説明

薬剤散布装置

【課題】薬剤散布装置の繰出部における繰出ケース内の摺動部への薬剤の侵入を防ぎ、耐久性を向上させる。
【解決手段】薬剤を貯溜する薬剤貯留部と、該薬剤貯留部より薬剤を所定量ずつ繰り出す繰出部42と、該繰出部42によって繰り出された薬剤を散布する散布部と、を具備する薬剤散布装置において、前記繰出部42を、ロール部38L・38Rと、その両側に配置するロールガイド39L・39Rとをロール軸49上に回転自在に支持して繰出ケース47内に収納することにより構成し、前記ロールガイド39L・39Rと繰出ケース47とが摺接する部位である摺動部S・Sに緩衝部材50L・50Rを設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定量ずつ薬剤を散布する薬剤散布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、田植機の苗載台の後方に装着し、苗載台上の複数条分の苗マットの苗に薬剤を散布する薬剤散布装置は公知となっている(例えば、特許文献1参照)。該薬剤散布装置は、薬剤ホッパから粒状の薬剤を繰り出す繰出部において、繰出ケース内部に、複数の溝部を設けた繰出ロールを配設し、該繰出ロールの軸心方向中央には仕切板を設けるとともに、該繰出ロールの下部に複数の分岐通路を有する分岐部材を配設することで、複数条分の苗マットの苗への薬剤の散布を可能としている。
【特許文献1】特開2008−48667号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、前記薬剤散布装置において、薬剤が投入される繰出ケースの上部では、繰出ロールと繰出ケースとが摺接する部位である摺動部が剥き出し状態となっており、砕かれて細かくなった薬剤や粉状となった薬剤が投入されると、該薬剤が摺動部に入り込み、繰出ロールや、その近傍における部材の摩耗を促進し、繰出部の耐久性を低下させる原因となっていた。そこで、本発明は、薬剤散布装置の繰出部における繰出ケース内の摺動部への薬剤の侵入を防ぎ、耐久性を向上させる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
即ち、請求項1においては、薬剤を貯溜する薬剤貯留部と、該薬剤貯留部より薬剤を所定量ずつ繰り出す繰出部と、該繰出部によって繰り出された薬剤を散布する散布部と、を具備する薬剤散布装置において、前記繰出部を、ロール部と、その両側に配置するロールガイドとをロール軸上に回転自在に支持して繰出ケース内に収納することにより構成し、前記ロールガイドと繰出ケースとが摺接する部位である摺動部に緩衝部材を設けたものである。
【0006】
請求項2においては、前記緩衝部材をカラーにより構成し、該カラーをロールガイドの外周部と繰出ケースとの間に配置し、前記カラーをロール部側に付勢する付勢手段をカラーと繰出ケースの間に設けたものである。
【0007】
請求項3においては、前記緩衝部材をカバーにより構成し、前記カバーを円板状に形成してロール部とロールガイドの間に配置し、前記カバーの外周部を折り曲げて縁部とし、該縁部の先端部を繰出ケースの内側面に当接するように構成したものである。
【0008】
請求項4においては、前記緩衝部材を第一・第二カバーにより構成し、第一カバーをロール部とロールガイドの間に取り付けて外周方向へ延出し、第二カバーを繰出ケースの内面に取り付けてロール部側へ延出し、前記第一カバーと第二カバーとが重なるように配設したものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0010】
本発明においては、ロールガイドと繰出ケースとが摺接する部位である摺動部に緩衝部材を設けたことにより、該摺動部に繰出ケース内に充填された薬剤が入り込むことがなくなるので、該摺動部に薬剤が侵入することにより生じる繰出ケースと繰出ロールの磨耗を防止できる。また、耐久性の向上を図ることができる。また、前記摺動部に薬剤が入り込むことがなくなるので、粒の細かな薬剤でも使用可能となり、多種多様な薬剤に適用可能な薬剤散布装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は乗用田植機の側面図、図2は薬剤散布装置の繰出部の側面断面図、図3はカバーを設けた薬剤散布装置の繰出部の正面断面図、図4は同じく繰出部の部分拡大断面図、図5は第一・第二カバーを設けた薬剤散布装置の繰出部の正面断面図、図6はカラーを設けた薬剤散布装置の繰出部の正面断面図、図7はシール付軸受を設けた薬剤散布装置の繰出部の部分拡大断面図、図8は他の薬剤散布装置の繰出部の正面断面図である。
