説明

菓子加工

本発明は、菓子混合プロセスにおける均一性を改善する種々の方法を提供する。特に、本発明は、所定量の菓子ベースおよび/またはチューインガムベースならびに増量甘味料を第1の方向に第1のサイクル期間の間、混合して混合物を与える工程、所定量の香味物質成分をこの混合物に加える工程、この混合物を、第2の方向に第2のサイクル期間の間、混合する工程、この混合物を第1の方向に第3のサイクル期間の間、混合する工程などを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2009年1月22日出願の米国仮出願第61/146,351号の利益を主張する。この仮出願の内容は、参照により本願明細書に援用したものとする。
【0002】
本発明は、菓子製品を形成する方法に関する。特に、本発明は、菓子混合プロセスにおける均一性を改善する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
菓子製品は、種々のプロセスを通して形成されてもよい。典型的には、菓子製品、とりわけチューインガム製品は、成分を混合する、その成分を押出す、およびその成分を切断するというプロセスを通して形成される。しかしながら、典型的なプロセスを通しては、菓子製品の均一性は、最適化されない可能性がある。さらに、典型的な菓子加工では、製品がその最終のサイズへと膨張または収縮してもよいように、通常は、最終生成物が長い時間の間固まることを許容する必要がある。いくつかの状況では、菓子が、必要とされる時間の間落ち着いた後に初めて、その菓子は流通のために包装されることができる。この長い時間は、その菓子類を作製および加工するプロセスを大きく遅らせるので、望ましくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、菓子の中の均一性を改善し、製品の簡便な加工および適時の包装を可能にするプロセスを提供することにより、典型的な菓子加工に付随する問題を回避しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの実施形態では、菓子混合プロセスにおける均一性を改善する方法であって、所定量の菓子ベースおよび増量甘味料を、第1の方向に第1のサイクル期間の間、混合して混合物を与える工程と、所定量の香味物質成分をこの混合物に加える工程と、この混合物を、第2の方向に第2のサイクル期間の間、混合する工程と、この混合物を、第1の方向に第3のサイクル期間の間、混合する工程と、を含む方法が提供される。
【0006】
本発明の別の実施形態では、菓子製品を調製する方法であって、所定量の製品をケトルの中で混合し、菓子ベースを形成する工程と、混合されたこの菓子ベースを所定の温度に加熱する工程と、加熱されたこの菓子ベースを第1の押出機の中へと供給する工程と、この菓子ベースを冷却装置へと押出して、冷却された菓子製品を与える工程と、冷却されたこの菓子製品を第2の押出機へと供給する工程と、冷却されたこの菓子製品を第2の押出機から押出す工程と、押出されたこの菓子製品を仕上げ装置の中へと通し、個々に包まれた菓子ピースを形成する工程と、を含む方法が提供される。
【0007】
さらに別の実施形態では、多層化菓子製品を調製する方法であって、所定量の菓子製品をケトルの中で混合する工程と、混合されたこの菓子製品を所定の温度に加熱する工程と、加熱されたこの菓子製品を押出機の中へと供給する工程と、この菓子製品を冷却装置へと押出して、冷却された菓子製品を与える工程と、冷却されたこの菓子製品を多層化押出機へと供給する工程と、冷却されたこの菓子製品を押出して、多層化菓子製品を形成する工程と、この多層化菓子製品を仕上げ装置の中へと通す工程と、を含む方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】多層化チューインガム組成物を加工する1つの実施形態を図示する。
【図2】多層化キャンディー組成物を加工する1つの実施形態を図示する。
【図3】多層化チューインガムおよびキャンディー組成物を加工する1つの実施形態を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願明細書で使用する場合、用語「糖菓」、または「菓子」は、グミキャンディーまたは「グミ」糖菓(グミキャンディーは、単独でまたは他の質感付与剤(texturizing agent)と組み合わせてゼラチンなどの親水コロイド質感付与剤を含む)などのいずれの従来の菓子組成物をも包含しうる。ガムドロップ、リコリス、フルーツスナック、デンプンベースのゼリー、ゼラチンベースのゼリー、ペクチンベースのゼリー、カラギーナンベースのゼリー、寒天ベースのゼリー、コンニャクベースのゼリー、チューイーキャンディー、デンプンキャンディー(starch candy)、ヌガー、トフィー、タフィー、マシュマロ、フォンダン、ファッジ、チョコレート、コンパウンドコーティング、キャロブ(carob)コーティング、キャラメル、圧縮錠、綿菓子(candy floss)(綿菓子(cotton candy)としても知られる)、マジパン、ハードボイルドキャンディー、ナッツ入り砂糖菓子、パスティーユ(芳香錠)、プラリーヌ、ノンパレイユ、ドラジェ、ロゼンジ(薬用キャンディー)、糖衣ナッツ、コンフィット(ドライフルーツ・ナッツ入りの糖菓、comfit)、アニシードボール(aniseed ball)、ヌガティーヌ、およびゼリービーンなど(これらに限定されない)のソフトキャンディーもそれらのチュアブルタイプの形態の中に包含される。風船ガムを含めたチューインガムもそれらのチュアブルタイプの形態の中に包含される。いくつかの実施形態では、この菓子は、チューイーキャンディー、グミキャンディー、マシュマロ、チューインガム、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0010】
本発明の1つの態様では、菓子製品を加工する方法が提供される。この菓子製品は、単層化されていてもよいし、または多層化されていてもよい。さらに、この菓子製品は、上で明記されたとおりの種々の菓子類を包含しうる。1つの特定の実施形態では、菓子製品はチューインガム、キャンディー、またはこれらの組み合わせを包含する。
【0011】
