説明

薬物送達デバイスのアセンブリ

近位端(2)及び遠位端(3)を備えた本体(1)を含んでなる、縦軸(L)を備えた薬物送達デバイスのアセンブリが与えられる。薬物送達デバイスは、更に、駆動アセンブリ及び第一のボタン部材(4)を含む。駆動アセンブリは、少なくとも部分的に本体(1)内に配置され、そして医薬品の投与を容易にするように適合される。第一のボタン部材(4)は、医薬品の投与のための薬物送達デバイスを準備するために駆動アセンブリに作用する。第一のボタン部材(4)は、薬物送達デバイスの準備が完了した後、本体(1)から取り外し可能になるように適合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は薬物送達デバイスのアセンブリに関する。
【0002】
薬物送達デバイスは、一般に、例えば、ヘパリン、インスリン又はヒト成長ホルモンなどの医薬品の投与用として知られている。医薬品は、患者による自己投与され得る。
【背景技術】
【0003】
医薬品の第一の用量を投与する前に、薬物送達デバイス及びそのようなデバイスのアセンブリは、それぞれ正しく準備されなければならない。そのような準備に不慣れな患者は、第一の用量を調剤し、投与する前に、デバイスの準備に失敗し、又は不正確に準備するかもしれない。更に、薬物送達デバイスは、不規則的な基本を基に使用し得るので、患者は、薬物送達デバイスが既に準備されたか否かに関して、忘れたか、又は混乱しているかもしれない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、使用者が薬物送達デバイスを正しく準備し、そしてそれにより、医薬品の投与をより安全に、そしてより効率的にする医薬品の第一の投与用量の精度を改良することを確実にするために役立つ薬物送達デバイスのアセンブリを提供することである。
【0005】
特許請求範囲の独立の請求項1及び4は、この要求事項を満足させる。態様及び数種の実施態様は従属項の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
用語「薬物送達デバイスのアセンブリ」は、用語薬物送達デバイスに対応する。
【0007】
本明細書で使用する用語「医薬品」又は「薬物」は、好ましくは、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで一実施態様において、薬学的に活性な化合物は、最大で1500Daまでの分子量を有し、及び/又は、ペプチド、蛋白質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、抗体、酵素、抗体、ホルモン、若しくはオリゴヌクレオチド、又は上記の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈又は肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、癌、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症、及び/又は、関節リウマチの治療、及び/又は、予防に有用であり、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の治療、及び/又は、予防のための、少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリン、又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、又はその類似体若しくは誘導体、又はエキセンジン−3又はエキセンジン−4、若しくはエキセンジン−3又はエキセンジン−4の類似体若しくは誘導体を含む。
【0008】
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;ヒトインスリ
ンであり、ここで、B28位におけるプロリンは、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaで代替され、そして、B28位において、Lysは、Proで代替されてもよく;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、及びDes(B30)ヒトインスリンである。
【0009】
インスリン誘導体は、例えば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイル ヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0010】
エキセンジン−4は、例えば、エキセンジン−4(1−39)、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドを意味する。
【0011】
エキセンジン−4誘導体は、例えば、以下の化合物リスト:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);又は
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
ここで、基−Lys6−NH2は、エキセンジン−4誘導体のC−末端と連結してもよく;
【0012】
又は以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28 Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desMet(O)14,Asp28,Pro36,Pro37,Pro38 エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5,desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25, Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
又は前述のいずれかのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容可能な塩若しくは溶媒和物;
から選択される。
【0013】
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(ホリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン (ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレッシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどのRote Liste、2008年版、50章に表示されている脳下垂体ホルモン又は視床下部ホルモン又は規制活性ペプチド及びそれらの拮抗剤である。
