説明

蒸気トラップ不調検出装置

【課題】構成が簡単で取付けが容易であり、蒸気トラップの動作不良が簡単に分かる使い勝手のよい蒸気トラップ不調検出装置を提供する。
【解決手段】蒸気トラップ不調検出装置10は、蒸気トラップ1又は蒸気トラップ1と接続する蒸気配管2、ドレン配管3の外壁面にバイメタル12の一端部18を固定し、熱を受け変位するバイメタル12の先端部の変位量をてこ20、22を使用して拡大し、拡大したバイメタル12の変位量を指針42を介して表示し、指針42の位置に対応し蒸気トラップの作動状態を示す表示板44を設け、蒸気トラップ1の作動状態を表示装置16に視認可能に表示させる。これにより蒸気トラップ1の不調が簡単に分かる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気トラップの動作不良を検出し表示可能な蒸気トラップ不調検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発電所、工場、各種プラントでは、加熱、加温に蒸気が多く使用されており、蒸気配管の先端部には蒸気トラップが設けられるのが一般的である。蒸気トラップは、内部に弁を備えているので、配管内のさび等が弁部に詰まると動作不良を起こす。蒸気トラップの動作不良には、種々のパターンがあるが代表的には、弁が閉止したままとなりドレンを排出することができないケース、弁が開いたままとなり蒸気が噴きっ放しとなるケースである。特にドレンが排出されないケースでは、蒸気配管にドレンが溜まる結果、蒸気配管温度が低下し操業に大きな影響を与えるため、蒸気トラップの作動状態の確認は重要である。
【0003】
ドレンが排出されない状態となると蒸気トラップ又はこれに接続する前後配管の温度が低下するため、これら温度を測定することで蒸気トラップ動作不良が分る。温度を測定する方法には、熱電対などの温度検出器を使用する方法もあるが、蒸気トラップ又は蒸気トラップの前後配管を手で触る方法が簡便であり、従来からよく用いられている。この方法は簡便であり、現場で直ぐに実施できる方法ではあるが、蒸気トラップの設置場所によっては確認が難しく、火傷の心配もあり、さらに蒸気トラップの数が多い場合には、確認に多くの時間を要する。なお、蒸気トラップは、ドレントラップと呼ばれることもある。
【0004】
蒸気トラップの動作不良を検知する装置も幾つか提案されている。例えば蒸気トラップ又は蒸気トラップの前後配管に形状記憶合金からなる薄板を取付け、温度変化に伴う薄板の形状の変化から温度を検知する温度表示装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。さらに前記温度表示装置は、所定温度を境としてその温度と比較して温度が高いか低いかしか表示できないため、蒸気トラップが正常に作動しているか否かを明確に判断できないとして、低温、高温のみならず中温も表示可能な温度表示器が提案されている。この温度表示器は渦巻き型のバイメタルを使用し、温度を検出し、表示するものであり、実施例として蒸気トラップに組み込んだ例が開示されている(例えば特許文献2参照)。また本件出願人は、蒸気トラップの動作検知方法として、サーモラベルを用いた方法を発明し特許出願を行っている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭61−21941号公報
【特許文献2】特開2005−257625号公報
【特許文献3】特開2008−64209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
蒸気トラップの動作不良は、ドレンの排出不能の他、蒸気の噴きっ放しを引き起こすため、蒸気トラップの作動状態を検出する方法又は装置は、この両方の状態を検出できることが望ましいことは言うまでもない。サーモラベルを使用する方法は簡便な方法であるが、劣化が懸念される。特許文献2に記載の渦巻き型のバイメタルを使用する方法は、信頼性も高く、ドレンの排出不能、蒸気の噴きっ放しの両方を検出可能な好ましい方法であるが、構造上、蒸気トラップの形状、型式によっては取付けが難しく、既に設置済みの蒸気トラップにあっては、取付けに大幅な改良が必要となる場合もある。