【0012】
まず、図1、及び、図2において、本実施例に係る乗用田植機100について説明する。尚、本発明に係る薬剤散布装置10は田植機に装着しているが、これに限定されるものではなく、トラクタ等に装着することも可能であり、散布作業機に広く適用可能である。以下の説明では、便宜上、図1中の矢印Aの方向を「前方」と定義する。
【0013】
乗用田植機100の走行部1の後部には、昇降リンク機構27を介して植付部4が配置されており、前側上部には、エンジン2が搭載され、ボンネット9にて覆われている。前記走行部1の車体フレーム3の前方下部には、フロントアクスルケース(図示せず)を介して前輪6・6が支持されており、後方下部にはリヤアクスルケース7を介して後輪8・8が支持されている。
【0014】
前記ボンネット9の後部には、ダッシュボード5が配設され、該ダッシュボード5には、操向ハンドル14が立設されており、該操向ハンドル14の後方には、座席13が配設されている。該座席13の近傍には、走行変速レバー30、副変速レバー31、主クラッチペダル32、左右ブレーキペダル等が配設されており、前記座席13の後方には、施肥機33が配設されている。
【0015】
前記植付部4は、苗載台16、植付爪17、植付けケース21、フロート34等にて構成されており、前記苗載台16の後方には、薬剤散布装置10が配置されている。該薬剤散布装置10は、前記植付けケース21から動力が伝達される構成とし、前記苗載台16に載置されている苗マットの苗に薬剤を散布する構成としている。前記薬剤散布装置10は、主に薬剤貯留部である薬剤ホッパ41、繰出部42、散布部43等にて構成されており、支持フレーム36等を介して前記植付けケース21に支持されている。
【0016】
前記薬剤ホッパ41は、粒状の薬剤を貯留する容器であり、該薬剤ホッパ41の上部には、蓋41aが設けられており、該蓋41aを開けて投入され貯留された薬剤は、前記繰出部42にて所定量ずつ繰り出されて、前記散布部43を介して苗載台16上の苗に散布される構成としている。前記繰出部42は、図2に示すように、主に繰出ケース47、横溝式の繰出ロール45L・45R、ロール軸49等で構成されており、略左右対称形状に構成されている。前記繰出ケース47は、上下面が開口した箱状の部材であり、その内部には、繰出ロール45L・45R等が収容されている。
【0017】
そして、前記繰出ケース47の内部空間は、繰出ロール45L・45Rを挟んで、ブラシ37、ブロック67によって、上半部と下半部に区画されている。前記繰出ケース47の上開口部47bは、薬剤ホッパ41と連通されており、該薬剤ホッパ41から落下してきた薬剤は、繰出ケース47の上半部の空間に充填されることになる。該繰出ケース47の上半部の空間に充填された薬剤の一部は、前記繰出ロール45L・45Rの外周面に接触しており、更にその一部が繰出ロール45L・45Rの外周面に設けられた複数の溝38b・38b・・・に収容されることになる。
【0018】
そして、図2において、前記繰出ロール45L・45Rをブラシ37の方向に回転させると、繰出ロール45L・45Rの溝38b・38b・・・に収容されない余分な薬剤は、ブラシ37により除去され、前記溝38b・38b・・・内に収容された薬剤のみが、繰出ケース47の下半部に移動し、該溝38b・38b・・・から下方に落下する。即ち、薬剤ホッパ41に貯留された薬剤が、繰出部42によって所定量ずつ繰出される構成としている。
【0019】
前記散布部43は、繰出部42に連結され、該繰出部42によって繰出された薬剤を前記苗マットの苗へと案内し施薬するものであり、前記散布部43は、主に分岐部材51、ガイドホース52、散布ノズル53等から構成されている。前記繰出部42によって繰出された薬剤は、前記分岐部材51からガイドホース52に案内され、該ガイドホース52の先端に設けられている散布ノズル53から苗マットの苗へと施薬される構成としている。
【0020】
前記繰出部42の繰出ケース47には、図2・図3に示すように、左右一対の繰出ロール45L・45Rが回転自在に支持されており、該繰出ロール45L・45Rは、ロール部38L・38Rと、ロールガイド39L・39Rと、により構成されている。前記ロール部38L・38Rは、円柱形状の部材より形成されており、その外周面には複数の溝38b・38b・・・が設けられている。前記ロールガイド39L・39Rは、ロール部38L・38Rと略同寸法の外径からなるガイド部39a・39aと、該ガイド部39a・39aに比べて外径寸法を短くしたボス部39b・39bにより形成されている。
