説明

色柄入りウエットシート

【課題】必要かつ十分な強度を有しながら、中間層に入れた印刷色柄が明確に視認できる色柄入りウエットシートを提供する。
【解決手段】中間層1の両面に表面層2・2を配したシート基材3を得る。シート基材3には、水や薬液を含浸してある。中間層1には文字、図形、模様などを印刷する。中間層1は目付けが10〜40g/m2 の紙製である。表面層2は目付けが10〜80g/m2 の不織布である。中間層1と表面層2とは、水流交絡法により一体にシート化されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体、器具、家具などを清拭するための、水や薬液などを含浸させたウエットティッシュ、化粧用シート、拭き布、おしぼりなどに使用できるウエットシートに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に係るウエットシートは、(イ)文字、図形、模様などが印刷された紙製の中間層の両面に不織布製の表面層を配した積層構造になっていること、(ロ)中間層の目付けが10〜40g/m2 であること、(ハ)表面層の目付けが10〜80g/m2 であること、(ニ)中間層と表面層とが、水流交絡法によりシート化されていること、(ホ)全体が透明または半透明な包装体に収納されていることを要件とする。このうち、特に上記構成(イ)が注目されるべきであるところ、このようなウエットシートは現に存在していない。
【0003】
利用分野が異なり本来的に比較対照とはならないが、上記構成(イ)・(ニ)を有し、上記構成(ロ)に関して目付けが5〜50g/m2 である不織布シートの包装材が、特許文献1にみられる。
【0004】
【特許文献1】特開2000−318076号公報(段落番号0008〜0009)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の包装材によれば、中間層に色柄を印刷してあるので、意匠性に優れる。中間層が紙製なので、紙よりも伸縮性に富む不織布に比して印刷が容易であり、細かな文字や複雑な色柄模様の重ね刷りが可能である。中間層の両面に不織布を配しているので、包装材の表面が擦れても、対象物へのインク移りや中間層の毛羽立ちによる印刷のかすれをよく防止し、中間層の保護を図れる。
【0006】
しかし、中間層が薄すぎると印刷が困難となり、逆に厚すぎても印刷の際にシートが伸びて印刷ズレが生じ得るし、片面印刷の場合には印刷面の反対側から図柄を視認できなくなる。この包装材には水分を含んでいないので、中間層の印刷色柄を明確に視認させるには表面層をかなり薄くする必要があり、十分な強度が保てなくなって中間層の有効な保護を図れない。また、立体的な色柄を印刷したとしても、十分にその立体感(奥行き感)を表現することはできない。
【0007】
本発明の目的は、適度の厚さと強度を有しながら意匠性の高いウエットシートを提供することにある。本発明の目的は、中間層の色柄を明確に視認でき、立体感をも表現できる色柄入りウエットシートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、図1および図2に示すごとく、中間層1の両面に表面層2・2を配したシート基材3に、水や薬液などを含浸したウエットシートであって、中間層1には文字、図形、模様などの色柄4が印刷されている。そのうえで、中間層1は目付けが10〜40g/m2 の紙製であり、表面層2は目付けが10〜80g/m2 の不織布であることを特徴とする。本発明では文字、図形、模様などを総称して色柄と称すが、これにはその他の記号等も含み、平面的であるか立体的であるかを問わず、有色か無色かも問わない。
【0009】
中間層1と表面層2とは、水流交絡法によりシート化する。このウエットシートの全体は、図3のように透明または半透明な包装体5に収納するとよい。包装体5とは、袋型、ボトル容器型、バケツ容器型、箱型など、種々の形態のものを含む概念である。なお、袋型にはピロー包装を含み、開閉用のフラップラベルが取り付けられる場合が多い。
【発明の効果】
【0010】
