説明

薬液注入器用駆動機構

【課題】シリンジの押子を押出すことによってシリンジ内の微量の薬液を生体内に注入するようにした薬液注入器の駆動損失を最小限に抑えると共に、装置の長寿命化、静音化、低コスト化にも有益な薬液注入器用駆動機構を提供する。
【解決手段】モータ9の回転運動を往復運動に変換する偏芯ギヤ11が設けられ、偏芯ギヤの回転を連結ロッド13の往復運動に変換すると共に、該連結ロッド13の端部に設けられた軸穴を揺動片15の軸支点16から偏心した位置に設けられた係止軸17に支承することによって連結ロッド13の往復運動を揺動片15の揺動運動に変換し、該揺動片に設けられた突起18a、18bを出力軸19の外周に設けられた出力ギヤ20に歯合することにより、該揺動片の揺動運動によって出力ギヤ20を1山ずつ所定の回転方向に進め、該出力ギヤ20の回転運動を送りネジ6の回転運動に伝達することによってスライダ5を移動して押子4を押出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリンジの押子を押出すことによってシリンジ内の所定量の薬液を生体内に注入するようにした薬液注入器の駆動損失を最小限に抑えるように構成した薬液注入器用駆動機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、所定流量の薬液を生体内に注入する装置としてシリンジポンプが使用されている。このシリンジポンプは、ケースに装着したシリンジの外筒に押子を挿入し、該押子をモータ等の駆動手段で移動することにより、シリンジ内の薬液を所定の流量で生体内に注入するものである。
【0003】
このようなシリンジポンプの従来例として特許文献1を参照すると、この文献にはシリンジを使用した薬液注入器具の構造が記載されている。その構造は、この文献においてシリンジに相当する薬液容器の基端側の内腔に摺動自在に挿入されたガスケットと、このガスケットを薬液容器内で直線移動させる螺進機構とを有し、この螺進機構と駆動源である電動モータとを減速機構で連結することによって、電動モータの回転を所定の低速度に減速してガスケットの直進移動に変換する構造を備えたものである。
【0004】
ところで、特許文献1において、減速機構は、第1歯車から第8歯車までの複雑な組合せによってギヤダウンする構成とされているため、多段階のギヤダウンによって電動モータの駆動損失が増加するという問題があった。また、多数のギヤ歯による歯合構造は、故障が発生しやすく、この減速機構が故障した場合は、減速機構を取替える必要が生じ、維持コストにも負担をかけることになる。さらに、多数のギヤ歯の歯合動作によって騒音が発生するという問題が生じ、装置の静音化にも不利であった。
【特許文献1】特開平7−194703号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、シリンジの押子を押出すことによってシリンジ内の所定量の薬液を生体内に注入するようにした薬液注入器の駆動損失を最小限に抑えると共に、装置の長寿命化、静音化、低コスト化にも有益な薬液注入器用駆動機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明における請求項1の薬液注入器用駆動機構は、シリンジの外筒を装着するシリンジ装着部と、シリンジの押子に固着するスライダと、該スライダを送り移動する送りネジと、該送りネジを回転駆動する駆動機構とを有し、該駆動機構を作動することによってシリンジの押子を押出し移動する薬液注入器において、薬液注入器のケース内に設けられたモータの回転運動を往復運動に変換する偏芯ギヤが設けられ、該偏芯ギヤの偏芯軸に対して回動自在に連結した連結ロッドを介して、該連結ロッドの端部に設けられた軸穴を揺動片の軸支点から偏心した位置に設けられた係止軸に支承することによって連結ロッドの往復運動を揺動片の揺動運動に変換し、該揺動片の上下部に設けられた突起を交互に出力軸の外周に設けられた出力ギヤに歯合することにより、該揺動片の揺動運動によって出力ギヤを1山ずつ所定の回