説明

草刈機

【課題】
草を刈る高さを設定する刈高設定レバーを軽い操作力で操作できるようにして、刈高設定レバーの操作性を向上させた草刈機を提供する。
【解決手段】
草を刈る高さを調整することができる草刈機は、カッターを備えたカッター基台と、原動機によって駆動される駆動車輪13と、先部側にガイド車輪が取付けてあり、基部側が上記カッター基台に上下方向に回動可能に設けてある支脚部材16と、先部が上記支脚部材16に取着してある刈高設定レバー70と、上記刈高設定レバー70を草刈高さに応じて所要の位置で固定する刈高設定部材を有している。
刈高設定レバー70は、固定した状態と、固定した状態を解除して所要の位置に動かす状態とが択一的に選択され、当該刈高設定レバー70は付勢手段により固定方向側へ付勢されており、固定を解除するときは上記付勢力に逆らって動かす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は平地の他、田の畦や道路の路肩等の傾斜面あるいはうねった面などの草刈りを行うことができる草刈機に係り、更に詳しくは、操作性を向上させた草刈機に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、田の畦などの角度が異なる二面の草刈りが同時にできる草刈機を開発し、特開平6−276825号公報等に提案している。
【0003】
この草刈機の基本的な構造を図10,11を参照して説明する。
草刈機Bは駆動車輪13bを有し、駆動車輪13bの前方には主回転刃5bを備えた主カッター基台1bを有している。主カッター基台1bには、副回転刃50bを備えた可動カッター基台2bが上下に揺動可能に設けてある。主カッター基台1bの前方には主ガイド車輪17bが設けてあり、可動カッター基台2bの前方には副ガイド車輪23bが設けてある。
【0004】
主カッター基台1bと可動カッター基台2bとの境界部には角度調整装置3bが設けてある。角度調整装置3bは、図11に示すように、係合穴31bを有する調整板32bを備えている。調整板32b近傍には係合ピン33bが備えられている。
【0005】
主ガイド車輪17bはハンドル4bの下方まで伸ばして設けてある刈高設定レバー70bによって、主ガイド車輪17bの高さ、即ち、回転刃の刈高を作業者が手元で操作できるようになっている。
【0006】
詳しくは、刈高設定レバー70bの先部は、主ガイド車輪17bを主カッター基台1bに取り付ける支脚部材16bの基部に固着してある。また、刈高設定レバー70bの基部は、刈高調整盤8bに複数段設けてある掛止部81bに掛止してある。そして、掛止部81bからの刈高設定レバー70bの解除は、刈高設定レバー70bの撓み性を利用している。
【0007】
以上のような構成により、作業面がほぼ水平な上面と下方へ傾斜した法面からなる場合は、まず、刈高設定レバー70bで回転刃の刈高を調整し、その後、可動カッター基台2bを下方へ傾斜させて法面とほぼ平行に設定する。
そして、草刈機Bを畦の上面で走行させれば、主カッター基台1bに設けてある主回転刃5bは畦の上面の草を刈り、同時に可動カッター基台2bに設けてある副回転刃50bは畦の法面の草を刈ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平6−276825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
草刈機Bは、上記したように、角度が異なる二面の草刈りを能率的且つ迅速に行うことができる草刈機として十分に実用的であるが、使い易さという観点から見ると、更に改良の余地があった。
【0010】
即ち、従来の草刈機Bでは、下方へ傾斜させた可動カッター基台2bを水平状態に戻すためには、上面にある草刈機B本体を一旦斜面側に倒して、主カッター基台1bを可動カッター基台2bと水平状態にした後、係合ピン33bを角度調整装置3bの調整板32bに嵌合させて固定する必要があった。
【0011】
このように、決して軽くはない草刈機B本体を足下が不安定な傾斜面で倒す必要があっため、非力な高齢者や女性にとってはやや危険な作業となり、取扱いが不便であった。
【0012】
また、刈高調整盤8bからの刈高設定レバー70bの解除は、先部を固着した刈高設定レバー70bの撓み性だけを利用して行っていたので、その操作にはある程度の力が必要であり、非力な高齢者や女性にとってはやや使い勝手が悪いものであった。
【0013】
更に、可動カッター基台2bを下方へ傾斜させて作業する場合、草刈機Bは、可動カッター基台2bの重さの影響で重心が斜面側に偏っている。このため、主ガイド車輪17bは斜面側にカーブした軌跡で走行しようとし、草刈機Bは畦の斜面側に曲ろうとする性質がある。したがって、直進走行を維持するためには作業者が草刈機Bを傾斜面と反対側に進路を補正しながら走行させる必要があり、作業者の負担が少なくなかった。
【0014】
また、同じく、可動カッター基台2bの重さの影響で重心が斜面側に偏っているため、走行時に、主カッター基台1b後方の駆動車輪13bが斜面側へずれ落ちるおそれがあった。
