説明

蛍光発光色素の性能評価方法および性能評価装置

【課題】細胞を蛍光発光色素で染色し、蛍光発光色素の蛍光発光輝度値および色素浸透性を計測することを目的とする。
【解決手段】細胞を蛍光発光色素で染色し、励起光を照射し蛍光発光させ、目的の波長以外の波長を遮断する受光波長フィルタを有する微生物計測装置で細胞を撮像する。撮像をした画像を輝度測定により蛍光発光点の輝度を測定し、基準の輝度値を境に2値化をして基準値以上の輝度値がある発光点を輝点化し、形状や面積を認識してその発光が細胞か否かを判断し、輝点を計量する。次に取得した画像を図3で示した輝度値解析手段12により輝点を平坦化13し、再度2値化14することにより、肉眼では確認できない輝点を抽出15する。その抽出15した画像をヒストグラム16で、1画面中の輝度値の数を頻度で表し、輝度値の最大ピークを明確にする。これにより細胞に対する蛍光発光色素の蛍光発光輝度値の計測17が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞を蛍光発光色素で染色し、その染色した細胞に励起光を照射し蛍光発光させることで細胞の部位や個数を認識する蛍光発光色素の性能を評価する方法および評価する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の評価方法で用いられる装置は蛍光分光光度計が主に使われており、蛍光発光色素で被検材料である細胞を染色し、光源として、例えばキセノンランプを用いて被検材料を励起して、蛍光発光色素で標識した細胞が放つ蛍光スペクトルならびに蛍光強度を測定、または細胞内のpHならびにカルシウム濃度の測定ができる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−159609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような従来の蛍光分光光度計による蛍光発光色素の測定では、蛍光発光色素についての蛍光発光強度は明確となるものの、細胞に対する蛍光発光色素の膜浸透性が測定できないという課題があり、蛍光発光色素の蛍光発光強度および膜浸透性まで測定できる蛍光発光色素の性能評価方法と蛍光発光測定装置が要求されている。
【0004】
また、蛍光分光光度計で染色した被検材料である細胞を測定する際、細胞がセル内で固定されていないため、同じ被検材料を再現良く測定できないという課題があり、被検材料を固定して測定できる蛍光発光測定方法が要求されている。
【0005】
また、蛍光分光光度計で使用されている光源は主にキセノンランプ、ハロゲンランプが採用されているが、非常に高価な光源であり、冷却装置も必要になることから装置の小型化が困難とされている。
【0006】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、複数の蛍光発光色素を同じ種類の細胞で評価し計数計測することで蛍光発光強度と合わせて膜浸透性についても測定することができ、また、被検材料である細胞を再現性良く同じ検体を測定することができる。また、光源にLEDを採用することにより非常に安価な光源となり、冷却装置も必要としないため、装置の小型化も容易な蛍光発光色素評価方法および装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の蛍光発光色素の評価方法および装置は上記目的を達成するために、細胞を蛍光発光色素で染色し、その染色した細胞に励起光を照射し蛍光発光させることで蛍光発光輝度値と色素浸透性を画像解析手段で数値化し、細胞に対する蛍光発光色素の性能を評価するものである。
【0008】
これにより蛍光発光色素の細胞に対する蛍光発光輝度値と色素色素浸透性を測定する蛍光発光色素の評価方法が得られる。
【0009】
また、本発明は、細胞を蛍光発光色素で染色し、その染色した細胞に励起光を照射し蛍光発光させることで蛍光発光輝度値と色素浸透性を画像解析手段で数値化し、細胞に対する蛍光発光色素の性能を評価し、蛍光発光色素が備える吸収波長および蛍光発光波長の特性に合わせた励起光および受光波長フィルタを備えるものである。
【0010】
これにより、様々な蛍光発光色素に最適な蛍光条件を与えることができる。
【0011】
また、本発明は細胞を微多孔膜支持体にろ過し励起光を照射し撮像した後、形状と面積および蛍光発光輝度を、画像解析手段でその細胞を認識させるものである。
【0012】
