荷台の拮抗制御システム
【課題】生物の関節のように拮抗制御を行うことで荷台を重力方向に対して一定姿勢に維持する。
【解決手段】荷台10の四隅に拮抗ワイヤ12を設けるとともに、サスペンションとしてのスプリング14を設ける。スプリング14の他端は基盤26内の移動台22に接続される。拮抗ワイヤ12の他端は基盤内の駆動用モータに接続される。このメカニズムは、学習制御プロセスによって外力や振動等の環境変化に対応して拮抗ワイヤを制御し、ジョイント16の硬さ制御や重力方向に対して荷台10の一定姿勢を維持する。
【解決手段】荷台10の四隅に拮抗ワイヤ12を設けるとともに、サスペンションとしてのスプリング14を設ける。スプリング14の他端は基盤26内の移動台22に接続される。拮抗ワイヤ12の他端は基盤内の駆動用モータに接続される。このメカニズムは、学習制御プロセスによって外力や振動等の環境変化に対応して拮抗ワイヤを制御し、ジョイント16の硬さ制御や重力方向に対して荷台10の一定姿勢を維持する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷台の拮抗制御システムに関し、特に拮抗制御による重力方向に対する一定姿勢維持制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、荷台を重力方向に対して一定姿勢に維持するように制御する各種システムが知られている。このようなシステムの典型例は、スチュワートプラットフォーム(Stewart-Gough platform)である。ベースと出力リンクとの間をボールジョイント及び直動ジョイントで接続し、直動ジョイントをアクチュエータとして駆動することで出力リンクの姿勢を種々変化させる。この構造では、油圧シリンダ等がアクチュエータとして用いられる。そのため、ドライビングシミュレータ等の重量のものを多自由度で制御することが必要な構造に用いられる。しかし、油圧シリンダは重いため、可動部に駆動部が載っている構造では、高速な制御に不向きである。また、振動や外力等の環境変化に対応し、姿勢を維持するために硬さを強めているので、環境変化に対応して硬さを調整する機能は考慮されていない。
【0003】
また、同プラットフォームの改良型で、筋骨格系を真似して、ベースと出力リンクとの間を球関節で繋げ、直動ジョイントで制御を行うものも知られているが、同様に可動部の重量のため高速な制御に向いていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6477912号
【特許文献2】米国特許第6330837号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Universal Tyre test machine, V..E..Gough and S.G.Whitehall, In Proc. 9th Int.Tech.Congress FISITA,pages 117-137, 1962
【非特許文献2】A platform with aix degrees of freedom, Proc. Instn Mech. Engrs 180-1(15),1965
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
生物の関節は、その制御筋である屈筋と伸筋による拮抗制御によってその固さを調整することが可能である。固さの制御により外力や荷重に柔軟に対応し、姿勢や動作を維持することが可能である。
【0007】
本発明の目的は、生物の関節のように拮抗制御を行うことで荷台を重力方向に対して一定姿勢に維持することができ、かつ、可動部の重量を低減して高速に制御できるシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、荷台の拮抗制御システムであって、前記荷台の下面の隅部に設けられた複数のスプリングと、前記荷台の下面の隅部に設けられた複数のワイヤと、水平面内で移動自在に基盤に設けられ、前記スプリングの他端が接続される移動台と、前記基盤に設けられ、前記ワイヤの他端が回転軸に接続される駆動用モータとを備え、前記駆動用モータは、前記荷台の法線が重力方向に対して一定角度を維持すべく、前記ワイヤのテンションを維持するように前記ワイヤを駆動することを特徴とする。
【0009】
本発明の1つの実施形態では、前記ワイヤは、前記基盤表面に形成された孔を通って前記基盤内の前記駆動用モータの回転軸に接続され、前記孔の径は前記ワイヤの径と略同一であって前記ワイヤの引っ張り方向と前記回転軸とは略垂直である。
【0010】
また、本発明の1つの実施形態では、前記ワイヤは、前記基盤表面に形成された孔を通って前記基盤内の前記駆動用モータの回転軸に接続され、前記駆動用モータを載置する台を水平面内で回転駆動する第2のモータとを備え、前記ワイヤの引っ張り方向と前記回転軸とは略垂直となるように前記第2のモータで前記台を回転駆動する。