転方向に進め、該出力ギヤの回転運動を送りネジに伝達することによってスライダを移動して押子を押出すようにしたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明における請求項2の薬液注入器用駆動機構は、請求項1において、揺動片はコ字形を有し、該コ字形の揺動片の上部と下部に突起が形成され、該揺動片の揺動によって上部と下部の突起が交互に出力軸の外周に設けられた出力ギヤに歯合して、出力ギヤを1山ずつ所定の回転方向に進めるようにしたことを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明における請求項3の薬液注入器用駆動機構は、請求項1又は2において、スライダには弾性部材で押圧されたハーフナットが固設され、該ハーフナットが弾性部材の押圧力によって送りネジに歯合されたときは、送りネジの回転によってスライダが押子を押圧する方向へ移動し、送りネジに対する歯合を解除する方向へハーフナットを押圧したときは、スライダがシリンダの押子を押圧する方向の反対側方向へ復帰させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の薬液注入器用駆動機構によれば、モータの回転運動を偏芯ギヤの往復運動に変換すると共に、偏芯ギヤに連結した連結ロッドの往復運動を介して、該連結ロッドの往復運動を揺動片の揺動運動に変換する。そして、揺動片の揺動運動によって該揺動片に設けられた上下部の突起を出力軸の外周に設けられた出力ギヤに歯合し、出力ギヤを1山ずつ所定の回転方向に進め、該出力ギヤの回転運動を送りネジの回転運動に伝達することによってスライダを移動して押子を押出すことができる。
【0010】
このような構成によれば、揺動片の揺動運動によって出力ギヤを1山ずつ所定の回転方向に進める所謂テンプ動作を行い、これによって押子を押出すための送りネジを微小移動させることが可能となるものであり、シリンジの押子に対して間欠的な微小量だけの押出し移動を確実に実行することができ、特に、シリンジ内の薬液を微量注入する際に有益となる薬液注入器用駆動機構を得ることが可能となる。
【0011】
また、上記の本発明の薬液注入器用駆動機構は、従来のように多数の減速ギヤを用いることによって多段階にギヤダウンを行なう構造を用いることなく、微量の薬液を注入するための低速回転を可能とするため、電動モータの駆動損失を低減した機構として有用であり、装置の長寿命化、静音化、低コスト化にも有益となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0013】
本発明による薬液注入器用駆動機構は、図3(a)〜(c)に示すように、シリンジ10の外筒2を装着するシリンジ装着部3と、シリンジ10の押子4に固着するスライダ5と、該スライダ5を送り移動する送りネジ6と、該送りネジ6を回転駆動する駆動機構7とを有し、該駆動機構7を作動することによってシリンジ10の押子4を押出し移動する薬液注入器1において、薬液注入器1のケース8内に設けられたモータ9の回転運動を往復運動に変換する偏芯ギヤ11が設けられ、該偏芯ギヤ11の偏芯軸12に対して回動自在に連結した連結ロッド13を介して、該連結ロッド13の端部に設けられた軸穴14(図4(b)参照)を揺動片15の軸支点16から偏心した位置に設けられた係止軸17に支承することによって連結ロッド13の往復運動を揺動片15の揺動運動に変換し、該揺動片15に設けられた上下部の突起18a、18bを出力軸19の外周に設けられた出力ギヤ20に歯合することにより、該揺動片15の揺動運動によって出力ギヤ20を1山ずつ所定の回転方向に進め、該出力ギヤ20の回転運動を送りネジ6に伝達することによってスライダ5を移動して押子4を押出すようにしたものである。
【0014】
