説明

蛍光ランプおよび照明器具

【課題】防水性の構成が簡素に形成されて製造性が向上する片口金形の蛍光ランプおよびこの蛍光ランプを装着する照明器具を提供する。
【解決手段】蛍光ランプ1は、一対の直管部7,7が平行となるように屈曲形成されたバルブ6を有する発光管2と、バルブ6の両端部6a,6aをそれぞれ収容する収容部17および外面14b側に配設された接続子15を有する樹脂製の口金3と、バルブ6の端部6aおよび収容部17の内壁の間の一部分に付着されてバルブ6の端部6aを収容部17の内壁に固着する熱硬化性の接着材4と、接着材4が付着された部分よりも接続部8側のバルブ6の端部6aにその外周に亘って密着するように配設され収容部17の内壁に圧接する弾性ゴム5を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防水構造を有する蛍光ランプおよびこの蛍光ランプを装着している照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
水分や塵埃が多量に存在する環境下においては、蛍光ランプの口金部分に水分や塵埃が浸入し、この水分や塵埃が接続ピンなどの給電部などに付着することにより、漏電や短絡等の電気事故が発生しやすい。このため、例えば照明器具の開口側を防水用又は防塵用のカバーで覆い、照明器具の内部を水密又は気密にすることにより、水分や塵埃が浸入することを防止している。しかしながら、蛍光ランプの多品種化、用途の多様化などにより、蛍光ランプ自体で水分や塵埃の浸入を防止することの要望が多くなってきている。
【0003】
蛍光ランプ自体が防水性を有するものとして、例えば、熱硬化性のシリコーン樹脂により発光管と口金の間を完全に塞いでいる片口金形の蛍光ランプが提案されている(特許文献1参照。)。この従来技術の蛍光ランプは、発光管端部が挿入された収納部において、発光管端部が発光管端部の周囲に亘り収納部の内壁と確実に接触するように例えばシリコーン樹脂からなる接着材が注入されるので、口金と発光管の接着強度が高くなるものである。そして、発光管端部を収納部に挿入するときに通過する収納部の開口側の挿入孔も接着材で完全に塞いでいるので、防水性が向上している。
【0004】
また、ガラス製の略U字形蛍光管本体と、この蛍光管本体の両端部を互いに離間して固定している口金の台座部との連結部を非導電性樹脂製のシール材でシールしている蛍光管などが提案されている(特許文献2参照。)。この従来技術の蛍光管は、シール材が蛍光管本体の両端部の外周面の外側はもとより、両端部間の隙間にも充填されている。そして、シール材は、軟化又は溶融した非導電性樹脂材料(例えばシリコーン樹脂)を蛍光管本体の両端部の周囲に注入して固化させた固化物からなっている。これにより、蛍光管本体側から液体(水分)や塵埃が口金の内部に浸入することが防止されるというものである。
【特許文献1】特開2004−63405号公報(第6頁、第1図)
【特許文献2】特開2003−203519号公報(第5頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の蛍光ランプおよび特許文献2の蛍光管は、発光管と口金の間を塞ぐのに、熱硬化性の例えばシリコーン樹脂を多量に用いるので、シリコーン樹脂の硬化(固化)のための加熱を要し、口金が熱損傷しない温度以下で加熱することにより、シリコーン樹脂を硬化(固化)させるための時間を要する。この結果、蛍光ランプおよび蛍光管は、製造性の向上が図りづらいという欠点を有する。また、加熱時に、シリコーン樹脂の内部の空気がシリコーン樹脂から抜けてピンホールとなることがあり、これにより、発光管の端部側の見栄えや美観が損なわれるおそれがある。
【0006】
本発明は、防水性の構成が簡素に形成されて製造性が向上する片口金形の蛍光ランプおよびこの蛍光ランプを装着する照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の蛍光ランプの発明は、一対の直管部が平行となるように接続部を介して屈曲形成されたバルブ、このバルブの両端部にそれぞれ封装された電極およびこの電極に接続されてバルブの両端部の端面側からそれぞれ導出されたリード線を有する発光管と;前記バルブの両端部をそれぞれ収容する収容部およびこの収容部から前記リード線が接続可能に外面側に配設された接続子を有する樹脂製の口金と;前記バルブの端部および前記収容部の内壁の間の一部分に付着されて前記バルブの端部を前記収容部の内壁に固着する熱硬化性の接着材と;この接着材が付着された部分よりも接続部側の前記バルブの端部にその外周に亘って密着するように配設され前記収容部の内壁に圧接する弾性ゴムと;を具備していることを特徴とする。
