説明

荷崩れ防止バンド

【課題】荷物が結束されている状態において、荷物の表面が視認可能である荷崩れ防止バンドを提供すること。
【解決手段】段積みされた荷物20に巻きつけて、第1端部12を第2端部13に設けられた挿入口13cに挿通して折り返して引き締めてバンド固定部14により着脱自在に固定することにより、前記段積みされた荷物20を結束して荷崩れを防止するための荷崩れ防止バンド10であって、前記荷物が結束されている状態において、前記荷物の表面が視認可能である透明帯部11を含む荷崩れ防止バンド10を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、段積みされた荷物を結束して荷崩れを防止するための荷崩れ防止バンドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、台車上やパレット上に段積みされた荷物を結束して荷崩れを防止するための荷崩れ防止バンドは存在した。例えば特許文献1には、段積みされた荷物に巻付け固定するための荷崩れ防止バンドが開示されている。
【特許文献1】特許第3787559号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載の荷崩れ防止バンドは、段積みされた荷物に巻付け固定することにより、例えば工場や配送センター等において、作業者が台車やパレットを用いて荷物を移動する際に、荷崩れを防止して作業の安全性および効率性を向上させる。
【0004】
しかしながら、荷崩れ防止バンドによって段積みされた荷物を結束する場合、当然ながら結束された荷物の表面は荷崩れ防止バンドによって覆い隠されることとなり、作業者は荷物の表面が視認できなくなる可能性がある。
【0005】
ここで、荷物の表面には荷物の中身に関する情報や、荷物の取り扱いに関する情報が記載されている場合がある。作業者がこれらの情報を視認できなくなると、荷物を取り違えたり、荷物の取り扱いを誤ったりする可能性が高まり、作業の安全性および効率性を低下させる可能性がある。
【0006】
そこで、本発明は、荷物が結束されている状態において、荷物の表面が視認可能である荷崩れ防止バンドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は以下のようなものを提供する。
【0008】
本発明の請求項1に記載の構成は、段積みされた荷物に巻きつけて、第1端部を第2端部に設けられた挿入口に挿通して折り返して引き締めてバンド固定部により着脱自在に固定することにより、前記段積みされた荷物を結束して荷崩れを防止するための荷崩れ防止バンドであって、前記荷物が結束されている状態において、前記荷物の表面が視認可能である透明帯部を含む荷崩れ防止バンドを含む。
【0009】
本発明の請求項1に記載の構成によれば、前記荷崩れ防止バンドは、前記透明帯部は、前記荷物が結束されている状態において、前記荷物の表面が視認可能である。
【0010】
従って、前記荷崩れ防止バンドは、前記透明帯部は、前記荷物が結束されている状態において、作業者が前記荷物の表面に記載された商品名やラベル表示や番号表示等を視認することを可能にする。
【0011】
その結果、前記荷崩れ防止バンドは、前記荷物が結束されている状態において、前記作業者が前記荷物の表面に記載された商品名やラベル表示や番号表示等をより容易に確認できる環境を提供できるため、前記作業者が荷物を取り違えたり、荷物の取り扱いを誤ったりする可能性を低減させ、作業の安全性および効率性を向上させると考えられる。
【0012】
本発明の請求項2に記載の構成は、請求項1に記載の構成に加えて、前記第1端部は、前記荷崩れ防止バンドの短手方向に沿って配設されて前記短手方向の長さと同等の長さである第1袋状部と、前記第1袋状部に封入されて前記第1袋状部と同等の長さである所定の剛性を備える第1棒状部と、を含み、前記第2端部は、前記第1端部に対向し、前記荷崩れ防止バンドの短手方向に沿って配設されて前記短手方向の長さと同等の長さである第2袋状部と、前記第2袋状部に封入されて前記第2袋状部と同等の長さである所定の剛性を備える第2棒状部と、を含む荷崩れ防止バンドを更に含む。
【0013】