【0007】
本発明の目的は、構成が簡単で取付けが容易であり、蒸気トラップの動作不良が簡単に分かる使い勝手のよい蒸気トラップ不調検出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の本発明は、蒸気トラップ又は蒸気トラップに接続する前後配管の外壁面に末端部のみ固定され蒸気トラップ又は前後配管の外壁面から受ける熱により他部を変位させるバイメタルと、前記バイメタルの先端部の変位量を拡大する拡大装置と、前記拡大装置により拡大されたバイメタルの変位量を示す指針又は指標、及び該指針又は指標の位置に対応し前記蒸気トラップの作動状態又は前記蒸気トラップ又は前後配管の温度を表示する表示板を備える表示装置と、を含むことを特徴とする蒸気トラップ不調検出装置である。
【0009】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の蒸気トラップ不調検出装置において、前記拡大装置は、2つ以上の歯車を組み合わせてなる歯車装置を有し、該歯車装置を介して前記バイメタルの変位量を拡大することを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の蒸気トラップ不調検出装置において、前記拡大装置は、てこを有し、てこの原理を利用し前記バイメタルの変位量を拡大することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載の蒸気トラップ不調検出装置において、前記てこは、複数個のてこを有し、1のてこの変位量をさらに拡大するように複数個のてこが上下方向に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る蒸気トラップ不調検出装置は、蒸気トラップ又は蒸気トラップに接続する前後配管の外壁面にバイメタルの末端部のみを固定し、温度に対応して変位したバイメタルの先端部の変位量を拡大装置で拡大し、これを直接、表示装置に表示するので、蒸気トラップの動作不良が直ちに分かる。構成が簡単で、バイメタルを蒸気トラップ又は蒸気トラップに接続する前後配管の外壁面に固定するので、簡単に取付け使用することができる。またバイメタルを使用するので信頼性が高く、さらにバイメタルの変位量を拡大する拡大装置を備えるので、離れた場所からも表示が視認可能となり使い勝手がよい。
【0013】
また本発明によれば、前記バイメタルの変位量を拡大する拡大装置に2つ以上の歯車を組み合わせてなる歯車装置を利用するので、簡単な構成で容易にバイメタルの変位量を拡大することができる。
【0014】
また本発明によれば、前記バイメタルの変位量を拡大する拡大装置にてこを利用するので、構造が簡単で信頼性も高く、容易にバイメタルの変位量を拡大することができる。
【0015】
また本発明によれば、てこは、1のてこの変位量をさらに拡大するように複数個のてこが上下方向に配置されているので、少ないスペースで大きな変位を実現でき、装置をコンパクト化することができる。これにより設置スペースが狭い所にも設置できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態の蒸気トラップ不調検出装置10を蒸気トラップ1に装着した状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図2】図1の蒸気トラップ不調検出装置10の拡大装置14の拡大機構を説明するための図である。
【図3】本発明の第2実施形態の蒸気トラップ不調検出装置50の概略的構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の第1実施形態の蒸気トラップ不調検出装置10を蒸気トラップ1に装着した状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。図2は、蒸気トラップ不調検出装置10の拡大装置14の拡大機構を説明するための図である。
【0018】