上記の本発明による構造について詳細に述べると、図1に示すように、本実施例の薬液注入器1は、携帯に適するように薄形の長方形箱型による小型ケース8に組み込まれている。また、このケース8は合成樹脂製により軽量且つ小型に形成され、図3(a)に示すように、ケース8内に電源部21とモータ駆動部22とが直列に配置されると共に、これらの電源部21とモータ駆動部22とに並列してシリンジ装着部3が設けられ、またモータ駆動部22とシリンジ装着部3とがケース8の端部に配置された駆動機構7を介して連結された配置状況とされている。
【0015】
これらの各部のうち、シリンジ装着部3以外の各部はケース8内に収納され、図2に示すように露呈したシリンジ装着部3に対してシリンジ10の装填を行うことが可能とされている。また、ケース8の上面全体が透明カバー32によって開閉自在に覆われ、カバー32を閉じた状態でも、シリンジ装着部3に装填されたシリンジ10の状況を外観することができ、また透明カバー32を開いた状態でシリンジ10の交換を行なうことが可能とされている。
【0016】
なお、図1又は図2に示すように、ケース8の上面には液晶表示部33及び各種のスイッチ類34が設けられ、透明カバー32を閉じた状態で液晶表示部33を外部から見ることができ、また透明カバー32を開いた状態でスイッチ類34の操作を行なうことができる。
【0017】
図3(a)〜(c)は、ケース8内の各部が見えるように図示したものである。この図において、電源部21にはケース8の下面に電池交換用の不図示の蓋部が設けられ、この蓋部を開けることによって、ケース8内に収容された電池を交換することが可能とされている。
【0018】
また、電源部21から電力を供給されるように接続された電動モータ9がケース8内のモータベース23(図3(b)参照)にネジ23aで固設されている。このモータ9はアウターローター構造の小型ブラシレスDCモータ9を使用しており、低騒音且つ高寿命に構成されているものである。
【0019】
以下、上記のモータ9に接続される駆動機構について、図4(a)及び(b)を用いて説明するが、これらの図は、モータ9と連結ロッド13と揺動片15と出力ギヤ20とが直列に配設された状況で描かれている。これは図示を明快にするためであり、図3(a)に示す具体例においては、モータ9の回転ギヤ9bに歯合された大径の偏芯ギヤ11に対して直交する方向に連結ロッド13が設けられ、出力ギヤ20に結合された出力軸19及び送りギヤを電源部21とモータ駆動部22に並列させた配置構造となる。
【0020】
図4(a)、(b)において、ケース8内のモータベース23にネジ23aで固設されたモータ9の回転軸9aの外周に固定された回転ギヤ9bに大径の偏芯ギヤ11が歯合されたことにより、モータ9の回転速度が減速された状態で偏芯ギヤ11に伝達される。
【0021】
また、偏芯ギヤ11の上下の回転支持軸11aから偏心量dだけ偏心した位置に形成された偏芯軸12には連結ロッド13の一端に設けられた連結穴13aが回動自在に結合されたことにより、偏芯ギヤ11の回転によって連結ロッド13が往復直線運動を行なうこととなる。
【0022】
さらに、連結ロッド13の他端に形成された幅広部13bには軸穴14が設けられ、この軸穴14に揺動片15の下角部の近傍に形成された係止軸17が支承されている。この揺動片15はコ字形に形成され、コ字形のやや下方位置に軸支点16が設けられ、連結ロッド13が往復移動すると、上記のように連結ロッド13の軸穴14に支承された揺動片15が軸支点16を中心とする揺動運動に変換される。
【0023】
この揺動片15の軸支点16は、モータ9の支持ベース23に張出片24の一端をネジ24bで固定し、張出片24の端辺中央から内方へ向けて形成された取付け凹部24a(図4(a)参照)の途中に支承されている。また、この張出片24の先端近傍に設けられた軸穴19aは出力軸19がその一端を外方に突出させた状態で回動自在に支承されると共に、出力軸19には取付け凹部24aに収容された状態で出力ギヤ20が結合されている。
【0024】
さらに、上記の構成において、図4(b)に示すように、コ字形の揺動片15の上下の腕部15a、15bの夫々には互いに内方を向いて突出された突起18a、18bが形成され、例えば上部の突起18aが出力ギヤ20のいずれかの歯部に歯合されたとき、下部の突起18bが出力ギヤ20から微小距離だけ離間して出力ギヤ20に対する歯合から解放され、揺動片15が軸支点16の周りに図示の時計方向へ揺動すると、出力ギヤ20が矢印で示す時計周りに回転し、出力軸19を回動する。