本発明の請求項2に記載の構成によれば、請求項1に記載の作用に加えて、前記荷崩れ防止バンドは、前記第1端部及び前記第2端部は、それぞれ前記第1袋状部及び前記第2袋状部と同等の長さであり所定の剛性を備えた前記第1棒状部及び第2棒状部を含むことにより、前記第1端部を前記第2端部に設けられた前記挿入口に挿通して折り返して引き締めた際に、前記荷崩れ防止バンドの形状が歪んで短手方向の長さが短くなることを抑制する。
【0014】
従って、前記荷崩れ防止バンドは、前記作業者が前記第1端部を前記第2端部に設けられた前記挿入口に挿通して折り返して引き締めた際に、前記荷崩れ防止バンドの前記段積みされた荷物を結束する力を前記荷崩れ防止バンド全体の短手方向に略均一となるように伝達することができる。
【0015】
その結果、前記荷崩れ防止バンドは、例えば工場や配送センター等において、作業者が前記段積みされた荷物を結束する際に、前記段積みされた荷物を広い面積でしっかりと結束することを可能にし、前記段積みされた荷物を結束した後で荷崩れが発生する可能性を低減させ、作業の安全性及び効率性を更に向上させると考えられる。
【0016】
なお、ここで、前記所定の剛性とは、前記作業者が前記第1端部を前記第2端部に設けられた前記挿入口に挿通して折り返して引き締めた際に、前記第1端部及び前記第2端部の形状が短手方向に大きく変形することを抑制する程度のものが望ましい。従って、引き締める力を前記荷崩れ防止バンド全体の短手方向に略均一となるように伝達する作用を促進することができると考えられる。
【0017】
本発明の請求項3に記載の構成は、請求項2に記載の構成に加えて、前記荷物と当接する箇所において、所定の滑性を備える当接部を更に含む荷崩れ防止バンドを更に含む。
【0018】
本発明の請求項3に記載の構成によれば、請求項2に記載の作用に加えて、前記荷崩れ防止バンドは、所定の滑性を備える当接部を更に含むことにより、前記第1端部を前記第2端部に設けられた前記挿入口に挿入して折り返して引き締めた際に、前記荷崩れ防止バンドと前記段積みされた荷物の接触面の滑りをよくする。
【0019】
従って、前記荷崩れ防止バンドは、前記作業者が前記第1端部を前記第2端部に設けられた前記挿入口に挿通して折り返して引き締めた際に、前記段積みされた荷物を結束する力を前記荷崩れ防止バンド全体の長手方向に略均一となるように伝達することができる。
【0020】
その結果、前記荷崩れ防止バンドは、例えば工場や配送センター等において、作業者が前記段積みされた荷物を結束する際に、前記荷崩れ防止バンドと前記段積みされた荷物との間に局所的に力が加わることにより、たわみやゆるみが発生することを抑止し、前記段積みされた荷物を結束した後で荷崩れが発生する可能性を低減させ、作業の安全性及び効率性を更に向上させると考えられる。
【0021】
なお、ここで、所定の滑性とは、前記作業者が前記第1端部を前記挿入口に挿入して折り返して引き締めた際に、前記段積みされた荷物と前記荷崩れ防止バンドが局所的に圧着して動かなくなることを抑制する程度のものが望ましい。従って引き締める力を前記荷崩れ防止バンド全体の長手方向に略均一となるように伝達する作用を促進することができると考えられる。
【0022】
本発明の請求項4に記載の構成は、請求項3に記載の構成に加えて、前記バンド固定部は、第1面ファスナーと第2面ファスナーとを含み、前記荷崩れ防止バンドの長手方向に沿った第2面ファスナーの長さが前記長手方向に沿った第1面ファスナーの長さ以上である荷崩れ防止バンドを更に含む。
【0023】
本発明の請求項4に記載の構成によれば、請求項3に記載の作用に加えて、前記荷崩れ防止バンドは、前記バンド固定部は、前記荷崩れ防止バンドの長手方向に沿った第2面ファスナーの長さが前記長手方向に沿った第1面ファスナーの長さ以上であることにより、前記第1面ファスナーと前記第2面ファスナーとを接合することにより結束することが可能な前記段積みされた荷物の外周の許容範囲を広げる。
【0024】
従って、前記荷崩れ防止バンドは、前記バンド固定部は、より多様な種類及び組み合わせの前記段積みされた荷物を結束することができる。
【0025】