蒸気トラップ不調検出装置10は、蒸気トラップ1、蒸気トラップ1に接続する蒸気配管2、ドレン配管3の外壁面に取付け、蒸気トラップ1又は蒸気配管2、ドレン配管3の温度をバイメタルを介して間接的に検出し、この温度に基づき蒸気トラップ1の作動状態を表示する装置であり、バイメタル12とバイメタル12の先端部の変位量を拡大する拡大装置14と作動状態を表示する表示装置16とを含む。図1は、蒸気トラップ1に蒸気トラップ不調検出装置10を取付けた例である。
【0019】
バイメタル12は、薄い矩形板状の形状を有し、蒸気トラップ1の上方の外蓋4の外壁面5に密接するように取付けられている。バイメタル12は一端部18のみ、バンド(図示省略)でしっかりと外壁面5に固定され、他の部分は、外壁面5に対しフリーである。バイメタル12は、公知のように使用可能な温度範囲、比例温度範囲も広く、さらに種々のバイメタルが市販されているので、温度に適合したバイメタルを適宜選択すればよく、湾曲抵抗係数の大きいバイメタルが変位量が大きく好ましい。蒸気トラップ1又は蒸気配管2、ドレン配管3の外壁温度の一例を示せば、蒸気トラップ1の動作正常時、80〜100℃程度、蒸気トラップ1の動作不良でドレンが溜まった状態では、20〜30℃程度、一方、蒸気トラップ1の動作不良で蒸気が噴きっ放しとなると、110〜130℃程度である。このような温度範囲の場合、1つのバイメタル12で対応可能である。バイメタル12を取付けるときは、熱伝導性が低下しないように蒸気トラップ1又は蒸気配管2、ドレン配管3の外壁面に密着させることが重要である。バイメタル12の形状は、矩形平板状のものに限定されるものではなく、U字形などであってもよい。
【0020】
バイメタル12の取付け位置は、蒸気トラップ1の他、蒸気トラップ1に接続する前後の蒸気配管2、ドレン配管3でもよく、蒸気トラップ1の作動状態により大きく温度が変化する場所が好ましい。この点から蒸気配管2、ドレン配管3に取付ける場合は、できるだけ蒸気トラップ1に近い位置が好ましく、ドレン配管3よりも蒸気配管2の方が好ましい。またバイメタル12は熱伝導性の点から外壁面に密着させ取付けることが重要であるから、この点も考慮しバイメタル12の取付け位置を決めるべきである。
【0021】
蒸気トラップ1は、特定の蒸気トラップに限定されるものではなく、バケット式蒸気トラップ、フロート式蒸気トラップなどのメカニカル蒸気トラップ、バイメタル式蒸気トラップなどのサーモスタチック蒸気トラップなど各種の蒸気トラップに適用することができる。
【0022】
拡大装置14は、熱を受け変位するバイメタル12の先端部24の高さを拡大して表示装置16に伝達するための装置であり、ここではてこを利用してバイメタル12の変位量を拡大する。拡大装置14は、上下2段に設けられたてこ20、22と、バイメタル12の先端部24とてこ20の一端部とを連結する連結板26、てこ20の他端部とてこ22の一端部とを連結板28を含み構成される。
【0023】
てこ20は、細長い板状の形状からなり、バイメタル12と所定の間隔を隔て平行に配置されている。てこ20の一端は、支持ピン30を介して連結板26の一端と回動自在に連結され、連結板26の他端は、支持ピン32を介してバイメタルの先端部24と回動自在に連結されている。同様にてこ20とてこ22とは、支持ピン34、36を介して連結板28で回動自在に連結されている。てこ20は、連結板26に近い位置に固定された支持ピン38を有する。この支持ピン38は、図示を省略した架台に回動自在に支持され、この支持ピン38が支点となっててこが動く。同様にてこ22にも連結板28に近い位置に支点となる支持ピン40を有する。
【0024】
図2中(a)は、バイメタル12が変位していない状態を示す。このとき、てこ22の端部上端と外蓋4の外壁面5との距離はHである。図2(b)は、バイメタル12が外蓋4から熱を受け、先端部24がδh変位した状態であり、このときバイメタル12の変位量δhは、拡大装置14によりΔH=H−Hに拡大される。このようにてこ20、22を用いることで、バイメタル12の変位量を容易に拡大させることができる。本実施形態に示すようにてこ20、22を2つ用い、これを上下2段に配置すると取付けスペースが小さく、狭い場所でも取付け可能となる。もちろんてこの数は1つであっても、3つ以上であってもよい。てこは、構造が簡単で信頼性も高く、てこを使用した拡大装置14は安価であり、優れた拡大装置と言える。