【0011】
また、本発明の1つの実施形態では、さらに、前記荷台の下面の中央と前記基盤とを接続するボールジョイントを備える。
【0012】
また、本発明の1つの実施形態では、さらに、前記荷台を重力方向に対して一定姿勢に維持するために必要な入力と出力との関係を規定する制御関数を学習制御プロセスによって予め獲得し、該制御関数を用いて前記駆動用モータを制御する制御手段を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、生物の関節のように拮抗制御を行うことで衝撃などの外力による環境変化に対し、荷台を重力方向に対して一定姿勢に維持することができ、かつ、可動部の重量を低減して高速に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態のシステムの正面図である。
【図2】実施形態のシステムの側面図である。
【図3】図1における移動台の平面図である。
【図4】図1における移動台ベースの平面図である。
【図5】基盤内の構成図である。
【図6】他の実施形態のシステムの正面図である。
【図7】他の実施形態のシステムの側面図である。
【図8】図6における移動台の平面図である。
【図9】基盤内の構成を示す平面図である。
【図10】基盤内の構成を示す正面図である。
【図11A】学習制御プロセスの説明図である。
【図11B】学習制御プロセスの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
【0016】
図1に、本実施形態における荷台の拮抗制御システムの正面図を示し、図2に、同システムの側面図を示す。
【0017】
荷台10は、荷物を載せる台であり、本実施形態のシステムの制御対象である。重力Gが荷台10の面法線と一定角度を維持するように制御される。図1には、重力Gの方向(鉛直方向)を示す。荷台10は矩形状として示されているが、もちろんこれに限定されるものではなく、円形、楕円その他であってもよい。また、図では平板として示されているが、容器状であってもよい。材質も任意である。
【0018】
荷台10の下面の隅部、特に四隅に、拮抗ワイヤ12の一端が接続される。拮抗ワイヤ12は、生物の屈筋と伸筋の役割をする仮想筋肉であり、荷台10を重力方向に対して一定姿勢に維持(例えば水平を維持)する拮抗制御が行われる。
【0019】
また、荷台10の下面の隅部、特に四隅に、スプリング14の一端が接続される。スプリング14は、荷台10を支えるためのサスペンションとして機能する。拮抗ワイヤ12とスプリング14とは、互いに接触しないように離間して配置される。図では拮抗ワイヤ12が外側、スプリング14が内側に配置されているが、拮抗ワイヤ12が内側、スプリング14が外側となるように配置されてもよい。
【0020】
さらに、荷台10の下面の中央に、回転軸16が設けられる。回転軸16は、荷台10と基盤(ベース)26とを繋げるボールジョイントで構成される。回転軸16の運動状態は、水平面をX−Y面とした場合のX軸とY軸の角運動量によって表される。
【0021】
スプリング14の他端は、基盤26上を擦動自在な小台18に接続される。小台18は、基盤26表面に設けられた円形の開口部20を介して基盤26内の移動台22とつなぎ棒40で接続される。荷台10の下面の四隅に設けられた合計4個のスプリング14は、それぞれ個別に設けられた小台18を介して全て共通の移動台22に接続される。移動台22は、水平面(X−Y平面)内で移動を可能にするためにボール25を有する移動台ベース24上に載置される。移動台22は、水平面内で移動することで合計4個のスプリング14の負荷を分散する機能を有する。
【0022】
図3に、移動台22の平面図を示す。4個のスプリング14はそれぞれ矩形の小台18の中央に接続され、小台18は円形の開口部20(図中破線で示す)を介して共通の移動台22に接続される。小台18と移動台22とは開口部20を貫くつなぎ棒40で接続されており、開口部20のサイズ(径)が移動台22の水平面内の移動範囲を物理的に制限する。すなわち、固設された基盤26に対して荷台10が水平面内で移動すると、これに応じてスプリング14、小台18及び移動台22が移動するが、つなぎ棒40が開口部20の内側面に当接して移動台22のそれ以上の移動、すなわち荷台10のそれ以上の移動が規制される。
【0023】
図4に、移動台ベース24の平面図を示す。移動台ベース24は、基盤26に固定されており、図示のようにその表面、つまり移動台22が当設する面に複数の回動自在なボール25がアレイ状に配置される。移動台22は、これらのボール25上を低摩擦で移動できる。
【0024】
一方、拮抗ワイヤ12の他端は、基盤26表面に設けられた、拮抗ワイヤ12の直径とほぼ同一径の孔を通って基盤26内の駆動用モータ28にそれぞれ接続される。
【0025】
