説明

草木又は花を植えるための容器及びその平面への展開

草木又は花を植えるための容器で、容器それ自体の輸送及び保管の活動を節減するだけでなく草木の育成及び栽培のための利点のお陰で、草木/花の育成分野で特に有用な機能を有する。容器はその側面に均一に配置された一定量の空洞とハウジングにより根の適正な成長を促進する傾向がある。容器の側面と底面の両方の生産を好ましい平面への展開となる製造方法によりプラスチック材料で行う。平面への展開は容器の輸送及び貯蔵の段階でも利用される。その場合、それを用いる時点で単純な組立作業により現場で組立てられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は草木又は花を植えるための容器に関する。本発明は草木又は花を植えるための容器の平面への展開に関する。
【背景技術】
【0002】
草木又は花を植えるための容器は、種々の形状と寸法で、住居、店舗、事務所又は街路、広場、又は公共建造物の装飾での民間/公共の分野の両方、及び、取引/産業の分野、温室及び草木/花の苗床で、広く用いられている。
【0003】
民間/公共分野で、一定の美的効果を持つ容器を、その材質、その形状、その外面の装飾の存在により用いられている。その反対に、取引/産業の分野で、種々の寸法で、極めて標準化した形状で、その美的外観にほとんど注意を払わずに、主として使用しやすく、その供給と使用の費用低減になるように設計されているので、用いられている。
【0004】
この第二分類の容器に関して、費用抑制の見解から、多くの場合、その草木を販売するまで、1本の草木を可能な限り同じ容器内に保持する。そして、このことから、容易に理解され、確認されるように、根が異常な形で閉じ込められ、成長する。実際に、それらはからまり、又、容器の内側側面近くに密集する傾向がある。結果として、草木の生長を遅らせるだけでなく、購入時に通常生じる別の容器への草木の移し替え時でも、生育状況の回復を困難にしている。
【0005】
さらに、収容すべき草木の形と寸法の違いにより、種々の寸法の容器が、その最終使用形態により、作られ、運搬され、管理されることにも留意すべきである。その中で、その形状による空間の無駄になるので、輸送、供給、貯蔵の費用が確かに負担になることが明らかである。
【0006】
上記の不利益を防止するために、この分野の専門家は有用な解決策を開発しようと試みる時間により、この分野の費用を低減する一般規則に依然として気を遣っている。
【発明の開示】
【0007】
この発明の主目的は十分長い期間草木の適切な保存と育成を保障するために、草木を植え込むための容器を提案することである。
【0008】
本発明の別の目的は、輸送と貯蔵の段階で場所の無駄を防止するのに有用な特徴を持つ草木を植えるための容器を提案することである。
【0009】
そのような目的は、プラスチック材料又は同様の半剛性材料で、側面と底面を結合して、前記側面には、外側空間と導通し、又は、導通しない空洞とハウジング(housings)を設けている草木を植えるための容器により達成する。前記側面はお互いに直列に結合した1枚以上の平面から有利に構成されていて、前記の面又は直列になった面の端部がお互いに迅速締結手段により結合される。
【0010】
容器の側面上に空洞とハウジングが突出部であり、好ましい円錐台の形状を有していて、容器の内側と外側の両方を向いている。そして、それらは草木の根が成長できるのに適した寸法を有している。
【0011】
少なくとも外側の突出部の一部はその外面の中に開口部を設けている。
【0012】
迅速締結手段が、容器の側面を構成している面又は直列になった面の両側を結合し合うように設けられ、前記両側の対応部に置かれた突出部の弾性捕捉要素により有利に作られている。前記突出部は容器の正常使用状態の構成で重ねられている。
【0013】
本発明に基づく草木を植えるための容器の平面への展開は、容器の側面を形成するように設計され、空洞及びハウジングを設けている第一の平面、及び、容器の底部を形成するように設計された第二の平面を提供している。
【0014】
容器の平面への展開を構成する前記の面が、一回の射出成形により有利に作られる。
【0015】