図1を参照して、チューインガム製品を形成する方法が図示される。プロセス100は、チューインガム製品を形成する。このチューインガム製品は、所望の最終生成物に応じて単層化されていてもよいし、またはそれは多層化されていてもよい。第1の工程110では、成分の最初の組み合わせが、加熱された環境の中で混合される。このような成分としては、例えば、香料、着色料、添加剤、充填剤などを挙げることができる。適切な甘味料、香料、増強剤、感覚剤(センセート)、機能的成分、および酸としては、2007年7月27日出願の米国特許出願第11/829232号、および2008年4月9日出願の同第12/100,046号明細書に記載されているものが挙げられる。これらの特許文献の内容全体は、参照によって本願明細書に援用したものとする。チューインガム組成物については、この最初の組み合わせはチューインガムベースを含んでもよい。チューインガム組成物では、チューインガムベースは、チューインガムベースを十分に融解させるための所定の温度まで加熱される。この加熱された環境は、加熱されたケトルを含んでもよい。好ましくは、このチューインガムベースは、約85℃の温度まで加熱される。さらに、チューインガムベースは、一連のサイクルの中で加熱および混合されてもよい。例えば、混合工程110は、1つのサイクル、2つのサイクル、または2よりも多いサイクルを含んでもよい。混合工程110は、第1のサイクルが前方向の混合サイクルであり、第2のサイクルが後ろ方向の混合サイクルであり、第3のサイクルが前方向の混合サイクルである、3つの混合サイクルを含んでもよい。混合工程110は、いずれの長さの時間であってもよく、好ましい実施形態では合計約15〜35分間である。いくつかの実施形態では、合計約15〜約20分間などのより短い混合時間が所望される可能性がある一方で、他の実施形態では、合計約30〜約35分間などのより長い混合時間が所望される可能性がある。
【0012】
第1の混合サイクル、第2の混合サイクルおよび第3の混合サイクルは異なる長さの時間であってもよく、またはそれらはおよそ同じ長さの時間であってもよい。1つの実施形態では、第1のサイクルは約5〜約14分間であってもよく、約5〜約10分間であってもよく、または約10〜約14分間であってもよい。使用される場合、第2のサイクルは約1〜約5分間であってもよい。使用される場合、第3のサイクルは約10〜約20分間、より好ましくは約15〜約20分間であってもよい。第1、第2および第3の混合サイクルのいずれの組み合わせが、所望に応じて行われてもよい。
【0013】
いくつかの実施形態では、香味物質成分を添加する前に第1の混合サイクルを始めることが望ましい可能性がある。例えば、第1の混合サイクルを約5〜約10分間行い、次いで香味物質成分を加えつつ、約5〜約10分間混合することが望ましい可能性がある。任意に、次いで第2の混合サイクルが行われてもよく、これは約1〜約5分間実行されてもよく、次いで第3の任意の混合サイクルが行われてもよく、これは約15〜約20分間実行されてもよい。
【0014】
プロセス100によって形成されるこのようなチューインガム組成物については、加熱混合された製品は、次いで、増量甘味料をこのガムベース混合物に加えるという工程120を経る。増量甘味料に加えて、着色料、香料、添加剤、充填剤などを含めたいずれの他の成分が所望に応じて添加されてもよい。増量甘味料を加えるという工程120は、いつ行われてもよいが、望ましくは混合するという工程110が完結した後に行われる。好ましくは、この混合物は、増量甘味料をこの混合物に加える前に、より低い温度まで冷却されてもよい。例えば、この混合物は、増量甘味料を加えるという工程120の前に、約50〜約60℃の温度まで冷却されてもよい。増量甘味料を加えるという工程120は、任意に、チューインガムベースを混合するという工程110の中で行われてもよい。例えば、甘味料は、1以上の混合サイクルの間に添加されてもよいし、または混合サイクルの中で添加されてもよい。
【0015】
甘味料が均一な混合物を与えるのに十分な時間混合された後、この混合物は、この混合物を第1の押出機に通すという工程130を経てもよい。第1の押出機は、混合物を受け入れるための1つの入力口および少なくとも2つの、この混合物を押出すための押出口を有するリサイクリング押出機(recycling extruder)であってもよい。この実施形態では、少なくとも1つの押出口は、押出された混合物を第1の押出機のほうへと戻し、この第1の押出機で、押出された混合物は少なくとももう1回押出される。望まれる実施形態では、押出された後に混合物のうちの約50%が押出機のほうへと戻され、約50%が形成プロセスの次の工程へと押出される。いずれの量の混合物が第1の押出機のほうへと戻されてもよく、いずれの所望の時間押出されてもよい。
【0016】
押出されたが第1の押出機のほうへと戻されない混合物の部分は、冷却トンネルを通るという次の工程140へと続けられてもよい。望ましくは、押出の際、混合物はロープ状に押出されるが、ロープ、チューブ、またはシートを含めたいずれの所望の様式で押出されてもよい。冷却トンネルは、混合物を冷却するように動作するいずれの装置であってもよい。この冷却トンネルは、好ましくは室温未満の温度に維持され、最も望ましくは約15℃である。押出された製品の所望の冷却のレベルに応じて、冷却トンネルは、所望の冷却のレベルを達成するために十分ないずれの温度であってもよい。この冷却トンネルは、押出された混合物を「ジグザグ」経路に沿って強制的に送り込み、これによりこの混合物を長期間冷却トンネル内に維持してもよい。例えば、冷却トンネルは、その冷却トンネルを出る前に混合物が複数の別々の経路に沿って通過するように、いくつかのジグザグ状の経路を有してもよい。例えば、冷却トンネルは、冷却トンネルを出る前に押出された製品を約5回通す経路を具えていてもよい。用語「冷却トンネル」は菓子が通されるトンネルを具体的に必要とするものではなく、冷却温度が菓子に加えられるいずれの領域も包含するということは理解されるであろう。例えば、押出された菓子は、冷却された部屋を通って輸送されてもよいし、または単に、冷却温度を押出された菓子に導く冷却要素であってもよい。
【0017】
望ましくは、冷却トンネルを通るという工程140の後に、押出されて冷却されたチューインガム混合物は、約30〜50℃の温度を有する。特に、チューインガム組成物については、冷却された製品は、好ましくは、冷却トンネルを出た後に約45〜50℃の温度を有する。所望の温度を達成するためには、製品を冷却トンネルに通すという工程140は不必要である可能性があるということを理解されたい。
【0018】