その結果、前記荷崩れ防止バンドは、例えば工場や配送センター等において、作業者が前記段積みされた荷物を結束する際に、同一規格の前記荷崩れ防止バンドを適用可能な荷物及び荷物の組み合わせが増えることから、複数規格の前記荷崩れ防止バンドを用意して使い分ける必要性を低減させ、作業の効率性を更に向上させると考えられる。更に導入に伴うコスト軽減にも貢献すると考えられる。
【0026】
本発明の請求項5に記載の構成は、請求項3又は4のいずれかに記載の構成に加えて、前記第2端部を前記荷物に係着するための引掛け部を更に含む荷崩れ防止バンドを更に含む。
【0027】
本発明の請求項5に記載の構成によれば、請求項3又は4のいずれかに記載の作用に加えて、前記荷崩れ防止バンドは、前記第2端部は、作業者が前記段積みされた荷物を結束する際に、前記第2端部を前記荷物に係着するための引掛け部を前記荷物と前記荷物の隙間に挟み込むことにより、前記荷崩れ防止バンドが落下することを防止する。
【0028】
従って、前記荷崩れ防止バンドは、前記第2端部は、前記作業者が前記段積みされた荷物を結束する際に、所定の長さの引掛け部を荷物と荷物の隙間等に挟み込むことにより、前記荷崩れ防止バンドが落下することを防止することができる。
【0029】
その結果、例えば工場や配送センター等において、作業者が前記段積みされた荷物を結束する際に、前記段積みされた荷物が巨大である場合でも、前記作業者が他の作業者の手を借りずに単独で前記段積みされた荷物を結束することを可能にし、作業の効率性を更に向上させると考えられる。
【0030】
本発明の請求項6に記載の構成は、請求項3から5のいずれかに記載の構成に加えて、前記透明帯部は、少なくともポリエステルを含む化合物を主な素材とする荷崩れ防止バンドを更に含む。
【0031】
本発明の請求項6に記載の構成によれば、請求項3から5のいずれかに記載の作用に加えて、前記荷崩れ防止バンドは、前記透明帯部は、少なくともポリエステルを含む化合物を主な素材とすることにより、製品としての耐久性や使用感等の観点からも、特に好適な態様において、前記荷物が結束されている状態において、前記荷物の表面が視認可能である。
【0032】
更に、前記荷崩れ防止バンドは、製品としての耐久性や使用感等の観点からも、特に好適な態様において、前記荷物が結束されている状態において、前記作業者が前記荷物の表面に記載された商品名やラベル表示や番号表示等を視認することを可能にする。
【0033】
その結果、前記荷崩れ防止バンドは、前記作業者が前記荷物の表面に記載された商品名やラベル表示や番号表示等を視認することを可能にする効果を持ちつつ、製品としての耐久性や使用感等の観点からも、使い勝手のよい製品として提供される可能性が高まり、作業の安全性及び効率性を更に向上させる可能性があると考えられる。
【0034】
本発明の請求項7に記載の構成は、請求項3から6のいずれかに記載の構成に加えて、前記第1棒状部及び前記第2棒状部は、金属又はセラミックを主な素材とする場合は直径が略6ミリメートルから略24ミリメートルであり、木材又はプラスチックを主な素材とする場合は直径が略12ミリメートルから略36ミリメートルである荷崩れ防止バンドを更に含む。
【0035】
本発明の請求項7に記載の構成によれば、請求項3から6のいずれかに記載の作用に加えて、特に好適な態様において、前記第1端部を前記第2端部に設けられた前記挿入口に挿通して折り返して引き締めた際に、前記荷崩れ防止バンドの形状が歪んで短手方向の長さが短くなることを抑制する。
【0036】
更に、前記荷崩れ防止バンドは、製品としての耐久性や使用感等の観点からも、特に好適な態様において、前記段積みされた荷物を結束する力を前記荷崩れ防止バンド全体の短手方向に略均一となるように伝達することができる。
【0037】
その結果、前記荷崩れ防止バンドは、前記段積みされた荷物を結束する力を前記荷崩れ防止バンド全体の短手方向に略均一となるように伝達する効果を持ちつつ、製品としての耐久性や使用感等の観点からも、使い勝手のよい製品として提供される可能性が高まり、作業の安全性及び効率性を更に向上させる可能性があると考えられる。
【0038】
本発明の請求項8に記載の構成は、請求項3から7のいずれかに記載の構成に加えて、前記当接部及び前記第2袋状部は、少なくともナイロン又はポリエステルを含む合成繊維を主な素材とする荷崩れ防止バンドを更に含む。
【0039】