本発明においては、シート基材3に水や薬液などを含浸させてあるので、中間層1の印刷色柄4が、表面層2を透かして浮き上がった状態で視認できる。中間層1はその目付けを10〜40g/m2 としたので、薄すぎることによって印刷時に簡単に破れたり、厚すぎて中間層1の伸びで印刷ズレが起こることを防ぐことができ、かつ適度な強度を維持できる。表面層2はその目付けを10〜80g/m2 としたので、薄すぎて適度な強度が保てなくなったり、厚すぎて色柄4を明確に視認できなくなったりすることがなく、中間層1を有効に保護できる。また、シート基材3の全体が厚くなることによるコスト増加、および生産性の低下を防ぐことができる。ここでの適度な強度とは、使用時に僅かな力で対象物を拭いても簡単にシートが破れてしまわない程度の機械的強度をいう。
【0011】
中間層1と表面層2とが、水流交絡法によりシート化されていると、中間層1に表面層2を挟む際の、表面層2に一部脱落した中間層1の印刷インクや、水や薬液などを含浸することで将来的に一部脱落し得る余分な印刷インクを、水流交絡法でシート化する時の高圧水流で脱落または脱落し得る余分な印刷インクが洗い流されるので、それ以上の脱落を防止することができる。シート基材3に水や薬液などを含浸させて長期間保存しても、水分中に印刷インクが溶出することはなく、薬液の機能や意匠性を良好に保持することができる。
【0012】
水流交絡によりシート化された不織布は、その特殊な製法によりシート基材3の表面に細かい凸凹ができる。このシート基材3の部分的な厚みの差により中間層1の色柄に濃淡が生じ、これに薬液などの水分を含浸させることで、光の屈折角度の相違により中間層1の色柄4に奥行き感(立体感)を出すことができる。
【0013】
この色柄入りウエットシートを透明または半透明の包装体5に収納したとき、包装体5を開封せずとも内部のウエットシートの色柄4を視認することができ、購買訴求力が向上する。包装体5これ自体に色柄4を印刷する必要はないので、その分だけ製造コストの削減化を図れる。宣伝広告用のノベルティ商品として配布する場合であれば、ウエットシート1枚毎に宣伝広告が印刷されているので、使用の際確実に需要者の目に触れ、宣伝効果が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の色柄入りウエットシートは、図1および図2に示すごとく文字、図形、模様などの色柄4が印刷された中間層1の両面に、表面層2・2を配したシート基材3に、水や薬液などを含浸させており、人体、器具、家具などを清拭するためのウエットティッシュ、化粧用シート、拭き布、おしぼりなどの用に供される。
【0015】
中間層1は紙製であり、その素材は特に限定されることはなく、例えば木材、綿、麻、ケナフ、バガス、竹、古紙などのパルプを使用でき、これらの原料を水に懸濁し、叩解し、その後抄紙することによって製造する抄紙法や、ウエッブをバインダーで接着するなどの公知の方法で得ることができる。
【0016】
中間層1には文字、図形、記号、模様などの色柄4を印刷する。その色柄4は、例えば鮮やかな幾何学模様、宣伝用の文字やロゴマーク、人気キャラクターなどを選ぶことができ、図形や模様であれば後述する理由により、図4および図5に示すような奥行きのある立体的な色柄とすることが好ましい。印刷は例えばオフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルク印刷、オートスクリーン印刷、パッド印刷などの公知の方法を採ることができる。中間層1の両面に印刷を施してもよいが、生産性や反対面への色柄の透けなどを考慮すると、中間層1の片面のみに印刷を施すことが好ましい。
【0017】
表面層2は不織布で構成してあり、例えば木質パルプ、ウール、コットン、絹、ジュート、大麻、麻、またはラミーなどの天然繊維、ビスコースレーヨン、ポリノジックレーヨン、キュプラまたは鹸化アセテートなどの再生セルロース繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリアクリル繊維、ポリウレタン繊維またはポリオレフィン繊維などの合成繊維などの合成繊維を使用でき、これらの繊維を2種以上組み合わせてもよい。風合い、吸水性、柔軟性などの観点からコットンやレーヨンの単一繊維、またはこれを主成分とした合成樹脂繊維との混合素材とすることが好ましい。