冷却トンネルを通過することによってであろうとまたは別の方法によってであろうと、製品が所望の温度を達成すると、次いでこの製品は、第2の押出機に入るという工程150を経てもよい。この第2の押出機は単層押出機であってもよいし、またはそれは多層化押出機であってもよい。この多層化押出機はより詳細に後述されることになろう。さらには、第2の押出機は、1つの入力口を具えていてもよいし、またはそれは複数の入力口を具えていてもよい。例えば、第2の押出機は、複数の製品を受け入れるように設計された複数の入力口を具えていてもよい。この複数の製品は、その後、この押出機の中で加工され、出力口を通して押出される。第2の押出機が多層化押出機である実施形態では、押出された製品は、同じかまたは異なる層を有する多層化押出成形品であってもよい。
【0019】
望ましくは、当該組成物は、第2の押出機から、単層化形態でも多層化形態でも、菓子のロープの形態で押出される。この組成物が第2の押出機を出た後、押出された組成物は、任意に、ロープサイジング装置(rope sizing apparatus)に入るという工程160を経てもよい。このロープサイジング装置は、望ましくは、押出された組成物を所望の高さおよび/または幅にサイジングすることができる。望まれる実施形態では、このロープサイジング装置は、垂直方向のサイジングおよび水平方向のサイジングの両方を押出された組成物に施すことができる。ロープサイジング装置の1つの例は、2008年7月25日出願の出願人の同時係属中の出願、米国特許出願第12/180,207号明細書に開示されているものである。この特許出願は、その全体を本願明細書に援用する。糖菓がこのロープサイジング装置を経た後、この菓子は、適切な高さおよび/または幅にサイジングされている。
【0020】
菓子組成物が適切にサイジングされると、サイジングされた組成物は、任意に別の冷却トンネル170に入ってもよい。そこでこの組成物は所望の温度まで冷却される。上記と同様に、この冷却トンネルは、ジグザグ形成物において当該組成物の複数回通過をもたらすことができるものであってもよく、望まれる実施形態では、冷却トンネル170は、当該組成物の約9〜13回通過をもたらす。この冷却トンネルは、組成物を所望の最終温度まで冷却するように、いずれの所望の温度まで冷却されてもよい。冷却トンネルは、好ましくは約15℃の温度に保たれる。この場合でも、サイジングされた後の菓子製品の温度および所望の最終温度に応じて、別の冷却トンネルに入るという工程170は、不必要とされてもよい。
【0021】
冷却された組成物が所望の温度に到達した後、冷却された組成物は、任意に、予備サイジング(pre−sizing)装置および/または緩和台180を通して供給されてもよい。緩和台の1つの例は、2008年7月25日出願の出願人の同時係属出願である米国特許出願第12/180,207号に開示されているものである。この特許出願は、その全体を本願明細書に援用する。冷却された組成物は、当該組成物が所望の緩和した状態に到達するようにするためのいずれの所望の時間、予備サイジング装置および/または緩和台を通して供給されてもよい。菓子ロープ、特にチューインガムを広げて引き伸ばした後、そのロープは「跳ね返り(spring back)」しその通常のサイズへと収縮する傾向を有するということは一般に公知である。「緩和台」によって、当該組成物が、切断する前に「緩和」および収縮できるようにするためのいずれの機構が使用されてもよいということが企図される。この緩和台は、押出と切断との間に十分な時間遅延を与え、当該組成物がより安定な形態へと到達するようにする。この工程180が完結した後、この組成物はその最終のサイズおよび形態にある。この組成物は、完成間近である。
【0022】
この組成物が適切にサイジングされその所望の温度に到達すると、組成物は仕上げ工程190を経る。この工程で、この組成物形成プロセスが完結する。仕上げ工程190は、最終の包装および/または流通のためにこの組成物を用意するためのいずれの所望の工程を含んでもよい。例えば、仕上げ工程190は、組成物を切断する工程、当該組成物の個々のピースを形成する工程、最終組成物をコーティングする工程、組成物を包む工程、形成物を包装する工程、およびこれらの組み合わせを含んでもよい。1つの実施形態では、仕上げ工程190は、剛性のパッケージへと包装されるべきチューインガムの個々のピースを切断し包む工程を含む。別の実施形態では、仕上げ工程190は、当該菓子組成物を圧延およびスコアリングする工程を含んでもよい。
【0023】
図2に示されるように、本発明はまた、キャンディー組成物を形成するプロセス200も提供する。用語「キャンディー組成物」は、あらゆる非チューインガム菓子を指すために使用される。例えば、本願明細書に記載されるプロセスを通して形成されるキャンディー組成物としては、グミキャンディーまたは「グミ」糖菓、ガムドロップ、リコリス、フルーツスナック、デンプンベースのゼリー、ゼラチンベースのゼリー、ペクチンベースのゼリー、カラギーナンベースのゼリー、寒天ベースのゼリー、コンニャクベースのゼリー、チューイーキャンディー、デンプンキャンディー(デンプンキャンディー)、ヌガー、トフィー、タフィー、マシュマロ、フォンダン、ファッジ、チョコレート、コンパウンドコーティング、キャロブコーティング、キャラメル、圧縮錠、綿菓子(candy floss)(綿菓子(cotton candy)としても知られる)、マジパン、ハードボイルドキャンディー、ナッツ入り砂糖菓子、パスティーユ(芳香錠)、プラリーヌ、ノンパレイユ、ドラジェ、ロゼンジ(薬用キャンディー)、糖衣ナッツ、コンフィット(ドライフルーツ・ナッツ入りの糖菓、comfit)、アニシードボール(aniseed ball)、ヌガティーヌ、およびゼリービーンが挙げられる。いくつかの実施形態では、この菓子は、チューイーキャンディー、グミキャンディー、マシュマロ、チューインガム、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0024】
キャンディー組成物の形成は、上記のチューインガム組成物についてのプロセス100と類似している。しかしながら、キャンディー組成物の形成のために、いずれかの所望の様式でキャンディー組成物を混合するという工程210がある。好ましくは、このキャンディー組成物は、実質的に均一な混合物を与えるのに十分な時間、ケトルの中で混合される。混合の特定の温度および時間は、キャンディー組成物を混合するという工程210にとっては重要ではない。キャンディー組成物を混合するという工程210の後、このキャンディー組成物は、キャンディー押出機220の中へとおよびキャンディー押出機220を通して供給されてもよい。このキャンディー押出機は、加工される所望の菓子製品に応じて、上記のとおりのリサイクリング押出機であってもよいし、リサイクリング押出機でなくてもよい。このキャンディー組成物は、好ましくは、キャンディーのロープの形態で押出される。
【0025】