本発明の請求項8に記載の構成によれば、請求項3から7のいずれかに記載の作用に加えて、前記荷崩れ防止バンドは、前記当接部及び前記第2袋状部は、特に好適な態様において、前記第1端部を前記第2端部に設けられた前記挿入口に挿入して折り返して引き締めた際に、前記荷崩れ防止バンドと前記段積みされた荷物の接触面の滑りをよくする。
【0040】
更に、前記荷崩れ防止バンドは、製品としての耐久性や使用感等の観点からも、より好適な態様において、前記荷物が結束されている状態において、前記段積みされた荷物を結束する力を前記荷崩れ防止バンド全体の長手方向に略均一となるように伝達することができる。
【0041】
その結果、前記荷崩れ防止バンドは、前記段積みされた荷物を結束する力を前記荷崩れ防止バンド全体の長手方向に略均一となるように伝達する効果はそのままに、製品としての耐久性や使用感等の観点からも、使い勝手のよい製品として提供される可能性が高まり、作業の安全性及び効率性を更に向上させる可能性があると考えられる。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、荷物が結束されている状態において、荷物の表面が視認可能である荷崩れ防止バンドを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態の一例を詳細に説明する。
【0044】
なお、本発明の好適な実施形態の一例における構成要素は、適宜既存の構成要素等との置き換えが可能であり、又、他の既存の構成要素との組み合わせを含む様々なバリエーションが可能であって、本発明の好適な実施形態の一例の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
【0045】
図1は、本発明の好適な実施形態の一例に係る荷崩れ防止バンド10の表面図である。
【0046】
図1の表面図に示すように、荷崩れ防止バンド10は、透明帯部11、第1端部12、第2端部13、バンド固定部14を含んでよい。尚、荷崩れ防止バンド10は、これらの構成部を互いに縫合、圧着、接着することにより製造されてよい。
【0047】
ここで、透明帯部11は、荷物に巻付けることができる柔軟性及び前記荷物の表面が視認可能である透明性を備えた素材により構成されてよい。例えば、ポリエステルであってよく、ポリエステルを合成樹脂でラミネート加工したターポリンであってよい。
【0048】
又、ここで、第1端部12は、第1袋状部12a、第1棒状部12b、取手口12cを含んでよい。尚、図1においては、第1棒状部12bは、第1袋状部12aに封入されているため表示されていない。
【0049】
ここで、第1袋状部12aは、荷崩れ防止バンド10の短手方向の長さと同等の長さであってよい。又、第1袋状部12aは、適度に滑性を備えたナイロン等の素材により構成されてよい。
【0050】
又、第1棒状部12bは、長さは第1袋状部12a及び荷崩れ防止バンド10の短手方向の長さと同等であってよく、直径は素材に応じて略6ミリメートルから略36ミリメートルであってよい。又、第1棒状部12bは、所定の剛性を備えた素材により構成されてより。例えば、金属、セラミック、木材、プラスチック、カーボンファイバー等で構成されてよい。
【0051】
又、取手口12cは、作業者が把持するための、第1端部12に設けられた空隙であり、1つであってもよく、2つ以上であってもよい。
【0052】
又、ここで、第2端部13は、第2袋状部13a、第2棒状部13b、挿入口13cを含んでよい。尚、図1においては、第2棒状部13bは、第2袋状部13aに封入されているため表示されていない。
【0053】
ここで、第2袋状部13aは、荷崩れ防止バンド10の短手方向の長さと同等の長さであってよい。又、第2袋状部13aは、適度に滑性を備えたナイロン等の素材により構成されてよい。又、1つであってもよく、2つ以上であってもよいが、挿入口13cよりも更に縁端となる側に、最低でも1つは備えられることが望ましい。
【0054】
又、第2棒状部13bは、長さは第2袋状部13a及び荷崩れ防止バンド10の短手方向の長さと同等であってよく、直径は素材に応じて略6ミリメートルから略36ミリメートルであってよい。又、第2棒状部13bは、所定の剛性を備えた素材により構成されてより。例えば、金属、セラミック、木材、プラスチック、カーボンファイバー等で構成されてよい。