上記のように設計された本発明の容器が、製造及び使用の総費用について、及び、収容された草木の維持と成長への効果についての両方で疑いのない利点を生じることが明らかである。
【0016】
容器を2段階で作るチャンス(chance)により、貯蔵及び使用場所への輸送、その場所で最終的に容器の通常構成に組立てるのに非常に有用な構成を得ることができる。
【0017】
しかしながら、本発明の上記の利点と特徴を理解しやすくするために、ここで添付図面を参照して実施例を説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1を参照すると、本発明の草木及び花を植える容器の全体を10として示している。前記の図面に示した実施例では、特に、実質的に円筒形を有する容器と呼ぶが、実質的に筒状の側面11と円形の底面12から成っていて、図3に示されている。
【0019】
側面11の上に、均一に分布している突出部13があり、容器の内側と外側の両方を向いている。前記突出部は、それぞれ、交互の列として配置されていて、それらは中空の円錐台状の突出部になっている。その寸法は育成している草木の根を収容するのに適している。
【0020】
特に、容器の下部に配置されたものを除いて、外向きの全ての突出部13’がその端面に円形開口部14を設けている。前記開口部は根の均一成長を確保する傾向がある。事実、根は前記突出部内で成長し、その一方で、それらが前記開口部を通って容器から出たときに成長を止める。さらに、これは根が容器の回りに巻き付くのを防止する。
【0021】
図1の左の部分で見られるように、本発明のこの実施例では、図3に良く見られる平面への展開をしている面をそれ自体の上に曲げて、その端部15、16を重ねて結合することにより側面11が得られる。それらは部分15を部分16に重ね、一方を他方に押付けて、捕捉要素18、19によるはめ込み捕捉を生じる。図2に示すように、捕捉要素18、19はそれぞれ部分15に一体の突出部の内側と部分16に一体の突出部の外側である。図2は側面の両端面を重ねた断面を横切る垂直面に基づく容器の部分断面を示す。
【0022】
図3では、突出部13’の最後の2列20、21を明確に示していて、平面11の他の側16上の突出部を重なりやすい。特に、最も外側の列21の突出部にはフック(hook)18が設けてあり、平面11の反対側の部分16に配置された列22の対応する突出部のフック19と結合しやすい。
【0023】
図4に示された面11’の中に、かつ、本発明の別の実施例と関連して、捕捉要素がある場合と無い場合があるが、空洞及びハウジングの同様の配置及び位置がある。この場合
、容器は組立てられると逆円錐台状のフレア(flared)容器になるような平面への展開になっている。
【0024】
この実施例でも又最低の2列に沿って配置された突出部は、容器の低い部分で一定率の湿度を維持するために、外部に通じる開口部を設けていないことに留意すべきである。いずれにせよ、適切な漏洩口を底面12に設ける。
【0025】
さらに、図3の実施例及び図4の実施例の両方で、容器の底面と側面は一段階の射出成形により製造されることに留意すべきである。前記の面と同じ材料の単純で、薄く平坦なリンク23により両面が相互に結合されているので、容器を使用時の形態にしなければならない時に容易に分離可能及び除去可能である。
【0026】
そのような構成を迅速かつ容易に入手できる。実際に、両リンク23の破損及び除去で、両面を分離した時、底面は側面突出物の最後の水平列と最後から2段目の水平列の間に置かれる。その一方で、この最終部は曲げられ、それ自体で閉じられるので、前記側面の両端部分が上記のはめ込み型捕捉手段により又は他の手段により相互に結合した時、前記底面が所定位置に自動的に拘束される。
【0027】
本発明に基づく容器の使用中の有効性及び容器の輸送と貯蔵の費用節減に関連した利点は上記から明らかである。
【0028】
明らかに、上記の利点は、例えば、図4の一実施例のように形状変更、又は、平面を組み合わせる事により、又は、成形により直接作られたプリズム(prismatic)、フレア又は平行の側面としうる種々の形状のような変更、又は、修正を実行しても有効性は維持される。ただし、この最後の直接成形では容器の物流に関する利点が失われる。
【0029】
