(diagonal Component)
【0051】
【数15】

【0052】
は場合によっては最大値である1より小さいときがあるため、ターゲット原色によって決定される色帯域の輝度を最大にするために、次のような
【0053】
【数16】

【0054】
に分けて行列Gを標準化する。
【0055】
【数17】

【0056】
従って、ディスプレー装置の場合数(5)で求めた後Gn行列の常数だけ各チャネルの光源の光量を調整すれば、原色を用いてターゲット原色を生成することができる。係る過程が行われると、映像データの再構成部140は、算出されたターゲット原色により決定される色帯域にマッチングされるように、入力映像の各ピクセルを次の式に基づいて変換出力する。
【0057】
【数18】

【0058】
本発明に係る色信号処理装置は、入力映像の色分布に応じて再現される映像の色帯域を適応的に変換することができる。これにより,ディスプレー装置で余剰光量を使いこなす効果が生じ、再現される映像の輝度およびコントラストを向上させることができる。この点について、ディスプレー装置を例に挙げて詳説する。
【0059】
図5はカラーホイール(color wheel)を用いたRGB3チャネルDLPプロジェクションディスプレー装置の一部を示したものである。同図に示したDLPプロジェクションディスプレー装置は、ランプ301、カラーホイール303、ライトパイプ305、照明光学系307、投射光学系309、およびDMD(Digital Mirror Device)311を含む。
【0060】
係る構成のDLPプロジェクションディスプレー装置において、ランプ301のスペクトラムが回転するカラーホイル303によりRGB3色とに分離され、分離された色が順次ライトパイプ305および調整光学系307を介してDMD311に照らされれば、DMD311の各画素に印加された映像信号に同期され投射光学系309を介して画面にプロジェクションされる。
【0061】
図6は図5に示したDLPプロジェクションディスプレー装置で本発明の適用例を説明するための図である。図5および図6を参照すると、カラーホイールが1ビデオフレーム当りn番回転すると仮定すれば、RGBカラー周期はほぼ1/n*16msの時間になる。そして、図6において「CONVENTIONAL」に表記された従来の方式においては、スポーク(SPOKE)区間は使用しないが、これはカラーホイール303を通過するビームスポットがポイントでないので、カラーホイールの境界面に隣接した2つのカラーの混色が発生し、原色の色純度の低下をもたらすからである。従って、スポーク区間を使用しないことによる光量低減は避けられない。
【0062】
しかし、本発明に係る色信号処理装置を使用すると、図6において「DCGP」で表示された図から分かるように、従来に使用されないスポーク区間を全て活用できるようになる。即ち、図4に示したように、入力映像の原色により決定される色帯域をGAMUT1、ターゲット原色により決定される色帯域をGAMUT2とする。図6において、グリーン(G)原色の場合をについて例を挙げると、丸1の区間により表現されるカラーはP2に該当し、丸4の区間により表現されるカラーはP2’に該当する。相異なるP1,P3に混色成分はそれぞれ丸2、丸3に該当する。即ち、この区間は数(5)において行列Gnのグリーンカラー側の常数に該当する。
【0063】
言い換えれば、丸1区間の長さは
【0064】
【数19】