【0021】
前記左右一対の繰出ロール45L・45Rの間には、仕切板48が配設されており、該仕切板48により、前記溝38b・38b・・・内に収容された薬剤を左右に振り分けて散布部43に繰り出すことができるようにしている。前記左右一対の繰出ロール45L・45Rは、ロール軸49上において、コイルバネからなる付勢手段63・63の付勢力によって常に中央側へと付勢されている状態で回転自在に遊嵌されている。また、前記ロール軸49には、前記左右一対の繰出ロール45L・45Rへの動力を個別に入切するクラッチ機構46・46が設けられている。
【0022】
そして、前記繰出ケース47の上開口部47bにおける内側面の下側には、断面視略凹形状のガイド部47d・47dが、開放側が向かい合うように左右対称に形成されており、該ガイド部47d・47dの上側内面には、前記左右一対の繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rのガイド部39a・39aの外周面が摺接するように配設されている。前記繰出ケース47のガイド部47d・47dの上側内面と、左右一対の繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rのガイド部39a・39aの外周面と、が摺接する部位である摺動部S・Sには、緩衝部材が設けられており、該緩衝部材を設けることにより、前記摺動部S・Sに薬剤が入り込まないようにしている。
【0023】
以下、前記緩衝部材の実施例について説明する。
図2・図3・図4において、前記緩衝部材としてカバー40・40を設け、該カバー40・40により前記摺動部S・Sの磨耗を防ぐ構成について説明する。前記カバー40・40は、左右一対の繰出ロール45L・45Rのロール部38L・38Rと、ロールガイド39L・39Rと、の間に配設されており、前記ロール部38L・38Rと、ロールガイド39L・39Rと、が一体的に回転する構成とされている。前記カバー40・40は、円板形状であり、合成樹脂等の弾性部材で構成されており、前記カバー40・40の外周部には折り曲げられて縁部40a・40aが形成され、全体形状として皿状に形成されている。
【0024】
そして、前記カバー40・40は、縁部40a・40aの先端部が前記繰出ケース47の上開口部47bの内側面に当接するように配設されており、弾性部材であるので、前記縁部40a・40aの先端が繰出ケース47の上開口部47bの内側面に当接し、接触していても、該内側面を傷つけることがないようにしている。尚、前記カバー40・40は、前記ロール部38L・38Rと、前記ロールガイド39L・39Rと、を別体に構成としているが、これに限定されるものではなく、例えば、ロール部38L・38Rと、或いは、ロールガイド39L・39Rと、一体的に形成してもよい。
【0025】
このように構成することによって、前記カバー40・40の縁部40a・40aが、前記繰出ケース47のガイド部47d・47dの上側内面と、左右一対の繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rのガイド部39a・39aの外周面と、が摺接する部位である摺動部S・Sを覆うことになり、該摺動部S・Sに繰出ケース47内に充填された薬剤が入り込むことがなくなるので、該摺動部S・Sに薬剤が侵入することにより生じる、繰出ケース47のガイド部47d・47dと、繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rのガイド部39a・39aと、の磨耗を防止できる。
【0026】
また、前記カバー40・40によれば、粒の細かな薬剤でも確実に摺動部への侵入を防げることから、使用可能な薬剤の範囲を拡大することができる。さらに、前記カバー40・40は、弾性部材からなり、円板状の皿形形状であるので、単純な構造であり安価に製造でき経済的である。
【0027】
次に、図5において、前記緩衝部材として第一カバー40・40と、第二カバー20・20を設け、該第一カバー40・40と、第二カバー20・20と、により前記摺動部S・Sの磨耗を防ぐ構成について説明する。前記第一カバー40・40は、前述の左右一対の繰出ロール45L・45Rのロール部38L・38Rと、ロールガイド39L・39Rと、の間に配設された、合成樹脂等の弾性部材からなり、円板状の皿形形状で、縁部40a・40aを有するカバー40・40と同じ構成である。