例えば、容器の側面内にある空洞及びハウジングの数と位置に関し、さらに変更しうる。実際に、容器の外側をカバー(cover)できることは明らかである。
【0030】
空洞とハウジングの形状も上記実施例の円錐台とは異なって良い。
【0031】
草木の形状と寸法に基づいて、平面への展開を有する2以上の面を直列に接続することにより構成しうる側面として、容器の全体寸法を変化しうる。別個の成形工程により、又は、プラスチック・シート(plastic sheet)を別個に追加することにより、底面が得られる。いずれにせよ、これらの及びそれ以上の変更を請求項の保護範囲内で実行しうる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に基づく草木又は花を植えるための容器の透視図を示す。
【図2】図1の容器の一部の断面の詳細図を示す。
【図3】図1の容器の平面への展開を示す。
【図4】本発明の容器の別の実施例の別の平面への展開を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面と底面から成り、前記側面が収容された草木の根の正しい成長を促進しやすくする空洞とハウジングを提供することを特徴とするプラスチック材料又は同様の半剛性材料で草木又は花を植えるための容器。
【請求項2】
前記側面(11、11’)が1以上の直列に結合し合った平面から成り、前記の面、又は、直列になった面の端部(15、16)が、折曲げ、締付け、接着、結合、又は別の手段により、結合し合うことを特徴とする前記請求項に基づく草木又は花を植えるための容器(10)。
【請求項3】
容器側面の前記空洞及びハウジングが外向きと内向きの両方を向いた突出物(13)であることを特徴とする請求項1又は2に基づく容器(10)。
【請求項4】
前記突出物(13)が円錐台状になっていることを特徴とする前記請求項に基づく容器(10)。
【請求項5】
外側を向いた突出物(13’)の少なくとも一部がその端面に開口部(14)を有していることを特徴とする前記請求項に基づく容器(10)。
【請求項6】
容器側面を形成する前記の面又は直列になった面の端部(15、16)が迅速締結手段により結合し合うことを特徴とする請求項2以降に基づく容器(10)。
【請求項7】
前記迅速締結手段が前記の面又は直列になった面(11、11’)の前記端部(15、16)に対応した位置にある前記突出部(13、13’)に組込まれた便利にはめ込む捕捉要素(18、19)であることを特徴とする前記請求項に基づく容器(10)。
【請求項8】
少なくとも前記容器の側面になるのに適した第一の平面(11)、及び、少なくとも前記容器の底面になるのに適した第二の平面(12)から成ることを特徴とする草木又は花を植えるためのプラスチック材料又は同様の半剛性材料の容器の平面への展開。
【請求項9】
前記の第一の平面(11、11’)が空洞及びハウジングを設け、向かい合った端部が折曲げ、締付け、接着、結合、又は別の手段で、お互いに結合できることを特徴とする前記請求項に基づく平面への展開。
【請求項10】
前記のキャビティとハウジングの少なくとも一部が開口部(14)を設けていることを特徴とする前記請求項に基づく平面への展開。
【請求項11】
前記第一の平面への展開(11、11’)がその端部(15、16、15’、16’)と対応する位置にある迅速締結手段から成ることを特徴とする請求項9又は10に基づく平面への展開。
【請求項12】
それが1段階の射出成形により作られることを特徴とする請求項8以降に基づく平面への展開。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−508480(P2009−508480A)
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−530644(P2008−530644)
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際出願番号】PCT/IB2006/002529
【国際公開番号】WO2007/031849
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(508075498)バルギーニ・プラスト2・エス・アール・エル (1)
【Fターム(参考)】