これにより蛍光発光色素で染色した細胞を固定化することができ、再現性のよい測定が可能となり、また、形状と面積および蛍光発光輝度を認識することにより、染色された細胞と他に存在する夾雑物との差別化が可能となる。
【0013】
また、本発明は励起波長350nm〜400nmの励起光と430nm〜580nmの受光波長フィルタを備えたものである。
【0014】
これにより前記励起波長以上ならびに前記受光波長以下に属する波長を持つ蛍光発光色素を測定することが可能となる。
【0015】
また、本発明は励起波長430nm〜485nmの励起光と受光波長520nm〜565nmの受光波長フィルタを備えたものである。
【0016】
これにより前記励起波長以上ならびに前記受光波長以下に属する波長を持つ蛍光発光色素を測定することが可能となる。
【0017】
また、本発明は励起波長472nm〜545nmの励起光と受光波長590nm〜646nmの受光波長フィルタを備えたものである。
【0018】
これにより前記励起波長以上ならびに前記受光波長以下に属する波長を持つ蛍光発光色素を測定することが可能となる。
【0019】
また、本発明は励起波長550nm〜570nmの励起光と受光波長590nm〜646nmの受光波長フィルタを備えたものである。
【0020】
これにより前記励起波長以上ならびに前記受光波長以下に属する波長を持つ蛍光発光色素を測定することが可能となる。
【0021】
また、本発明は励起波長630nm〜670nmの励起光と受光波長690nm以上の受光波長フィルタを備えたものである。
【0022】
これにより前記励起波長以上ならびに前記受光波長以下に属する波長を持つ蛍光発光色素を測定することが可能となる。また微生物を計測する場合、生死菌および死菌を染め分ける手段があるが、前期励起波長により短波長励起と組み合わせることで、生死菌および死菌を染め分ける手段を備えたものである。
【0023】
また、本発明は蛍光発光色素の性能評価装置で得られた蛍光発光輝度値および色素浸透性値をヒストグラムで表したものである。
【0024】
これにより蛍光発光輝度値がどの波長でピークを示したのが一目で把握でき、円滑な測定が可能となる。
【0025】
また、本発明はヒストグラムの半値幅が小さい現象を蛍光発光色素が細胞活性に影響しないと判定するものである。
【0026】
これにより蛍光発光色素のスクリーニングを行なう際、蛍光発光輝度値および色素浸透性で差が出ない場合に半値幅で判断することが可能となる。
【0027】
また、本発明では性能の良い蛍光発光色素のスクリーニングをするために、測定条件を合わせる手段として励起光の照射時間を調整し、測定後に蛍光発光輝度値を換算するものである。
【0028】
これにより蛍光発光輝度値の差が大きい蛍光発光色素同士を同じレベルで比較することができ、また、装置の限界を超える性能を持つ蛍光発光色素の評価も可能となる。
【0029】
また、本発明は細胞に負荷を与えることで蛍光発光色素の染色性変動が評価できるものである。
【0030】
これにより実使用時を想定した蛍光発光色素の評価が可能となる。
【0031】
また、本発明では細胞の経時変化を測定できるものである。
【0032】
これにより経時変化時の細胞に対する蛍光発光色素の性能が把握できる。
【0033】
また、本発明では蛍光発光色素の細胞に対する褪色能を測定できるものである。
【0034】
これにより蛍光発光色素の褪色能を評価できる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば蛍光発光色素の蛍光発光輝度値および色素浸透性を評価できる蛍光発光色素の評価方法および装置を提供できる。
【0036】
また、微多孔膜支持体に被検材料である細胞をろ過することで細胞を固定でき、再現性のよい測定ができる蛍光発光色素の評価方法および装置を提供できる。
【0037】
また、光源にLEDを採用することにより、光源の寿命を延ばし安価で小型ならびに容易に使用でき、評価に使用するトータルのエネルギーを削減できる蛍光発光色素の評価装置が提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
本発明の請求項1記載の発明は、細胞を蛍光発光色素で染色し、その染色した細胞に励起光を照射し蛍光発光させることで蛍光発光輝度値と色素浸透性を画像解析手段で数値化し、細胞に対する蛍光発光色素の性能を評価することとしたものであり、蛍光発光色素の細胞に対する蛍光発光輝度値と色素浸透性を簡単に測定する蛍光発光色素の評価方法が得られるという作用を有する。
