説明

蒸気発生器

【課題】Uベンド部の耐震性を確保すること。
【解決手段】逆U字形状の伝熱管5を複数配列することで上端の円弧部が集合したUベンド部18を有する蒸気発生器において、前記Uベンド部18における伝熱管5の間に挿入されてUベンド部18を複数に仕切るように設けられ、伝熱管5を格納する蒸気発生器の胴部2側に対して支持部25によって支持された仕切板20を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気発生器が有する伝熱管の円弧部が集合した部分での耐震構造に関する。
【背景技術】
【0002】
蒸気発生器は、U字形状の伝熱管が複数整列されたものである。U字形状の円弧部が集合している部分をUベンド部という。従来、このUベンド部の地震に対する耐性(耐震性)を向上させるための構造が知られている(例えば、特許文献1または2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第6772832号明細書
【特許文献2】米国特許第5692557号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術は、Uベンド部において複数の伝熱管を保持する部材が支持部材によって固定される構造であるが、前記支持部材は、蒸気発生器の容器に固定されていないので、Uベンド部の耐震性を十分に確保できないおそれがある。特許文献2の技術は、支持部材を介して伝熱管を蒸気発生器の容器に固定する構造であるが、Uベンド部の拘束力が大きいと、流動振動に対する耐性に影響を与えるおそれがある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するものであり、Uベンド部の耐震性を確保することのできる蒸気発生器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、第1の発明の蒸気発生器造は、逆U字形状の伝熱管を複数配列することで上端の円弧部が集合したUベンド部を有する蒸気発生器において、前記Uベンド部における前記伝熱管の間に挿入されて前記Uベンド部を複数に仕切るように設けられ、前記伝熱管を格納する蒸気発生器の胴部側に対して支持部によって支持された仕切板を備えることを特徴とする。
【0007】
この蒸気発生器によれば、仕切板によりUベンド部の内部で伝熱管の変形を抑制するため、過大な加振力に対してUベンド部に掛かる応力を許容応力以下に低下させ、Uベンド部の耐震性を確保することができる。
【0008】
また、第2の発明の蒸気発生器は、第1の発明において、前記仕切板を複数箇所に設けることを特徴とする。
【0009】
地震などによって蒸気発生器に揺れが伝わると、伝熱管の上端側のUベンド部は大きな加振力を受けることになる。この点、本発明の蒸気発生器によれば、仕切板によりUベンド部の内部の複数箇所で伝熱管の変形を抑制するため、過大な加振力に対してUベンド部に掛かる応力を許容応力以下により低下させ、Uベンド部の耐震性をより確保することができる。
【0010】
また、第3の発明の蒸気発生器は、第1または第2の発明において、前記仕切板を複数重ねて設けることを特徴とする。
【0011】
この蒸気発生器によれば、複数重ねられて自身の剛性が高められた仕切板によりUベンド部の内部で伝熱管の変形を抑制するため、過大な加振力に対してUベンド部に掛かる応力を許容応力以下により低下させ、Uベンド部の耐震性をより確保することができる。
【0012】
また、第4の発明の蒸気発生器は、第1〜第3のいずれか一つの発明において、前記仕切板に貫通穴を設けることを特徴とする。
【0013】
この蒸気発生器によれば、仕切板によりUベンド部の耐震性を確保するとともに、貫通穴により二次冷却水の流動性を確保し、蒸気発生効率を確保することができる。
【0014】
また、第5の発明の蒸気発生器は、第4の発明において、前記貫通穴がオリフィスとして形成されていることを特徴とする。
【0015】
この蒸気発生器によれば、オリフィスにより二次冷却水の流動性を確保し、蒸気発生効率を確保するとともに、地震時などで仕切板が振動した場合に、この振動を減衰させることができる。
【0016】
また、第6の発明の蒸気発生器は、第1〜第5のいずれか一つの発明において、前記支持部は、前記伝熱管を固定する態様で胴部側に支持される管支持板であることを特徴とする。
【0017】
この蒸気発生器によれば、上記支持部によって仕切板を支持することで、当該仕切板を、Uベンド部における伝熱管の間に挿入し、胴部側に対して支持することができる。
【0018】
また、第7の発明の蒸気発生器は、第1〜第5のいずれか一つの発明において、前記支持部は、前記Uベンド部の外周部を取り囲む管群外筒の内側にて前記Uベンド部の周囲を取り囲んで設けられる環状部材と、前記管群外筒の内側にて当該管群外筒と前記環状部材との間に介在されるとともに前記環状部材を支持する管群外筒内側部材と、前記管群外筒の外側にて当該管群外筒と前記胴部との間に介在されるとともに前記管群外筒内側部材を支持する管群外筒外側部材とを有し、前記仕切板が前記環状部材によって支持されることを特徴とする。
【0019】
この蒸気発生器によれば、上記支持部によって仕切板を支持することで、当該仕切板を、Uベンド部における伝熱管の間に挿入し、胴部側に対して支持することができる。
【0020】