【0015】
(発明の目的)
本発明の目的は、草を刈る高さを設定する刈高設定レバーを軽い操作力で操作できるようにして、刈高設定レバーの操作性を向上させた草刈機を提供することにある。
また、特定の方向に曲がろうとすることを防止でき、直進性を確保することができる草刈機を提供することにある。
更に、走行時の草刈機の横滑りを防止することができる草刈機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
第1の発明にあっては、
草を刈る高さを調整することができる草刈機であって、
カッターを備えたカッター基台と、
原動機によって駆動される駆動車輪と、
先部側にガイド車輪が取付けてあり、基部側が上記カッター基台に上下方向に回動可能に設けてある支脚部材と、
先部が上記支脚部材に取着してある刈高設定レバーと、
上記刈高設定レバーを草刈高さに応じて所要の位置で固定する刈高設定部材と、
を有しており、
刈高設定レバーの基部は、作業者が手元で操作できるようにハンドルの下方まで伸ばして設けてあり、
刈高設定レバーの先端部には、回動板と、断面略コ状の嵌合部材が固着され、回動板は、支脚部材の基部側にヒンジ構造によって回動可能に取付けてあり、
支脚部材の基部側には、L型部材が固着してあり、このL型部材に、刈高設定レバーに固着されている上記嵌合部材が嵌合可能となっており、
回動板とL型部材は、固定ボルトとナットにより、嵌合部材を貫通し、且つコイルバネを間に挟みこんだ状態で締め付け固定されており、
上記刈高設定レバーは、固定した状態と、固定した状態を解除して所要の位置に動かす状態とが択一的に選択され、当該刈高設定レバーはコイルバネにより固定方向側へ付勢されており、固定を解除するときは上記付勢力に逆らって動かすようにしている、
草刈機である。
【0017】
第2の発明にあっては、
ガイド車輪は、水平方向に対し所要角度で傾斜できるように構成されている、第1の発明に係る草刈機である。
【0018】
第3の発明にあっては、
走行面と係合して草刈機の横滑りを防止する横滑り防止部材を有している、第1又は第2の発明に係る草刈機である。
【0019】
本発明にいう「カッター」は、例えば回転刃、フレール式(ハンマーナイフ式)やバリカン式などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0020】
操作補助手段としては、例えば引張コイルバネ、圧縮コイルバネ、板バネ等、あるいはその他のバネのバネ力、またはゴム弾性体の引張力を利用した手段を挙げることができる。
【0021】
横滑り防止部材は、特に限定するものではなく、例えばピン状や山形状の突起物を設けたものや、それら突起物を設けないものも挙げることができる。
【0022】
草刈機は、
草刈機を操作するハンドルと、
主カッターを備えた主カッター基台と、
副カッターを備え、上記主カッター基台に対して上下方向へ揺動可能に並設してある可動カッター基台と、
上記主カッター基台と可動カッター基台の角度を調整する角度調整手段と、
原動機によって駆動される駆動車輪と、
を有する草刈機であって、
上記角度調整手段は、上記ハンドルまたはハンドル近傍に設けてある操作部と、当該操作部による操作により可動カッター基台を揺動させる操作伝達手段と、上記主カッター基台と可動カッター基台の間に介在させてあり、操作に要する力を軽減する操作補助手段を有していることが好ましい。
【0023】
草刈機は、
草刈機を操作するハンドルと、
主カッターを備えた主カッター基台と、
副カッターを備え、上記主カッター基台に対して上下方向へ揺動可能に並設してある可動カッター基台と、
上記主カッター基台と可動カッター基台の角度を調整する角度調整手段と、
原動機によって駆動される駆動車輪と、
を有する草刈機であって、
上記角度調整手段は、上記ハンドルまたはハンドル近傍に設けてある操作部と、当該操作部による操作により可動カッター基台を揺動させる操作伝達手段と、
上記可動カッター基台を上方向に動かす操作をするときに付勢して操作に要する力を軽減する操作補助手段を有していることが好ましい。
【0024】
上記草刈機の場合は、非力な高齢者や女性でも主カッター基台と可動カッター基台の角度を作業者の手元側で簡単に調整することができる。
【0025】
草刈機の操作補助手段は弾性体であることが好ましい。
【0026】
(作 用)
本発明に係る草刈機は次のように作用する。
ハンドルまたはハンドル近傍に設けてある角度調整手段の操作部を操作し、主カッター基台と可動カッター基台の角度を草刈作業面に合わせて調整する。
例えば作業面が畦であって、ほぼ水平な上面と下方へ傾斜した法面からなる場合は、可動カッター基台を下方へ傾斜させて法面とほぼ平行に設定する。
そして、草刈機を畦の上面で走行させれば、主カッター基台に設けてある主カッターは畦の上面の草を刈り、同時に可動カッター基台に設けてある副カッターは畦の法面の草を刈る。