【0014】
多糖類としては、例えば、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、又は超低分子量ヘパリン、若しくはその誘導体などのグルコアミノグリカン、又はスルホン化された、例えば、上記多糖類のポリスルホン化形体、及び/又は、薬学的に許容可能なその塩がある。ポリスルホン化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例としては、エノキサパリンナトリウム塩がある。
【0015】
薬学的に許容可能な塩は、例えば、酸付加塩及び塩基塩がある。酸付加塩としては、例えば、HCl又はHBr塩がある。塩基塩は、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属、例えば、Na+、又は、K+、又は、Ca2+から選択されるカチオン、又は、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は互いに独立に、水素;場合により置換されるC1−C6アルキル基;場合により置換されるC2−C6アルケニル基;場合により置換されるC6−C10アリール基、又は場合により置換されるC6−C10ヘテロアリール基である。薬学的に許容される塩の更なる例は、“Remington's Pharmaceutical Sciences”17編、Alfonso R.Gennaro(編集),Mark
Publishing社,Easton, Pa., U.S.A.,1985 及び Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0016】
薬学的に許容可能な溶媒和物としては、例えば、水和物がある。
【0017】
本発明に記載の縦軸を有する薬物送達デバイスのアセンブリは、近位端及び遠位端を有する本体を含み得る。アセンブリは、更に、少なくとも部分的に本体内に配置された駆動アセンブリを含み得る。駆動アセンブリは医薬品の投与を容易にするように適合される。アセンブリは、更に、医薬品を投与するための薬物送達デバイスを準備するために駆動アセンブリに作用する第一のボタン部材を含み得る。第一のボタン部材は、薬物送達デバイスの準備が完了した後、本体から取り外し可能になるように適合される。
【0018】
薬物送達デバイスは、例えば、デバイスがコンパクト又はペン形であり得るような形のデバイスである。デバイスは、医薬品の単回又は反復用量を送達し得るものである。用量は、事前設定、事前定義又は選択可能であり得る。薬物送達デバイスは、使い捨て又は再使用可能であってもよい。更にその上、前記の薬物送達デバイスは、ニードルを含んでもよく、又はニードルなしであってもよい。取り付けられたニードルは固定することもでき、又は代替可能でもある。
【0019】
本体は、例えば、主本体部分、又は薬物送達デバイスのアセンブリの外殻などの外部構造、又は内部構造であってもよい。本体は、薬物送達デバイスのアセンブリ、及び/又は、その機構の安全で、正確で、快適な取扱いを可能とするように設計され得る。薬物送達デバイスの構成部品を収納し、保護し、又は案内するよう設計し得る。本体は、更に、例えば、駆動アセンブリ、駆動機構、カートリッジ、プランジャ、ピストンロッド又は親ねじなどの薬物送達デバイスのアセンブリの内部構成部品のいずれかと係合し得る。本体は単数又は複数の構成部品であってもよい。本体は管状又は非管状の形体であってもよい。本体は医薬品の多数の用量を投与し得るカートリッジを収納する役割を果たし得る。本体はカートリッジホルダを含み得る。
【0020】
本体は、液体、ごみ又はちりなどの汚染物の内部構成部品に対する曝露を制限するのに役立つ。カートリッジホルダは、代替可能であってもよく、又は非代替可能であってもよいカートリッジを収納するのに役立ち得る。医薬品の多くの用量は、カートリッジから投与し得る。
【0021】
用語「医薬品の投与を容易にする」は、医薬品の用量を設定し、及び用量を投与することを含むが、それに限定されない、医薬品の送達をもたらす薬物送達デバイスで実施されるいかなる操作も意味する。
【0022】
駆動アセンブリは、医薬品の投与を容易にするために本体内で実質的に配置され得る。駆動アセンブリは、部分的に本体内に、そして部分的に本体外に配置される一つ又はそれ以上の異なった部品を含み得る。好ましくは、本体外に配置される駆動アセンブリの部品は、本体の近位端の外側に配置される。駆動アセンブリの異なった機械部品は、医薬品の投与を容易にするために、互いに作用し合い得る。この点に関して、駆動アセンブリは、後続の段階におけるこの用量を送達し、投与するための医薬品の用量を設定するように適合され得る。
【0023】
駆動アセンブリは、少なくとも一つの可動部分又は一つの駆動スリーブを含んでもよい。用語「可動部分」は、ピストンロッドを駆動するために、本体内での軸方向、及び/又は、回転方向、及び/又は、螺旋運動に限定されるエレメントであり得る。用語「駆動スリーブ」は、ボタンとピストンロッド間に配置され得るエレメントを意味する。用語「駆動スリーブ」は、更に、螺旋形状をした表面を含むエレメントを意味し得、その表面は、例えば、本体、ピストンロッド、親ねじ、又は駆動アセンブリのその他のいかなる部品とも操作連結にある。実施態様において、駆動スリーブは、ピストンロッドと係合する螺旋形状表面を含み得る。尚、別の実施態様において、駆動スリーブは、薬物送達デバイスの本体に剛性的に固定され、又は本体に一体化され得る親ねじナットを係合する螺旋形状の表面を含み得る。
【0024】
駆動アセンブリは、少なくとも部分的に本体内に、そして、本体の遠位端に向かって軸方向に変位可能に配置されるピストンロッドを含み得る。ピストンロッドは、駆動アセンブリの他の部分に作用する幾つかの歯を含み得て、それにより、遠位端に向かうピストンロッドの変位を可能にする。ピストンロッドは、更に、ねじ山形体、又は遠位端に向かって変位するために捻じれ運動を実施させる螺旋ガイドトラックを含み得る。従って、駆動アセンブリは、遠位端に向かって軸方向に動くために、回転し、又はねじ締めするエレメントを含み得る。
【0025】