図5に、基盤26内のワイヤ制御のための駆動システム構成図を示す。駆動用モータ28は、基盤26に固定されたモータ台30上に載置され、拮抗ワイヤ12はこの駆動用モータ28の回転軸に接続される。拮抗ワイヤ12の引っ張り方向は、荷台10の状態あるいは姿勢によって変化するので、拮抗ワイヤ12と駆動用モータ28の回転軸とが垂直を維持するように制御する必要がある。拮抗ワイヤ12が通る基盤26表面の孔の径を、拮抗ワイヤ12の径とほぼ同一とすることにより、この条件を満たすことができる。拮抗ワイヤ12の径が比較的大きい場合(太い場合)には、拮抗ワイヤ12と駆動用モータ28の回転軸とが垂直となるように維持することは困難である。この場合には、以下のような構成とすればよい。
【0026】
図6〜図10に、他の実施形態の構成を示す。図6は正面図、図7は側面図、図8は移動台22の平面図、図9及び図10はそれぞれ基盤26内の移動台22の制御のためのサスペンションの平面図及びワイヤ制御のための駆動システムの正面図である。
【0027】
図1及び図2におけるシステム構成と異なるのは、基盤26内の構成である。すなわち、図1及び図2では、移動台22は複数のボール25を有する移動台ベース24上に載置されて水平面内に移動自在な構成であるが、この実施形態では、移動台22の下部に、水平面内に4個のサスペンション34を十字状に配置するとともに垂直方向に1つのサスペンション36を設け、これらをアクチュエータとして移動台22の動作範囲とその速度を制御する。図9に示すように、4個のサスペンション34は十字状に配置し、その中央に移動台22の中央から下方に突出された球状係合部が位置する。移動台22が水平面内で移動すると、この球状係合部が4個のサスペンション34のいずれかに当接し、その移動範囲が規制される。移動台の鉛直方向の移動についても同様であり、移動台22が鉛直方向に移動すると、球状係合部がサスペンション36に当接し、その移動範囲が規制される。サスペンション34,36の動作状態は、図9に示すように、アクチュエータコントローラ38にフィードバックされ、アクチュエータコントローラ38は最適な制御信号でサスペンション34,36を駆動する。
【0028】
また、図10に示すように、拮抗ワイヤ12を駆動する駆動用モータ28のモータ台30を回転させるモータ32をモータ台30の下部に配置し、拮抗ワイヤ12の引っ張り方向に対して駆動用モータ28の回転軸が垂直になるように制御する。また、基盤26の拮抗ワイヤ12が通る孔の内側面に接触センサ27が設けられる。接触センサ27により検出した拮抗ワイヤ12の接触方向のベクトル成分と駆動用モータ28の回転軸方向のベクトル成分とをセンサリングし、モータ32にフィードバックすることで、拮抗ワイヤ12が駆動用モータ28の回転軸と垂直を維持するように制御を行う。この場合、基盤26表面の孔は、拮抗ワイヤ12の径と同一である必要はない。
【0029】
このように、本実施形態では、スプリング14と拮抗ワイヤ12制御用の駆動用モータ28とを設け、駆動用モータ28を基盤26に設置している。可動部にスプリング14を用いることで、可動部の重量を減らすことができ、高速制御への対応が可能となる。また、可動部にスプリング14を用いることで、多自由度における重量への安定的な制御が可能となる。このような構造により、重量ハンドリングと高速制御を両立することが可能となる。
【0030】
図11A及び図11Bに、拮抗ワイヤ12の拮抗制御を行うために必要な学習制御プロセスを示す。制御装置のCPU及びメモリから構成される学習制御エージェントは、フィードバック信号sから、目標動作である荷台10を一定姿勢に維持するための最適な制御信号aを出力する。ここで、フィードバック信号sは、回転軸16の角度ベクトル、角速度ベクトル、重力方向と荷台10の法線との角度ベクトル、拮抗ワイヤ12のワイヤ長ベクトル、拮抗ワイヤ12の速度ベクトルの情報を含む。本実施形態では、ワイヤテンション維持プロセスを用いている。これは、ワイヤのテンションを維持するためのモータ制御である。従来のモデルでは、プーリを用いた物理的な構造を用いてワイヤテンションを維持していたが、ワイヤに取り付ける必要があるため、構造的な制約があった。本実施形態では、図11A(a)に示すように、ワイヤの長さLや、収縮速度をフィードバックし、ワイヤテンション維持のためのモータ制御の判断とし、テンションを維持できるようにする。一つの実施形態として、図11Bに示すように、最大伸ばされたワイヤ長をLmaxとし、最大収縮した際のワイヤ長をLminとする。図11A(b)のワイヤ長Ltは、LtとLminとの差分であるLt−Lminの値をLmax−Lminの値で正規化し、Lt(〜)とする。ここで、(〜)は、Ltの上付〜を便宜的に表す。このLt(〜)を図11A(b)に示す。ワイヤテンション維持のための制御パターンに入力し、テンション維持のための最適なモータの制御信号awtktを求める。制御プロセスは、図11のように制御信号aがワイヤテンションを維持できるか否かを判断し、維持できなければ、「ワイヤテンション維持のための制御パターン」によって求めた制御信号awtktに取り替えて出力する。制御信号aのワイヤテンション維持における判断は、ワイヤ収縮速度Lt(・)が収縮する方向Lt(・)≧0でawtktより大きい条件を満足しない場合は、awtktに取り替え出力する。ここで、(・)は、Ltの上付・を便宜的に表す。本明細書では、モータ制御ワイヤテンション維持プロセスを適宜、電動プーリと表現する。これにより、従来の物理的な構造を持つプーリに比べ、よりシンプルな構造を持つモデルの構築が可能である。