【0039】
また、本発明の請求項2記載の発明は、蛍光発光色素が備える吸収波長および蛍光発光波長の特性に合わせた励起光および受光波長フィルタを備えるというものであり、様々な蛍光発光色素に最適な蛍光条件を与えることにより、蛍光発光色素の特性を生かし自家蛍光物質と区別できる作用を有する。
【0040】
また、本発明の請求項3記載の発明は細胞を微多孔膜支持体にろ過し励起光を照射し撮像した後、形状と面積および蛍光発光輝度を、画像解析手段でその細胞を認識させるというものであり、蛍光発光色素で染色した細胞を固定化することができ、再現性のよい測定が可能となり、また、形状と面積および蛍光発光輝度を認識することにより、染色された細胞と他に存在する夾雑物との差別化が可能となる作用を有する。
【0041】
また、本発明の請求項4記載の発明は、励起波長350nm〜400nmの励起光と430nm〜580nmの受光波長フィルタを備えたものであり、前記励起波長以上ならびに前記受光波長以下に属する波長を持つ蛍光発光色素を測定することが可能となる作用を有する。
【0042】
また、本発明の請求項5記載の発明は、励起波長430nm〜485nmの励起光と受光波長520nm〜565nmの受光波長フィルタを備えたものであり、前記励起波長以上ならびに前記受光波長以下に属する波長を持つ蛍光発光色素を測定することが可能となる作用を有する。
【0043】
また、本発明の請求項6記載の発明は、本発明は励起波長472nm〜545nmの励起光と受光波長590nm〜646nmの受光波長フィルタを備えたものであり、前記励起波長以上ならびに前記受光波長以下に属する波長を持つ蛍光発光色素を測定することが可能となる作用を有する。
【0044】
また、本発明の請求項7記載の発明は、励起波長550nm〜570nmの励起光と受光波長590nm〜646nmの受光波長フィルタを備えたものであり、前記励起波長以上ならびに前記受光波長以下に属する波長を持つ蛍光発光色素を測定することが可能となる作用を有する。
【0045】
また、本発明の請求項8記載の発明は、励起波長630nm〜670nmの励起光と受光波長690nm以上の受光波長フィルタを備えたものであり、前記励起波長以上ならびに前記受光波長以下に属する波長を持つ蛍光発光色素を測定することが可能であり、また微生物を計測する場合、生死菌および死菌を染め分ける手段があるが、前期励起波長により短波長励起と組み合わせることで、生死菌および死菌を染め分ける作用を有する。
【0046】
また、本発明の請求項9記載の発明は、蛍光発光色素の性能評価装置で得られた蛍光発光輝度値および色素浸透性値をヒストグラムで表したものであり、蛍光発光輝度値がどの波長でピークを示したのが一目で把握でき、円滑な測定が可能となる作用を有する。
【0047】
また、本発明の請求項10記載の発明は、ヒストグラムの半値幅が小さい現象を蛍光発光色素が細胞活性に影響しないと判定するものであり、蛍光発光色素のスクリーニングを行なう際、蛍光発光輝度値および色素浸透性で差が出ない場合に半値幅で判断することが可能となる作用を有する。
【0048】
また、本発明の請求項11記載の発明は、性能の良い蛍光発光色素のスクリーニングをするために、測定条件を合わせる手段として励起光の照射時間を調整し、測定後に蛍光発光輝度値を換算するものであり、蛍光発光輝度値の差が大きい蛍光発光色素同士を同じレベルで比較することが可能となる作用を有する。
【0049】
また、本発明の請求項12記載の発明は、細胞に負荷を与えることで蛍光発光色素の染色性変動が評価できるものであり、実使用時を想定した蛍光発光色素の評価が可能となる作用を有する。
【0050】
また、本発明の請求項13記載の発明は、細胞の経時変化を測定できるものであり、経時変化時の細胞に対する蛍光発光色素の性能が把握できる作用を有する。
【0051】
また、本発明の請求項14記載の発明は、蛍光発光色素の細胞に対する褪色能を測定できるものであり、蛍光発光色素の褪色能を評価できる作用を有する。
【0052】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0053】
(実施の形態)