キャンディー押出機を通して供給するという工程220の後、押出されたキャンディーは、好ましくは約35〜40℃の温度を有する。押出されたキャンディー組成物は、所望の特定のプロセスに応じて、より高いまたはより低い温度を有してもよい。所望の温度を達成するために、このキャンディー組成物は、任意に、冷却トンネルに入ってもよい。しかしながら、一般に、キャンディー組成物は、混合という工程210および室温での押出を通して単純に所望の温度に到達する可能性がある。
【0026】
冷却トンネルを通過することによってであろうとまたは別の方法によってであろうと、押出されたキャンディー組成物が所望の温度を達成すると、次いでこのキャンディー組成物は、第2の押出機に入るという工程250を経てもよい。この第2の押出機は単層押出機であってもよいし、またはより詳細に後述されるように、それは多層化押出機であってもよい。第2の押出機は1つの入力口を具えていてもよいし、またはそれは複数の入力口を具えていてもよい。例えば、第2の押出機は、複数の製品を受け入れるように設計された複数の入力口を具えていてもよい。この複数の製品は、その後、この押出機の中で加工され、出力口を通して押出される。チューインガムプロセス100の場合と同様に、キャンディーおよびチューインガム組成物の両方を含めた複数種の菓子が第2の押出機の中へと供給されてもよい。
【0027】
望ましくは、当該組成物は、第2の押出機から、単層化形態でも多層化形態でも、菓子のロープの形態で押出される。この組成物が第2の押出機を出た後、押出された組成物は、任意に、ロープサイジング装置に入るという工程260を経てもよい。このロープサイジング装置は、望ましくは、押出された組成物を所望の高さおよび/または幅にサイジングすることができる。望まれる実施形態では、このロープサイジング装置は、垂直方向のサイジングおよび水平方向のサイジングの両方を押出された組成物に施すことができる。ロープサイジング装置の1つの例は、2008年7月25日出願の出願人の同時係属中の出願、米国特許出願第12/180,207号明細書に開示されているものである。この特許出願は、その全体を本願明細書に援用する。糖菓このロープサイジング装置を経た後、この菓子は、適切な高さおよび/または幅にサイジングされている。
【0028】
菓子組成物が適切にサイジングされると、サイジングされた組成物は、任意に別の冷却トンネル270に入ってもよく、そこでこの組成物は所望の温度まで冷却される。上記と同様に、この冷却トンネルは、ジグザグ形成物において当該組成物の複数回通過をもたらすことができるものであってもよく、望まれる実施形態では、冷却トンネル270は、当該組成物の約9〜13回通過をもたらす。この冷却トンネルは、組成物を所望の最終温度まで冷却するように、いずれの所望の温度まで冷却されてもよい。1つの実施形態では、冷却トンネルは、約15℃の温度に保たれる。この場合でも、サイジングされた後の菓子製品の温度および所望の最終温度に応じて、別の冷却トンネルに入るという工程270は、不必要とされてもよい。
【0029】
冷却された組成物が所望の温度に到達した後、冷却された組成物は、任意に、予備サイジング装置および/または緩和台280を通して供給されてもよい。緩和台の1つの例は、2008年7月25日出願の出願人の同時係属出願である米国特許出願第12/180,207号明細書に開示されているものである。この特許出願は、その全体を本願明細書に援用する。上で説明したように、この組成物は、当該組成物が所望の形状およびサイズに落ち着くようにするためのいずれの所望の長さの時間、予備サイジング装置および/または緩和台を通して供給されてもよい。この工程280が完結した後、この組成物はその最終のサイズおよび形態にある。この組成物は、完成間近である。
【0030】
この組成物が適切にサイジングされその所望の温度に到達すると、組成物は仕上げ工程290を経る。この工程で、この組成物形成プロセスが完結する。仕上げ工程290は、包装のためにこの組成物を用意するためのいずれの所望の工程を含んでもよい。例えば、仕上げ工程290は、組成物を切断する工程、最終組成物をコーティングする工程、最終組成物を形成する工程、組成物を包む工程、形成物を包装する工程、およびこれらの組み合わせを含んでもよい。1つの実施形態では、仕上げ工程290は、剛性のパッケージへと包装されるべきキャンディーの個々のピースを切断し包む工程を含む。別の実施形態では、仕上げ工程290は、当該菓子組成物を圧延およびスコアリングする工程を含んでもよい。
【0031】
図3を参照して、多層化キャンディー/チューインガム組成物を形成するプロセス300が提供される。チューインガム製品を形成するプロセス100およびキャンディー菓子製品を形成するプロセス200の場合と同様に、多層化キャンディー/チューインガム組成物を形成するプロセス300は、種々の混合および押出し工程を含む。プロセス300によって形成される製品は多層化構成を有し、この構成は、チューインガムおよびキャンディー組成物の層のいずれの組み合わせを含む。
【0032】
図3を参照して、多層化チューインガムおよびキャンディー製品を形成する方法が図示される。プロセス300は多層化製品を形成するが、その工程は上記のプロセスと類似している。第1の工程305では、成分の最初の組み合わせが加熱された環境の中で混合される。上記のチューインガムを形成するプロセス100の場合と同様に、この段階で、他の成分が所望に応じて添加されてもよい。例えば、香料、着色料、添加剤、充填剤などが添加されてもよい。チューインガム組成物については、最初の組み合わせはチューインガムベースを含んでもよい。チューインガム組成物では、チューインガムベースは、チューインガムベースを十分に融解させるための所定の温度まで加熱される。この加熱された環境は、加熱されたケトルを含んでもよい。好ましくは、このチューインガムベースは、約85℃の温度まで加熱される。さらに、チューインガムベースは、一連のサイクルの中で加熱および混合されてもよい。例えば、混合工程305は、1つのサイクル、2つのサイクル、または2よりも多いサイクルを含んでもよい。混合工程305は、第1のサイクルが前方向の混合サイクルであり、第2のサイクルが後ろ方向の混合サイクルであり、第3のサイクルが前方向の混合サイクルである、3つの混合サイクルを含んでもよい。混合工程305は、いずれの長さの時間であってもよく、好ましい実施形態では約15〜35分間である。上記の多層化チューインガムについてのプロセスの場合と同様に、いくつかの実施形態では、合計約15〜約20分間などのより短い混合時間が所望される可能性がある一方で、他の実施形態では、合計約30〜約35分間などのより長い混合時間が所望される可能性がある。