法面の草を刈り終えたら、上記した操作部によって、可動カッター基台を主カッター基台と平行となる方向へ回動させ、元の状態に戻す。
【0027】
可動カッター基台を操作するときに操作に要する力を軽減する操作補助手段が設けてあるので、下方へ傾斜させた可動カッター基台を上方向に動かすときに、その操作に要する力を操作補助手段が補助するので、軽い操作力でその操作を行うことができる。
【0028】
草刈機の刈高を調整することができる刈高設定レバーを備えたものは、刈高を調整する場合、刈高設定レバーを固定解除して所要の位置に動かし、刈高に応じて再び刈高設定レバーを固定する。また、刈高設定レバーは固定方向側へ付勢されているので、固定解除方向へ動かした力を弱めれば自然に固定される。
【0029】
水平方向に対し所要角度で傾斜できるようにしたガイド車輪を有しているものは、草刈機が特定の方向に曲がろうとすることを防止することができる。
【0030】
横滑り防止部材を有しているものは、横滑り防止部材が走行面に係合して草刈機の横滑りを防止する。
【発明の効果】
【0031】
本発明は上記構成を備え、次の効果を奏する。
(a)草を刈る高さを設定する刈高設定レバーを備えており、当該刈高設定レバーが、固定した状態と、固定した状態を解除して所要の位置に動かす状態とが択一的に選択され、刈高設定レバーが付勢手段により固定方向側へ付勢されており、固定を解除するときは上記付勢力に逆らって動かすようにしているので、刈高設定レバーの撓み性だけを利用して固定及び固定解除を行っていた従来の草刈機に比べ、刈高設定レバーを軽い操作力で操作できるようにして、刈高設定レバーの操作性を向上させることができる。
【0032】
(c)水平方向に対し所要角度で傾斜できるようにしたガイド車輪を有しているものは、草刈機が特定の方向に曲がろうとすることを防止でき、草刈機の直進性を確保することができる。
【0033】
(e)横滑り防止部材を有しているものでは、横滑り防止部材が走行面に係合することにより、草刈機の横滑りを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る草刈機の一実施の形態を示す概略斜視図。
【図2】主カッター基台と可動カッター基台の角度調整機構を示す正面視説明図。
【図3】操作レバー装置を示す側面視説明図。
【図4】図3におけるI矢視図。
【図5】刈高設定レバーの取着構造を示す概略斜視図。
【図6】刈高設定レバーの作用を示す概略説明図で、そのうちの図6(a)は刈高設定レバーを刈高調整盤に固定した状態を示し、図6(b)は刈高設定レバーを刈高調整盤から外した状態を示している。
【図7】ガイド車輪の軸受構造の縦断面を示す正面視説明図であり、そのうちの図7(a)はガイド車輪を走行面に対して垂直に立設させた状態を示しており、図7(b)は走行面に対して傾斜させた状態を示している。
【図8】駆動車輪の横滑り防止機構を示す正面視説明図。
【図9】図8に示す横滑り防止機構の側面視説明図。
【図10】従来の草刈機を示す概略斜視図。
【図11】従来の草刈機に設けてある角度調整装置の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明を図面に示した実施の形態に基づき更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る草刈機の一実施の形態を示す概略斜視図、
図2は主カッター基台と可動カッター基台の角度調整機構の要部を示す正面視説明図、
図3は操作レバー装置を示す側面視説明図、
図4は図3におけるI矢視図である。
なお、図2で主カッター基台1と可動カッター基台2のギヤボックス51,51a間に設けてある伝動軸6は、中間部分を一部省略して表している。
【0036】
図1を参照する。
本実施の形態に係る草刈機Aは、
1. 主カッター基台1と可動カッター基台2の角度を作業者の手元側で簡単に調整することができる角度調整機構、
2. 回転刃の刈高を調整する刈高設定レバー70を軽い操作力で操作することができる刈高設定レバーの取着構造、
3. 草刈機Aの走行時の直進安定性を向上させることができる主ガイド車輪17の軸受構造、
4. 走行時に駆動車輪13が斜面側へずれ落ちることを防止することができる横滑り防止機構、
を有している。
【0037】
以下、草刈機Aの構造について説明する。
草刈機Aは、主カッター基台1を有している。この主カッター基台1の他方の側縁部には、ヒンジ10を介して可動カッター基台2が上下方向へ揺動可能に取付けてある。
【0038】
主カッター基台1上には、台板12を介して原動機Eが搭載してある。また、主カッター基台1の後方には駆動車輪13(図1では見えず、図2を参照)が設けてある。駆動車輪13は、プーリやベルト等からなる駆動伝達部14を介して原動機Eにより駆動される。なお、駆動伝達部14は公知技術であるため、詳しい説明は省略する。
【0039】