【0025】
拡大装置としては、てこの他、スナップ又はばね機構を用い、これをバイメタル12と連動させ、バイメタル12の変位によりスナップ又はばね機構に荷重を加え、スナップ又はばねの圧縮を開放し、バイメタル12の変位量を拡大するようにしてもよい。さらに他の拡大装置であってもよく、構造が簡単で安価でありコンパクトな装置が好ましい。第2実施形態では他の拡大装置を示す。
【0026】
表示装置16は、拡大装置14で拡大されたバイメタル12の変位量を視認可能に表示する装置であり、拡大装置14と連動して動く指針42、及びバイメタル12の作動状態を表示する表示板44を含む。指針42は、本実施形態においては、てこ22の先端部を着色しこれを指針としている。もちろんてこ22の先端部に別途指針を設けてもよい。
【0027】
表示板44は、中央部に指針42を視認可能な窓46が設けられている。窓46の横には、蒸気トラップの作動状態を示す目盛48が3つ刻まれている。一番下の目盛48aは、ドレンが排出されず閉塞状態を示し、中央の目盛48bは、正常状態を示し、一番上の目盛48cは、蒸気トラップの噴きっ放しの状態を示す。蒸気トラップが不調で弁が閉止した状態となると蒸気が凝縮したドレンを排出することができず、蒸気トラップ本体1の温度が低下する。この状態では、バイメタル12の変位量は小さく指針44も下に位置する。一方、蒸気トラップが不調で弁が開いたままの状態となると蒸気が噴きっ放しとなり、蒸気トラップ本体1は常時、蒸気で加熱され、高い温度を維持する。この状態では、バイメタル12の変位量が大きく、指針44は上方に位置する。蒸気トラップが正常に作動しているときは、蒸気トラップ本体1は、中間の温度であり、指針44も中間に位置する。目盛48は、一定の幅を持つように表示してもよく、目盛に代え、色分けしてもよい。また温度を表示してもよい。
【0028】
図3は、本発明の第2実施形態の蒸気トラップ不調検出装置50の概略的構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。図1及び図2に示す蒸気トラップ不調検出装置10と同一の部材には、同一の符号を記して説明を省略する。
【0029】
第2実施形態の蒸気トラップ不調検出装置50も第1実施形態に示す蒸気トラップ不調検出装置10と同様に、バイメタル12で温度を間接的に検出し、この温度に基づき蒸気トラップの作動状況を表示装置52に表示する。この蒸気トラップ不調検出装置50も第1実施形態に示す蒸気トラップ不調検出装置10と同様に、バイメタル12の先端部24の変位量を拡大し表示装置52で表示する。
【0030】
表示装置52は、歯車装置62を用いて表示器54を回転させ蒸気トラップ1の作動状態を表示する。表示装置52は、側面視が正方形の直方体の表示器54を備え、表示器54の隣り合う側面56、58には異なる色彩が付され、この側面56、58が合う一辺が指標60となる。歯車装置62は、ラック64とピニオン66とで構成され、表示器54は、ピニオン66の回転軸68に中心を一致させるようにピニオン66の回転軸68上に取付けられ、ピニオン66と一体となり回転する。表示器54の対角線の長さは、ピニオン66の直径の数倍の大きさであり、ピニオン66の移動する距離が数倍の大きさとなり指標60の移動距離として表れる。ピニオン66には、ピニオン66に噛み合うようにラック64が配設され、ラック64はガイド(図示を省略)で鉛直方向に上下動自在に保持されている。ラック64の下方にはバイメタル12が位置し、バイメタル12は蒸気トラップ1の入口部に接続する蒸気配管2の外壁面6に密接し、一端部18のみ蒸気配管2に固定されている。
【0031】
