説明

薄型ガラス基板を用いた工程基板及びその製造方法、並びにそれを用いた液晶表示装置の製造方法

【課題】ガラス基板と補助基板とを貼り合わせて実際の工程に投入される工程基板を形成する際にガラス基板と補助基板との間に異物や気泡が発生することを防止することのできる工程基板の製造方法、及びそれを用いた液晶表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】工程基板10の製造方法は、基板11及び補助基板12を準備する段階と、真空中で基板11と補助基板12とを接触させて基板11と補助基板12との間に真空状態の微細空間14を形成する段階と、接触した基板11及び補助基板12の外部の圧力を微細空間14の圧力より高くして、外部と微細空間14との圧力差により基板11と補助基板12とを貼り合わせる段階とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄型ガラス基板を用いた工程基板及びその製造方法、並びにそれを用いた液晶表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、PDA、ノートブックコンピュータなどの各種携帯用電子機器が発展するにつれて、これに適用できる小型・軽量・薄型のフラットパネルディスプレイ装置に対する要求が次第に増大している。このようなフラットパネルディスプレイ装置としては、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)、VFD(Vacuum Fluorescent Display)などが盛んに研究されているが、量産化技術、駆動手段の容易性、高画質の実現、大面積という理由により、現在はLCD(液晶表示装置)が脚光を浴びている。
【0003】
液晶表示装置は、携帯用電子機器に特に多く使用されるため、そのサイズや重量を低減することで電子機器の携帯性を向上させることが要求されている。このような軽量・薄型化の要求は、最近大面積の液晶表示装置が製造されるにつれてさらに高まっている。
【0004】
液晶表示装置のサイズや重量を低減する方法は様々であるが、その構造や現在の技術上、液晶表示装置の必須構成要素を削減することには限界がある。さらに、液晶表示装置の必須構成要素は重量が小さいため、必須構成要素の重量を軽減して液晶表示装置全体のサイズや重量を低減することは極めて難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、ガラス基板をエッチングするのではなく、軽量・薄型のガラス基板を用いて液晶表示装置を製造することにより、重量を最小限に抑えて製造工程を単純化した、液晶表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
本発明の他の目的は、ガラス基板を補助基板に貼り付ける際に真空中で貼り付けることにより、ガラス基板と補助基板との間に異物や気泡が発生することを防止することのできる、液晶表示装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明による液晶表示装置の製造方法は、第1基板を準備する段階と、真空中で第2基板を第2補助基板に貼り付けて第2工程基板を形成する段階と、前記第1基板上にゲートライン、データライン、薄膜トランジスタ及び画素電極を形成する段階と、前記第2工程基板の第2基板上にカラーフィルタ層を形成する段階と、前記第1基板と前記第2工程基板とを貼り合わせて液晶パネルを形成する段階と、前記液晶パネルから前記第2補助基板を分離する段階とから構成される。
【0008】
前記第2工程基板を形成する段階は、真空中で前記第2基板と前記第2補助基板とを接触させる段階と、接触した前記第2基板及び前記第2補助基板の外部を大気圧状態にして、前記第2基板と前記第2補助基板とを圧着して貼り合わせる段階とからなる。
【0009】
また、本発明による工程基板の製造方法は、基板及び補助基板を準備する段階と、真空中で前記基板と前記補助基板とを接触させて前記基板と前記補助基板との間に真空状態の微細空間を形成する段階と、接触した前記基板及び前記補助基板の外部の圧力を前記微細空間の圧力より高くして、外部と前記微細空間との圧力差により前記基板と前記補助基板とを貼り合わせる段階とから構成される。
【0010】
さらに、本発明により製造された工程基板は、基板と、前記基板に接触する補助基板と、前記基板と前記補助基板との界面全体にわたって形成された微細空間とから構成され、前記微細空間の圧力が前記基板及び前記補助基板の外部の大気圧より低いことを特徴とする。
【0011】
前記基板及び前記補助基板はガラスからなり、前記基板の厚さは0.1mm〜0.4mm、前記補助基板の厚さは0.3mm以上、前記基板の粗さは5.0nm以下である。
【発明の効果】
【0012】
本発明においては、パネルエッチング工程を行うことなく軽量・薄型の液晶表示装置を提供することができ、パネルエッチング工程によりパネルの表面粗さが大きくなって基板の剛性が弱くなることに起因する基板の破損を防止することができる。
【0013】
また、本発明においては、真空中で基板と補助基板とを貼り合わせるため、基板と補助基板との間に異物が浸透したり気泡が発生したりしなくなるだけでなく、均一な圧力で貼り合わせられるため、ガラス基板の一部分が曲がって平坦にならないことから貼り合わせられた基板と補助基板との間の角部や中央部に間隔が空いて基板に屈曲が生じるワープ現象を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による工程基板の構造を示す図である。