細胞を蛍光発光色素(例えばSYTO11〜SYTO16、SYTO20〜SYTO25、SYTO40〜SYTO45、SYTO17、SYTO59〜SYTO64、SYTO80〜SYTO85、DAPI、Propidium Iodide、SYTOXGreen、SYBRGreen、Hoechst33342、Hoechst33258、BOBO−1、YOYO−1、YO−PRO−1、TOTO−1、POPO−3、TO−PRO3、SYTOXBlue、SYTOXOrenge、SYTO9)で染色しその染色した細胞を図1に示した微多孔膜1と押さえリング2とベース3からなる微多孔膜支持体4に被検材料をろ過し、励起光であるLED(例えば350nm〜400nm、430nm〜485nm、472nm〜545nm、550nm〜570nm、630nm〜670nmのものであり、細胞を蛍光発光させる蛍光発光色素に適しているもの)を照射し蛍光発光させ、目的の波長以外の波長を遮断する受光波長フィルタ(例えば430nm〜580nm、520nm〜565nm、590nm〜646nm、590nm〜646nm、690nm以上のものであり、細胞が蛍光発光する波長に適しているもの)を有する微生物計測装置(図示せず)で細胞を撮像する。そして図2に示すように画像解析手段5として、撮像6をした画像を輝度測定7により蛍光発光点の輝度を測定し、基準の輝度値を境に2値化8をして基準値以上の輝度値がある発光点を輝点化し、形状判断9で輝点化された形状の面積を認識してその発光が細胞か否かを判断し、細胞と判断した輝点をカウント10し計量11する。これにより画像解析手段5を使用して細胞以外の被検材料中の夾雑物を誤って計測しないようになり、微多孔膜1に捕集された細胞を計量し、細胞に対する蛍光発光色素の色素浸透性を計測することが可能となる。次に取得した画像を図3で示した輝度値解析手段12により輝点を平坦化13し再度2値化14することにより、肉眼では確認できない輝点を抽出15する。その抽出15した画像をヒストグラム16を用いて、1画面中の輝度値の数を頻度で表し、輝度値の最大ピークを明確にする。これにより細胞に対する蛍光発光色素の蛍光発光輝度値の計測17が可能となる。
【実施例】
【0054】
(実施例1)
蛍光発光色素のスクリーニングを行なう場合、まず蛍光発光色素の濃度の調整から行なう。蛍光発光色素は有機化合物であるため、希釈溶媒にジメチルスルホキシドを選択した。なお、有機化合物ということですべての蛍光発光色素をジメチルスルホキシドで希釈するわけではない。希釈濃度はメーカー推奨濃度を用い、希釈濃度もメーカー推奨濃度を用いた。次に細胞の数の調整を行なうが、被検材料として微生物を用いた。微生物の数を調整するため希釈溶媒として、被検材料のpHの変性により細胞膜に影響を与えないため、pH7.2りん酸緩衝液を用いた。染色方法はマイクロチューブ内で10分間染色した。
【0055】
染色が完了した後、微多孔膜支持体4にろ過し、画像解析手段5ならびに輝度値解析手段12を踏まえて、図4に蛍光発光色素A、B、C、D、E、F、Gを評価した結果を示す。蛍光発光色素毎の蛍光発光輝度値ならびに色素浸透性を計測ならびに比較し、蛍光発光色素をスクリーニングすることにより、各蛍光発光色素の特徴を把握することが可能である。
【0056】
(実施例2)
蛍光発光色素の染色性を確認する際、細胞に負荷を与えることで染色性の影響を把握するため、例えば、微生物を計測する場合、専用の容器に希釈溶媒(好ましくは生理食塩水、リン酸緩衝液または蒸留水)で菌数を調整した細胞を700時間まで放置する手段をとり、0時間〜700時間の間で微生物をスポット測定し、図5で示すように、時間を経過し様々な状態の細胞膜を有する微生物に対する蛍光発光色素の蛍光発光輝度値ならびに色素浸透性を確認できた。
【0057】
(実施例3)
被検材料である微生物の細胞膜が損傷した状態を死菌状態と定義しているため有機溶剤(好ましくはエタノール)によって微生物の細胞膜を溶解させた。溶解させた後、前記画像解析手段5および輝度値解析手段12を用いることで、死菌状態の微生物に対する蛍光発光色素の蛍光発光輝度値および色素浸透性の定量的な計測17が可能となる。
【0058】
(実施例4)
また、図6で示すように、蛍光発光色素で染色した細胞を乾燥する条件および環境に放置することで、蛍光発光色素の細胞に対する褪色能の計測が可能となる。なお、蛍光発光色素に与える負荷工程として、蛍光発光色素で染色した細胞を励起光照射下に放置することで、蛍光発光色素の細胞に対する褪色能を計測17することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0059】