ピストンロッドは、少なくとも部分的に本体内で操作するように適合された薬物送達デバイスのアセンブリの部品である。ピストンロッドは、駆動スリーブからピストンへの軸方向に並進運動をさせるよう設計し得る。ピストンロッドは、可撓性であっても、なくてもよい。それは、単一ロッド、親ねじ、ラックアンドピニオン系、ウォーム歯車系であってもよいが、それに限定されない。ピストンロッドは、円形又は非円形の断面を有してもよい。それは単品、又は多数の構成部品であってもよい。それは、一つ又はそれ以上のセットの縦方向に空いたリブ、及び/又は、刻みなどを含み得る。ピストンロッドは、薬剤の送達中にカートリッジの内壁に沿ってカートリッジの栓を押してもよい。
【0026】
第一のボタン部材は、薬物送達デバイスを準備するために本体に対して、駆動アセンブリのピストンロッドを軸方向に変位させるように適合し得る。
【0027】
この点に関して、事前準備状態は、薬物送達デバイスが医薬品の投与を容易にするために準備されていない薬物送達デバイスのアセンブリの状態を意味する。換言すれば、薬物送達デバイスは、医薬品を投与するために、未だ、準備する必要がある。医薬品の投与を容易にし、そして特に、計画的で所望の医薬品の投与を容易にするための薬物送達デバイスのアセンブリの準備中、薬物送達デバイスのアセンブリは過渡的状態にある。過渡的状態は、経時的に、事前準備状態に従動し、そして、経時的には、準備完了状態の前にある。準備完了状態は、直接過渡的状態に従動してもよい。
【0028】
用語「準備する」は、医薬品の所望量の後半の投与のために薬物送達デバイスを準備する薬物送達デバイスにかけられるいかなる操作も意味する。これは、駆動アセンブリ及び薬物送達デバイスの機械部品のいかなる緩み及び許容誤差の補正も含む薬物送達デバイスをプライミングすること、栓と駆動アセンブリ間のギヤップを閉鎖すること、医薬品を生成するために粉末を流体と混合すること、及び/又は、医薬品のプライミング部分又は空気を放出することを含み得るが、それに限定されない。
【0029】
薬物送達デバイスをプライミングすることは、駆動機構の部品が医薬品の所定の用量を投与するために、他の部品に対して所定の位置へ動くことを意味し得る。プライミングは、薬物送達デバイスのアセンブリを使用のために準備させることである。薬物送達デバイスをプライミングすることは、用量の精度のために、及び組立てられたカートリッジに取り付けられるニードルを洗い流すために有用である。従って、用量の設定及び用量の投与作用が可能となる前に、薬物送達デバイスをプライミングし、及び使用者に認識可能な異なった作用を通して薬物送達デバイスをプライミングさせるための必要性のために使用者の関心を引くことは有用である。
【0030】
薬物送達デバイスのアセンブリ又はその部品は、使い捨て、又は再使用可能であってもよい。薬物送達デバイスが組立てられるとき、又は薬物送達デバイスの部品、例えば、カートリッジが交換されるとき、駆動機構の部品は、カートリッジ又は薬物送達デバイスの本体に対して、所定の位置付けがされないかもしれない。部品が所定の位置に位置付けられるならば、これは、薬物送達デバイスが組立後に、第一の時間(first time)を用いるとき、所定の用量が送達されることを確実にする。組立後、薬物の正しい用量の送達を確実にするために互いに接触しなければならない薬物送達デバイスの部品間に内部ギヤップがあるかもしれない。ギヤップは、駆動アセンブリの部品間又は駆動アセンブリの部品と、例えば、カートリッジ間に位置するかもしれない。ギヤップは全ての組立部品に随伴する許容誤差の結果である。
【0031】
ピストンロッドの軸方向の変位は、縦軸に平行なピストンロッドの動きを意味し得る。
【0032】
この点に関して、回転運動は、縦軸に対して直角の縦軸の周囲のアセンブリ部品の回転を意味し得る。
【0033】
本体の遠位端は、薬物送達デバイスの投与端に最も近い本体の端部である。
【0034】
本体の近位端は、薬物送達デバイスの投与端から最も遠く離れた本体の端部である。
【0035】
第一のボタン部材は、本体の近位端に位置し得るアセンブリの部材である。第一のボタン部材は、ボタンであり得る。使用者は、事前準備状態中、薬物送達デバイスを準備するために、第一のボタン部材を操作する。第一のボタン部材は、薬物送達デバイスのアセンブリの本体に対して可動であり得る。使用者による第一のボタン部材の操作は、捻じれ操作、第一のボタン部材の回転、第一のボタン部材の薬物送達デバイスの縦軸に平行な動き、第一のボタン部材の押し又は引きを含み得るが、しかしそれに限定されない。
【0036】
第一のボタン部材は、本体から、特に、薬物送達デバイスの準備が完了した後、非可逆的に取り外し可能であるように適合され得る。用語「非可逆的に取り外し可能に」は、薬物送達デバイスの準備が完了した後、第一のボタン部材の本体への取り付けを阻止するのに貢献する薬物送達デバイスのアセンブリの機構を意味し得る。用語「非可逆的に取り外し可能に」は、更に、第一のボタン部材が薬物送達デバイスのアセンブリの本体から取り外された後、第一のボタン部材を薬物送達デバイスのアセンブリに取り付けることから基本的に遮断するブロッキング機構を意味し得る。
【0037】
アセンブリは、医薬品を投与するために駆動アセンブリに作用する第二のボタン部材を含み得る。第二のボタン部材は、薬物送達デバイスの準備が未完了である限り、アクセスは不可能である。
【0038】
第二のボタン部材は、医薬品の投与のために本体に対して、駆動アセンブリのピストンロッドを軸方向に変位するように適合し得る。
【0039】
用語「未完了な準備」とは、薬物送達デバイスが事前準備、又は過渡的状態にあり、ここで、薬物送達デバイス、及びそのようなデバイスのアセンブリが、例えば、医薬品の所定の用量を投与するための初めての使用の前にあることを意味する。薬物送達デバイスが事前準備状態にある場合、使用者が医薬品の所定の用量を設定し、投与することが可能となる前に、使用者はデバイスを準備する必要がある。準備は、薬物送達デバイス及び薬物送達デバイスの個々のアセンブリを使用準備の状態にすることである。
【0040】
本発明の別の態様によると、縦軸を備えた薬物送達デバイスのアセンブリは、近位端及び遠位端を備えた本体を含み得る。アセンブリは、更に、少なくとも部分的に本体内に配置された駆動アセンブリを含み得る。駆動アセンブリは、医薬品の投与を容易にするように適合される。アセンブリは、更に、医薬品の投与のための薬物送達デバイスを準備するように駆動アセンブリに作用する第一のボタン部材を含み得る。アセンブリは、更に、医薬品の投与のために駆動アセンブリに作用する第二のボタン部材を含み得る。第二のボタン部材は、薬物送達デバイスの準備が未完了である限り、アクセス不可能である。
【0041】