【0018】
シート基材3は、ケミカルボンド法、サーマルボンド法などによりシート化できるが、特に水流交絡法によりシート化することが好ましい。具体的には、図8に示すように、乾式または湿式で製造した表面層2用のウエッブを、色柄4の印刷された中間層1の両面に配して三層構造としたものに、上下から高圧の水流(細い水鉄砲状)を掛けて繊維を水の圧力で交絡させたものを乾燥して巻き取ることにより製造することができる。このとき、高圧水流によって中間層1に印刷された色柄4の、脱落したまたは将来的に脱落し得る余分なインクは洗い流される。
【0019】
中間層1と表面層2とを水流交絡法によりシート化した後、更にシート基材3に熱をかけて、図外の熱融着繊維などのバインダーで接着してもよい。これらは比較的融点の低いポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維などを使用することができ、中間層1および表面層2の双方、または表面層2のみに予め混合しておく。特に、表面層2の目付けが比較的低い場合には、バインダーの存在により強度が上がるので有効である。
【0020】
このようにして得たシート基材3に水や薬液などを含浸させてウエットシートを得る。シート基材3に含浸するものとしては、水、アルコール類、化粧水、乳液、美容液、洗浄液、殺菌剤などの一種またはこれらの混合物を挙げることができ、使用目的に応じて適宜選択する。シート基材3に水などを含浸させるには、例えばシャワー法、ディップロールコーター法、グラビアロールコーター法、スプレーコート法、リバースロールコーター法、ダイレクトロールコーター法、キスロールコーター法、インバースナイフコーター法、エアナイフコーター法、オポジットナイフコーター法、ハケ塗り法などの公知の方法を使用できる。その他、必要に応じて界面活性剤、着色剤、酸化防止剤、芳香剤、消臭剤、保湿剤、増粘剤などを一緒に含浸させておくとよい。
【0021】
中間層1の目付けは10〜40g/m2 とし、10〜30g/m2 とすることが好ましく、12〜20g/m2 とすることがより好ましい。目付けが10g/m2 を下回ると、機械的強度が低くなり、印刷時に中間層が破れて印刷不良を生じるおそれがある。目付けが40g/m2 を上回ると、中間層が伸びて印刷ズレによる印刷不良を生じたり、高圧水流による層間の交絡が困難になるし、印刷面の反対面に色柄4が有効に浮き出なくなるからである。
【0022】
表面層2の目付けは10〜80g/m2 とし、12〜75g/m2 とすることが好ましく、20〜60g/m2 とすることがより好ましい。目付けが10g/m2 を下回ると、表面層2が薄すぎて中間層1の有効な保護が図れなくなると共に、シート基材3これ全体の強度が低くなって、僅かな力を加えるだけで破れてしまう可能性が高くなる。また、中間層1に印刷された色柄がはっきり見え過ぎて、色柄が立体的なものや奥行きのあるものであれば好ましくない場合もある。目付けが80g/m2 を上回ると、シート基材3の全体が厚くなりすぎて、コストの上昇や、水流交絡法によるシート化が困難になるなどの製造時の制限が大きくなり、また中間層1の色柄4が明確に視認できなくなるからである。
【0023】
図9は、目付け量の違いによる色柄の視認性の良否を判断した実験結果を示す。ここでは、新聞紙の表面に水を含浸させた種々の目付け量のスパンレース不織布を配して、色柄の視認性の良否を判断した。新聞紙の色柄は、碁盤上に白黒の碁石を配した図である。
【0024】
図9によれば、不織布の目付けが低いほど色柄は明確に視認でき、目付け80g/m2 までは色柄を視認できることが判る。目付け12g/m2 では中間層の色柄をはっきりと見ることができる。しかしその反面、色柄がはっきり見え過ぎて、不織布の存在によって色柄が立体的に見える効果があまり図れていない。目付け100g/m2 では色柄を視認することが困難であり、本発明の目的を発揮できていない。目付け80g/m2 では色柄は視認できるが、白色の碁石を確認することがやや難しくて高い意匠性はあまり発揮できず、色柄が細かい文字や模様などの場合には不向きであることが判る。目付けを75g/m2 まで下げると白色の碁石も確認でき、目付けが60g/m2 であれば色柄ははっきり視認できる。