ハンドル4には、後述する操作レバー装置40の他に、変速切替部、クラッチ操作部等が備えられている。符号48はハンドル4の方向調整装置を示している。この方向調整装置48により、ハンドル4の方向を作業しやすい方向へ容易に且つ迅速に調整することができる。
【0040】
主カッター基台1は略長方形状のパネル体を有し、前方をやや上方に反り返して形成されている。また、主カッター基台1の一方の外縁部側は下方に折り返してカバー部11を形成している。更に、主カッター基台1の前部側の所要の位置にはカバー15,・・・が所要数取付けてある。
【0041】
更に、主カッター基台1の前部には、支脚部材16を介して主ガイド車輪17が設けてある。支脚部材16は、台板12の先部に立設された支持部材121に設けてある軸ピン122により上下方向に回動可能に軸支されている。主ガイド車輪17のトレッド部には、一定間隔で全周にわたり突起状のスパイク部171が設けてある。
【0042】
なお、支脚部材16は、後述する刈高設定レバー70と、刈高設定部材である刈高調整盤8と共に草刈の高さを調整する刈高調整装置を構成する。
【0043】
可動カッター基台2は略長方形状のパネル体を有しており、主カッター基台1と同様、前方をやや上方に反り返して形成されている。また、可動カッター基台2の外縁部側も、同様に下方に折り返してカバー部21(図1では一部見えず、図2を参照)を形成している。更に可動カッター基台2の前部側の所要の位置には、カバー22,・・・が所要数取付けてある。
【0044】
また、可動カッター基台の前部には支脚部材(図示省略)を介し、副ガイド車輪23を備えている。副ガイド車輪23は、車高調整レバー24によりその高さを調整することができ、後述する回転刃の刈高を設定することができる。なお、副ガイド車輪23の高さ調整機構は公知技術であるため、詳しい説明は省略する。
【0045】
図2を参照する。
主カッター基台1と可動カッター基台2のそれぞれの略中央には、カッターである主回転刃5及び副回転刃5aが設けてある。更に、主回転刃5、副回転刃5aの上部には軸受50、50aが設けてあり、この軸受50、50aの上部にはギヤボックス51、51aが設けてある。
【0046】
軸受50,50aには、主カッター基台1と可動カッター基台2を貫通して回転軸52,52aが軸支してある。更に回転軸52,52aの下部には、回転軸52、52aを中心に直線的に配置された回転刃53,53aが取付けてある。各回転刃53,53aは、中心部寄りをやや下方に傾斜させ、先部は水平に形成してある。
【0047】
なお、各回転刃53,53aの高さは、作業面(地面)と草刈りに好適な間隔で位置するように設定してある。また、各回転刃53,53aの高さを調整できるような構造とすることもできる。
【0048】
回転軸52,52aの上端部にはベベルギヤ(図示省略)が取付けてあり、ベベルギヤはギヤボックス51,51a内に配置されている。ギヤボックス51,51a間には、軸受55,55aを介して回転刃を駆動する手段である伝動軸6(図2では一部を省略、図1を参照)が軸支してある。なお、符号61は柔軟性を有する合成樹脂製のカバーを示している。
【0049】
伝動軸6は、駆動軸62と従動軸63(図2では一部を省略、図1を参照)と、それらを連結する伸縮軸64(図2では図示を省略、図1を参照)を備えている。駆動軸62には、ギヤボックス51内に配置され、回転軸52のベベルギヤとかみ合うベベルギヤ(図示省略)が取付けてある。
【0050】
駆動軸62の外端部にはプーリー66が取付けてあり、駆動軸62の内端部は軸継手であるユニバーサルジョイント67(図2では図示を省略、図1参照)を介して、伸縮軸64の一端部と連結してある。プーリー66はベルト65を介して原動機Eにより駆動される。
【0051】
従動軸63には、回転軸52aのベベルギヤとかみ合うベベルギヤ(図示省略)が取付けてある。なお、上記一対のベベルギヤは歯側を相対向させて取付けてあり、これにより回転刃53,53aは、互いに逆方向に回転する。また、従動軸63の内端部は、ユニバーサルジョイント68(図2では図示を省略、図1参照)を介して伸縮軸64の他端部と連結してある。
【0052】
伸縮軸64は三段式のスプライン構造となっており、ユニバーサルジョイント67,68の作用と相まって、回転刃5,5aを、主カッター基台1と可動カッター基台2の角度の予め設定された範囲内において、その角度に関わらず連動させることができる。
【0053】
なお、主回転刃5,副回転刃5aのそれぞれの回転刃53,53aは、平面視における刃角をずらして取付けてあり、また回転刃53,53aが草を抱き込むように互いに逆方向にしかも同期回転するため、回転刃53,53aの軌道が重なった時にも接触することはない。
また、本実施の形態においては、伸縮軸64は三段式のスプライン構造であるが、二段式でもよい。
【0054】
[1.角度調整機構]
草刈機Aでは、主カッター基台1と可動カッター基台2の角度をハンドル4の手元側に設けてある操作部である操作レバー装置40で操作できるようにしている。
【0055】
図2を参照する。
