説明

蛍光管型照明器給電部およびコモンモードチョークコイル。

【課題】 蛍光管型照明器への電力給電方式が多岐にわたり、その全てに切り替えなく対応する。また、専用コモンモードチョークコイルを用いて多岐の給電方式において一様にノイズ除去が出来るようにする。
【解決手段】 蛍光管型照明器は、保護素子R1〜R4,コンデンサC1〜C3,4つ以上の巻線を設けたコモンモードチョークコイルCTC1,整流回路を備える。AC1−4は全てコモンモードチョークコイルCTC1へ接続され、出力OUT1,OUT2の間に整流回路BD1,BD2が接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はインバーター回路による蛍光管型照明器への交流電源供給におけるノイズ除去技術に関し、詳しくは交流電源のノイズ除去におけるコモンモードチョークコイルに関するものである。
【0002】
冷陰極蛍光ランプを用いた蛍光管型照明器への電力給電方式に関するものである。
【背景技術】
【0003】
コモンモードで伝送されるコモンモードノイズは、商用電源ホット側およびコールド側ラインを同相で流れるノイズ電流である。このノイズは製品から放射される電磁ノイズに大きく影響する。機器が動作することによって他の機器の動作を阻害または、人体に影響を与える一定レベル以上の干渉源となる電磁妨害を生じないように対策する必要があるため、コモンモードノイズ対策は重要となる。
【0004】
冷陰極蛍光ランプを用いた蛍光管型照明器は、従来の蛍光灯ランプの灯具に接続されるものであるが、蛍光灯へ電源を供給している4つの端子からなる電力給電方式は一通りではないため、灯具の電力給電方式にあった照明器の対応が必要になるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】 特開2010−041474号公報
シングルエンド接続用のD級アンプを用いて2チャンネルのステレオ信号を扱う場合 また、BTL接続の場合には、2チャンネル分の2つのD級アンプに1つのスピーカをブリッジ接続する場合のいずれの場合にも、D級アンプのローパスフィルタの後段にコモンモードチョークコイルを設けることで、ローパスフィルタで除去できなかったコモンモードで伝達される高周波ノイズなど、コモンモードで伝達されるコモンモードノイズ成分を除去することができる。なおコモンモードで伝達されるノイズ成分は、ホット側出力ラインおよびグランド側出力ラインを同相で流れるノイズ電流である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の蛍光灯の灯具を使用するため、商用電源の給電方式は多岐にわたるが、何れの給電方式においても切り替えなく対応することを目的とするものである。
【0007】
この発明は、多岐にわたる電力供給方式において何れの電力供給方式においてもコモンモードチョークコイルを通り、コモンモードノイズ除去が可能な電力供給回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
冷陰極蛍光ランプを用いた蛍光管型照明器における、多給電方式へ対応したコモンモードチョークコイルにより、商用電源のホット側とコールド側に同相で流れるノイズを除去できる構成としたものである。
【0009】
2つ以上の給電経路と整流回路を備えたことにより多岐にわたる接続方式へ対応可能としたものである。
【発明の効果】
【0010】
現蛍光灯の灯具を利用した給電方式は多岐にわたるが、何の対応無く接続することができるという利点がある。
【0011】
何れの電力供給方式においてもコモンモードチョークコイルにより灯具から供給される商用電源に含まれるコモンモードノイズを除去することが出来る。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0012】
図1AC2,AC4から商用電源が入力された場合、CTC1の1,2から供給された商用電源はコモンモードチョークコイルをとおり、BD2の整流回路に供給される。整流回路により商用電源は直流電圧へ変換され、OUT1がCOM側出力,OUT2が+側出力として出力される。
【0013】
図1AC1,AC3から商用電源が入力された場合、CTC1の3,4から供給された商用電源はコモンモードチョークコイルをとおり、BD1の整流回路に供給される。整流回路により商用電源は直流電圧へ変換され、OUT1がCOM側出力,OUT2が+側出力として出力される。
【0014】
図1AC1,AC4から商用電源が入力された場合、CTC1の2,3から供給された商用電源はコモンモードチョークコイルをとおり、BD1,BD2の整流回路各々に供給される。整流回路により商用電源は直流電圧へ変換され、OUT1がCOM側出力,OUT2が+側出力として出力される。
【0015】
図1AC2,AC3から商用電源が入力された場合、CTC1の1,4から供給された商用電源はコモンモードチョークコイルをとおり、BD1,BD2の整流回路各々に供給される。整流回路により商用電源は直流電圧へ変換され、OUT1がCOM側出力,OUT2が+側出力として出力される。
【0016】
図1AC1,AC2から商用電源が入力された場合、CTC1の1,3から供給された商用電源はコモンモードチョークコイルをとおり、BD1,BD2の整流回路各々に供給される。整流回路により商用電源は直流電圧へ変換され、OUT1がCOM側出力,OUT2が+側出力として出力される。
【0017】
図1AC3,AC4から商用電源が入力された場合、CTC1の2,4から供給された商用電源はコモンモードチョークコイルをとおり、BD1,BD2の整流回路各々に供給される。整流回路により商用電源は直流電圧へ変換され、OUT1がCOM側出力,OUT2が+側出力として出力される。
【0018】
図1AC1,AC2をショートさせて商用電源のL側へ接続,AC3,AC4をショートさせて商用電源のN側へ接続し、商用電源が入力された場合、CTC1の1〜4から供給された商用電源はコモンモードチョークコイルをとおり、BD1,BD2の整流回路各々に供給される。整流回路により商用電源は直流電圧へ変換され、OUT1がCOM側出力,OUT2が+側出力として出力される。
【0019】
図1AC2,AC4をショートさせて商用電源のL側へ接続,AC1,AC3をショートさせて商用電源のN側へ接続し、商用電源が入力された場合、CTC1の1〜4から供給された商用電源はコモンモードチョークコイルをとおり、BD1,BD2の整流回路各々に供給される。整流回路により商用電源は直流電圧へ変換され、OUT1がCOM側出力,OUT2が+側出力として出力される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は蛍光管型照明器の電力給電部を示した図である。
【符号の説明】
【0021】
AC1〜AC4 商用電源入力部,F1〜F3 フューズ,C1〜C4 コンデンサ,R1〜R4 バリスタ,CTC1 コモンモードチョークコイル,BD1〜BD2 整流回路,OUT1 直流COM側出力,OUT2 直流+側出力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷陰極蛍光ランプを用いた蛍光管型照明器への電力給電方式が多数存在することにおいて、切り替えなく対応できることを特徴とした2つ以上の給電経路と整流回路との間にコモンモードチョークコイルを備えた蛍光管型照明器給電部。
【請求項2】
冷陰極蛍光ランプを用いた蛍光管型照明器における、4つ以上の交流電源入力部それぞれに接続されるコモンモードチョークコイルであって、1フェライトに4つ以上のコイルを巻いた事を特徴とするコモンモードチョークコイル。

【図1】
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【公開番号】特開2012−4518(P2012−4518A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−155218(P2010−155218)
【出願日】平成22年6月21日(2010.6.21)
【出願人】(500088520)コックス株式会社 (3)
【出願人】(505246848)株式会社豊光社 (5)