第二のボタン部材は、本体の近位端に位置するかもしれない薬物送達デバイスのアセンブリの部材である。第二のボタン部材はボタンであってもよい。使用者が医薬品を投与するために第二のボタン部材を操作する。第二のボタン部材は、準備完了状態にある医薬品を投与するために本体に対してピストンロッドを軸方向に変位させるように適合され得る。第二のボタン部材は、薬物送達デバイスのアセンブリの本体に対して、可動であり得る。使用者による第二のボタン部材の操作は、捻じれ操作、第二のボタン部材の回転、薬物送達デバイスの縦軸に平行な第二のボタン部材の動き、第二のボタン部材の押し、又は引きを含み得るが、それに限定されない。
【0042】
第二のボタン部材は、アセンブリがその事前準備、又は過渡的状態にある限り、即ち、薬物送達デバイスの準備が未完了である限り、アクセス不可能である。第二のボタン部材は、例えば、薬物送達デバイスの準備が未完了である限り、第一のボタン部材によりそれを少なくとも部分的に包み込む(encase)ことによりアクセスは不可能になり得る。用語「アクセス不可能」は、更に、薬物送達デバイスのアセンブリが事前準備状態又は過渡的状態にあるとき、第二のボタン部材が非機能的であることを意味し得る。これは、第二のボタン部材を駆動スリーブから連結を操作的に解除することにより、及び/又は、ピストンロッドの操作により実現され得るが、一方、薬物送達デバイスのアセンブリは、事前準備又は過渡的状態にある。更にその上、第一のボタン部材は、薬物送達デバイスのアセンブリが準備完了状態にあるとき、非機能的になり得る。これは、第一のボタン部材を駆動スリーブから連結を操作的に解除することにより、及び/又は、ピストンロッドの操作により実現され得るが、一方、薬物送達デバイスのアセンブリは準備完了状態にある。
【0043】
第一のボタン部材は、薬物送達デバイスを準備するために所定の動きで作動するように適合され得る。用語「所定の動き」は、薬物送達デバイスを準備するために必要とされる第一のボタン部材の動きを意味し得る。所定の動きに基づき第一のボタン部材を移動させている間、準備は起こり得る。準備は、第一のボタン部材の所定の動きを完了させた後、更に、起動し得る。所定の動きは、第一のボタン部材の本体に対する幾つかの螺旋運動、又は幾つかの軸方向、及び/又は、幾つかの捻じれ運動、及び/又は、幾つかの回転運動を含み得る。薬物送達デバイスの準備を、第一のボタン部材の所定の動きに基づき、第一のボタン部材の動きにより完了させた後、第一のボタン部材は、薬物送達デバイスアセンブリの本体から取り外し可能である。薬物送達デバイスのアセンブリは、更に、第一のボタン部材を取り外した後、第一のボタン部材の再取り付けを阻止するための戻り止め機構を含み得る。これにより、所定の用量の投与は、薬物送達デバイスの準備が未完了である場合、即ち、薬物送達デバイスのアセンブリが事前準備又は過渡的状態である限り、本質的に、阻止される。
【0044】
薬物送達デバイスのアセンブリの本体、個々の第一のボタン部材は、更に、少なくとも一つのラグを含み得る。第一のボタン部材又は本体は、それぞれ、少なくとも一つのラグが案内する少なくとも一つのガイディングトラックを含み得る。ガイディングトラックは、薬物送達デバイスを準備するために本体に対する第一のボタン部材の動きを事前に決定する。
【0045】
ラグは、例えば、事前準備状態にある薬物送達デバイスのアセンブリの本体に、第一のボタン部材を連結するエレメントであり得る。ラグは、突起、又は第一のボタン部材又は本体上の突出物であってもよいが、それに限定されない。第一のボタン部材又は本体を製造中、ラグは創造され得る。
【0046】
ガイディングトラックは、ラグに対して相補的エレメントである。ガイディングトラックは、例えば、薬物送達デバイスが事前準備状態にある場合、少なくとも部分的にラグを包み込む(encase)ために操作可能である第一のガイディング凹部であり得る。ガイディングトラックは、所定の動きに基づき、第一のボタン部材を本体に対して案内するように適合される。ガイディングトラックは、第一のボタン部材における細長い穿孔、又はそれぞれ、本体、及び/又は、凹部、及び/又は、第一のボタン部材若しくは本体内のチャンネルであってもよいが、それに限定されない。ガイディングトラックは、螺旋形体、ロック、エッジ、凹部、突起、チャンネル、又はその組合せを含み得る。ガイディングトラックは、ラグが、特に、事前準備状態で、そして特に、過渡的状態の初めに包み込まれる垂直部分を含み得る。垂直部分は、縦軸に垂直に伸びていく。垂直部分は、例えば、薬物送達デバイスのアセンブリの遠位端に向かう第一のボタン部材の意図しない軸方向の動きを阻止するために適用可能である。ガイディングトラックは、更に、ラグが過渡的状態中に案内する傾斜部分を含み得る。傾斜部分は、第一のボタン部材の軸方向の動きを、それを回転中に可能とするために縦軸に対して斜めに伸び得る。傾斜部分は直接ガイディングトラックの垂直部分に従動していく。第一のボタン部材、及び/又は、本体は、更に、薬物送達デバイスの準備の後、ラグを包み込むように適合された少なくとも一つの取り外しトラック(removing track)を含み得る。少なくとも一つの取り外しトラックは、縦軸に対して平行に伸び得る。取り外しトラックは、第一のボタン部材の内面、及び/又は、本体の周囲で伸び得る。各々の取り外しトラックは、特に、傾斜部分に結び付く(associate)かもしれず、そして戻り止めにより、結び付いたガイディングトラックの傾斜部分から分離し得る。ラグがガイディングトラックの傾斜部分の端部に配置されると、ここで、その端部は垂直部分から遠く離れ、ラグは、例えば、第一のボタン部材を軸方向で引いたり、又は押したりすることにより、戻り止めを乗り越え得る。その後、ラグは、薬物送達デバイスのアセンブリの本体から第一のボタン部材の取り外しを容易にするために取り外しトラックで案内される。戻り止めは、薬物送達デバイスの準備中の動きに対する抵抗を表し、そして第一のボタン部材が本体から取り外された後、第一のボタン部材の本体への再取付けを阻止し、又は少なくとも妨害するブロッキング機構又は戻り止め機構を表す。
【0047】
薬物送達デバイスのアセンブリの駆動アセンブリは、少なくとも部分的に本体内に配置されるピストンロッドを含み得る。ピストンロッドは、本体に対して軸方向に、又は捻じれ可能に変位可能であり得る。駆動アセンブリは、更に、本体内に配置される駆動スリーブを含み得る。駆動スリーブは、本体に対して軸方向に、回転方向に、又は捻じれ可能に変位可能であり得て、そしてピストンロッドに連結され得る。駆動スリーブは、更に、薬物送達デバイスを準備するめに、第一のボタン部材に連結され得る。あるいは、駆動スリーブは、第二のボタン部材に固定し、そして第二のボタン部材は、薬物送達デバイスを準備するために第一のボタン部材に連結し得る。事前準備状態において、第二のボタン部材は、用量設定位置にあり得、そこで第二のボタン部材は、近位端における以前設定した動きなしで本体の遠位端に向かって可動である。