【図2】本発明による真空貼り合わせ装置を示す図である。
【図3A】真空貼り合わせ装置を用いて基板を補助基板に貼り付けることを示す図である。
【図3B】図3Aに続く工程を示す図である。
【図3C】図3Bに続く工程を示す図である。
【図3D】図3Cに続く工程を示す図である。
【図3E】図3Dに続く工程を示す図である。
【図4】カメラにより基板と補助基板を整列することを示す図である。
【図5】真空貼り合わせ装置により製造された工程基板の部分拡大断面図である。
【図6A】本発明による工程基板を用いた液晶表示装置の製造方法を示す図である。
【図6B】図6Aに続く工程を示す図である。
【図6C】図6Bに続く工程を示す図である。
【図6D】図6Cに続く工程を示す図である。
【図6E】図6Dに続く工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
液晶表示装置の重量を左右する要素は様々であるが、液晶表示装置の構成要素のうち最も重いものはガラスからなる基板である。従って、液晶表示装置の重量を軽減するためには、ガラス基板の重量を軽減することが最も効率的である。
また、ガラス基板の厚さは、3次元画像を実現する際に視野角を決定する主な要因となる。すなわち、液晶表示装置のカラーフィルタ基板の一面にはブラックマトリクスが形成され、他面にはFPR(Film Patterned Retarder)(偏光フィルム)が形成されるが、ガラス基板の厚さが厚い場合、ブラックマトリクスとFPRとの距離が遠いため、3次元クロストークを防止するためにはブラックマトリクスの面積を大きくしなければならない。しかし、このようにブラックマトリクスの面積を大きくした場合、3次元画像の視野角が狭くなり、輝度が低下するという問題があった。
【0016】
よって、近年盛んに研究されている3次元画像を実現する液晶表示装置の品質を向上させるためには、薄型ガラス基板を用いて液晶表示装置を製造しなければならない。
【0017】
通常、ガラス基板のエッチングはHFなどのエッチング液により行われる。すなわち、2枚の基板を貼り合わせて液晶パネルを製造した後、噴射装置などで液晶パネルの両面にフッ酸溶液を噴射することにより、2枚の基板の外面をエッチングする。しかしながら、この場合、ガラス基板の特性上、エッチング速度が基板領域全体で同一でないため、当該基板の表面粗さが大きくなるが、基板の表面粗さが大きくなると、液晶パネルの両面に偏光板を貼り付ける際の接着力が低下する。
【0018】
また、基板の表面粗さが大きくなるにつれて相対的に厚さが薄くなる部分が発生するが、当該部分の剛性が弱くなるので、基板自体の剛性が弱くなり、外部からの衝撃によりクラックなどが発生して破損しやすくなるという問題があった。また、HFなどのエッチング液によるガラス基板のエッチングは、十数分〜数十分かかるので、単位時間当たりの生産性を低下させる要因となっている。
【0019】
本発明においては、このような点に鑑みて、ガラス基板をエッチングするのではなく、ガラス基板メーカーで製造された薄型ガラス基板を用いて液晶表示装置を製造する。ガラス基板にエッチング工程を行って使用するのではなく、薄型ガラス基板の形態で提供されたガラス基板を使用するため、ガラス基板の厚さを薄くするためのエッチングなどの工程が必要なくなるだけでなく、滑らかな表面を有するガラス基板を使用することができる。エッチングなどによりガラス基板の厚さを薄くした場合は、ガラス基板の表面粗さが大きくなるが、本発明においては、ガラス工場で加工された薄型ガラスを使用し、粗さ(Ra)が5.0nm以下の薄型ガラスで液晶表示装置を製造する。
【0020】
特に、本発明においては、約0.1t〜0.4tの厚さを有する薄型ガラス基板を用いてアレイ基板及びカラーフィルタを製造し、その後それらを貼り合わせて液晶表示装置を完成するが、本発明は、この過程で薄型基板の曲がりを最小限に抑えて移動中に基板が破損しないようにすることを特徴とする。ここで、tはmmを意味するものであり、0.1tは0.1mmであり、0.4tは0.4mmである。
【0021】
約0.1t〜0.4tの厚さを有する薄型ガラス基板は、一般的な液晶表示装置の製造ラインに投入された場合、大きな曲がりが発生して基板の撓みが大きくなるため、カセットなどの移動手段を用いて移動するのに問題があり、単位工程装置に載置したり単位工程装置から取り出す際の小さな衝撃によっても曲がりが急激に発生して位置誤差が頻繁に発生し、その結果、ぶつかったりすることによる破損不良が増加するので、工程を行うことが実質的に不可能であった。
【0022】
本発明においては、約0.1t〜0.4tの厚さを有する薄型ガラス基板を製造ラインに投入する前に補助基板に貼り付けることにより、一般的な液晶表示装置に用いられる約0.7tの厚さを有するガラス基板と同等であるか又は向上した曲がり特性を有するようにし、移動中又は単位工程中に基板の撓みなどの問題が生じることを防止することを特徴とする。ここで、前記補助基板は、約0.1t〜0.4tの厚さを有する薄型ガラス基板の着脱が容易であり、一般的な液晶表示装置の製造工程温度でも工程を行うことができ、温度の変化による膨張率が前記ガラス基板と類似した物質からなる。前記補助基板は、0.3t以上(すなわち、0.3mm以上)の厚さ、好ましくは0.3〜1.0t(すなわち、0.3mm〜1mm)の厚さを有する。
【0023】