【0033】
第1の混合サイクル、第2の混合サイクルおよび第3の混合サイクルは異なる長さの時間であってもよく、またはそれらはおよそ同じ長さの時間であってもよい。1つの実施形態では、第1のサイクルは約5〜約14分間であってもよい。任意に、第1のサイクルは約5〜約10分間であってもよく、または約10〜約14分間であってもよい。使用される場合、第2のサイクルは約1〜約5分間であってもよい。使用される場合、第3のサイクルは約10〜約20分間、より好ましくは約15〜約20分間であってもよい。第1、第2および第3の混合サイクルのいずれの組み合わせが、所望に応じて行われてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、香味物質成分を添加する前に第1の混合サイクルを始めることが望ましい可能性がある。例えば、第1の混合サイクルを約5〜約10分間行い、次いで香味物質成分を加えつつ、約5〜約10分間混合することが望ましい可能性がある。任意に、次いで第2の混合サイクルが行われてもよく、これは約1〜約5分間実行されてもよく、次いで第3の任意の混合サイクルが行われてもよく、これは約15〜約20分間実行されてもよい。
【0035】
プロセス300によって形成されるこのようなチューインガム組成物については、加熱混合された製品は、次いで、増量甘味料をこのガムベース混合物に加えるという工程310を経る。香料、着色料、添加剤、充填剤などを含めた他の成分が、この段階で、所望に応じて、添加されてもよい。増量甘味料を加えるという工程310は、いつ行われてもよいが、望ましくは混合するという工程305が完結した後に行われる。好ましくは、この混合物は、増量甘味料をこの混合物に加える前に、より低い温度まで冷却されてもよい。例えば、この混合物は、増量甘味料を加えるという工程310の前に、約50〜約60℃の温度まで冷却されてもよい。増量甘味料を加えるという工程310は、任意に、チューインガムベースを混合するという工程305の中で行われてもよい。例えば、甘味料は、1以上の混合サイクルの間に添加されてもよいし、または混合サイクルの中で添加されてもよい。
【0036】
甘味料が均一な混合物を与えるのに十分な時間混合された後、この混合物は、この混合物を第1の押出機に通すという工程315を経てもよい。第1の押出機は、この混合物を受け入れるための1つの入力口および少なくとも2つの、この混合物を押出すための押出口を有するリサイクリング押出機であってもよい。この実施形態では、少なくとも1つの押出口は、押出された混合物を第1の押出機のほうへと戻し、この第1の押出機で、押出された混合物は少なくとももう1回押出される。望まれる実施形態では、押出された後に混合物のうちの約50%が押出機のほうへと戻され、約50%が形成プロセスの次の工程へと押出される。いずれの量の混合物が第1の押出機のほうへと戻されてもよく、いずれの所望の時間押出されてもよい。
【0037】
押出されたが第1の押出機のほうへと戻されない混合物の部分は、冷却トンネルを通るという次の工程320へと続けられてもよい。望ましくは、押出の際、混合物はロープ状に押出されるが、ロープ、チューブ、またはシートを含めたいずれの所望の様式で押出されてもよい。冷却トンネルは、混合物を冷却するように動作するいずれの装置であってもよい。この冷却トンネルは、好ましくは室温未満の温度に維持され、最も望ましくは約15℃である。押出された製品の所望の冷却のレベルに応じて、冷却トンネルは、所望の冷却のレベルを達成するために十分ないずれの温度であってもよい。この冷却トンネルは、押出された混合物を「ジグザグ」経路に沿って強制的に送り込み、これによりこの混合物を長期間冷却トンネル内に維持してもよい。例えば、冷却トンネルは、その冷却トンネルを出る前に混合物が複数の別々の経路に沿って通過するように、いくつかのジグザグ状の経路を有してもよい。例えば、冷却トンネルは、押出された製品を、冷却トンネルを出る前に約5回通す経路を具えていてもよい。用語「冷却トンネル」は菓子が通されるトンネルを具体的に必要とするものではなく、冷却温度が菓子に加えられるいずれの領域も包含するということは理解されるであろう。例えば、押出された菓子は、冷却された部屋を通って輸送されてもよいし、または単に、押出された菓子に冷却温度を導く冷却要素であってもよい。
【0038】
望ましくは、冷却トンネルを通るという工程320の後に、押出されて冷却されたチューインガム混合物は、約30〜50℃の温度を有する。特に、チューインガム組成物については、冷却された製品は、好ましくは、冷却トンネルを出た後に約45〜50℃の温度を有する。所望の温度を達成するためには、製品を冷却トンネルに通すという工程320は不必要である可能性があるということを理解されたい。
【0039】
プロセス300は、キャンディー組成物の形成も含む。キャンディー組成物の形成については、いずれかの所望の様式でキャンディー組成物を混合するという工程325がある。好ましくは、このキャンディー組成物は、実質的に均一な混合物を与えるのに十分な時間、ケトルの中で混合される。混合の特定の温度および時間は、キャンディー組成物を混合するという工程325にとっては重要ではない。キャンディー組成物を混合するという工程325の後、このキャンディー組成物は、キャンディー押出機330の中へとおよびキャンディー押出機330を通して供給されてもよい。このキャンディー押出機は、加工される所望の菓子製品に応じて、上記のとおりのリサイクリング押出機であってもよいし、リサイクリング押出機でなくてもよい。このキャンディー組成物は、好ましくは、キャンディーのロープの形態で押出される。
【0040】
キャンディー押出機を通して供給するという工程330の後、押出されたキャンディーは、好ましくは約35〜40℃の温度を有する。押出されたキャンディー組成物は、所望の特定のプロセスに応じて、より高いまたはより低い温度を有してもよい。所望の温度を達成するために、このキャンディー組成物は、任意に、冷却トンネルに入ってもよい。しかしながら、一般に、キャンディー組成物は、混合という工程325および室温での押出を通して単純に所望の温度に到達する可能性がある。
【0041】
このチューインガム組成物およびこのキャンディー組成物がそのそれぞれの所望の温度に到達すると、これらの組成物は、別々に第2の押出機340へと供給される。多層化菓子製品を形成するために、この第2の押出機は多層化押出機であってもよい。この多層化押出機は、1つの入力口を具えていてもよいし、またはそれは複数の組成物を受け入れるように設計された2以上の入力口を具えていてもよい。入力されるべき組成物は同じであってもよいし、またはそれらは異なっていてもよい。組成物が入力口のうちの1つへと供給されると、この組成物は、別々の入力口へと供給されたものであってもよい他の組成物とは別々の押出し区画で加工される。次いでこの組成物は、1以上の出力口を通して押出され、第2の押出された製品を形成してもよい。第2の押出機から押出されることになる組成物は、より詳細に後述されるように、同時に押出されて多層化菓子押出成形品を形成してもよい。