以上の構成から蒸気トラップ不調検出装置50は、蒸気配管2の外壁面6からの熱を受けバイメタル12の先端部24が上方に湾曲するとラック64が上方に押し上げられる。これによりラック64に噛み合うピニオン66が反時計回りに回転し、同軸上に取付けられた表示器54も反時計回りに回転する。このとき表示器54は、バイメタル12の変位量を拡大して表示することとなる。このように歯車装置62と表示器54は協働し、バイメタル12の変位量を拡大する拡大装置として機能する。また表示器54は、指標60を境に側面56、58の色彩が異なるので、表示板44の窓46に示される指標60の位置が明確である。表示器54は円柱状でもよく、指標60の部分に線を設けこれを指針とし、又はこの部分に指針を設けてもよい。
【0032】
バイメタル12は、固定点である一端部18を中心にほぼ円を描くように変位する。このためラック64をバイメタル12に固定すると、バイメタル12が上方に湾曲する量に従いラック64とピニオン66との距離が離れ、噛み合いが悪くなる。しかしながら本実施形態では、バイメタル12とラック64と接着せず接触させているので、常にラック64とピニオン66の距離が一定に保持され、動きが安定する。
【0033】
2つ以上の歯車を組み合わせてなる歯車装置は、周知のように歯車の直径を変更することで簡単に速度を変更することができる。このような歯車装置を拡大装置として利用してもよい。なお、第2実施形態の蒸気トラップ不調検出装置50において、第1実施形態に示す拡大装置14を取付け、ラック64をてこ22で動かしてもよい。これによりバイメタル12の僅かな変位をさらに大きく拡大することができる。
【0034】
第1実施形態及び第2実施形態で説明したように本発明に係る蒸気トラップ不調検出装置は、構成が簡単で、取付けも容易であり、さらに電源、配線も不要なことから現場で容易に使用することができる。本発明に係る蒸気トラップ不調検出装置は、バイメタルの変位量を拡大する拡大装置を有するので、装置を小型化しても表示が見え易く使い勝手がよい。さらに装置をコンパクト化できるので安価に製造できる。なお、本発明に係る蒸気トラップ不調検出装置は、基本的にはバイメタルを介して温度を検出し、これを表示装置に表示する装置であるから、蒸気トラップ以外の種々の装置又は配管の温度検出表示装置として、また異常監視検知装置としても使用することができる。
【符号の説明】
【0035】
1 蒸気トラップ
2 蒸気配管
3 ドレン配管
5 外蓋の外壁面
6 蒸気配管の外壁面
10 蒸気トラップ不調検出装置
12 バイメタル
14 拡大装置
16 表示装置
18 バイメタルの一端部
20 てこ
22 てこ
24 バイメタルの先端部
42 指針
44 表示板
48 目盛
50 蒸気トラップ不調検出装置
52 表示装置
54 表示器
60 指標
62 歯車装置
64 ラック
66 ピニオン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気トラップ又は蒸気トラップに接続する前後配管の外壁面に末端部のみ固定され蒸気トラップ又は前後配管の外壁面から受ける熱により他部を変位させるバイメタルと、
前記バイメタルの先端部の変位量を拡大する拡大装置と、
前記拡大装置により拡大されたバイメタルの変位量を示す指針又は指標、及び該指針又は指標の位置に対応し前記蒸気トラップの作動状態又は前記蒸気トラップ又は前後配管の温度を表示する表示板を備える表示装置と、
を含むことを特徴とする蒸気トラップ不調検出装置。
【請求項2】
前記拡大装置は、2つ以上の歯車を組み合わせてなる歯車装置を有し、該歯車装置を介して前記バイメタルの変位量を拡大することを特徴とする請求項1に記載の蒸気トラップ不調検出装置。
【請求項3】
前記拡大装置は、てこを有し、てこの原理を利用し前記バイメタルの変位量を拡大することを特徴とする請求項1に記載の蒸気トラップ不調検出装置。
【請求項4】
前記てこは、複数個のてこを有し、1のてこの変位量をさらに拡大するように複数個のてこが上下方向に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の蒸気トラップ不調検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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