細胞を蛍光発光色素で染色し、画像解析手段と輝度値解析手段を用いて蛍光発光輝度値と色素浸透性を計測しスクリーニングできることにより、製薬分野、研究所分野における蛍光染色法を用いた実験において、細胞を染色できる蛍光発光色素のスクリーニングの用途で適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態1の微多孔膜支持体を示す全体断面図
【図2】本発明の実施の形態1の撮像から計量までの模式図
【図3】本発明の実施の形態1の平坦化から計測までの模式図
【図4】本発明の実施例1の蛍光発光色素スクリーニング結果の図
【図5】本発明の実施例2の細胞に対する蛍光発光色素の経時変化評価図
【図6】本発明の実施例4の細胞に対する蛍光発光色素の褪色経過図
【符号の説明】
【0061】
1 微多孔膜
2 押さえリング
3 ベース
4 微多孔膜支持体
5 画像解析手段
6 撮像
7 輝度測定
8 2値化
9 形状判断
10 カウント
11 計量
12 輝度値解析手段
13 平坦化
14 2値化
15 抽出
16 ヒストグラム
17 計測

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞を蛍光発光色素で染色し、その染色した細胞に励起光を照射し蛍光発光させることで蛍光発光輝度値と色素浸透性を画像解析手段で数値化し、細胞に対する蛍光発光色素の性能を評価することを特徴とした蛍光発光色素の性能評価方法。
【請求項2】
細胞を蛍光発光色素で染色し、その染色した細胞に励起光を照射し蛍光発光させることで蛍光発光輝度値と色素浸透性を画像解析手段で数値化し、細胞に対する蛍光発光色素の性能を評価し、装置蛍光発光色素が備える吸収波長及び蛍光発光波長の特性に合わせた励起光及び受光波長フィルタを備えることを特徴とした蛍光発光色素の性能評価装置。
【請求項3】
細胞を微多孔膜支持体にろ過し励起光を照射し撮像した後、形状と面積および蛍光発光輝度を、画像解析手段でその細胞を認識させることを特徴とした請求項1記載の蛍光発光色素の性能評価方法。
【請求項4】
励起波長350nm〜400nmの励起光と受光波長430nm〜580nmの受光波長フィルタを備えた請求項2記載の蛍光発光色素の性能評価装置。
【請求項5】
励起波長430nm〜485nmの励起光と受光波長520nm〜565nmの受光波長フィルタを備えた請求項2または4記載の蛍光発光色素の性能評価装置。
【請求項6】
励起波長472nm〜545nmの励起光と受光波長590nm〜646nmの受光波長フィルタを備えた請求項2、4または5記載の蛍光発光色素の性能評価装置。
【請求項7】
励起波長550nm〜570nmの励起光と受光波長590nm〜646nmの受光波長フィルタを備えた請求項2、4、5または6記載の蛍光発光色素の性能評価装置。
【請求項8】
励起波長630nm〜670nmの励起光と受光波長690nm以上の受光波長フィルタを備えた請求項2、4、5、6または7記載の蛍光発光色素の性能評価装置。
【請求項9】
請求項2、4、5、6、7または8記載の蛍光発光色素の性能評価装置で得られた蛍光発光輝度値ならびに色素膜浸透性値をヒストグラムで表したことを特徴とする請求項1、または3記載の蛍光発光色素の性能評価方法。
【請求項10】
ヒストグラムの半値幅が比較的小さい現象を蛍光発光色素が細胞活性に影響しないと判定する請求項1、3または9記載の蛍光発光色素の性能評価方法。
【請求項11】
性能の良い蛍光発光色素のスクリーニングをするために、測定条件を合わせる手段として励起光の照射時間を調整し、測定後に蛍光発光輝度値を換算する請求項1、3、9または10記載の蛍光発光色素の性能評価方法。
【請求項12】
細胞に負荷を与えることで蛍光発光色素の染色性変動が評価できる請求項1、3、9、10または11記載の蛍光発光色素の性能評価方法。
【請求項13】
細胞の経時変化を測定する請求項1、3、9、10、11または12記載の蛍光発光色素の性能評価方法。
【請求項14】
蛍光発光色素の細胞に対する褪色能を測定する請求項1、3、9、10、11、12または13記載の蛍光発光色素の性能評価方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−194711(P2006−194711A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−5938(P2005−5938)
【出願日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】