【0031】
学習制御プロセスは、強化学習のアクタークリティック法が用いられる。制御信号aは、生物の屈筋及び伸筋に相当する拮抗ワイヤ12を駆動して荷台10を一定姿勢に維持するために、アクチュエータとしての駆動用モータ28に供給される。学習制御エージェントは、フィードバック信号sから、目標動作をするための最適な制御信号aを出力する。ここで、フィードバック信号sは、関節角度ベクトルθG、関節角速度ベクトルθG(・)、ワイヤ長ベクトル、ワイヤ収縮速度ベクトルである。学習制御プロセスは、例えば、強化学習のアクタークリティック法を用いる。制御信号aは、ワイヤのテンションを維持するために電動プーリに供給される。電動プーリは、ワイヤのテンションを維持するために、ワイヤのテンションをセンサリングし、緩みがないか否かを判断してワイヤのテンションを維持するための最適な制御信号awtkをアクチュエータであるワイヤ制御用モータ28に出力し、ワイヤのテンションを維持する。以上のようにして、拮抗制御して荷台10を重力方向に対して一定姿勢に維持するために必要な制御信号awtkを獲得した後、得られた結果sを学習制御エージェントにフィードバックする。そして、学習制御エージェントは、フィードバックしたsに対し、最適な制御関数を獲得し、制御装置のメモリに格納する。制御関数は、入力であるフィードバック信号sと最適な制御信号aとの対応関係を規定する関数である。制御装置のCPUは、メモリに格納された制御関数を用いて駆動用モータ28を制御し、荷台10の姿勢を維持するように拮抗ワイヤ12を引っ張り制御する。
【0032】
以上のようにして、生物の関節のように拮抗制御を行うことで荷台10を一定姿勢に維持することができ、かつ、可動部の重量を低減して高速に制御できる。
【0033】
本実施形態において、拮抗ワイヤ12やスプリング14の個数は荷台10の形状に応じて変化し得るものであり、本実施形態で示した4個に限定されないことはいうまでもない。一般的には、拮抗ワイヤ12及びスプリング14は、荷台10の隅部に複数設けられることになろう。また、本実施形態のシステムは、外力や振動等の環境変化に対応して硬さ制御と重力方向に対しての最適な姿勢への制御に適しており、環境変化における荷台の姿勢維持のための重量ハンドリングが必要な様々な用途の荷台や貨物車等への適用が可能である。
【符号の説明】
【0034】
10 荷台、12 拮抗ワイヤ、14 スプリング、16 回転軸、18 小台、20 開口部、22 移動台、24 移動台ベース、26 基盤。
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷台の拮抗制御システムに関し、特に拮抗制御による重力方向に対する一定姿勢維持制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、荷台を重力方向に対して一定姿勢に維持するように制御する各種システムが知られている。このようなシステムの典型例は、スチュワートプラットフォーム(Stewart-Gough platform)である。ベースと出力リンクとの間をボールジョイント及び直動ジョイントで接続し、直動ジョイントをアクチュエータとして駆動することで出力リンクの姿勢を種々変化させる。この構造では、油圧シリンダ等がアクチュエータとして用いられる。そのため、ドライビングシミュレータ等の重量のものを多自由度で制御することが必要な構造に用いられる。しかし、油圧シリンダは重いため、可動部に駆動部が載っている構造では、高速な制御に不向きである。また、振動や外力等の環境変化に対応し、姿勢を維持するために硬さを強めているので、環境変化に対応して硬さを調整する機能は考慮されていない。
【0003】
また、同プラットフォームの改良型で、筋骨格系を真似して、ベースと出力リンクとの間を球関節で繋げ、直動ジョイントで制御を行うものも知られているが、同様に可動部の重量のため高速な制御に向いていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6477912号
