説明

薬剤送達デバイスのための装着自在なニードル交換デバイス

【課題】新品のニードルを送出し、使用済みのニードルを保管する、薬剤送達デバイスのためのニードル保管デバイスを提供する。
【解決手段】ニードル保管デバイスは、本体部と回転自在スリーブ、該スリーブ内に保管される複数の新品のニードル、回転されるとペン本体の周縁方向位置にニードルを送る板ばね、ユーザにより後方に引き戻されるとペン本体の軸上の位置に新品のニードルを移動させるランプを備える。スリーブの回転を利用して、シャトル上へ新品のニードルを回転させ、デバイスの引き戻しを利用して、ランプをニードルに係合させて、ペン本体の軸上の位置および隔膜の方向へ水平にニードルを移動させる。隔膜の下方に来ると、ユーザは、デバイスの後方への引っ張りを継続し、ニードルが、後方に移動し、薬剤カートリッジの隔膜を穿刺し、注射のためにニードルの末端部を露出させる。使用後に、圧縮ばねが、隔膜からニードルを引き抜き、搬送状態へとデバイスを戻す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つまたは複数の新品のニードルを収容し送り出すための、および使用後に使用済みのニードルを受け入れ、安全に保管するための、装着自在なニードル交換デバイスに関する。さらに詳細には、本発明は、薬剤送達デバイスに回転自在および引戻り自在に装着し、かかる回転自在かつ引戻り自在な装着により、装着される薬剤送達デバイスにおける新品のニードルの収容および送出し、ならびに使用済みのニードルの収容および保管を提供するための、装着自在なニードル交換デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの状況においては、ヒトの組織内に直接的に薬剤を注入することが望ましい。典型的には、筋肉内組織層、皮下組織層、および皮内組織層などの組織部位内に薬剤を注入するために、シリンジまたはペン型注射デバイスが使用される。かかるペン型注射デバイスの組立ておよび作動は、2010年1月12日に発行の特許文献1に記載されている。該明細書の全内容は、ここに参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
図1に図示されるような例示的な薬物送達ペン10などのペン型注射デバイスは、薬剤補給物を搬送するための便利な方法をユーザにもたらす。少なくとも1度の使用のために必要なあらゆる特徴および構成要素が、アセンブリの状態で提供され、殆どの場合には複数回の使用に応じるようになされている。そうするために、ペン10は、典型的には、用量ノブ/ボタン24、外方スリーブ13、およびキャップ21を備える。キャップ21は、ペン10の近位端部およびペン10に装着される注射針を覆い、ユーザがシャツのポケット、財布、または他の適切な位置に薬物送達ペン10を固定的に保持するために使用される。用量ノブ/ボタン24により、ユーザは、注射すべき薬剤の用量を設定することが可能となる。外方スリーブ13は、駆動機構および補給物を収容し、薬剤を注射する際にユーザが把持するための把持表面をさらに形成する。
【0004】
図2Aは、図1に図示される例示的な薬物送達ペン10、およびその中に収容される典型的な構成要素の分解図である。遠位端部には、用量ノブ/ボタン24が設けられ、これは2つの目的を有する。用量ノブ/ボタン24は、注射すべき薬剤の用量を設定するため、および下方ハウジング17を貫通して薬物送達ペンに装着される薬剤カートリッジ12から親ねじ7およびストッパ15により用量設定された薬剤を注射するための両方の目的で使用される。標準的な薬物送達ペンにおいては、用量設定機構および送達機構は、全て外方スリーブ13内にあり、先行技術を知る者には理解されるので本明細書においては詳細には説明しない。薬剤カートリッジ12内におけるプランジャまたはストッパ15の遠位移動により、薬剤は、ハブ20の針11内に押し込まれる。薬剤カートリッジ12は、隔膜16によりシールされ、この隔膜16は、ハブ20内に位置する隔膜穿刺針カニューレ18により穿刺される。ハブ20は、好ましくは、下方ハウジング17に対して螺合するが、他の装着手段を使用することも可能である。
【0005】
図2Bおよび図2Cは、図2Aのペンニードルのより詳細な斜視図である。図2Bに図示されるように、ペンニードルは、その非患者側端部に配設されるハブ20を備え、このハブ20は、回転防止/保持構造部と係合するための複数のリブ64を備える。さらに、突出部68が、ハブ20の患者側端部から延在し、患者針11が、この突出部68から延在する。ハブ20の非患者側端部内に配設される隔膜穿刺針カニューレ18は、患者針11と流体連通する。さらに、図2Cに図示されるように、ハブ20の非患者側端部の内側が、下方ハウジング17と連結するためのねじ山72を備える。図2A〜図2Cは、ペンニードルの一例を示す。
【0006】
ユーザ、または薬物送達ペン10を取り扱う任意の者を保護するために、ハブ20に装着される外方カバー69は、非使用時にはハブを覆う。内方シールド59が、外方カバー69内の患者針11を覆う。内方シールド59は、締まり嵌めまたはスナップ嵌めなどの任意の適切な手段により患者針11を覆うように、ハブ20に固定され得る。キャップ21は、ユーザが薬物送達ペン10を安全に搬送することが可能となるように、外方スリーブ13に対してぴったりと嵌る。使用時には、キャップ21、外方カバー69、および内方シールド59は、ハブ20を露出させるために取り外される。
【0007】
薬物カートリッジ12は、典型的には、一方の端部にて隔膜16によりシールされ、他方の端部にてストッパ15によりシールされるチューブである。隔膜16は、ハブ20内の隔膜穿刺カニューレ18による穿刺が可能であるが、薬物カートリッジ12に対して移動しない。ストッパ15は、液密シールを維持しつつ所望の薬剤量を送達するように、薬剤カートリッジ12内において軸方向に変位自在である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ハブ20、針11、外方カバー69、および内方シールド59を備えるペンニードルは、典型的には1度の注射のために使用され、その後処分される。新品のペンニードルは、個別にパッケージングされ、箱またはカートンなどの容器内にバラで配置される。各ペンニードルは、外方カバーにより形成されたパッケージ内にシールされ、ラベルが、ペンニードルを特定し、無菌バリアを提供するために、外方カバー中の開口を覆う。しかし、かかるパッケージングされた新品のペンニードルの容器は、新品のペンニードルを容易に繰り出すための、または使用済みのペンニードルを収容するための手段を備えていない。したがって、新品のペンニードルを容易に繰り出し、新品および使用済みの両方のペンニードルを保管する、保管アセンブリの必要性が存在する。
【0009】
さらに、既存のペンニードル容器は、多数のパッケージングされた新品のペンニードルを保管するように構成される。多数のパッケージングされた新品のペンニードルにより、これらの容器は、大きくかさばるものとなり、ユーザによる搬送に寄与しない。したがって、ユーザによる搬送に好都合な保管アセンブリの必要性が存在する。
【0010】
さらに、典型的なインスリン送達ペンにおいては、各注射後に、ユーザはニードルを交換することが必要となる。これらのニードルおよびニードル交換は、ペンデバイスへの設置およびペンデバイスからの取外しのために、最大で6つのユーザステップを要するおそれがある。さらに、これを行う際に、ユーザは、ニードルを取り扱う際に誤ってニードルで刺されてしまいがちである。したがって、ニードルの設置および取外しを補助するペンニードル保管デバイスの必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の例示的な実施形態の態様によれば、上述のおよび他の問題は、薬剤送達デバイスに回転自在および引き戻し自在に装着し、かかる回転自在かつ引戻り自在な装着により、装着された薬剤送達デバイスにおける新品のニードルの収容および送出し、ならびに使用済みのニードルの収容および保管を提供するための、装着自在なニードル保管デバイスを提供することによって、実質的に解消される。
