説明

蓄電装置

【課題】nA級の極小電力発電器からの電流を効率よく蓄電することができる蓄電装置の提供。
【解決手段】入力する電流を蓄積する電荷蓄積容量と、電荷蓄積容量に蓄積された電圧を検知する電圧検知回路と、電圧検知回路で検知された検知電圧が所定の電圧を越えたか否かを示す制御信号を出力するヒステリシスコンパレータと、制御信号により電荷蓄積容量と被駆動回路との接続をON/OFFするスイッチとを備え、電圧検知回路およびヒステリシスコンパレータは電荷蓄積容量から動作電源が供給され、検知電圧が所定の電圧を越えたときに出力される制御信号により、スイッチをONとして電荷蓄積容量から被駆動回路に電力を供給する蓄電装置において、ヒステリシスコンパレータの電源線に、動作電源の変化を遅延させる遅延回路を挿入した構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電量がnA(ナノアンペア)以下の極小電力発電機からの電流を効率よく蓄電する蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユビキタス情報社会の実現に向けて、センサを備えた多数の情報発信端末によるセンサネットワークの研究開発が進んでいる。これらの情報発信端末はメンテナンスフリーであることが求められており、その課題の一つにバッテリーフリー化、すなわち情報発信端末自身が発電機を持ち電池を不要にすることがある。このような情報発信端末に搭載される発電機は、振動や熱などの生活空間エネルギーを電気エネルギーに変換するものであり、情報発信端末の小型化に伴い発電機も極小化される。このためnA級の微少な発電電力から電荷を効率よく蓄電する技術が必要となっている。
【0003】
図6は、従来の蓄電回路の構成例を示す(非特許文献1)。
図において、 100μA級発電機41の出力は、整流ダイオード42を介して電荷蓄積容量43−1に接続され、電荷蓄積容量43−1に徐々に電荷が蓄積され、蓄積された電圧をデジタル制御回路44により制御されるスイッチ45−1を介して後段の電荷蓄積容量43−2に出力する。電荷蓄積容量43−2に蓄積された電圧は電圧検知回路46で検知される。電圧検知回路46の出力端子OUT1,OUT2の電圧はヒステリシスコンパレータ47に入力し、所定の検知電圧に達するとヒステリシスコンパレータ47がスイッチ45−2を制御し、スイッチ45−2を介して被駆動回路(レギュレータ回路、mW動作回路)48に電力が供給される。このように、ダイオードで整流された直流電流を2段階の電荷蓄積容量に蓄積し、電荷蓄積容量間の電荷移動をデジタル制御回路を用いて制御する構成になっている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Jun Pan, et.al, "An Energy Management Circuit for Self-Powered Ubiquitous Sensor Modules Using Vibration-Based Energy", IEICE Trans. Fundamentals (2007) pp.2116-2123
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図6に示す従来の蓄電回路では、電荷蓄積容量43−1に蓄積される電荷量を検知せず、スイッチ45−1は通常ON状態になっている。電圧検知回路46およびヒステリシスコンパレータ47で数μAの電流が消費されるため、生活空間エネルギーを利用したnA級の極小電力発電機による発電では電荷が貯まらない問題があった。
【0006】
本発明は、nA級の極小電力発電器からの電流を効率よく蓄電することができる蓄電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、入力する電流を蓄積する電荷蓄積容量と、電荷蓄積容量に蓄積された電圧を検知する電圧検知回路と、電圧検知回路で検知された検知電圧が所定の電圧を越えたか否かを示す制御信号を出力する第ヒステリシスコンパレータと、制御信号により電荷蓄積容量と被駆動回路との接続をON/OFFするスイッチとを備え、電圧検知回路およびヒステリシスコンパレータは電荷蓄積容量から動作電源が供給され、検知電圧が所定の電圧を越えたときに出力される制御信号により、スイッチをONとして電荷蓄積容量から被駆動回路に電力を供給する蓄電装置において、ヒステリシスコンパレータの電源線に、動作電源の変化を遅延させる遅延回路を挿入した構成である。