また、第8の発明の蒸気発生器は、第1〜第5のいずれか一つの発明において、前記支持部は、前記Uベンド部の外周部を取り囲む管群外筒の外側にて当該管群外筒と前記胴部との間に介在される管群外筒外側部材を有し、前記管群外筒に至り延在した前記仕切板の端部が前記管群外筒外側部材によって支持されることを特徴とする。
【0021】
この蒸気発生器によれば、上記支持部によって仕切板を支持することで、当該仕切板を、Uベンド部における伝熱管の間に挿入し、胴部側に対して支持することができる。
【0022】
また、第9の発明の蒸気発生器は、第1〜第5のいずれか一つの発明において、前記支持部は、前記Uベンド部の外周部を取り囲む管群外筒の内側に設けられた管群外筒内側部材と、前記管群外筒の外側にて当該管群外筒と前記胴部との間に介在されるとともに前記管群外筒内側部材を支持する管群外筒外側部材とを有し、前記仕切板が複数の前記管群外筒内側部材によって挟まれるように支持されることを特徴とする。
【0023】
この蒸気発生器によれば、上記支持部によって仕切板を支持することで、当該仕切板を、Uベンド部における伝熱管の間に挿入し、胴部側に対して支持することができる。
【0024】
また、第10の発明の蒸気発生器は、第1〜第9のいずれか一つの発明において、前記支持部と前記仕切板との間、または前記支持部の部材間に、所定の隙間を有して相互を接合する接合機構を有することを特徴とする。
【0025】
この蒸気発生器によれば、接合機構によって支持部と仕切板との間、または支持部の部材間を、所定の隙間を有して相互を接合することにより、相互間を強固に固定することがないため、通常の蒸気発生器の運転中の振動を、胴部や仕切板に伝達させることを防止することができる。
【0026】
また、第11の発明の蒸気発生器は、第1〜第9のいずれか一つの発明において、前記支持部と前記仕切板との間、または前記支持部の部材間を連結し、相互の相対移動を許容しつつ、当該移動を減衰させる減衰機構を有することを特徴とする。
【0027】
この蒸気発生器によれば、減衰機構によって支持部と仕切板との間、または支持部の部材間に発生する揺れを減衰させるため、Uベンド部の耐震性をより確保することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、Uベンド部の耐震性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器の側断面図である。
【図2】図2は、Uベンド部の平面図である。
【図3】図3は、図2のA−A断面図である。
【図4】図4は、Uベンド部の斜視図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器における仕切板を示す側面図である。
【図6】図6は、図5のB−B断面図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器における仕切板の他の形態を示す側面図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器における仕切板の他の形態を示す側面図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器における仕切板を示す断面図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器における仕切板を示す断面図である。
【図11】図11は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器における支持部を示す側面図である。
【図12】図12は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器における支持部を示す斜視図である。
【図13】図13は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器における支持部を示す平面図である。
【図14】図14は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器における支持部の他の形態を示す側面図である。
【図15】図15は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器における支持部の他の形態を示す側面図である。
【図16】図16は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器における接合機構を示す概略図である。
【図17】図17は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器における減衰機構を示す概略図である。
【図18】図18は、本発明の実施の形態に係る蒸気発生器における減衰機構の他の形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0031】
図1は、本実施の形態に係る蒸気発生器の側断面図である。蒸気発生器1は、例えば、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)に用いられる。加圧水型原子炉は、原子炉冷却材および中性子減速材として軽水を使用している。加圧水型原子炉は、軽水を炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水としての一次冷却水を蒸気発生器1に送る。蒸気発生器1では、高温高圧の一次冷却水の熱を二次冷却水に伝え、二次冷却水に水蒸気を発生させる。そして、この水蒸気によりタービン発電機が回されて発電する。