【0048】
駆動スリーブは、薬物送達デバイスから医薬品を放出するために電気的に、又は機械的に駆動され得る薬物送達デバイスのアセンブリの部品である。駆動スリーブは、第一のボタン部材と操作的に連結され得る。駆動スリーブは、回転可能、及び/又は、捻じれ可能であってもよい。駆動スリーブの動きは、薬物送達デバイスの準備中、第一のボタン部材の動きにより決定される。
【0049】
本体、及び/又は、第一のボタン部材は、本体に対して第一のボタン部材の所定の動きを表示するための少なくとも一つのインジケータを含み得る。
【0050】
少なくとも一つのインジケータは、薬物送達デバイスに使用者の関心を引くためのシグナルを意味し得る。少なくとも一つのインジケータは、例えば、矢印又は他のシグナルであってもよく、そしてそれらは、本体、駆動スリーブ、及び/又は、第一のボタン部材上に位置し得る。少なくとも一つのインジケータは所定の動きを表示し、例えば、薬物送達デバイスを準備するために必要な本体に対して、必要な螺旋運動、及び/又は、回転、及び/又は、軸運動の方向を表示する。
【0051】
薬物送達デバイスの準備が完了し、薬物送達デバイスが準備完了状態になった後、薬物送達デバイスのアセンブリは、第一のボタン部材の作動を阻止するように適合され得る。
【0052】
薬物送達デバイスのアセンブリは、薬物送達デバイスの準備が完了し、薬物送達デバイスが準備完了状態になった後、薬物送達デバイスのアセンブリは、所定とは逆の動きに第一のボタン部材の作動を阻止するように適合され得る。
【0053】
用語「第一のボタン部材の作動の阻止」は、例えば、本体に対して、第一のボタン部材の回転、及び/又は、軸運動を基本的に阻止するための戻り止め機構を意味し得る。薬物送達デバイスのアセンブリの組立部品の許容誤差故に、少なくとも短い距離での第一のボタン部材の作動は、もちろん、常に可能である。用語は、更なる準備が実施されない限り、これらの許容誤差の範囲内での第一のボタン部材の更なる作動も含む。これは、薬物送達デバイスの更なる準備操作を阻止するのに貢献する。用語は、更に、薬物送達デバイスの準備が完了した後、例えば、所定の動きとは逆の動きにより、本体に対して回転、及び/又は、軸方向の動きを基本的に阻止するための戻り止め機構を意味し得る。あるいは、第一のボタン部材の作動を阻止することは、更に、薬物送達デバイスが準備された後、第一のボタン部材の本体、第二のボタン部材、又は駆動アセンブリ、例えば、駆動スリーブからの連結の解除を含み得る。連結の解除は、薬物送達デバイスが準備され、そして準備完了状態の後での、本体へのいかなる操作上の連結なしでの第一のボタン部材、第二のボタン部材、又は薬物送達デバイスのアセンブリの駆動アセンブリの解放された動きを含み得る。
【0054】
用語「第二のボタン部材を作動すること」は、例えば、回転、及び/又は、軸運動としての医薬品を投与するための第二のボタン部材の動きを意味する。第二のボタン部材は、第一のボタン部材が薬物送達デバイスのアセンブリの本体から取り外された後、作動するよう操作可能である。これは、薬物送達デバイスが準備されるまで、第二のボタン部材の作動を基本的に阻止する戻り止め機構を意味し得る。
【0055】
次に、開示は図面を参照して更に詳細に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】薬物送達デバイスの縦方向の断面図を示す。
【図2】第一及び第二のボタン部材を備えた薬物送達デバイスの側面図を示す。
【図3a】第一のボタン部材の作動の概略図を示す。
【図3b】第一のボタン部材の作動の概略図を示す。
【図3c】第一のボタン部材の作動の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0057】
本開示に基づく薬物送達デバイスのアセンブリの幾つかの好ましい実施態様は、今、図1、2及び3a〜3cを参照して議論されるであろう。同一の参照番号は、同一の、又は比較可能な構成部品を意味する。
【0058】
図1は縦方向の断面図におけるペン形薬物送達デバイスのアセンブリを示す。
【0059】
薬物送達デバイスのアセンブリは、縦軸L、及び近位端2及び遠位端3を備えた本体1を含む。ニードルユニットは、本体1の遠位端3に位置し得る。ニードルユニット(図示されていないが)を通して、流体の医薬品は、明確に図示されていない組立カートリッジから投与され得る。
【0060】
薬物送達デバイスのアセンブリは、更に、薬剤カートリッジが内側に含まれているカートリッジホルダを含む。本体1の遠位端3は、カートリッジホルダとして機能し得る。本体1は、ピストンロッド6を備えた駆動スリーブ11を含む。ピストンロッド6は、例えば、カートリッジの栓と接触するように適合されたベアリングパッド13を含む。ベアリングパッド13を備えた駆動スリーブ11及びピストンロッド6は、医薬品の投与を容易にするための薬物送達デバイスのアセンブリの駆動アセンブリを表す。
【0061】
薬物送達デバイスのアセンブリは、更に、本体1の近位端2に位置する第一のボタン部材4を含む。第一のボタン部材4は、例えば、ボタンであり、そして、薬物送達デバイスを準備すること、例えば、プライミングするように適合される。第一のボタン部材は、更に、薬物送達デバイスが準備された後、デバイス1から取り外し可能に、特に、非可逆的に取り外し可能に適合される。準備された薬物送達デバイスは、薬物送達デバイスのアセンブリの準備完了状態に対応する。準備未完了の薬物送達デバイスは、薬物送達デバイスのアセンブリの事前準備、又は過渡的状態に対応する。
【0062】
薬物送達デバイスのアセンブリは、更に、図1で図示する通り、第二のボタン部材5を含み得る。第二のボタン部材5は、本体1の近位端2に位置し、そして、例えば、ボタンである。第二のボタン部材5は、例えば、流体医薬品用の単回又は反復用量を投与するために、本体1に対して駆動アセンブリのピストンロッド6及びベアリングパッド13を軸方向に変位するように適合される。
【0063】
第二のボタン部材5は、薬物送達デバイスの準備が未完了である限り、アクセス不可能である。図1で示す通り、第二のボタン部材5は、第一のボタン部材4が薬物送達デバイスのアセンブリに取り付けられている限り、それをアクセス不可能な状態にするため、第一のボタン部材4により完全に包み込まれる。あるいは、第二のボタン部材5は、部分的に、第一のボタン部材4により部分的に包み込まれる。第二のボタン部材5をアクセス不可能にするための薬物送達デバイスのアセンブリの他の実施態様は、薬物送達デバイスの準備が未完了である限り、更に、許容できる。