【0008】
本発明および以下の各発明において、特に言及しない限り各構成は以下による。
【0009】
バルブの両端部の端面は、同一平面状に位置していなくてもよい。
【0010】
接着材は、電極が封装されたバルブの端部に付着するので、電極からの熱により硬化する熱硬化性、耐熱性、耐紫外線などの耐光性を有するものであり、例えばシリコーン樹脂である。
【0011】
「接着材がバルブの端部および収容部の間の一部分に付着される」とは、発光管を口金に固着できる最小量の接着材が付着されていればよいことを意味する。そして、接着材がバルブの端部および収容部の間に付着されたときに、発光管が口金に固着されるように接着材を熱硬化させてもよく、接着材により発光管を口金に仮固定させ、その後の発光管の点灯による熱で接着材を熱硬化させて発光管を口金に固着させるようにしてもよい。
【0012】
弾性ゴムは、耐熱性および耐光性を有してなり、例えばシリコーン樹脂により形成することができる。そして、弾性ゴムは、接着材とともに、発光管を口金に固定する役目も果たしている。すなわち、弾性ゴムも発光管を口金に固定させるので、接着材がバルブの端部および収容部の間の一部分に付着されても、発光管は、口金に安定して固定される。
【0013】
本発明によれば、弾性ゴムは、バルブの端部の外周に亘って密着し収容部の内壁に圧接するので、弾性ゴムによってバルブの端部側から口金の内部に水分が浸入することが阻止される。また、接着材は、弾性ゴムが配設された部分よりもバルブ端縁方向のバルブ端部および収容部の間に部分的に付着されるので、接着材の使用量が減少し、発光管を口金に固着させるための熱硬化の加熱時間を短縮することができる。
【0014】
請求項2に記載の蛍光ランプの発明は、請求項1記載の蛍光ランプにおいて、弾性ゴムは、Oリングからなり、前記バルブの端部に嵌挿されていることを特徴とする。
【0015】
Oリングは、バルブの両端部が口金の収容部に収容される前にバルブの端部にそれぞれ嵌挿され、発光管が口金に固着(仮固着)された後、収容部に導入される。
【0016】
本発明によれば、弾性ゴムは、Oリングからなり、バルブ端部に嵌挿されているので、口金の収容部での配設が容易に行える。
【0017】
請求項3に記載の蛍光ランプの発明は、請求項1または2記載の蛍光ランプにおいて、弾性ゴムの前記バルブの接続部側の表面には、バルブの端部に付着された接着材と同じ接着材が前記バルブの外周に亘ってさらに塗布されていることを特徴とする。
【0018】
接着材は、例えば低粘度のシリコーン樹脂を用いることができる。
【0019】
本発明によれば、弾性ゴムのバルブの接続部側の表面に塗布された接着材が弾性ゴムとバルブの端部および収容部の内壁との間の微小な隙間を塞ぐので、水分がバルブの端部側から口金の内部にさらに浸入しにくくなる。
【0020】
請求項4に記載の照明器具の発明は、請求項1ないし3いずれか一記載の蛍光ランプと;この蛍光ランプが装着されるソケットを配設している器具本体と;を具備していることを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、請求項1ないし3いずれか一記載の蛍光ランプを配設するので、水分がバルブの端部側から口金の内部に浸入することを防止することが可能な照明器具が提供される。
【発明の効果】
【0022】
請求項1の発明によれば、バルブの端部と口金の収容部の間に配設された弾性ゴムによってバルブの端部側から口金の内部に水分が浸入することが阻止されるので、簡素な構成で防水性を有する蛍光ランプを形成することができ、また、発光管を口金に固着させるための接着材が弾性ゴムが配設された部分よりもバルブ端縁方向のバルブの端部および収容部の間に部分的に付着されるので、接着材の使用量が減少して熱硬化の加熱時間が短縮化され、蛍光ランプの製造性が向上する。
【0023】
請求項2の発明によれば、弾性ゴムは、Oリングからなり、バルブの端部に嵌挿されているので、口金の収容部での配設を容易に行えて製造性が向上するとともに、簡素な構成でバルブの端部側の防水性を図ることができる。
【0024】
請求項3の発明によれば、弾性ゴムのバルブの接続部側の表面にバルブの外周に亘って接着材が塗布されているので、接着材によってバルブの端部側の防水性を向上させることができる。
【0025】