【0032】
蒸気発生器1は、上下方向に延在され、かつ密閉された中空円筒形状を成し、上半部に対して下半部が若干小径とされた胴部2を有している。胴部2は、その下半部内に、該胴部2の内壁面と所定間隔をもって配置された円筒形状を成す管群外筒3が設けられている。この管群外筒3は、その下端部が、胴部2の下半部内の下方に配置された管板4近傍まで延設されている。管群外筒3内には、伝熱管群51が設けられている。伝熱管群51は、逆U字形状をなす複数の伝熱管5から成る。各伝熱管5は、U字形状の円弧部5Uを上方、すなわち蒸気排出口12に向けて配置され、下方、すなわち水室7側に向く端部が管板4に支持されているとともに、中間部が複数の管支持板6を介して管群外筒3に支持されている。複数の伝熱管5のU字形状の円弧部5Uが集合した部分は、Uベンド部18という。Uベンド部18は、伝熱管群51の上方、すなわち蒸気排出口12側に配置される。管支持板6には、多数の貫通孔が形成されており、この貫通孔内に各伝熱管5が貫通した状態で固定されている。また、管支持板6は、管群外筒3を介して胴部2に支持されている。
【0033】
胴部2は、その下端部に水室7が設けられている。水室7は、内部が隔壁8により入室71と出室72とに区画されている。入室71は、各伝熱管5の一端部が連通され、出室72は、各伝熱管5の他端部が連通されている。また、入室71は、胴部2の外部に通じる入口ノズル711が形成され、出室72は、胴部2の外部に通じる出口ノズル721が形成されている。そして、入口ノズル711は、加圧水型原子炉から一次冷却水が送られる冷却水配管(図示せず)が連結され、出口ノズル721は、熱交換された後の一次冷却水を加圧水型原子炉に送る冷却水配管(図示せず)が連結される。
【0034】
胴部2は、その上半部内に、給水を蒸気と熱水とに分離する気水分離器9、および分離された蒸気の湿分を除去して乾き蒸気に近い状態とする湿分分離器10が設けられている。気水分離器9と伝熱管群51との間には、外部から胴部2内に二次冷却水の給水を行う給水管11が挿入されている。さらに、胴部2は、その上端部に、蒸気排出口12が形成されている。また、胴部2は、その下半部内に、給水管11からこの胴部2内に給水された二次冷却水を、胴部2と管群外筒3との間を流下させて管板4にて折り返させ、伝熱管群51に沿って上昇させる給水路13が形成されている。なお、蒸気排出口12は、タービンに蒸気を送る冷却水配管(図示せず)が連結され、給水管11は、タービンで使用された蒸気が復水器(図示せず)で冷却された二次冷却水を供給するための冷却水配管(図示せず)が連結される。
【0035】
このような蒸気発生器1では、加圧水型原子炉で加熱された一次冷却水は、入室71に送られ、多数の伝熱管5内を通って循環して出室72に至る。一方、復水器で冷却された二次冷却水は、給水管11に送られ、胴部2内の給水路13を通って伝熱管群51に沿って上昇する。このとき、胴部2内で、高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われる。そして、冷やされた一次冷却水は出室72から加圧水型原子炉に戻される。一方、高圧高温の一次冷却水と熱交換を行った二次冷却水は、胴部2内を上昇し、気水分離器9で蒸気と熱水とに分離される。そして、分離された蒸気は、湿分分離器10で湿分が除去されてからタービンに送られる。
【0036】
この蒸気発生器1は、一次冷却水が各伝熱管5内を通過する際、Uベンド部18であって、逆U字形状の円弧部5Uにおいて流体励起振動が発生する。そこで、伝熱管5の円弧部5Uには、振止部材が設けられている。図2は、Uベンド部の平面図であり、図3は、図2のA−A断面図であり、図4は、Uベンド部の斜視図である。
【0037】
伝熱管群51の上端部には、上述したように、Uベンド部18であって、伝熱管5の逆U字形状の円弧部5Uが配置されている。伝熱管5は、図3に示すように、中央から外側に向けて円弧部5Uの径が大きなものを配列した伝熱管層5Aとし、かつ当該伝熱管層5Aを、図2に示すように、側方に重ねつつ最外周伝熱管の径を変えることで、伝熱管群51の上端部である円弧部5Uが半球形状に形成されている。
【0038】
振止部材14は、図4に示すように、重ねられる伝熱管層5Aの間に挿入される。振止部材14は、矩形断面をなす棒状体であって、伝熱管層5Aの円弧部5Uの中心線Sから外れる位置では、ほぼV字形状に折り曲げて形成されている(以下、V字形状の振止部材に符号14Aを付す)。また、振止部材14は、伝熱管層5Aの円弧部5Uの中央(中心線S)の位置では、中心線Sに沿って直線形状に形成されている(以下、直線形状の振止部材に符号14Bを付す)。
【0039】
V字形状に形成された振止部材14Aは、重ねられた各伝熱管層5Aの同径の部位に屈曲部が配置される。そして、振止部材14Aは、最も大きい径の伝熱管5の円弧部5Uの外側に両端部が突出されている。また、振止部材14Aは、大きいほぼV字形状のものの内側に小さいV字形状のものが配置されて対をなし、この対が伝熱管5の半円部分に例えば2つ配置されている。