【0064】
駆動スリーブ11は、本体1内に配置され、そして、本体1に対して軸方向に変位可能であり得る。あるいは又は更に、駆動スリーブ11は、回転可能であり、又は捻じれ可能である。加えて、駆動スリーブ11はピストンロッド6に、そしてそれにより、ベアリングパッド13に連結する。
【0065】
薬物送達デバイスのアセンブリの駆動スリーブ11は、更に、互いに操作連結にある可動部分及び固定部分(図示されていないが)を含み得る。可動部分は操作上ピストンロッド6と連結する。
【0066】
第一のボタン部材4は、薬物送達デバイスを準備するために所定の動きで作動するように適合し得る。所定の動きは、幾つかの回転、及び/又は、軸運動を含み、ここで、回転及び軸運動は、螺旋運動に組み合わせることができる。これは、回転運動との組合せにおいて第一のボタン部材4の押し、又は引きであり得る。更に、捻じれ運動は、所定の動きにおいて許容でき得る。この点に関して、薬物送達デバイスのアセンブリは、第一のボタン部材4の所定の動きに対する代替の動きを基本的に阻止するために操作可能である。あるいは、薬物送達デバイスのアセンブリは、第一のボタン部材4の全ての種類の予想される動きを可能とするが、しかし、第一のボタン部材4が所定の動きに作動させるならば、薬物送達デバイスを準備することのみを可能とするよう操作可能である。この点に関して、第一のボタン部材4は、所定の動きが完了した後、取り外しのみ可能であり、さもなくば、それは薬物送達デバイスのアセンブリに取り付けたままとなる。ここで、完了した所定の動きは、薬物送達デバイスの完了した所定の動きを表す。
【0067】
薬物送達デバイスの準備を完了した後、第一のボタン部材4は、本体1から非可逆的に取り外し可能であり得る。図1で示す通り、第一のボタン部材4を取り外した後、第二のボタン部材5はアクセス可能である。
【0068】
第二のボタン部材5は、薬物送達デバイスが準備された後、医薬品の単回の又は反復用量を投与するために、本体1に対してピストンロッド6を軸方向に変位するように適合される。
【0069】
図2は、下部及び上部の図面における側面図の薬物送達デバイスのアセンブリの近位端2を示す。
【0070】
薬物送達デバイスのアセンブリは、近位端2及び遠位端(図示されていない)を備えている縦軸L及び本体1を含む。ニードルユニットは、本体1の遠位端に位置し得る。ニードルユニットを通して、医薬品は、明確には示していない組立てられたカートリッジから投与され得る。
【0071】
薬物送達デバイスのアセンブリは、更に、内側にカートリッジが含まれているカートリッジホルダを含む。本体1の遠位端は、カートリッジホルダとしての機能を果たし得る。本体1は、ピストンロッドを備えた駆動スリーブを含む(図示されていないが)。ピストンロッドは、例えば、カートリッジの栓に接触するように適合されたピストンロッドを含む。駆動スリーブ11、及びベアリングパッド13を備えたピストンロッド6は、医薬品を投与するのを容易にする薬物送達デバイスのアセンブリの駆動アセンブリを表す。
【0072】
薬物送達デバイスのアセンブリは、更に、本体1の近位端2に位置する第一のボタン部材4を含む(下部の図参照)。第一のボタン部材4は、例えば、ボタンであり、そして、薬物送達デバイスを準備する、例えば、プライミングするように適合される。第一のボタン部材4は、更に、取り外し可能に、特に、薬物送達デバイスが準備された後、本体1から、非可逆的に、取り外し可能に適合される。
【0073】
薬物送達デバイスのアセンブリは、更に、図2の上部図で示す通り、第二のボタン部材5を含み得る。第二のボタン部材5は、本体1の近位端2に位置し、例えば、ボタンである。第二のボタン部材5は、流体医薬品用の単回又は反復用量を投与するために、本体1に対して駆動アセンブリのピストンロッドを軸方向に変位するように適合される。
【0074】
第二のボタン部材5は、薬物送達デバイスの準備が未完了である限り、アクセス不可能である。図2の下部図で示す通り、第二のボタン部材5は、第一のボタン部材4が薬物送達デバイスに取り付けられている限り、第一のボタン部材4により、それをアクセス不可能にするために完全に包み込まれる。
【0075】
あるいは、第二のボタン部材5は、第一のボタン部材4により部分的に包み込まれる。更に、第二のボタン部材5をアクセス不可能にするための薬物送達デバイスの他の実施態様は、薬物送達デバイスの準備が未完了である限り許容できる。
【0076】
別の実施態様において、薬物送達デバイスのアセンブリは、第一及び第二のボタン部材4、5を含み、ここで、第二のボタン部材5は、薬物送達デバイスの準備が、例えば、第一のボタン部材4により、少なくとも部分的にそれを包み込むことにより未完了である限り、アクセス不可能となる。この点に関して、第一のボタン部材4は、薬物送達デバイスが準備された後、薬物送達デバイスのアセンブリに取り付けられたままにしてもよく、ここで、第一のボタン部材、及び/又は、駆動アセンブリの更なる作動、及び/又は、ピストンロッドの動き、特に、軸運動は、基本的に遮断される。
【0077】
第一のボタン部材4は、図1により示す通り、薬物送達デバイスを準備するために所定の動きで作動するように適合され得る。
【0078】
図2の上部図で図示する通り、薬物送達デバイスのアセンブリの本体1は、二つのラグを含む。薬物送達デバイスのアセンブリの第一のボタン部材4は、更に、二つのガイディングトラック8を含む。薬物送達デバイスのアセンブリは、二つより少ないか又は多いラグ7、及び二つより少ないか又は多いガイディングトラック8を含み得る。ラグ7の数は、基本的にガイディングトラック8の数に対応する。
【0079】
薬物送達デバイスのアセンブリは、更に、二つより多いか又は少ないラグ7、及び二つより多いか又は少ないガイディングトラック8を含み得る。ここで、異なったガイディングトラック8の形状は、第一のボタン部材4の所定の動きを可能とするために互いに対応し得る。少なくとも一つのラグ7は、第一のボタン部材4上に位置し、そして、少なくとも一つのラグ7は、本体1上に位置し得る。また、少なくとも一つのガイディングトラック8は、第一のボタン部材4上に位置し、そして少なくとも一つのガイディングトラック8は、本体1上に位置し得る。ガイディングトラック8の数は、基本的に、ラグ7の数に対応する。
【0080】
第一のボタン部材4の内面に沿ったガイディングトラック8の形状は、薬物送達デバイスを準備するために、第一のボタン部材4の必要な動きを予め定める。図2で図示す通り、本体1の内面に沿ったガイディングトラック8の形状は、本体1に対して第一のボタン部材4の幾つかの回転及び軸運動を含む。あるいは、第一のボタン部材4の内面に沿ったガイディングトラック8の形状は、更に、薬物送達デバイスを準備するために、本体1に対してそれ自身の幾つかの回転、又は幾つかの軸運動を事前決定し得る。