【0042】
所望に応じて、このプロセスは、第2の押出機へと供給される複数種の菓子を含んでもよい。いくつかの実施形態では、このプロセスは、第2の押出機の1つの入力口へと供給されるチューインガム組成物、および第2の押出機の第2の入力口へと供給される非チューインガムキャンディー組成物を含んでもよい。好ましくは、このチューインガムおよび非チューインガムキャンディー組成物は、第2の押出機の別個の区画へと供給される。このようにして、このチューインガム組成物および非チューインガムキャンディー組成物は別々に加工され、別々の出力口を介して押出される。望ましくは、これらの出力口は、押出された組成物が押出の際に接触している、またはほぼ接触しているように、互いに近接した位置に置かれる。従って、第2の押出機は多層化菓子押出成形品を形成してもよい。
【0043】
当該菓子押出成形品を形成するための2以上の同時の出力口があってもよい。例えば、押出された組成物は、チューインガムの2つの層の間に押出されたキャンディーの層を有してもよく、またこの逆であってもよい。あるいは、押出された組成物は、チューインガムの複数の層を有してもよいし、または押出された組成物は、キャンディーの複数の層を有してもよい。チューインガム/キャンディー多層化菓子が形成されるべき実施形態では、そのキャンディーは、好ましくは、押出の際に、チューインガム組成物よりも約5〜10℃低い温度を有する。例えば、糖菓のチューインガム成分が約45〜50℃の温度で押出される場合、キャンディー組成物は、好ましくは約35〜40℃の温度で押出される。
【0044】
望ましくは、この組成物は、第2の押出機から、菓子の多層化ロープの形態で押出される。この組成物が第2の押出機を出た後、押出された組成物は、任意に、ロープサイジング装置に入るという工程350を経てもよい。このロープサイジング装置は、望ましくは、押出された組成物を所望の高さおよび/または幅にサイジングすることができる。望まれる実施形態では、このロープサイジング装置は、垂直方向のサイジングおよび水平方向のサイジングの両方を押出された組成物に施すことができる。ロープサイジング装置の1つの例は、2008年7月25日出願の出願人の同時係属中の出願、米国特許出願第12/180,207号明細書に開示されているものである。この特許出願は、その全体を本願明細書に援用する。糖菓がこのロープサイジング装置を経た後、この菓子は、適切な高さおよび/または幅にサイジングされている。
【0045】
菓子組成物が適切にサイジングされると、サイジングされた組成物は、任意に別の冷却トンネル360に入ってもよく、そこでこの組成物は所望の温度まで冷却される。上記と同様に、この冷却トンネルは、ジグザグ形成物の中での当該組成物の複数回通過をもたらすことができるものであってもよく、望まれる実施形態では、冷却トンネル360は、当該組成物の約9〜13回通過をもたらす。この冷却トンネルは、組成物を所望の最終温度まで冷却するように、いずれの所望の温度まで冷却されてもよい。1つの実施形態では、冷却トンネルは、約15℃の温度に保たれる。この場合でも、サイジングされた後の菓子製品の温度および所望の最終温度に応じて、別の冷却トンネルに入るという工程360は、不必要とされてもよい。
【0046】
冷却された組成物が所望の温度に到達した後、冷却された組成物は、任意に、予備サイジング装置および/または緩和台370を通して供給されてもよい。緩和台の1つの例は、2008年7月25日出願の出願人の同時係属出願である米国特許出願第12/180,207号明細書に開示されているものである。この特許出願は、その全体を本願明細書に援用する。この工程370が完結した後、この組成物はその最終のサイズおよび形態にある。この組成物は、完成間近である。
【0047】
この組成物が適切にサイジングされその所望の温度に到達すると、組成物は仕上げ工程380を経る。この工程で、この組成物形成プロセスが完結する。1つの実施形態では、仕上げ工程380は、包装のためにこの組成物を用意するためのいずれの所望の工程を含んでもよい。例えば、仕上げ工程380は、組成物を切断する工程、完成した組成物を形成する工程、この組成物をコーティングする工程、組成物を包む工程、形成物を包装する工程、およびこれらの組み合わせを含んでもよい。1つの実施形態では、仕上げ工程380は、剛性のパッケージへと包装されるべき菓子の個々のピースを切断し包む工程を含む。別の実施形態では、仕上げ工程380は、当該菓子組成物を圧延およびスコアリングする工程を含んでもよい。
【0048】
チューインガム組成物および/またはキャンディー組成物のいずれの組み合わせも、この様式で加工してよい。例えば、いずれかの所定の菓子製品において、複数の香味のキャンディー組成物があってもよく、これは、各層が別々の香料を有する多層化キャンディー組成物を形成するように押出されてもよい。あるいは、多層化押出機の中へ供給される複数の香味のチューインガム組成物、および多層化押出機の中へ供給されるキャンディー組成物があってもよく、これらは、後に共押出しされてもよい。当該菓子製品の中の各層は、異なる香味、色、質感(テキスチャ)、組成物、またはいずれかの所望の品質を有してもよい。
【0049】
チューインガム加工および/またはキャンディー組成物加工について上に記載された特定の加熱、冷却、およびサイジングの工程を通して、最終生成物は、組成物をある長さの時間、落ち着かせるという従来の必要性がなく、直接切断され、包まれ、そして剛性のパッケージングの中へと包装されることができる。本願明細書に記載される加熱、冷却、およびサイジングの工程によって、個々に形成された後の望ましくない膨張も収縮も受けない組成物の形成が可能になり、その結果、切断されて包まれた組成物が剛性のパッケージの中へと包装されることが可能になる。本願明細書に記載される加工方法は、以下の実施例を参照することを通してよりよく理解されうる。以下の実施例は、本発明を説明することを意図しているが、限定を加えるものであるとは決して意図されていない。
【実施例】
【0050】
実施例1 − ガムを混合するプロセス
ガムベースを、そのガムベースを融解させるのに十分な温度で、ジャケット付きシグマブレード融解装置の中で最初に融解させる。このジャケットを、83〜88℃の間の製品温度を得るための温度に設定する。融解すると、このガムベースをガムベース貯蔵タンクへと供給する。