また、本発明においては、薄型ガラス基板と補助基板との貼り合わせを、接着層による接着力のような別途の外力によらずに行うことができる。ここで、薄型ガラス基板と補助基板との貼り合わせは、真空中で薄型ガラス基板と補助基板とを接触させ、接触した薄型ガラス基板及び補助基板の外部を大気状態にして、大気圧により薄型ガラス基板及び補助基板に圧力が加えられるようにすることで行われる。なお、薄型ガラス基板と補助基板との貼り合わせは様々な力により行うことができる。例えば、ガラス間の密着力、表面張力又はファンデルワールス力により貼り合わせることもでき、ガラス基板間に形成される微細空間内の真空圧により貼り合わせることもできる。
【0024】
以下、添付図面を参照して本発明による液晶表示装置の製造方法について詳細に説明する。
【0025】
図1は本発明による液晶表示装置の製造方法に用いられる工程基板10を示す図である。図1に示すように、工程基板10は、互いに貼り合わせられた、薄型ガラス基板の基板11及び補助基板12からなる。一般的な液晶表示装置の製造方法においては、薄型の基板11を直接製造ラインに投入するため、薄厚の基板11に曲がりが発生し、カセットなどの移動手段を用いて移動するのに問題があり、単位工程装置に載置したり単位工程装置から取り出す際の小さな衝撃によっても曲がりが急激に発生して位置誤差が頻繁に発生し、その結果、ぶつかったりすることによる破損不良が増加するので、工程を行うことが実質的に不可能であった。
【0026】
それに対して、本発明においては、図1に示すように、基板11及び補助基板12からなる工程基板10を製造ラインに投入するため、基板11の曲がりを防止して破損を防止し、円滑な工程を可能にする。
【0027】
このような基板11と補助基板12との貼り合わせは様々な方法で行うことができる。例えば、基板11又は補助基板12に接着剤を塗布した後に圧力を加えて、接着剤の接着力により貼り合わせてもよい。
【0028】
ところが、接着剤を用いる場合、接着剤塗布工程や接着剤硬化工程などにより工程が複雑になり、工程後に基板11と補助基板12とを分離する際に残留する接着剤により汚染されたり、工程後に残留する接着剤を洗浄しなければならないという問題がある。
【0029】
しかし、本発明においては、接着剤などの接着手段により基板11と補助基板12とを貼り合わせるのではなく、真空状態で基板11と補助基板12とを接触させるだけで基板11と補助基板12とを貼り合わせるため、別途の貼り合わせ物質や工程が必要なくなり、製造工程が単純化し、製造コストが低減される。
【0030】
以下、添付図面を参照して基板11と補助基板12とを貼り合わせる方法を具体的に説明する。
【0031】
本発明においては、基板11と補助基板12との貼り合わせが真空貼り合わせ装置により行われる。真空貼り合わせ装置の一例を図2に示す。
【0032】
図2に示すように、真空貼り合わせ装置100は、真空チャンバ110と、真空チャンバ110内に配置された上部プレート131及び下部プレート121と、真空チャンバ110の内部を真空状態にする真空装置140、144とから構成される。
【0033】
真空チャンバ110は、内部が真空状態又は大気圧状態となり、基板11及び補助基板12に圧力を加えて圧力差を利用した貼り合わせが行われるようにし、真空チャンバ110の一側壁面又は両側壁面には、基板11及び補助基板12を搬入及び搬出するための出入口139が形成される。
【0034】
真空チャンバ110は、真空装置140、144により内部の空気が排出されたり、ベント管168が設けられていて外部から空気又は他のガスが流入することにより、内部が真空状態又は大気圧状態になる。
【0035】
真空装置140、144は、TMP(Turbo Molecular Pump)140とドライポンプ144とからなる。ドライポンプ144は、真空チャンバ110を1次ポンピングして低真空状態にし、TMP140は、真空チャンバ110を2次ポンピングして高真空状態にする。本発明において、このようにドライポンプ144とTMP140を用いて2回にわたって真空チャンバ110をポンピングするのは、まず、1次ポンピングにより、真空チャンバ110内部の異物を除去して基板11と補助基板12とを貼り合わせる際にその間に異物が浸透することを防止し、次に、2次ポンピングにより、基板11と補助基板12とを貼り合わせるためである。
【0036】
同図においては、1次真空のためにドライポンプ144を用い、2次真空のためにTMP140を用いているが、低真空と高真空を形成するために様々な真空ポンプを使用することができる。
【0037】
下部プレート121上には下定盤122が配置され、下定盤122上には第1静電チャックプレート124及び第1静電チャック126が設けられており、外部から搬入される基板11を静電気力で固定する。ここで、下定盤122及び下部プレート121には、外部からの衝撃を緩和する衝撃吸収用スプリングブロック169が設けられてもよい。
【0038】
上部プレート131は、下部プレート121に対向して配置され、上部プレート131上には上定盤132が配置され、上定盤132上には第2静電チャックプレート134及び第2静電チャック136が設けられており、外部から搬入される補助基板12を静電気力で固定する。
【0039】
下定盤122の下部には一対の第1モータ162aが設けられている。一対の第1モータ162aにはそれぞれ回転軸162bが連結され、各回転軸162bは下定盤122の側面に設けられたガイドバー162cに連結される。第1モータ162aが駆動して回転軸162bが回転すると、回転軸162bの回転力が回転軸162bに噛み合うガイドバー162cの直線運動に変換されて、下定盤122が左右方向に移動する。このような下定盤122の左右方向への移動は、基板11と補助基板12を整列して基板11と補助基板12とを正確に貼り合わせるためのものである。一対の第1モータ162aは、下定盤122を水平方向に微細に移動させることにより、基板11と補助基板12を整列する。