【0081】
図2の下部図で示す通り、第一のボタン部材4は、インジケータ14を含む。インジケータ14は、薬物送達デバイスを準備するために、所定の動きに基づき、本体1に対して、第一のボタン部材4の必要な動きを表示する。薬物送達デバイスのアセンブリは丁度一つのインジケータ14を含み得る。また、本体1は少なくとも一つのインジケータ14を有してもよい。
【0082】
図3a〜3cは、薬物送達デバイスを準備するために、第一のボタン部材4が第二のボタン部材5に直接作用する実施態様を図示する。
【0083】
図3aは、事前準備状態にある薬物送達デバイスのアセンブリの近位端2を示す。第一のボタン部材4は、第二のボタン部材5と完全に係合する。第二のボタン部材5は、用量の設定位置にあり得る。用量の設定位置において、第二のボタン部材5は、遠位端に向かって可動であるが(図示されていないが)、しかし、近位方向には可動ではない。用量の設定位置において、第二のボタン部材5は、例えば、流体の医薬品の単回又は反復用量を準備し、又はそれぞれ投与するために、ピストンロッド6に作用するように操作可能である。特に、設定の動きは実施される必要はない。むしろ、投与の動きは、用量の設定位置から直ちに始まり得る。
【0084】
図3aで図示する通り、第一のボタン部材4は、ラグ7が案内される二つのガイディングトラック8を含む。第一のボタン部材4の内面に沿ったガイディングトラック8の形状は、薬物送達デバイスを準備するために、第一のボタン部材4の必要な動きを予め定める。各々のガイディングトラック8は、特に、薬物送達デバイスの事前準備状態中、一つのラグ7を包み込む垂直部分18を含む。垂直部分18は、薬物送達デバイスのアセンブリの縦軸Lに垂直に伸びる。垂直部分18は、薬物送達デバイスのアセンブリの遠位端3に向かって第一のボタン部材の意図しない軸方向の動きを阻止するために適用可能である。
【0085】
各々のガイディングトラック8は、更に、垂直部分18に直接従動する傾斜部分19を含む。傾斜部分19は、特に、薬物送達デバイスの過渡的状態中に、特別なラグ7を案内する。傾斜部分19は、それを回転中、第一のボタン部材の軸方向の動きを可能とするために、縦軸Lに対して斜めに伸びる。角度は縦軸Lに対して45°であり得る。傾斜部分19は、垂直部分18から離れた端部を含む。
【0086】
第一のボタン部材4は、更に、各々のラグ7に対して取り外しトラック20を含み得る。各々の取り外しトラック20は縦軸Lに平行に伸び得る。取り外しトラック20は、過渡的状態の終わりで特定のラグ7を案内し得る。ガイディングトラック8の各々の傾斜部分19は、戻り止め21により結び付いた取り外しトラック20から分離し得る。特別なラグ7がガイディングトラック8の傾斜部分19の端部に到達する場合、特別なラグ7は、特別な取り外しトラック20により案内されるべき特別な戻り止め21を乗り越える必要がある。戻り止め21は、軸方向の動きに対する抵抗、特に、近位方向における第一のボタン部材4を引くことを表す。
【0087】
更にその上、第一のボタン部材4は、多数のインジケータ14、例えば、矢印を含む。インジケータ14の第一セットは、表示された回転方向における第一のボタン部材4の第一の必要とされる回転運動を表示する。後で、指示器14の第二のセットは、近位方向における第一のボタン部材4の第二の必要とされる回転運動を表示する。両方の運動は薬物送達デバイスを準備するために、そして第二のボタン部材5をアクセス可能にするために必要になり得る。
【0088】
図3bは、過渡的状態における薬物送達デバイスのアセンブリを示す。それは、第一のボタン部材4が指示器14の第一セットにより表示される必要な回転方向に、未だ、又は、既に、回転していることを意味する。しかし、第一のボタン部材4は、薬物送達デバイスのアセンブリの本体1に、未だ、取り付けられているが、それにより、第二のボタン部材5を保持しても、尚、アクセス不可能である。図3bで示す通り、第一のボタン部材4を回転中、第一のボタン部材4は、直接、第二のボタン部材5に作用し、接触し、それにより、第二のボタン部材5を、遠位端に向かって軸方向に動かせる(明確に示されていないが)。これは、薬物送達デバイスを準備するために、ピストンロッド6及びベアリングパッド13の対応する動きをもたらす。
【0089】
図3cは、準備完了状態における薬物送達デバイスのアセンブリを示す。即ち、インジケータ14の第一及び第二セットに基づいて要求される動きが完了し、そして、第一のボタン部材は、薬物送達デバイスのアセンブリの本体1から取り外された。第一のボタン部材4の再取り付けは、戻り止め21により阻止され、又は少なくとも妨害される(図3cでは示されていない)。第一のボタン部材4の本体1への再取り付け、及び第一のボタン部材4の遠位端3に向かう第一のボタン部材4の動きが、本体1から分離されるとき、戻り止め21は、本体1に対する第一のボタン部材4の再取り付けを阻止し、又は少なくとも妨害するためのブロッキング機構又は戻り止め機構を表す。
【0090】
第一のボタン部材4が取り外された後、第二のボタン部材5は、最早、用量設定位置にはなく、そして、使用者によりアクセス可能である。薬物送達デバイスは、今、使用者がその用量設定位置において、再び、第二のボタン部材5を設定し、そして、例えば、流体の医薬品単回又は反復用量を投与し得る手段を準備する。
【0091】
そのような第一のボタン部材4は、特別の薬物送達デバイスの駆動機構を変えることなく、薬物送達デバイスの多様性を備えて使用され得る。
【0092】
本実例及び実施態様は、説明用として考えるべきであり、限定すべきものではなく、そして本発明は、本明細書で与えられた細部に限定されず、添付の請求項の範囲及び等価物内で修正でき得るものである。
【0093】
参照番号:
1:本体;
2:近位端;
3:遠位端;
4:第一のボタン部材;
5:第二のボタン部材;
6:ピストンロッド;
7:ラグ;
8:ガイディングトラック;
11:駆動スリーブ;
13:ベアリングパッド;
14:インジケータ;
15:スナップインエリア(snap-in area);
17:動き;
18:ガイディングトラックの垂直部分;
19:ガイディングトラックの傾斜部分;
20:取り外しトラック;
21:戻り止め;
L:縦軸;

【特許請求の範囲】
【請求項1】
−近位端(2)及び遠位端(3)を含んでなる本体(1)、
−少なくとも部分的に本体(1)内に配置され、そして医薬品の投与を容易にするように適合される駆動アセンブリ、