【特許文献2】米国特許第6330837号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Universal Tyre test machine, V..E..Gough and S.G.Whitehall, In Proc. 9th Int.Tech.Congress FISITA,pages 117-137, 1962
【非特許文献2】A platform with aix degrees of freedom, Proc. Instn Mech. Engrs 180-1(15),1965
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
生物の関節は、その制御筋である屈筋と伸筋による拮抗制御によってその固さを調整することが可能である。固さの制御により外力や荷重に柔軟に対応し、姿勢や動作を維持することが可能である。
【0007】
本発明の目的は、生物の関節のように拮抗制御を行うことで荷台を重力方向に対して一定姿勢に維持することができ、かつ、可動部の重量を低減して高速に制御できるシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、荷台の拮抗制御システムであって、前記荷台の下面の隅部に設けられた複数のスプリングと、前記荷台の下面の隅部に設けられた複数のワイヤと、水平面内で移動自在に基盤に設けられ、前記スプリングの他端が接続される移動台と、前記基盤に設けられ、前記ワイヤの他端が回転軸に接続される駆動用モータとを備え、前記駆動用モータは、前記荷台の法線が重力方向に対して一定角度を維持すべく、前記ワイヤのテンションを維持するように前記ワイヤを駆動することを特徴とする。
【0009】
本発明の1つの実施形態では、前記ワイヤは、前記基盤表面に形成された孔を通って前記基盤内の前記駆動用モータの回転軸に接続され、前記孔の径は前記ワイヤの径と略同一であって前記ワイヤの引っ張り方向と前記回転軸とは略垂直である。
【0010】
また、本発明の1つの実施形態では、前記ワイヤは、前記基盤表面に形成された孔を通って前記基盤内の前記駆動用モータの回転軸に接続され、前記駆動用モータを載置する台を水平面内で回転駆動する第2のモータとを備え、前記ワイヤの引っ張り方向と前記回転軸とは略垂直となるように前記第2のモータで前記台を回転駆動する。
【0011】
また、本発明の1つの実施形態では、さらに、前記荷台の下面の中央と前記基盤とを接続するボールジョイントを備える。
【0012】
また、本発明の1つの実施形態では、さらに、前記荷台を重力方向に対して一定姿勢に維持するために必要な入力と出力との関係を規定する制御関数を学習制御プロセスによって予め獲得し、該制御関数を用いて前記駆動用モータを制御する制御手段を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、生物の関節のように拮抗制御を行うことで衝撃などの外力による環境変化に対し、荷台を重力方向に対して一定姿勢に維持することができ、かつ、可動部の重量を低減して高速に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態のシステムの正面図である。
【図2】実施形態のシステムの側面図である。
【図3】図1における移動台の平面図である。
【図4】図1における移動台ベースの平面図である。
【図5】基盤内の構成図である。
【図6】他の実施形態のシステムの正面図である。
【図7】他の実施形態のシステムの側面図である。
【図8】図6における移動台の平面図である。
【図9】基盤内の構成を示す平面図である。
【図10】基盤内の構成を示す正面図である。
【図11A】学習制御プロセスの説明図である。
【図11B】学習制御プロセスの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
【0016】
図1に、本実施形態における荷台の拮抗制御システムの正面図を示し、図2に、同システムの側面図を示す。
【0017】
荷台10は、荷物を載せる台であり、本実施形態のシステムの制御対象である。重力Gが荷台10の面法線と一定角度を維持するように制御される。図1には、重力Gの方向(鉛直方向)を示す。荷台10は矩形状として示されているが、もちろんこれに限定されるものではなく、円形、楕円その他であってもよい。また、図では平板として示されているが、容器状であってもよい。材質も任意である。
【0018】
荷台10の下面の隅部、特に四隅に、拮抗ワイヤ12の一端が接続される。拮抗ワイヤ12は、生物の屈筋と伸筋の役割をする仮想筋肉であり、荷台10を重力方向に対して一定姿勢に維持(例えば水平を維持)する拮抗制御が行われる。
【0019】
また、荷台10の下面の隅部、特に四隅に、スプリング14の一端が接続される。スプリング14は、荷台10を支えるためのサスペンションとして機能する。拮抗ワイヤ12とスプリング14とは、互いに接触しないように離間して配置される。図では拮抗ワイヤ12が外側、スプリング14が内側に配置されているが、拮抗ワイヤ12が内側、スプリング14が外側となるように配置されてもよい。