【0065】
であり、丸2区間の長さは
【0066】
【数20】

【0067】
、丸3区間の長さは
【0068】
【数21】

【0069】
になる。したがって、入力映像に応じてスポーク区間の使用による光量上昇の効果が得られる。
【0070】
図7はランプの変わりに分離制御が可能な光源であるレーザやLEDなどを用いるディスプレー装置が示されている。同図に示したディスプレー装置の場合、光源から使用されるレーザをスイッチング信号(SWITCHING SIGNAL)を用いて制御する。係るディスプレー装置の場合にも、図8に示したように、放送規格あるいは信号標準の原色それぞれのメイン周期の間に他の原色を混色することによって、前述した効果を得ることができる。
【0071】
一方、前述した実施形態として、3チャネルディスプレー装置につき例を挙げて説明したが、3チャネルのみならず、4つ以上の原色を使用するMPD(Multiprimary Display)にも同一な方式で適用可能である。さらに、DMDのみならず多様なマイクロディスプレーパネル(Micro Display Panel)素子を用いたディスプレー装置においても同じ方式で活用できる。そして、本発明はハードウェア装置に具現したり、あるいはプログラム化されコンピューターなどにより実行されることもできる。
【0072】
以上、図面に基づいて本発明の好適な実施形態を図示および説明してきたが本発明の保護範囲は、前述の実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物にまで及ぶものである。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】一般の色再現装置で再現できる色帯域を説明するための図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る色信号処理装置のブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る色信号処理装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の一実施の形態に係る色信号処理装置でターゲット原色を算出する過程を説明するための図である。
【図5】カラーホイールを使用するディスプレー装置の構成を示した図である。
【図6】図5のようなディスプレー装置で本発明の適用例を説明するための図である。
【図7】分離制御可能な光源を使用するディスプレー装置の構成を示した図である。
【図8】図7のようなディスプレー装置で本発明の適用例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0074】
100 色信号処理装置
110 色座標変換部
120 ターゲット原色算出部
130 原色再構成部
140 映像データ変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力映像の各ピクセルの色信号値を全て含むターゲット色帯域を算出し、算出された前記ターゲット色帯域に対応するターゲット原色を算出するターゲット原色算出部と、
前記入力映像の原色を混合し、算出された前記ターゲット原色を生成する原色再構成部と、
前記入力映像の各ピクセルの色信号値を、算出された前記ターゲット原色により決定される色帯域にマッチングされるように変換させ出力する映像データ変換部と、
を含むことを特徴とする色信号処理装置。
【請求項2】
入力される映像の各ピクセルの色座標を装置独立的な色空間であるCIE−XYZ色空間の色座標値に変換し、前記ターゲット原色算出部へ前記入力映像に提供する色座標変換部を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の色信号処理装置。
【請求項3】
前記入力映像はRGB色空間の映像であり、前記装置独立的な色空間はCIE−XYZ色空間であることを特徴とする請求項2に記載の色信号処理装置。
【請求項4】
前記ターゲット原色算出部は、CIE−xy色空間で、前記入力映像の原色を繋ぐ直線を算出し、前記算出された直線と同一な勾配を有し、前記入力映像角ピクセルの色信号値を全て含む直線の交点から前記ターゲット原色を算出することを特徴とする請求項3に記載の色信号処理装置。
【請求項5】
前記原色再構成部は、前記ターゲット原色の色座標とホワイト三刺激値を用いた色体系ディスプレーモデルに基づいて算出された前記入力映像の原色混合比に基づいて前記ターゲット原色を生成することを特徴とする請求項3に記載の色信号処理装置。
【請求項6】
入力色帯域を定義する複数の入力原色のが含まれた入力映像を受信し、前記入力色帯域内で前記入力映像の色分布を決定し、前記入力色帯域を前記入力映像の色分布に合わせたターゲット色帯域に変換するターゲットカラー部と、
前記ターゲット色帯域に応じて前記入力映像に対応される出力映像を出力する出力部と、
を含むことを特徴とする色表示装置として使用可能な色信号処理装置。
【請求項7】
ターゲット原色および第1ラインとして定義される第1色帯域を有する入力映像を受信し、第1ラインと同一な勾配を有する第2ラインとして定義される第2色帯域を第1色帯域から形成するターゲットカラー部と、
第2色帯域に応じて前記入力映像に対応される出力映像を出力する出力部と、
を含むことを特徴とする色表示装置として使用可能な色信号処理装置。
【請求項8】
DLP(Digital Light Processing)ユニットの所定第1部分の動作により生成可能な複数の原色として定義される再生可能な色範囲を有する入力映像を受信し、前記DLPユニットの前記第1部分および所定第2部分の動作により生成可能な複数のターゲット原色を用いる再生可能な色範囲を再定義するターゲットカラー部と、