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3いずれか一記載の蛍光ランプを配設するので、バルブの端部側から口金の内部に水分が浸入することによる短絡や漏電などの電気事故を防止することが可能な照明器具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0027】
図1ないし図3は、本発明の第1の実施形態を示し、図1は蛍光ランプの口金側における一部切り欠き概略正面図、図2は蛍光ランプの口金の概略平面図、図3は蛍光ランプであり、(a)は概略正面図、(b)は概略下面図である。
【0028】
図1において、蛍光ランプ1は、片口金形蛍光ランプであり、発光管2、口金3、接着材4および弾性ゴム5を有して構成されている。
【0029】
発光管2は、透光性を有する例えばソーダライムガラス(LMガラス)やバリウムシリケートガラス(無鉛ガラス)などからなる屈曲形のバルブ6を有している。このバルブ6は、図3(a)に示すように、平行となるように並列に配列された一対の直管部7,7を有し、これら直管部7,7の先端側が接続部(連通管)8を介して互いに連通接続されたH字形に形成されている。一対の直管部7,7間は、例えば熱硬化性のシリコーン樹脂からなるスペーサ9によって互いに固定されている。そして、各直管部7は、蛍光ランプ1の電力に応じた適宜の全長を有していて、例えば1000mm以上に形成されている。
そして、バルブ6(直管部7,7)の内面には、例えば三波長発光形蛍光体やハロリン酸蛍光体などの蛍光体膜(図示しない。)が形成されている。また、バルブ6の内部には、アルゴン(Ar)などの希ガスや水銀(図示しない。)が封入されている。
【0030】
バルブ6は、並列に配列された一対の直管部7,7に応じて、図1に示すように、両端部6a,6aが平行となるように形成され、両端部6a,6aの端面6a1,6a1が同一平面状に位置するように形成されている。そして、両端部6a,6aにそれぞれ図示しない電極が封装されている。電極は、例えば、ステムに対して一対のウエルズで支持されたフィラメント10を有してなり、ステムのバルブ6の両端部6a,6aへの溶着により両端部6a,6aにそれぞれ封装されている。そして、両端部6a,6aの端面6a1,6a1には、バルブ6内を排気して希ガスおよび水銀を封入した後に封止されたステムの排気管(細管)11,11が突出されている。また、それぞれの電極の一対のウエルズに接続された一対のリード線12a,12aおよび一対のリード線13a,13aが両端部6a,6aの端面6a1,6a1側からそれぞれ導出されている。
【0031】
口金3は、例えばコンパクト形蛍光ランプ用のGY10q形であり、口金本体14およびこの口金本体14の外面側に配設された接続子としての4本の接続ピン15を有して形成されている。
【0032】
口金本体14は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂などの絶縁性を有する樹脂製で、図2に示すように、外周面が断面略長円形状に形成されているとともに、両端面14a,14bが略平面状に形成されている。そして、口金本体14の外周面には、長手方向の両側位置にソケットへの取付用突部16,16が形成されている。また、一端面14aには、バルブ6(発光管2)の両端部6a,6aをそれぞれ収容する一対の収容部17,17が並設に形成され、他端面14bには、図3(b)に示すように、4本の接続ピン15が突設されている。
【0033】
収容部17,17は、図1に示すように、バルブ6の両端部6a,6aの挿入を許容するようにバルブ6の直径よりも幾分大きい円柱形状に形成されている。そして、収容部17,17の底面は、バルブ6の両端部6a,6aの端面6a1,6a1が接触することのできる端面保持部18,18に形成されている。この端面保持部18,18には、バルブ6の両端部6a,6aの端面6a1,6a1から突出している排気管11,11が挿入される円柱状の凹部19,19が形成され、さらにバルブ6の両端部6a,6aの端面6a1,6a1からそれぞれ導出しているリード線12a,12aおよびリード線13a,13aが挿通される一辺が円弧状の略四角柱状の凹部20,20が形成されている。
【0034】
そして、凹部20,20の底面には、それぞれ口金本体14の他端面14bに貫通している一対の挿通孔21,21が並設に形成されている。リード線12a,12aおよびリード線13a,13aは、凹部19,19および凹部20,20を通過して挿通孔21,21に挿入され、それぞれ接続ピン15,15に電気接続されている。すなわち、各接続ピン15は、リード線12a,13aを先端側でカシメまたははんだにより接続している。そして、各接続ピン15は、各挿通孔21の位置に対応して口金本体14の他面側14bから突設されている。