【0055】
又、挿入口13cは、第1端部12を挿入するための、第2端部13に設けられた空隙であり、長さは第1端部12の長さより長いことが望ましく、幅は略35ミリメートルから略140ミリメートルであることが望ましい。
【0056】
又、ここで、バンド固定部14は、第1面ファスナー14a、第2面ファスナー14bを含んでよい。
【0057】
ここで、第1面ファスナー14aは、オス部を持つ面ファスナーで構成されてよく、第1端部12の近傍に構成されることが望ましい。
【0058】
ここで、第2面ファスナー14bは、メス部を持つ面ファスナーで構成されてよく、第1面ファスナー14aを折り返した際に接合する部分にあたる透明帯部11の近傍に構成されることが望ましい。又、前記段積みされた荷物の外周の許容範囲を広げるために、荷崩れ防止バンド10の長手方向に十分な長さを持つことが望ましい。
【0059】
図2は、本発明の好適な実施形態の一例に係る荷崩れ防止バンド10の裏面図である。
【0060】
図2の裏面図に示すように、荷崩れ防止バンド10は、図1に示された構成要素に加えて、引掛け部13d、当接部15を含んでよい。尚、荷崩れ防止バンド10は、これらの構成部を互いに縫合、圧着、接着することにより製造されてよい。
【0061】
ここで、引掛け部13dは、前記第2端部を前記荷物に係着するために、第2端部13の近傍に構成されることが望ましい。又、1つであってもよく、2つ以上であってもよい。
【0062】
ここで、当接部15は、前記荷物との摩擦を軽減するために、荷崩れ防止バンド10の長手方向に十分な長さを持つことが望ましい。又、当接部15は、適度に滑性を備えたナイロン等の素材により構成されてよい。又、1つであってもよく、2つ以上であってもよい。
【0063】
図3は、本発明の好適な実施形態の一例に係る荷崩れ防止バンド10の第1端部12付近における側面図である。
【0064】
丸く膨らんだ第1袋状部12aの内側に、点線で第1棒状部12bが表示されている。又、第1端部12の表面には、オス部を持つ第1面ファスナー14aが表示され、透明帯部11の表面には、メス部を持つ第2面ファスナー14bが表示されている。
【0065】
図4は、本発明の好適な実施形態の一例に係る荷崩れ防止バンド10の第2端部13付近における側面図である。
【0066】
丸く膨らんだ2つの第2袋状部13aの内側に、点線で2つの第2棒状部13bが表示されている。
【0067】
図5は、本発明の好適な実施形態の一例に係る荷崩れ防止バンド10のバリエーションの表面図である。
【0068】
図5を図1と比較すると、荷崩れ防止バンド10の短手方向の長さを延長し、バンド固定部14の数を2つから3つに変更している。
【0069】
このバリエーションにおいては、荷崩れ防止バンド10の短手方向の長さが長いため、より高く段積みされた荷物に対応しやすいと考えられる。
【0070】
図6は、本発明の好適な実施形態の一例に係る荷崩れ防止バンド10を段積みされた荷物20に取り付ける作業手順の概略図である。
【0071】
先ず、図6(a)に示す通り、引掛け部13dを段積みされた荷物20の隙間に引掛けて固定し、荷崩れ防止バンド10を段積みされた荷物20の外周に巻付ける。この際、引掛け部13dにより第2端部が段積みされた荷物20と係着されるため、例え段積みされた荷物20が巨大であっても、1人の作業者が他の作業者の手を借りずに単独で作業を実施しやすい。
【0072】
次に、図6(b)に示す通り、第1端部12を第2端部13に設けられた挿入口13cに挿通し、折り返し、引き締める。この際、第1端部12の第1棒状部12b、第2端部13の第2棒状部13b、当接部15等の作用により、引き締める力を前記荷崩れ防止バンド全体の短手方向及び長手方向に略均一となるように伝達でき、段積みされた荷物20をたわみやゆるみなく広い面積でしっかりと結束できる。尚、挿入口13c、第1棒状部12b、第2棒状部13b、当接部15の位置関係については図1、図2、図3、図4を参照すること。
【0073】