主カッター基台1と可動カッター基台2との境界部分のうち、伝動軸6の後方には、ワイヤ固定部材31が配置されている。ワイヤ固定部材31は、主カッター基台1側に上部側をやや傾かせてたような略六角形状である。ワイヤ固定部材31は、下辺部の殆どを可動カッター基台2の上面に固着して設けてある。ワイヤ固定部材31は、所要の厚みを以て中空に形成してあり、主カッター基台1側に開口部310を有している。
【0056】
ワイヤ固定部材31のうち、主カッター基台1側の上端角部と可動カッター基台2側の上端角部のそれぞれには、固定ボルト311,312がワイヤ固定部材31内を貫通して設けてある。
【0057】
また、ワイヤ固定部材31に形成された開口部310横の主カッター基台1の上面には、取着台32が固着して立設してある。
取着台32のワイヤ固定部材31側上端には、ハンドル4に設けてある操作レバー装置40から延びる操作伝達手段である操作ワイヤW1のアウターチューブW11が固定されている。操作ワイヤW1のインナーワイヤW12の先端部は、ワイヤ固定部材31内に挿設された固定ボルト311に固定されている。
【0058】
取着台32のワイヤ固定部材31側下端寄りには、操作補助手段である引張コイルバネ33の一端部が固定されている。引張コイルバネ33の他端部はワイヤ固定部材31内に挿設された固定ボルト312に固定されている。
【0059】
なお、ワイヤ固定部材31の形状は、操作ワイヤW1や引張コイルバネ33等が固定できるものであれば、特に上記したものに限定するものではなく、例えば長方形状や正方形状、あるいはその他の多角形や異形状(不規則な形状)のものなどを挙げることができる。また、立体的でなくても、一枚板などによって平面的に形成することもできる。
【0060】
次に、図3,4を参照して、操作レバー装置40について説明する。
操作レバー装置40は、ハンドル4(図1参照)の右手把握部の近傍に固着してある。操作レバー装置40は、操作レバー41と、操作レバー41のガイド部材42を有している。
【0061】
ガイド部材42は、ハンドル4に固定される略六角形状の側面板43と、側面板43の上縁部側に3段階に傾斜させた形成されたガイドカバー44を有しており、側面板43とガイドカバー44以外は開口した構造となっている。ガイドカバー44には、操作レバー41をロックして固定するロック溝44a,44b,44c(図4参照)を備えたガイド溝440が形成されている。
【0062】
操作レバー41は、側面板43の所要の位置に回動可能に軸支してある回動軸部45に固定されており、ガイドカバー44のガイド溝440に沿って前後に操作される。操作レバー41は、筒状のグリップ部411と、このグリップ部411内に嵌入れられた棒状のレバー本体412を有し、操作レバー41全体が伸縮可能となっている。
【0063】
また、レバー本体412からグリップ部411が抜け出ないように、レバー本体412の先端部はやや径大に形成された係合部分413となっている。更に、グリップ部411の基端部には、上記係合部分413を係止するストッパー部414が形成されている。
【0064】
更に、レバー本体412の基部側には、操作レバー41を縮めた時にグリップ部411の基端部を係止する段部415が形成されている。
【0065】
図3で、ガイド部材42の内部において、操作レバー41の奥側には、略長方形状のワイヤ取着板46が配置されている。このワイヤ取着板46の基部は、操作レバー41と同様に回動軸部45に固定されているが、操作レバー41とは独立して前後に回動可能となっている。
【0066】
ワイヤ取着板46の先部側には、主カッター基台1と可動カッター基台2の境界部分に設けられたワイヤ固定部材31から延びる操作ワイヤW1のインナーワイヤW12が固定されている。このインナーワイヤW12のアウターチューブW11は、ガイドカバー44の下端角部に固定されている。
【0067】
また、操作レバー41の基端側(レバー本体412の段部415近傍)には、支持ピン47がワイヤ取着板46側へ突出して設けてある。これにより、操作レバー41を図3の矢印II方向に移動させることによって、ワイヤ取着板46を図3における右側方向に回動させることができる。これにより、操作ワイヤW1のインナーワイヤW12が引っ張られて、可動カッター基台2の角度を調整することができる。
【0068】
なお、本実施の形態では、操作レバー41を縮めてロック溝44a,44b,44cに固定するようにした操作レバー装置40を採用しているが、単に延び縮みしない操作レバーを掛止溝に掛止して固定する構造を採用することもできる。
また、上記した角度調整機構を、可動カッター基台2を二基とし、主カッター基台1の両側にそれぞれ設けた草刈機に採用することもできる。
【0069】
[2.刈高設定レバーの取着構造]
図5は刈高設定レバーの取着構造を示す概略斜視図、
図6は刈高設定レバーの作用を示す概略説明図で、そのうちの図6(a)は刈高設定レバーを刈高調整盤に固定した状態を示し、図6(b)は刈高設定レバーを刈高調整盤から外した状態を示している。
【0070】