【0040】
直線形状に形成された振止部材14Bは、伝熱管層5Aの円弧部5Uの中心線Sに沿って配置される。そして、振止部材14Bは、最も大きい径の伝熱管5の円弧部5Uの外側に一端部が突出され、蒸気発生器1において最も上側の管支持板6に取り付けられている。なお、蒸気発生器1の種類によっては、直線形状に形成された振止部材14Bが設けられていないものもある。
【0041】
このような、振止部材14(14A,14B)は、伝熱管5の円弧部5Uの外側に突出された端部が、伝熱管層5Aの積層方向であって半球形状の円弧に沿って一列に並んで配置される。また、伝熱管5の円弧部5Uの外側に突出された端部に、接合部材15が設けられている。振止部材14に設けられた接合部材15は、図2〜図4に示すように、保持部材16が溶接されている。保持部材16は、伝熱管群51の半球状の外周に沿って取り付けられた棒状のもので、伝熱管層5Aの積層方向であって半球形状の円弧に沿って一列に並んで配置される振止部材14(14A,14B)の端部を繋ぐように、各接合部材15に溶接されている。保持部材16は、最外周の伝熱管5とその内側の伝熱管5との間に挿入されたほぼコ字形状の取付部17の両端が溶接されることで伝熱管群51に取り付けられる。これにより、保持部材16を介して振止部材14が伝熱管群51に取り付けられる。
【0042】
本実施の形態の蒸気発生器1は、上述したUベンド部18において、当該Uベンド部18の耐震性を確保するために仕切板が設けられている。図5は、本実施の形態に係る蒸気発生器における仕切板を示す側面図であり、図6は、図5のB−B断面図である。
【0043】
図5に示すように、仕切板20は、Uベンド部18における伝熱管5の間に挿入されている。具体的に、仕切板20は、上述した伝熱管層5Aの間に挿入される。また、伝熱管層5Aと仕切板20との間は、上述した振止部材14が設けられている。すなわち、仕切板20は、少なくとも1層の伝熱管層5Aを配置する箇所に、伝熱管層5Aと置き換えるように配置されている。そして、図6に示すように、仕切板20は、隣接する伝熱管層5A全体に重なるように設けられている。この仕切板20は、管群外筒3を介して胴部2に支持されている支持部としての管支持板6に固定されることで、伝熱管5を格納する蒸気発生器1の胴部2側に対して支持されており、Uベンド部18を複数に仕切るように設けられている。図5および図6に示す仕切板20は、Uベンド部18の中央(中心線Sの位置)で、Uベンド部18を2分割して仕切るように設けられている。なお、仕切板20は、Uベンド部18の構成部である伝熱管5、振止部材14、保持部材16、および取付部17に対して接触して配置されていても、切り離されて配置されていてもよい。
【0044】
このような蒸気発生器1によれば、仕切板20によりUベンド部18の内部で伝熱管5の変形を抑制するため、過大な加振力に対してUベンド部18に掛かる応力を許容応力以下に低下させ、Uベンド部18の耐震性を確保することが可能になる。
【0045】
図7は、本実施の形態に係る蒸気発生器における仕切板の他の形態を示す側面図である。図7に示す形態は、仕切板20が複数箇所に設けられている。各仕切板20は、Uベンド部18の複数箇所(本実施の形態では2箇所)において伝熱管5の間に挿入されている。具体的に、仕切板20は、上述した伝熱管層5Aの間に挿入される。また、伝熱管層5Aと仕切板20との間は、上述した振止部材14が設けられている。すなわち、仕切板20は、少なくとも1層の伝熱管層5Aを配置する箇所に、伝熱管層5Aと置き換えるように配置されている。そして、仕切板20は、隣接する伝熱管層5A全体に重なるように設けられている。この仕切板20は、管群外筒3を介して胴部2に支持されている支持部としての管支持板6に固定されることで、伝熱管5を格納する蒸気発生器1の胴部2側に対して支持されており、Uベンド部18を複数に仕切るように設けられている。図7に示す仕切板20は、Uベンド部18を水平方向に3分割して仕切るように設けられている。なお、仕切板20は、Uベンド部18の構成部である伝熱管5、振止部材14、保持部材16、および取付部17に対して接触して配置されていても、切り離されて配置されていてもよい。
【0046】
地震などによって蒸気発生器1に揺れが伝わると、管板4に対して下方に向く端部が支持されている伝熱管群51は、その上端側のUベンド部18は大きな加振力を受けることになる。特に、伝熱管群51をなす伝熱管層5Aが重ねられている方向で加振力を受け易い。この点、本実施の形態の蒸気発生器1によれば、仕切板20によりUベンド部18の内部の複数箇所で伝熱管5の変形を抑制するため、過大な加振力に対してUベンド部18に掛かる応力を許容応力以下により低下させ、Uベンド部18の耐震性をより確保することが可能になる。
【0047】