【0025】
かかる色柄入りウエットシートによれば、シート基材3に水分を含浸させてあるので、中間層1の印刷色柄4が表面層2に透かされて浮き上がり、その姿をより明確に視認できる。中間層1の目付けが10〜40g/m2 であると、薄すぎることによって印刷時に簡単に破れたり、厚すぎて中間層1が伸びて印刷ズレが起こることを防いで印刷を容易に施すことができ、且つ適度な強度を維持できる。表面層2の目付けが10〜80g/m2 であると、薄すぎて適度な強度が保てなくなって中間層1の有効な保護を図れなくなることや、厚すぎて色柄4を明確に視認できないこと、シート基材3全体が厚くなることのコスト増加および生産性の低下を防ぐことができる。
【0026】
中間層1と表面層2とが、水流交絡法によりシート化されていると、中間層1に表面層2を挟む際の、表面層2に一部脱落した中間層1の印刷インクや、水や薬液などを含浸することで将来的に一部脱落し得る余分な印刷インクを、水流交絡法でシート化する時の高圧水流で脱落または脱落し得る余分な印刷インクが洗い流されるので、それ以上の脱落を防止することができる。シート基材3に水や薬液などを含浸させて長期間保存しても、水分中に印刷インクが溶出することはなく、薬液の機能や意匠性を良好に保持することができる。
【0027】
本発明の色柄入りウエットシートを流通の場に供する際には、シート基材3を定尺裁断して、包装体5に収納する。包装体5は、シート基材3に含浸させた水分が蒸発乾燥しないように密閉収納できる非透水性の素材、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリルスチロール、ポリ乳酸などの単一素材またはこれらの複合素材を使用できる。包装体5としては、図3ないし図5に示すような袋型、箱型、ボトル容器型、バケツ容器型など種々の形態のものを使用でき、色柄4を外部からでも視認できるように透明または半透明にするとよい。箱型やボトル容器型などの場合には、包装体5に部分的に凸凹を設けておくと、光の屈折効果や凸凹による斜視効果によって、色柄4の立体性や奥行性をさらに深めることができる。
【0028】
具体的には、1枚毎に個包装しておしぼりとしたり、複数枚を折り畳み積層して化粧用シートとしたり、ミシン目状に切り込みをいれたロール状にしてウエットティッシュや機器清掃用の拭き布などとすることができる。包装体5を半透明とするのは、シート基材3に含浸させた薬液などが光触媒によって反応が促進し、薬液の効能が早期に低下するのを防止するためである。また、必要に応じて酸化ケイ素や酸化アルミ系を蒸着した透明蒸着包装体5とするとよい。これにより、ガスバリアー性や水蒸気バリアー性の向上を図ったり、紫外線遮断性を持たせて紫外線による色柄4の変色を防止できる。
【0029】
これによれば、包装体5を開封せずとも、収納されているウエットシートの色柄4を視認できるので、購買意欲の向上に資する。包装体5これ自体に色柄4を印刷することを要しないので、その分だけ製造コストが削減化する。宣伝広告用のノベルティ商品として配布する場合、ウエットシート1枚毎に宣伝広告を印刷してあれば、確実に需要者の目に触れ、宣伝効果が向上する。着色した水分を含浸させてあると、不織布と水分との色のコントラストにより同じ色柄4が印刷されていても異なる印象を与え、さらに意匠性を高めることができる。
【0030】
(実施例1) 目付け12g/m2 の中間層1の片面に宣伝用の広告的図形(ロゴマーク)を印刷し、この中間層1を目付け15g/m2 の表面層2・2で挟んでシート基材3とした(総目付け42g/m2 )。表面層2にはレーヨンを主素材とするものに、ポロエチレンテレフタレートとポリプロピレンとを混合した複合素材を使用し、中間層1と表面層2とを水流交絡法によりシート化したものを、さらにポリプロピレンを熱溶着させて接着した。これを150mm×200mmに裁断して折り畳んだものを10枚重ねて、1.3ブチレングリコール1.0%、ジプロピレングリコール5.0%、パラベン0.3%、リン酸2水素ナトリウム0.1%、精製水93.6%で調整した薬液を280%量含浸させ、ポリエステルとポリエチレンの透明な複合フィルム製の袋状包装体5に包装し(図3参照)、色柄入りウエットティッシュを得た。