【0040】
第1モータ162aとしては様々なモータが使用可能である。しかし、第1モータ162aの役割が下定盤122を移動させて基板11と補助基板12を整列することにあるので、第1モータ162aとしては、リニアモータのように微細調整が可能なモータを使用することが好ましい。また、同図には2つの第1モータ162aが開示されているが、必要に応じて第1モータ162aは3つ以上設けられてもよい。
【0041】
上部プレート131の下部には第2モータ166aが設けられている。第2モータ166aは回転軸166bを介して上部プレート131に連結されており、第2モータ166aが駆動して回転軸166bが伸びたり縮んだりすることにより、上部プレート131とその上部の第2静電チャックプレート134及び第2静電チャック136が上昇又は下降する。つまり、第2モータ166aは、上部プレート131と第2静電チャックプレート134及び第2静電チャック136を下降させることにより、第1静電チャック126に搬入された基板11と第2静電チャック136に搬入された補助基板12とを接触させる。ここで、第2モータ166は、1つ設けられてもよく複数設けられてもよい。
【0042】
第1静電チャックプレート124及び第1静電チャック126には複数の第1ピン127が形成される。第1ピン127は、搬入される基板11が載置される部分である。図示していないが、第1静電チャックプレート124及び第1静電チャック126には第1ピン127が収納される収納孔が形成されており、第1ピン127は前記収納孔を上昇及び下降できるように第1静電チャック126の上方に延びる。なお、図示していないが、第1ピン127は、中央に排気口が形成されて外部の真空ポンプ(図示せず)に連通しており、搬入される基板11を前記排気口に吸着させることにより基板11を第1ピン127に固定する。
【0043】
また、第2静電チャックプレート134及び第2静電チャック136には複数の第2ピン137が形成される。第2ピン137は、搬入される補助基板12が載置される部分である。図示していないが、第2静電チャックプレート134及び第2静電チャック136には第2ピン137が収納される収納孔が形成されており、第2ピン137は前記収納孔を上昇及び下降できるように第2静電チャック136の上方に延びる。なお、図示していないが、第2ピン137は、中央に排気口が形成されて外部の真空ポンプ(図示せず)に連通しており、搬入される補助基板12を前記排気口に吸着させることにより補助基板12を第2ピン137に固定する。
【0044】
第1ピン127及び第2ピン137の数は、貼り合わせられる基板11及び補助基板12のサイズ、つまり、静電チャックプレート124、134及び静電チャック126、136のサイズに応じて異なる。
【0045】
基板11が搬入されると、複数の第1ピン127が上昇して第1静電チャック126の上方に突出し、このとき第1ピン127の排気口から空気が排出されることにより、基板11が第1ピン127に吸着される。基板11が複数の第1ピン127に吸着された状態で、第1ピン127が前記収納孔を介して第1静電チャック126の下方に完全に下降すると、基板11が第1静電チャック126上に置かれる。これと同時に、第1静電チャック126に直流電流を供給すると、静電気が発生し、その静電気により基板11が第1静電チャック126に固定される。
【0046】
一方、補助基板12が搬入されると、複数の第2ピン137が下降して第2静電チャック136の下方に突出し、このとき第2ピン137の排気口から空気が排出されることにより、補助基板12が第2ピン137に吸着される。補助基板12が複数の第2ピン137に吸着された状態で、第2ピン137が前記収納孔を介して第2静電チャック136の上方に完全に上昇すると、補助基板12が第2静電チャック136上に置かれる。これと同時に、第2静電チャック136に直流電流を供給すると、静電気が発生し、その静電気により補助基板12が第2静電チャック136に固定される。
【0047】
真空チャンバ110の外部にはローダ部74が配置される。ローダ部74は、基板11及び補助基板12を真空チャンバ110の内部に搬入及び搬出するためのものであり、基板11を搬送する第1アーム74aと、補助基板12を搬送する第2アーム74bとから構成される。
【0048】
また、図示していないが、真空チャンバ110の内部には複数のカメラが設けられてもよい。前記カメラは、基板11と補助基板12を整列するためのものであり、主にCCDカメラからなる。
【0049】
以下、このように構成された真空貼り合わせ装置100により基板11と補助基板12とを貼り合わせる方法について、図3A〜図3Dを参照して説明する。
【0050】
まず、図3Aに示すように、真空チャンバ110の出入口139が開放されると、ローダ部74の第1アーム74aにより基板11が真空チャンバ110内に搬入され、ローダ部74の第2アーム74bにより補助基板12が真空チャンバ110内に搬入される。このとき、基板11はそのまま搬入され、補助基板12は180°回転して反転した状態で搬入される。もちろん、補助基板12がそのまま搬入され、基板11が反転した状態で搬入されてもよい。
【0051】
第1ピン127は、第1静電チャック126から上昇して第1静電チャック126から突出し、第2ピン137は、第2静電チャック136から下降して第2静電チャック136から突出し、このとき、真空ポンプ(図示せず)が作動して第1ピン127及び第2ピン137が排気口から空気を吸着するので、その吸着力により、基板11が第1ピン127に吸着され、補助基板12が第2ピン137に吸着される。