図8は、本実施の形態に係る蒸気発生器における仕切板の他の形態を示す側面図である。図8に示す形態は、仕切板20がUベンド部18における伝熱管5の間に挿入されている。具体的に、仕切板20は、複数(本実施の形態では5つ)の仕切板20aを重ねて設けたもので、上述した伝熱管層5Aの間に挿入される。また、伝熱管層5Aと仕切板20との間は、上述した振止部材14が設けられている。すなわち、仕切板20は、少なくとも3層の伝熱管層5Aを配置する箇所に、伝熱管層5Aおよび振止部材14と置き換えるように配置されている。そして、仕切板20は、隣接する伝熱管層5A全体に重なるように設けられている。この仕切板20は、管群外筒3を介して胴部2に支持されている支持部としての管支持板6に固定されることで、伝熱管5を格納する蒸気発生器1の胴部2側に対して支持されており、Uベンド部18を複数に仕切るように設けられている。図8に示す仕切板20は、Uベンド部18の中央(中心線Sの位置)で、Uベンド部18を2分割して仕切るように設けられている。なお、仕切板20は、Uベンド部18の構成部である伝熱管5、振止部材14、保持部材16、および取付部17に対して接触して配置されていても、切り離されて配置されていてもよい。
【0048】
このような蒸気発生器1によれば、複数重ねられて自身の剛性が高められた仕切板20によりUベンド部18の内部で伝熱管5の変形を抑制するため、過大な加振力に対してUベンド部18に掛かる応力を許容応力以下により低下させ、Uベンド部18の耐震性をより確保することが可能になる。
【0049】
なお、本実施の形態において、仕切板20は、伝熱管5(伝熱管層5A)の間であって、伝熱管5との間に振止部材14が設けられている。このため、流体励起振動が発生した場合、振止部材14によって仕切板20に隣接する伝熱管5(伝熱管層5A)の振れを的日抑止することが可能である。
【0050】
図9は、本実施の形態に係る蒸気発生器における仕切板を示す断面図である。図9に示す形態は、上述した仕切板20において、貫通穴21が設けられている。貫通穴21は、仕切板20の板厚を貫通するもので、複数設けられている。
【0051】
このような蒸気発生器1によれば、仕切板20によりUベンド部18の耐震性を確保するとともに、貫通穴21により二次冷却水の流動性を確保し、蒸気発生効率を確保することが可能になる。なお、貫通穴21を有する仕切板20としては、板体に穴を貫通させた構成の他、仕切板20を網状や格子状に形成してもよい。
【0052】
図10は、本実施の形態に係る蒸気発生器における仕切板を示す断面図である。図10に示す形態は、上述した貫通穴21がオリフィスとして形成されている。
【0053】
このような蒸気発生器1によれば、オリフィスにより二次冷却水の流動性を確保し、蒸気発生効率を確保するとともに、地震時などで仕切板20が振動した場合に、この振動を減衰させることが可能になる。
【0054】
図11は、本実施の形態に係る蒸気発生器における支持部を示す側面図であり、図12は、本実施の形態に係る蒸気発生器における支持部を示す斜視図であり、図13は、本実施の形態に係る蒸気発生器における支持部を示す平面図である。
【0055】
図11に示すように、支持部25は、環状部材25aと、管群外筒内側部材25bと、管群外筒外側部材25cとを有している。
【0056】
環状部材25aは、図11〜図13に示すように、Uベンド部18の外周部を取り囲む管群外筒3の内側で、Uベンド部18の周囲を一周して取り囲んで設けられている。環状部材25aは、本実施の形態では、上下に2つ配置されている。この環状部材25aは、中空の円管を環状に形成してもよいし、中実の棒状体を環状に形成してもよい。
【0057】
管群外筒内側部材25bは、図11〜図13に示すように、管群外筒3の内側にて当該管群外筒3と環状部材25aとの間に介在され、各環状部材25aを支持するものである。管群外筒内側部材25bは、それぞれの環状部材25aの径方向外側に設けられて、管群外筒3に向かって環状部材25aから放射状に延在する複数の棒状体として形成されている。管群外筒内側部材25bは、環状部材25a側とは反対側の端部が、管群外筒3の内壁面に固定された台座25dを介して管群外筒3に取り付けられている。管群外筒内側部材25bと台座25dとは、例えば、溶接によって接合されて取り付けられている。また、台座25dは、例えば、ボルトなどの締結手段によって管群外筒3に固定されている。この管群外筒内側部材25bは、中空の円管であっても、中実の棒状体であってもよい。
【0058】
管群外筒外側部材25cは、図11〜図13に示すように、管群外筒3の外側にて当該管群外筒3と胴部2との間に介在され、各管群外筒内側部材25bを支持するものである。管群外筒外側部材25cは、管群外筒3を介してそれぞれの管群外筒内側部材25bの外側に連続するように設けられて、管群外筒3と胴部2とを繋ぐ棒状体として形成されている。管群外筒外側部材25cは、一方の端部が管群外筒3の外壁面に固定された台座25dを介して管群外筒3に取り付けられ、他方の端部が胴部2の内壁面に固定された台座25dを介して胴部2に取り付けられている。管群外筒外側部材25cと台座25dとは、例えば、溶接によって接合されて取り付けられている。また、台座25dは、例えば、ボルトなどの締結手段によって管群外筒3や胴部2に固定されている。この管群外筒外側部材25cは、中空の円管であっても、中実の棒状体であってもよい。
【0059】
すなわち、管群外筒内側部材25bおよび管群外筒外側部材25cにより、胴部2および管群外筒3に対して環状部材25aが支持される。そして、支持される環状部材25aは、Uベンド部18および管群外筒3に対して非接触で所定間隔を有して配置される。
【0060】
この支持部25に対し、仕切板20が支持されている。仕切板20は、図11に示すように、環状部材25aから延在する支持部材25eに対して支持される。なお、仕切板20は、複数(本実施の形態では2つ)の環状部材25aにより支持されることが支持力を確保するうえで好ましい。