【0012】
本発明の一態様によれば、装着自在なニードル保管デバイスは、ペンデバイスの末端部に装着されるように構成され、使用のために収容され露出されていない新品のニードルの配列と、使用後の露出されていないペンニードルを保管するための機構とを備える。
【0013】
本発明の別の態様によれば、装着自在なニードル保管デバイスは、ユーザがニードルのいかなる部分も露出させることなく送達位置まで未使用のニードルを進めるための、外部旋回ダイアルまたは回転自在スリーブを備える。
【0014】
本発明の別の態様によれば、装着自在なニードル保管デバイスは、送達位置に回転された場合に、ペン本体の基端方向に引き戻されるかまたは引っ張られるように構成される。ユーザが、装着自在なニードル保管デバイスを引き戻すと、新品のニードルは、初めにランプに係合することによりペン本体の軸上の位置に移動し、次に後方に移動し、ペンカートリッジ隔膜を穿刺し、送達部位内に挿入するために対向端部のみにおいて徐々に露出される。
【0015】
本発明の別の態様によれば、装着自在なニードル保管デバイスは、送達が完了した場合に、初期状態にはね返るかまたは押し戻され、ペン隔膜からニードルを除去し、ニードルの露出された末端部をシースで覆い、ペン本体の軸上の位置から離れるようにこのニードルを移動させて、新品のニードルが取り出された配列内に密閉保管するように構成される。次いで、ユーザは、送達位置に次の新品のニードルを進め、再びこのプロセスを開始することができる。
【0016】
本発明の別の態様によれば、装着自在なニードル保管デバイスは、本体部および回転自在スリーブと、このスリーブ内に保管される複数の露出されていない新品のニードルと、回転された場合にペン本体の周縁方向位置に各新品のニードルを送るための板ばねと、引き戻された場合にペン本体の軸上の位置にこの新品のニードルを移動させるためのランプとを備える。この装着自在なニードル保管デバイスは、従来のニードルハブと実質的に同様の態様でペンデバイスに装着するように構成される。装着を行う際に、スリーブの回転を利用することにより、シャトル上へと新品のニードルを回転させることが可能であり、デバイス全体の引戻りまたは摺動を利用することにより、ランプをニードルおよびニードルハブに係合させて、ニードルトレイによりペン本体の軸上の位置および隔膜の方向へと水平にニードルを移動させることが可能である。隔膜の下方に来ると、ユーザは、このデバイス全体の後方への引っ張りを継続し、ランプ上のポストが、ニードルトレイをスナップ係合解除することにより、シャトル、ニードルおよびニードルハブ、ならびにニードルトレイが、引っ張られるにつれて後方に移動し、隔膜に係合し、注射のためにニードルの末端部を露出させる。このデバイスは、使用のために、圧縮ばねに当接する少なくとも1つの戻り止めによってこの位置に固定され、使用後には、ニードルシールドが、戻り止めおよび圧縮ばねをロック解除するために使用される。この圧縮ばねは、隔膜からニードルを引き抜き、搬送状態へとデバイスを戻すように構成される。ここで、先のステップを繰り返すことが可能となる。
【0017】
本発明の別の態様によれば、ニードルを交換する方法は、従来のニードルハブと実質的に同一の態様においてペンデバイスにニードル保管デバイスを初めに装着するステップと、回転自在スリーブを回転させてシャトル上へと露出されていない新品のニードルを回転させるステップと、デバイス全体を後方に引き戻すかまたは引っ張り、ランプをニードルハブに係合させ、ニードルトレイによりペン本体の軸上の位置および隔膜の方向に水平にニードルおよびニードルハブを移動させるステップとによって実現される。隔膜の下方に来ると、ユーザは、このデバイス全体の後方への引っ張りを継続し、ランプ上のポストが、ニードルトレイをスナップ係合解除することにより、シャトル、ニードルおよびニードルハブ、ならびにニードルトレイが、引っ張られるにつれて後方に移動し、隔膜に係合し、注射のためにニードルの末端部を露出させる。このデバイスは、使用のために、圧縮ばねに当接する少なくとも1つの戻り止めによってこの位置に固定され、使用後には、ニードルシールドが、戻り止めおよび圧縮ばねをロック解除するために使用される。この圧縮ばねは、隔膜からニードルを引き抜き、搬送状態へとデバイスを戻すように構成される。ここで、先のステップを繰り返すことが可能となる。
【0018】
添付の図面との組合せにおいて本発明の例示的な実施形態を開示する以下の詳細な説明から、本発明のこれらのおよび他の目的、利点、および顕著な特徴が明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の例示的な実施形態と共に使用するための組み立てられた薬物送達ペンの斜視図である。
【図2A】図1の薬物送達ペンの構成要素の分解斜視図である。
【図2B】図1の薬物送達ペンと共に使用するためのペンニードルの拡大斜視図である。
【図2C】図1の薬物送達ペンと共に使用するためのペンニードルの拡大斜視図である。
【図3】本発明の例示的な一実施形態による、1つの例示的な薬物送達ペンを備えるランプ型ニードル交換アセンブリの斜視図である。
【図4】本発明の例示的な一実施形態による、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの拡大断面図である。
【図5】本発明の例示的な一実施形態による、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの別の拡大断面図である。
【図6】本発明の例示的な一実施形態による、例示的な力ベクトルを示す、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの別の拡大断面図である。
【図7A】本発明の例示的な一実施形態による、1つの例示的な板ばねを示す、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの別の拡大断面図である。
【図7B】本発明の例示的な一実施形態による、図7Aの例示的な板ばねの拡大図である。
【図8】本発明の別の例示的な実施形態による、1つの例示的な薬物送達ペンを備えるランプ型ニードル交換アセンブリの斜視図である。
【図9A】本発明の別の例示的な実施形態による、一使用段階を示す、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの拡大断面図である。
【図9B】本発明の別の例示的な実施形態による、一使用段階を示す、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの拡大断面図である。
【図9C】本発明の別の例示的な実施形態による、一使用段階を示す、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの拡大断面図である。
【図9D】本発明の別の例示的な実施形態による、一使用段階を示す、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの拡大断面図である。
【図9E】本発明の別の例示的な実施形態による、一使用段階を示す、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの拡大断面図である。
【図10A】本発明の例示的な一実施形態による、ランプの一使用段階を示す、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの1つの例示的なランプおよびランプ係合の拡大斜視図である。