【0035】
接着材4は、熱硬化性の例えばシリコーン樹脂からなり、バルブ6の両端部6a,6aを口金3の収容部17の内壁および端面保持部18にそれぞれ固着している。すなわち、バルブ6のバルブ端縁側の両端部6a,6aにそれぞれ接着材4を付着し、バルブ6の両端部6a,6aを口金3の収容部17に挿入して、収容部17の端面保持部18に当接させる。そして、口金本体14の一端面14a側からバルブ6および収容部17の内壁の間に、樹脂製の口金本体14を熱損傷させない温度の温風が導入される。接着材4は、温められて固化する。ここで、接着材4は、バルブ6の端部6aおよび口金3の収容部17の内壁の間の一部分に付着され、その付着量が小さいので、温風により短時間で固化する。こうして、接着材4は、バルブ6(発光管2)を口金本体14に固着している。
【0036】
弾性ゴム5は、例えばシリコーン樹脂のOリングからなり、口金3の収容部17において、接着材4よりもバルブ6の接続部8側(口金本体14の一端面14a側)のバルブ6の端部6aに嵌挿されて配設されている。Oリング5は、バルブ6の端部6aの外周に亘ってバルブ6に密着し、かつ収容部17の内壁に圧接する大きさに形成されている。
【0037】
Oリング5は、バルブ6の両端部6a,6aが収容部17に挿入される前に、バルブ6の端部6aに嵌挿される。そして、接着材4により、バルブ6の両端部6a,6aが収容部17,17の内壁および端面保持部18,18に固着された後、口金本体14の一端面14a側のバルブ6の端部6aおよび収容部17の内壁の間に押し込まれる。Oリング5は、撥水性を有し、口金本体14の外方側からの雨水や湿気などの水分が収容部17の内部に浸入することを阻止する。
【0038】
次に、本発明の第1の実施形態の作用について述べる。
【0039】
蛍光ランプ1を装着している照明器具は、例えば建物の玄関や駅などの出入口に配設されていると、横風にあおられた雨水が蛍光ランプ1に振り懸かることがある。また、当該照明器具が浴場などの湿気の大きい場所に配設されていると、水滴が蛍光ランプ1に付着することがある。そして、雨水や水滴などの水分は、バルブ6の両端部6a,6a側および口金3の口金本体14の一端面14a側にも付着し、バルブ6の端部6a側から口金本体14の内部に浸入しようとする。
【0040】
しかし、口金本体14の一端面14a側のバルブ6の端部6aおよび口金3の収容部17の間には、Oリングからなる弾性ゴム5がバルブ6の外周に亘って密着し収容部17の内壁に圧接しているので、撥水性の弾性ゴム5によって、水分が収容部17の内部に浸入することが阻止される。したがって、バルブ6の両端部6a,5aの端面6a1,6a1側からそれぞれ導出された各リード線12a,13a間または口金本体14の他端面14bに突出形成された各接続ピン15間の短絡や接続ピン15から照明器具への漏電などの電気事故を防止することができる。
【0041】
そして、弾性ゴム5は、Oリングを前もってバルブ6の端部6aに嵌挿して、接着材4によりバルブ6の両端部6a,6aが収容部17に固着された後に口金本体14の一端面14a側の収容部17に押し込んで導入するので、弾性ゴム5の収容部17での配設を手間が掛からずに容易に行うことができて、弾性ゴム5の配設のための製造性を向上させることができる。また、弾性ゴム5は、Oリングからなるので、蛍光ランプ1は、簡素な構成でバルブの端部6a側の防水性を図ることができる。
【0042】
そして、バルブ6の両端部6a,6aを口金3の収容部17に固着する接着材4は、収容部17において、バルブ6の端部6aおよび収容部17の内壁の一部分に付着されるので、その付着量は少ないものである。これにより、接着材4は、温風による熱硬化の加熱時間が短くなり、バルブ6を口金3に固着する製造の省力化が図られる。この結果、蛍光ランプ1の製造性を向上できて、蛍光ランプ1を安価に形成することができる。
【0043】
また、接着材4の付着量が少ないことにより、接着材4がリード線12a,12aおよびリード線13a,13aに付着することが防止され、リード線12a,12aおよびリード線13a,13aと各接続ピン15との電気的接続を支障なく行うことができる。
【0044】
なお、弾性ゴム5は、Oリングでなくてもよく、例えばシリコーン樹脂を口金本体14の一端面14a側のバルブ6の端部6aおよび口金3の収容部17の内壁の間に押し込み、シリコーン樹脂がバルブ6の端部6aの外周に亘ってバルブ6に密着しかつ収容部17の内壁に圧接するように形成してもよい。これによっても、水分がバルブ6の端部6a側から収容部17の内部に浸入することを防止でき、バルブ6の端部6a側の防水性を図ることができる。