【0061】
このように支持部25によって仕切板20を支持することで、当該仕切板20を、Uベンド部18における伝熱管5の間に挿入し、胴部2側に対して支持することが可能である。なお、支持部25を用いる場合、必要に応じて仕切板20を管支持板6から切り離してもよい。
【0062】
図14は、本実施の形態に係る蒸気発生器における支持部の他の形態を示す側面図である。
【0063】
図14に示すように、支持部26は、管群外筒外側部材26aを有している。
【0064】
管群外筒外側部材26aは、管群外筒3の外側にて当該管群外筒3と胴部2との間に介在して設けられている。管群外筒外側部材26aは、管群外筒3に至り延在した仕切板20の端部に対し、管群外筒3を介して連続するように設けられて、管群外筒3と胴部2とを繋ぐ棒状体として形成されている。管群外筒外側部材26aは、一方の端部が管群外筒3の外壁面に固定された台座26bを介して管群外筒3に取り付けられ、他方の端部が胴部2の内壁面に固定された台座26bを介して胴部2に取り付けられている。管群外筒外側部材26aと台座26bとは、例えば、溶接によって接合されて取り付けられている。また、台座26bは、例えば、ボルトなどの締結手段によって管群外筒3や胴部2に固定されている。この管群外筒外側部材26aは、中空の円管であっても、中実の棒状体であってもよい。
【0065】
この支持部26に対し、仕切板20が支持されている。仕切板20は、その端部が管群外筒3に至り延在し、管群外筒外側部材26aの内側に連続するように、管群外筒3の内壁面に固定された台座26bを介して管群外筒3に支持される。なお、仕切板20は、その端部を複数(本実施の形態では3つ)の管群外筒外側部材26aにより支持されることが支持力を確保するうえで好ましい。
【0066】
このように支持部26によって仕切板20を支持することで、当該仕切板20を、Uベンド部18における伝熱管5の間に挿入し、胴部2側に対して支持することが可能である。なお、支持部26を用いる場合、必要に応じて仕切板20を管支持板6から切り離してもよい。
【0067】
図15は、本実施の形態に係る蒸気発生器における支持部の他の形態を示す側面図である。
【0068】
図15に示すように、支持部27は、管群外筒内側部材27aと、管群外筒外側部材27bとを有している。
【0069】
管群外筒内側部材27aは、管群外筒3の内側にて当該管群外筒3と仕切板20の板面との間に介在して設けられている。管群外筒内側部材27aは、管群外筒3の中央から内壁面に向かって延在する棒状体として形成されている。管群外筒内側部材27aは、管群外筒3側の端部が、管群外筒3の内壁面に固定された台座27cを介して管群外筒3に取り付けられている。管群外筒内側部材26aと台座26bとは、例えば、溶接によって接合されて取り付けられている。また、台座26bは、例えば、ボルトなどの締結手段によって管群外筒3に固定されている。この管群外筒内側部材27aは、中空の円管であっても、中実の棒状体であってもよい。
【0070】
管群外筒外側部材27bは、管群外筒3の外側にて当該管群外筒3と胴部2との間に介在され、各管群外筒内側部材27aを支持するものである。管群外筒外側部材27bは、管群外筒3を介してそれぞれの管群外筒内側部材27aの外側に連続するように設けられて、管群外筒3と胴部2とを繋ぐ棒状体として形成されている。管群外筒外側部材27bは、一方の端部が管群外筒3の外壁面に固定された台座27cを介して管群外筒3に取り付けられ、他方の端部が胴部2の内壁面に固定された台座27cを介して胴部2に取り付けられている。管群外筒外側部材27bと台座27cとは、例えば、溶接によって接合されて取り付けられている。また、台座27cは、例えば、ボルトなどの締結手段によって管群外筒3や胴部2に固定されている。この管群外筒外側部材27bは、中空の円管であっても、中実の棒状体であってもよい。
【0071】
この支持部27に対し、仕切板20が支持されている。仕切板20は、両板面に向かって延在する各管群外筒内側部材27aによって挟まれるように、管群外筒内側部材27aに対して台座27cを介して支持される。なお、仕切板20は、両板面を複数箇所(本実施の形態では仕切板20の一端側3箇所の計6箇所)で管群外筒内側部材27aにより挟まれて支持されることが支持力を確保するうえで好ましい。
【0072】
このように支持部26によって仕切板20を支持することで、当該仕切板20を、Uベンド部18における伝熱管5の間に挿入し、胴部2側に対して支持することが可能である。なお、支持部27を用いる場合、必要に応じて仕切板20を管支持板6から切り離してもよい。
【0073】
図16は、本実施の形態に係る蒸気発生器における接合機構を示す概略図である。
【0074】
図16に示すように、本実施の形態の蒸気発生器1は、上述した支持部25,26,27と仕切板20との間、または支持部25,26,27の部材間に、所定の隙間Cを有して相互を接合する接合機構28が設けられている。
【0075】
図16においては、支持部25の支持部材25eと仕切板20との間、支持部26における管群外筒3内側の台座26bと仕切板20との間、または支持部27における仕切板20側の台座27cと仕切板20との間に、隙間Cを有して仕切板20を挟むように相互を接合する接合機構28が設けられている。