【図10B】本発明の例示的な一実施形態による、ランプの一使用段階を示す、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの1つの例示的なランプおよびランプ係合の拡大斜視図である。
【図10C】本発明の例示的な一実施形態による、ランプの一使用段階を示す、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの1つの例示的なランプおよびランプ係合の拡大斜視図である。
【図10D】本発明の例示的な一実施形態による、ランプの一使用段階を示す、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの1つの例示的なランプおよびランプ係合の拡大斜視図である。
【図11A】本発明の別の例示的な実施形態による、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの1つの例示的なシールドのロック解除機構の拡大斜視図である。
【図11B】本発明の別の例示的な実施形態による、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの1つの例示的なシールドのロック解除機構の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の例示的な実施形態の以下の詳細な説明、および添付の図面から、本発明の種々の実施形態の上述の利点および他の利点がさらに明らかになろう。
【0021】
これらの図面全体にわたり、同様の参照番号は、同様のパーツ、構成要素、および構造部を指すように理解されたい。
【0022】
本発明の例示的な実施形態は、収容された、効率的な、かつユーザフレンドリな態様でニードルを交換するためのシステムおよび方法を実現する。本発明の例示的な一実施形態においては、装着自在なニードル保管デバイスは、本体部および回転自在スリーブと、このスリーブ内に完全に密閉された状態で保管される複数の新品のニードルと、回転された場合にペン本体の周縁方向位置に各新品のニードルを送るための板ばねと、後方に引き戻されたまたは引っ張られた場合にペン本体の軸上の位置にこの新品のニードルを移動させるためのランプとを備える。この装着自在なニードル保管デバイスは、従来のニードルハブと実質的に同様の態様でペンデバイスに装着するように構成される。次いで、スリーブの回転を利用することにより、密閉された新品のニードルをシャトル上へと回転させることが可能であり、デバイスの後方への引き戻しまたは引っ張りを利用することにより、ランプをニードルおよびニードルハブに係合させて、ニードルトレイによってペン本体の軸上の位置および隔膜の方向へと水平にニードルを移動させることが可能である。隔膜の下方に来ると、ユーザは、このデバイス全体の後方への引っ張りを継続し、ランプ上のポストが、ニードルトレイをスナップ係合解除することにより、シャトル、ニードルおよびニードルハブ、ならびにニードルトレイは、引っ張られるにつれて後方に移動し、隔膜に係合し、注射のためにニードルの遠位端部を露出させる。このデバイスは、使用のために、圧縮ばねに当接する少なくとも1つの戻り止めによってこの位置に固定され、使用後には、ニードルシールドが、戻り止めおよび圧縮ばねをロック解除するために使用される。この圧縮ばねは、隔膜からニードルを引き抜き、搬送状態へとデバイスを戻すように構成される。ここで、先のステップを繰り返すことが可能となる。
【0023】
例示的な一実施形態においては、完全に密閉されたニードルの配列が、ペンデバイス内に収容され、1つの典型的なペンデバイスの端部に装着されるか、または同様に、1つの特殊設計の送達デバイスに一体化される。このデバイス自体は、ユーザが送達位置まで新品のニードルを進めるための外部旋回ダイアルを有する。次いで、このデバイスは、ユーザによりペン本体の基端方向に引き戻されるか、または引っ張られ得る。ユーザが、デバイスを引き戻すと、密閉された新品のニードルは、ペン本体の軸上の位置まで、および開口内に移動し、後方への移動を可能にし、その位置において、密閉された新品のニードルの基端部が、ニードルが後方に引っ張られる際にペンカートリッジ隔膜を穿刺し、ニードルの末端部が、送達部位内への挿入のために徐々に露出される。デバイスは、使用するために、圧縮ばねに当接する少なくとも1つの戻り止めによりこの位置に固定され、使用後には、シールドが、デバイスをロック解除するために設けられ、それによりデバイスは、初期状態へとはね返り、ペン隔膜からニードルを移動させ、ニードルの末端部をシースで覆う。次に、ユーザは、送達位置に次のニードルを進め、このプロセスを再び開始することができる。
【0024】
例示的な一実施形態においては、デバイス内のニードルは、デバイスの外方表面から突出してニードル推進ダイアルまたはスリーブを形成する環状拡張部分内に保管される。ニードルハブは、この回転自在スリーブ内のスロットまたはフォーク状アーム内に嵌合し、ユーザがスリーブを回転させると、新品のニードルは、板ばねとの接触によりシャトル上へと押しやられ、他方、使用済みのニードルは、シャトルから環状構成要素内の空きスロットまたはフォークへと移動する。保管スロットまたはフォークからシャトルへの搬送を容易化するために、板ばねは、板ばねを越えて回転される際に、ニードルおよびニードルハブと接触状態に留まる。ユーザが、スリーブを回転させると、シャトルに搬送されつつある新品のニードルは、シャトルから離れる方向に板ばねをたわませる。この板ばねにより加えられる反力を伴わずに、シャトルは、ばね力自体の下で、使用済みのニードルを環状ピース上のスロットまたはフォーク内へと押しやる。
【0025】
新品のニードルが、シャトル上に配置されると、次いでユーザは、ペン本体の上に基端方向にデバイスを引き戻すか、または引っ張る。この垂直動作により、デバイス内のランプが、この時点でシャトル内にあるニードルおよびニードルハブに係合し、ペン本体の軸上の位置の方向におよび薬剤カートリッジの隔膜と整列状態に、水平方向にニードルを移動させる。隔膜の下に来ると、ユーザは、垂直方向へのこのデバイスの引っ張りを継続し、ランプ上のポストが、ニードルトレイをスナップ係合解除することにより、シャトル、ニードルおよびニードルハブ、ならびにニードルトレイが、引っ張られるにつれて後方に移動し、隔膜に係合し、注射のためにニードルの末端部を露出させる。このデバイスは、使用のために、圧縮ばねに当接する少なくとも1つの戻り止めによってこの位置に固定され、使用後には、ニードルシールドが、戻り止めおよび圧縮ばねをロック解除するために使用される。この圧縮ばねは、隔膜からニードルを引き抜き、搬送状態へとデバイスを戻すように構成される。ここで、先のステップを繰り返すことが可能となる。
【0026】
図3に図示される例示的な一実施形態においては、システムおよび方法は、本体部102および回転自在スリーブ104を備える、装着自在なニードル保管デバイス100を含む。図示されるこの例示的な実施形態においては、本体部102およびスリーブ104は、シリンダ状であるが、それに限定されない。以下においてさらに詳細に説明されるように、スリーブ104は、本体部102を中心として回転するように構成され、本体部およびスリーブは、ペン本体10の軸方向に沿って共に引き戻るかまたは摺動するように構成される。さらに、本体部102の少なくとも1つの端部が、円形係合機構106を備え、装着自在なニードル保管デバイス100を解除自在にペン本体10に固定し、その際にデバイス100の新品のニードルによるアクセスを受けるように薬剤カートリッジの隔膜を配置する。
【0027】