【0045】
また、弾性ゴム5は、口金本体14の一端面14a側(バルブ6の接続部8側)の表面に、接着材4がバルブ6の外周に亘って塗布されるようにしてもよい。ここで、接着材4は、例えば低粘度のシリコーン樹脂とすることができる。接着材4は、弾性ゴム5とバルブ6の端部6aおよび収容部17の内壁との微小な隙間を塞ぐので、水分がバルブ6の端部6a側から収容部17の内部にさらに浸入しにくくなり、バルブ6の端部6a側での防水性を向上させることができる。
【0046】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0047】
図4は、本発明の第2の実施形態を示す照明器具の概略外観図である。なお、図3と同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0048】
図4に示す照明器具22は、天井や壁面などの造営物または取付用レールなどに直付けされる直付形照明器具であり、略箱状の器具本体23に蛍光ランプ1が配設されている。
【0049】
器具本体23は、下面が開口した浅い箱状の基体24と、基体24の下面開口を閉塞する下面カバー25と、基体24の一端部に配設されたソケット26と、基体24の他端部に配設されたランプホルダー27などを具備している。蛍光ランプ1は、口金3がソケット26に装着され、直管部7,7の先端側がランプホルダー27に支持されている。また、器具本体23の内部には、蛍光ランプ1を点灯する点灯装置(図示しない。)が配設されている。
【0050】
そして、下面カバー25は、カバー枠28およびこのカバー枠28に装着されたガラス板29からなり、それぞれ複数のヒンジ30およびラッチ31によって基体24に対して開閉自在に取り付けられている。器具本体23は、複数の取付アーム32によって造営物などに取り付けられる。
【0051】
照明器具22は、バルブ6の端部6a側の防水性が図られた蛍光ランプ1を具備するので、例えば横風等によって雨水が蛍光ランプ1に降り懸かっても、バルブ6の端部6a側から口金3の内部に水分が浸入することを防止することができ、当該水分の浸入による短絡や漏電の電気事故を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す蛍光ランプの口金側における一部切り欠き概略正面図。
【図2】同じく、蛍光ランプの口金の概略平面図。
【図3】同じく、蛍光ランプであり、(a)は概略正面図、(b)は概略下面図。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す照明器具の概略外観図。
【符号の説明】
【0053】
1…蛍光ランプ

2…発光管
3…口金
4…接着材
5…弾性ゴム
22…照明器具
23…照明器具本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の直管部が平行となるように接続部を介して屈曲形成されたバルブ、このバルブの両端部にそれぞれ封装された電極およびこの電極に接続されてバルブの両端部の端面側からそれぞれ導出されたリード線を有する発光管と;
前記バルブの両端部をそれぞれ収容する収容部およびこの収容部から前記リード線が接続可能に外面側に配設された接続子を有する樹脂製の口金と;
前記バルブの端部および前記収容部の内壁の間の一部分に付着されて前記バルブの端部を前記収容部の内壁に固着する熱硬化性の接着材と;
この接着材が付着された部分よりも接続部側の前記バルブの端部にその外周に亘って密着するように配設され前記収容部の内壁に圧接する弾性ゴムと;
を具備していることを特徴とする蛍光ランプ。
【請求項2】
弾性ゴムは、Oリングからなり、前記バルブの端部に嵌挿されていることを特徴とする請求項1記載の蛍光ランプ。
【請求項3】
弾性ゴムの前記バルブの接続部側の表面には、バルブの端部に付着された接着材と同じ接着材が前記バルブの外周に亘ってさらに塗布されていることを特徴とする請求項1または2記載の蛍光ランプ。
【請求項4】
請求項1ないし3いずれか一記載の蛍光ランプと;
この蛍光ランプが装着されるソケットを配設している器具本体と;
を具備していることを特徴とする照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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