−医薬品を投与するための薬物送達デバイスを準備するために駆動アセンブリに作用し、そして薬物送達デバイスの準備が完了した後、本体(1)から取り外し可能であるように適合される第一のボタン部材(4);
を含んでなる、縦軸(L)を備えた薬物送達デバイスのアセンブリ。
【請求項2】
第一のボタン部材(4)は、薬物送達デバイスの準備が完了した後、本体(1)から非可逆的に取り外し可能であるように適合される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
医薬品の投与のために駆動アセンブリに作用する第二のボタン部材(5)を含み、ここで、第二のボタン部材(5)は、薬物送達デバイスの準備が未完了である限り、アクセス不可能である、請求項1又は2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
縦軸(L)を備えた薬物送達デバイスのアセンブリであって:
−近位端(2)及び遠位端(3)を含む本体(1);
−少なくとも部分的に本体(1)内に配置され、そして医薬品の投与を容易にするように適合される駆動アセンブリ;
−医薬品を投与するための薬物送達デバイスを準備するために駆動アセンブリに作用する第一のボタン部材(4);
−医薬品を投与するために駆動アセンブリに作用する第二のボタン部材(5)で、薬物送達デバイスの準備が未完了である限りアクセス不可能である、該第二のボタン部材(5);
を含む、上記アセンブリ。
【請求項5】
第一のボタン部材(4)は、薬物送達デバイスの準備が未完了である限り、少なくとも部分的にそれをアクセス不可能にするために、第二のボタン部材(5)を包み込む、請求項3又は4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
第一のボタン部材(4)は、薬物送達デバイスを準備するために所定の動きで作動するように適合される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項7】
本体(1)は少なくとも一つのラグ(7)を含み、そして第一のボタン部材(4)は、少なくとも一つのラグ(7)が案内され、本体(1)に対して第一のボタン部材(4)の動きを予め定める、少なくとも一つのガイディングトラック(8)を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
第一のボタン部材(4)は少なくとも一つのラグ(7)を含み、そして本体(1)は、少なくとも一つのラグ(7)が案内され、本体(1)に対して第一のボタン部材(4)の動きを予め定める、少なくとも一つのガイディングトラック(8)を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
少なくとも一つのガイディングトラック(8)が垂直部分(18)及び傾斜部分(19)を含み、ここで垂直部分(18)及び傾斜部分(19)は、少なくとも一つのラグ(7)を案内するように適用可能であり、垂直部分(19)は縦軸(L)に対して垂直に伸び、そして傾斜部分(19)は、縦軸(L)に対して斜めに伸び、傾斜部分(19)は、垂直部分(18)の後に直接続く、請求項7又は8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
本体(1)及び/又は第一のボタン部材(4)は、少なくとも一つのラグ(7)を案内するために適用可能である少なくとも一つの取り外しトラック(20)を含み、ここで各々の取り外しトラック(20)は、一つの傾斜部分(19)に結び付き、そして結び付いた傾斜部分(19)が戻り止め(21)により分離される、請求項7〜9のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項11】
駆動アセンブリは、少なくとも部分的に本体(1)内に配置され、そして本体(1)に対して軸方向に変位可能であるピストンロッド、及び
−本体(1)内に配置され、
−本体(1)に対して軸方向に変位可能であり、
−ピストンロッド(6)に連結され、そして
−薬物送達デバイスを準備するために、第一のボタン部材(4)に連結される、駆動スリーブ(11)を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項12】
所定の動きが、本体(1)に対して第一のボタン部材(4)の幾分かの回転運動を含む、請求項6〜11のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項13】
所定の動きが、本体(1)に対して第一のボタン部材(4)の幾分かの軸方向の変位を含む、請求項6〜12のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項14】
本体(1)に対して第一のボタン部材(4)の所定の動きを表示するための少なくとも一つのインジケータ(14)を含んでなる、本体(1)及び/又は第一のボタン部材(4)を備えた、請求項6〜13のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項15】
薬物送達デバイスの準備が完了した後、第一のボタン部材(4)の作動を阻止するように適合された、請求項4〜14のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項16】
薬物送達デバイスの準備が完了した後、第一のボタン部材(4)の作動が所定の動きとは逆に動くのを阻止するように適合された、請求項4〜15のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項17】
流体医薬品の所定の用量が第二のボタン部材(5)を作動することにより投与される、請求項1〜16のいずれか1項に記載のアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【公表番号】特表2013−506452(P2013−506452A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−531381(P2012−531381)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【国際出願番号】PCT/EP2010/064404
【国際公開番号】WO2011/039213
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(397056695)サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (456)
【Fターム(参考)】