【0052】
次に、図3Bに示すように、ローダ部74の第1アーム74a及び第2アーム74bが出入口139から真空ポンプ110の外部に取り出されて出入口139が閉鎖されると、ドライポンプ144が作動して真空チャンバ110の内部を1次真空状態にする。
【0053】
この状態で、第1ピン127が下降すると同時に第1静電チャック126に直流電流が供給され、かつ第2ピン137が上昇すると同時に第2静電チャック136に直流電流が供給されると、静電気力により、基板11が第1静電チャック126に固定され、補助基板12が第2静電チャック136に固定される。このとき、第1ピン127の排気口から空気を排出して、その空気圧により第1静電チャック126と基板11との間に浸透した異物を外部に排出し、かつ第2ピン137の排気口から空気を排出して、その空気圧により第2静電チャック136と補助基板12との間に浸透した異物を外部に排出することもできる。
【0054】
次に、図3Cに示すように、基板11と補助基板12を整列し、TMP140を作動して真空チャンバ110を高真空状態にした状態で、上部プレート131を下降させて基板11と補助基板12とを接触させる。
【0055】
ここで、基板11と補助基板12の整列は、複数のカメラ(例えば、CCDカメラ)により行ってもよい。すなわち、図4に示すように、複数のカメラ138a、138b、138c、138dにより基板11及び補助基板12の整列された4辺を撮影し、その撮影された画像情報に基づいて基板11と補助基板12の整列状態を検査し、整列されていない場合、第1モータ162aを駆動して回転軸162bに連結されたガイドバー162cを水平方向に移動させることにより、基板11と補助基板12を整列する。このとき、カメラ138a、138b、138c、138dにより整列中の基板11と補助基板12をリアルタイムに撮影して整列状態を確認する。本発明においては、このように4辺で整列することにより、誤整列を100μm以内に減少させることができる。
【0056】
なお、前記カメラは、基板11及び補助基板12の角部領域に設け、基板11及び補助基板12の角部の整列状態を撮影することにより、基板11と補助基板12の整列状態を検査するようにしてもよい。また、前記カメラは、基板11及び補助基板12の4辺領域及び角部領域に設け、基板11及び補助基板12の4辺及び角部の整列状態を撮影することにより、基板11と補助基板12の整列状態を検査するようにしてもよい。
【0057】
次に、図3Dに示すように、第2静電チャック136に供給される直流電流を除去して第2静電チャック136の吸着力を除去した状態で、第2モータ166aを駆動して上部プレート131を上方に移動させると、補助基板12は基板11に接触した状態を維持する。
【0058】
この状態で、ベント管168を開放して外部から真空チャンバ110の内部に空気を流入させて真空チャンバ110の内部を大気圧状態にすると、大気圧の圧力が接触した基板11及び補助基板12に加えられ、基板11と補助基板12とが貼り合わせられる。
ここで、ベント管168を開放する前に1次加圧を行ってもよい。このような1次貼り合わせにより、基板11と補助基板12の間が完全に密閉され、大気圧状態への変更時に外部の空気が基板11と補助基板12の間に流入しなくなる。
【0059】
次に、図3Eに示すように、出入口139を開放し、ローダ部74の第1アーム74aにより貼り合わせられた基板11及び補助基板12を搬出して、工程基板10を完成する。
図5は製造された工程基板10の部分拡大図である。通常、ガラス工場で製造されたガラス基板は5.0nm以下の粗さ(Ra)を有する。よって、基板11と補助基板12とを貼り合わせた場合、5.0nm以下の粗さ(Ra)により、基板11と補助基板12との界面には微細なサイズの微細空間14が生じる。当該微細空間は、基板11と補助基板12との界面に規則的に生じるわけではないが、界面全体にわたって生じる。
【0060】
基板11と補助基板12とは真空貼り合わせ装置内で高真空状態で貼り合わせられるため、基板11と補助基板12との界面に形成される微細空間14は高真空状態(P1)を維持する。それに対して、貼り合わせられた基板11及び補助基板12、すなわち工程基板10の外部は大気圧(Patm)状態を維持する。このような工程基板10の内部の微細空間14の真空状態の気圧(P1)と外部の大気圧(Patm)との差により、基板11と補助基板12とが強固に貼り合わせられた状態を維持する。
【0061】
もちろん、基板11と補助基板12との貼り合わせは、微細空間14の圧力以外の他の要因、例えば基板11と補助基板12との表面張力やファンデルワールス力などによっても行われるが、本発明のように真空状態で基板11と補助基板12とを貼り合わせることによる、微細空間14の圧力と大気圧との圧力差による力が最も大きいものと判断される。
【0062】
このように、本発明においては、接着剤などの接着手段を用いるのではなく、真空状態で基板11と補助基板12とを貼り合わせることにより、次のような効果が得られる。
【0063】
第一に、本発明においては、真空中で基板と補助基板とを貼り合わせるため、基板と補助基板との間に異物が浸透したり気泡が発生したりすることを防止して異物による不良を防止することができ、均一な圧力で貼り合わせられるため、ワープ現象が発生することを防止することができる。従って、貼り合わせられた基板と補助基板との間の角部や中央部に間隔が空いて基板に屈曲が生じて不良が発生することを効果的に防止することができる。