図4においてさらに詳細に示されるように、スリーブ104は、本体部102の上方部分のフランジと下方部分のフランジとの間で回転自在に捕捉され、回転トレイ108を備える。回転トレイ108は、複数のスロット状開口部110を備え、この開口110内には、複数のニードルおよびニードルハブ112が、解除自在に固定され、デバイス内に完全に密閉され得る。上述のように、図2Bおよび図2Cは、図2Aのペンニードルの斜視図であり、ペンニードルは、ハブ20、突出部68、および患者針11を備える。ハブ20の非患者側端部内に配設される隔膜穿刺針カニューレ18は、患者針11と流体連通し、ハブ20の非患者側端部の内側が、ペンインジェクタと連結するためのねじ山または他の機構72を備える。本発明のこれらのまたは他の例示的な実施形態においては、ペンニードルは、カニューレの患者側端部および非患者側端部の両方の無菌性が維持される限りにおいては、上述の特徴の1つまたは複数を省くことが可能である。例えば、1つの例示的なペンニードルは、ハブ/カニューレアセンブリのみを有する状態で提供することも可能である。装着自在なニードル保管デバイス100内に収容されるかかる1つの例示的なペンニードルは、以下の実施形態において説明され、これは、従来のニードルハブの代わりにペン本体10と結合するように構成される。
【0028】
ニードル112はそれぞれ、薬剤カートリッジの隔膜を穿刺する後方端部部材114と、患者側端部部材116と、トレイ108のスロット状開口部110内に位置決めするために、穴あきハブ(slotted hub)または成形ハブ(contoured hub)が設けられる、後方端部部材114と患者側端部部材116との交差部と、を備える。例示的な実施形態において図示されるように、ニードルおよびその対応するニードルハブ112の全体が、本体部102の上方部分の空洞部および下方部分の空洞部内に密閉される。すなわち、装着自在なニードル保管デバイス100が、ペン本体10よりも若干大きな直径を有することで、その余剰スペースを使用して、使用前の新品のニードルを収容し、使用後に回転トレイ108のスロット状開口部内に使用済みのペンニードルを完全に密閉し、収容することが可能となっている。例示的な一実施形態においては、最大で25個のニードルが、装着自在なニードル保管デバイス100内に収容可能であり、かかるニードルは、24ゲージから34ゲージの間のニードルを含むが、本発明は、それらに限定されない。図示される例示的な実施形態においては、複数のニードルについて単一ゲージのニードルが使用される。しかし、本発明の他の実施形態においては、様々なゲージのニードルを使用することが可能であり、該ニードルは、スリーブ上に印を施すことにより特定することが可能である。さらに、本体部102およびスリーブ104の1つまたは複数が、それらの中に収容されるニードルのサイズおよび型を特定するために、着色されるか、または他の態様で印を施されてもよい。
【0029】
回転トレイ108へおよび回転トレイ108からニードルを移動させるために、トレイからシャトル上へ新品のニードルを押しやるために、板ばねが設けられ、トレイに使用済みのニードルを戻すために、戻しばね、シャトル、およびニードルトレイが設けられる。図4、図7A、および図7Bに図示されるように、板ばね118は、回転トレイ108が回転された場合に回転トレイ108からある特定の回転ポイントにて各ニードルを送るために、本体部102の上方部分により形成される開口内に固定される。すなわち、板ばね118は、以下においてさらに詳細に説明されるように、その傾斜端部120に、そのポイントまで回転された際に、ニードルおよびニードルハブ112が接触し、傾斜端部120が、トレイ108からシャトル122上へニードルおよびニードルハブ112を送り、ペン本体10の軸上の位置まで移動するように、本体部102の上方部分に固定される。
【0030】
ペン本体10の軸上の位置にてニードルおよびニードルハブ112を受け取るために、本体部102は、回転トレイ108の複数のスロット状開口110のうちの1つのスロット状開口に隣接する地点にシャトル122を設ける。したがって、スリーブ104およびトレイ108が、回転され、ニードルおよびニードルハブ112が、板ばね118の傾斜端部120に接触すると、ニードルおよびニードルハブ112は、トレイ108のスロット状開口からシャトル122上へと移動する。この前に、ユーザが、スリーブを回転させると、シャトルに搬送されつつある新品のニードルは、板ばね118の傾斜端部120をたわませ、この時点で、板ばね118の傾斜端部120により加えられる反力を伴わずに、シャトルは、戻りばね126自体の力の下で、新品のニードルを受け取る前に、初めに回転トレイ108の開口110上へ使用済みのニードルを押しやる。
【0031】
シャトル122自体は、戻りばね126による抵抗を受ける際に、開口124を経由してデバイスの中心軸に向かう方向および中心軸から離れる方向に移動するように構成される。本発明の例示的な一実施形態においては、板ばね118とシャトル戻りばね126との間には、ある望ましいバランスが存在する。板ばね118は、好ましくは、シャトル戻りばね126よりも強力ではあるが、低トルクのニードル推進を可能にするものでなければならない。ニードルおよびニードルハブ112は、シャトル122まで移動されると、次いでデバイスの中心軸まで移動し得るようになり、かかる中心位置に来ると、ランプ上のポストが、ニードルトレイをスナップ係合解除することにより、シャトル122、ニードルおよびニードルハブ112、ならびにニードルトレイ124が、引っ張られるにつれて後方に移動し、隔膜に係合し、注射のためにニードルの末端部を露出させる。
【0032】
こうするために、本体部102の下方部分は、本体部102およびスリーブ104とともに後方に引き戻され得るまたは引っ張られ得るランプ128を備える。このランプ128が、本体部102およびスリーブ104とともに後方に引き戻される際に、シャトル122は、薬剤カートリッジの端部と接触することによりこの本体部およびスリーブとともに後方に移動するのを妨げられ、それにより、後方移動ランプ128は、ある地点にてシャトル122に係合し、ペン本体の軸上の位置にシャトル122および中に収容されるニードルおよびニードルハブ112を移動させる。具体的には、ユーザが、デバイスを引き戻しまたは後方に引っ張り、ランプ128が、ニードルおよびニードルハブ112のハブに接触する際に、シャトル122は、ランプ128に係合される。図4および図6に図示される例示的なランプ128は、約45°の傾斜を有する接触表面を有するように構成されるが、これに限定されない。それにより、ランプは、1mmの垂直方向移動を1mmの水平方向移動へと変換して、シャトル122およびニードルを、回転トレイ108から離れて軸上の位置または送達位置の方向に、薬剤カートリッジの隔膜の下方へと搬送する。
【0033】
シャトル122が、軸上の位置または送達位置に来ると、係合機構106および開口通路138は、固定された状態に留まる。水平方向開口通路またはニードルトレイ124が、垂直方向開口通路138に受動的にスナップ嵌めされることにより、水平方向開口通路またはニードルトレイ124は、ランプ128から解放され得る。すなわち、水平方向開口通路またはニードルトレイ124が、垂直方向開口通路138に受動的にスナップ嵌めされることにより、ランプ128は、シャトル122に係合して、シャトル122およびその中に収容されるニードルおよびニードルハブ112をペン本体の軸上の位置に移動させることが可能となる。この間に、垂直方向開口通路138にスナップ嵌めされた水平方向開口通路またはニードルトレイ124は、静止状態に留まり、デバイスおよびランプ128は、後方に引っ張られ、この後方動作が、シャトル122およびその中に収容されるニードルおよびニードルハブ112の、ニードルトレイ124に沿ったペン本体の軸上の位置への移動に変換される。定位置に来ると、シャトル122、ニードルおよびニードルハブ112、およびニードルトレイ124の後方移動が、望まれ、これは、ニードルトレイ124を垂直方向開口通路138から解放させることを要する。こうするために、ランプ128は、垂直方向開口通路138からニードルトレイ124を解放するための機構を備える。