【0020】
さらに、荷台10の下面の中央に、回転軸16が設けられる。回転軸16は、荷台10と基盤(ベース)26とを繋げるボールジョイントで構成される。回転軸16の運動状態は、水平面をX−Y面とした場合のX軸とY軸の角運動量によって表される。
【0021】
スプリング14の他端は、基盤26上を擦動自在な小台18に接続される。小台18は、基盤26表面に設けられた円形の開口部20を介して基盤26内の移動台22とつなぎ棒40で接続される。荷台10の下面の四隅に設けられた合計4個のスプリング14は、それぞれ個別に設けられた小台18を介して全て共通の移動台22に接続される。移動台22は、水平面(X−Y平面)内で移動を可能にするためにボール25を有する移動台ベース24上に載置される。移動台22は、水平面内で移動することで合計4個のスプリング14の負荷を分散する機能を有する。
【0022】
図3に、移動台22の平面図を示す。4個のスプリング14はそれぞれ矩形の小台18の中央に接続され、小台18は円形の開口部20(図中破線で示す)を介して共通の移動台22に接続される。小台18と移動台22とは開口部20を貫くつなぎ棒40で接続されており、開口部20のサイズ(径)が移動台22の水平面内の移動範囲を物理的に制限する。すなわち、固設された基盤26に対して荷台10が水平面内で移動すると、これに応じてスプリング14、小台18及び移動台22が移動するが、つなぎ棒40が開口部20の内側面に当接して移動台22のそれ以上の移動、すなわち荷台10のそれ以上の移動が規制される。
【0023】
図4に、移動台ベース24の平面図を示す。移動台ベース24は、基盤26に固定されており、図示のようにその表面、つまり移動台22が当設する面に複数の回動自在なボール25がアレイ状に配置される。移動台22は、これらのボール25上を低摩擦で移動できる。
【0024】
一方、拮抗ワイヤ12の他端は、基盤26表面に設けられた、拮抗ワイヤ12の直径とほぼ同一径の孔を通って基盤26内の駆動用モータ28にそれぞれ接続される。
【0025】
図5に、基盤26内のワイヤ制御のための駆動システム構成図を示す。駆動用モータ28は、基盤26に固定されたモータ台30上に載置され、拮抗ワイヤ12はこの駆動用モータ28の回転軸に接続される。拮抗ワイヤ12の引っ張り方向は、荷台10の状態あるいは姿勢によって変化するので、拮抗ワイヤ12と駆動用モータ28の回転軸とが垂直を維持するように制御する必要がある。拮抗ワイヤ12が通る基盤26表面の孔の径を、拮抗ワイヤ12の径とほぼ同一とすることにより、この条件を満たすことができる。拮抗ワイヤ12の径が比較的大きい場合(太い場合)には、拮抗ワイヤ12と駆動用モータ28の回転軸とが垂直となるように維持することは困難である。この場合には、以下のような構成とすればよい。
【0026】
図6〜図10に、他の実施形態の構成を示す。図6は正面図、図7は側面図、図8は移動台22の平面図、図9及び図10はそれぞれ基盤26内の移動台22の制御のためのサスペンションの平面図及びワイヤ制御のための駆動システムの正面図である。
【0027】
図1及び図2におけるシステム構成と異なるのは、基盤26内の構成である。すなわち、図1及び図2では、移動台22は複数のボール25を有する移動台ベース24上に載置されて水平面内に移動自在な構成であるが、この実施形態では、移動台22の下部に、水平面内に4個のサスペンション34を十字状に配置するとともに垂直方向に1つのサスペンション36を設け、これらをアクチュエータとして移動台22の動作範囲とその速度を制御する。図9に示すように、4個のサスペンション34は十字状に配置し、その中央に移動台22の中央から下方に突出された球状係合部が位置する。移動台22が水平面内で移動すると、この球状係合部が4個のサスペンション34のいずれかに当接し、その移動範囲が規制される。移動台の鉛直方向の移動についても同様であり、移動台22が鉛直方向に移動すると、球状係合部がサスペンション36に当接し、その移動範囲が規制される。サスペンション34,36の動作状態は、図9に示すように、アクチュエータコントローラ38にフィードバックされ、アクチュエータコントローラ38は最適な制御信号でサスペンション34,36を駆動する。
【0028】
また、図10に示すように、拮抗ワイヤ12を駆動する駆動用モータ28のモータ台30を回転させるモータ32をモータ台30の下部に配置し、拮抗ワイヤ12の引っ張り方向に対して駆動用モータ28の回転軸が垂直になるように制御する。また、基盤26の拮抗ワイヤ12が通る孔の内側面に接触センサ27が設けられる。接触センサ27により検出した拮抗ワイヤ12の接触方向のベクトル成分と駆動用モータ28の回転軸方向のベクトル成分とをセンサリングし、モータ32にフィードバックすることで、拮抗ワイヤ12が駆動用モータ28の回転軸と垂直を維持するように制御を行う。この場合、基盤26表面の孔は、拮抗ワイヤ12の径と同一である必要はない。