【0064】
第二に、本発明においては、接着剤などの接着手段を用いないため、基板上に接着剤などの接着物質が残留しなくなり、汚染を防止し、残留する接着物質を除去するための工程が必要なくなる。
【0065】
第三に、本発明においては、接着剤などの接着手段を用いないため、接着剤塗布工程が必要なくなり、製造工程を単純化することができる。
【0066】
そして、基板11を他の第2補助基板と貼り合わせてから、貼り合わせられた基板を真空貼り合わせ装置で第1補助基板12とさらに貼り合わせ、その後貼り合わせられた第2補助基板を分離することにより、第1工程基板10を形成してもよい。このように2回の貼り合わせ過程を行う理由は次の通りである。
【0067】
基板11は約0.1t〜0.4tの薄厚であるため、真空貼り合わせ装置に投入されて第1静電チャック126に固定された場合、薄厚により部分的に曲がりが発生し得るが、基板11の曲がりは、気泡発生の原因となるだけでなく、後続の単位工程でエッチング液などが浸透するなどの問題を発生させる。本発明においては、このような点に鑑みて、基板11を他の補助基板と貼り合わせてから、貼り合わせられた基板11を真空貼り合わせ装置に搬入してその反対面を補助基板12と貼り合わせることにより、真空貼り合わせ時に基板11が曲がることを防止することができる。このような他の補助基板との貼り合わせは、真空貼り合わせ装置で行ってもよく、大気中で静電気や接着剤などにより行ってもよい。これは、他の補助基板は工程基板10を完成した後に分離するため、異物の浸透などを気にしなくてもよいからである。
【0068】
基板11と補助基板12とが貼り合わせられた後、基板11から他の補助基板を分離して工程基板10を完成し、その完成した工程基板10を用いて液晶表示装置工程を行う。
【0069】
以下、前記のように真空貼り合わせ装置で製造された工程基板を用いて軽量・薄型の液晶表示装置を製造する方法について詳細に説明する。
【0070】
図6A〜図6Eは本発明による軽量・薄型の液晶表示装置の製造方法を示す図である。
【0071】
まず、図6Aに示すように、図2に示す真空貼り合わせ装置を用いて第1基板11と第1補助基板12とを貼り合わせて第1工程基板10を形成する。ここで、第1基板11は、0.1t〜0.4tの厚さを有するガラス材質からなり、第1補助基板12は、第1基板11と同じガラス材質からなり、その厚さが0.3t以上、好ましくは0.3t〜1.0tである。このように、第1基板11及び第1補助基板12を同じ材質で形成することにより、第1基板11及び第1補助基板12の温度変化による膨張率が実質的に同一になるので、後続工程時に膨張率の差による誤差を最小限に抑えて整列不良などを防止することができるだけでなく、後続工程のCVD(Chemical Vapor Deposition)蒸着時に積層されるゲート絶縁層、半導体層、保護層などの厚さにバラツキが生じることを防止することができる。
【0072】
次に、図6Bに示すように、第1工程基板10に対してアレイ工程を行うことにより、第1基板11上にゲート絶縁層217を介して交差して画素領域を定義するデータライン(図示せず)及びゲートライン(図示せず)を形成する。
【0073】
その後、それぞれの画素領域にスイッチング素子である薄膜トランジスタTrを形成する。ここで、薄膜トランジスタTrは、ゲート電極215と、ゲート電極215上に形成されたゲート絶縁層217と、純粋非晶質シリコンのアクティブ層220a及び不純物非晶質シリコンのオーミックコンタクト層220bからなってゲート絶縁層217上に配置された半導体層220と、半導体層220上に形成されたソース電極233及びドレイン電極236とからなる。
【0074】
そして、薄膜トランジスタTrの上部には、薄膜トランジスタTrのドレイン電極236を露出する保護層240を形成し、保護層240上には、ドレイン電極236と電気的に接触する透明導電性物質からなる画素電極248を形成する。
【0075】
次に、図6Cに示すように、図2に示す真空貼り合わせ装置を用いて、第1補助基板12と同じ材質及び構成を有する0.3t以上の厚さの第2補助基板82と、ガラス材質からなる0.1t〜0.4tの厚さの第2基板81とを貼り合わせて、第2工程基板80を完成する。
【0076】
その後、第2工程基板80の第2基板81上に一般的なカラーフィルタ工程が行われ、ブラックマトリクス253及び赤、緑、青色のカラーフィルタパターンが順次繰り返されるブラックマトリクス253を覆うカラーフィルタ層256を形成し、カラーフィルタ層256上に透明導電性物質を蒸着して共通電極258を形成する。その後、共通電極258の上部に所定高さのカラムスペーサ270を形成する。
【0077】
ここで、第2工程基板80が約0.7tの厚さを有する一般的なガラス基板と類似した曲がり度を有するので、大きな曲がりの発生により基板が破損したり単位工程で不良が発生することなく、前記カラーフィルタ工程を安定して行うことができる。
【0078】
次に、図6Dに示すように、第1工程基板10又は第2工程基板80の縁部領域にシールパターン277を形成し、その後、画素電極248が形成された第1工程基板10と共通電極258が形成された第2工程基板80とを、画素電極248と共通電極258とが対向するように配置する。次いで、シールパターン277の内側に液晶層275を介在させた状態で、カラムスペーサ270の端部を第1工程基板10の最上層に構成された保護層240に接触させ、その後、貼り合わせ工程を行って第1工程基板10と第2工程基板80とを貼り合わせる。