【0034】
例えば、シャトル122が、ランプの底部142に達すると、ランプ128のポスト144および146は、ニードルトレイ124と垂直方向開口通路138との間において受動スナップ152を解除することにより、シャトル122、ニードルおよびニードルハブ112、およびニードルトレイ124を上方に引っ張り、ニードルを駆動して隔膜に貫通させる。そうするために、垂直方向開口通路138は、垂直方向開口通路138にニードルトレイ124を固定するように構成された、受動スナップ152の少なくとも1つの突出部または戻り止めを備える。
【0035】
ニードルおよびニードルハブ112が、隔膜の下方に来ると、ユーザは、シャトル122、ニードルおよびニードルハブ112、およびニードルトレイ124が垂直方向開口通路138の1つまたは複数のスロット154内に後方に引かれ、ニードルの後方端部部材114が隔膜を穿刺し、ニードルの患者側端部部材116が使用のために露出されるように、デバイスの引っ張りを継続することが可能である。本体部102およびスリーブ104は、解放されるまで、ばね136の付勢に逆らい、開口通路138上の別個の突出部または傾斜戻り止め184によって引き戻し位置に保持される。後方に引かれると、本体部102の戻り止め186およびスリーブ104が、開口通路138の傾斜戻り止め184に係合し、この傾斜戻り止め184をたわませることにより、本体部102およびスリーブ104を、使用のための引戻り位置に保持する。以下においてさらに詳細に説明されるように、傾斜戻り止め184は、デバイスの末端部上へのシールドの配置により解除自在にたわまされるように構成される。
【0036】
本発明の例示的な一実施形態においては、ニードルの1つまたは複数の端部114および116が、無菌バリア(図示せず)を備え、これらのバリアは、隔膜および/または患者を穿刺するニードルの一部分を覆うように摺動されるか、または他の態様でそれらのニードルの一部分を覆い、それにより各ニードルは、個別に無菌状態となる。ニードル端部を覆うかかる無菌バリアの例示的な実施形態は、隔膜状ゴム材料(すなわちコーティング)から構成することが可能であるが、それに限定されない。ニードル端部は、デバイスの端部130および132を貫通するように構成され、これらの端部130および132は、開口を備えることが可能であるか、または穿刺可能材料から作製することが可能である。例えば、本体部102の下方部分の端部132は、本体部分102が後方に引き戻され、シャトル122が移動する際に必要な、ニードル112の患者側端部116のための隙間を与えるために、スロット状開口140を備える。この開口は、本体部分102が後方に引き戻される際に、突出するニードルが軸方向に移動するので、好ましくはスロット140として構成される。
【0037】
ランプ128に係合する際に、シャトル122は、ニードルトレイ124を貫通して軸上の位置まで移動し、その際に、戻りばね126を圧縮する。したがって、デバイスが、逆方向に前方に引かれると、ばね126は、その逆方向にシャトル122を押しやる。さらに、本体部102およびスリーブ104が、後方に引かれるにつれ、ばね136は、圧縮される。シャトル122が、ランプ142の底部に到達すると、ランプ128のポスト144および146は、ニードルトレイ124と垂直方向開口通路138との間の受動スナップ152を解除して、シャトル122、ニードルおよびニードルハブ112、およびニードルトレイ124が、上方に引かれるのを可能にし、ニードルを駆動して隔膜に貫通させる。垂直方向開口通路138は、垂直方向開口通路138にニードルトレイ124を固定するように構成され、ランプ128のポスト144および146から解放されるように構成された、受動スナップ152の少なくとも1つの突出部または戻り止めを備える。
【0038】
上述のように、本体部102の少なくとも1つの端部が、ペン本体10に装着自在なニードル保管デバイス100を解除自在に固定し、その際にデバイス100の新品のニードルによりアクセスされるように薬剤カートリッジの隔膜を配置するための、円形係合機構106を備える。圧縮嵌め、ねじ嵌め、またはルアーもしくはルアーロック機構を含む、任意の個数の連結手段を使用することが可能である。したがって、薬剤カートリッジ12の穿刺可能な隔膜が、ニードルの後方端部部材114により穿刺されることとなる端部130に当接した状態で、係合機構106の開口内に位置決めされ得る。
【0039】
係合機構106は、ペン本体10の端部上にて静止状態に留まるように構成され、それにより、デバイス100の本体部102および回転自在スリーブ104は、ペン本体10の端部を覆って引き戻されるまたは後方に引っ張られることが可能となる。係合機構106は、自体から延在し、ニードルトレイ124と交差する、垂直方向開口通路138をさらに備え、この垂直方向開口通路138内を、シャトル122が移動し、この垂直方向開口通路138により、開口通路138およびペン本体10と位置合わせされ、ランプ128に係合するまで、シャトル122の後方移動が防止される。垂直方向開口通路138およびペン本体10と位置合わせされ、ランプのポスト144および146から解放された後に、シャトル122、ニードルおよびニードルハブ112、およびニードルトレイ124は、薬剤カートリッジの隔膜を穿刺するのに十分なだけ後方に引かれることが可能となる。
【0040】
さらに上述のように、このデバイスは、使用のために、圧縮ばねに当接する少なくとも1つの戻り止めによってこの位置に固定され、使用後には、ニードルシールドが、戻り止めおよび圧縮ばねをロック解除するために使用される。この圧縮ばねは、隔膜からニードルを引き抜き、搬送状態へとデバイスを戻すように構成される。ここで、先述のステップを繰り返すことが可能となる。シャトル122、ニードルおよびニードルハブ112、およびニードルトレイ124は、ばね136により末端位置に押し戻される。シールドが、デバイス内に移動すると、シールドは、ニードル装着の際に圧縮されたばね136をロック解除する。次いで、ばね136は、デバイスを解放してペンの末端部の方向へ戻す。デバイスのシャトル122は、ペン隔膜からニードルを引く抜くアームを有する。次いで、ばね126は、逆方向にシャトル122を押しやり、スリーブが、新品のニードルを設置するために回転されると、使用済みのニードルが、板ばねがたわむ際にディスクへと戻される。
【0041】
上述の本発明の例示的な実施形態においては、自動解除ステップは、手動リセットステップによって置き換えることが可能である。例えば、シールドにより始動されるばね136が、送達後に隔膜からニードルを引く抜く代わりに、ユーザが、デバイスを末端方向に単に摺動させることにより、送達後に隔膜からニードルを手動により引き抜き、システムをリセットすることが可能である。
【0042】
図6に図示されるように、ランプ128により形成される傾斜面のような傾斜面によりニードルを操作するのに必要な静的力は、以下の通りである。
【0043】
【数1】

【0044】
上記の等式においては、Fuは、ランプを上方に移動させる力ベクトルであり、Fsは、ばね126の力ベクトルであり、A1は、ランプの傾斜と力ベクトルFuの方向との間の角度であり、μは、摩擦係数であり、この摩擦係数は、接触材料の実験的に得られる特性である。シャトル122の移動とは逆のばねの力ベクトルFsは、ランプ128を上方に移動させる力ベクトルFuにより克服される。すなわち、図示されるランプA1の角度に関しては、力ベクトルF11およびF12は、平常値からベクトルFnおよびばね力ベクトルFsを克服して、ペン本体の軸中心の方向にシャトルを移動させる。さらに、ニードルおよびニードルハブ112の移動が、ペン本体の軸中心に達するまでは、ペン本体の軸中心の方向への移動のみに限定され、開口通路138に達すると、後方移動が可能となる。
【0045】