先部に主ガイド車輪17が取付けてある支脚部材16の基部側には、後述する取着装置7を介して刈高設定レバー70の先部が取付けてある。また、刈高設定レバー70の基部は、作業者が手元で操作できるようにハンドル4の下方まで伸ばして設けてあり、刈高調整盤8に複数段設けてある掛止部81に掛止してある。
【0071】
取着装置7について説明する。
刈高設定レバー70の先端部には、基部側がL型状に折り曲げられた回動板71と、断面略コ状の嵌合部材72が固着されている。回動板71は、支脚部材16の基部側に設けてある軸受部731を備えたヒンジ構造73によって回動可能に取付けてある。
【0072】
支脚部材16の基部側(軸受部731よりも後方側)には、略中央で屈曲して形成されたL型部材74が屈曲部分を外側に向けて固着してある。このL型部材74に、刈高設定レバー70に固着されている上記嵌合部材72が外側から嵌合可能となっている。
【0073】
そして、回動板71とL型部材74は、固定ボルト75とナット78により、嵌合部材72を貫通し、且つ圧縮コイルバネ76と座金77を間に挟みこんだ状態で締め付け固定されている。
【0074】
以上のような構成により、刈高設定レバー70は、刈高調整盤8への固定方向(車体方向)及び固定解除方向へ動くようにしてあり、固定方向へ付勢されている。
そして、刈高設定レバー70を図6(a)の矢印III方向に回動させることにより、刈高調整盤8の掛止部81から容易に取外すことができる。また、回動させた力を弱めれば、圧縮したコイルバネ76の付勢力により、刈高設定レバー70は掛止部81側に戻る。
これにより、レバーの撓み性のみを利用した従来のものと相違して、非力な高齢者や女性でも軽い操作力で刈高設定レバー70を操作することができる。
【0075】
なお、本実施の形態では、この刈高設定レバー70の取着構造を可動カッター基台2を有する草刈機に採用しているが、特にこれに限定するものではなく、可動カッター基台2を主カッター基台1の両側に有するもの、あるいは可動カッター基台2を有しないもの等、刈高を調整可能な各種草刈機に採用することができる。
【0076】
[3.ガイド車輪の軸受構造]
図7はガイド車輪の軸受構造の縦断面を示す正面視説明図であり、そのうちの図7(a)はガイド車輪を走行面に対して垂直に立設させた状態を示しており、図7(b)は走行面に対して傾斜させた状態を示している。
【0077】
固定ボルトで構成された主ガイド車輪17の車軸91は、カラー92を介して、支脚部材16の先端部にナット93と固定座金94により共締め固定される。
そして、主ガイド車輪17のボス部173の左右に挿着された鍔付きのブッシュ95,95により、カラー92に挿着された上記車軸91を回動自在に支持している。なお、符号172は車軸カバーを示している。
【0078】
また、固定座金94の車軸固定孔96は、座金中心部に対して偏心させて設けてある。更に、一対の支脚部材16のうち、図7で左側(正面視で主カッター基台1側)の支脚部材16に形成された車軸挿通孔97は、車軸91よりもやや径大に形成されている。
【0079】
なお、図7(a)の状態では、固定座金94の車軸固定孔96は座金中心部のに対してやや上寄りに位置しており、車軸91は水平面に対して本質的に並行となっている。
【0080】
上記したような構成により、一旦ナット93を緩めた後に、固定座金94を回転させ、車軸固定孔96の位置を座金中心部に対して下寄りに変えることにより、車軸91を図7(b)で左下がり方向に所要の角度で傾けることができる。そして、再びナット93を締め付けて固定することで、図7(b)に示すように、主ガイド車輪17を可動カッター基台2を傾斜させた場合と同じように所要角度で傾斜させることができる。
【0081】
また、図7(b)の状態では、車軸固定孔96は座金中心部に対し下部側に位置しており、水平面に対する主ガイド車輪17の傾斜角度は最大となっている。
なお、座金中心部に対する車軸固定孔96位置を下げる程、主ガイド車輪17の傾斜角度は大きくなる。
【0082】
[4.駆動車輪の横滑り防止機構]
図8は駆動車輪の横滑り防止機構を示す正面視説明図、
図9は図8に示す横滑り防止機構の側面視説明図である。
図面中、符号18は、原動機Eからの駆動力を駆動軸を介して駆動車輪13に伝動する、スプロケットやチェーン等が収容されたチェーンケースを示している。
【0083】
駆動車輪13のチェーンケース18(主カッター基台1)側には、略円形状の板体で形成された横滑り防止部材19が駆動車輪13の側面部133からやや離した状態で設けてある。横滑り防止部材19は、長尺な所要数の固定ボルト191とナット192により、駆動車輪13のホイール131に締め付け固定されている。横滑り防止部材19の外周部には、突起状のスパイク部190が所要間隔をおいて連続して設けてある。横滑り防止部材19の外径は、駆動車輪13よりもやや小さくなっており、平地での走行性能に支障をきたさないようになっている。
【0084】