【0051】
別のケトルを約45〜50℃に加熱する。このケトルの中へ、以下の成分を、下記の表1に示す時間に加える。
【0052】
【表1】

【0053】
この混合プロセスが完結すると、混合したガム温度は約52〜約58℃であるべきである。次いで、この混合したガムを押出して個々のピースへと形成してもよい。この混合プロセスは、(単層化、多層化、またはガムおよびキャンディー層による多層化であろうと)いずれの種類の最終のガム製品にとっても有用である可能性がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
菓子混合プロセスにおける均一性を改善する方法であって、
(a)所定量の菓子ベースおよび増量甘味料を、第1の方向に第1のサイクル期間の間、混合して混合物を与える工程と、
(b)所定量の香味物質成分を前記混合物に加える工程と、
(c)前記混合物を、第2の方向に第2のサイクル期間の間、混合する工程と、
(d)前記混合物を、前記第1の方向に第3のサイクル期間の間、混合する工程と、
を含む方法。
【請求項2】
前記香味物質成分は、香料、甘味料、酸、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される物質を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のサイクル期間は約10〜約14分間である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記香味物質成分は、前記第1のサイクル期間の間に前記混合物に加えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記香味物質成分は、前記第1のサイクル期間の後に、前記混合物に加えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のサイクル期間は約2〜約4分間である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のサイクル期間は約2〜約4分間である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記混合物を、前記第3のサイクル期間の後、押出機の中へと通す工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記混合物は、前記混合物を押出機の中へと通す前記工程の前に、1時間未満の間、保持エリアに移される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1、第2、または第3のサイクル期間のうちの少なくとも1つの間に、前記混合物を加熱する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記混合物は、前記第1のサイクル期間の間に、約85℃の温度に加熱される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記混合物は、所定量の香味物質成分を加える前記工程の前に、約55℃の温度に加熱される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記菓子ベースはチューインガムベースを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記混合物は約30%〜約50%のガムベースを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記混合物は約30%〜約50%の増量甘味料を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のサイクル期間は約5〜約10分間である、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
所定量の香味物質成分を前記混合物に加える前記工程は、前記香味物質成分を、約5〜約10分間混合しながら、加えることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第2のサイクル期間は約1〜約5分間である、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記第3のサイクル期間は約15〜約20分間である、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
菓子製品を調製する方法であって、
(a)所定量の製品をケトルの中で混合し、菓子ベースを形成する工程と、
(b)混合された前記菓子ベースを所定の温度に加熱する工程と、
(c)加熱された前記菓子ベースを第1の押出機の中へと供給する工程と、
(d)前記菓子ベースを冷却装置へと押出して、冷却された菓子製品を与える工程と、
(e)冷却された前記菓子製品を第2の押出機へと供給する工程と、
(f)冷却された前記菓子製品を前記第2の押出機から押出す工程と、
(g)押出された前記菓子製品を仕上げ装置の中へと通し、菓子ピースを仕上げる工程と、
を含む方法。
【請求項21】
前記菓子製品が前記第2の押出機から押出された後に、前記菓子製品をサイジングする工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記菓子製品をサイジングする前記工程は、前記菓子製品をロープサイジング装置に通すことを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ロープサイジング装置は垂直方向サイズ決定装置を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ロープサイジング装置は水平方向サイズ決定装置を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記ロープサイジング装置は、垂直方向サイズ決定装置および水平方向サイズ決定装置を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記菓子製品が前記第2の押出機から押出された後に、前記菓子製品を冷却装置に通す工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記第1の押出機はリサイクリング押出機を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項28】