前記DLPユニットの前記第1部分および前記第2部分を用いて再定義された再生可能な色範囲で前記入力映像を出力する前記DLPユニットを調整する出力部と、
を含むことを特徴とするDLPユニットとして使用可能な色信号処理装置。
【請求項9】
入力映像の各ピクセルの色信号値を全て含むターゲット色帯域を算出し、算出された前記ターゲット色帯域に対応するターゲット原色を算出するターゲット原色算出部と、
前記入力映像の原色を混合し、算出された前記ターゲット原色を生成する原色再構成部と、
前記入力映像の各ピクセルの色信号値を、算出された前記ターゲット原色により決定される色帯域にマッチングされるよう変換させて出力する映像データ変換部と、
を含むことを特徴とする色信号処理装置を用いて入力される映像の色信号値を変換させ再現する色再現装置。
【請求項10】
入力映像の各ピクセルの色信号値を全て含むターゲット色帯域を算出し、算出された前記ターゲット色帯域に対応するターゲット原色を算出するステップと、
前記入力映像の原色を混合し、算出された前記ターゲット原色を生成するステップと、
前記入力映像の各ピクセルの色信号値を、算出された前記ターゲット原色により決定される色帯域にマッチングされるように変換させ出力するステップと、
を含むことを特徴とする色信号処理方法
【請求項11】
入力される映像の各ピクセルの色座標を装置独立的な色空間であるCIE−XYZ色空間の色座標値に変換し、前記入力映像に提供するステップを更に含むことを特徴とする請求項10に記載の色信号処理方法。
【請求項12】
前記入力映像はRGB色空間の映像であり、前記装置独立的な色空間はCIE−XYZ色空間であることを特徴とする請求項11に記載の色信号処理方法。
【請求項13】
前記ターゲット原色を生成するステップは、
前記CIE−xy色空間において、前記入力映像の原色を繋ぐ直線を算出するステップと、
算出された直線と最短距離に位置した前記入力映像のピクセルに対する色座標を算出するステップと、
前記算出された直線と同一な勾配を有し、前記算出された色座標を通過する直線の交点から前記ターゲット原色を算出するステップと、
を含むことを特徴とする請求項12に記載の色信号処理方法。
【請求項14】
前記出力するステップにおいて、前記ターゲット原色の色座標とホワイト三刺激値を用いた色体系ディスプレーモデルに基づいて、算出された前記入力映像の原色の混合比に応じて前記ターゲット原色を算出することを特徴とする請求項12に記載の色信号処理方法。
【請求項15】
入力色帯域を定義する複数の入力原色を有する入力映像を受信するステップと、
前記入力色帯域内で前記入力映像の色分布を決定するステップと、
前記入力色帯域を前記入力映像の色分布に合わせたターゲット色帯域に変換するステップと、
前記ターゲット色帯域による入力映像に対応される出力映像を出力するステップと、
を含むことを特徴とする色表示装置の色信号処理方法。
【請求項16】
再生可能な色範囲を定義する複数の原色を有する入力映像を受信するステップと、
前記入力映像の色信号の分布を決定するステップと、
前記入力映像の色信号の分布に応じて複数のターゲット原色を用いる再生可能な色範囲を再定義するステップと、
を含むことを特徴とするDLP(Digital Light Processing)ユニットの色信号処理装置。
【請求項17】
原色により定義される入力色範囲で第1色信号分布を有し、前記入力色範囲を前記第1色信号の分布に応じて第1ターゲット原色により定義される第1ターゲット色範囲に変換する第1入力映像を受信するステップと、
前記原色により定義される前記入力色範囲で第2色信号の分布を有し、前記入力色範囲を前記第2色信号の分布に応じて第2ターゲット原色により定義される第2ターゲット色範囲に変換する第2入力映像を受信するステップと、
を備えることを特徴とする色信号処理装置の色信号処理方法。
【請求項18】
色信号処理のための色信号処理方法をコンピューターに実行させるための命令語を提供し、
入力映像の各ピクセルの色信号値を全て含むターゲット色帯域を算出し、算出された前記ターゲット色帯域に対応するターゲット原色を算出するステップと、
前記入力映像の原色を混合し、算出された前記ターゲット原色を生成するステップと、
前記入力映像の各ピクセルの色信号値を算出された前記ターゲット原色により決定される色帯域にマッチングされるよう変換させ出力するステップと、
を含むことを特徴とするコンピューター判読可能な媒体。
【請求項19】
入力される映像の各ピクセルの色座標を装置独立的な色空間であるCIE−XYZ色空間の色座標値に変換し、前記入力映像に提供するステップを更に含むことを特徴とする請求項18に記載のコンピューター判読可能な媒体。
【請求項20】
入力色帯域を定義する複数の入力原色を有する入力映像を受信する第1遂行コードと、
前記入力色帯域内で前記入力映像の色分布を決定する第2遂行コードと、
前記入力色帯域を前記入力映像の色分布に合わせたターゲット色帯域に変換する第3遂行コードと、
前記ターゲット色帯域に応じて前記入力映像に対応される出力映像を出力する第4遂行コードと、
を含むことを特徴とする色表示装置の色信号を処理するコンピューター判読可能媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−5940(P2006−5940A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−176846(P2005−176846)
【出願日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】