したがって、ユーザが、スリーブ104を回転させると、使用済みのニードルが、シャトル122から環状構成要素トレイ108内の空いたスロットまたはフォーク110へと移動された後に、新品のニードルおよびニードルハブ112が、板ばね118との接触によりシャトル122上へと押しやられる。保管スロットまたはフォーク110からシャトル122への搬送を容易にするために、板ばね118は、保管スロットまたはフォーク110が回転されて通過する際に、ニードルハブと接触状態に留まる。ユーザが、スリーブ104を回転させると、シャトル122へと搬送される新品のニードル112は、板ばね118をたわませる。この板ばね118により加えられる反力を伴うことなく、シャトル122は、ばね126自体の力の下で、初めに環状構成要素トレイ108上のスロットまたはフォーク110上へと使用済みのニードルを押しやる。
【0046】
新品のニードル112が、シャトル122上に配置されると、次いでユーザは、ペン本体10の上に基端方向にデバイス100を引き戻すかまたは引っ張る。この垂直動作により、デバイス100内のランプ128は、この時点においてシャトル122内に位置するニードルおよびニードルハブ112に係合して、このニードルおよびニードルハブ112を、ペン本体10の軸上の位置の方向に水平方向に、および薬剤カートリッジの隔膜に位置合わせされた状態に移動させる。隔膜の下方に来ると、ユーザは、このデバイス100の垂直方向への牽引を継続し、ランプ上のポストが、ニードルトレイをスナップ係合解除することにより、シャトル122、ニードルおよびニードルハブ112、ならびにニードルトレイ124が、開口通路138内において後方に移動され、ニードル112の後方端部114が、隔膜に係合し、ニードル112の患者側端部116が、注射のためにデバイス100の末端部にて露出させる。このデバイスは、圧縮ばね136に対する戻り止め184および186の係合によって、この位置に解除自在にロックされる。使用後には、ニードルシールドが、戻り止め184および186を解放するために使用されて、ばね136は、隔膜からニードルおよびニードルハブ112を引き抜き、デバイス100を搬送状態へと戻す。ここで、先のステップを繰り返すことが可能となる。
【0047】
本発明の例示的な実施形態は、ニードル交換プロセスを単一のデバイスへと集約することが可能であり、新品および使用済みのニードルは、交換または保管の際に露出されず、新品のニードルの末端部のみが、交換の最終段階において徐々に露出される。ニードルの保管、装着、取外し、および処分は、単一のシステムの回転動作および牽引動作のみによって達成することが可能となり、保管されるニードルは、露出されず、デバイスの周縁部の周りに配置され、スロットまたはフォークを介して回転自在トレイ内に固定される。ユーザが、トレイまたはスリーブを回転させると、新品のニードルは、ばね付きシャトル上へと送られ、使用済みのニードルは、シャトルから放出される。次いでシャトルは、ユーザがデバイスを牽引すると、ランプがニードルおよびニードルハブに接触して新品のニードルを装填させるので、係合される。同様に、ユーザが、シールドを設置すると、使用済みのニードルは、装填解除され、以前は新品のニードルがあった位置に保管される。
【0048】
図8に図示される本発明のさらに別の例示的な実施形態においては、装着自在なニードル保管デバイス200は、本体部202の上方部分のみを有し、下方部分が回転自在スリーブ204から構成される点を除いては、実質的には上述のように提供することが可能である。かかる例示的な一実施形態においては、その輪郭は、ユーザにとって使用がさらに容易になるように、シームレスの外方デバイス表面を形成するように構成され得る。
【0049】
図9A〜図9Eは、本発明の例示的な一実施形態による、種々の使用段階を示す図3のランプ型ニードル交換アセンブリの拡大断面図である。図9Aは、開始位置を示す。上述のように、スリーブ104およびトレイ108が、回転され、ニードルおよびニードルハブ112が、板ばね118の傾斜端部120に接触すると、ニードルおよびニードルハブ112は、トレイ108のスロット状開口からシャトル122上へと移動する。ユーザが、スリーブを回転させると、シャトルに搬送されるニードルは、板ばね118の傾斜端部120をたわませ、この時点で、板ばね118の傾斜端部120により加えられる反力を伴わずに、シャトルは、戻りばね126自体の力の下で、新品のニードルを受ける前に、初めに回転トレイ108の開口110上へと使用済みのニードルを押しやる。
【0050】
図9Bは、シャトル122が隔膜の下方の中心位置または軸上の位置に移動されているポイントまでランプ係合した後の位置を示す。上述のように、ニードルおよびニードルハブ112は、シャトル122まで移動されると、次いで、ランプ係合によりデバイスの中心軸まで移動され、かかる中心位置においては、ランプ128上のポストが、ニードルトレイ124を解放して、シャトル122、ニードルおよびニードルハブ112、およびニードルトレイ124が、後方に引き戻されるのを可能にして、薬剤カートリッジの隔膜を穿刺し、末端部にて患者側ニードル端部を露出させる。本体部102の下方部分は、本体部102およびスリーブ104に対して後方に引き戻され得るまたは牽引され得るランプ128を備える。このランプ128が、本体部102およびスリーブ104に対して後方に引き戻される際に、ニードルトレイ124および開口通路138は、薬剤カートリッジの端部と接触することによりこの本体部およびスリーブに対して後方に移動されるのを妨げられ、それにより、図9Bに図示されるように、後方移動ランプ128は、シャトル122に係合し、ペン本体の軸上の位置にシャトル122および中に収容されるニードルおよびニードルハブ112を移動させる。具体的には、ユーザが、デバイスを引き戻しまたは後方に引っ張り、ランプ128が、ランプの傾斜に沿って移動して、中心位置または軸上の位置に変位される、ニードルおよびニードルハブ112のハブに接触する際に、シャトル122は、ランプ128に係合される。
【0051】
図9Cおよび図9Dは、シャトル122、ニードルおよびニードルハブ112、およびニードルトレイ124が後方に移動されており、ニードルが隔膜を穿刺するポイントまで、ランプ係合し、さらに後方に移動した後の位置を示す図である。上述のように、シャトル122が、中心位置に来ると、係合機構106および開口通路138のみが、固定された状態に留まる。ニードルトレイ124が、垂直方向開口通路138に受動的にスナップ嵌めされることにより、ニードルトレイ124は、ランプ128から解放され得る。例えば、シャトル122が、ランプ142の底部に到達すると、ランプのポスト144および146は、ニードルトレイ124と垂直方向開口通路138との間の受動スナップを解除して、シャトル122、ニードルおよびニードルハブ112、およびニードルトレイ124が、上方に引かれるのを可能にし、ニードルを駆動して隔膜に貫通させる。
【0052】
上方に引かれると、本体部102の戻り止め186およびスリーブ104は、開口通路138の傾斜戻り止め184に係合し、この傾斜戻り止め184をたわませることにより、本体部102およびスリーブ104を、使用のための引戻り位置に保持する。以下においてさらに詳細に説明されるように、傾斜戻り止め184は、デバイスの末端部上へのシールドの配置により解除自在にたわまされるように構成される。図9Eは、シールド180が、設置されつつあり、シールドの戻り止め182が、解放されるまでばね136の付勢に対抗して本体部102およびスリーブ104を引戻り位置に保持するデバイスの傾斜戻り止め184に接近しつつある位置を示す。次いで、ばね136は、デバイスを解放してペンの末端部の方向に移動させて戻し、デバイスのシャトル122は、ニードルのハブを固定するアームを使用して、ペン隔膜からニードルを引く。ニードルが、隔膜から引かれた後に、ばね付きシャトル122は、デバイスの周縁部までニードルを戻す。あらゆる他の態様において、装着自在なニードル保管デバイス100は、皮膚接触機能などの、他の場合においては従来的なニードルハブに付随する機能を果たすように構成される。使用後には、シールドまたは他の手動的作動を利用して、装着自在なニードル保管デバイス100をリセットする。