前記菓子ベースが所定の温度に加熱された後に、所定量の甘味料を前記菓子ベースに加える工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項29】
所定量の菓子ベースをケトルの中で混合する前記工程は、前記菓子ベースを複数の混合サイクルで混合することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項30】
少なくとも3つの混合サイクルを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記菓子ベースはチューインガムベースを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項32】
完成した前記菓子ピースを硬いパッケージの中へと包装する工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項33】
多層化菓子製品を調製する方法であって、
(a)所定量の菓子製品をケトルの中で混合する工程と、
(b)混合された前記菓子製品を所定の温度に加熱する工程と、
(c)加熱された前記菓子製品を押出機の中へと供給する工程と、
(d)前記菓子製品を冷却装置へと押出して、冷却された菓子製品を与える工程と、
(e)冷却された前記菓子製品を多層化押出機へと供給する工程と、
(f)冷却された前記菓子製品を押出して、多層化菓子製品を形成する工程と、
(g)前記多層化菓子製品を仕上げ装置の中へと通す工程と、
を含む方法。
【請求項34】
前記菓子製品が前記第2の押出機から押出された後に、前記菓子製品をサイジングする工程をさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記菓子製品をサイジングする前記工程は、前記菓子製品をロープサイジング装置に通すことを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記ロープサイジング装置は垂直方向サイズ決定装置を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記ロープサイジング装置は水平方向サイズ決定装置を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記ロープサイジング装置は垂直方向サイズ決定装置および水平方向サイズ決定装置を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記菓子製品が前記第2の押出機から押出された後に、前記菓子製品を冷却装置に通す工程をさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記第1の押出機はリサイクリング押出機を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項41】
菓子ベースが所定の温度に加熱された後に、所定量の甘味料を前記菓子ベースに加える工程をさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項42】
所定量の菓子ベースをケトルの中で混合する前記工程は、前記菓子ベースを複数の混合サイクルで混合することを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項43】
少なくとも3つの混合サイクルを含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記多層化押出機は、少なくとも3つの層を有する製品を押出すことができる、請求項33に記載の方法。
【請求項45】
少なくとも2つの冷却された菓子製品が前記多層化押出機へと供給される、請求項33に記載の方法。
【請求項46】
冷却された前記菓子製品のうちの少なくとも1つはチューインガムベースを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記多層化菓子製品は、第1のチューインガム製品の層、菓子製品の層、および第2のチューインガム製品の層を含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記第1および第2の菓子製品は同じである、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記仕上げ装置は、個々に包まれた菓子ピースを形成するための切断包装装置を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項50】
前記個々に包まれた菓子ピースを剛性のパッケージの中へと包装する工程をさらに含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
菓子製品を調製する方法であって、リサイクリング押出機の使用を含む、方法。
【請求項52】
菓子製品は前記リサイクリング押出機から押出され、前記リサイクリング押出機の中へと直接供給される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
押出されて前記リサイクリング押出機の中へと直接供給された前記菓子製品は、複数回、前記リサイクリング押出機から押出される、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記リサイクリング押出機は、少なくとも2つの押出口を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記押出口のうちの1つは、押出された製品を前記リサイクリング押出機のほうへと戻す、請求項54に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−515554(P2012−515554A)
【公表日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548126(P2011−548126)
【出願日】平成22年1月22日(2010.1.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/021768
【国際公開番号】WO2010/085623
【国際公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(508351303)クラフト・フーズ・グローバル・ブランズ・エルエルシー (28)
【Fターム(参考)】