説明

蓄光塗料で模様や文字を表示したタイヤー

【課題】広告効果と装飾効果を持たせるようにした自動車のタイヤを提供する。
【解決手段】黒くて目立たない自動車などのタイヤ1に蓄光塗料を用いてタイヤの側面に模様や製品名又は会社名2を記載して、暗いところでは発光して輝くような機能を付与して、昼間明るいところでの見知と、夜暗くなってからの見知に変化をつけ、夜と昼では模様や製品名の色が変わるために人々の関心を引き広告効果をたかめる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
自動車タイヤーの模様や表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のタイヤーは地味な存在でほとんどの物が黒い色のゴムで出来ている。側面に突起部分をつくり社名や製品名を入れ、その部分を青や黄色の色で着色した物もある。しかし、これらの物は特に人の注目を引く物でないから見過ごされ、広告効果もなくほとんど何の意味もない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明は目立たない地味な存在の自動車のタイヤーを広告効果と装飾効果を持たせるように加工する工夫である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明が解決しようとする課題を解決するための手段として、タイヤーの側面に蓄光塗料を用いて模様や製品名、又は会社名を記載する。蓄光塗料は日中は一般塗料と同様に白や黄色で表示されるが、日中に太陽光を受けて蓄光し、暗くなると青白い光又は黄色の光を出して、輝いて模様や製品名、会社名などを暗いところで人目を引くように輝き表示する。蓄光顔料の性質を利用すれば昼と夜では色が異なり、人々の関心を集めて広告効果が高い。昼は白色で夜はスカイブルーに変わるものや、昼は白色で夜は黄色に耀くもの、昼は黄色で夜は青白く光るものなどがある。このほか昼間色は
色ガラス粉を利用して多くの色とすることが出来る。
【発明の効果】
【0005】
夜の駐車場は一般に薄明かりか真っ暗である。このとき他の車は暗黒の中に所在も明確でなく静かに止まっているだけであるが、蓄光塗料で表示されたタイヤーは明らかな光を発して模様や製品名、会社名などを表示するから人目を引き注目を集めるから広告効果は極めて高い。また、薄暗いところや夜間の走行においては蓄光部分が円を描いて見えるので、タイヤー部分が光る円となって疾走し、装飾効果が極めて高い。
文字や模様を段違いで描いておくと、タイヤー部分に二重三重の光る円を表示する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
蓄光塗料での表示方法はいろいろある。一般の塗料と同様の方法で塗装しても良いが、タイヤーの製造過程で加工する方法もある。蓄光顔料を含んだ材料で文字や模様を型抜きしておき、これを接着剤で貼り付けても良い。タイヤーの製造過程で加工するには、タイヤーの型に設置してある文字や模様部分を蓄光塗料で加工した後、これが硬化するのを待ってゴム原料を型の中に流し込んで一体化する。
【実施例1】
【0007】
実施例1においては文字を塗装する場合についてのべる。この対象のタイヤーには予めGOODIYEAR及びEAGLE#1の文字が突起部分として成型されていた。この部分は青い一般塗料が塗られていたが光を発していないので、色での識別表記のみである。蓄光塗料を塗ると明るい状態と光源のない暗い状態での色の変化を演出して広告効果を高めることが出来る。この場合には明るいところでは白色で、光源のない暗いところではスカイブルーに変化して光る仕様で塗装した。ちなみに、明るいところでは黄色で、光源のない暗いところでは緑色に光るような演出も出来る。
塗布の方法は、まずタイヤーの文字部分を紙やすりで削り下地処理をした後、溶剤で清掃する。ここで用いる蓄光塗料は紫外線劣化に強く、耐酸性と耐アルカリ性の高いクラレ製のPVA系OMエマルジョンのうちOM−5000銘柄をバインダーとして、この中に根本特殊化学株式会社製の蓄光顔料LumiNova(R)GLL−300を重量比40%と粒径10ミクロン以下の寒水を20%加えて均質となるまで良く混合し蓄光塗料を作成した。すでに突起部分として成型されている文字部分を囲んで、養生テープを貼り付け、塗料が文字以外の場所へ付着しないようにしてから、作成しておいた蓄光塗料を刷毛で塗布した。蓄光顔料が斑になると光り方も均質とならないので、厚塗りをしないで薄く塗り、蓄光顔料の分布状況を確かめて、均質になるよう蓄光塗料を塗り重ねる。蓄光塗料が硬化して乾いたら、表面にアクリル樹脂をスプレーして作業は終わる。
【実施例2】
【0008】
既製品の文字板を貼り付ける方法では、既製品として販売されている蓄光シート(例えば根本特殊化学株式会社で販売しているルミシート)を必要な文字の型で打ち抜き切り取って文字板をつくる。これを必要な箇所に必要な文字の順番にゴム糊で貼り付けるか又は、熱圧着する。文字の順番は型枠を作っておいて、この型枠の中に文字板をはめ込んでいけば間違いもなく、作業もスムーズに進む。
【産業上の利用可能性】
【0009】
この発明を利用できるのはタイヤー径の大きい産業用トラックや重機などが効果が大きい。小型船舶に取り付けられている接岸緩衝用のタイヤーも有効に発明の主旨を生かせる対象である。或いは、救命ブイに用いると暗夜の海難救助の場合に救命ブイの所在が明確となり、救命効果を高める。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】蓄光塗料で文字や図柄を表記したタイヤーの明るいところでの状態。
【図2】蓄光塗料で文字や図柄を表記したタイヤーの光源のない暗いところでの状態。
【符号の説明】
【0011】
1 自動車のタイヤー
2 明るいところで見る自動車のタイヤーに表記された文字や図柄
3 暗いところで見る自動車のタイヤーに表記された文字や図柄





【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤーの側面に蓄光塗料で模様や文字を表示し、明るい場所と暗い場所では色が変わることを特徴とするタイヤー


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−96272(P2009−96272A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−268493(P2007−268493)
【出願日】平成19年10月16日(2007.10.16)
【出願人】(592118734)
【Fターム(参考)】