【0076】
また、図には明示しないが、接合機構28は、支持部25において、支持部材25eと環状部材25aとの間、環状部材25aと管群外筒内側部材25bとの間、管群外筒内側部材25bと管群外筒3内側の台座25dとの間、管群外筒外側部材25cと管群外筒3外側の台座25dとの間、または管群外筒外側部材25cと胴部2側の台座25dとの間に設けられていてもよい。
【0077】
また、図には明示しないが、接合機構28は、支持部26において、管群外筒外側部材26aと管群外筒3外側の台座26bとの間、または管群外筒外側部材26aと胴部2側の台座26bとの間に設けられていてもよい。
【0078】
また、図には明示しないが、接合機構28は、支持部27において、管群外筒内側部材27aと仕切板20側の台座27cとの間、管群外筒内側部材27aと管群外筒3内側の台座27cとの間、管群外筒外側部材27bと管群外筒3外側の台座27cとの間、または管群外筒外側部材27bと胴部2側の台座27cとの間に設けられていてもよい。
【0079】
このように接合機構28によって支持部25,26,27と仕切板20との間、または支持部25,26,27の部材間を、所定の隙間Cを有して相互を接合することにより、相互間を強固に固定することがないため、通常の蒸気発生器1の運転中の振動を、胴部2や仕切板20に伝達させることを防止することが可能になる。
【0080】
図17は、本実施の形態に係る蒸気発生器における減衰機構を示す概略図である。
【0081】
図17に示すように、本実施の形態の蒸気発生器1は、上述した支持部25,26,27と仕切板20との間、または支持部25,26,27の部材間を連結し、相互の相対移動を許容しつつ、当該移動を減衰させる減衰機構29が設けられている。
【0082】
図17においては、支持部25の支持部材25eと仕切板20との間、支持部26における管群外筒3内側の台座26bと仕切板20との間、または支持部27における仕切板20側の台座27cと仕切板20との間に、相互の相対移動を許容しつつ、当該移動を減衰させる減衰機構29が設けられている。
【0083】
減衰機構29は、例えば、ピストン29aが設けられたピストンロッド29bを連結する一方(図17では仕切板20)に接続し、ピストン29aを収容する外筒29cを連結する一方(図17では支持部材25e,台座26b,台座27c)に接続している。外筒29cは、その内部にフリーピストン29dがガス室29eを形成するように設けられている。また、外筒29cは、その内部のガス室29e以外の領域であってピストン29aが移動する部分に蒸気発生器1内の二次冷却水と同じ流体(例えば、水)が収容されている。なお、図17では、仕切板20を間においてその両側に減衰機構29が設けられた形態を示しているが、いずれか一方のみに減衰機構29を設けてもよい。
【0084】
また、図には明示しないが、減衰機構29は、支持部25において、支持部材25eと環状部材25aとの間、環状部材25aと管群外筒内側部材25bとの間、管群外筒内側部材25bと管群外筒3内側の台座25dとの間、管群外筒外側部材25cと管群外筒3外側の台座25dとの間、または管群外筒外側部材25cと胴部2側の台座25dとの間に設けられていてもよい。
【0085】
また、図には明示しないが、減衰機構29は、支持部26において、管群外筒外側部材26aと管群外筒3外側の台座26bとの間、または管群外筒外側部材26aと胴部2側の台座26bとの間に設けられていてもよい。
【0086】
また、図には明示しないが、減衰機構29は、支持部27において、管群外筒内側部材27aと仕切板20側の台座27cとの間、管群外筒内側部材27aと管群外筒3内側の台座27cとの間、管群外筒外側部材27bと管群外筒3外側の台座27cとの間、または管群外筒外側部材27bと胴部2側の台座27cとの間に設けられていてもよい。
【0087】
このように減衰機構29によって支持部25,26,27と仕切板20との間、または支持部25,26,27の部材間に発生する揺れを減衰させるため、Uベンド部の耐震性をより確保することが可能になる。
【0088】
図18は、本実施の形態に係る蒸気発生器における減衰機構の他の形態を示す概略図である。
【0089】
本実施の形態の蒸気発生器1は、上述した支持部25,26,27と仕切板20との間、または支持部25,26,27の部材間を連結し、相互の相対移動を許容しつつ、当該移動を減衰させる減衰機構30が設けられている。
【0090】
減衰機構30は、支持部25,26,27と仕切板20との一方(図18では仕切板20)を他方(図18では支持部材25e,台座26b,台座27c)で挟むように構成し、相互の面間に摩擦発生部30aを設ける。摩擦発生部30aとしては、振れが生じた場合に、この揺れを減衰させる摩擦力を相互の面間に付与するものであればよい。また、相互の面間の摩擦力を調整するように、ボルトの締め付けなどによって挟む力を調整できるように構成してもよい。なお、図17では、仕切板20を間においてその両側に支持部材25e,台座26b,台座27cを設けた形態を示しているが、その逆であってもよい。
【0091】
また、図には明示しないが、減衰機構30は、支持部25において、支持部材25eと環状部材25aとの間、環状部材25aと管群外筒内側部材25bとの間、管群外筒内側部材25bと管群外筒3内側の台座25dとの間、管群外筒外側部材25cと管群外筒3外側の台座25dとの間、または管群外筒外側部材25cと胴部2側の台座25dとの間に設けられていてもよい。