【0029】
このように、本実施形態では、スプリング14と拮抗ワイヤ12制御用の駆動用モータ28とを設け、駆動用モータ28を基盤26に設置している。可動部にスプリング14を用いることで、可動部の重量を減らすことができ、高速制御への対応が可能となる。また、可動部にスプリング14を用いることで、多自由度における重量への安定的な制御が可能となる。このような構造により、重量ハンドリングと高速制御を両立することが可能となる。
【0030】
図11A及び図11Bに、拮抗ワイヤ12の拮抗制御を行うために必要な学習制御プロセスを示す。制御装置のCPU及びメモリから構成される学習制御エージェントは、フィードバック信号sから、目標動作である荷台10を一定姿勢に維持するための最適な制御信号aを出力する。ここで、フィードバック信号sは、回転軸16の角度ベクトル、角速度ベクトル、重力方向と荷台10の法線との角度ベクトル、拮抗ワイヤ12のワイヤ長ベクトル、拮抗ワイヤ12の速度ベクトルの情報を含む。本実施形態では、ワイヤテンション維持プロセスを用いている。これは、ワイヤのテンションを維持するためのモータ制御である。従来のモデルでは、プーリを用いた物理的な構造を用いてワイヤテンションを維持していたが、ワイヤに取り付ける必要があるため、構造的な制約があった。本実施形態では、図11A(a)に示すように、ワイヤの長さLや、収縮速度をフィードバックし、ワイヤテンション維持のためのモータ制御の判断とし、テンションを維持できるようにする。一つの実施形態として、図11Bに示すように、最大伸ばされたワイヤ長をLmaxとし、最大収縮した際のワイヤ長をLminとする。図11A(b)のワイヤ長Ltは、LtとLminとの差分であるLt−Lminの値をLmax−Lminの値で正規化し、Lt(〜)とする。ここで、(〜)は、Ltの上付〜を便宜的に表す。このLt(〜)を図11A(b)に示す。ワイヤテンション維持のための制御パターンに入力し、テンション維持のための最適なモータの制御信号awtktを求める。制御プロセスは、図11のように制御信号aがワイヤテンションを維持できるか否かを判断し、維持できなければ、「ワイヤテンション維持のための制御パターン」によって求めた制御信号awtktに取り替えて出力する。制御信号aのワイヤテンション維持における判断は、ワイヤ収縮速度Lt(・)が収縮する方向Lt(・)≧0でawtktより大きい条件を満足しない場合は、awtktに取り替え出力する。ここで、(・)は、Ltの上付・を便宜的に表す。本明細書では、モータ制御ワイヤテンション維持プロセスを適宜、電動プーリと表現する。これにより、従来の物理的な構造を持つプーリに比べ、よりシンプルな構造を持つモデルの構築が可能である。
【0031】
学習制御プロセスは、強化学習のアクタークリティック法が用いられる。制御信号aは、生物の屈筋及び伸筋に相当する拮抗ワイヤ12を駆動して荷台10を一定姿勢に維持するために、アクチュエータとしての駆動用モータ28に供給される。学習制御エージェントは、フィードバック信号sから、目標動作をするための最適な制御信号aを出力する。ここで、フィードバック信号sは、関節角度ベクトルθG、関節角速度ベクトルθG(・)、ワイヤ長ベクトル、ワイヤ収縮速度ベクトルである。学習制御プロセスは、例えば、強化学習のアクタークリティック法を用いる。制御信号aは、ワイヤのテンションを維持するために電動プーリに供給される。電動プーリは、ワイヤのテンションを維持するために、ワイヤのテンションをセンサリングし、緩みがないか否かを判断してワイヤのテンションを維持するための最適な制御信号awtkをアクチュエータであるワイヤ制御用モータ28に出力し、ワイヤのテンションを維持する。以上のようにして、拮抗制御して荷台10を重力方向に対して一定姿勢に維持するために必要な制御信号awtkを獲得した後、得られた結果sを学習制御エージェントにフィードバックする。そして、学習制御エージェントは、フィードバックしたsに対し、最適な制御関数を獲得し、制御装置のメモリに格納する。制御関数は、入力であるフィードバック信号sと最適な制御信号aとの対応関係を規定する関数である。制御装置のCPUは、メモリに格納された制御関数を用いて駆動用モータ28を制御し、荷台10の姿勢を維持するように拮抗ワイヤ12を引っ張り制御する。
【0032】
以上のようにして、生物の関節のように拮抗制御を行うことで荷台10を一定姿勢に維持することができ、かつ、可動部の重量を低減して高速に制御できる。
【0033】
本実施形態において、拮抗ワイヤ12やスプリング14の個数は荷台10の形状に応じて変化し得るものであり、本実施形態で示した4個に限定されないことはいうまでもない。一般的には、拮抗ワイヤ12及びスプリング14は、荷台10の隅部に複数設けられることになろう。また、本実施形態のシステムは、外力や振動等の環境変化に対応して硬さ制御と重力方向に対しての最適な姿勢への制御に適しており、環境変化における荷台の姿勢維持のための重量ハンドリングが必要な様々な用途の荷台や貨物車等への適用が可能である。