なお、横滑り防止部材19は駆動車輪13に接触させた状態で設けることもできる。ただし、駆動車輪13から離して設けた方が、より効果的に車輪の横滑りを防止できる。
また、横滑り防止部材19は、駆動車輪13と本質的に同じ大きさに形成することもできる。
【0085】
(作 用)
図面を参照して、草刈機Aの作用を説明する。
作業面が畦であって、ほぼ水平な上面と下方へ傾斜した法面からなる場合は、まず草刈機Aを法面の上面に乗せ、主ガイド車輪17と副ガイド車輪23の高さを刈高設定レバー70と車高調整レバー24によりそれぞれ調整する。これにより、回転刃5,5aの刈高が設定される。
【0086】
次に、主カッター基台1と可動カッター基台2の角度を操作レバー装置40で調整し、可動カッター基台2を下方へ傾斜させて法面とほぼ平行に設定する。(図2(a)または(b)の状態)。
そして、草刈機Aを畦の上面で走行させれば、主カッター基台1に設けてある主回転刃5は畦の上面の草を刈り、同時に可動カッター基台2に設けてある副回転刃5aは畦の法面の草を刈る。
【0087】
法面の草を刈り終えたら、可動カッター基台2を元の水平な状態(図2(c)の状態)に戻す。その後、草刈機Aを平らな場所に移動して、草刈作業を終える。
【0088】
操作レバー装置40による主カッター基台1と可動カッター基台2の角度調整は、具体的に以下のようにして行う。
なお、操作レバー41が図3(a)の位置で固定されているものとして説明する。
【0089】
操作レバー41が図3(a)の位置で固定されている状態では、インナーワイヤW12は最も弛んだ状態となっており、可動カッター基台2はその自重によって約60度下方(図2(a)の状態)まで傾斜可能となっている。
【0090】
また、例えば作業面の傾斜角度が水平面から約60度未満のときは、可動カッター基台2はその傾斜角度まで下方傾斜する。
なお、上記したように、インナーワイヤW12の一端部が固定されたワイヤ取着板46(図3参照)は、操作レバー41とは独立して上方に回動可能となっている。よって、上記した可動カッター基台2の動きによりインナーワイヤW12が弛緩状態になると、ワイヤ取着板46が上方に回動してインナーワイヤW12の弛みを解消する。
【0091】
次に、操作レバー41を延ばしてロック溝44aによる固定を解除し、図3(c)の位置まで引き寄せる。そして、操作レバー41を縮めてロック溝44cに固定する。
【0092】
このレバー操作により、ワイヤ取着板46は操作レバー41の支持ピン47に支持されて上方に回動する。そして、インナーワイヤW12が引っ張られることにより、可動カッター基台2は、主カッター基台1と平行となる方向へ回動して、元の水平な状態(図2で(c)の位置)に戻る。
【0093】
水平な状態に固定された可動カッター基台2を図2(a)の状態まで下方に傾斜させたい場合には、上記した逆の操作を行う。
【0094】
なお、可動カッター基台2と主カッター基台1間には、可動カッター基台2を主カッター基台1と平行となる方向へ付勢する引張コイルバネ33が設けてあり、操作レバー41を伸ばした状態で可動カッター基台2を引き上げるようにしたので、軽い操作力で操作レバー41を操作することができる。
【0095】
また、操作レバー41を図3(b)(ロック溝44b)の位置で固定すれば、可動カッター基台2を水平な状態から約30度下方(図2(b))まで傾斜させることができる。
傾斜面の角度が約30度未満である場合には、草刈作業時の可動カッター基台2のがたつきを防止するため、可動カッター基台2の傾斜角度を約30度で固定した方が望ましい。
【0096】
以上のような構成により、草刈機Aは、従来の草刈機に比べて、可動カッター基台2の角度調整を簡単に、且つ安全、確実に行うことができる。
【0097】
なお、本実施の形態では、可動カッター基台2の固定角度を約30度、約60度の2段階としているが、特にこれに限定するものではなく、操作レバー41のロック溝の数を増やせば、より多くの固定角度を選択することができる。
【0098】
また、本実施の形態の草刈機Aは、主カッター基台1に対し可動カッター基台2が下方に傾斜するようになっているが、下方だけではなく上方にも傾斜できるように構成することもできる。
【0099】
ところで、可動カッター基台2を下方へ傾斜させて作業する場合、草刈機Aは、可動カッター基台2の重さの影響で重心が斜面側に偏っている。このため、主ガイド車輪17は斜面側にカーブした軌跡で走行しようとする。
【0100】
一般に、車輪は走行面に対して傾斜していると、傾斜した方向に走行しようとする(いわゆる「キャンバ角」による効果)。したがって、図7(b)のように、主ガイド車輪17を可動カッター基台2が傾斜した場合の傾き方向と本質的に同じ向きに傾斜させると、主ガイド車輪17は斜面を登る方向に走行しようとする。したがって、草刈機Aは畦の上面をほぼまっすぐに走行することになり、直進走行性が良い。
なお、可動カッター基台2に設けてある副ガイド車輪23にも、同様にキャンバを付けることもできる。
【0101】