【0008】
第2の発明は、入力する電流を蓄積する第1の電荷蓄積容量および第2の電荷蓄積容量と、第1の電荷蓄積容量に蓄積された電圧を検知する第1の電圧検知回路と、第1の電圧検知回路で検知された第1の検知電圧が所定の電圧を越えたか否かを示す第1の制御信号を出力する第1のヒステリシスコンパレータと、第1の制御信号により第1の電荷蓄積容量と第2の電荷蓄積容量との接続をON/OFFする第1のスイッチと、第2の電荷蓄積容量に蓄積された電圧を検知する第2の電圧検知回路と、第2の電圧検知回路で検知された第2の検知電圧が所定の電圧を越えたか否かを示す第2の制御信号を出力する第2のヒステリシスコンパレータと、第2の制御信号により第2の電荷蓄積容量と被駆動回路との接続をON/OFFする第2のスイッチとを備え、第1の電圧検知回路および第1のヒステリシスコンパレータは第1の電荷蓄積容量から動作電源が供給され、第1の検知電圧が所定の電圧を越えたときに出力される第1の制御信号により、第1のスイッチをONとして第1の電荷蓄積容量の電荷を第2の電荷蓄積容量に蓄積し、第2の電圧検知回路および第2のヒステリシスコンパレータは第2の電荷蓄積容量から動作電源が供給され、第2の検知電圧が所定の電圧を越えたときに出力される第2の制御信号により、第2のスイッチをONとして第2の電荷蓄積容量から被駆動回路に電力を供給する蓄電装置において、第1のヒステリシスコンパレータの電源線に、動作電源の変化を遅延させる遅延回路を挿入した構成である。
【0009】
第1の発明の蓄電装置において、電圧検知回路およびヒステリシスコンパレータがサブスレショルド領域で動作する構成である。
【0010】
第2の発明の蓄電装置において、第1の電圧検知回路および第1のヒステリシスコンパレータがサブスレショルド領域で動作する構成である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の蓄電回路は、電圧検知および電圧制御に用いる各回路をサブスレショルド領域で動作させることにより、発電量がnA程度以下の極小電力発電機からの電流を効率よく蓄積することができる。また、急激な電圧低下時にも、ヒステリシスコンパレータが停止する前にスイッチを必ずOFF状態に切り替えることができ、蓄積電荷の消失を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の蓄電装置の実施例1の構成例を示す図である。
【図2】サブスレショルド領域で動作する電圧検知回路14の回路構成例を示す図である。
【図3】サブスレショルド領域で動作するヒステリシスコンパレータ15の回路構成例を示す図である。
【図4】遅延回路18の回路構成例を示す図である。
【図5】本発明の蓄電装置の実施例2の構成例を示す図である。
【図6】従来の蓄電回路の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明の蓄電装置の実施例1の構成例を示す。
図において、nA級発電機11は、振動や熱、光などの生活空間に存在するエネルギーを電気エネルギーに変換する。ここで、nA級発電機11は、微少な生活空間エネルギーを電気エネルギーに変換するため、その出力は電圧型ではなく電流型になっている。例えば、MEMS技術等により作成されるエレクトレットの振動を電流に変換する交流電流発生器である。この交流電流発生器の大きさは数百マイクロメートルから数センチメートルで、大きさにより1nA程度から数百nA程度の交流電流を発生する。
【0014】
nA級発電機11の出力は、整流ダイオード12を介して電荷蓄積容量13に接続され、電荷蓄積容量13に徐々に電荷が蓄積され、蓄積された電圧をサブスレショルド領域で動作する電圧検知回路14が検知する。電圧検知回路14の出力端子OUT1,OUT2の電圧は、サブスレショルド領域で動作するヒステリシスコンパレータ15に入力し、所定の検知電圧に達するとヒステリシスコンパレータ15がスイッチ16を制御し、スイッチ16を介して被駆動回路17に電力が供給される。また、ヒステリシスコンパレータ15の電源線に遅延回路18を挿入する。遅延回路18の機能について後述する。