【0025】
このような動作においては、揺動片15の揺動によって上下の突起18a、18bが交互に出力軸19の外周に設けられた出力ギヤ20の歯部に歯合し、該揺動片15の連続的に揺動運動によって出力ギヤ20を1山ずつ図4(b)の矢印で示す所定の回転方向に進めるという、所謂テンプ動作を行うことになる。
【0026】
また、出力軸19はシリンジ装着部3の方向に延長されると共に、この出力軸19の端部はローラクラッチ25を介して送りネジ6に結合されている。なお、出力軸19の外周には送りダイヤル26が固設され、この送りダイヤル26は、図1に示すようにシリンジ装着部3に露呈した位置に設けられ、送りダイヤル26を指先で回転操作することによって送りネジ6を回動することも可能である。
【0027】
また、送りネジ6はハーフナット27に歯合されている。ハーフナット27は、図5(a-1)、(b-1)、(a-2)、(b-2)に示すように、スライダ5の基部5aに固設され、弾性部材28で送りネジ6の側に押圧された状態にされている。このハーフナット27はスライダ5の基部5aの略中央に移動自在に設けられ、ハーフナット27に形成されたやや長形の挿通穴27aの半領域だけに雌ネジ27bが形成され、この雌ネジ27bが形成された部位に送りネジ6を圧接するようにコイルバネ等による弾性部材28が設けられている。
【0028】
また、ハーフナット27には弾性部材28が設けられた側の反対側にプッシュ部29が形成され、このプッシュ部29を指先で押圧することによって弾性部材28に抗してハーフナット27が送りネジ6から解放される方向に移動し、これによって送りネジ6がフリーになると、シリンジ10の内圧に押圧されて押子4が押出されることとなる。
【0029】
従って、ハーフナット27が弾性部材28の押圧力によって送りネジ6に歯合された状態のときは、送りネジ6の回転によってスライダ5が押子4を押圧する方向へ移動し、送りネジ6に対する歯合を解除する方向へハーフナット27を押圧したときは、スライダ5が押子4を押圧する方向とは反対側方向へ復帰することとなる。
【0030】
なお、図3(a)、(c)に示すように、シリンジ装着部3にはシリンジ10を定位置に保持するシリンジ押さえ30が設けられ、またシリンジ10の注入口10aを保持する凹状の保持口31が形成されている。また、スライダ5は押子4の内腔部に挿入するようにやや先細りのテーパ形状に形成され、スライダ5の中央には送りネジ5を挿通する挿通穴5bが形成されている。
【0031】
本実施例は上記のように構成されているため、まず、図1に示すように透明カバー32を開けて、所定の薬液が充填されたシリンジ10をシリンジ装着部3に装着すると共に、押子4の内腔部にスライダ5を挿着し、電源を入れてモータ9を駆動すると、モータ9の回転が偏芯ギヤ11に伝達されると共に偏芯ギヤ11の回転が連結ロッド13の往復運動に変換され、さらに連結ロッド13の往復運動が揺動片15の揺動運動に変換される。
【0032】
そして、揺動片15の揺動運動によって出力ギヤ20を1山ずつ所定の回転方向に進め、該出力ギヤ20の回転運動を送りネジ6の回転運動に伝達することによってスライダ5を移動して押子4を押出す所謂テンプ動作を行うことによって、押子4を押出すための送りネジ6を微小移動させることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明の薬液注入器用駆動機構は、シリンジの押子を押出すことによってシリンジ内の微量の薬液を生体内に注入するようにした薬液注入器の駆動損失を最小限に抑えると共に、装置の長寿命化、静音化、低コスト化にも有益な薬液注入器用駆動機構として利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明における薬液注入器にシリンジを装填した状態を示す斜視図である。