【0028】
前記第二カバー20・20は、基端側が繰出ケース47の上開口部47bの内側面に固定されており、先端側が前記第一カバー40・40の縁部40a・40aに重なるように突設されている。前記第二ガイドカバー20・20は、弾性部材にて構成されており、第一カバー40・40の縁部40a・40aの形状に合わせて略扇状に形成されている。こうして、第二ガイドカバー20・20の先端側下面と、第一ガイドカバー40・40の縁部40a・40aの上面と、が常に接触するようになっている。尚、前記第二ガイドカバー20・20の先端側を前記繰出ロール45L・45Rのロール部38L・38Rに当接するまで延出し、第一カバー40・40を省く構成とすることも可能である。
【0029】
このように構成することによって、前記第二カバー20・20と、第一カバー40・40と、が重なり合った状態で、前記繰出ケース47のガイド部47d・47dの上側内面と、左右一対の繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rのガイド部39a・39aの外周面と、が摺接する部位である摺動部S・Sを覆うことになり、該摺動部S・Sに繰出ケース47内に充填された薬剤が入り込むことがなくなるので、該摺動部S・Sに薬剤が侵入することにより生じる繰出ケース47のガイド部47d・47dと、繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rのガイド部39a・39aの磨耗を防止できる。
【0030】
次に、図6において、前記緩衝部材としてカラー50L・50Rを設け、該カラー50L・50Rにより前記摺動部S・Sの磨耗を防ぐ構成について説明する。前記カラー50L・50Rは、前記繰出ケース47のガイド部47d・47dの上側内面と、左右一対の繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rのガイド部39a・39aの外周面と、の間に設けられている。前記カラー50L・50Rは、回転しないように付勢手段64・64にて、前記繰出ロール45L・45Rのロール部38L・38R側に付勢されており、前記カラー50L・50Rが繰出ケース47のガイド部47d・47dに対して摺動しないようにして、薬剤が入り込まない構造としている。
【0031】
前記カラー50L・50Rは、リング形状であり、前記繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rのガイド部39a・39aの外周部に外嵌されており、前記カラー50L・50Rの外周面は、前記繰出ロール45L・45Rのロール部38L・38Rの外周面と同一面とし、内周面は繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rのガイド部39a・39aの外周面に摺接するように構成されている。そして、前記カラー50L・50Rは、合成樹脂、或いは、軟鋼材等の低摩擦部材により構成し、前記繰出ケース47のガイド部47d・47dと、繰出ロール45L・45Rのロール部38L・38Rや、繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rのガイド部39a・39aと、の間の摩擦を減らし、摩耗しても容易に交換できるようにしている。
【0032】
また、前記付勢手段64・64は、皿バネからなり、前記繰出ケース47のガイド部47d・47dの底部に設けられており、前記付勢手段64・64によって、前記カラー50L・50Rは、常に繰出ロール45L・45Rのロール部38L・38R側に付勢されているので、該繰出ロール45L・45Rのロール部38L・38Rと、カラー50L・50Rと、の間には隙間が生じないように常に付勢されることになり、長期使用によっても隙間に薬剤が入り込むことを防止できる。
【0033】