【0079】
次に、図6Eに示すように、貼り合わせられた状態の第1工程基板10及び第2工程基板80からそれぞれ第1補助基板12及び第2補助基板82を分離して、液晶パネル200を完成する。ここで、使用済みの第1補助基板12及び第2補助基板82は、洗浄した後にリサイクルすることができる。
【0080】
前述したように、本発明においては、アレイ素子が形成された第1基板11とカラーフィルタ層が形成された第2基板81のどちらも0.1t〜0.4tの厚さを有するが、貼り合わせられて液晶パネル200を構成した状態であるので、曲がりがほとんど発生せず、曲がりが発生したとしても、その曲がり度が0.1t〜0.4tの厚さを有する単板状態のガラス基板よりは小さく、貼り合わせ力を考慮すると、0.7tの厚さを有する単板状態のガラス基板よりも小さいので、後続の単位工程で曲がりの発生による問題が発生しない。
【0081】
前述したように、本発明による液晶表示装置は、アレイ基板及びカラーフィルタ基板自体の厚さがそれぞれ0.1t〜0.4tであるので、液晶パネルの厚さは従来の0.7tの厚さを有するガラス基板を用いた液晶表示装置に比べて0.6mm〜1.2mm薄くなり、その重量も約2/7〜5/7軽くなる。よって、最近の表示装置のトレンドである軽量・薄型の液晶表示装置を実現することができる。また、本発明による液晶表示装置の製造方法は、液晶パネルの外側面をエッチングする工程を削除することにより、単位時間当たりの生産性を向上させることができ、0.7tの厚さのガラス基板に比べて相対的に安価な0.1t〜0.4tの厚さのガラス基板を用いることにより、製造コストを低減することができる。
【0082】
さらに、本発明においては、第1基板11と第1補助基板12との貼り合わせ、及び第2基板81と第2補助基板82との貼り合わせを、真空貼り合わせ装置を用いて真空中で行うことにより、第1基板11と第1補助基板12との間及び第2基板81と第2補助基板82との間に異物が浸透したり気泡が発生したりして後続の薄膜トランジスタアレイ工程又はカラーフィルタ工程時に不良が発生することを効果的に防止することができ、均一な圧力で貼り合わせることにより、ワープ現象が発生することを防止することができる。
【0083】
さらに、本発明のように、0.7tの厚さのガラス基板に比べて相対的に薄い0.1t〜0.4tの厚さのガラス基板を3次元液晶表示装置に適用した場合、薄くなったガラス基板により、3次元クロストークを防止するためにカラーフィルタ基板に形成されるブラックマトリクスとFPR(偏光フィルム)との距離が近くなるため、3次元画像の視野角が向上するだけでなく、輝度も向上する。
【0084】
一方、以上の詳細な説明においては、第1基板11と第2基板81のどちらも薄型ガラス基板を使用し、第1基板11は第1補助基板12に貼り付けて工程を行い、第2基板81は第2補助基板82に貼り付けて工程を行っているが、第1基板11と第2基板81のいずれか一方の基板のみを補助基板に貼り付けて工程を行ってもよい。特に、カラーフィルタが形成される第2基板81のみを第2補助基板82に貼り付けて工程を行い、薄膜トランジスタが形成される第1基板11は元の厚さにして第1補助基板12に貼り付けることなく工程を行うことが好ましい。これは、前述したように、3次元表示素子の視野角特性が第2基板81に形成されるブラックマトリクスとFPRとの距離によって異なるので、3次元表示素子の視野角特性を向上させるために、第2基板81にのみ薄型基板を使用し、第2基板81を第2補助基板82に貼り付けて工程を行うからである。
【0085】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であればこれから様々な変形及び均等な実施の形態が可能であることを理解するであろう。
【0086】
例えば、以上の詳細な説明においては、真空貼り合わせ装置として特定構造の貼り合わせ装置を開示しているが、本発明の工程基板は当該特定構造の貼り合わせ装置によってのみ製造できるわけではなく、真空中で基板を貼り合わせることができれば他の構造の貼り合わせ装置も使用可能である。
【0087】
よって、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲で定義される本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形や改良形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0088】
11、81 基板
12、82 補助基板
10、80 工程基板
100 真空貼り合わせ装置
110 真空チャンバ
121、131 プレート
124、134 静電チャックプレート
126、136 静電チャック
138a、138b、138c、138d カメラ
140 TMP
144 ドライポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板を準備する段階と、
真空中で第2基板を第2補助基板に貼り付けて第2工程基板を形成する段階と、
前記第1基板上にゲートライン、データライン、薄膜トランジスタ及び画素電極を形成する段階と、
前記第2工程基板の第2基板上にカラーフィルタ層を形成する段階と、
前記第1基板と前記第2工程基板とを貼り合わせて液晶パネルを形成する段階と、
前記液晶パネルから前記第2補助基板を分離する段階と
を含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
【請求項2】
前記第2工程基板を形成する段階は、