【0015】
ここで、電圧検知回路14およびヒステリシスコンパレータ15は、nA級発電機11の出力電力よりも低電力で動作する必要がある。このため、電圧検知回路14およびヒステリシスコンパレータ15は、サブスレショルド領域で動作する構成である。このようなサブスレショルド領域で動作する電圧検知回路14およびヒステリシスコンパレータ15の消費電流は、合計でも数十nA以下、通常は1nA以下である。
【0016】
図2は、サブスレショルド領域で動作する電圧検知回路14の回路構成例を示す。
図において、電源電位Vddと接地電位Vssとの間に、ダイオード接続したpMOSトランジスタmpb1〜mpb6およびnMOSトランジスタmnb7〜mnb9を直列接続し、電源電圧を分圧する。pMOSトランジスタmpb1〜mpb3およびnMOSトランジスタmnb7〜mnb9の各ゲート端子は、電源電位Vddに直列接続される電流源pMOSトランジスタmpc1〜mpc3および接地電位Vssに直列接続される電流源nMOSトランジスタmnc4〜mnc6の各ゲート端子に接続され、電源電圧の分圧により生成された各電位が各電流源トランジスタに入力される。
【0017】
pMOSトランジスタペアmp41,mp42は、ソース端子同士およびゲート端子同士が接続され、ソース端子が電流源pMOSトランジスタmpc3のドレイン端子に接続され、ゲート端子がpMOSトランジスタmpb4のゲート端子に接続される。nMOSトランジスタペアmn41,mn42は、ソース端子同士が接続され、ゲート端子とドレイン端子がクロスカップル接続され、ソース端子が電流源nMOSトランジスタmnc4のドレイン端子に接続される。
【0018】
pMOSトランジスタペアmp41,mp42は、電流源pMOSトランジスタmpc1〜mpc3からの電流を2つに分流し、クロスカップル接続されたnMOSトランジスタペアmn41,mn42は分流された電流を電位に変換する。pMOSトランジスタmp41(pMOSトランジスタmp42)のゲート端子には出力端子OUT1が接続され、pMOSトランジスタmp41(nMOSトランジスタmn41)のドレイン端子(nMOSトランジスタmn42のゲート端子)には出力端子OUT2が接続される。
【0019】
ここで、pMOSトランジスタペアmp41,mp42、またはnMOSトランジスタペアmn41,mn42の少なくとも一方のMOSトランジスタペアのゲート幅またはゲート長が互いに異なるように設定する。例えば、pMOSトランジスタペアmp41,mp42の各ゲート幅を1対2の大きさにする。
【0020】
電源電圧が大きくなって所定値(例えば 3.5V)を超えると、電流源pMOSトランジスタmpc1〜mpc3に 0.1nA程度の電流が流れ始める。このとき、pMOSトランジスタペアmp41,mp42、またはnMOSトランジスタペアmn41,mn42の少なくとも一方のトランジスタペアのゲートサイズが不揃であることにより、出力端子OUT2の電位が急激に変化してOUT1>OUT2からOUT1<OUT2、またはOUT1<OUT2からOUT1>OUT2となる。したがって、出力端子OUT1,OUT2の各出力電圧の大小関係により電源電圧の大きさを検知することができる。
【0021】
逆に、電源電圧が所定値から小さくなる場合、電流源pMOSトランジスタmpc1〜mpc3がOFFになった直後に、電位関係がOUT1>OUT2(またはOUT1<OUT2)に戻る。
【0022】
図3は、サブスレショルド領域で動作するヒステリシスコンパレータ15の回路構成例を示す。