このように、前記カラー50L・50Rを、前記繰出ケース47のガイド部47d・47dの上側内面と、左右一対の繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rのガイド部39a・39aの外周面と、が摺接する部位である摺動部S・Sに設けたことによって、該摺動部S・Sに繰出ケース47内に充填された薬剤が入り込むことがなくなるので、該摺動部S・Sに薬剤が侵入することにより生じる繰出ケース47のガイド部47d・47dと、繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rのガイド部39a・39aと、の磨耗を防止できる。また、前記カラー50L・50Rと、繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rと、は別体に構成しているので、カラー50L・50Rが摩耗した場合には簡単に交換可能であり、保守点検も容易である。
【0034】
そして、図7に示すように、前記カラー50L・50Rに代えて、シール付軸受65L・65Rを設けることも可能である。シール付軸受65L・65Rを設けることにより、繰出ロール45L・45Rの回転ブレを抑えることもでき、摩耗による摺動部S・Sの隙間の発生を考慮する必要はなくなる。また、前記シール付軸受65L・65Rは、繰出ケース47に固定保持されるため、前記付勢手段64・64を設ける必要もなくなる。
【0035】
また、図8に示すように、前記カバー40・40を弾性部材で形成したことにより、前記ロール軸49上において、左右一対の繰出ロール45L・45Rを常に中央側へと付勢するための、コイルバネからなる付勢手段63・63を省くこともできる。前記繰出ロール45L・45Rのロールガイド39L・39Rのボス部39b・39bの外側端部に留め金62L・62Rを設けて規制し、前記カバー40・40の縁部40a・40aの先端が繰出ケース47の上開口部47bの内側面に当接することにより生じる付勢力を利用して、繰出ロール45L・45Rのロール部38L・38Rが常に仕切板48に押し当てられる構成とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】乗用田植機の側面図。
【図2】薬剤散布装置の繰出部の側面断面図。
【図3】カバーを設けた薬剤散布装置の繰出部の正面断面図。
【図4】同じく繰出部の部分拡大断面図。
【図5】第一・第二カバーを設けた薬剤散布装置の繰出部の正面断面図。
【図6】カラーを設けた薬剤散布装置の繰出部の正面断面図。
【図7】シール付軸受を設けた薬剤散布装置の繰出部の部分拡大断面図。
【図8】他の薬剤散布装置の繰出部の正面断面図。
【符号の説明】
【0037】
10 薬剤散布装置
38L ロール部
38R ロール部
39L ロールガイド
39R ロールガイド
40 カバー
40a 縁部
42 繰出部
45L 繰出ロール
45R 繰出ロール
47 繰出ケース
47b 上開口部
47d ガイド部
49 ロール軸
50L カラー
50R カラー
64 付勢手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤を貯溜する薬剤貯留部と、
該薬剤貯留部より薬剤を所定量ずつ繰り出す繰出部と、
該繰出部によって繰り出された薬剤を散布する散布部と、
を具備する薬剤散布装置において、
前記繰出部を、ロール部と、その両側に配置するロールガイドとをロール軸上に回転自在に支持して繰出ケース内に収納することにより構成し、
前記ロールガイドと繰出ケースとが摺接する部位である摺動部に緩衝部材を設けた、
ことを特徴とする薬剤散布装置。
【請求項2】
前記緩衝部材をカラーにより構成し、
該カラーをロールガイドの外周部と繰出ケースとの間に配置し、
前記カラーをロール部側に付勢する付勢手段をカラーと繰出ケースの間に設けた、
ことを特徴とする、請求項1に記載の薬剤散布装置。
【請求項3】
前記緩衝部材をカバーにより構成し、
前記カバーを円板状に形成してロール部とロールガイドの間に配置し、
前記カバーの外周部を折り曲げて縁部とし、
該縁部の先端部を繰出ケースの内側面に当接するように構成した、
ことを特徴とする、請求項1に記載の薬剤散布装置。
【請求項4】
前記緩衝部材を第一・第二カバーにより構成し、
第一カバーをロール部とロールガイドの間に取り付けて外周方向へ延出し、
第二カバーを繰出ケースの内面に取り付けてロール部側へ延出し、
前記第一カバーと第二カバーとが重なるように配設した、
ことを特徴とする、請求項1に記載の薬剤散布装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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