真空中で前記第2基板と前記第2補助基板とを接触させる段階と、
接触した前記第2基板及び前記第2補助基板の外部を大気圧状態にして、前記第2基板と前記第2補助基板とを圧着して貼り合わせる段階と
からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項3】
前記第2工程基板を形成する段階は、
前記第2基板の第1面に第3補助基板を貼り付ける段階と、
真空中で前記第2基板の第2面と前記第2補助基板の一面とを接触させる段階と、
前記第1面が前記第3補助基板に接触して前記第2面が前記第2補助基板に接触した前記第2基板の外部を大気圧状態にして、前記第2基板と前記第2補助基板とを圧着して貼り合わせる段階と、
前記貼り合わせられた第2基板から前記第3補助基板を分離する段階と
からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項4】
真空中で前記第1基板を第1補助基板に貼り付けて第1工程基板を形成する段階をさらに含み、
前記ゲートライン、データライン、薄膜トランジスタ及び画素電極は、前記第1工程基板の第1基板上に形成することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項5】
前記第1工程基板を形成する段階は、
真空中で前記第1基板と前記第1補助基板とを接触させる段階と、
接触した前記第1基板及び前記第1補助基板の外部を大気圧状態にして、前記第1基板と前記第1補助基板とを圧着して貼り合わせる段階と
からなることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項6】
前記第1工程基板を形成する段階は、
前記第1基板の第1面に第4補助基板を貼り付ける段階と、
真空中で前記第1基板の第2面と前記第1補助基板の一面とを接触させる段階と、
前記第1面が前記第4補助基板に接触して前記第2面が前記第1補助基板に接触した前記第1基板の外部を大気圧状態にして、前記第1基板と前記第1補助基板とを圧着して貼り合わせる段階と、
前記貼り合わせられた第1基板から前記第4補助基板を分離する段階と
からなることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項7】
前記第1基板と前記第1補助基板を整列し、前記第2基板と前記第2補助基板を整列する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1又は4に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項8】
前記整列する段階は、前記第1基板及び前記第1補助基板の角部を整列し、前記第2基板及び前記第2補助基板の角部を整列する段階からなることを特徴とする請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項9】
前記整列する段階は、前記第1基板及び前記第1補助基板の4辺を整列し、前記第2基板及び前記第2補助基板の4辺を整列する段階からなることを特徴とする請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項10】
基板と、
前記基板に接触する補助基板と、
前記基板と前記補助基板との界面全体にわたって形成された微細空間とを含み、
前記微細空間の圧力が前記基板及び前記補助基板の外部の大気圧より低いことを特徴とする工程基板。
【請求項11】
前記基板及び前記補助基板が同じ物質からなることを特徴とする請求項10に記載の工程基板。
【請求項12】
前記基板及び前記補助基板がガラスからなることを特徴とする請求項11に記載の工程基板。
【請求項13】
前記補助基板の厚さが0.3mm以上であることを特徴とする請求項10に記載の工程基板。
【請求項14】
前記補助基板の厚さが0.3mm〜1.0mmであることを特徴とする請求項13に記載の工程基板。
【請求項15】
前記基板の厚さが0.1mm〜0.4mmであることを特徴とする請求項14に記載の工程基板。
【請求項16】
前記基板の粗さが5.0nm以下であることを特徴とする請求項10に記載の工程基板。
【請求項17】
前記微細空間が真空状態であることを特徴とする請求項10に記載の工程基板。
【請求項18】
前記基板と前記補助基板との間に表面張力及びファンデルワールス力が作用することを特徴とする請求項10に記載の工程基板。
【請求項19】
基板及び補助基板を準備する段階と、
真空中で前記基板と前記補助基板とを接触させて前記基板と前記補助基板との間に真空状態の微細空間を形成する段階と、
接触した前記基板及び前記補助基板の外部の圧力を前記微細空間の圧力より高くして、外部と前記微細空間との圧力差により前記基板と前記補助基板とを貼り合わせる段階と
を含むことを特徴とする工程基板の製造方法。
【請求項20】
前記基板及び前記補助基板の外部の圧力が大気圧であることを特徴とする請求項19に記載の工程基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【公開番号】特開2013−25317(P2013−25317A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−162595(P2012−162595)
【出願日】平成24年7月23日(2012.7.23)
【出願人】(501426046)エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド (732)
【Fターム(参考)】