図において、電源電位Vddと接地電位Vssとの間に、ダイオード接続のpMOSトランジスタmpb1〜mpb6を直列接続して電源電位を分圧する。pMOSトランジスタmpb4,mpb5に並列接続されるnMOSトランジスタmnc4,mnc5は、そのゲート電位sw1,sw2によってダイオード接続のpMOSトランジスタを短絡し、分圧した電源電位を調整する。また、電流源pMOSトランジスタmpc1〜mpc2、pMOSトランジスタペアmp1,mp2、クロスカップル接続のnMOSトランジスタペアmn11,mn12を直列接続し、nMOSトランジスタペアmn11,mn12にダイオード接続のnMOSトランジスタペアmn21,mn22を並列接続する。さらに、直列接続されるpMOSトランジスタmp31、mp32およびnMOSトランジスタmn3は、各ゲート端子がmpb1およびmpc1と、mpb2およびmpc2と、mn22の各ゲート端子にそれぞれ接続される。pMOSトランジスタペアmp1,mp2の各ゲート端子を差動入力ip,inとし、pMOSトランジスタmp32のドレイン端子を出力端子OUTとする。
【0023】
サブスレショルド領域で動作するヒステリシスコンパレータ15は、動作電流が1nA以下と小さいため、負荷抵抗を用いる場合には抵抗値がギガオームと巨大になってしまう。このためバイアス作成に抵抗を用いない構成になっている。すなわち、クロスカップル接続のnMOSトランジスタペアmn11,mn12と、ダイオード接続のnMOSトランジスタペアmn21,mn22の両方を負荷にすることにより、差動入力(ip,in)に対する入出力関係にヒステリシスを持たせたものであり、公知技術である。
【0024】
このようなサブスレショルド領域で動作する回路の最大の問題点は、動作する電源電圧範囲が狭く、電源電圧が急激に低下すると回路内部のノード電位が中間電位でフリーズしてしまうことである。このため、電源電位が低下してもスイッチ16をON状態のまま、ヒステリシスコンパレータ15が停止することが起こる。その場合には、その後にnA級発電機11が発電した電荷がスイッチ16を通して消失してしまい、電荷蓄積容量13に蓄積されない問題が起こる。
【0025】
このため、本実施例では、ヒステリシスコンパレータ15の電源線に遅延回路18を挿入している。この遅延回路18により、電源電位の急激な低下時にもヒステリシスコンパレータ15の電源電位の低下速度を遅くすることができる。これにより、急激な電源電圧低下時にも、コンパレータ停止前にスイッチ16を必ずOFF状態にすることができる。
【0026】
図4は、遅延回路18の回路構成例を示す。
図において、遅延回路18は、抵抗と容量により構成される。この場合、容量を外付けすることで、抵抗値は製造が容易な 100kΩ程度以下にすることができる。
【実施例2】
【0027】
図5は、本発明の蓄電装置の実施例2の構成例を示す。
図1に示す実施例1の蓄電装置では、電圧検知回路14およびヒステリシスコンパレータ15が、サブスレショルド領域(nAレベルの電流)で動作するため動作速度が遅く、リーク電流の観点から用いられるスイッチサイズが小さい。このためスイッチ16を通して供給できる電流が数百μA以下に制限される。
【0028】
実施例2では、数mA以上の電流を供給するために、電流供給制御を2段階のカスケード型にしている。nA級発電機11からの電流を蓄積する初段の電荷蓄積容量13は、実施例1のサブスレショルド領域で動作する電圧検知回路14およびヒステリシスコンパレータ15を用いて制御される。電荷蓄積容量13に所定の電荷が蓄積されるとスイッチ16がONとなり、電荷蓄積容量21に電荷が転送される。このときスイッチ16を流れる電流は数百μA以下である。
【0029】
電荷蓄積容量21に蓄積された電荷は、バンドギャップリファレンス回路などを用いたμW動作電圧検知回路22によって高精度に検知され、所定の電荷量に達するとμW動作ヒステリシスコンパレータ23の制御によりスイッチ24がONとなり、mW以上の電力を消費する被駆動回路25に電流が供給される。スイッチ24の開閉を制御する制御回路(μW動作電圧検知回路22およびヒステリシスコンパレータ23)の消費電流はμA以上であるが、スイッチ13から供給される電流が数百μA程度あるため、この制御回路による消費電流は問題とならない。また、スイッチ24からのオフリーク電流もμA以下であればよいので、ゲート幅の大きなトランジスタをスイッチに用いることができ、mAレベルの電流を供給することができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明の蓄電回路は、発電量がnA程度以下の極小電力発電機からの電流を効率よく蓄積し、被駆動回路に電力を供給することができる。