【0053】
図11Aおよび図11Bは、図11Aの係合前位置および図11Bの固定位置における、1つの例示的なシールドの拡大斜視図である。図11Aに図示されるように、傾斜戻り止め184は、本体部102中の開口188に位置合わせされて、本体部102の引戻りを可能にする。上述され図11Bに図示されるような引戻り位置に来ると、シールド180は、設置され、上述のようにデバイスを解放するように機能することが可能となる。
【0054】
図10A〜図10Dは、本発明の例示的な一実施形態による、種々の使用段階を示す、図3のランプ型ニードル交換アセンブリの1つの例示的なランプおよびランプ係合の拡大斜視図である。図10Aは、1つの例示的なランプ128と、ランプポスト144および146とを示し、これらにより、ニードルトレイ124と垂直方向開口通路138との間の受動スナップが解除される。図10Bは、ニードルトレイ124内においてニードルおよびニードルハブ112に初めに係合した際の、この例示的なランプ128とランプポスト144および146とを示す。スロット148が、ランプ128の傾斜表面に沿った、ニードルおよびニードルハブ112の位置合わせおよび移動の容易化を可能にするために、ランプ中に設けられる。図10Cは、ニードルおよびニードルハブ112が軸上の位置に到達した際に受動スナップ152を解除する、ランプ128ならびにランプポスト144および146の係合を示す。すなわち、シャトル122が、ランプの底部142に到達すると、ランプのポスト144および146が、ニードルトレイ124と垂直方向開口通路138との間の受動スナップ152を解除して、図10Dに図示されるように、シャトル122、ニードルおよびニードルハブ112、およびニードルトレイ124が、上方に引かれるのを可能にし、ニードルを駆動して隔膜に貫通させる。
【0055】
本発明の上述のまたは他の例示的な実施形態においては、手動ロックを設けることが可能であり、それにより、ユーザがこのデバイスを手動によりロックすることが可能となり、それによりデバイスを安全に処分することが可能となる。好ましくは、かかるロックは、最後のペンニードルが使用された後にのみ作動可能となる。さらに、本発明のさらに他の例示的な実施形態においては、非常時機構を設けることが可能であり、それにより、1つまたは複数の使用済みのペンニードルが、非常時にユーザが少なくとも1つのペンニードルにアクセスできるように、再使用のためにアクセス可能な状態に留まることが可能となる。本発明の別の例示的な実施形態においては、最後のペンニードルのみが、常にアクセス可能であり、それにより、非常時に利用可能なペンニードルが用意される。他の使用済みのペンニードルは、ロックされ、アクセスが不可能であってもよい。
【0056】
さらに、全てのニードルが使用された場合に生じるような、逆方向への回転または移動を防止するために、またはある特定のポイントを越える回転または移動を防止するために、回転自在スリーブ、引き戻し機構、または他の要素に、ラチェットまたは他の機構が設けられることが可能である。
【0057】
本発明の例示的な実施形態においては、装着自在なニードル保管デバイス100および200は、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはアクリロニトリルブタジエンスチレン材料の中の1つまたは複数から作製することが可能であるが、本発明は、それらに限定されない。板ばねは、ステンレス鋼などの任意の適切な金属またはプラスチック材料から作製することが可能である。さらに、本体部102およびスリーブ104および/またはそれらのキャップの中の1つまたは複数が、中に収容される新品のピンニードルの特定を容易化するためにカラーコード化されてもよい。
【0058】
現行においては、市場において知られている完全に自動化されたニードル交換デバイスは存在しない。ニードルの保管、装着、取外し、および処分を含む、ニードル交換プロセスの個別のステップを補助するデバイスの例は存在するが、それらのいずれのデバイスも、ニードル交換プロセスを1つのデバイスに集約していない。したがって、上述の本発明の例示的な実施形態は、ユーザによるかさばる複数の注射「キット」の携帯を回避させることを可能にするように、ペンの周縁部の周りに密閉されたニードルを保管するためのシステムおよび方法を提供することが可能である。集約型デバイスによれば、全てのニードルが、ペンと共に保管され得る。さらに、このデバイスは、ニードルの両側を覆う無菌バリアを使用して、無菌的な態様で新品のニードルを保管することが可能であり、それにより、新品のニードルと並べて使用済みのニードルを保管することが可能となる。したがって、本デバイスは、使用済みの鋭利物の容器として使用することも可能である。
【0059】
厄介で危険なおそれのあるニードルの装着が、ユーザにとってさらに容易になり、このデバイスの操作が、典型的なペンニードルハブに関連する操作よりもさらにユーザフレンドリなものとなる。かかるシステムおよび方法を提供することにより、ユーザは、ダイアルを操作することとなり、旋回させることにより新品のニードルを前進させ、上方に引くことにより隔膜を穿刺する。現行においては、ユーザは、ニードル容器の頂部を除去し、ペン上にニードルを回し付け、ニードル容器を除去し、次いで最後にニードルキャップを取り外さなければならない。ペンの上にニードルハブを配置するのを補助するいくつかのニードル保管デバイスが存在するが、ユーザは、依然として、典型的なインスリンペン上にニードルハブを配置するためには、内方ニードルシースを含むニードルハブパッケージングを除去しなければならない。本発明の例示的な実施形態によれば、小型の鋭利なニードルハブの設置に関する典型的な4つの細かなステップを、人間工学的なユーザインターフェースにより2つの直感的なステップにまで削減することが可能となる。
【0060】
さらに、ニードルの取外しおよび処分が、本発明の例示的な実施形態により簡易化され得る。ペン本体からニードルを引く抜くニードルクリッピングデバイスおよびシャープ容器を含む、使用後にペンからニードルを取り外すのを補助する多数のデバイスが存在するが、これらのデバイスは、本発明の例示的な実施形態と比較すると、より面倒なものである。本発明の例示的な実施形態は、自動化された取外しステップを含むことが可能である。ニードルシールドを備えることにより、本デバイスは、送達後に隔膜からニードルを除去し、いかなるユーザ入力を伴うことなく、除去されたニードルを使用済みニードル保管位置に配置することが可能である。
【0061】
ペンニードルは、既存のプロセスにおいて製造することが可能であり、その後、本発明の例示的な実施形態のデバイス内に組み込まれることにより、製造プロセスを簡易化することが可能である。本発明の例示的な実施形態の全体サイズは、以前は未使用のニードルを補完するために使用されたのと実質的に同一のスペース内に、使用済みのペンニードルを保管するのを可能にすることによって、最小限に抑えることが可能である。さらに、本発明の例示的な実施形態は、ユーザのポケット内などにおいて、搬送の際のユーザの快適性を高めるような、サイズおよび形状ならびに輪郭を有するように作製することが可能である。
【0062】
前述の実施形態および利点は、例示的なものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。様々な修正形態、代替形態、および変形形態が、当業者には明らかになろう。またこれらは、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物において規定されるような本発明の範囲内に含まれるように意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