最後に、図6(c)に示す通り、第1端部をバンド固定部14により着脱自在に固定する。この際、前記段積みされた荷物20が結束されている状態において、前記段積みされた荷物の表面が視認可能であることがポイントである。尚、バンド固定部14の位置関係については図1、図3を参照すること。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の好適な実施形態の一例に係る荷崩れ防止バンド10の表面図である。
【図2】本発明の好適な実施形態の一例に係る荷崩れ防止バンド10の裏面図である。
【図3】本発明の好適な実施形態の一例に係る荷崩れ防止バンド10の第1端部12付近における側面図である。
【図4】本発明の好適な実施形態の一例に係る荷崩れ防止バンド10の第2端部13付近における側面図である。
【図5】本発明の好適な実施形態の他の一例に係る荷崩れ防止バンド10の表面図である。
【図6】本発明の好適な実施形態の一例に係る荷崩れ防止バンド10を段積みされた荷物20に取り付ける作業手順の概略図である。
【符号の説明】
【0075】
10 荷崩れ防止バンド
11 透明帯部
12 第1端部
12a 第1袋状部
12b 第1棒状部
12c 取手口
13 第2端部
13a 第2袋状部
13b 第2棒状部
13c 挿入口
13d 引掛け部
14 バンド固定部
14a 第1面ファスナー
14b 第2面ファスナー
15 当接部
20 段積みされた荷物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
段積みされた荷物に巻きつけて、第1端部を第2端部に設けられた挿入口に挿通して折り返して引き締めてバンド固定部により着脱自在に固定することにより、前記段積みされた荷物を結束して荷崩れを防止するための荷崩れ防止バンドであって、
前記荷物が結束されている状態において、前記荷物の表面が視認可能である透明帯部を含む荷崩れ防止バンド。
【請求項2】
前記第1端部は、前記荷崩れ防止バンドの短手方向に沿って配設されて前記短手方向の長さと同等の長さである第1袋状部と、前記第1袋状部に封入されて前記第1袋状部と同等の長さである所定の剛性を備える第1棒状部と、を含み、
前記第2端部は、前記第1端部に対向し、前記荷崩れ防止バンドの短手方向に沿って配設されて前記短手方向の長さと同等の長さである第2袋状部と、前記第2袋状部に封入されて前記第2袋状部と同等の長さである所定の剛性を備える第2棒状部と、を含む請求項1に記載の荷崩れ防止バンド。
【請求項3】
前記荷物と当接する箇所において、所定の滑性を備える当接部を更に含む請求項2に記載の荷崩れ防止バンド。
【請求項4】
前記バンド固定部は、第1面ファスナーと第2面ファスナーとを含み、前記荷崩れ防止バンドの長手方向に沿った第2面ファスナーの長さが前記長手方向に沿った第1面ファスナーの長さ以上である請求項3に記載の荷崩れ防止バンド。
【請求項5】
前記第2端部は、前記第2端部を前記荷物に係着するための引掛け部を更に含む請求項3又は4のいずれかに記載の荷崩れ防止バンド。
【請求項6】
前記透明帯部は、少なくともポリエステルを含む化合物を主な素材とする請求項3から5のいずれかに記載の荷崩れ防止バンド。
【請求項7】
前記第1棒状部及び前記第2棒状部は、金属又はセラミックを主な素材とする場合は直径が略6ミリメートルから略24ミリメートルであり、木材又はプラスチックを主な素材とする場合は直径が略12ミリメートルから略36ミリメートルである請求項3から6のいずれかに記載の荷崩れ防止バンド。
【請求項8】
前記当接部及び前記第2袋状部は、少なくともナイロン又はポリエステルを含む合成繊維を主な素材とする請求項3から7のいずれかに記載の荷崩れ防止バンド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−46151(P2009−46151A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−214194(P2007−214194)
【出願日】平成19年8月20日(2007.8.20)
【特許番号】特許第4146882号(P4146882)
【特許公報発行日】平成20年9月10日(2008.9.10)
【出願人】(593172544)株式会社ティーディーエスコーポレーション (13)
【Fターム(参考)】