【図2】本発明における薬液注入器にシリンジが装填されていない状態を示す斜視図である。
【図3】(a)は本発明における薬液注入器にシリンジを装填した状態の内部構造を示す平面図であり、(b)は側面図であり、(c)は正面図である。
【図4】(a)は本発明における薬液注入器用駆動機構を模式的に示した平面図であり、(b)は側面図である。
【図5】(a-1)及び(b-1)は本実施例において、ハーフナットの雌ネジと送りネジとが歯合状態にある断面図と側面図であり、(a-2)及び(b-2)はハーフナットの雌ネジと送りネジとの歯合が解除された状態を示す断面図と側面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 薬液注入器
2 外筒
3 シリンジ装着部
4 押子
5 スライダ
5a 基部
5b 挿通穴
6 送りネジ
7 駆動機構
8 ケース
9 モータ
9a 回転軸
9b 回転ギヤ
10 シリンジ
10a 注入口
11 偏芯ギヤ
11a 支持軸
12 偏芯軸
13 連結ロッド
13a 連結穴
13b 幅広部
14 軸穴
15 揺動片
15a、15b 上下の腕部
16 軸支点
17 係止軸
18a 上部の突起
18b 下部の突起
19 出力軸
20 出力ギヤ
21 電源部
22 モータ駆動部
23 支持ベース
23a ネジ
24 張出片
24a 取付け凹部
24b ネジ
25 ローラクラッチ
26 送りダイヤル
27 ハーフナット
27a 挿通穴
27b 雌ネジ
28 弾性部材
29 プッシュ部
30 シリンジ押さえ
31 保持口
32 透明カバー
33 液晶表示部
34 スイッチ類
d 偏心量


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンジの外筒を装着するシリンジ装着部と、シリンジの押子に固着するスライダと、該スライダを送り移動する送りネジと、該送りネジを回転駆動する駆動機構とを有し、該駆動機構を作動することによってシリンジの押子を押出し移動する薬液注入器において、
薬液注入器のケース内に設けられたモータの回転運動を往復運動に変換する偏芯ギヤが設けられ、
該偏芯ギヤの偏芯軸に対して回動自在に連結した連結ロッドを介して、該連結ロッドの端部に設けられた軸穴を揺動片の軸支点から偏心した位置に設けられた係止軸に支承することによって連結ロッドの往復運動を揺動片の揺動運動に変換し、
該揺動片の上下部に設けられた突起を交互に出力軸の外周に設けられた出力ギヤに歯合することにより、該揺動片の揺動運動によって出力ギヤを1山ずつ所定の回転方向に進め、
該出力ギヤの回転運動を送りネジに伝達することによってスライダを移動して押子を押出すようにしたことを特徴とする薬液注入器用駆動機構。
【請求項2】
揺動片はコ字形を有し、該コ字形の揺動片の上部と下部に突起が形成され、該揺動片の揺動によって上部と下部の突起が交互に出力軸の外周に設けられた出力ギヤに歯合して、出力ギヤを1山ずつ所定の回転方向に進めるようにしたことを特徴とする請求項1記載の薬液注入器用駆動機構。
【請求項3】
スライダには弾性部材で押圧されたハーフナットが固設され、該ハーフナットが弾性部材の押圧力によって送りネジに歯合されたときは、送りネジの回転によってスライダが押子を押圧する方向へ移動し、送りネジに対する歯合を解除する方向へハーフナットを押圧したときは、スライダがシリンダの押子を押圧する方向の反対側方向へ復帰させることを特徴とする請求項1又は2記載の薬液注入器用駆動機構。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−99228(P2010−99228A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−272865(P2008−272865)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(000138037)株式会社メテク (11)
【Fターム(参考)】