【0031】
(実施例2) 目付け20g/m2 の中間層1の片面に、図6のような立体的な図形を印刷し、この中間層1を目付け20g/m2 の表面層2・2で挟んでシート基材3とした(総目付け60g/m2 )。表面層2にはコットンを使用して中間層1と表面層2とを水流交絡法によりシート化した。これを240mm×210mmのフェイスマスクパック型に裁断して折り畳んだものを22枚重ねて、プロピレングリコール3.0%、ジプロピレングリコール2.0%、濃グリセリン2.0%、アルコール類2.0%、グリチルリチン酸ジカリウム0.1%、パラベン0.3%、クエン酸0.01%、クエン酸ナトリウム0.1%、精製水90.49%で調整した美容液を450%量含浸させ、半透明なポリプロピレン製の箱型包装体5に収納して(図4参照)、色柄入り化粧パックシートを得た。
【0032】
(実施例3) 目付け15g/m2 の中間層1の片面に、図7のような奥行きのある幾何学模様を印刷し、この中間層1を目付け30g/m2 の表面層2・2で挟んでシート基材3とした(目付け75g/m2 )。表面層2にはレーヨンを使用し、中間層1と表面層2とを水流交絡法にてシート化した。これを幅140mmに裁断して200mm間隔にてミシン目を入れ、50枚分をロール状に巻いた状態で、塩化ベンザルコニウム0.2%、アルコール20.0%、界面活性剤0.3%、精製水79.5%で調整したクルーナー液を300%量含浸させ、半透明なポリエチレン製のボトル容器型包装体5に収納し(図5参照)、アルミ箔フィルムでカップ部を熱シールして密閉した、色柄入りウエットティッシュを得た。
【0033】
(実施例4) 目付け10g/m2 の中間層1の片面に図2のような星柄模様を印刷し、この中間層1を目付け60g/m2 の表面層2・2で挟んでシート基材3とした(総目付け130g/m2 )。表面層2にはパルプを使用し、中間層1と表面層2とを水流交絡法にてシート化した。これを200mm×250mmに裁断して折り畳んだものに、エタノール8.0%、1.3ブチレングリコール2.0%、プロピレングリコール4.0%、パラベン0.2%、香料0.2%、精製水85.6%で調整した薬液を290%量含浸させ、1枚毎を透明なポリエチレン製の袋状包装体5に個包装して、介護用の色柄入りおしぼりを得た。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】シート基材の断面図
【図2】シート基材の一部切欠平面図
【図3】シート基材を袋状の包装体に収納した状態の平面図
【図4】シート基材を箱型の包装体に収納した状態の斜視図
【図5】シート基材をボトル型の包装体に収納した状態の正面図
【図6】中間層に立体的な図形を印刷した一例を示す概略平面図
【図7】中間層に奥行きのある幾何学模様を印刷した別の例を示す概略平面図
【図8】水流交絡法の概念図
【図9】色柄の視認性の良否を判断する実験結果を示す図
【符号の説明】
【0035】
1 中間層
2 表面層
3 シート基材
4 色柄
5 包装体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中間層の両面に表面層を配したシート基材に、水や薬液などを含浸したウエットシートであって、
前記中間層には文字、図形、模様などの色柄が印刷されており、
前記中間層は、目付けが10〜40g/m2 の紙製であり、
前記表面層は、目付けが10〜80g/m2 の不織布であることを特徴とする色柄入りウエットシート。
【請求項2】
前記中間層と前記表面層とが、水流交絡法によりシート化されている請求項1記載の色柄入りウエットシート。
【請求項3】
透明または半透明な包装体に収納されている請求項3記載の色柄入りウエットシート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図7】
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【図9】
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