【符号の説明】
【0034】
10 荷台、12 拮抗ワイヤ、14 スプリング、16 回転軸、18 小台、20 開口部、22 移動台、24 移動台ベース、26 基盤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷台の拮抗制御システムであって、
前記荷台の下面の隅部に設けられた複数のスプリングと、
前記荷台の下面の隅部に設けられた複数のワイヤと、
水平面内で移動自在に基盤に設けられ、前記スプリングの他端が接続される移動台と、
前記基盤に設けられ、前記ワイヤの他端が回転軸に接続される駆動用モータと、
を備え、
前記駆動用モータは、前記荷台の法線が重力方向に対して一定姿勢を維持すべく、前記ワイヤの駆動制御とそのテンションを維持する
ことを特徴とする荷台の拮抗制御システム。
【請求項2】
請求項1記載のシステムにおいて、
前記ワイヤは、前記基盤表面に形成された孔を通って前記基盤内の前記駆動用モータの回転軸に接続され、
前記孔の径は前記ワイヤの径と略同一であって前記ワイヤの引っ張り方向と前記回転軸とは略垂直である
ことを特徴とする荷台の拮抗制御システム。
【請求項3】
請求項1記載のシステムにおいて、
前記ワイヤは、前記基盤表面に形成された孔を通って前記基盤内の前記駆動用モータの回転軸に接続され、
前記駆動用モータを載置する台を水平面内で回転駆動する第2のモータと、
を備え、
前記ワイヤの引っ張り方向と前記回転軸とは略垂直となるように前記第2のモータで前記台を回転駆動する
ことを特徴とする荷台の拮抗制御システム。
【請求項4】
請求項1記載のシステムにおいて、さらに、
前記荷台の下面の中央と前記基盤とを接続するボールジョイント
を備えることを特徴とする荷台の拮抗制御システム。
【請求項5】
請求項1記載のシステムにおいて、さらに、
前記荷台を一定姿勢に維持するために必要な荷台の状態とその最適な制御信号との関係を規定する制御関数を学習制御プロセスによって予め獲得し記憶して、該制御関数を用いて前記駆動用モータを制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする荷台の拮抗制御システム。
【請求項1】
荷台の拮抗制御システムであって、
前記荷台の下面の隅部に設けられた複数のスプリングと、
前記荷台の下面の隅部に設けられた複数のワイヤと、
水平面内で移動自在に基盤に設けられ、前記スプリングの他端が接続される移動台と、
前記基盤に設けられ、前記ワイヤの他端が回転軸に接続される駆動用モータと、
を備え、
前記駆動用モータは、前記荷台の法線が重力方向に対して一定姿勢を維持すべく、前記ワイヤの駆動制御とそのテンションを維持する
ことを特徴とする荷台の拮抗制御システム。
【請求項2】
請求項1記載のシステムにおいて、
前記ワイヤは、前記基盤表面に形成された孔を通って前記基盤内の前記駆動用モータの回転軸に接続され、
前記孔の径は前記ワイヤの径と略同一であって前記ワイヤの引っ張り方向と前記回転軸とは略垂直である
ことを特徴とする荷台の拮抗制御システム。
【請求項3】
請求項1記載のシステムにおいて、
前記ワイヤは、前記基盤表面に形成された孔を通って前記基盤内の前記駆動用モータの回転軸に接続され、
前記駆動用モータを載置する台を水平面内で回転駆動する第2のモータと、
を備え、
前記ワイヤの引っ張り方向と前記回転軸とは略垂直となるように前記第2のモータで前記台を回転駆動する
ことを特徴とする荷台の拮抗制御システム。
【請求項4】
請求項1記載のシステムにおいて、さらに、
前記荷台の下面の中央と前記基盤とを接続するボールジョイント
を備えることを特徴とする荷台の拮抗制御システム。
【請求項5】
請求項1記載のシステムにおいて、さらに、
前記荷台を一定姿勢に維持するために必要な荷台の状態とその最適な制御信号との関係を規定する制御関数を学習制御プロセスによって予め獲得し記憶して、該制御関数を用いて前記駆動用モータを制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする荷台の拮抗制御システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【公開番号】特開2011−145974(P2011−145974A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−7993(P2010−7993)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】
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