注射デバイスに解除自在に結合されるように構成された本体部と、
複数のニードルを保管し、回転された際には前記本体部内において放射状位置にニードルを配置するように構成された、回転自在スリーブと
を備え、
前記本体部および前記回転自在スリーブは、前記本体部および前記回転自在スリーブが直線的に基端方向に移動された場合に、前記放射状位置から軸上の位置に前記ニードルを移動させるように構成されていることを特徴とする装着自在なニードル保管デバイス。
【請求項2】
前記本体部および前記回転自在スリーブは、前記本体部および前記回転自在スリーブが前記直線的に基端方向に移動する場合に、基端方向に前記ニードルを移動させるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の装着自在なニードル保管デバイス。
【請求項3】
前記複数のニードルを解除自在に固定し、前記放射状位置に前記複数のニードルの中の1つを搬送するように構成された、回転自在ディスクと、
前記回転自在ディスクからニードルを受け取り、前記軸上の位置に前記ニードルを搬送するためのシャトルと
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の装着自在なニードル保管デバイス。
【請求項4】
前記回転自在スリーブが回転された場合に、前記回転自在ディスクから前記シャトル上へと前記ニードルを外すためのばねをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の装着自在なニードル保管デバイス。
【請求項5】
前記本体部および前記回転自在スリーブが前記直線的に基端方向に移動された場合に、前記放射状位置から前記軸上の位置に前記シャトルを外すためのランプをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の装着自在なニードル保管デバイス。
【請求項6】
前記軸上の位置に配置されるまで前記シャトルが直線的に移動するのを防ぐための固定機構をさらに備え、
前記ランプは、前記シャトルが前記軸上の位置に配置された場合に前記固定機構を解除するように構成されることを特徴とする請求項5に記載の装着自在なニードル保管デバイス。
【請求項7】
前記ニードルは、前記本体部および前記回転自在スリーブが前記直線的に基端方向に移動する場合に、基端部にて隔膜に係合し、末端部にて患者側接触部分を露出させるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の装着自在なニードル保管デバイス。
【請求項8】
基端位置にて前記本体部および前記回転自在スリーブを解除自在に固定するための戻り止めと、
前記戻り止めにより解除自在に固定された場合に、末端方向に前記本体部および前記回転自在スリーブを押しやるように構成された第1のばねと
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の装着自在なニードル保管デバイス。
【請求項9】
前記戻り止めを解除するように構成されたシールドであって、前記第1のばねは、前記基端方向から前記末端方向に前記本体部および前記回転自在スリーブを移動させるように構成される、シールドと、
解放された場合に放射方向に前記シャトルを押しやるように構成された第2のばねであって、前記シャトルは、前記解放時に前記放射状位置に前記ニードルを戻すように構成される、第2のばねと
をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の装着自在なニードル保管デバイス。
【請求項10】
前記本体部および前記回転自在スリーブは、従来のニードルハブと実質的に同一の態様においてペンデバイスに装着するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の装着自在なニードル保管デバイス。
【請求項11】
装着自在なニードル保管デバイスであって、
複数のニードルを解除自在に固定し、前記デバイス内において放射状位置に前記複数のニードルの中の1つを搬送するように構成された、回転自在ディスクと、
前記回転自在ディスクからニードルを受け取り、前記デバイス内において軸上の位置に前記ニードルを搬送するためのシャトルと、
前記デバイスが直線的に基端方向に移動する場合に、前記放射状位置から前記軸上の位置に前記シャトルを外すためのランプと
を備え、前記ニードルは、前記デバイスが前記直線的に基端方向に移動する場合に、基端部にて隔膜に係合し、末端部にて患者接触部分を露出させるように構成されることを特徴とする装着自在なニードル保管デバイス。
【請求項12】
前記直線基端位置にて前記デバイスを解除自在に固定するための戻り止めと、
前記戻り止めを解除して、前記末端方向から前記遠位方向に前記ニードルを移動させるように構成されたシールドであって、前記シャトルは、前記解除の際に前記放射状位置に前記ニードルを戻すように構成される、シールドと
をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の装着自在なニードル保管デバイス。
【請求項13】
前記本体部および前記回転自在スリーブは、従来のニードルハブと実質的に同一の態様においてペンデバイスに装着するように構成されることを特徴とする請求項11に記載の装着自在なニードル保管デバイス。
【請求項14】
ニードル保管デバイスを使用してペンニードルを交換するための方法であって、
従来のニードルハブと実質的に同一の態様においてペンデバイスに前記ニードル保管デバイスを装着するステップと、
前記ニードル保管デバイスの回転自在スリーブを回転させて、ディスク上の放射状位置から前記ニードル保管デバイス内のシャトル上へと新品のニードルを回転させるステップと、
基端方向に前記ニードル保管デバイスを引っ張り、ペン本体の軸上の位置の方向に向かって水平方向に前記ニードルを移動させるステップと、
前記基端方向への前記ニードル保管デバイスの引っ張りを継続して、前記ニードルを後方に移動させて、前記ペン本体の隔膜に係合させ、前記ニードルの末端部を露出させるステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
ニードル保管デバイスを使用してペンニードルを交換するための方法であって、
前記ニードル保管デバイスにニードルシールドを係合させて、前記使用済みのニードルを解放するステップであり、前記解放により、第1のばねによって押しやられるにつれて前記末端方向に前記使用済みのニードルが移動し、第2のばねによって押しやられるにつれて前記ディスク上の前記放射状位置に前記使用済みのニードルが移動する、ステップ
をさらに含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11A】
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【図11B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−45385(P2012−45385A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−177938(P2011−177938)
【出願日】平成23年8月16日(2011.8.16)
【出願人】(595117091)ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー (539)
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417−1880, UNITED STATES OF AMERICA
【Fターム(参考)】