【符号の説明】
【0031】
mp pMOSトランジスタ
mn nMOSトランジスタ
11 nA級発電機
12 整流ダイオード
13 電荷蓄積容量
14 電圧検知回路
15 ヒステリシスコンパレータ
16 スイッチ
17 被駆動回路
18 遅延回路
21 電荷蓄積容量
22 μW動作電圧検知回路
23 ヒステリシスコンパレータ
24 スイッチ
25 被駆動回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力する電流を蓄積する電荷蓄積容量と、
前記電荷蓄積容量に蓄積された電圧を検知する電圧検知回路と、
前記電圧検知回路で検知された検知電圧が所定の電圧を越えたか否かを示す制御信号を出力する第ヒステリシスコンパレータと、
前記制御信号により前記電荷蓄積容量と被駆動回路との接続をON/OFFするスイッチとを備え、
前記電圧検知回路および前記ヒステリシスコンパレータは前記電荷蓄積容量から動作電源が供給され、前記検知電圧が所定の電圧を越えたときに出力される前記制御信号により、前記スイッチをONとして前記電荷蓄積容量から前記被駆動回路に電力を供給する蓄電装置において、
前記ヒステリシスコンパレータの電源線に、前記動作電源の変化を遅延させる遅延回路を挿入した構成である
ことを特徴とする蓄電装置。
【請求項2】
入力する電流を蓄積する第1の電荷蓄積容量および第2の電荷蓄積容量と、
前記第1の電荷蓄積容量に蓄積された電圧を検知する第1の電圧検知回路と、
前記第1の電圧検知回路で検知された第1の検知電圧が所定の電圧を越えたか否かを示す第1の制御信号を出力する第1のヒステリシスコンパレータと、
前記第1の制御信号により前記第1の電荷蓄積容量と前記第2の電荷蓄積容量との接続をON/OFFする第1のスイッチと、
前記第2の電荷蓄積容量に蓄積された電圧を検知する第2の電圧検知回路と、
前記第2の電圧検知回路で検知された第2の検知電圧が所定の電圧を越えたか否かを示す第2の制御信号を出力する第2のヒステリシスコンパレータと、
前記第2の制御信号により前記第2の電荷蓄積容量と被駆動回路との接続をON/OFFする第2のスイッチとを備え、
前記第1の電圧検知回路および前記第1のヒステリシスコンパレータは前記第1の電荷蓄積容量から動作電源が供給され、前記第1の検知電圧が所定の電圧を越えたときに出力される前記第1の制御信号により、前記第1のスイッチをONとして前記第1の電荷蓄積容量の電荷を前記第2の電荷蓄積容量に蓄積し、
前記第2の電圧検知回路および前記第2のヒステリシスコンパレータは前記第2の電荷蓄積容量から動作電源が供給され、前記第2の検知電圧が所定の電圧を越えたときに出力される前記第2の制御信号により、前記第2のスイッチをONとして前記第2の電荷蓄積容量から前記被駆動回路に電力を供給する蓄電装置において、
前記第1のヒステリシスコンパレータの電源線に、前記動作電源の変化を遅延させる遅延回路を挿入した構成である
ことを特徴とする蓄電装置。
【請求項3】
請求項1に記載の蓄電装置において、
前記電圧検知回路および前記ヒステリシスコンパレータがサブスレショルド領域で動作する構成である
ことを特徴とする蓄電装置。
【請求項4】
請求項2に記載の蓄電装置において、
前記第1の電圧検知回路および前記第1のヒステリシスコンパレータがサブスレショルド領域で動作する構成である
ことを特徴とする蓄電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−226837(P2010−226837A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−70012(P2009−70012)
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成20年度、独立行政法人科学技術振興機構、「フルワイヤレス端末および極低ビットイベント表現の研究開発」委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受けるもの)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】