【0092】
また、図には明示しないが、減衰機構30は、支持部26において、管群外筒外側部材26aと管群外筒3外側の台座26bとの間、または管群外筒外側部材26aと胴部2側の台座26bとの間に設けられていてもよい。
【0093】
また、図には明示しないが、減衰機構30は、支持部27において、管群外筒内側部材27aと仕切板20側の台座27cとの間、管群外筒内側部材27aと管群外筒3内側の台座27cとの間、管群外筒外側部材27bと管群外筒3外側の台座27cとの間、または管群外筒外側部材27bと胴部2側の台座27cとの間に設けられていてもよい。
【0094】
このように減衰機構30によって支持部25,26,27と仕切板20との間、または支持部25,26,27の部材間に発生する揺れを減衰させるため、Uベンド部18の耐震性をより確保することが可能になる。
【符号の説明】
【0095】
1 蒸気発生器
2 胴部
3 管群外筒
5 伝熱管
5A 伝熱管層
5U 円弧部
6 管支持板(支持部)
18 Uベンド部
20 仕切板
20a 仕切板
21 貫通穴
25 支持部
25a 環状部材
25b 管群外筒内側部材
25c 管群外筒外側部材
25d 台座
25e 支持部材
26 支持部
26a 管群外筒外側部材
26b 台座
27 支持部
27a 管群外筒内側部材
27b 管群外筒外側部材
27c 台座
28 接合機構
29 減衰機構
30 減衰機構
C 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
逆U字形状の伝熱管を複数配列することで上端の円弧部が集合したUベンド部を有する蒸気発生器において、
前記Uベンド部における前記伝熱管の間に挿入されて前記Uベンド部を複数に仕切るように設けられ、前記伝熱管を格納する蒸気発生器の胴部側に対して支持部によって支持された仕切板を備えることを特徴とする蒸気発生器。
【請求項2】
前記仕切板を複数箇所に設けることを特徴とする請求項1に記載の蒸気発生器。
【請求項3】
前記仕切板を複数重ねて設けることを特徴とする請求項1または2に記載の蒸気発生器。
【請求項4】
前記仕切板に貫通穴を設けることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の蒸気発生器。
【請求項5】
前記貫通穴がオリフィスとして形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蒸気発生器。
【請求項6】
前記支持部は、前記伝熱管を固定する態様で胴部側に支持される管支持板であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の蒸気発生器。
【請求項7】
前記支持部は、前記Uベンド部の外周部を取り囲む管群外筒の内側にて前記Uベンド部の周囲を取り囲んで設けられる環状部材と、前記管群外筒の内側にて当該管群外筒と前記環状部材との間に介在されるとともに前記環状部材を支持する管群外筒内側部材と、前記管群外筒の外側にて当該管群外筒と前記胴部との間に介在されるとともに前記管群外筒内側部材を支持する管群外筒外側部材とを有し、前記仕切板が前記環状部材によって支持されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の蒸気発生器。
【請求項8】
前記支持部は、前記Uベンド部の外周部を取り囲む管群外筒の外側にて当該管群外筒と前記胴部との間に介在される管群外筒外側部材を有し、前記管群外筒に至り延在した前記仕切板の端部が前記管群外筒外側部材によって支持されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の蒸気発生器。
【請求項9】
前記支持部は、前記Uベンド部の外周部を取り囲む管群外筒の内側に設けられた管群外筒内側部材と、前記管群外筒の外側にて当該管群外筒と前記胴部との間に介在されるとともに前記管群外筒内側部材を支持する管群外筒外側部材とを有し、前記仕切板が複数の前記管群外筒内側部材によって挟まれるように支持されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の蒸気発生器。
【請求項10】
前記支持部と前記仕切板との間、または前記支持部の部材間に、所定の隙間を有して相互を接合する接合機構を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の蒸気発生器。
【請求項11】
前記支持部と前記仕切板との間、または前記支持部の部材間を連結し、相互の相対移動を許容しつつ、当該移動を減衰させる減衰機構を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の蒸気発生器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−108662(P2013−108662A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253188(P2011−253188)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)