また、同じく、可動カッター基台2bの重さの影響で重心が斜面側に偏っているため、主カッター基台1の後方の駆動車輪13が斜面側へずれ落ちる恐れがある。しかしながら、駆動車輪13の側面部には横滑り防止部材19が設けてあるので、横滑り防止部材19が走行面に食い込んで(引っ掛かって)車輪のずれ落ちを防止する。これにより、草刈機Aの直進性が安定し、効率よく作業ができる。
【0102】
なお、本明細書で使用している用語と表現はあくまで説明上のものであって、限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0103】
A 草刈機
E 原動機
W1 操作ワイヤ
W11 アウターチューブ
W12 インナーワイヤ
1 主カッター基台
10 ヒンジ
11 カバー部
12 台板
121 支持部材
122 軸ピン
13 駆動車輪
131 ホイール
133 側面部
14 駆動伝達部
15 カバー
16 支脚部材
161 車軸挿通孔
17 主ガイド車輪
171 スパイク部
172 車軸カバー
173 ボス部
18 チェーンケース
19 横滑り防止部材
191 固定ボルト
192 ナット
190 スパイク部
2 可動カッター基台
21 カバー部
22 カバー
23 副ガイド車輪
24 車高調整レバー
31 ワイヤ固定部材
310 開口部
311,312 固定ボルト
32 取着台
33 引張コイルバネ
4 ハンドル
40 操作レバー装置
41 操作レバー
411 グリップ部
412 レバー本体
413 係合部分
414 ストッパー部
415 段部
42 ガイド部材
43 側面板
44 ガイドカバー
44a,b,c ロック溝
440 ガイド溝
45 回動軸部
46 ワイヤ取着板
47 支持ピン
48 ハンドルの方向調整装置
5 主回転刃
5a 副回転刃
50,50a 軸受
51,51a ギヤボックス
52,52a 回転軸
53,53a 回転刃
55,55a 軸受
6 伝動軸
61 カバー
62 駆動軸
63 従動軸
64 伸縮軸
65 ベルト
66 プーリー
67 ユニバーサルジョイント
68 ユニバーサルジョイント
7 取着装置
70 刈高設定レバー
71 回動板
72 嵌合部材
731 軸受部
73 ヒンジ構造
74 L型部材
75 固定ボルト
76 圧縮コイルバネ
77 座金
78 ナット
8 刈高調整盤
81 掛止部
91 車軸
92 カラー
93 ナット
94 固定座金
95 左右ブッシュ
96 車軸固定孔
97 車軸挿通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
草を刈る高さを調整することができる草刈機であって、
カッターを備えたカッター基台と、
原動機によって駆動される駆動車輪(13)と、
先部側にガイド車輪が取付けてあり、基部側が上記カッター基台に上下方向に回動可能に設けてある支脚部材(16)と、
先部が上記支脚部材(16)に取着してある刈高設定レバー(70)と、
上記刈高設定レバー(70)を草刈高さに応じて所要の位置で固定する刈高設定部材と、
を有しており、
刈高設定レバー(70)の基部は、作業者が手元で操作できるようにハンドル(4)の下方まで伸ばして設けてあり、
刈高設定レバー(70)の先端部には、回動板(71)と、断面略コ状の嵌合部材(72)が固着され、回動板(71)は、支脚部材(16)の基部側にヒンジ構造(73)によって回動可能に取付けてあり、
支脚部材(16)の基部側には、L型部材(74)が固着してあり、このL型部材(74)に、刈高設定レバー(70)に固着されている上記嵌合部材(72)が嵌合可能となっており、
回動板(71)とL型部材(74)は、固定ボルト(75)とナット(78)により、嵌合部材(72)を貫通し、且つコイルバネ(76)を間に挟みこんだ状態で締め付け固定されており、
上記刈高設定レバー(70)は、固定した状態と、固定した状態を解除して所要の位置に動かす状態とが択一的に選択され、当該刈高設定レバー(70)はコイルバネ(76)により固定方向側へ付勢されており、固定を解除するときは上記付勢力に逆らって動かすようにしている、
草刈機。
【請求項2】
ガイド車輪は、水平方向に対し所要角度で傾斜できるように構成されている、請求項1記載の草刈機。
【請求項3】
走行面と係合して草刈機の横滑りを防止する横滑り防止部材(91)を有している、請求項1又は2記載の草刈機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2009−291213(P2009−291213A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−217664(P2009−217664)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【分割の表示】特願2000−311340(P2000−311340)の分割
【原出願日】平成12年10月11日(2000.10.11)
【出願人】(393000984)株式会社オーレック (19)
【Fターム(参考)】